1271.恋の鞘当て / レズっぽいの好き

・鳥居まり子/16歳トリイ電子の社長令嬢名家・狩野家の血は引く公

・狩野桜子/16歳香月家と並ぶ長い歴史を持つ名家、狩野家のお嬢様あなた

・安奈エリカ/14歳瑠璃子の後輩で中等部のスター主人公の性奴隷公さん

・星崎可奈/17歳テニス部主人公の性奴隷2年生で一番の美人ノブ

・高畑茉莉花/16歳長い髪のピアノ少女実はエリカの姉公くん

可憐、ごめんな苦しかったろう

 オレは可憐の中に入れっぱなしだった、ペニスを引き抜く  12歳の膣口から、オレの亀頭が抜け落ちる  一瞬の間を置いて、白い精液がトローリと滴る  可憐は大きく息をしながら、潤んだ瞳でオレを見つめる

もっと入っているままでも、よろしかったのに

わたくしの身体は、公お兄様のためにあるのでございますから

 そう言うと、顔を赤らめて

わたくし、公お兄様とお呼びしてよろしいでしょうかセックス奴隷の身分では許されないことだと思いますが公お兄様とわたくしの関係は、世間の皆様には隠さなければなりませんしあの

わたくし、お外でも公お兄様と親密に過ごしたいのです

 ああ、明日からアニエスたちが可憐と同じ超お嬢様校に通うことになるんだから

こちらのお屋敷の外で学校の他の生徒の皆さんがいる場所で、公お兄様とお話する機会も増えると思いますから

ああ、そうねもうすぐ学園祭だしもちろん、公は来るでしょ

 そりゃ観に行きたい  この間、アニエスの面接試験の時に校内の駐車場までは行ったけれど  学園祭みたいに機会でなければ、みんなが普段勉強している校舎の中へは入れないし

クラスメイトや普段、お世話になっている先輩の前では公お兄様とお呼びしたいのです

 可憐は、オレにそう言う

でもそれって、みすず様のお立場を無視することになるんじゃないかしら

今の可憐さんは学校では、みすず様のお付きみたいなことになっちゃっているんだし

香月家が水島家に下した、ペナルティとして可憐は、生家から出てこの屋敷に住まわされている

 公式には香月家に行儀見習いに出されているという設定で  ただし、そうやって香月家の支配下に下ったということを明確に示さなければ  名家のお嬢様たちのパーティに、関西ヤクザのスパイを潜入させた水島家は他の名家から、絶縁されることになっただろう

うちの学校の生徒たちの間では、公はみすず様の公式なパートナーということになっているんだし可憐さんは、今はみすず様の臣下になったんだと思われているわよ

臣下が主のパートナーを、親しげにお兄様と呼ぶのは問題になるかもしれませんね可憐さんが、みすず様を無視してみすず様に対してケンカを売っているみたいに見えてしまうかも

 まり子とエリカがそう言う

でも、わたくしはわたくしの親しい方たちに、この方がわたくしの愛しい方なのだとお伝えしたいんです

 可憐は自分の下腹部を擦りながら、言う  小さな手の平が撫でているところ12歳の子宮の中には、オレの精液がたっぷりと入っている

それに、わたくしはもう、みすず様の支配下にはいたくありません

わたくしは、名家・水島家の娘ですわたくしは、わたくしの意志で公お兄様に生涯お仕えする覚悟を致しましたみすず様と同じ立場の公お兄様の女です可憐はもう、大人の女にしていただきましたから

 セックスのエクスタシーを知った少女はそう言う

今のままでは、可憐は一生香月家のみすず様の臣下ということになってしまいますそんなことは嫌ですわたくしは、みすず様の臣下でなく公お兄様の所有物セックス奴隷ですセックス奉仕をする玩具ですわたくしと公お兄様の関係にはみすず様に入り込んでいただきたくないんです

 可憐は強い眼でオレに言う

そうね、わたくしたちと公の関係はダイレクトでいいのよ間に、香月家やみすず様を挟む必要は無いわ

わたくしたちは公に選ばれわたくしたち自身も、公に全てを捧げたのよ香月家やみすず様の支配に下ったわけではないんだから

 いや、まずいまた、みすず批判が始まりそうだ

いや、ちょっと待ってくれよそりゃ、可憐やまり子たちが香月家の臣下になるのは、おかしいと思うよオレの家族になるのと、香月家の支配下に入るのはイコールじゃないんだからでも

いいのか、オレでいや、みんながオレの女でいてくれるのは、もちろん嬉しいしオレだって、ずっとこのままでいたいけれど

 名家やお嬢様たちの世界に暮らすまり子や可憐たちが  強大な力で他の名家にも影響を及ぼす香月家をないがしろにするのは危険じゃないのか

これまでのわたくしは香月家には逆らえない家のため、わたくし自身のためみすず様に屈服するという運命を仕方ないことだと思っておりました諦めておりましたでも今は考えを改めました

