オレは、ギュッと全身でエリカを抱き締めて言う

エリカが迷う前に、オレはさらに状況を進める

ヤッちゃん、入って来て

はーい、待ってたよーんっ

この鏡の間のドアが、ガチャっと開き

廊下から、寧が入って来る

エリカちゃん、悪いんだけれどエリカちゃんの荷物、漁っちゃったよっはーい、これっ

寧にはエリカの携帯電話を持って来てくれるように、頼んでおいた

あ、ちょっと待ってねこの部屋は電波が遮断されているから今、ここのお屋敷のシステムに繋ぐからさ

寧は、エリカの携帯電話に小さな機械を接続する

はーい、これでオッケイそのまま発信したら、普通の携帯電話みたいに使えるよっ

寧は携帯電話をエリカに差し出す

黒森様このまま

オレたちは裸でセックスしているままだ

そうだこのままの姿で鏡に映っている自分のはしたない姿を見ながら、お父さんとお母さんに電話しろ

エリカは悪い子なんだからこのままでいいんだ

エリカの罪悪感をはしたなさの方に寄せる

エリカはごめんなさいだけすればいい後は瑠璃子

オレは傍らの瑠璃子を見る

はい、お兄様エリカさん、細かい話はわたくしがするわ

瑠璃子が、うんとうなずく

とにかく、電話を掛けろそれだけはエリカの意志で、エリカの手でやれ

やるんだ、エリカっ

エリカの震える手が寧の差し出している携帯へ伸びる

身体が緊張している

オレのペニスを打ち込まれた膣が、また締まる

そして、同時に

エリカはまた、愛液を漏らしていた

エリカはお母様いう表示を呼び出すと

通話スイッチを押す

トゥトゥトゥトゥーッ、トゥトゥトゥトゥーッ

プルルルルッ、ブルルルルッ

電話は、すぐに繋がった

もしもし、エリカエリカなの

携帯から、エリカの母親の声が聞こえた瞬間

寧は電話を、瑠璃子に手渡す

自分から遠ざかる電話を見つめるエリカ

もしもし、香月瑠璃子でございます夜分失礼致しますエリカさんのお電話を借りてお話ししております

エリカが、穏やかな声でエリカの母親に話す

エリカ鏡を見ていろオレとセックスしている自分を見ろ

オレは、エリカを抱き締めて言う

親に心配を掛けているのにエリカの中に、オレのチンコが刺さっているんだぞエリカのお腹の中には、オレの精液がいっぱい入っているんだぞ

罪悪感をセックスだけに、集中させる

中学生なのに親に内緒で自分からレイプしてくれって懇願して本当にエリカは悪い子だ

エリカの乳首を捏ね回しながら、オレはエリカの耳に囁く

い、言わないで

認めろよ、エリカ鏡の中に、全部映っているんだぞ

オレは下から腰を突き上げて、エリカの身体を突く

その間に瑠璃子は

はい、先ほどは失礼致しましたええ、わたくしたちの方は大丈夫ですわお気になさらないで下さい

エリカの母親と会話して

それで、あのどうしても、今夜中にエリカさんが、お父様とお母様にお話ししたいことがあるとそう、おっしゃるのではい、それでわたくしがお電話致しました

エリカは、ビクッと震える

はい今、ここに居ますわそれで安奈圭一郎様も、そちらにおいでですかああ良かった

エリカの父親も、母親と同じ部屋に居るらしい

それではエリカさんに代わりますね

瑠璃子は、エリカの耳に電話を押し当てる

エリカは全身を硬直させて、固まってしまう

大きく開かれた眼は鏡を見ている

大股開きで淫らな男に犯されている男の精液で満たされた自分の裸身を

エリカどうしたの

電話機から聞こえる母の声にエリカは

エリカの眼から、ポタポタと大粒の涙が零れ落ちる

お母様あたしごめんなさい

他の言葉は何も出て来ない

ただ謝りの言葉だけを母に告げる

いいのよ、エリカ私こそ、ごめんなさい

そんな母の言葉が、さらにエリカの心を濡らす

違うのエリカが悪いのごめんなさいエリカは悪い娘ですごめんなさい、お母様

そんなことはないわそんなことはないから、エリカああ今、お父様に変わるわ

エリカの父親も、娘の声が聞きたいのだろう母親と電話を替わる

エリカどうしたんだ

お父様あたし、あたしぃごめんなさい、ごめんなさい、お父様

エリカは泣きながら、父に謝る

あたしはエリカは悪い子ですはしたない娘ですごめんなさい、本当にごめんなさい

そんなことはないよエリカは私の素晴らしい娘だ自慢の娘だ天使のような娘だよ

父親の天使は今、裸でオレに犯されている

子宮の奥までオレの精液で汚されている

違うのあたしはごめんなさいっお父様、ごめんなさいっ

エリカは泣きだして話せなくなる

オレの命に瑠璃子は、エリカの手から携帯電話を奪い獲り

香月瑠璃子ですちょっと、エリカさん感情的になってしまってはいどうしても、今夜のうちに、お父様とお母様に謝りたかったみたいですわええ本当に、優しくて良い子です

そんな瑠璃子の言葉を聞いてエリカは、さらに泣く

明日一度、お宅に戻らせますこちらで暮らすにしても、着替えや勉強の道具が必要ですしはい、週の半分はわたくしたち残りは、ご自宅というのは変わりませんでも、明日はお父様とお母様とお話する時間をええお願い致しますはいわたくしたちのことは、お気になさらないで下さい全て、香月家にお任せ下さい

エリカの両親はエリカは香月家に居ると思っている

はい、今はちょっと無理なようですでも、これでエリカさんも、スッキリした気持ちで休むことができると思いますわ本当に、ご両親にお詫びしたいとさっきから、ずっとおっしゃっていましたからはい明日、お連れ致しますええ遅くに申し訳ございませんそれでは失礼致します

瑠璃子がスイッチを切る

うわぁぁっうわぁぁっ

エリカは大きな声で泣く泣きじゃくる

ごめんなさいっお父様ぁお母様ぁぁっ

ムグウッ

また、エリカを抱きかかえたまま椅子から立ち上がる

驚きで、一瞬エリカは泣き止んだ

オレはそのまま、エリカの裸身をベッドに投げ下ろした

エリカの性器からオレのチンコが抜け愛液と精液がビャッと飛び散る

仰向けで放り出されたエリカの裸身

オレもベッドに上がる

驚きの眼で、オレを見上げるエリカにオレは

エリカ、これからが本当のレイプだぞ

そのまま、エリカを抑え付けのし掛かる

い、嫌ぁぁ今は嫌ですっ

オレは暴れるエリカの足を力尽くで開かせて

い、嫌ぁぁもう、嫌ぁぁ

再び勃起ペニスを、無理矢理に突っ込むッ

あぎゃああっ

可愛い怪獣のような悲鳴を、エリカは上げた

今度は力任せに、一気に押し込むッ

こんなの嫌ぁぁ、嫌ですぁぁ

オレはそのまま、エリカの身体を押さえて

ひっ、ひっ、ひぃぃぃ助けてぇ、お父様ぁぁお母様ぁぁっ

眼を開けろ誰に犯されているのか、ちゃんと見ていろ

エリカが涙で潤んだ眼で、オレを見上げる

エリカエリカッ

オレが手を重ねるとエリカはギュッと、オレの手を握りしめた

ああああっ、あああっ、ああああっ、ぐぁぁっ

思いっきり大きな声でエリカは啼く

ポロポロと涙を零しながら、それでもオレを見上げている

あたしあああっ悪い子悪い子なのぉっ

ああ良く知っているよ

ぎゃううっあぅぅああっ、ああっ、お母様ぁぁーっ

オレの突き込みに、エリカの小さな身体が弾むように揺れている

嫌ぁぁ、ぁぁあぅぅ痛ぅぅ

エリカは耐えている堪えている

エリカ、また出すぞエリカの中でイクぞ

ぅぅ嫌ぁぁもう、嫌ぁぁッ

言葉では嫌がっていても、エリカの子宮はオレを欲しがっている

エリカは下腹にキュッと力を込める狭い膣が、さらに締まるぅぅッッ

出すぞ、出すぞ、出すぞッ

あああっごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、お父様ぁぁッッッ

ンンンッ

エリカが膣の最奥に飛沫を感じる

びゅるるっ、びゅるびゅるッッ

エリカは謝罪の言葉を発しながらオレの白濁液を幼い身体で受けとめていた

オレは、エリカを見ている

エリカも涙目で、オレを見上げている

ぁぁエリカ

オレは、エリカに身体を重ねて脱力する

エリカが下からオレを抱き締めた

オレの背中を優しく撫でる

はぁ、はぁ、はぁ今度のセックスはスッキリできたか

オレは息絶え絶えでエリカに尋ねる

エリカは、汗だくのオレの顔を見ながら真面目な顔で、そう答えた

はぁ、はぁ何だ

あたしこのまま黒森様の奴隷になっちゃっていいんでしょうか

あたしエリカ自分が、本当はとっても良くない子だっていけない子だって判ったんです

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ黙れ

ふざけるなエリカはもう、オレのモノだ一生、オレから離れるな

はぁ、はぁていうか手放す気はないからエリカが嫌でも一生、オレだけのオレのセックスの相手をしてもらうから

オレは気に入っているんだよエリカがそうじゃなけりゃ、こんなに何度も犯すもんかはぁ、はぁ、はぁ

汗が止まらない

エリカさん素直になりなさい

そうだよねっ、ヨッちゃんに言うべき言葉が違っているよっ

寧も笑顔でそう答えた

するとエリカは

はいごめんなさい、黒森様

オレにも謝りの言葉を言う

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいっ

オレは、最後の力を振り絞ってエリカの身体を抱きしめる

いいんだいいんだぞエリカ

そして、エリカにキスをした

ヨッちゃん、少し休んだ方がいいよエリカちゃんも、重いと思うけれどしばらく我慢して

オレはグッタリと、エリカの温かくて柔らかな裸身の上で脱力する

黒森様の心臓バクバクしている

エリカが、オレの鼓動を聞いている

汗もまだ引かない

エリカの裸をオレの汗が濡らしている

ちょっと、待っててお水取って来るから

寧が鏡張りの部屋の壁の中に隠されている冷蔵庫に向かう

エリカちゃんとルリちゃんも、何か飲む

す、すみませんエリカも、お水でいいです

エリカは、オレに乗っかられたまま答える

わたくしも、お水をいただきますわ

はーい、待ってて

寧が、ペットボトルのミネラルウォーターを数本持って戻って来る

ヨッちゃんちょっと待ってて

寧はボトルのキャップを外すと、中の水を口に含み

ああ、冷たい水で生き返る

エリカちゃんには、ヨッちゃんから

寧がまたオレの口の中に、自分の口で水を送り込み

オレはその水をエリカの口に注ぎ込む

コクコクッと鳴る14歳の少女の喉

エリカは、ニコッとオレに微笑んだ

あたし、黒森様のこと好きです好きになっちゃいました

オレもエリカが好きだ

ありがとうございます一生、お仕えしちゃいますから一生、可愛がって下さいねっ

ようやく汗が引いてきた

心臓も穏やかになってきた

エリカ離れるぞ

ちょっと寂しいです

また、すればいいこれからずっと、オレとセックスするんだから

そうですねこれからずーっと、黒森様とだけセックスします

オレは、身体を起こしエリカの胎内から、ペニスを抜く

亀頭が膣口を潜り出る時に、エリカは小さく声を上げた

萎え始めているオレのペニスが、ヌルンっと零れ落ちる

一瞬の間を置いて2発分のオレの精液が、ドロロッとエリカの割れ目から溢れ出た

少し血が混じっている

まだ2回目のセックスだもんな

わたし黒森様で良かったです初めてを捧げたのも人生を捧げるのも

エリカは、オレを見てそう言う

ありがとうございます、黒森様そしてごめんなさいエリカは、ちょっと面倒な子だと思いますから、先に謝っておきますもちろん、これからもたくさん謝ることになると思いますごめんなさいごめんなさい

それでいいよオレには、幾らでも迷惑を掛けて良いからなエリカは、オレの女なんだから

はいごめんなさいよろしくお願いしますっ

とにかく、胸の中に抱えていたマイナスの感情は綺麗に吐き出せたみたいだ

お兄様お身体をお拭き致しますわ

瑠璃子が清潔なタオルを持って来てくれて汗と精液と愛液で汚れた、オレの股間を拭いてくれる

あ、みすず様エリカがします

エリカは、起き上がろうとするが

あ、痛ッ

腰を抑えて、痛がる

今は休んでいなさい処女を喪失したばかりなのに、無理をしたんだから

瑠璃子は、笑顔でそう言った

それから、エリカ今からは、わたくしのことは瑠璃子お姉様と呼びなさい

あたしのことは寧ちゃんでも寧お姉様でもいいよ

寧も笑って、そう言う

これで、ホントに家族になれたんだからねっ

そうださっきまでより、ずっとオレたちの距離は縮まった

はい、瑠璃子お姉様、寧お姉様ふつつか者ですが、よろはくお願いします

エリカも笑顔で2人の姉に頭を下げた

昨日、父と墓参りに行ったのですが

1年前に行った時は、駅からお寺への道を覚えていたのに

父が、すっかり道を忘れている

前回は、戦前に法事に来た話とかもしていたのに今回は、記憶も曖昧

何より、お寺の名前まで思い出せない

80歳ですから忘れていくのも仕方ないのでしょうけれど

寂しいですね今日のことも、多分、すぐに忘れてしまう

うちのお寺は浅草なので、帰りに秋葉原へ出て食事をしたのですが

駅前で、なぜかアイドル風の女の子が、バレンタインチョコの手渡し会をやっていました

お前も、もらって来ればと父が言い

あれは何か買わないと貰えないんだと思うよと私が答える

この会話もきっと忘れられてしまう

1174.そして明るい朝 / Good night.Good Morning

+瑠璃子、寧

そんじゃあ、ルリちゃんエリカちゃんを連れてってっ

今夜のヨッちゃんのお当番は本当は、あたしと渚お姉ちゃんなんだからっそろそろ返してっ渚お姉ちゃんが、お部屋で待ってるんだからっ

あ、そうでしたわね

瑠璃子は納得する

エリカ、わたくしのお部屋に参りましょう

えー、もう少し黒森様に触ってたいです

エリカは、裸身をオレの肌に擦り付ける

我が儘を言ってはダメよエリカ

判ってますみんな仲良くですよねちょっと言ってみたかっただけです

エリカは、笑ってそう言う

エリカの当番も、すぐに決めるからそれに、どうしても我慢できなくなった時は、素直にそう言ってくれればいいから

そうだよっ、お当番の順番をチェンジしたり、お当番の子と一緒にヨッちゃんにご奉仕することもできるからねっ

はい、判りましたあ、痛ッッ

エリカはベッドから立ち上がろうとして、また腰を抑える

無理をするな今夜は、ゆっくり身体を休めろ

はいかしこまりましたっうふふっ

エリカは、オレを見て微笑む

エリカがかしこまりましたなんて言うのは黒森様だけですからねっ

嬉しいのでしょお兄様と特別な関係になったという実感が湧いてきたのよね

はい、瑠璃子お姉様エリカは黒森様のセックス奴隷ですっきゃはっ、嬉しいっ

セックスを重ねることで、オレたちの絆は強まるより太くなる

ほら、エリカバスローブを羽織りなさいわたくしが着せてあげるわ

股間と腰に痛みを感じているエリカのために、瑠璃子が脱ぎ捨てられていたバスローブを着せてやる

ごめんなさいあたし、臭いますよね

エリカの身体は汗と愛液と精液でベタベタになっている

いいのよわたくしも、この匂いは好きだからお兄様とのセックスの匂いですもの

では、わたくしの部屋に参りましょうエリカとは色々と、これからのことを相談したいし

あたしに相談ですか

驚くエリカに、瑠璃子は

チーム・瑠璃子を起ち上げるわエリカわたくしのチームに入ってくれるわね

その言葉は、力強かった

はい、あたしでよければ

エリカも、快諾する

うふふ瑠璃子お姉様

瑠璃子に抱きつく、エリカ

瑠璃子様があたしのお姉様になって下さるなんてエリカ、とっても嬉しいです

ええ、よろしく頼むわ

寧お姉様お兄様を

まっかせといてーっ瑠璃子ちゃんたちは先に行っていいよヨッちゃんは、もう少し休んでからの方が良いと思うから

寧は手をパタパタさせて、オレに風を送ってくれた

ねえ、瑠璃子お姉様いっそのこと寧お姉様も、チーム・瑠璃子にスカウト致しませんか

エリカが、トンデモないことを言い出す

エリカそれはダメよ

どうしてです寧お姉様は、とってもお優しいしお綺麗だし、活発だし、黒森様のこと好き好きですしあたしたちのチームに是非とも来ていただくべき方だと思いますけれど

残念だけれどあたしは、ほら情無用、命無用の突貫ムスメ最も高価なワンマンアーミーこの命、30億ギルダンなりだからさっ

寧は笑って言う

ギルダンて何です

エリカが尋ねる

アストラギウス銀河の通貨だよっ

アストラ

それはレオの弟アストラギウス銀河じゃなくって、獅子座L77星だよっ

エリカは、瑠璃子の顔を見る

いいのよ寧お姉様は自由な方だからわたくしたちのお姉様よわたくしのチームに入っていただくのは、申し訳ないわ

瑠璃子は、優しくそう言う

そういうことだからねっ

それより、お兄様わたくしがはこの半年、香月家本家の娘としての責務を忘れ、克子お姉様の下で守っていただいておりました本当に申し訳ございません

みすずはジッちゃんの三男の娘、瑠璃子は次男の娘

みすずには、美智という腹心の臣下が居るのだから

瑠璃子だって張り合って、みすずとケンカする必要はないけれどそれでも、瑠璃子は瑠璃子で自分のチームを持っているべきだ

香月家という巨大な家を支えていくためには

いや、いいんだこの半年の経験は、瑠璃子にとって必要なことだったと思うよ

美子さんというお付きと2人だけの世界でずっと世間から、隔離されて来た瑠璃子が

克子姉にガードされながら、世の中の色々な物事を自分の身体で経験することができたのだから

何もかも使用人にやってもらう生活から自分で、一通り家事がこなせるようになった

世の中のことは何でも積み重ねだからさムダなことなんか1つも無いんだよ

はいお兄様のおっしゃる通りでございますわ

でも、そろそろ瑠璃子が目覚めないと美子さんが可哀相だからね

瑠璃子は、真剣な眼でオレに答える

瑠璃子が、チーム・克子に行ってしまったことで美子さんはずーっと居場所が無くて、独りぼっちだった

美子お姉様には、明日お話し致します

はい、では失礼致しますお休みなさいませ

瑠璃子は、オレに抱きついてオレの唇にキスをした

あ、エリカもお休みなさい、黒森様っ

エリカも、オレにキスをする

じゃあね、ルリちゃんも、エリカちゃんもお休みっ

寧が2人に微笑む

瑠璃子とエリカが、鏡の間から退出する

ドアが、パタンと閉められると同時に

はぁぁ、疲れたぁぁ

オレは、ベッドに大の字になって引っ繰り返る

眠いこのまま、眠ってしまいそうだ

ほら、ヨッちゃん、しっかりして渚お姉ちゃんのところに行くんだからっ

寧がオレの肩をマッサージしてくれる

あたしと渚お姉ちゃんに挟まれて寝る方がグッスリ眠れるよっ

2人とも、オレの女の中でも1、2を争うグラマラス・ボディだ

あたしたちのこと、抱き枕にしていいからさっ

寧と渚の豊乳に包まれて、眠りたい

よっし、もう一踏ん張りっ

オレは、力を振り絞って起き上がる

うんっ、偉いよっヨッちゃん

寧が、オレにバスローブを羽織らせてくれる

ヤッちゃん水をくれ

さっきの残りのペットボトルを手渡してくれた

オレは一気に、ゴクゴクと飲み干す

水分を補給すると同時に、ジワッと汗も噴き出してくる

ホント、この週末はセックスし過ぎだ

水を飲み干して、オレはよろよろとベッドから立ち上がる

はい、お姉ちゃんが一緒だからねっさあ、行こう

寧が、笑顔でオレの手を引いてくれた

部屋を出て廊下に出て

渚はオレの部屋で待っててくれているはずだから

渚も明日、朝が早いんだから先に眠ってくれていてもいいんだけれど

起きて待っててくれているよな

渚は、そういう女性だオレの妻だから

はいはい、ヨッちゃんしっかり歩いてっ

今日はもうセックスしなくていい後は寝るだけ

しかも、みっともないところを見せられる、寧と渚と一緒だと思ったら

身体の力が抜けて、フラフラしてしまう

ああ瑠璃子やエリカの前では、あいつらの期待を裏切らないようにって思いっきりキバッてたんだな、オレ

大丈夫、大丈夫ほーら、お姉ちゃんに付いて来て

寧に見守られながら深夜の暗い廊下を歩いてく

オレの寝室に向かって

はーい、到着

いつもの数倍の時間を掛けて、何とかオレの部屋のドアの前に着いた

寧が、中に居る渚に知らせる前にコンコンとドアをノックしてから

ガチャリとドアを開ける

渚お姉ちゃん、お待たせーっヨッちゃんを連れて来たよーっ

すると中から

渚はわーおとか言わないよな

うちでわーおって言うのはていうか、この声は

部屋の中を見ると渚とアニエスが並んで机に座って、何かを読んでいた

どうしたんだお前

今日はいっぱいお勉強しましたから眼が冴えて、眠れないんですのっ

だからパパのお部屋に来ましたのっ

ええ、あたしが算数を見てあげていたのよ

渚も、微笑む

あ、そうなんだえっと、アニエス

オレは恐る恐る

もしかしてオレとセックスしたいのか

半年前のアニエスは、精神的に不安定だったから

すぐにパパ、セックスと言ってオレに求めて来た

ほとんど毎日、セックスしていた

最近は、大分落ち着いていたけれど

うーんと一緒に寝てくけるだけでいいですの

アニエスは答える

パパと一緒なら、アニエスきっとスーッて眠れると思うんですのっ

天使のように、ニコッと微笑む

そうかオレもそうだよアニエスと一緒なら安心してすぐに眠っちゃうと思うよ

はい、寝ましょうですのっ

寧ちゃんいい3人で川の字じゃなくって4人になっちゃったけれど

渚が、寧に尋ねる

もち、オッケーだよーんっ

オレのベッドは、多人数でセックスするための特大サイズだから4人で寝たって全然問題無い

うん、じゃあ寝よう

オレは、ベッドの真ん中にゴロンと寝転ぶ

オレのベッドだもう朝まで、動かなくて済む

アニエスが、オレの傍らに飛び込んで来た

パパの匂いクンクン、エリカちゃんとセックスしてきたんですの

アニエスが、オレの肌に付いた性臭に気付く

ああ風呂で洗い流したいけれどもう今日は

いいわよ、そんなことは明日で

渚もベッドに潜り込んで来る

あたしたちは気にならないわあなたが一生懸命だったことは、判っているもの

キュッと優しく、背中からオレを抱き締めてくれた

ああ、渚の柔らかい身体に肌の温かさに癒やされる

アニエスも、ギュッとしてあげますの

アニエスも前から、オレを抱き締めてくれた

ほんじゃあ、電気消すよーっ

寧が部屋の灯りを消す

そして、自分もベッドの中にやって来る

うん、お休みヤッちゃん

ああ、お休み、アニエス

温かい3人の女たちの生命力を肌で感じて

オレの意識は、スーッと闇の中に溶けていく

んんんッ

窓の外が明るくなってきている

ぺちゃ、ぺちゃ、ぺちゃ

ちろっ、ちろっ、ペロっ

あれれ何だ、この感触は

お早うですの、パパ

アニエスが、オレのチンコを舐めながらオレを見上げる

お、おはようございます

もう1人、オレの股間で寝起きフェラをしていたのは

パジャマ姿の茉莉花だった

ど、どうしたんだ茉莉花

あの、わたし学校が始まる前に、寮に戻らないといけませんから

ああ、茉莉花は音楽科のある高校の学生寮で暮らしている

昨日は、ここに泊まったけれど今日は月曜日だから、始業前に一度寮に戻らないといけないのか

それで、あの次の週末までは、こちらには伺えませんから

そうなんですのジャスミンちゃんたら、金曜日の夜まで帰って来てくれないんだそうですの

寮の学生の外泊は週末だけしか許されていないのか

ジャスミンちゃんも、ここに住んでしまえばいいですのにっ

なかなか、そうは参りません

茉莉花は言う

病気のお母さんが退院したら、親子でここのお屋敷に来ればいいんだよっ

見ると、ベッドの上に寝込んで寧が笑って、オレたちを見ている

それはどうかしら茉莉花さんのお母様はここには良い思い出は無いと思うわ

渚はすでに起床していて、服を着替えてお化粧していた

ああ、今朝は花市場に買い出しに行くって言ってたもんな

そんなら、お屋敷の周りの空いている家に住んでもらえばいいんだよっ

このお屋敷の敷地の周りの家は全て、黒森家が所有している

それはお屋敷が外部からの襲撃を受けた時に避難したりするための場所で

幾つかの家は地下通路で、繋がっていたりもする

オレとメグが2人で暮らしていることになっている家もその1つだし

マルゴさんの家や、寧の家黒い森の番頭さんの森下さんが奥さんと暮らしている家もある

ジャスミンちゃんのピアノの練習なら、ここのお屋敷でもできるんだしさっていうか、ここのお屋敷のピアノは、順番待ちしないで練習し放題だよっ

音楽科のピアノは予約しないと個人練習に使えないのか

でも何にしても、今すぐは無理ですわ

そうだよな茉莉花のお母さんは、まだ何も知らないんだし

今日の午後に、渚が病院に会いに行ってくれるんだよな茉莉花のお母さんのことをよく知っている元・娼婦の人と

寮だって、そう簡単に出ることはできないだろうし

それは判ったけれど何で茉莉花が、朝っぱらからオレのチンコを舐めているんだ

はいわたし、金曜日の夜までは、ここに戻って来られませんから

茉莉花は恥ずかしそうに言う

もう一度お腹の中に、黒森様の精をいただきたいんです

月、火、水、木って4日間もパパとセックスできないのは、可哀相ですのっ

ベッドの脇の目覚まし時計を見るが

大丈夫だよっヨッちゃんがいつも起きている時間まで20分あるからっ

つまり、朝のパンの仕込みには影響が無い

この20分のうちに、茉莉花の中に射精すれば

お願い致します黒森様

茉莉花が、パジャマのボタンを外していく

ああ、巨乳な女の子が、パジャマの前をはだけるているのはなかなかエッチで良いな

身体は平気なのか昨日、初めてだったんだから

オレが、茉莉花の身体を心配すると

何か入っているみたいですちょっと痛みます

茉莉花は、両手で自分の股間を押さえて言う

なら、無理しなくても

黒森様をしっかり感じて、身体に刻み付けたいんです

今日は一日お腹の底に、黒森様の熱さを感じたまま授業を受けたいんですどうか、わたしの中に射精して下さい

ああ、茉莉花のパジャマのズボンの股間が湿っていくのが判った

茉莉花はオレに、犯されたがっている

オカダトシオ事件に私が注目せざるを得ないのは

50過ぎのオッサンが君って才能があるねえ君のことを売り込んであげるから、オレの女になれよって、次々とアーティスト志望の若い娘さんを毒牙に掛けていく様子が

演劇の世界で、よく見掛けた光景だからなんだと思う

ただオカダ氏の場合は自分は小説関連の出版社や編集者は知らないくせに、小説家志望の女の子をダマしたりしているところが、罪深すぎると思う

知り合いの編集者ってフィギュア雑誌の編集とか同席させて、相手を信用させるとか

やっていることがチンピラ過ぎてもう50代も半ばなのに

1175.そして明るい朝 / 茉莉花とモーニング・セックス

みんな、本当にあんっ、いい人ばかりで

攻守逆転してベッドの上に、仰向けに茉莉花を寝かして今は、オレが茉莉花のおっぱいを舐めている

もう2人とも丸裸だ

わたしずっと独りぼっちでしたから嬉しくてぅぅっ

茉莉花は、元・娼婦の娘として生まれた過去がトラウマになっていてたからずっと親しい友人を作って来なかったと言っていた

幼い頃から、母親と2人暮らしだったと

年上のお姉さんたちは、皆さん綺麗で年下の妹はこんな可愛いですからわたしに優しくしてくれるんですあんっ

茉莉花も、もうオレたちの家族だからな

オレは、チロチロと尖った乳首の先端を舐めながら言う

茉莉花の大きな胸の量感は凄い

はいよろしくお願いしますわたし、自分は結婚とかもできないと思っていましたから

茉莉花が、オレを見つめて言う

だから、せめて学校の音楽の先生になって、たくさんの子供たちの中で働きたいと思っていたんですけれどあんっ

オレの舌の刺激に、茉莉花はビクッと身体を震わせる

いいんですよねあたしも、黒森様の赤ちゃんを産んで

ああ、産めていうか、絶対に産ませてやるから

オレは身体を起こして、挿入の準備をする

あ、待って入れる前に、もう一度舐めさせて下さい

茉莉花が、顔を赤らめて言う

わたしが舐めた後の方が、滑りが良くなってするっと入るって聞きました

いや茉莉花は、妹のエリカと同じで、とにかく濡れやすい体質だから

亀頭に唾とかつけなくても、スムーズに入ると思うけれど

それでも舐めてくれるのなら、やってもらうか

オレは、仰向けの茉莉花の顔の前に勃起チンコを突き出す

チンコの根元が、茉莉花の豊かな胸の谷間に納まった

何かパイズリしながらフェラされるような態勢だ

茉莉花の柔らかくて温かな肌を、睾丸の裏で感じる

エリカは長く舌を伸ばして、オレの亀頭をペロペロと舐める

舐めながら、嬉しそうに微笑んでオレを見上げている

うふっ、黒森様気持ち良さそうなお顔をなさってますわたしの舌、気持ち良いですか

亀頭全体に、たっぷりと唾液を塗してもらって

じゃあ、入れるぞ茉莉花

2回目のセックスに茉莉花は、自分から大きく開脚して、オレを迎え入れる

オレの先っぽが、茉莉花の入り口を捉える

茉莉花の割れ目を亀頭が開くと中から滴る熱い愛液が、オレのペニスを濡らしていく

オレは、そのまま腰を押し込む

茉莉花の裸身が、ベッドの上方へずり上がらないように

オレの手が、茉莉花の肩をしっかりと抑えている

あああっ、入って来る

昨夜、処女を散らしたばかりの膣にオレのチンコは潜り込む

んんんっ、ぐうぁぁっ

苦しいのか茉莉花

平気です昨日よりは

だが、まだ半分だ

堪えてくれよッ

ズムムムッッ

オレは、根元まで茉莉花の中に入り込む

熱い息を漏らす茉莉花

オレの胸の下に、茉莉花の大きな胸が押し潰されている

慣れるまでは仕方ありませんの最初の何回かを我慢したら、とっても気持ち良くなります毎日だって、パパにして欲しくなりますから

ベッドの横に寝転んで、オレたちの交合を見ているアニエスが笑顔で、そう言った

そうそう、体質によって違うけれど絶対に気持ち良くなるから、楽しみにしててねっ

寧も、そう言ってオレたちを見守ってくれる

はい今は、堪えます

茉莉花は、おでこに汗の玉を浮かべてオレに言った

あなた、早めに終わらせてあげてそんなに時間が無いんだから

鏡に向かってお化粧中の渚が言う

最初から20分しか無かったんだっけ

いつもの起床時間になったら、急いでシャワーを浴びてパン工房へ行かないといけない

昨夜の仕込みは、全部、愛たちにやってもらってしまったんだから

今朝は遅刻するわけにはいかない

茉莉花一気に行くぞ

はいどうぞあああっ

オレはピストン運動を開始する

茉莉花の16歳の裸身が、オレの動きに合わせて揺さぶられていく

大きな胸はぷるんぷるんと淫らに揺れる

でも、腰はキュッと細い

ああっあふぁぅぅああっ黒森様ぁ

そうそう、セックスの時は大きな声を出していいんですのうちの中でする時は

お外でパパとする時は、大きな声はダメですの

はいっああっ、はい判りましたからあああんっ

茉莉花が、喘ぐ

ジャスミンちゃんは、溜め込みやすい体質だと思うからヨッちゃんとのセックスの時は徹底的に解放しちゃった方がいいよっ全部、吐き出してさっ

はいっはぃぃあああんっあはぁぁっ

オレは、一気にスパートする

朝一番の精子を茉莉花の中に放出するために

あああっ、あああーっあああっくぁぁああっいい

皆さんに見守られてわたし黒森様とセックスセックスしちゃってますああ、ああーゾクゾクするのああん、あああっ

良く濡れる体質だし、オレを信頼してくれているから身体から余計な力が抜けている

身も心を開いた状態でオレを受け入れてくれている

茉莉花イクぞ

はい、どうぞああっ、いつでも好きなだけ出して茉莉花の中に出して下さい

茉莉花の濡れた眼が、オレを見上げている

ああっ、感じますぁぁっ

子宮の中に噴射される白濁液を茉莉花は、腹の底で感じている

ぅぅ、ぅぅ

オレは、腰をガクガクッと振るわせて2射、3者していく

張り詰めた亀頭の先が、茉莉花の子宮口に擦れて心地良い

ああっ、あああっ温かいです黒森様ぁぁ

そして、オレは茉莉花の豊かな胸の上で、脱力した

茉莉花ちゃん、いっぱい出してもらえましたの

アニエスが、尋ねる

茉莉花が、そう答えると

そういう時は、パパのことをよしよしって、撫で撫でしてあげないといけませんの

あ、はいそうですわね

茉莉花が、下から手を伸ばして自分の裸身の上のオレの頭や背中を撫でてくれた

よしよしうふふ

黒森様って可愛らしいですわ

それが判れば、ジャスミンちゃんも1人前のヨッちゃんの女だよっ

この人のセックスは優しいのよ女を自分の快楽のための道具にはしないからしかも、一生懸命でしょ抱かれるほどに、愛しくなるのよね

メイクの終わった渚が、そう言ってオレたちを見る

わたし男の人って、もっと怖いモノだと思ってました

茉莉花が、言う

怖いわよ実際にこの人が特別なのよこの人と一緒に居ると今まで以上に、普通の男の人たちが怖く感じるわよ

ヨッちゃんには邪心が無いから普通の男の子のイヤらしい視線とか、女の子のことを馬鹿にしている態度とか、ますます敏感に感じるようになると思うよっ

でも、大丈夫ですのアニエスたちには、パパがいますから

渚、寧、アニエスが順番にそう言う

そうですねわたしも男の人は、一生、黒森様だけでいいですからこれでいいんですね

そう言って、オレの頬にキスしてくれた

パパパパーンお兄ちゃん、起きる時間だよーっ起っきろーっ

目覚まし時計から、声が出る

オレの目覚ましは、家族のみんなの声が録音されていて毎朝、ランダムで鳴る

今朝は、マナの録音だった

はい、起きなさい今日が始まるわよ

渚の言葉に、オレは茉莉花の上からむっくりと、身体を起こす

昨夜は、わたしが洗っていただきましたから

今朝は、茉莉花がオレの身体を洗ってくれた

アニエスと寧は、茉莉花に気遣って、別の浴室を使ってくれた

オレも、茉莉花の愛液と精液で汚れた股間を洗ってやる

それと、オレの唾液ですっかりベトベトになった乳首も

時間が無いから、急ぐぞ

2人で浴室を飛び出しお互いの濡れた裸身をバスタオルで拭く

ヨシくんの着替えと、茉莉花さんの服を持って来たわ

メグが来てくれた

メグも、朝練があるんだろうすでに高校の制服に着替えている

茉莉花さん、下着はサイズの合うものを用意したから使って

昨日一日着た下着でなく、綺麗な下着で朝を迎えた方がいいものな

いいのよここの家は女の子ばっかりだから、買い置きがたくさんあるからパンティはあたし用に買ってあったものだけれどブラジャーは

メグは、スレンダーなモデル体型だから胸は、そんなに大きくない

年齢は、茉莉花と同じ16歳なんだけど

克子お姉さんや、渚お姉さん用のだと大きすぎるかもしれないし、大人っぽ過ぎると思うから寧お姉さん用と、ヨミちゃん用を持って来たてみたわ

寧の胸は大きい、そしてヨミのロリ巨乳には定評がある

茉莉花は、両方当ててみて

こちらをお借りします

ああ寧並みに大きいんだ

茉莉花さんの学生寮って、車でもここから1時間くらいかかるらしいのよ

服を着ているオレたちに、メグが言った

誰が送ってくれるって

麗華お姉さんがマルゴお姉さんも、一緒に行ってくれるそうよ

レイちゃんとマルゴさん

何で2人で

警護役なら、1人でいいはずなのに

さあ、それは判らないわあたしも、今、そう聞いただけだから

2人とも食堂で待っててくれているから行きましょう

メグと茉莉花と食堂に行く

レイちゃんとマルゴさんは、すでに朝食を終わらせて食後の紅茶を飲んでいた

マルゴさんは、いつものスマートな黒のパンツスーツだけれど

レイちゃんは、香月セキュリティ・サービスの派手な隊長の制服を着ている

テレビでキョーコさんたちと闘う時に、着ているやつだ

その服で行くの

ええこれで

レイちゃんは、笑って答える

大騒ぎになってしまいますわわたしの学校にも、藤宮麗華さんのファンはたくさんいますから

レイちゃんはテレビ出演依頼凛々しさと、美しさと、技の美しさで、すっかり有名人なっている

いいじゃないか騒ぎになって君が麗華さんと親戚なんだっていうことを、学校の人たちに知ってもらえば

マルゴさんが笑顔で言う

そうなれば君が、毎週末、寮から親戚の家に泊まりにいくのを、誰も不思議には思わなくなるだろ

今まで、周りの人たちに目立たないように暮らして来て母子家庭だと思われている茉莉花が

急に、毎週、寮から外泊するようになったら変に思う生徒も現れるだろう

こういうのはさ、大きく花火を打ち上げてしまった方が誤魔化しが効くんだよ

有名なレイちゃんが茉莉花の親戚だったという衝撃で細かい疑問は吹き飛んでしまうことになる

あなたとわたくしは家族になったのだから間違いはありませんし

レイちゃんが、ニコッと茉莉花に微笑む

あたしも行くよ丁度、格闘技イベントのスポンサーに会いに都心に出る予定だったからだから、車はあたしのマセラッティで行くよ

さっき調べたけれど茉莉花さんの学生寮は、学校の正門のすぐ前だよね

じゃあ、そこまで乗せてってあげるから

茉莉花の学校は女子校だ音楽科の他にも、芸術専攻コースがある

そこに美形のレイちゃんとマルゴさんにイタリアの高級スポーツカーで、茉莉花が現れたら

わたし困ります

困ることはないよ茉莉花さんえっと、ジャスミンちゃんて呼ぶんだっけジャスミンちゃんのお友達には、ちゃんと全員にサインぐらいはするよね麗華さん

マルゴさんが、レイちゃんを見る

もちろんです大切な妹ですから学校のみなさんに妹をよろしくって、わたくしがご挨拶致します

麗華さん1人だと、ジャスミンちゃんに嫉妬する子が出るかもしれないからさまあ、そんなことは無いと思うけれど、ジャスミンちゃんをやっかんで嫌がらせをする子とかが出るかもしれないだけど、あたしも一緒ならさジャスミンちゃんと麗華さん、2人だけの絵にはならないから3人なら、変な想像をする子も出ないと思ってさ