そうよねあたしだって今までは、みすず様を立てることがみんな仲良くの原則に通じることだと思っていたのよ昨日までは

でも、ホラ、状況が変わったのよわたくしたちのこの家族の中で何が何でも香月家を立てなくちゃいけないっていう理由がなくなったのよ

香月家ではない3大名家の桜子が、来てくれたしそれに桃子お姉様だって、絶対に公の女になっていただくわよどんな手を使ってでも、そうするんだから

 香月家、狩野家、歌晏家の令嬢たちがここに揃うとしたら

そうしたらさ今までみたいな、みすず様が絶対優位だった時代は終わりよね香月家の力には敵わないから、黙って従うしかないという縛りはなくなるのよ

 ああまり子たちにとって  香月家の存在は、本当に大きくて重いものなんだ

そうですよねわたしたちしは、公さんにお仕えしているんですから必要以上に、みすず様に気を遣うのはもう止めるべきなんです

 エリカも、そう言う

そうよ公だけがわたくしたちの王様でハーレムの女たちは、みんな平等それが、シンプルで正しい姿でしょいえ、これからはみんな平等な立場で公の寵愛を受けるために、精一杯、競い合うのよ香月家の力に怯えて、みすず様を優遇していた今までの方が間違っていたのよ

 つまり、そう感じていたぐらい香月家に対して恐れを感じていた

でも、大丈夫なのあたしは、名家とかのことはよく判らないけれどそれでも香月家というのが、とりわけ大きな家で凄まじい力を持っているということは知っているわ

 今まで話を聞いていた可奈センパイがまり子に尋ねる  まり子は、クスッと微笑み

香月家の持っている力のうち政財界の有力者たちに対する影響力は、ご当主の香月閣下個人のお力よ今のみすず様が同じ力を持っているよけではないわ

 確かに、偉い人たちへのコネとか、色んなコトをやって貰える力はジッちゃん個人のものだ  香月家の当主として、ジッちゃんが数十年に渡って築き上げてきたものでみすずが今すぐ香月家を継承したとしても、ジッちゃんの影響力までは受け継ぐことはできない

次に香月家の財力だけれどそれだって別に、みすず様の個人的な資産じゃないし個人資産なら、わたくしの方が持っているかもしれないわ

 まり子は高1にして、株の運用で儲けている

それに公は別に、香月家の財産のことなんて気にしてないのよね公は、自分でビジネスをやっていく人なんだしわたくしたちだって、高や家族のためにお金を稼ぐんだから、お金のことは心配しなくて良いのよ

 オレは確かに香月家の資産には、興味が無い  それは、みすず、瑠璃子、美子さんの3人が受け継ぐもので  オレには関係無い

そして最後にこれこそ、一番大切なことなんだけれど香月家が、他の名家を圧倒している現実的な力つまり、調査力、防衛力、攻撃力の源である香月セキュリティ・サービスのことだけれどそれはもう、香月閣下の手を離れて、公のモノになっているんでしょ

 まり子の言う通り香月セキュリティ・サービスの現在のオーナーは、オレだ

まだ香月閣下のお目付役は、何人か残っているんだろうけれど現場部門は、関さんが抑えているんだからさ公の思い通りに、あの怖い組織が動くのよね

 会社組織としての香月セキュリティ・サービスのトップは、谷沢さんだけれど  今、組織をまとめているのは翔姉ちゃんだ  翔姉ちゃんだって、オレの女で、オレたちの家族なんだから  家族の利益と、香月家の利益が対立した時はオレたちにとって良い方を選択してくれると思う

つまり、香月閣下がご自分の最大の武器である香月セキュリティ・サービスを公にくれたってことはね

公に、香月家に頼らずに自立しろっていうメッセージなのよううん、公だけでなくみすず様や、わたくしたち全員にも、そうおっしゃいたいのかもしれないわ

そうかもしれませんわ香月様もご高齢ですものご自分がいなくなった後のことをお考えになられているのかもしれませんわ

 ジッちゃんは80歳を越えている  今は、元気だけれど色々と心配なこともあるだろう  もし、みすずや瑠璃子が成人する前にジッちゃんが亡くなってしまったら  香月家内は、分家と家臣と新参の重役たちが権力争いを起こすと思う

だから、わたくしたちは香月家を恐れないというより、これからは香月家の力に頼らないで生きていくことを考えなくてはならないのよ

公はどっしりと構えていてくれるだけでいいわわたくしたちがみんなで、王様の公を担ぐのよそして、みすず様にも公の隣の女王様席でなく、担ぎ手の1人になっていただくわそうならないといけないのよ

 みすずもみんなと同じ位置に降りる

瑠璃子様が、すでにそうなさっているようにですね

 ずっと黙っていたありすが言う

瑠璃子様って本当に凄い人ですよね香月家のお嬢様でいらっしゃるのに率先して家族のために働いて下さいますし

わたしたちの処女喪失にも関わって下さってますしね

 ありすの言葉に、エリカが付け足す  瑠璃子はエリカたちの処女喪失の場に、記録係として参加している  それは瑠璃子の趣味が、ハメ撮り撮影だからなんだけれど  エリカは、そう思っていない  香月家のお嬢様がわざわざ、自分の大切な記録を撮りに来てくれたのだと思っている

みすず様は見ていらしただけでしたけれど瑠璃子様は、わたしのためにカメラを写真も動画も、とっても綺麗に撮っていただきましたあそこまでお気遣いしていただくとエリカは、瑠璃子様に頭が上がらないです

 そういう風に感じているのか

それは瑠璃子様は、わたくしや可憐さんと同じ黒森様のセックス奴隷だからですわだから、香月家のことよりも黒森様や家族のことを優先してお考えになられているんだと思います