変な想像って何です

女子校だとジャスミンちゃんと麗華さんが、特別な関係だと想像して面白がる子も居ると思うんだよ早朝に麗華さんが、車でジャスミンちゃんを寮まで連れて来たら

ああ、レイちゃんと茉莉花が、同性愛なんじゃないかとか言い出す子が居るかもしれない

でも、ほら、あたしも居たらそういう変な想像は、しづらくなると思うんだよ3人だからね

なるほどレイちゃんとマルゴさんに、茉莉花なら

しかも、マルゴさんは金髪碧眼のアメリカ人でレイちゃんと同じ、鍛え抜かれて引き締まった長身の肉体をしているから

茉莉花の学校の生徒たちは、マルゴさんも香月セキュリティ・サービスの関係者だと思うだろうし

そういうことでマルゴさんにも、行っていただくことにしたんです

す、済みませんわたしのためにあ、ありがとうございます

眼に涙を溜めて2人に頭を下げた

いいから朝ご飯を食べちゃってそしたら、すぐに出発するから

マルゴさんが、そう言うと台所から、エリカがお盆に乗せたベーコンエッグを運んで来る

茉莉花お姉様お姉様の朝食は、エリカが作りました瑠璃子様に教えていただきながらですけれど

恥ずかしそうに、エリカは言う

瑠璃子も、台所から顔を出した

週末までお姉様に会えないのが寂しいですからせめて

ありがとうエリカさん

茉莉花は、大粒の涙を零す

恵美ちゃんも、学校の裏口まで乗せてってあげるよ

お早うございます、皆様

渚とハイジが入って来る

そうだハイジは、花市場に行く渚に付いていくんだった

渚お姉様、ハイジさん朝はパンでよろしいですか

台所の前から瑠璃子が、尋ねる

ええ、お願い

あ、わたくしもお手伝い致します

ハイジが、慌てて台所へ向かう

寮に帰る茉莉花を送っていってくれるレイちゃんとマルゴさん朝練のあるメグ

朝の花市場へ行く渚とハイジ

この6人が、早朝、一番早くにお屋敷から出発するメンバーだ

茉莉花、オレ仕事があるから見送りはできないけれど

何かあったら気軽に電話しろオレじゃなくっても、みんな、茉莉花の相談に乗るから

うん週末に戻って来るのを、楽しみに待っているからな

オレは茉莉花を抱き締め、キスをする

メグにもオレはキスをする

先に学校へ行ってるからまた後でね

あなた、早くしないと愛ちゃんが待っているんじゃないの

あ、そうだじゃあマルゴさん、レイちゃん、茉莉花のことを頼みますハイジ、渚の警護を頼むぞメグも気を付けて

オレはもみんなに声を掛けてパン工房へ向かう

朝食を食っているヒマは無かった

トミノ監督が可哀相なのは

バンダイはガンダムを大人にも子供にも口触りの良い、安っぽいお菓子だと思っているのに

トミノ監督は、ちゃんとした料理店でまともな食事を提供しなくてはならないと思っていること

にもかかわらず、トミノ監督が作る料理は伝統的な日本料理でも、フランス料理のフルコースでもなく

創作無国籍料理なのでお客に理解されにくい

最初から創作無国籍料理だと思って食せばメチャクチャ楽しめるんですけれど

1176.そして明るい朝 / チーム・瑠璃子始動

オレは急いで、パン工房に入る

克子姉と愛が、すでに作業していた

オレも、手を洗って作業用のエプロンと帽子と手袋を付ける

消毒用アルコールで殺菌もして

慌てなくてもいいわよここから観ていたから

克子姉が、部屋の片隅のモニターを指す

ああ、食堂の様子が映っている

月子たちも起きてきたな、さっきより人が増えている

麗華お姉さんと一緒に、マルゴちゃんが茉莉花さんを送って行く件お嬢様の指示だから

克子姉が作業しながら、オレに言う

ミナホ姉さんの

オレもいつも通りの作業に入りながら克子姉に尋ねる

ほら、茉莉花さんてあの通り大人しくて、自己主張しない性格でしょお母様が元・娼婦なことや、母子家庭だっていうことをずっと気にしていたみたいだし学校での生活の様子はどうか、イジメを受けていたりしないか、そういうことを、マルゴちゃんに調べて来てもらうように指示なさったのよ

ミナホ姉さんは昔の黒い森と深い関係にある茉莉花のことを、とても気に掛けてくれているんだ

まあ、何か学校で問題があったとしても麗華お姉さんの親戚だっていうことを強くアピールしておけば、茉莉花さんに手を出す子はいなくなると思うし

でもかえって、注目を集めすぎるかも

愛が、ぽつりと呟く

うん、そうだよなぁレイちゃん、有名人だし、カッコ良いし、綺麗だしよくも悪くも、学校の他の生徒たちが茉莉花に注目しちゃうんじゃないかな

正直、そういう心配もある

それもお嬢様の狙いなのよ茉莉花さん、あんなに可愛くてピアノの才能もある子なのに、自分からは絶対に前に出ようとしないから、今まで誰にも注目を浴びてこなかったでしょ

そういう子が、周りから注目されて、いつも他の子たちの視線を気にする様になれば意識が変わるわあなたにも覚えがあるでしょ

恵美ちゃんと婚約宣言したことで、学校中から注目を浴びるようになったからあなた、服装とか髪の毛とか身だしなみとか、気を付けるようになったでしょ今じゃ、どんな時だって昔とは比較にならないぐらいビシッとしているわよ

いや、そういうのはさ毎朝、みんなでオレの髪の毛とか服装とか直しているじゃないか

克子姉を始め、たくさんの女たちが出掛ける時に、オレをチェックしている

あら、あなた自分でもちゃんとやっているわよだから、学校の中でも、いつもキリリッとしているじゃない

うん吉田くん、いつもキリっとしてる好き

愛が、パン生地を捏ねながら微笑む

それはだってオレのせいで、メグが笑われるのは困るし

学校の中でオレと一緒に居てくれる人たち愛やイーディ、寧や可奈センパイたちにもオレがみっともない格好をしていたら申し訳が無い

結局それは、あなたが注目されているからよ人の眼があるっていうことを、あなたが意識するようになったから茉莉花さんにも、そういう体験が必要なのよ

まあ、茉莉花がレイちゃんの親戚だっていう話が、学校中に知られたらレイちゃん本人も姿を見せるわけだしどうしたって、大騒ぎになるよな

でも、注目され過ぎて逆にイジメられたりしないかな

オレは、そういう可能性も考える

だから、そういうことも考えてマルゴちゃんが様子を見て来てくれるのよもし何か問題が起きそうなら、それでまた対処すればいいわ今週末に、ここに戻って来る前にあなたやエリカさんの方からも、毎日電話してあげてもし深刻な事態になりそうなら、学生寮から早めにここに引き取るし

茉莉花の精神状態は、オレたちも小まめにチェックする

それでも今の茉莉花さんには変化が必要なのよあたしも、お嬢様のご指示は正しいと思うわ

レイちゃんとマルゴさんに、マセラッティで送り届けてもらうことはもう決定済みなんだから

オレたちが、フォローするしかない

ああ第1陣が出発するみたいね

克子姉の言葉に、オレはモニターに振り返る

茉莉花が食堂の中の家族に挨拶してレイちゃんとマルゴさんと退出して行く

渚とハイジもだ

あ真緒ちゃんも起きているんだな

ルナと一緒に、笑顔で渚に手を振っている

遊んでくれるお姉さんがたくさんいるから、母親のお出掛けにむずがったりはしなくない

さあて、あたしたちも作業を終わらせてしまいましょう

オレは、学校に持っていく焼き上げる前のパンをどんどんパッドに詰めていく

これを隣のガレージのバンに詰め込めば、朝のここでの作業は終わりだ

学校で始業前に、学食脇のオレのパン工房に運び込む作業があるけれど

吉田くんこれも

愛は、喋りは相変わらずゆっくりだがパンを作る作業の手は、どんどん早くなっている

ていうか、オレよりも愛の方が、パン作りの才能がある

着実に、腕前を上げている

はい、これでラスト

克子姉が、最後のパンをパッドに入れる

オレはパッドに蓋をして、積み上げる

じゃ、あたしたちもご飯にしましょうか

何か急なトラブルが起きて、パンの支度が間に合わないと困るから朝の作業が終わるまでは、朝食は摂らないことにしている

ホント朝は時間との勝負だから

それに、学校へ行くバンにはイーディや雪乃も乗せて行くことになるから

オレたちはエプロンを外して、再び、食堂へ向かう

吉田くんん、あのね

愛がオレの耳に囁く

今日のお昼休みの後ね5時間目にパン工房のお掃除が終わったら愛、エッチしたい

オレたちは昼休みにパンを売るから片付けは5時間目にならないとできない

オレと愛はパン技能士コースの生徒だから5時間目の授業に遅れていくことが認められている

だから、その時間を使って

ああ、そうだなこっそりセックスしよう

普通科のメグや、イーディや、可奈センパイは授業優先だから

愛と2人きりで、セックスを楽しむことができる

うふふ楽しみ

愛は、キュッとオレに抱きつく

食堂に戻ると起きてきた家族たちで満席だった

オレを見て、みんなが挨拶してくれる

オレもみんなに挨拶する

おはようあれ、どうしたんだ

学校へ行く子はみんな制服に着替えているのに、雪乃は私服のままだ

今日は学校パス

体調悪いのか

妊娠しているから気になる

そうじゃないけれど今日は、ここでのんびりしているわ

ユキノの好きにさせるネ

イーディが、笑ってオレに言う

うん学校に行っても、雪乃は孤立してるから

実際、週の半分くらいしか登校していない

それでしたら、わたしらと

うちら今週のテレビのことで相談したいことがあるんですけれど

双子のエリとリエがやって来る

いいわよ何か企画があるの打ち合わせしましょうよ

ミタマ姉さんも、こっちに来て下さい

キヌカちゃんもですわ

ということで食堂の端のテーブルで企画会議を始めてしまった

お兄ちゃん、はい、ご飯

マナが、オレたちの朝食を運んで来てくれる

えーとみすずと美智とまり子が、そっちのテーブルで

ありすと可憐は、こっちか

月子たちは食事を終えて、他の子たちにお茶を入れてやっている

何となく、それぞれのチームに別れているな

お兄様ちょっと、よろしいですか

瑠璃子が、織りのところへ来る

そのあちらでお話ししたいことがあるのですが

瑠璃子は食堂の向かいの小部屋を指した

食堂で話したくないということか

オレは瑠璃子と共に、小部屋へ向かう

ミナホ姉さんの使ってた監視室だった部屋だ

瑠璃子がドアを開け中に入ると

美子さんがいた

おはようございます、黒森様

美子さんも、何だか困惑した顔をしている

瑠璃子に突然声を掛けられて、ここへ連れて来られたのだろう

朝の慌ただしい時間ですから簡潔に済ませますわ

瑠璃子が真面目な顔で言う

お兄様はどうぞ、お見届け下さい

見届けるのはいいけれど何をだ

瑠璃子は真っ直ぐに、美子さんに向かって

美子お姉様に、折り入ってお話がございます

はい何でございますか

美子さんは、香月家の娘と認定される前は、瑠璃子の元・お付き臣下だったから

真顔の瑠璃子に対して、ついへりくだって返事をしてしまったようだ

あの美子お姉様わたくし

瑠璃子は口籠もる

わたくしは間違っていました申し訳ありません

スッと、美子さんに頭を下げる

どういうことなのでございますか

美子さんには、意味が判らないようだ

それはあの、美子お姉様

瑠璃子は覚悟を決める

いえ、美子今まで寂しい思いをさせました本当にごめんなさい

半年前の様に美子さんを美子と言う

あなたは、わたくしと同じお祖父様の孫娘、香月家の血筋ですがわたくしたちは、本当は従姉妹だったわけですがそれでも

瑠璃子は、強い視線で美子さんを見る

わたくしが瑠璃子が、あなたの主人です美子かつてのように、わたくしに仕えなさい

美子さんを再び、自分のお付きに戻す

美子さんはこの半年間、一生懸命、香月家の娘として振る舞うように努力してきたのに

瑠璃子様は、この半年わたくしから離れて、お一人で何でもできるようになられたではありませんか

ええ、今のわたくしは身の回りのことも、全て、一人でできますでも

美子がいてくれないと、わたくしも寂しいのです幼い頃から、ずっとわたくしの側に居てくれた美子だから

瑠璃子が物心付いた頃から美子さんは、ずっと瑠璃子に仕えてきた

それは今のわたくしの立場を可哀相だと思っていらっしゃるのではありませんか

瑠璃子の言葉を遮って、美子さんはそう言う

お祖父様に、香月家の娘として認めていただきましたのになかなか名家の令嬢として、美しく振る舞うことのできないわたくしを瑠璃子様は、哀れに思って

瑠璃子は、大きな声で言う

しかし、美子さん

瑠璃子様はわたくしのことなど、お気になさらないで今のように自由になさるべきですわこの半年瑠璃子様は、本当に変わられました明るくなられました毎日、とても楽しそうに笑っていらっしゃいます美子は、ずっと見ていましたから

瑠璃子から少し離れた位置から

ええ、楽しかったわこの半年毎日が輝いていたでも

瑠璃子の眼が潤む

わたくしだけが幸せになるなんてことは、許されないのよ美子わたくしはあなたと一緒に幸せになりたいのわたくしの側には、常にあなたが居るべきなのよ、美子

わたくし美子はわたくしの従姉妹だったのだから対等の立場にならなきゃいけないなんて、思い込んでいたわ前のように、主として親しく接してはいけないとごめんなさいわたくしが、間違えていたの勘違いしていたのそうやって、わたくしが美子から離れることが、美子にとって良いことなんだとそんな風に勝手に考えてしまっていたから

反論しようとする美子さんに、瑠璃子は

いいから、お聞きなさい美子わたくしが間違っていたと認めているのですから、あなたはそう受け入れてくれればいいのですわたくしは、あなたの主ですよ

この半年間よりも瑠璃子と美子さんが主従として暮らした時間は長い

あなたを手放そうとしたのは、わたくしの一生の不覚でしただからわたくしのところへ戻って来なさい

瑠璃子は主として、美子さんに言う

美子さんここには、オレたちしかいないだから、正直な気持ちを話してくれないかな

わたくしの正直

ああこうしなくちゃいけないとかこうでないといけないとか香月家のためとか、瑠璃子のためとかそういうのは全部頭の中から消してくれ

今、瑠璃子はもう一度、美子さんと主従の関係に戻りたいって言い出しているそれについて美子さんは、正直な気持ちどう思う

美子さんが、瑠璃子を見る

瑠璃子は真っ直ぐに美子さんを見つめている

わたくしだって戻れるものなら戻りたいですしかし

わたくしも、香月家の娘であると世間に公表してしまった以上は

いやいやいや、それはいいんだしかし以降は、いらない

オレは、美子さんの言葉をせき止める

いいんだよ外と中で違ってて外の人には今まで通り、みすず、瑠璃子、美子さんの3人が香月家の娘だと思わせておいて、実際は美子さんは瑠璃子のお付きに戻っているそんなことで良いと思うよ