 今度はエリカに、ありすが言う

ありすさんも黒森様は止めようよもう、わたしたちは、そういう間柄じゃないんだしさ

 エリカが、微笑む  エリカは14歳ありすは13歳  二人とも超お嬢様校の幼稚部から在籍していたのだから子供の頃から、面識はあるんだよな

そうですわねでは、わたくしは主様とお呼び致します

ミタマやキヌカも、そう呼び始めていますしわたくしは、皆様と同じ学校へは、もう戻れませんから主様の従順なセックス奴隷として、そうお呼びしたいと思います

 ありすは超お嬢様校には戻らない  マナや、双子たちとミナホ姉さんが話をつけてくれた私立中学の特別クラスに入る

よろしいですか主様

 オレはありすに答える

主様不思議ですね呼び方を改めただけで、距離が今までよりも縮まった気がします

 ありすは、恥ずかしそうにそう言った

何か大変ねお嬢様たちの世界は茉莉花さん、あたしたちはお嬢様じゃなくて良かったわね

 可奈センパイが、茉莉花に言う  大人しい茉莉花は、ずっとみんなの話を聞いていた

さてとノブ、今夜は後、1回だけにしましょうよ

大分、夜も更けて来たしノブは明日も早いんでしょ後、1回だけセックスしてみんなで抱き合って寝ましょうよ

 その方が助かる  正直、オレは結構疲れているし

みんなもそれでいいわよね

 可奈センパイの提案に、みんなうなずく

わたしたちのことは気にしないでいいですから

主様のなさいたいようにして下さい

 エリカとありすが、そう言った

じゃあ、どうするのノブあたしたちの中に、少しずつだけでもオチンチンを入れたいそれとも、誰か1人だけとガッツリする

 オレはベッドの上の女たちを見る  可憐とは今したから、今夜はもう止めておこう  桜子は、明日の朝まではセックス禁止だ

茉莉花とはしたいな

 寮生活の茉莉花とは、週末しか会えないから  今、セックスしないと来週まで機会が無い  それに処女を失ったばかりの肉体を、少しでも開発したい  茉莉花は恥ずかしそうに返事すると着ていたパジャマを上を脱いで、全裸になる