そんな世間の皆様をだますのですか

美子さんは驚くが

ああ、それぐらいの誤魔化しはオレたちは、いつもやっているそうだよな、瑠璃子

美子さんオレからも頼みますどうか、瑠璃子の臣下に戻って下さいその方が、瑠璃子にとっても、美子さんにとっても良いと思うんです

今みたいに美子さんだけが孤立してしまうよりは

美子さんのことはチーム・瑠璃子が引き取るべきなんだ

瑠璃子が自分のチームを旗揚げすると、決心した以上は

美子、お願いします世間には内緒で構いませんそれでもわたくしとあなたの2人きりの時には美子お姉様でなく、わたくしの美子でいて欲しいのです

瑠璃子の言葉が、美子さんの心を動かす

判りましたお祖父様にも、みすず様にも、他の皆様にも秘密にしていただくということでしたら美子は、瑠璃子様の臣下に戻ります

そう言って瑠璃子を見て

わたくしも瑠璃子様のお側に居られないのは、本当に本当に、寂しかったですから

美子さんの眼から、ポロッと涙が零れる

ありがとう美子ええ、側に居てこれからずっと

はいお供致します

そして、このことはわたくしとあなた、そしてお兄様だけの秘密よ

うん、オレもジッちゃんたちには喋らないから

オレも約束する

かしこまりました美子も秘密に致します

結局、これが一番良い解決法なんだと思う

瑠璃子と美子さんにとっては

美子、わたくし翔お姉様にお願いして、今日から、こちらのお屋敷からわたくしたちの学校へ向かう車は2台にしていただきました

わたくしは、今日からは、みすずお姉様とは別の車に乗って登校致します

わたくしたちは、チーム・瑠璃子ですから

瑠璃子の決心は固い

チケットをいただいたので歌舞伎座に行って来ました

立て直し前の歌舞伎座はよく知っていたのですが若い頃にバイトしていましたから

新しくなってからは、初めて行きました

玄関や、劇場の中など立て直し前とそっくりに作ってうるんですけれど

昔の歌舞伎座の猥雑な雰囲気はもう無いですね

ただただ綺麗で清潔になってしまって

もちろん悪いことではないのですが

1177.そして明るい朝 / 慌ただしい1日の始まりに

瑠璃子、美子さんと小部屋から出ると

瑠璃子様お話はもうお済みですか

14歳のエリカが、ニコッと微笑んで待っていた

ええ、終わったわねぇ美子お姉様

外では、瑠璃子は美子さんをこれからも美子お姉様と呼ぶ

美子さんの方は様に戻った

わたくしの方はそう呼ばせていただきますその方が、世間の皆様がわたくしの立場をよくご理解下さると思いますし

元々、美子さんはジッちゃんの孫娘であることが公表されても

10年以上前にアメリカで亡くなっていたジッちゃんの長男の隠し子だから

香月家の家臣たちも、どう扱うべきか困っていた

とりあえずは、みすず、瑠璃子と並ぶ香月家の3人目の姫君ということになっていたけれど

その状況に、美子さん自身息苦しそうだった

わたくしは、以前と同じように瑠璃子様を立てる立場になる方が皆様もご安心なさるでしょうから

美子さんにも、瑠璃子たちと同じで香月家の相続権がある

だから、美子さんを担ぎ上げて香月家の財産を狙おうとしている輩も居る

だけど、こうやって美子さんが再び、瑠璃子との関係が強化されれば

美子さんは瑠璃子派の人たちに守られる

そうですわねよろしくお願い致します美子お姉様

それとエリカさんも、昨日からわたくしのグループに入っていただいています

はいあたしもチーム・瑠璃子ですよろしくお願い致します

エリカは、ニコニコ笑ってペコッと美子さんに頭を下げる

わたくしこそ、よろしくお願い致しますわ

そこに、みすず、美智、まり子がやって来る

ルリルリはとりあえず3人で始めるのね

みすずもチーム・瑠璃子の立ち上げを理解している

そうねみんな仲良くがあたしたちのモットーだけど香月家のことを考えたら、少しは緊張感も必要ですものね

あたしと瑠璃子が一緒に固まっている方が歌晏桃子お姉様のパワーに負けてしまうものね

はい、わたくしたちがそれぞれのチームを率いて共闘した方が他の名家への影響力も強くなりますから

瑠璃子が独立して、2大勢力になった方が桃子姉ちゃんを抑えられる

ていうか、まり子お前、チーム・みすずなのか

とりあえず、学校ではここのお屋敷に可奈が来ている時は、わたくしは可奈とペアよそういう、時と場合で所属が変わるのもアリでしょ

名家の血筋を引いているまり子は、16歳だから1つ年下の瑠璃子のグループに入るより、年上のみすずのグループに参加した方が、超お嬢様校では良い

学校へ通う車を別々にするのも良いと思うわどうせ、もうすぐ一緒に学校に通う子たちが増えるんだし

アニエス、ルナ、コヨミちゃん、ヨミがみすずたちの学校の編入試験を受けることになっている

あの子たちが、あたしたちのどちらの車に乗ってくれるかあたしと瑠璃子のスカウト合戦になるわね

可憐もいるしな

オレは食堂の奥で、ありすたちと食事している可憐を見る

みすずが、自分のペットにしようと画策していたけれどすっかり嫌われて、今はチーム・ありすの所属になっている

でも、ありすたち鞍馬家の娘たちはもう超お嬢様校には通うことはできないから

可憐も、学校の中だけは所属チームを変えなくてはいけない

今日は、瑠璃子たちの車に乗せてあげてあたしのこと、怖がっているみたいだから

あ、水島様のことでしたらあたしに任せて下さい

年の近いエリカが言う

可憐も名家・水島家の娘だからエリカは年下でも様付けなのか

それでも、可憐は12歳の小学6年生、エリカは中学2年生

超お嬢様校は、ほとんどの子が幼稚部から持ち上がりで生徒数が少ないから、お互いのことは知っているだろう

ええ、頼むわエリカ

はい、瑠璃子様ちょっとお話して参りますわ

エリカが、可憐の方へ歩いて行く

活発で積極的で利発な子よね瑠璃子は、本当に良い子を選んだわ

あたしもエリカさんみたいな子を探さないと

巨大な香月家を支えていくためには、みすずももっと有能な腹心が必要だ

無口で申し訳ありません

美智が、みすずに謝る

あら、いやだ美智は美智のままでいいのよ

慌てて、みすずは美智の黒髪を撫でてやる

その通りですわわたくしも早く、わたくしだけの警護役を探さないといけませんし

移動車を別々にするのなら瑠璃子専属の警護役を決めないといけない

警護のできる子も増えたんだけどな

オレは食堂の中を見渡すが

ミタマとキヌカは、名家・鞍馬家の警護役と知られすぎているから鞍馬家より書くの高い香月家の瑠璃子が警護役に採用するわけにはいかない

というかミタマは、雪乃のテレビ番組で先週から水着でカバーガールをやっていて、世間に顔が知られてしまったし

キヌカは戦闘力はあるけれど、警護役としてはトボケているからなぁ

ハイジはビジネスの方に興味があるみたいで、渚に付いていってしまったし

イーディを今更、瑠璃子たちの学校に転校させるわけにもいかない

家の中を探しても見つからなければ、外から探してくるしかないわあたしたちは、ずっとそうして来たんだし

いえ、すでに養成しております

ヨミ妹はなかなか筋が良いですすでに工藤流古武術2級の実力があります

ああ、オレたちが早朝のパンの仕込みをしている間に

今朝も美智たちは、お屋敷の中庭で朝の合同武術稽古をやっていたんだ

人の心が読め、相手の肉体を支配する力を持つ上に古武術の嗜みがあれば、ルリルリの警護役としては問題ないと思います

そうね、あたしたちが公の席に出る時には、必ず香月セキュリティ・サービスの人たちが警護して下さっているわけだし日常の警護役からヨミちゃんにお願いしてもいいのよね

実際、名家の警護役といっても美智みたいに、底抜けに強い子ばかりじゃない

名家のお嬢様たちのお付きとして、様々なトラブルを回避する能力があれば充分だ

編入試験までに、ヨミ妹を工藤流古武術初段に仕上げますルナ妹も、ある程度の実力は付くと思います

アニエスとコヨミちゃんは

アニエス妹には、格闘のセンスはありませんコヨミ妹は、もっとたくさんご飯を食べて大きくなるべきです

コヨミちゃんは小6なのに中学年ぐらいの体格だもんな

幼すぎる肉体に筋肉を付けすぎると筋肉によって、肉体の成長が阻害されることがあるのです

わたくしの胸が育たないのも、きっとそういう理由だからなのだと思います

美智が真顔で、オレに言う

えー、工藤先輩は小さいから可愛いんじゃないですかーっ

エリカおい

昔から、あたしたちの間では大人気ですから家に持って帰りたい先輩部門の第1位です

同じ学校の中2が中3に言う

工藤先輩のことは、みんなクール・ビューティ・ぷちって呼んでますから

いつも無表情で、無口でしかも小柄で、日本人形の様に可愛い

あ、そうかエリカたち一般生徒は、美智がどれくらい強いのか知らないのか

オレは、ハッと気付く

いつもみすずの側で仕えているけれど警護役なのかお付きなのか判っていないんじゃ

スゴイ人だっていうのは知ってますよ毎年、体育祭の時に信じられないようなパフォーマンスを見せて下さいますから

え、体育祭で闘ったりするのか

まさか、エリカたちの学校は女子校ですし荒っぽい種目はないですよ

そうだよな騎馬戦とか、棒倒しとかやるわけないよな

工藤先輩は、瞬発力や跳躍力が凄いですから走り幅跳びとか、棒高跳びとか、いつも全校生徒が注目するんですよ

そんなに注目されているんなら、美智に陸上部から勧誘とか来ないのか

わたくしたちの学校には、そういうクラブはありません対外試合などは一切できませんから

美智が、無表情で答える

良い家のお嬢様ばかりだから不特定多数の学校と交流しなくてはいけないようなクラブ活動は無いんです

お茶とかお花とか日舞とか特定の名門校と合同で会を開くものはありますが、スポーツ関連の部活ですと地区の大会などで他校と接しなくてはいけませんから

普通の学校のクラブと試合して、それでお嬢様がケガでもしたら大事になるか

共学の学校の男子生徒が積極的に話し掛けて来たりすると名家の警護役に蹴飛ばされるものね

ああ、スポーツの大会中に、よその学校の女の子に声を掛けるやつとか居るもんな

そりゃお嬢様たちを預かる学校としては、対外試合のあるクラブ活動はやらせたくないか

どうしてもスポーツなさりたい人は、学校でなく個人で専門の教室に通われていますし

それもお金持ち専門のガードの固い教室なんだろう

仕方ないわよね制限があるのはどうしても普通のクラブ活動がしたいのなら、そういう学校に編入すればいいんだし実際に、中等部や高等部に進学する時には、そういう理由で他の学校へ移る子がいるわよ

大会に出たければ、超お嬢様校を止めて、他の学校の生徒になるしかない

しかしわたくしたち名家の娘にはあの学校以外、選択肢がございません

超お嬢様校は、名家の血統を守るためにジッちゃんや歌晏家の当主が、守ってきた学校だ

どんなにお金持ちでも、品の悪い成金の娘や芸能人の子は入学させない

名家の令嬢たちと、ジッちゃんたちが認めた良家の子女しか居ない

だからこそ、ステイタスがあるのだが

えっとスポーツなら、どんなクラブがあるんだ

テニス部はあるわテニスは、上流階級の嗜みだからでも、校内で楽しむだけよ

まり子が答える

後は、水泳部とダンス部ぐらいですわ文化部は、たくさんあります

他のことは乗馬やゴルフなどは個人で楽しむものですし栗宮さんみたいに武術を嗜まれる方もいらっしゃいますけれど学校でなく、ご自宅の道場でお稽古なさっていますから

ああ居たなあこの間の香月家のパーティに来た槍の師範をしているという武闘派のお嬢様が

基本的に、個人競技のスポーツだけです集団スポーツは厳禁なんです色々と後で揉めることになりますから

名家同士の中でも力関係があるし、それぞれの親のビジネスでどう繋がり合っているか判らないから

生徒の親の関係を考えて、スポーツのチームを組むとかみすずたちの学校の先生にはできないよな

ていうか、そもそも対外試合ができないんだからチーム・スポーツをやる意味が無い

校内の生徒だけで、延々と紅白戦をやっても仕方ないし

超お嬢様校ってなかなか息苦しいんだな

閉じ込められた籠の鳥とまでは言わないけれどそれでも

日常生活における制限が多すぎる

そうよ、公だから、みんな結構退屈しているし鬱憤が溜まっているのよ

だから、この間の香月様のお屋敷でのパーティをみんな楽しんでいたのよあんな次々に色んなことが起きるイベントに参加できる機会はなかなか無いから

キョーコさんが乱入して、レイちゃんとマルゴさんが華麗な技を見せ

ハイジとキヌカが乱闘して、天童乙女が捕まったり

確かに、トンデモないイベントだった

みんなホント刺激的なことに飢えているから

まり子が、オレに抱きついて来る

だから、わたくしも公とのセックスにハマっちゃったんだと思うわ

桃子お姉様のことも、早くハメてあげてね

オレの耳に、そっと囁く

そうだ桃子姉ちゃんとレイプ対決するんだ

オレが桃子姉ちゃんをレイプできるか桃子姉ちゃんがオレを阻止できるかの闘いを

お兄ちゃん、早く食べちゃわないと時間ないよっ

マナがオレに叫ぶ

そうだったオレは朝食の途中だった

ああ、急いで食べるよ

お兄様、ありがとうございました

瑠璃子の言葉を背中に聞いて慌てて、元の食卓に戻る

吉田くん急いで

のんびりの愛ですら、もう食べ終わって食後のお茶を飲んでいる

旦那様お食事が終わった後で結構なのですが

あ、そうか朝のおしっこ披露か

あ、黒森様今朝はエリカもお見せしまーす

エリカも、今朝はオレの眼の前で放尿するつもりらしい

任せろ、ドンと来い

アニエスが、オレのところに走って来て背中にしがみつく

んどうしたんだアニエス

うー、きっとアニエスだけ編入試験に落ちちゃいますのルナもコヨミちゃんもヨミちゃんも合格するのに、アニエスだけ

そんなことないぞもうすぐなんだから頑張れ、なっ

オレは、食事しながら左腕で、アニエスの小さな身体を抱きしめる

うー、パパぁぁ

オレのしがみくアニエス

あー、アニエスちゃんだけズルいっ真緒もっ

真緒ちゃんまで、オレの右腕にしがみついて来る

これでは食事ができない

しょうがないなぁヨッちゃん、はい、あーんしてっ

寧が笑ってやって来てオレの口にパンを入れようとする

あー、寧お姉さんズルイ

そういう面白そうなことは、うちらもやりたいですわ

おい、エリリエ

時間が無いんだよ朝は忙しいんだからっ

月子が手を打った瞬間部屋中の全員が鎮まる

巫女の力の放出か

はい、皆様お静かに公様、どうぞ

ああ、ありがとう真緒ちゃん、オレの膝の上に乗って

オレは左腕でアニエスを抱き締めて、膝の上に真緒ちゃんを乗せて

右手だけで、最後まで朝食を食べた

サンキュー、マナ

お茶も一気にゴクゴクと飲む

はい、真緒ちゃんはこっちにおいでっ

ヨミとルナが、真緒ちゃんを引き受けてくれた

オレはアニエスを抱きかかえたまま

よし、みすず、エリカいいぞ

2人の放尿を確認するために、トイレに向かわないと

いつも通りの慌ただしい朝だ

ヨッちゃん、パンのパッドの積み込み始めてるよっ

アタシたちでやっておくネ

寧とイーディと愛がパン工房に向かってくれた

留守番はわたくしたちにお任せ下さい

わたくしも居りますわ

ミタマと月子がオレに言う

ああ、頼むすぐに戻って来るから

食堂の出口に向かいながら、オレは答えた

じゃあ、他の子は整列してお兄ちゃんが戻ってきたら、みんなでいってらっしゃいのキスするから

マナが居残り組に言う

はいはい、判ってるわよ

雪乃はそっか、今日はサボるから家に居るんだな

毎朝大変ねあなたは

みすずたちを迎えに来た翔姉ちゃんが、食堂の外の廊下で笑っていた

いいんだよオレは好きでやっているんだから

オレの家族のために何でもすると誓ったのだから

これでいいんだよこれで

エリカとももう1回早朝セックスさせようという計画もあったのですが

蛇足っぽいので止めました

次話から新章ですどのエピソードをやるのかまだ決めていません

うちは相変わらず、ネズミが出没しているのですが

どうも、うちの近所は代替わりで、次々と家が建て直されているので

壊された家に居たネズミが、近くの家に入り込んでいるようです

昨日

母大変よ、お父さん用に買って来たばかりのパンツ、ネズミに食べられちゃってるわ

私え、パンを食べられちゃったの

母違うわよ、お父さんのパンツよ

ネズミよ、何故、紳士物のパンツを食う

1178.ショートシリーズΑ/ 人間合格 その1

学校での昼休みのパン販売と片付けが終わったら

今日は、早退して克子姉一緒に車に乗り込む

お屋敷で商用バンから、ミニバンに乗り換えて

みすずたちの学校へ向かった

今日は、アニエスたちの編入試験の日なのだ

日本一の超お嬢様校で学力テストと面接試験を受ける

アニエスちゃんには、あなたがお迎えに来てくれるって話してあるから

生まれた時からずっとお屋敷の地下室に閉じ込められていたアニエス

今は家族が増えたおかげで、元気でよく喋る子になったけれど

学校というものに行くのは、これが初めてだもんな

ま、ルナちゃんや、コヨミちゃん、ヨミちゃんが付いているから大丈夫だと思うわ

今では、ルナはアニエスのお気に入りの大親友になっているし

内気なコヨミちゃんのことは、自分が守ってあげるという気持ちにもなっている

まあ、実際は外の世界を知っていて巫女の力を持っているコヨミちゃんたちの方が、アニエスのサポートをしてくれることになるんだろうけど

克子姉もありがとう

今朝の克子姉は、オレたちと一緒に高校へのパンの搬入をしてから

お屋敷に戻って、アニエスたちを超お嬢様校に連れていって

お昼のパン販売までに、オレたちの高校に戻って来て

今また、オレを連れて超お嬢様校に向かっている

いいのよ渚はお店だし、ミナホお嬢様も研修中だし動ける大人は、あたしだけなんだから

ああ、香月様にはお礼を申し上げるのよわざわざ来て下さっているのだから

そうなのだ

アニエスたちの保護者兼保証人として、ジッちゃんが超お嬢様校に来てくれている

香月様は、あの学校の理事だからわざわざお出でにならなくても、香月家の威光だけで学校側に影響力を行使なさることはできるんでしょうけれどでも、現場の先生方は、そういう圧力を掛け方を嫌うでしょうから

姿を見せずに、理事として上から圧力を掛けるだけなら現場の反発を食う

アニエスたちが、学校で教師たちに悪い扱いをされるかもしれない

だから、ジッちゃんは直接、現場の先生たちに会いに行ってくれた

それに、ああいう学校だから面接試験は、本来、保護者同伴なのよでも、あたしたちは結局裏の世界の人間だからこういう時には、どうしても香月様にお頼みするしかないのよね

黒森家の人間では、超お嬢様校の保証人にはなれない

みすずや瑠璃子が成人すれば、また状況が違ってくるんだろうけれど今はまだ、ジッちゃんでないと社会的な信用が無い

今日中に編入は決まるはずよそれは、もう根回ししてあるはずだからていうか、香月家の現当主が臨席してしまったのなら入学を断ることはできないわ

今日の編入試験は、アニエスたちのためだけのものだから

学力試験なんて、終わった科目ごとにどんどん採点していく

面接試験の時には、もう全部学力試験の結果が出ていると思うわよほどのことがない限り、心配はいらないと思うけれど

アニエス、大丈夫かなぁ

ヨミやルナやコヨミちゃんは学校の成績は元々良かったらしいから、全然心配していない

アニエスはこの数ヶ月間で、幼稚園レベルから詰め込み学習させたわけだから

算数は完璧よアニエスも、相当、頭の良い子だから理科なんかの暗記問題は、ルナちゃんたちとゲーム感覚でみんな覚えてしまったみたい社会に関しては、ゲームかマンガの設定みたいなものだと思っているみたいねあの子にとっては、お屋敷の外の世界はリアルじゃないから

誰かが作ったお話の世界と変わらないのか

問題なのは国語よねぇ

漢字は覚えたけれどあの子、日常生活で使っている文法が変だから

アニエス喋り方が独特だもんなぁ

子供の頃から、ほとんど人と喋らないで成長したでしょだから、人との距離感の取り方が判らないんだと思うわそういうのも原因だと思うのよ

アニエスには敬語も無ければ、タメ口を無い

オレとルナ以外の家族は、みんなちゃん付けで話し掛けるし

ルナだけ呼び捨てにしているのは特別に親しいという意思表示なんだと思うけど

最初に仲が良かったのが、幼児言葉の真緒ちゃんだったしイーディちゃんや、寧ちゃんみたいな日本語が独特な子ともずっと一緒に話していたから

イーディのなのネと寧の舌っ足らずななんだよっか

でも、イーディやヤッちゃんの真似はしなかったら、いいじゃないか

そうねでも、できることなら、瑠璃子ちゃんや月子さんたちみたいな丁寧な話し方を覚えて欲しかったわ

いや、アニエスがわたくしとかございますわとか言い出すのも、どうかなぁ

それはもう、アニエスっぽく無い気がする

とにかく、アニエスちゃんに関しては帰国子女っていう設定にして学校側には身上調査書を提出してあるから多少は割り引いてもらえるでしょうけれど

日本語が変なのは、外国暮らしが長かったせいだと

でも、その代わりアニエスに英語も教えないといけなかったじゃないか

帰国子女なんだから、日本語が下手なら外国語がそれなりに堪能じゃないといけない

香月家のパーティの時みたいにバケラッタで誤魔化し続けるのは難しいだろうし

その辺も、イーディちゃんや、寧ちゃん、マルゴちゃんたちが付きっきりで教えてくれたからまあ、アメリカの小学生レベルで読み書きできればいいんだから、大丈夫だと思うわよ

うん別に英語の難しい本が読めたり、小難しい話をヒアリングできたりする必要は無い

アニエスは小学校6年生の年齢なのだから英語でも小学生向けの本が読めて、アメリカの子供向け番組の内容が判るぐらいのレベルには到達できていればそれでいいはずだ

ていうか今のアニエスちゃんて、もう、あなたよりも英語は上手よ

運転しながら、克子姉がチラッとオレを見る

それは認める

オレはうちの家族の中ではダントツに頭が悪いと思う

学校の勉強とか、全然できないし

愛ちゃんが語学の勉強始めたわよ外国のパンに関する本が読みたいって

オレより後からパン作りを始めたのに愛の方がどんどん上手くなっている

センスが良いのか、才能なのか

うんオレも、もっと努力しないとな

このまま差を付けられるのは、悔しいもんな

あんまり無理をしないで愛ちゃんは、パンだけに集中できるけれどあなたは毎日、たくさんの女の子の相手をしているんだから

それはそうだけどでも

オレだって、セックスしているだけというわけにはいかない

そんな生活が許されるはずがないんだから

あなたは今でも精一杯頑張っているんだから両手が届く範囲で、できることだけをしなさい無理して、オーバーワークで倒れてしまっても、あなたの代わりになる人はいないんだから