それからエリカもだ

 茉莉花とエリカは姉妹として過ごす時間が、圧倒的に不足している  姉妹で一緒にセックスを覚えていくのは2人の溝を埋めるのに必要なことだと思う

はーい、頑張りまーす

 エリカも、裸になった

ねノブ

 可奈センパイが、オレに声を掛ける

え、茉莉花とエリカだけじゃダメか

そんなことはないわよノブが選んだんだから、それは構わないんだけれど

でも、あたしたちがお手伝いするのはいい

 お手伝い

ノブはレズっぽいのは嫌いなの

ああっ、あああーっ、恥ずかしい恥ずかしいです

 茉莉花の左右の乳首に可奈センパイが吸い付いている  舌でペロペロと舐めしゃぶって

茉莉花さん、可愛いから気持ち良くしてあげたかったの

 可奈センパイが、指で乳首の先をこねくり回しながら言う

あああっ、ああーっ、あああんっ

 一方、エリカのおっぱいにはまり子が吸い付いていた

うふふ、女の子同士だからあなたの感じるところが、よく判るわよ

 まり子の細い指が、エリカの性感帯を次々と探していく

舌の使い方は、こうですわ

 そして、オレのペニスには12歳の可憐が、16歳の桜子にフェラチオを教えていく

時々、こういうこともします

 可憐が、オレの亀頭に自分の乳首を擦り付ける

こ、こうですね

 桜子も真似をして名前通りに桜色の乳首を押し付けてきた

あ、大分濡れてきたみたいエリカさんて、とってもエッチね

 まり子の指が、エリカの股間を弄っていた

え、エリカでいいですまり子お姉様あんっ

うふふ、可愛いわよエリカ

 まり子は、エリカを責めていく

ありすちゃん、茉莉花さんのそこはどう

 可奈センパイが、茉莉花の股間に顔を埋めるありすに聞く

とっても綺麗ですわ

 ありすが茉莉花の秘唇に、舌を這わす  茉莉花は、ビクッと身体を震わせた

公、エッチなエリカはもう準備OKよ

 まり子が、オレを呼ぶ

オレも準備できているよ

 可憐と桜子のダブルフェラで勃起が高ぶっている

じゃあ、先にエリカねどんな風にする

 まり子がオレに尋ねたが

わたし、動物みたいに四つん這いになってしたいです

 赤い顔で、エリカが言った

ふーん、エリカはそういうエッチが好きなのね

はい、エッチなんですエリカは、とってもエッチな娘なんです

 エリカは身体を震わせながら、そう言った

ノブ茉莉花さんの方も、準備できたわ

わたしもエリカさんと一緒に抱いて下さい

 茉莉花も、愛液でトロトロになった股間を大きくM字開脚してオレ見せながらそう言った  二人一緒に犯してやる

うう、書き切れませんでした今日は時間切れです

続きは次話で

1272.恋の鞘当て / レズっぽいの好き(続)・エリカと茉莉花の姉妹セックス

・水島可憐/12歳主人公の性奴隷名家水島家の令嬢公お兄様

・鞍馬ありす/13歳主人公の性奴隷元名家・鞍馬家令嬢主様

あんこんなの恥ずかしいです

 全裸で四つん這いになったエリカが、身を震わせる  そんなエリカの下には、姉の茉莉花が仰向けに横たわっている

エリカさん可愛いわ

 茉莉花は頭を起こして、妹の14歳の乳首をチュッと舐めた

いやぁん茉莉花お姉様ぁっ

 16歳の姉の裸身に覆い被さるエリカの後ろにオレは立て膝で入り込む

ノブあたしが誘導してあげる

 可奈センパイが、そう言ってオレのペニスをエリカの秘唇に導こうとするが  ありすと桜子が、左右から赤い舌を伸ばしてオレの亀頭を舐めたっぷりと唾を擦り付けてくれた

エリカ、茉莉花とキスしてみろよ

 オレは、フェラされながらエリカに言う

大好きなお姉さんなんだから、キスぐらいしてもいいだろ

 オレの言葉に、茉莉花も

ええ、わたしもエリカさんとキスしたいです

 ずっと離れ離れだった妹に言う  エリカは、茉莉花の唇にキスする

男の子とは一生、公としかキスしないつもりだけれど女の子は家族ならいいわよね

ああ、家族が仲良くなるならな

じゃあ、公早く、桃子お姉様を家族にしちゃってよ

 まり子は、そう言って自分のおっぱいをオレの背中に擦り付けてくる

そんなに桃子姉ちゃんが好きなのか

大好きっ公の次に好きっ

 まり子も笑って即答する

あの高貴で華やかで、お綺麗でサッパリした性格が好きっ早く、公と3人でセックスを楽しみたいわわたくし、公の赤ちゃんは桃子お姉様と同時に産むわそれで、桃子お姉様の赤ちゃんにわたくしのお乳をあげたいしわたくしの赤ちゃんにも桃子お姉様のおっぱいをいただくのっ

 楽しそうに、まり子は言う

あ、もちろん、桜子のことも大好きよわたくしたち、従姉妹だし子供の頃からずっと仲良くしたかったのよ

では、キスしましょうか

 桜子が、オレのペニスから口を離しまり子に言う

そうねっキスしましょ、桜子

 チュッとキスする美しい従妹たち

可奈もキスしましょうよわたくしたち親友なんだから

はいはいじゃあ、しましょうか

 可奈センパイも、まり子とキスする

可憐様、わたくしたちも

可憐と呼んで下さいませありすお姉様

 13歳のありすと12歳の可憐も全裸でキスをした  桜子が、オレにキスしてくる  さっきまで処女だったとは思えない積極性だ

はーい、お待たせエリカちゃんそれではご開帳しまーす

可奈センパイが、エリカの秘唇を指で広げた

途端に温かな愛液がとろーりとエリカのピンクの内側から垂れた

 膣口がピクピクッと蠢く生々しさまで、はっきりと見える

いやぁん、覗き込まないで下さいきゃん

 恥ずかしがるエリカの乳首を、また茉莉花が下から舐める

ではでは合体して下さーい

 ありすと桜子の唾液ですっかり濡れたペニスを可奈センパイが、四つん這いになったエリカの秘唇に当てる

あ、あん熱いです

 亀頭の熱さを敏感な部分に感じて、エリカが小さなお尻をピクッと震わせる

あたしが角度を合わせるから、ノブはそのまま

 可奈センパイが、オレのペニスの根元を持ってそう言ってくれた

ああ、エリカ入るぞ

はい来てっエリカの中に入って来て下さいあぐぅ

 ぬぷぷっ  すっかりほぐれた14歳の膣に、エリの亀頭がハマっていく  桜子が、オレの亀頭がエリカの小さな割れ目を押し広げていく様子を見て唾を呑む  可憐の方が年下だけれどセックスの数は、エリカの方がまだ少ない  男の最大勃起を受け入れることにエリカの裸身は、まだ馴れてはいない

エリカさん、頑張って

 姉の茉莉花が、エリカの裸身の下から応援する

は、はいぐぅっ

 侵入して来る異物に、エリカは思わず腰を引こうとしてしまうから  オレは、エリカの細い腰を掴んで引き寄せる  ずむむむっと狭く湿った胎内に、押し込んでいく

いやぁぁ入りすぎですもう、入らない

まだだ、ふんっ

 オレは、腰をグイッと押し込むッ

あぎっ

 きっちりと根元までエリカの中へ挿入した  エリカのお尻の弾力を、チンコの周囲で感じる  まだ幼すぎてお尻に肉が付いていないからエリカの骨盤の形まで、オレは肌で感じることができた

これで全部だ全部入ったぞ、エリカ

 そのまま、エリカの肉体がオレのチンコに馴染むまでしばらく待つことにかる

ぁぁ、茉莉花お姉様、わたしセックスしちゃってます公さんに犯されてるのぁぁっ

 エリカは、覆い被さっている姉を見下ろして報告する  はぁ、はぁと熱い息を吐きながら

ええ、とっても可愛いわよエリカさん

 茉莉花は、妹の顔を見上げて優しく言う

そうねさすが中等部のスターエリカは、上の学年にとっては妹にしたい下級生ナンバーワンだし、下級生からはお姉様になって欲しい先輩ナンバーワンだものね可愛らしさは、群を抜いていると思うわ