そうだオレは、倒れられない

精神的にパンクすることも、この生活から逃げ出すこともできない

オレは、オレの家族を守り続けなくてはいけないんだから

あなたが無理するようなら、強制的に休暇を取らせるわよ御名穂お嬢様も、あたしも、渚や寧ちゃんたちだってちゃんと毎日あなたの様子を見ているから

黒い森の最古参メンバー御名穂姉さん、克子姉、渚、寧、マルゴさんも,

この人たちは、姉としてオレのことをいつも見守ってくれている

うんそうだねありがとう

オレは克子姉に礼を言った

気分転換に寧ちゃんと温泉でも行って来たらいいのよ今のあたしたちは2、3日ぐらいなら、あなたが居なくても家族をまとめられると思うわ

実際、今年の夏休みは数日ずつ、別のグループの子たちと過ごした

あの頃より家族が増えたし、グループも細分化してきているけれど

毎日、テレビ電話で話す時間を作れば、アニエスだってオレが国外旅行に行くのを許してくれたし

でも今はいいよ色々と踏ん張り時だと思うし

御名穂姉さんの新しい娼館のオープンも迫っているし

オレたちの学園祭もある可奈センパイのテニス部とオレのパン工房のコラボとか

ああ、みすずたちの学園祭もあるんだよな

それに瑠璃子たちが修学旅行に行くし

マルゴさんやイーディの格闘技大会

それと桃子姉ちゃんとのレイプ対決もある

今だって

アニエスたちが学校生活に慣れるまでは一緒に居てやりたいし

そうねしばらくは掛かるわよね

克子姉は、赤信号で車を停めながらそう言う

うん、編入試験だってちゃんと合格するまでは安心できないし

アニエスが緊張し過ぎて、パニックを起こしたりしてないよな

面接で、余計なことを話し出したり

オレとのセックス生活のこととか

お屋敷を離れて見知らぬ場所で、知らない大人たちに囲まれて、色々と質問されたりするのは、アニエスは初めてなんだからさ

一応、学力試験も面接も全部、ルナちゃんたちと同じ部屋で同時にやっていただくようにお願いしてあるから大丈夫だと思うけれど

克子姉も運転しながら、溜息を吐く

ああ、アニエスが変なことを口走りそうになったら巫女の力で止めるようにって、ルナたちには言ってあるけれどさ

ルナたちだって東京の超お嬢様校の雰囲気は、初めてだろうし

ここで心配してても仕方ないわ向こうに着けば判ることなんですから

信号が青になったので、克子姉は再びアクセルを踏む

車がみすずたちの学校に着く

都心に近い場所なのに、かなり広い敷地を持っている

ていうかすげぇな

外から中が見えないように、学校の周囲は全て高い塀で囲まれている

これが無機質な白い壁なら、まるで刑務所だけれど

赤茶色のレンガを使ったお洒落なデザインの塀で、蔦なんかも絡まっているからなかなか趣がある

中へ入るわよ

克子姉が、保護者専用入り口と書かれた門に車を向ける

この超お嬢様校は、ほぼ100パーセントの生徒が自動車通学だから専用の入り口と駐車場があるのだそうだ

もちろん、そこには警備員が24時間態勢で監視をしている

中へ入る門も、完全に閉められていた

ああ、香月セキュリティ・サービスが警備を担当しているんだ

警備員の事務所から出て来た制服は見慣れたものだった

そりゃ、そうよ香月様が理事を務めていらっしゃるんですから

元々、香月セキュリティ・サービスは名家や、政財界の重鎮の人たちとその家族を専門に警護する会社だ

名家の令嬢たちが通う超お嬢様校の警備も担当するは当然か

編入試験に来ている子の家族です迎えに来ましたって朝もお会いしましたわよね

克子姉が、運転席からニコッと微笑んで事前に学校側から送られてきた入校許可証を示す

制服の警備員は、オレをチラッと見る

オレはうちの高校の制服だとマズいと思ったので、ちゃんとスーツに着替えて来ていた

この子は、試験を受けている子の兄ですわ

あご苦労様です

オレは警備員に一礼する

杉山くーん、どうしたの

と警備員事務所から、翔姉ちゃんが出て来た

いえ閣下がいらしていますので、チェックは厳重にと

ああ、そうかジッちゃんが来てくれているから、翔姉ちゃんも警護に来ているし

制服の警備員たちも、いつも以上に緊張しているんだ

その方たちは問題ないわお通しして差し上げて

翔姉ちゃんは制服警備員にそう言うと、オレに向かってニコッと微笑む

香月みすず様のお相手の黒森公様よあなたも、香月セキュリティ・サービスの職員なら、お顔を覚えておきなさい

そうだ香月セキュリティ・サービスは、オレの会社になるんだった

はっ、失礼致しましたっお通り下さいっ

警備員が、オレに敬礼する

左の駐車場でお待ち下さいもうすぐ、皆様、出ていらっしゃるはずですああ、全員、編入試験には合格なされたそうですよ

翔姉ちゃんは、制服警備員の前だから敬語でオレに教えてくれた

良かったありがとう

オレは、翔姉ちゃんに礼を言う

では、ご指示通りの場所で待機していますわ

克子姉が翔姉ちゃんたちに一礼する

ゲート・オープン

制服警備員が、事務所の方にサインを出す

ガガガがツと、鉄の門が開いていく

克子姉は車を中に進ませた

うちの車が、もっと高級車だったらあんなに厳しい眼でチェックして来ないんでしょうけれどね

連れて帰る子がたくさん居るからベンツやロールスロイスのミニバンがあれば良いんだけど

オレと克子姉に加えてアニエス、ルナ、コヨミちゃん、ヨミじゃあ

うちの車ではミニバンしか選択肢が無い

みすずちゃんたちも、通学の車を2台にして正解よ今までは、運転手にみすずちゃん、瑠璃子ちゃん、美智ちゃんだけだったのに可憐ちゃんが加わってまあ5人なら乗れたけれど最近は、まり子ちゃんも一緒で6人だったりするでしょ

香月家の令嬢が国産のミニバンで、超お嬢様校に通うのは、やっぱりマズいのか

今は香月セキュリティ・サービスが差し回した2台の高級車に、それぞれのチームに分かれて乗車している

一般の生徒はまだ授業中だから、みすずちゃんたちには会えないわよ

ああ、オレは5時間目の途中で抜けだして来たんだもんな

えっと左の駐車場ね

克子姉が車を停める

そこは校舎の裏側に面していた

ここで待つしかないわあなた、降りて外の空気を吸ったらどう

止しておくよ女子校だろあんまり目立つことはしたくない

オレはいつものクセで、車の中から監視カメラを探す

ああ当たり前だけど、やっぱりあった

そりゃそうだよな

日本一の超お嬢様校なんだからセキュリティは徹底している

ああ、出て来たわ

克子姉の声に、校舎の方に視線を送ると

ジッちゃんとアニエスたちが出て来た

もちろん、ジッちゃんには大徳さんたち専任警護人が付いている

あ谷沢さんもいるな

今は香月セキュリティ・サービスのトップで現場のチーフの翔姉ちゃんの上司に当たる

アニエスルナコヨミちゃんヨミ

オレが車の窓を開けて呼び掛けると

アニエスがオレに気付いて走って来る

ちょっと、アニエスちゃん

ヨミが慌てて、アニエスを追い掛ける

コヨミちゃんとルナは、丁寧にジッちゃんに頭を下げて挨拶してからこっちに来た

オレも、車の中からジッちゃんに一礼する

ジッちゃんは、ニヤッと笑ってオレに軽く手を振った

アニエスちゃんダメッ

アニエスがパパとオレのことを呼びそうになるのをヨミが力で制したらしい

こんな人目があるところで、不用意な発言をするのは危うい

監視カメラには隠しマイクが付きものだ

ほら、アニエス来い

オレは車のドアを開けて、アニエスを招く

ぅぅッ

アニエスは、半べそ顔でオレに飛び付いて来た

どうしたんだ怖かったのかアニエス

だって知らない人がいっぱいいるんですもの

アニエスの背中をオレは撫でてやる

もう、平気だから

ぅぅ、怖かったですの

やっぱりお屋敷の中から出て、知らない世界へ来たことがショックだったらしい

よしよしヨミ、ご苦労さんルナとコヨミちゃんもみんな揃って合格したんだってな

はい、兄さんアニエスちゃん、とっても頑張ってましたよ

ルナたちも頑張ってましたのだから、みんなで一緒に合格できましたの

アニエスは、オレにしがみついてそう言った

ええ、良かったわね今日は、お屋敷であなたたちの合格パーティをするわよ

克子姉が、運転席から言う

さすが克子お姉様

ヨミたちが歓声を上げる

あの、黒森さん

コヨミちゃんが、オレを見る

あのあの人が、黒森さんに用があるみたいです

コヨミちゃんは誰の心を読んだんだ

見ると谷沢さんが、こっちに歩いて来る

おお、久しぶりだな小僧

最近は、香月セキュリティ・サービスに関することは全部、翔姉ちゃんを通せば良いことになっちゃっているから

谷沢さんと会う機会が無かった

はい、ご無沙汰しています

オレは、アニエスを抱きかかえたまま谷沢さんに頭を下げる

閣下から話は聞いているまあ、その件についても話がしたいんだが

ああジッちゃんが、香月セキュリティ・サービスをオレにくれることにしたから

組織のトップである谷沢さんとも話を詰めないといけないのか

急がなくて良い関君にも立ち合ってもらわないといけないしできれば、みすず様や瑠璃子様たちにもご臨席していただきたいことだから

うん香月セキュリティ・サービスは、元々、ジッちゃんの私兵として作られた組織だ

だから、香月家の企業グループには入っていない

だから、現在、香月グループ全体の経営を任されている司馬さんの支配下にもないし

香月家の分家も手出しすることができない

本来ならジッちゃんの直系の孫である、みすずたちが相続するべきものだ

それをオレが預かることになったのだからみすずや瑠璃子にも、谷沢さんとの話には立ち合ってもらった方が良い

そうじゃなくって今から、少し時間を貰えないか

いや、閣下がお前さんと話したいことがお有りなんだそうだこのまま、すぐ近くの香月グループのホテルまで来て欲しい

谷沢さんは、オレに言う

ジッちゃんが、オレに

見るとジッちゃんの前に、前後に香月セキュリティ・サービスの警護車輌を従えた黒塗りのリムジンが、スーツと滑るように走って来て、停まる

ジッちゃんは、オレの方をチラリと見て車に乗り込む

ガードの大徳さんたちもだ

判りました行きますジッちゃんには、今日はたくさん世話になっちゃってますから

オレは、谷沢さんにそう返事する

ああ、じゃあオレたちの車を後ろから追って来てくれいいな

はい、判りましたわ

克子姉が、そう返事をした

よしじゃあ後ほど

谷沢さんは、そう言うと走って、先頭の警護車に乗り込む

早く乗りなさいあたしたちも一緒に出発するわよ

コヨミちゃんたちが、慌てて車に乗りドアを閉める

ほら、アニエスもオレにしがみついたままじゃ危ないから、ちゃんと席に座れ

オレはアニエスに、そう言うが

パパ、セックス

アニエスは、オレから離れようとせず不安そうな顔で、オレの耳に囁く

アニエス、今すぐパパとセックスしないと安心できないですの

こ、ここでか

ということで次話はアニエスと車内セックス

Gレコジャイオーンがたった3話で出番終了なんて

そしてGルシファーのパイロットがマニィだなんて

もう、先出し情報を見ずに最終回まで楽しむことにします

1179. ショートシリーズA / 人間合格 その2 アニエスとカーセックス

・アニエス/12歳 お屋敷の地下に幽閉されていた金髪の日仏ハーフ美少女

・鷹倉ルナ/12歳鷹倉神社の巫女の3姉妹の末っ子ボクっ子

・鷹倉コヨミ/12歳ルナたちの従妹内気で身体が小さいまだ処女

・鷹倉夜見子/14歳鷹倉神社の巫女の3姉妹の真ん中強気な性格のロリ巨乳

+克子

日本一の超お嬢様学校の駐車場に停めた車の中で

外にはジッちゃんの車とそれを警護する車輌が2台

それからもちろん、学校の監視カメラもある

まあ、そう言い出すと思ったから毛布は多めに積んで来たわ

克子姉が運転席で言う

アニエスちゃんが具合が悪くなったことにして車の後部座席のシートを全部フラットにしちゃえばいいんだよ

ルナが笑顔で言う

コヨミちゃん、手伝って

じゃあ、わたくしは助手席に座って前方からの視線を塞ぎますわ

ヨミは助手席へ

ルナとコヨミちゃんが、テキパキとシートを倒していく

はい、アニエスちゃん、毛布を被って横になってパンツを脱ぐのは毛布の中だよ

アニエスは下半身を毛布で隠すとモソモソと動いている

はい兄さんも毛布ボクとコヨミちゃんも毛布を羽織って左右り窓から覗かれるのを防ぐから

テキパキと、ルナが指示する

パパ早くですの

オレも下半身に毛布を掛けてフラットになったシートに横たわる

すぐにアニエスが、しがみついてきた

オレの毛布と自分の毛布を重ね合わせる

アニエスもう脱いじゃってますのパパも早く

アニエスは毛布の中で、オレのズボンとパンツを脱がしていく

早く欲しいですのパパとセックスしたい

アニエスの細い指がオレのペニスを直接触って来る

うふふ、パパの大きくなっていますのアニエスも濡れてますの

そう言うと、アニエスはオレの亀頭を自分の膣口に当てる

まだ入れるのは早いんじゃないか

平気ですのちょっと痛いぐらいのが欲しいですの

アニエスが上になってオレの勃起を自分の胎内に挿入していく

ぁぁ、パパの入ってきますの

香月様たちのお車が出発するわあたしたちも行くわよ

車のエンジンを掛ける

ドゥルルルルッ

あんっ、パパのオチンチンを通して振動が伝わってきますの

アニエスは、オレの上に乗ったままそう言う

アニエスちゃん、そのままこの人の上に重なって横になってここの学校を出るまでは、腰を動かしちゃダメよちょっと具合が悪くて、大好きなお兄さんにしがみついているフリをしてね

せっかく編入試験に合格したのに入学取り消しになってしまうわよ

それは、困りますの

ほら、オレが撫でてやるから

オレは、アニエスを抱き締めて背中や金髪を撫でてやる

あぅぅ、気持ち良いですの

アニエスのお腹の中に、パパのオチンチンがありますのはぁぁ、これでやっと安心できますの

オレもアニエスに微笑む

動くわよ

ああ、超お嬢様校の駐車場のアスファルトの細かい高低が、こうやって寝たままだとよく判る

パパキスしたいですの

ちょっとだけだぞ

学校の敷地内は低速だからいいけれど路上走行になったら、キスしたりするのは危ない

急ブレーキで、お互いの舌や唇を噛んでしまうかもしれないし歯が当たって、顔にケガするかもしれないから

だから、キスは今のうちだけそれも、軽くチュッとキスする

パパ大好きですのアニエスが寂しい時は、いつでもセックスしてくれますもの

当たり前だオレの可愛い、アニエスだからな

こら、腰を動かすなって言ったばかりなのに

アニエス我慢できないですの

アニエスは、とろんと蕩けた眼で、オレに抱きついたまま腰を前後させていく

ああ、12歳ハーフ美少女の膣が締まるッ

また、入り口の警備員事務所の前で停止させられるからアニエスちゃんを介抱しているフリをしててちょうだいね

克子姉が、そう言うけれど

ああ、また香月セキュリティ・サービスの制服警備員のチェックがあるのか

今は、ルナとコヨミちゃんがオレとアニエスを左右で、毛布を被って体育座りをして外から隠すようにしていてくれている

だから、よほど近くから車内を覗き込まない限りオレとアニエスがセックスしているのは見えないだろうけれど

香月セキュリティ・サービスの警備員は、職務として車内を眼でチェックするだろうから

まずいそ、このアニエスの腰の動きは毛布の上からでも判る

克子姉、ちょっと待って

もう、ダメよ黙ってて警備員さんは、あたしたちに任せて

クチュッ、クチュッとアニエスは、小刻みに腰をくねらせている

ルナちゃん、頼むわ

ルームミラーで状況を確認したのか、克子姉がルナに言う

あ!!

巫女の力が発動してアニエスの腰の動きが止まる

アニエスも不思議そうな顔をして、オレを見るが言葉も喋れないように、力で抑え込まれている

オレは慌てて、アニエスを毛布の中に隠す

毛布から顔を出しているのは、オレだけだ

これなら、外から警備員さんに覗き込まれてもアニエスの表情は見えない

オレたちの車が一旦停止する

また、警備事務所前のゲートのところか

ご苦労様お陰様で、みんな編入試験に合格できたわこれからは、毎日、お世話になるわよろしくお願いね

克子姉は、運転席の窓を開け制服の警備員さんに話している

ああ、それは良かったですねあれ、どうなさったんです

警備員が後部座席を覗き込んで言う

全部シートを倒して、フラットにして全員、毛布を被って寝転がっているんだから

そりゃ、不思議に思うだろう

みんな、今日の編入試験に向けて、ここ何日か睡眠時間も削って勉強していたし緊張していたのよ面接もあったしね

警備員さんは、納得している

だから、合格が決まって緊張の糸が切れてしまったみたいなの

そして、克子姉はアニエスを毛布の中で抱き締めているオレに振り向き

あの子が一番グッタリしちゃったみたいねお兄ちゃんに甘えちゃって

大丈夫ですかもし、体調がお悪いのでしたら医務室で休んでいかれた方が

警備員さんは、まさかオレとアニエスが今下半身で繋がっているとは思っていないだろう

いえこのまま帰って、家の方で休ませますからというよりあの子は、この3人の中でも、大のお兄ちゃん子なのよまだ小学生だから、高校生のお兄ちゃんに甘えているのああやってそれだけだから心配要らないわありがとうございます

克子姉は、明るくそう答える

杉山くーん、閣下のお車をお待たせさせているわよ

翔姉ちゃんの声が、警備事務室から聞こえる

ということはジッちゃんの乗っている車と2台の警護車輌も、オレたちのチェックが済むのを待って、ゲートの前で待機しているんだろう

谷沢さんが後から付いて来いと克子姉に言った以上オレたちだけを置いて、先に行ってしまうはずがないし

あ、済みません問題ありませんゲート・オープン、どうぞっ

アニエスを抱き締めて、フラット・シートの上に寝転んでいるオレには前方の景色は見えないけれど

ガガガガガッっと超お嬢様校の鉄の門が開いていく音は聞こえる

では、お気を付けて

ええ、ありがとうございます

離れて行く制服警備員に、克子姉が笑顔で言った

ぷはっ

車が超お嬢様校の敷地から、外の車道に走り出た途端にルナの力が解除される

もう、いいですのパパ

ああ、もう大丈夫だから好きなだけ動け

アニエスが、身体を起こし腰をくねらせる

声も出していいわよあんまり大きい声でなければ

克子姉が運転席から言った

走行中の車の中だよほどの大声で叫んだりしないかぎりは問題ない

はいですのっああんっ、パパぁぁ好き好き好きっああんっ

アニエスが喘ぐ

パパのオチンチンとっても大きいですのっアニエスのお腹の中の気持ち良いところツンツンしてますのっああんっ、擦られてますのっ

アニエスああ、締まる

兄さん、アニエスちゃんたらさっきの面接の時に、趣味は何ですかって聞かれてパパとのセックスって答えそうになったんだよ

あれはびっくりしました

コヨミちゃんも、アニエスの心を読んでいたらしい

だから、ボクが慌てて違う答えを言わせたんだから

何て、答えたんだ

ああんっ、家族と身体を動かすことですのっ

うんまあ、確かに、一緒に身体を動かしている

オレも下から、グイグイと突き上げる

ああんっ、パパ気持ちいいっ気持ち良いですのっ

尊敬する人は誰ですかとか、聞かれなかった

それは、わたくしたちは全員、香月様とお答え致しましたわ

ああ、面接の場にはジッちゃんが立ち合ってくれたから

とっても、喜んでいらっしゃいました香月さん

ま、そうねシゲちゃんも、可愛い小中学生の女の子たちに尊敬しているって言われたのは初めてでしょうから

パパぁぁ、ああんっ、ああんっいいですのっとっても気持ちいいですのっ

アニエスの動きが、大きくなっていく

この感じだと香月様たちが向かっている香月グループのホテルって、多分あそこね

後、5分くらいで着いちゃうわよだから

ああ、それはヤバイ

今の状態で車を停止させたら、アニエスがオレの上で動いている勢いで車のサスペンションがユサユサと上下しているのがバレてしまう

アニエス5分でイクぞ

はいですのパパもアニエスの中で気持ち良くなって下さいですのっ

アニエス1人がイクんじゃなくてオレも一緒にイかないとダメか

オレは、下から手を伸ばしアニエスの胸を拭くの上から揉む

服の生地とアニエスのジュニア・ブラ越しにプニッとした12歳のおっぱいの弾力を感じる

パパ脱ぎますの

いや、そのままでいい上は脱ぐな

さすがに上半身裸の金髪小学生は目立つ

何かあった時に、誤魔化しきれない

車の中でのセックスは危ないから、舐めたり吸ったりするのは禁止なんだ

パパ、可哀相ですのおっぱいペロペロするの、とっても大好きですのに

それは後でお屋敷に帰ってからするよ

アニエスは、ニコッと笑って騎乗位で、オレの上で腰を振る

大丈夫だよボクとコヨミちゃんで、隠しているから

ルナとコヨミちゃんが毛布で、左右の窓を塞いでくれた

どうぞ、アニエスちゃん

この半年間に覚えた腰使いで、アニエスが荒々しくオレを求める

クチュッ、クチュッ、クチュッ

アニエスの愛液たったぷりの膣の中に、オレのペニスが抜き差しされていく

パパ熱いですの

ああ、アニエスの中とろとろに蕩けているよ

オレの中に熱い塊が湧き上がって来た

ぁぁパパ、出しちゃいますのアニエスの中に出しちゃいますの

ああ、もう出そうだ

アニエスもあああっ、出して欲しいですのっいつもみたいに、アニエスのお腹の底にピュッピュッて出して欲しいですの

オレの眼を見ながら、そう訴えるアニエス

アニエスも興奮で火が付いている

一気に、エクスタシーへ駆け上がっていく

ぁぁ、パパアニエスアニエス

いいぞ、イッていいぞ見てるからな、オレはここでアニエスを見ているからな

アニエスが、オレの手をギュッと握りしめる

あっ、来ちゃいますのはぁぁ来ます、来ちゃうですのぁぁ、ぁぁっ

アニエスの顔が、悦楽に溶けていく

アニエスが自ら腰を強くオレに押し付けて胎内深く潜り込んだオレの亀頭の先で、子宮口をグリグリと刺激する

ぱ、パパァァアニエスイクッ、イクイクッイッちゃいますぅぅ

アニエスはビュクビュクと身体を痙攣させながら跳ぶッッ

その姿を確認して

オレもイクぞアニエスっ

ふんんんっ

ぁぁ、出てますの噴水みたいに熱いのがアニエスの中に入ってきてますのぉぉぉ

オレも身体を反らしてアニエスの子宮に射精していく

ぁぁ、ぁぁパパ、気持ち良いですのぉぉぉぉ

そして、そのままアニエスはオレの上で脱力する

ぁぁ、パパぁぁ好きっ、好きっ、好きぃぃぃ

オレに抱きついてオレの胸に頬ずりしている

オレも、可愛いアニエスを優しく抱き締める

はぅぅ、はぅぅ、はぅぅ

お互いの絶頂の炎の勢いが落ち着いてくる

オレたちは、お互いの顔を見つめ合ったまま抱き合っている

す、スッキリしたかアニエス

アニエスは汗びっしょりの顔で、ニコッとオレに微笑んだ

アニエスは、お腹の中にたーっぷり出してもらいましたからもう平気ですのパパっ

セックスで精神が安定するアニエスは、そういう子だ

ですから、次はルナたちの中にも出してあげて下さいですのっ

アニエスだけパパにセックスしてもらうのは、不公平ですからっ

それはそうなんだろうけれど

いえ、もう充分ボクたち、アニエスちゃんの気持ちいいのをお裾分けしてもらってましたから

ルナが赤い顔で言う

うんヨミも、アニエスちゃんと一緒に軽くイッちゃいましたわ

助手席のヨミも、赤い顔で言う

ああ、みんな巫女の力でオレとセックスしているアニエスの性感を感じ取っていたのか

コヨミちゃんも、真っ赤な顔でうつむいているこの子は、まだ処女だから恥ずかしいのだろう

あら、何かあたしだけ損した気分

いや、克子姉は運転しているんだから勘弁してくれよ

運転中に、エクスタシーとか危なすぎる

確かにそうね今回は我慢しておくわ

克子姉は、冗談ぽく笑ってそう言った

さて、着いたみたいよあなたもアニエスちゃんも、急いで服の乱れを直しなさい

ああジッちゃんたちの車列と、それを追うオレたちの車

揃って、目的地であるホテルに到着したようだ

ええっとパンツ、パンツどこですの

アニエスが、毛布の中で脱いだはずのパンティを探している

しかしアニエスたちがこれから通う学校って、確か、創設されて100年は経っているのよね

はい、そういうお話でしたわ

助手席からヨミが答える

だけど100年の歴史で、多分、あなたが初めてだと思うわよ

あの学校の敷地の中で小学生とセックスしたのは

超名門お嬢様学校で、全校生徒は女の子ばかりだから高校生や、中学生だって校内でセックスした子は居ないと思うけれどでも、小学生は

はいですのアニエスは、小学6年生になりますのっ

やっとパンティを見つけたアニエスが、明るく言う

本当に良かったですのっアニエスだけ、6年生じゃなくってお勉強ができないから、下の学年に入りなさいって言われたら、どうしようかと思ってましたの

うん同い年のルナやコヨミちゃんと離れることになったら

アニエス1人では、無理だよなあ

6年生に編入が決まって良かったよな可憐も居るし

一緒に編入するルナたちの他にすでに超お嬢様校の6年生に、可憐が在籍しているから、助けてもらえる

はいですの可憐ちゃんも、可愛くてアニエス大好きですのっ

ああ、オレとセックスしてすっかり上機嫌になった

学校に通ったらアニエス、たくさん、5年生の可愛い子とお友達になりますのっ

アニエスは6年生なのに何で5年生と友達になるんだ

アニエスたちは、今、6年生ですから来年の春には、小学校を卒業して中学生になってしまいますのっ

学校のシステムもちゃんと理解しているみたいだな

でも、そうなったらパパとセックスする小学生の子がいなくなってしまいますの

だから、今のうちに5年生の中から、可愛くて、優しい子でパパとセックスしても大丈夫なくらい身体が成長している子を探さないといけないですの

ルナもコヨミちゃんもアニエスと一緒に、探して下さいですのっ

年頭から体調が悪いのがなかなか回復せず

他にも色々とやりたいこと、やらなきゃいけないことがいっぱいあるのに

1180.ショートシリーズA / 人間合格 その3

香月グループのホテルの地下駐車場に車を停めると

ああ、地下駐車場のこのフロアには、ジッちゃんの車と警護車輌、それにオレたちのミニバンしか無い

ジッちゃんの来訪のために、フロア全体を空けてあるんだ

さすがは、香月セキュリティ・サービス

ジッちゃんは乗って来た黒塗りの車から降りるとオレたちをチラッと見て、微笑むが何も言わずに、や警護の大徳さんたちと一緒にVIPエレベーターで、上の階へ上がっていく

警護の人たちの中から、香月セキュリティ・サービスのトップである谷沢さんがオレたちの方へやって来る

お前たちは、オレに付いて来い

オレたちは、谷沢さんに従ってエレベーターホールで、一般客用のエレベーターが来るのを待つ

悪いが部下たちの眼があるからな、閣下とは差を付けさせてもらう

ジッちゃんは香月家の当主なのだから

香月家の施設だからこそ、ケジメを付けておかないといけない

アニエスが、心配そうにオレにしがみついて来るが

大丈夫だよ、ボクたちも居るからっ

ルナが、アニエスを励ましてくれる

まあ、ここも香月セキュリティ・サービスが管理している施設なのだから問題は無いだろう

ポーン

エレベーターが来た

谷沢さんがササッとエレベーターに乗って、開のスイッチを押しててくれる

オレはアニエスの手を引いてエレベーターに乗る

克子姉、ルナ、ヨミ、コヨミちゃんが付いて来る

谷沢さんは、47階のスイッチを押した

スーッと、エレベーターのドアが閉まる

それでオレは何をすればいいんですか

エレベータが上昇するのと同時に、オレは谷沢さんに尋ねた

谷沢さんは、笑ってオレを見て

なぁに簡単な仕事をしてもらうだけだただし香月セキュリティ・サービスにとっては重要な任務だまあ、詳しいことは閣下がお話下さるだろう

オレに香月セキュリティ・サービスの仕事

閣下のご命令だから、オレはお前が香月セキュリティ・サービスを継承することも受け入れるみすず様、瑠璃子様、美子様のご将来のためにも、その方がいいだろうだがお前という人間のことは、オレ以外の人間は詳しい事情を知らないからな

また、試されるんだな

香月セキュリティ・サービスの人たちに、オレが社主となるだけの資質があることを示さないといけないのか

オレも編入試験を受けさせられるみたいだ

何の編入試験ですの

ええっとオレのパン以外にする新しい仕事のさ

取りあえず、そう答える

心配いりませんわ先生は、どんな試験にも合格致します

ヨミが、笑顔でオレに言う

そうならいいんだけど

大丈夫ですきっと

コヨミちゃんが、オレの心を読んで答える

ああ、巫女の力を持つ子の前では弱気を見せてはいけない

そうそう、兄さんファイトです

どうにかなるわよあなたは、ずっと自分の力で運命を切り開いて来たんだから

エレベーターは、どこの階にも停まらずに47階に到着した

多分、ホテルのどこかに制御室があって、オレたちを観ているんだと思う

半年前にシザーリオ・ヴァイオラたちと闘ったホテルが、そうだった

それで、途中の階をパスして目的のフロアまで一気に来たんだろう

さてこっちだ早くしろ

エレベーターのドアが開くと、谷沢さんがオレたちを先導しようとする

みんな、先に降りてくれ

今度はオレが開のスイッチを押して全員が降りるのを確認してから、自分も降りる

先にオレが降りてまだ誰かエレベーター内に居るうちに突然ドアを閉められたりして、他のフロアに連れ去られたりするのは困る

ふん用心深くなったな

谷沢さんが、オレに微笑む

試されているのならテストは、もう始まっているはずだ

それなら香月セキュリティ・サービスによって完全に管理されているこのホテルの中であったとしても敵に囲まれているように振る舞うべきだ

オレ1人の問題じゃないですからね

オレの評価はオレを選んだみすずや瑠璃子たちの評価にも繋がる

注意深く行動しなくては

オレの気分が伝わったのか、アニエスも緊張している

とにかく、閣下をお待たせするわけにはいかんさあ、こっちだ

オレたちは、谷沢さんの後を付いて行く

ホテルの廊下には、要所要所に香月セキュリティ・サービスの制服警備員が配置されていた

そうそう関君は、授業の終了を待ってみすず様たちを、こちらへお連れすることになっている

歩きながら、振り返らずに谷沢さんがオレに言う

みすずたちもこのホテルに合流する

それで翔姉ちゃんは、超お嬢様校に残ったのか

さあこちらの部屋だ

谷沢さんが、コンコンとドアをノックする

ドアが開くと張本さんだ

ドアの覗き穴から、谷沢さんの姿を確認したのだろう

閣下は奥にいらっしゃいます

谷沢さんは、中に入る

オレたちも、恐る恐る部屋の中に入った

なるほど、さらに奥の部屋がある

谷沢さんが、そのドアもノックした

谷沢でございます

うん、入れ

奥の部屋から、ジッちゃんの声がした

谷沢さんが、ドアを開く

中は燦々と光が降り注ぐ、清潔で綺麗な部屋だった

豪華な調度品の並ぶ、VIPルームだ

壁際に、大徳さんが控えている

ジッちゃんと向かい合って、もう1人

白髪の痩せた老人が座っていた

顔は笑っているが眼は鋭い

アニエスがビクッと震えて、オレにしがみつく

あの、こんにちは始めまして

こ、こんにちはですの

始めまして

アニエス、ヨミ、克子姉、コヨミちゃん、ルナも老人に挨拶する

みんな、声が強張っている

香月この子たちか

老人は、ジッちゃんを香月と呼んだ

ああ、こいつが私の孫娘を掻っ攫っていった小僧でそこの金髪の可愛い娘は、さっきわたしの息子の隠し子ということになった

アニエスを指して、ジッちゃんは笑う

今日の超お嬢様校の面接でジッちゃんは、アニエスのことをそういう風に話してくれたのか

まあ、そういう存在だと学校の連中にほのめかしただけだがねわたしの隠し子でも良かったんだがそれだと、また別の意味で面倒なことになる可能性もあるからな

アニエスがジッちゃんの隠し子という噂が広まったら香月家の相続人が、また増えてしまう

アニエスに対して、おかしな行動に出る人間も現れるだろう

わたしが公式には認知していない、死んだ息子の隠し子ぐらいなら幾らでも誤魔化しようがあるからな

なるほど、相変わらず香月は悪党だな

白髪の老人もクフッと笑う

その笑みが、またアニエスたちを緊張させる

それで他の小さい子たちは、その娘の護衛役と付き人か

まあ、そういうことになる

老人は、ルナたちを見て

何だ、こんなに可愛い娘たちだと知っていればわたしの隠し子ということにしてやっても良かったのに

そうか、お前に何人か保証人を頼むという手もあったな次の時はよろしく頼む

次があるのか

ここに居る、こいつ次第だ

ジッちゃんは、にんまりとオレを見る

なるほど必要な時は、わたしに任せろ

老人とジッちゃんは、声を出して笑い合う

どういう関係の人なんだろう

オレが声を出した途端、老人2人がオレを見る

黒森公です名乗るのが遅くなって、済みません

アニエスも、オレに続いて頭を下げる

ほら、ルナたちも早くご挨拶するですの

いや、あのわたくしたちは

お付きや護衛役なら臣下だからこういう場では相手に尋ねられない限り名乗る必要は無い

主の付属品だからだ

一々、名乗る方が失礼になる

いいから、ヨミたちも自分の名前を言え

彼女たちも、ちゃんと1人の人間として、扱われなくてはいけない

ヨミたちがアニエスのお付きになるというのはあくまでも、超お嬢様校に通うための方便で

実際には、主従関係の上下は無いのだ

ヨミも、ルナも、コヨミちゃんも、克子姉もオレの家族だ

はい鷹倉夜見子でございます

3人は、スッと頭を下げる

うむ名高い鷹倉神社の巫女に会えて光栄だみんな、こんなに可愛らしい娘さんたちだとはね

この老人は鷹倉神社のことを知っている

克子ちゃんも、ご挨拶ですの

アニエスが、そう言うと

ご無沙汰致しております

克子姉は、老人に深々と頭を下げた

克子姉は、この人を知っているということは

この老人も黒い森の顧客だったんだろうか

ああ、気味も元気そうで何よりだ顔から険が取れたねスッキリとした良い顔になったどうやら、充実した毎日を送っているようだね

はい、おかげさまで

克子姉は、笑顔で老人に答える

公この男はだな

ジッちゃんが、そう言いかけると老人は

いやいや、待て待て、香月皆まで言うな

ジッちゃんを制する

わたしは雲英という者だ80を過ぎて出家して、法名を授かったのでなこうして髪は残っているが

お坊さんなのか

こいつはな、得度した時は髪を剃り上げたのに鏡を覗いたら、自分の顔立ちに禿頭は似合わないと言い出してなすぐに髪を伸ばし始めたんだ

まったく、とんだ生臭坊主だ

それを言うなスタイリングは重視しなくてはならん

それは煩悩だろう出家したくせに

煩悩を消し去るために出家したのだわたしの煩悩を全て消し去るためには4~50年の修行が必要だ

そんなに長生きはできんだろう

だからこれでいいのだよ出家はしたが、煩悩まみれで

白髪のお坊さん雲英さんは、そう言って笑う

克子くん、ルームサービスで子供たちに何か甘い物でも注文してやってくれ谷沢、メニューはどこだったかな

谷沢さんが、壁際のライティング・デスクの引き出しを開けてホテルのメニュー表を取り出す

昔は、みすずや瑠璃子もよく学校の帰りにここに寄ったんだそこのテーブルで、甘い菓子を食べていた瑠璃子の好物は

瑠璃子様は、こちらのティー・ラウンジの特製パフェでございました

谷沢さんが、すかさず答える

うん、そうだだから、お前たちも何か好きなモノを食べるといい

アニエスはオレを見る

ああ、いいんだジッちゃんが頼んで良いって言っているんだから

ホントにいいんですの

ああ、ジッちゃんだって、オレたちの家族だろ

さっきだって、アニエスたちのために面接に立ち合ってくれたんだし

そうでしたの

アニエスは、ジッちゃんに

さっきは、ありがとうございましたですのっお礼が遅くなって、申し訳ないですのっ

慌てて、ルナたちも声を合わせてジッちゃんに礼を言う

いや、わたしも楽しかったよ君たちのような可愛い子たちの後見人になれたのだからね

そうですの、香月のおジィちゃんにはさっき、面接試験の時に、アニエスたちはいっぱいお世話になってしまいましたの

だからとってもお世話になってしまいましたのにこの上、甘い物までご馳走になってしまうのは悪いですわ

真剣な眼で、オレを見上げる

こういうホテルの甘い物は、とってもお値段が高いものだということをアニエスは聞いていますからっ

そういう知識を誰から聞いたかは置いといて

金のことは気にするなわたしは、君が思っている以上に金を持っているからな

それに、わたしはね可愛い娘たちが、幸せそうに美味しい物を食べている姿を見るのが好きなんだよ

ジッちゃんの答えに、きょとんとなるアニエス

アニエスは美味しい物は好きかね

そして、君たちは可愛いだから、わたしを喜ばせるために何でも好きなモノを食べなさい

アニエスが再び、オレを見る

ああ良いんだぞ、アニエス好きなモノを食べて

ああ、ジッちゃんが良いって言ってるんだから、遠慮せずに食え

ルナたちも

ルナたちもだ

判りましたですのっ

アニエスは、大きく返事をして

では、おジィちゃんありがたく、いただかせていただきますのっ

ペコッとジッちゃんに頭を下げて

ルナっ、コヨミちゃんもいただきますですのっ

ルナたちも

ジッちゃんにペコッと頭を下げる

ああ、食べなさい

ジッちゃんは、満足そうに微笑んだ

みんなは何を食べますの何が美味しいですのっ

アニエスが、ルナたちの方へ行く

ふむなかなか良く教育されている娘たちだな

雲英老人は、感心している

だろうみんな、本当に良い娘ばかりなんだ

ジッちゃんは雲英老人に、自慢げに言う

克子くん、子供たちを連れてそちらのテーブルへ行きたまえ公は、わたしたちと話がある

はい、香月様みんな、こっちにいらっしゃい

ちょっと、ジッちゃんとお仕事の話があるんだ

そうよだから邪魔にならないように向こうへ行ってましょうね

克子姉が、アニエスたちを連れて窓際の長テーブルの方へ行こうとする

ああ、もちろん克子くんも何か頼みたまえよ

ジッちゃんが、克子姉の背中に言う

君だってまだパフェの似合う年だろう

克子ちゃんもパフェを食べますのっ

アニエスが、克子姉に言う

そうですわねでは、わたくしもいただかせていただきますわ

克子お姉様こちらがメニューだそうですわ

ヨミが、谷沢さんから受け取ったメニューを克子姉に差し出す

さて公お前は、こっちに来て座れ

ジッちゃんは、自分の傍らの椅子を指した

雲英老人にそう言って、オレは椅子に座る

お前谷沢からどう聞いている

どうって仕事のことか

えっとオレ、香月セキュリティ・サービスの何か重要な仕事をやらせてもらうんだよね

試されているのだからやるのではなく、やらせてもらうだ

そういうことだちょっと、お前にやってもらいたいことがある

ジッちゃんはフフッと笑う

ああ、何でもやるよ何をしたらいい

オレは率直に尋ねた

うむ、わたしのような立場になるとだな毎日、わたしと直接会って話がしたいという連中が、次から次へと現れる

まあ、たいていはそういう連中は、わたしに何か支援を求めて、わたしに会いたいとやって来るんだ半分以上は金が目当てだなそいつの事業に投資しろとか、社会団体の活動資金を寄越せとか、何だかよく判らない組織に寄付しろとかメチャクチャな要求をしてくる輩もいる