それなら、あたしがもっと可愛くしてあげるわ

 可奈センパイは、そう言って微笑むと  四つん這いの状態で後ろから犯されているエリカの背中をペロッと舐める  エリカの膣が、キュッと締まった

克子さんから教わったのよ女の子の背中の性感帯の責め方を

何、それ可奈面白そうね、わたくしにも教えて

 まり子は、興味津々で食い付いていく

えっとね例えば、エリカちゃん、こことか感じるでしょ

 可奈センパイが、エリカの背中をススッと舌で舐め上げていく  身体を弓なりに反らして、快感に震えるエリカ  胎内から愛液が、またジュワッと漏れ出す

わたくしもやってみるわこういうことよね

 まり子も、エリカの真っ白な背中をペロペロと舐めていく

あああんっくすぐったいですぅ

 エリカは、身体をくねらせる  ああ、ピストン運動しなくてもエリカの膣が締まって、気持ち良い

うふふ、気持ち良さそうねエリカさん

 茉莉花が、またエリカの乳首を口に含む口内で、舌で転がすように刺激する

桜子、エリカにキスしてあげて

 まり子が、そんな指示をする  桜子も、エリカ責めに加わる

エリカさんキス致しましょう

 エリカと唇を合わせる舌も絡ませ合っているようだ

エリカお姉様綺麗ですわ

 可憐が、ありすと手を繋いでベッドの上に裸身を横たえて、オレたちの痴態を眺めていた

んっ、んっんんっ

 背中の性感帯を可奈センパイとまり子に  乳首を姉の茉莉花に  唇を桜子に  そして、女性器をオレに貫かれている  同時に全身を刺激されてエリカは、一気に高まっていく  オレも、そろそろ我慢できなくなった  後ろから手を伸ばして茉莉花が舐めていない方の可愛いおっぱいを揉む  コリコリとした乳首を摘まんだ

んぐぅっ

 それから、エリカのお尻を強く掴んで本格的に、腰を突き動かしていく  14歳のジューシィな狭い膣道をオレの張り詰めきった亀頭がゴシゴシと磨いていく  ああ、カリの後ろにエリカの肉襞が絡みついて、気持ち良い

温かいぞエリカの中は

んっんんーっんんーっあああっ

 エリカは、桜子のキスを振りほどき大きく喘ぐ

ああっエリカ、おかしくなっちゃう

いいんだぞ、おかしくなって

 オレは、グイッグイッと腰を突き込みながら言う

みんな家族なんだから思いっきり、恥ずかしいところを見せていいんだっ

ぁぁ、ああーっ、エリカ恥ずかしくなっちゃいますあああーっ

ノブは、そのまま続けてて

 可奈センパイが、自分の人差し指と中指をペロペロと舐めて唾を付けている

トドメはあたしが刺しちゃうから

 そして、オレとエリカが繋がっている場所に手を差し入れる

ひぃぃきゃうううっ

オナニー歴3年のあたしがエリカちゃんのクリをイジってあげるんだからっるるんっ

  グググッとエリカのクリトリスを抑え付けて細かい振動を与えていく

いやぁぁ、いやぁぁ、いやぁぁイイッイッちゃうエリカ、イッちゃいます

 オレも、腰の突き込みを早く強くしていく  可奈センパイの指を、さらに力が入っていく

あああーっ、イクッエリカイクイクイクッイッちゃうのあああっ、イクぅぅ

 14歳の美少女は、可愛らしく啼いた  大きく背中を弓のように反らしていく  幼い膣がオレのペニスを、キュキュッゥと絞り込むッ

いゃぁぁんあっ、あっ、あっううっ

 長いエクスタシーの中でエリカの膣が何度も収縮した  ビクビクビクッと細い裸身を痙攣させていく

はぁぁ、はぁぁあ、はぁぁ、はぁぁ

 エリカは、姉の裸体の上に崩れ落ちて、脱力する  オレのチンコも、ニュポンと抜け落ちてしまった  茉莉花は妹を優しく抱き締め、背中を撫でてやる

公さんどうぞ

 妹を抱き留めたまま大きくM字開脚して、オレに秘部を晒す  オレはそのまま勃起を茉莉花の秘唇に当てる

もう、濡れていますからそのまま

 妹のセックスを間近で見て、茉莉花も興奮している  この姉妹は、とっても濡れやすい体質だ  まり子の秘所は、すっかりグショ濡れになっていた

お、犯して下さい公さんのオチンチンを茉莉花に下さい

 妹の小さな裸身を、まるで縫いぐるみのように抱き締めながら  恥ずかしそうに、茉莉花は言う  オレは、今度は姉の胎内に潜り込む  茉莉花もまだセックス経験は浅い  ついこの間、膜を破ったばかりの膣に入り込む  ああ、エリカよりも体温は低い  でも、この内側の温かさと湿り気具合はよく似ている  さすが、姉妹だ