ああ、ジッちゃんが大金持ちだということは、みんな知っているもんな

金以外が目的だと、有力な人間を紹介しろとか、政府機関や国際組織に自分を推薦しろとか本当に、身勝手なことばかりを頼みに来るんだ

ジッちゃんは、日本の名家を束ねる香月家の当主で同時に大きな企業グループのオーナーだ

名誉も、資産も、政財界の有力者とのコネクションも全て持っている

もちろん、そういう連中の中でも香月家や香月グループのために、どうしても会わなくてはならん人間も居る本当に有意義な事業計画を持ってくる者もたまには居るし世間との付き合いとして、寄付金なんかを払ってやらないといけないこともあるそういう面会は仕方がないが8割方は、会う価値も無い、話をする時間を取るのも勿体ない連中だ

ジッちゃんをダマそうと企んでるような悪人だってたくさん居るだろうし

無論、最初から胡散臭い輩は、面会を断るというより、誰かきちんとした紹介者がいなければわたしは、見ず知らずの人間とは会わんそれが一番安全だからな

しかし、またこの人の紹介というものもクセモノでな

クセモノ

名家の人間や、他の企業の経営者からこういう人間がいるから、会ってやってくれと頼まれるわけだもちろん、そういう紹介があっても、あからさまに怪しい人間とは会わんしかしだな

微妙なケースというのも多いのだよわたしに会うために、私の知人と知り合うところから画策する者も居るしなあからさまに怪しいとまでは、いかないがだが、身元がはっきりしているわけでも無い断ろうにも、紹介者の顔を立ててやらないといけないから、理由も無し断るわけにはいかないというケースだ

怪しい人間かどうか確証はないけれど紹介者の手前、会わざるを得ないというパターンか

そういう場合はなかなか門前払いを食らわせるのは難しいからな

うむ、判るわたしもそうだ

雲英老人が、大きくうなずく

そういう場合雲英は、どうしている

ジッちゃんが、髪の毛のあるお坊さんに尋ねる

わたしの場合はまず、わたしの代わりに秘書に会わせるそれで秘書が、相手の人となりを確認して問題が無い人物であり、わたしが会う価値のあると認められたら、改めて面会することにしている

雲英老人もどこかの名家の人なんだろうかあるいは、大企業の経営者

とりあえず、わたしの秘書が面会して話だけでも聞いてやったという実績があれば紹介者の顔も一応は立つからな

雲英老人の言葉にジッちゃんは

わたしも基本的には、同じだただしわたしの場合は秘書でなく、その役目を谷沢にやってもらっている

谷沢さんがジッちゃんの代わりに、面会希望者に会って

ジッちゃんと直接面談させるべきなのか判断している

つまり、香月家においてはこの役目は、香月セキュリティ・サービスの仕事なのだよ

ジッちゃんを警護する任務の1つになっている

その谷沢の仕事を公、お前にやってもらいたいのだ

どうしても、わたしに会って話がしたいという人間が、このホテルに来ているお前は今から、その人物に会ってわたしが会うべき人間かどうか、合否を判断してきてくれ

オレが人をチェックする

もちろん、何となく良いとか悪いという答えはダメだぞ合格させるにしても、不合格と判断するにしても明確に、なぜそう判断したのかを答えてもらうからな

うむ、そうだな相手から感じ取ったものを、きちんと言語化できなければわたしたちには理解できないからな

雲英老人も、オレにそう言う

朝っぱらから、母が

母大変、大変、ネズミ取りの粘着シートに捕まってるのよ

私ネズミが

母お父さんが

父よあなたはなぜ

父うーん、ネバネバして動けない

今年81歳です

1181.ショートシリーズA / 人間合格 その4

今までのお前なら何となく、こいつは怪しいというような直感的な判断だけで人を評価して構わなかった

ジッちゃんは、オレに言う

もちろん、直感は大切だわたしも、直感的にこいつは違うと感じた人間は信用しないし、2度と近付かせない

うむ、それはわたしも同じだな

80歳を機に出家したというけれど、白髪がフサフサの雲英老人がうなずく

しかしだ紹介者のいる相手なら、退けるにしても明確な理由がいるただ怪しいと感じただけでは紹介者が納得しない

ジッちゃんにこういう人に会ってみて下さいと依頼してきた人のメンツもある

私の代わりに谷沢が面会したが、何々という理由でどうも良くない人物だと判断したと、きちんと相手に伝えなければならないわたしに紹介した人物も、その人間にダマされているという可能性もあるしな

ああ悪い人間がまずジッちゃんの知り合いの名家の人や、企業経営者をダマしていて

それが拡大してジッちゃんを次のターゲットにしようとしている可能性もある

はっきりと、判りやすくその人物の問題点を伝えないといけないのだ

そうでないと、相手が極悪人だった場合香月家は頭が固かったとか担当者の能力不足で自分の提案を理解できなかったとか自分が有能過ぎるので嫉妬したらしいとか、勝手なことを言い広めることもある

悪い人間にとっては香月家とコンタクトすることができただけで、自分の能力の宣伝に使える

ジッちゃんに会えなくて、谷沢さんに蹴り出されても香月家は自分の提案を理解できない愚かな連中と周囲に言う

だから、わたしたちは明確な評価を下さないといけないのだ怪しいと感じたなどというのは、たまたま香月家の担当者の機嫌が悪かっただけなどと言葉の意味をすり替えられるからな

それは自分の部下に対しても、同じだな

雲英老人が、口を開く

君も香月セキュリティ・サービスという会社を所有するのなら社の人間に対しては、常に明確な指示を出さなくてはならないあいつは怪しそうだでは、部下が混乱するなぜ、怪しいと感じたのかをきちんと言葉で表現できなくてはならない

そうだな明確な指示を出さなければ、部下たちはどう対応するかを決められないままになる

ちなみに、面会時間は15分だそれ以上は、時間を掛けるな相手に話したいだけ話させるのは、時間のムダだからな

うむ、香月の言う通りだ初対面でも、15分話せば相手がどんな人間か判るいや、判らなければならない

そういう時間制限を決めておかないと人の話を聞いているだけで人生が終わってしまうぞ

2人の老人が、オレに言う

とりあえず今日の面会は、谷沢も同席させよう幾ら何でも、最初からお前1人でやれとは言わん

ああそれは助かる

高校生1人で、ジッちゃんに面会を求めるような連中に応対するのはちょっと怖かった

よろしくお願いします谷沢さん

オレは谷沢さんに、頭を下げる

頼むぞ谷沢

谷沢さんは、ジッちゃんに返事をした

では、下の階へ行け今日の面会希望者がすでに来ている

うむ、わたしたちはここでお前の様子を観ている

ジッちゃんと雲英老人はそう言う

普段なら谷沢さんに任せてジッちゃんが監視カメラで観ていたりはしない仕事だ

これは、やっぱりオレのテストだ

では、行こう

谷沢さんが、オレに声を掛ける

はい行って参ります

オレは2人の老人に一礼して席を立つ

どこへ行きますの

アニエスが窓側のテーブルから、オレを見て言う

これから、みんなてパフェを食べますのに

ちょっと、このホテルの下の階へ行ってお客さんに会って来るだけだよすぐに戻る

じゃあ、アニエスパフェを食べないで、待ってますの

下へ降りるのは、15分か20分でしょだったら、あなたが帰って来てからみんなで食べられるように、ルーム・サービスの人に時間を計算して運んでもらうわ

克子姉が笑顔で言う

みんな一緒でないと、美味しくないですのっ

あなたも、特製パフェでいいわよねあ、温かい紅茶も頼んじゃいましょうかシゲちゃんのオゴリなんですから

克子姉は冗談ぽく、ジッちゃんに言う

好きにしろわたしにもコーヒーを頼む

なら、わたしもコーヒーをもらおう

雲英老人も、そう言った

はい、かしこまりました一緒に、注文致しますわ

克子姉は、部屋の電話に向かう

先生、わたくしかルナが一緒に行った方が良くないですか

心配そうな顔で、ヨミが言う

うん巫女の力のある子が一緒に居てくれた方が心強いけれど

これはオレ自身への試しだから

ありがとうでも、ヨミたちはここで待っててくれ

ヨミの申し出を断る

あの、黒森様頑張って下さい

驚いちゃダメですからね

あ、そうかコヨミちゃんは、ジッちゃんが誰をオレに会わせようとしているのかジッちゃんの心を読んで知っているんだ

つまり、相手は12歳の女の子でも知っているような有名人

ダメよ、コヨミちゃんヒントは、そこまでにしておきなさいお爺さん2人の楽しみを取っちゃいけないわ

克子姉が、電話機を取りながらそう言う

とにかく行って来るよすぐに戻って来るから

オレは、みんなにそう言うともう一度、ジッちゃんたちに礼をして

谷沢さんと部屋を出た

しかし、お前は見た目は普通なのにトンデモねぇ小僧だな

廊下に出ると、谷沢さんがオレに微笑む

オレたちの調査では鷹倉神社の巫女の血を引く娘は、みんな精神が不安定で危険だということになっていたそれをお前は、完全に安定させてしまっている

関君から、定期的に報告を受けているだから閣下も、安心なさってあの娘たちの保証人になられたしあの方も今日、ここへいらしたんだ

あの方雲英老人のことか

そうでなければ、あの注意深いお方が巫女と同じ部屋に入られるはずがないどうやらあの方も、お前のことを面白がっておられるようだな

つまり雲英老人はわざわざオレのテストの様子を観るために、やって来た

ああ今は考えないでおこう

眼の前のことだけに集中しよう

これだってオレの注意力を散漫にさせるための、谷沢さんの罠かもしれない

谷沢さんは、オレがこれからジッちゃんへの面会希望者に会うのに同席してくれるけれど

決して、オレの味方ではない

谷沢さんだって、試験官の1人だと考えるべきだ

それで、あのこの後の面会のことなんですけれど

オレは、エレベーターホールで下のボタンを押す谷沢さんに尋ねる

そうだな最初の挨拶は、オレがしてやるその後は、お前の好きにしろ

谷沢さんは、軽くそう言った

まあ、こういうのは相手がどういう風な態度になるか、想定しようがないだから、なるようにしかならん臨機応変に対処しろ

ジッちゃんに会いたいという人の前にオレが出て行くんだもんな

相手が、それでどう反応するのかは実際に会ってみないと判らないか

今から会うのが、誰なのかオレに聞かないのか

谷沢さんは、ジロッとオレを見る

聞いたら教えてくれるんですか

さて、どうだろう

フフッと谷沢さんは笑う

なら、いいです多分、相手はそこそこ有名な人だと思うんですけれどすでにその人について持っているイメージに引っ張られたくないですから実際に会った時からの生々しい感覚を大切にしたいですから

相手のことが判っていたらオレの方が、身構えてしまう

それでは、第一印象の段階から見落としてしまうモノが出て来ると思う

そうかそれなら、教えてやらん

エレベーターが到着する

オレは谷沢さんに続いて、中に乗り込む

谷沢さんは、3階下のボタンを押す

エレベーターが閉まり降下する

すぐにまたドアが開く

ああ、このフロアは普通のホテルの客室が並んでいる

香月セキュリティ・サービスの制服警備員の姿は見えない

というか、明るい廊下には誰もいない

谷沢さんが、オレを促す

そのまま客室の1つのドアに到着する

ここの客室はインターファンで中と話せるらしい

谷沢さんが、インターフォンのスイッチを押す

インターフォンから、男の声がする

香月セキュリティ・サービスの谷沢です

すぐにドアが開く

出て来た灰色のスーツ姿の男はオレは知らない

ていうかこの人は違うな

秘書か警護役だと思う

ジッちゃんへの面会希望者は、部屋の奥に居るのだろう

こちらの方は

秘書らしい男は、オレを見て谷沢さんに尋ねる

それは、あなたが知るべきことではない

谷沢さんは、ムッとして答えた

申し訳ございませんどうぞ

秘書男が、オレたちを部屋の中に招く

オレは一応、声を掛けて谷沢さんの後から、室内に入る

オレたちの後ろで、ドアが閉まった

ああ、上の階のジッちゃんたちの部屋の半分も無い狭い部屋だ

ホテルの客室なのに、ベッドが無い

代わりに、長テーブルと椅子が置かれている

だから、ここはこういう会談とか密談をするための専用室なんだろう

部屋の奥で、オレたちに背を向けて窓の下の景色を眺めている青いスーツの男がいる

あれこの人は、観たことがあるかも

先生、香月セキュリティ・サービスの谷沢様がいらっしゃいました

狭い部屋なんだからオレたちが入って来た時から判っていたはずなのに

わざわざこういう、もったいつけた小芝居をするタイプか

青いスーツの男は、ゆっくりとオレたちに振り向き

本日は、ありがとうございます

スッと、谷沢さんに頭を下げる

確か政治家だ

元は文化人タレントで、テレビとかで何年もコメンテイターとかしていた人で

その後、どっかの県の知事に立候補して当選した

あムラタ・ヒデオです

そうだ、そうだムラタ・ヒデオだ

ああ、やっぱり事前に情報を入れておかなくて良かったな

ムラタ知事は、テレビで観るよりも小さい

テレビじゃ気にならなかったけれどこの青いスーツは、かなりの高級品だ生地から違う

ネクタイも、イタリア辺りのブランド物だと思う

それからすごい匂う

これは整髪剤いや、違うな男性用の香水か何かを思いっきり付けている

こういう生々しさは、テレビじゃ判らない

それとテレビより、老けて見えるな

ていうか、テレビの方がメイクとかで若く観えるんだと思う

確か、40半ばぐらいの年齢だよなこの人

香月セキュリティ・サービス、谷沢です

谷沢さんが、真顔で挨拶する

でそちらの少年は

ムラタ知事が、オレを見る

閣下のお身内です

谷沢さんは、それしか答えなかった

オレは直感的に名乗らない方が良いと思った

この元タレントの政治家には黒森の名前は出さない方がいい

と、だけ言ってスッと頭を下げる

そうふむ

村田知事は、オレの服と靴を見て

ま、良いでしょうどうぞ、あちらへ

オレたちは、テーブルに向かう

オレたちが、ムラタ知事の部屋を訪れたという形になっているけれど

このホテル全体が、香月家の施設で

ムラタ知事の方が、地元の県からジッちゃんに会いに、ここへ来ている

だから実際の客は、ムラタ知事の方だ

どうぞお座り下さい固くならず、リラックスして

だけど、ムラタ知事の方が先に座ってオレたちに椅子を勧める

どういう性格の人なのか、良く判る

自分のペースで何でも進めたいんだろうけれど相手にとって、失礼かどうかは、あんまりよく考えていない

何も言わずに、谷沢さんは椅子に座る

オレも、続いて席に着いた

えっとコーヒーでも取りましょうか

ムラタ知事は、そう言うが

いえ、結構です

谷沢さんは断る

ムラタ先生は、オチアイ運輸のクロサキ社長のご紹介で閣下に面会なさりたいと伺いましたが

いきなり本題に切り込む

15分だけの面会だから当然か

香月家では閣下への面会は、全て、わたくしを通していただくことになっております

はいはいはいそれは、ボクもクロサキ社長から聞いています何でも、谷沢さんは香月さんにとても信用されているお方だと香月さんの事実上の秘書室長だと聞きました

ムラタ知事は、笑ってそう言う

わたくしの専門は警護ですご存知の通り、香月セキュリティ・サービスは閣下お一人だけではなく、日本の政財界の皆様の警護をしておりますから

ええ、ええ、ええそれも知っていますだからボクは、今回、こうやって谷沢さんとお会いできてラッキーだったと思ってますどうか、これから色々と親しくお付き合いさせて下さい

馴れ馴れしい人だな

笑顔が気持ち悪い

それで、ムラタ先生は閣下にどのようなご用件で、お会いしたいとお考えなのでしょうそれをまず、お聞かせいただきたいと思います

谷沢さんは、そう言った

ああ、なるほどまあ、そうでしょうねいやはやこれは、もう谷沢さんに正直に申し上げますが

ムラタ知事は、ニヤッと微笑む

いや、谷沢さんもボクの現在の状況については、もちろんご存知だと思いますボクがいや、ボクたちがボクを含めた、現在の日本の政治に憂慮している若い世代の政治家たちが次の国政選挙を目指して、新党を立ち上げようとしているということは

この人は今は県知事だけど

国会議員になりたいのか

いや、もちろんボク自身は知事としての任期を全うしますよでも、これからの日本の政治は東京への一極集中ではなく、地方からどんどん発信していかなければならないわけでいや、そのことももちろん、谷沢さんにはご理解いただいていると思いますが

新党を立ち上げるための政治資金ですかそれとも、有力な政治家や財界人への根回しですかあるいは、ただ単に閣下にあなたたちの政党を支持すると公言していただきたいのですか

谷沢さんは、真っ正面から切り込む

そうだムラタ知事の狙いは

ジッちゃんの資金か

それとも、政財界の重鎮たちを紹介して欲しいのか

あるいは単にわたしはムラタ知事を支持しているとだけ、公の場でコメントして欲しいのか

いやいや、ボクがお願いしたいのはその全てです

ムラタ知事は、意地悪そうに微笑む

資金的にもサポートしていただきたい、政治的にもバックアップしていただきたいどうか香月さんの持ってる影響力の全てをこのボクに預けていただきたいんです

これからの時代を作るのは、ボクたち若い世代の政治家です既得権益をブッ潰し、今までの硬直した体制を全て破壊しなければ、日本の未来は無いそうでしょうここは1つ、このムラタを信じていただきたいっこのボクの眼を