ぁぅぅ茉莉花お姉様

 ようやく、エリカが茉莉花に抱き締められたまま、絶頂の海から意識を取り戻す

ええ、わたしはここにいるわエリカさん

 オレに、突き込まれながら茉莉花は、妹に微笑む  茉莉花もエリカも細くて軽いからオレは、重なった姉妹の裸身をまるまるユサユサと揺らしていく

ああ茉莉花お姉様もしていただいているんですね

ええわたしも、犯していただいているわ

 妹に姉は答える

ぁぁ茉莉花お姉様が、セックスなさっています

 エリカは、濡れた声でそう言った

エリカさんキスしましょう

 オレに犯されながら美少女姉妹は、お互いの唇を求め合う

大好きもっと早く会いたかったです

わたしもよエリカさん

これからは、ずーっと一緒です

ええ、二人で公くんにお仕えしましょうねああっ

 オレと茉莉花の結合点へも可奈センパイの指が入り込む  茉莉花のクリトリスをいやらしくイジる

ああっわたしもあなたも公くんの赤ちゃんを産むのよ

はい、茉莉花お姉様エリカも産みますお姉様と一緒に

 姉妹は再びキスし合う  唇だけでなく、頬へ首筋も舐め合っていく  眼の前で犯している姉妹たちのレズっぽい行為にオレの性感がグングンと高まっていく

ああ、オレオレ、もう

 射精の欲求が身体の奥から湧いて来る

ぅぅどうぞ、わたしのことは気にしないでぁぁっ

で、でもどうせなら、一緒にイキたいよ

我慢しないでぁぁ、次の機会もありますから今は、わたしの中に中に出して下さい

 エリカを抱いたまま、茉莉花がオレを見上げてそう言う

ぅぅ、エリカさん見ていてわたしの中で、公くんの温かいのがドクンドクン出るところを

はい、見ていますわエリカが、茉莉花お姉様を見ていますから

 ああ、ダメだオレもう

で、出るぞ茉莉花ぁっ

出してっ中に出してぇっ

 茉莉花が大きな声で、オレの射精欲を後押ししてくれた

くぅぅッッッ

 どおおぷ  最初の一撃がオレのペニスから噴射されるっ

茉莉花お姉様ぁっ

 茉莉花の子宮口にグリグリと押し付けられたペニスの先端から白濁液が、内部に注がれていく  どおおおっぷっ  第2波が噴き上がるっ  オレの男の臭いのする体液が茉莉花の内側に、満ち溢れていく  どぉっっぷ  オレは、茉莉花の柔らかな太ももを抱えたまま何度も腰を押し込んで、射精を続けた  ああ、ああ、ああ  全身の肌から、汗がどおっと噴き出す  それでもオレの男の臭いより、姉妹の発する女の子の甘い汗の匂いの方が強く感じる

公くん

公さん

 気が付くとオレは、茉莉花とエリカ美しい姉妹に、左右から抱き締められていた  姉妹が、同時にオレの頬にキスをする  オレの身体の上で美しい姉妹たちは、手を繋ぎ合っていた

すげぇ気持ち良かったよ茉莉花、エリカ

 茉莉花は、優しい笑顔でそう答えてくれた

でも、茉莉花はイケなかったろ

楽しみは次に取っておきますそれに公くんが、わたしで気持ち良くなってくれるだけで嬉しいです

 茉莉花は、自分の鼻をオレの鼻に擦り合わせて、そう言った

眠そうね、公いいわよ、このまま寝ちゃいなさい

 見上げると可奈センパイも、桜子も、ありすと可憐も  みんな優しい笑顔で、オレを見つめてくれていた

今日はもう充分よ明日また、みんなで楽しみましょうね

あなた今日は、ありがとうございました明日も、よろしくお願い致します

お休みなさいませ主様

わたくしたちがお側に居りますので、ご安心下さい公お兄様

明日は月曜日よ学校があるんだからねノブ

お休みなさい、公さん

お休みなさいわたしたちの公くん

 美しい少女たちの優しい微笑みと、甘い匂いに包まれて  次話より新章だといいな  ゆえあって人様のホームページを作らなくてはならなくなったのですが  全然判らない  プログじゃダメなんでしょうか  あ、ダメなんですねはい

1273.ネガティブ潰し / 桜子とモーニング・セックス

あんんっんんっああっ

 女の子の可愛い喘ぎ声が聞こえる

ぺちょっ、ぺちょっぺちょ

それから、オレの股間に響く快感

温かくて湿った粘膜の接触

あ起きた、ノブ

 眼を開けると可奈センパイと茉莉花が、オレの朝勃ちしたペニスを舐めていた  もちろん、昨夜のまま二人とも全裸だ  窓から降り注ぐ朝の柔らかな光の中で二人の健康的な裸体が輝いていた

オレのチンコを舐めしゃぶる二人の可愛いおっぱいと乳首がオレの視界の中で魅惑的に揺れている

うふふ男の子って、こういうお目覚めが夢なんでしょるるんっ

 可奈センパイは、オレの亀頭の先を舌でチロチロ舐めながら言う

公くん気持ちいいですか

 茉莉花は、カリ裏を舐めてくれていた

ね、ノブが起きたわよそっちの準備はどう

 可奈センパイの声に顔を起こすと桜子の裸身を、まり子とエリカが責めていた

ああっ、んんんっああっ

 エリカが、桜子の乳首を舐めまり子は、秘唇に顔を埋めている  もちろん、この3人の美少女たちも裸のままだ

こっちも良い感じよ

はい、桜子お姉様準備OKですっ

 まり子とエリカが、そう宣言する

可憐とありすは

 ベッドの上に二人の姿が見えないからオレは尋ねる

ああ、あの子たちには朝のお風呂の準備をしてもらっているわ

 まり子が、答える  ああ、このベッドルームに隣接しているバスルームに居るのか

だって、公起きたら、お風呂に入りたいでしょ

10人は横たわれる特大のベッドの上で7人の美少女たちと夜を共にした

 部屋の中は女の子の甘酸っぱい匂いと、汗と愛液と精液の性臭に包まれている  確かに、ひとっ風呂浴びないと外へは出られないな

でも、その前にお目覚めのセックスよ桜子、ずっと公が起きるのを待ってたんだから

ああっ、ああーっ、あああんっ

 エリカにチュチュッと乳首を吸われて桜子が敏感に震える  昨夜処女喪失した桜子は香月セキュリティ・サービスの女医さんに明日の朝まではセックスは控えるように言われた  そして今は朝

あ、あなた早く、来てぇぇ

 桜子は、切ない表情でオレを見つめる

そういうことだからノブ、行ってあげて

 可奈センパイに言われて、オレはむっくりと起き上がる  朝からオレのチンコはギンギンに勃起していた

はーい、桜子公が来てくれたわよ

 まり子が、桜子の足の間から顔を上げオレに居場所を明け渡してくれる  オレが、桜子に近付くと

ああ、あなたき、来て桜子を思う存分、犯して下さい

 桜子は、オレを見上げて大きくM字開脚すると  両手の指で、昨日、破瓜したばかりの女陰を広げて見せてくれた  鮮やかなピンク色の桜子の内側  膣口が、ピクピクと引き付いている  愛液ですっかり、トロトロに蕩けていた  そして、昨夜は確かにあった処女膜はなくなっている  オレは、桜子の美しい裸身にのし掛かると  朝一番のキスをする  キスもしないで、いきなり挿入するのはただの排泄行為のようで嫌だった  オレはセックスはどんな時でも、愛の行為であるべきだと思う  桜子の柔らかな唇そして、舌の感触  オレは、桜子の形の良いおっぱいも揉む  エリカの唾液でベトベトになった乳首を指でこねる

んんんっあんっ

 桜子は、すっかり性感が鋭敏になっている  相当みっちりと、まり子とエリカに愛撫されたようだ

入れるぞ、桜子

 オレは、亀頭の先を桜子の膣口に当てる  2回目のセックスまだ、桜子は男を受け入れることに馴れていない

あなたのお好きなように、何でもなさって桜子は、あなたのものでございますわ

 恐怖感を抑えて、オレに微笑みかけてくれた

ああ、好きにさせてもらうぞ

 オレは角度を確かめるとグイッと腰を押し込む

はああっ

 16歳の秘唇を割り開いてまたオレの剛勃起が、桜子の胎内に侵入していく

力を抜くんだ大きく深呼吸しろ

 桜子が、オレの命令通りに大きく呼吸する  オレは息を吐ききった桜子が、再び息を吸う瞬間を狙って  ジワジワと、腰を送り込んでいく‥

ぁぁ、入ってくるぅぅ

 熱く湿った狭い道を‥グリグリとこじ開けながら、オレのペニスは桜子の子宮口を目指す

ぁぁ、あなたぁぁ

 苦しそうに額に皺を寄せる桜子  それでも、彼女の眼はオレを見上げたままだ

もうすぐだからなほら、ここがゴールだ

 オレのペニスが、根元まで桜子の中に埋没している

あなたぁぁ

 桜子はオレの背中に手を伸ばして、ギュッと強く抱き締めてくれた  桜子のおっぱいが、オレの胸に押し付けられる  コリコリとした乳首の感触を肌で感じた

わたくしたち、1つになっているんですわね

ああ、繋がっているんだぞオレたち

はい判りますあなたが桜子の中に居る

 胎内異物を挿入されたことで、桜子の肌はジットリと汗ばみ始めてていたがそれでも、辛そうな顔をせずニコッとオレに微笑んでくれた

あなたは家族全員のものですが今、この瞬間だけは、桜子のものですわだって、あなたの大切な部分は全て桜子の中に仕舞い込んでしまいましたもの

 そのまま、しばらくオレたちはキスしたり、お互いの肌を優しく手で擦り合ったりした

ね、桜子さんお尻の穴をキュツとすぼめてみて

 可奈センパイが、桜子にアドバイスする・

こ、こうですかんんっ

 ああっ、桜子の膣が締まるッ

そうそうお尻の穴の筋肉と、アソコの筋肉は8の字を描いて繋がっているから、お尻の穴を締めるとアソコもキュキュッて締まるのよ

 ククッと、可奈センパイは笑って言った

あたしも、克子さんに教えてもらったんだけれどね

い、いかがですかあなたんんっ

 また桜子が、膣を締める

締めっぱなしじゃダメなのよ桜子さんも疲れちゃうでしょタイミングを計算して例えば、ノブのオチンチンが一番奥に入って来た時に、パクッと捕まえる感じで締めたりするのよ

へえ、なかなか奥が深いものなんですねぇ

 可奈センパイの解説に、桜子でなくエリカがうなずく

あたしとかは、ノブがお腹の中で射精する時にキュッキュッキュって締めてあげてるのよ強く長くじゃダメなのよ何回も小分けにして、キュッキュッキュってね

 茉莉花まで、うなずいている

あなた、わたくしはもう平気ですから動いて下さい

どうぞ、桜子の中で気持ち良くなって

無理するなよ苦しかったら、そう言ってくれ

 ゆっくりと、腰を動かしていく

んんっんんんぁぁあんっ

 ゆさゆさとオレに揺さぶられていく、桜子の裸身  抜き差しがリズミカルな運動になっていくのと同時に  桜子の喘ぎ声を増していく

ああっ、あああー、あああんっ

 ああ、やっぱり、まだ少し辛そうだ  2度目のセックスでイクのは難しそうだな  長引かせずに、なるべく早くオレが果ててしまった方が良いだろう

桜子少し、強くするぞ

は、はいああんっああっ、ああっ、ああっ、あああー

 馬で早駆けするようなリズムとスピードで  オレはガシガシと、桜子の中を突いていく

あっ、あああーっあなたぁぁ

 桜子は、オレの背中にギッと爪を立てた

もう少しだからちょっとだけ堪えていてくれ

 パンパン、パパン、パンッ  オレの下腹と桜子の下腹がぶつかり合って、小気味の良い音を立てた

あああー、もうすぐだもう出るぅぅ

どうぞあなた中に中に下さいっ