いや、ボクは正直過ぎるんでついつい敵を作ってしまいますがいや、ボクの指摘に反対する人間というのは、イコール破壊しなければいけない既得権益にズッポリはまっている人間ですだから、ボクの指摘に腹が立つんですよ自分の痛いところを突かれるからボクという人間は、ホント、正直なだけでそんなに悪い人間では無いですボクの仲間も、みんなそう言ってくれますから

自己申告で、自分は悪い人間ではないという人を信用できるのか

これも谷沢さんはご存知だと思いますが最新の世論調査で、ボクたちが起ち上げる新党に期待するあるいは期待しても良いと思うと答えた人は合計で43パーセントですこれは現在の与党の支持率よりも高い数字ですよ

いや新党に期待するかどうかの調査の数字と

どの政党を支持するかの数字は比較できないんじゃないか

確実にボクたちの時代が来ますこれは、もう決定的ですそうならなくてはいけないですしそうあるべきなんですボクたちが、今、この国のスクラップ&ビルドをやらなければ既得権益を持つ人たちに支配されたこの国は、破滅するしかないっもはや、時間が無いんです

ムラタ知事は、熱く語る

谷沢さんはオレを見て

どう思われます

ジッちゃんの身内という設定だから敬語でそう尋ねてきた

この方は、今日、この後閣下に会われますので、わたくしよりもこの方に申し上げた方が、確実に閣下にムラタ先生のご希望が伝わると思います

谷沢さんここで、オレにバトンタッチかよ

ああ、そうなんですか君が、この後香月さんと

ムラタ知事はまた、オレのことを値踏みするような眼で見る

君は今、ボクの話を聞いてどう思いました何を感じましたどうですボクも君ぐらいの年齢の人たちの意見も聞いてみたいなぁ

あの、オレ政治とか、そういうことにはあんまり詳しくないんですけれど

ああ、ああ、それは仕方ないですよそれは、今の教育が悪い学校できちんと政治や国家について教えてないんですから君が自分を責めるべきことではないですよ

ムラタ知事は、馴れ馴れしくオレに言う

それで、あの今のムラタさんの話で、どうしてもオレには理解できないところがあったんですけれど

ふむふむ、このムラタの話のどこに、不明瞭なところがあるのかなもしかして、君には少し難しい話だったのかなまあ、いいでしょう何が判らなかったのかな

あ、オレをナメてるな

どんどん口調が砕けてくる

あのムラタさんは、既得権益は許せないから、そういうモノは全部ブッ壊すみたいなことを言ってましたけれど

ああ、ああ、既得権益ね既得権益というのは、ある特定の社会的集団が、歴史的経緯により、ずーっと維持している権益のことだよネットで調べたら、すぐに判る

それはオレにも判りますオレが判らないのは

香月家って、名家ですから室町時代から続く、この国の名家でだから権威があって、それで昔からたくさんの企業を経営していて資産もあって今の日本の政治家や財界人に知り合いが多いわけで

そんなことこそ、君に教えられなくてもボクは知っているよだからこそ、ボクは香月さんにボクたちの政治活動を支援していただきたいと思っているんだ

おいおいムラタ

既得権益をブッ潰すための政治活動ですよね

もちろん君だって、既得権益を握っている人たちはブチのめさないといけないって思うだろ当たり前の話だけれど

当たり前の話ですけれど香月家って、村田さんのいう既得権益そのものですけれど

ムラタさん既得権益の塊である香月家に、既得権益を破壊するための支援を求めるんですか

それがオレには理解できない

だって今のままでは、日本は滅びるそれは、誰だってそう感じているだろうっ

あ話をズラした

日本は滅ばないですよ何があっても

オレは、呆れ顔でそう言った

香月家や名家が必死になって支えますから香月家が続く限り、日本は滅びませんよ

父を確定申告に連れていかなければいけないのですが

今年はもう父が、色々と判らなくなってしまっていますので

大量の医療費の領収書とか、わたしが計算するんだなぁ

1182.ショートシリーズA / 人間合格 その5

というかムラタさんは、名家の存在をどう考えているんですか名家も既得権益で成り立っている存在なんですからやっぱりブッ壊しますか

オレは元文化人タレントで現、県知事のムラタ・ヒデオ氏に尋ねる

そ、それはだね

ムラタ知事が、明確に困ったなあという顔をしたのをオレは見逃さなかった

いやいや、ボクたちだって今、ある制度や社会システムを全てスクラップ&ビルドするつもりは無いよ良いモノは残す当たり前のことだ

何が残すべき良いモノなのかは、誰が判断するんですか

オレはさらに突っ込む

それは、も、もちろん日本国民が決めることだよ当然だろつまり、国民の審判を仰ぐ何なら国民投票をしたっていいでも、一々、そういう投票をやっていたらスピーディな政治はできないだから、国民によって選ばれたボクたち政治家が、公正に判断することになるんだと思う

もの凄い勢いで、ムラタ知事は論をまくしたてる

いやいや、君だって知っているだろうボクがどれだけの指示を集めて知事に選ばれたかということをボクは、地元の選挙民によって選ばれた県知事だ県民から信任されているんだだから、ボクやボクの仲間の判断はイコール、県民の判断ということになるそれは、君だって学校で日本の選挙制度について習っているきずだから知っているだろうもし、理解していないとすれば君の学校の教師の怠慢だよっ

スルスルと話をズラしていくのが本当に上手いなあ

ムラタ知事は、オレから視線を谷沢さんに変えて

ボクは今、県民に指示され県の改革をしていますそれは谷沢さんもご存知の通り、すでにとてつもない効果を上げているボクたちの平成政治大躍進改革は、マスコミにだって高く評価されていますっその改革を今度は国政に伝えていきたいんですっ

ギラギラした眼でそう訴える

いやぁ、ボクは本当に正直と情熱だけの男なんで、言葉が上手くなくて申し訳ないんですがボクのこの日本を改革したいという熱意だけはご理解いただきたいっどうか、香月さんにボクたちの政党への指示を訴える機会をいただけないでしょうかっこの通りです

ムラタ知事は、ペコッと頭を下げる

その程度ですか

谷沢さんは、冷ややかに言った

顔を上げるムラタ

政治家というのは、頭を下げるのが仕事ですわたしは、香月閣下のお側で働くようになって随分になりますから政治家が頭を下げる姿は、これまで何回も見たことがあります

ああジッちゃんのところには、色んな政治家が来るんだから

資金をくれとか、コネを使わせて欲しいとか、名前を借りたいとか

みんな、ジッちゃんに頭を下げる

村田さんはテレビのお仕事から、政治家に転身なさったから多分、ご存知ないのでしょうねだから、政治家らしい身の振る舞い方を知らないのも仕方ないのでしょうが

谷沢さんは、フンと鼻で笑ってムラタ知事に言う

あなたの支持者や後援者に対するようにわたしたちに対されても、効果はありませんよ

いやいや、そういうことじゃないですよボクはただ、ボクの情熱を熱意を理解していただきたいと言っただけじゃないですかそういう言葉の使い方は、県知事という地方自治体組織のトップであるボクのことを馬鹿にしてはいませんか

ああ、今度は逆ギレしてみせる作戦に出たな

わたしの発言について、あなたがどう受け入れようとそれはあなたの自由ですなぜ、そういう風に感じられるのか、わたしには全く理解できませんがね

谷沢さんは、突っぱねる

先生、落ち着いて下さい

ドアの方で控えていた秘書の男が慌てて、ムラタ知事をなだめに来た

はいはい、判ってる判っているから

ムラタ知事は、秘書にそう言うと

つまり、何ですか谷沢さんはボクにここで、土下座でもしろっておっしゃりたいんですか香月さんにボクたちの政治活動を支持してもらうためには、ボクに床に這いつくばって、地面に額を擦り付けろとそう、おっしゃりたいんですよねそうですのねっ

何かさらに大きく逆ギレの方向へ向かったぞ

何なんだこの人は

谷沢さんは、オレを見る

何でこういうことになっているんだか、全然、理解できないですムラタさんが、土下座することに何か意味があるんですか

谷沢さんは、別に土下座なんて望んでないと思いますしていうか、ムラタさんがここで土下座することで、何か問題が解決しますオレには、その辺が全然判らないんですけれど

村田さんに土下座させてしまったから申し訳ないから、ジッちゃんに会わせるとか、村田さんの要求を呑むようにお願いするとかありえない

だってあなたは、ボクの頭の下げ方が足りないって、そういうことを言ったじゃないですかぁっ

秘書が、必死でムラタ知事をなだめる

それは、すなわち、イコールこの県民から信任を受けた知事であるこのボクに、床に手を付いて頭を下げろとそう要求しているのと、同じじゃないですかぁぁっ

同じじゃないと思いますけどね

今のムラタさんなら、土下座したってダメですよだって、形だけで本気で、人に頭を下げるつもりはないんでしょ

いや、見てれば判りますよ心が無いのはだって、ほらムラタさんて、香月家に頭を下げる気は全然無いでしょ金とかコネとか、使わせてもらえたらラッキーだと思っているけれどホントは、香月家みたいな既得権益の塊は大っ嫌いなんでしょうから

ムラタ知事は

ぼ、ボクはそんなことは一言も言ってないですよっそ、それは君の勝手な憶測だっ

でも、ほらこの後、ジッちゃんに会って、ムラタさんが信頼に足る人物かどうか伝えるのはオレですから

だから、憶測でおかしな報告をするのは止してもらいたいっ

そうじゃなくってオレに、おかしな憶測をさせないように考えて発言するのが、ムラタさんの仕事なんじゃないですか

オレは政治とかよく判らないですけれどブッチャケ、ムラタさんはジッちゃんに金を借りに来ているんですよねあ支援して欲しいって言うんだから、借りるんじゃなくって、金をくれっていう話なのか

おい君

金だけじゃなくって、ジッちゃんの香月家の権威とか、影響力とか、そういうのも使わせてもらいたいっていう話なんですよね

オレはオレの理解できるレベルに話を落として、そうまとめる

そういう何かをしてもらいたいって、お願いしに来た人がそんな態度でいいのかと、谷沢さんはおっしゃっているんだと思うんですけれど

し、失礼だぞ君は君は君は、とてつもなく失礼だっボクは知事だぞっまだ起ち上げてはいないが、1つの政党の代表に就任する予定の男なんだぞっ

だから何なんです

香月家の代表である香月さんになら香月さんなら、ボクよりずーっと格が上だしボクでは敵わない力を持っていらっしゃるだから、香月さんに何か言われるのならボクは、土下座だろうと、鼻からスパゲッティを食べるんだろうが何でもするっだけど君はただの学生だろ谷沢さんだって、香月さんの部下であって香月さん本人ではないっ

本来なら君なんて、県民に支持されている県知事であるボクと、対等に話すことができないんだぞっそれを何だっ、香月家の身内だか何だか知らないがただの学生が、このボクに対して余りにも無礼じゃないかっ

君ムラタ先生に謝罪したまえその方が良い

秘書男まで、オレにそんなことを言う

谷沢さんどうやら、ムラタさんは、ジッちゃんに支援してもらわなくても構わないみたいです

谷沢さんに言った

そのようだねでは、ムラタ先生、失礼します

谷沢さんは、早速席を立とうとする

ちょっと、待ったぁぁっ

大慌てで叫ぶムラタ知事

しばし、しばし待たれよっ狭い日本、そんなに急いでどこへ行くぅぅッッ

どこへも行きませんよこれ以上、何も話すべきことが無いのならムラタさんには、このままお引き取りいただくしか無いということです

谷沢さんはそう言った

とりあえず、今までムラタさんがお話なさったことを聞いた限りではムラタさんをジッちゃんに会わせるとか、無理ですあり得ないです

どうして、そう判断したのです

谷沢さんが、オレに尋ねる

これはテストだ

明確に判りやすく今感じていることを、言語化して説明できないといけない

ムラタさんは、既得権益をブッ潰すとか、現在日本の社会システムをスクラップ&ビルドするとか言ってたけれど具体的に何をするのか、何をしたいのか全然話そうとしてくれないからです

そ、それはこれから、詳しく話すつもりだったんですよっ

あの済みませんけれど、ジッちゃんは、香月家は別に金貸しでも篤志家でもないんですよ

何かしてもらいたいのなら一番先に、こういう目的があって、それを実現するためには、こういうモノが必要だから、支援して欲しいという話をするべきなんじゃないですか何か、訳の判らないもったいぶった態度をとるのは相手に対して、悪い印象しか与えないと思いますよ

それとこのままじゃ日本が滅びるとかも、ムラタさんは言ってましたけれど何がどうだから、どういう理由で日本が滅びるのかよく判りませんし日本を滅ばせないために、ムラタさんが何をしようと思っているのかも全然判りませんでした

だから、それも今から説明するってばというより、君だって今のままの態勢では、日本の未来は危ういと思うだろうもし、そう考えていないとしたら君は、世の中のことを何も理解していないとしか言いようがないっ

ムラタ知事は言う

もっと政治に興味を持ちたまえよっ意識の高い若者なら、みんな現状に危機意識を持っているぞっ

そういうのは、ホントいいですからオレは、オレで毎日、やらくちゃいけないことをやっていくだけで精一杯ですから

だから、君みたいな危機意識の無い若者が居るから日本は滅ぶって言っているんだよっ

あーっとどうする

この人は、まともに話ができない

君のような、何も判っていない若者こそボクたちの政治主張に耳を傾けるべきなんだっホント何も判っていないんだからっ

谷沢さんが、苦笑して

だが、現状ではあなたは、高校生に自分の政治理念を説明できない、説明能力の不足している政治家にしか見えませんね

今、あなたと私たちが話している様子は監視カメラで録画していますこれを香月閣下がご覧になったとしてムラタさん個人や、これからムラタさんが起ち上げられる政党に閣下がご支援なさるとは思えませんね

ろ、録画録画してるの、これ

谷沢さんは、そう言って時計を見る

あと、5分だけ時間を差し上げましょうこの高校生に、ムラタさんたちがどのような政治をなさりたいのか、判りやすく説明して下さい

ああだから、オレはジッちゃんにここに来させられた

オレに自分の意見を理解させられないような政治家なら助けてやる価値は無い

じゃあ、5分しかないから、オレの方から聞きますムラタさんがこれからやろうとしている政党の売りは何ですか

売り

だから既存の政党と比べて、自分たちが優れていると思う部分は何なんですか

それは滅びゆく日本に対する危機意識があるというか

そういう具体的じゃない解答はいりません

我々が既存の政党とは違うのは経営者感覚を持っていることです

ムラタ知事の代わりに秘書の男が口を開く

ムラタ先生は知事に立候補なさる前は、国際政治評論家としてテレビ・雑誌で活躍なさっていましたがムラタ政経塾の代表取り締まりであり、有料メールマガジンや、日本全国での講演会やセミナーを開催する実業家としての側面もお持ちです

今回、ムラタ先生と一緒に、新党を立ち上げようとなさっている議員の方たちも半数以上が、企業経営の経験を持っている方たちです

そ、そうだとも大手焼き肉チェーンを起業して成功した林くんとかパチンコ店のチェーンで成功した金田くんとか携帯ゲームの会社で大当たりした平林くんとか

自分1人の力で会社を興し、成功に導いた経験を持っている起業家と親から受け継いだ事業を発展させることに成功した経営者たちが、ほとんどだ

そういう人たち政党を作るとどういう良いことがあるんですか

オレは、さらに聞く

そんなのは判っているだろうそういう起業家は、洞察力に優れ、判断が早いいわゆる、役所の官僚たちに任せていたら決定と実行が遅過ぎるそういうスピード感のない政治では21世紀には対応できないこれからの日本の政治は、民間で経営を経験してきた人間が動かすべきなんだと、ボクは考えているていうかみんな、そう思っているはずですよ

ああ、また口の軽さが戻って来た

ムラタ知事は、調子に乗っている時の方が口調がですますになる

20世紀は日本の民間のビジネスマンが、世界中を飛び回って日本製品を売り込むことで戦後の日本を発展させてきました政治家も官僚も、民間の足を引っ張るばかりで、ロクなことはしなかっただから、21世紀は民間で企業経営を経験し、自分たちの会社を大きく発展させた有能な人間が、自ら政治家になって、国家そのものの舵取りをするべきなんですっこんなことは、誰が考えたって当たり前の答えなんですっ

だってねぇ民間では、トップの経営者の判断1つで会社が潰れるかもしれないんですよ何億無駄遣いしても、首が飛ばない官僚みたいな、生温い世界じゃないんですよ厳しい経済の世界で戦い抜いて勝利した経験のある人間の方が、国の政治を安心して任せられるじゃないですか成功した起業家というのは、1人1人が英雄なんですよヒーローなんですそういう人間が政治の世界に起たなければ日本は滅びるっ

この人は日本を救いたいのか、滅ぼしたいのか

段々、判らなくなって来た

実際に、ボクのところの県ではいや、これはニュースとかで散々取り上げられているから、当然、知っているはずだと思いますけれど市役所の中に、どんどん民間から人材を投入していますふやけた役人たちを、たたき直すために施設のトップなんかは、どんどん公募で来てもらってますし幾つかの施設は、運営そのものを民間に委託しましたええ、もちろん、全ての業務で改善が見られたと報告を受けています

それはあなたが作製した報告書の上では、ということではないのですか

谷沢さんが言う

わたしが知っているのはこれも、一般に報道されていることですが民間から公募したトップを据えた施設の幾つかでは、トラブルが起きてすでに何人かは退職したと

いや、それはたまたま、何人かそういう人がいただけでほとんどの公募で民間から来ていただいた人は、施設のサービス改善や、そこで働いている人たちの意識改革に成功していますよ大成功ですこれは、もうマスコミも色んな大学の先生たちも、ボクの改革を支持してくれていますし成功を認めてくれています

ムラタ知事は反論する

やっぱりねずーっとお役人だった人間はダメなんですよ民間の厳しさを知っている人間が上から指導しないとね

だから、ボクはですねボクが今、ボクの県でやっているこの改革を国の組織にまで広めたいんですっ積極的な民間人の登用むしろ、省庁の部課長以上は、全て、民間企業で実績のある人間にしたいんですっこの国を蝕んでいるのは、官僚ですからっ積極的に、ドカドカと民間の生き血を国家に導入したいっ

判りましたつまり、全然ダメっていうことですね

うんこりゃダメだ

そうそう、そういうことなんですお役人とか、官僚に任せていてはダメっ

そうじゃなくってムラタさん、あなたの考え方が

ムラタが驚き顔で、オレを見た

いや、多分あなたの改革が上手くいっているのは、それが1つの地方の県の中だけのことだからなんだと思います

いや、ムラタ知事が言っているほど実際には、成功していないムラタ知事が、マスコミを呼んで成功している、改善されていると何度もアピールしているから上手くいっているように、世間が思っているだけだ細かい数字をチェックすると、県の借金は増えているし失敗して負債を抱えた政策プランも多いすでにあちこちのマスコミや研究者から、批判や検証されている

谷沢さんが、そう教えてくれた

いや、だからちょっと、待って何で、そう悪い方に断言するんですかっボクの県改革はまだ途中なんですから途中で評価されても

今、自分で成功してる、評価されているって言ってたじゃないですか

そうだってのっボクの改革は高く評価されているんだっ

つまりムラタ知事の言うことを、そのまま信用しているマスコミや研究者もある程度は居る

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