 桜子が、オレに膣内射精をねだった  ぅぅ

さ、桜子

 オレは桜子の中で、朝一番の精子を噴き上げる

あああー、あなたぁぁ

 お腹の底に広がる熱の感覚に桜子が身体を震わせる

出てるまだ、まだ出るぞぉぉ

 オレはドクドクと白濁液を桜子の奥へ注いでいった

今よ、締めてっ

 可奈センパイが、桜子に指示する  桜子が、ふんっと膣を締めた  しっ絞られるッ  尿道に残った精子まで絞り出されるぅぅ

あああ、桜子っ

 オレは、最後の一滴まで桜子の中に吐き出すと  汗でびっしょりしなった桜子の裸身  その火照った肌の上でグッタリと脱力する  オレの顔を見て、桜子は微笑む  オレの頭を優しく撫でてくれた

今、判りましたわ

わたくしは、あなたとこうなるためにこの世に生を受けたんです

 桜子は優しくオレに、そう言った

愛していますあなた

はーい、お風呂へどうぞ

わたくしたちが、綺麗にして差し上げます

 隣接する風呂場へ行くとありすと可憐が、元気に出迎えてくれた  もちろん、この子たちも裸のままだ

主様、どうぞこちらへ

公お兄様どうぞ

 二人が、オレの身体に桶で湯を掛けて汗を流してくれた  バスタブに3人で入る  オレと小柄な、13歳と12歳の少女だから  ありすと可憐は、オレを挟むように前後からくっついて来る  幼い肌や可愛いおっぱいを擦り擦りと擦り付けてきた

すっかり仲良くなったみたいだな

 オレがそう言うとありすは

色々とわだかまっていたことが、解消できました

わたくしの鞍馬家と、可憐の水島家どっちも名家ですけれど、名家はそれぞれ微妙に家の格が違いますから

どっちが、どうなんだ

本当は鞍馬様のお家の方が、わたくしの家よりも上ですわ

でも、鞍馬家は今は名家から外れてしまいました

 悲しそうに、ありすは言う  鞍馬家は高層ホテル建設に失敗して、当主が夜逃げした

鞍馬家の令嬢である美里は、家の負債を返済するために5年間黒い森の娼婦となって働くことになったし

美里の妹のありすは、オレのセックス奴隷となった

事実上名家だった鞍馬家は、没落してしまっている

わたくしの家は、そうして名家ではなくなってしまったというのに可憐の水島家は、名家であることを許されています

 水島家は香月家のパーティに、関西ヤクザのスパイを潜入させた失態のペナルティとして  令嬢の可憐が、香月家にお預けとなった  娘を奪われた水島家は、名家の世界での格はさらに低下しただろうがそれでもまだ名家の一員としては、認められている

ですから、正直今までは、可憐に対してちょっとわだかまりがあったんです鞍馬家と水島家の現状を比較して

 本来の家格は、自分の鞍馬家の方が上なのに  鞍馬家は没落して名家ではなくなり水島家の方は、香月家や他の名家に対して厳罰に処せられるべき罪を犯したというのに、名家の一員としての地位は保たれている  可憐は、心配そうにありすを見るが

今はもう、そんなわだかまりは消えましたわたくしが感じてたことなんて、何の意味も無いことだったんだって判りましたから

どうして吹っ切れたんだ

やっぱり一番は桜子お姉様がいらしたことです鞍馬家よりも、ずっとずっと家格の高い狩野家のご令嬢でございますから

 3大名家香月家、歌晏家、狩野家

狩野家の桜子様も、主様にお仕えすることになってさらに、名家の一員ではないまり子お姉様やエリカお姉様もいらして名家の世界のことなんてご存知ない可奈お姉様や茉莉花お姉様までいらしてみな様と一緒に、主様にご奉仕させていただいたら

ああ名家の娘であることとか、家の格とかそんなことは、主様の前では関係ないんだなって感じられたんです

でも、今までだってありすは、オレの他の女たちともセックス当番をしてきただろ

 名家と関係無い子たちとも今までも、一緒にセックスしてきている

そうですけれど昨夜のご奉仕は、今までで一番楽しかったんです

判ります可憐も、とっても楽しかったですから

 可憐も、大きくうなずく

みんなでご奉仕しているっていうのが感じられて、とっても楽しかったんです

 ああ、女の子同士でレズッぽく絡み合ってみたり  オレとセックスしている子を、横から手を伸ばして愛撫してみたり  今まで以上に、参加し合うセックスになっていたと思う

それで、ありすは名家の世界での順列や、あの世界の中だけのルールを全部、頭から捨て去ることに決めたんです

そうしたら、随分、楽になりました結局、わたくしは名家の世界に生まれたということに囚われあの世界の中だけしか通用しないルールに、縛られていたんだと思いますだから、鞍馬の家が没落してしまったということに、強いコンプレックスを感じてたんだと思います

 それが解けた  可奈センパイ、まり子、オレ、桜子、ありす、エリカと茉莉花、そして可憐というメンバーでのセックスを体験したことで

そうですわね昨夜のことで、わたくしも随分気が楽になりました

 可憐も、そう言う  そうかつまり

香月家とかみすずに対して脅威を感じているのはありすや可憐の方が、香月家には逆らえないって思い込んでいるからなんだな

 子供の頃から、名家の決まり事に支配されてきたから

いえ、実際に香月家には逆らうことは許されませんわ歌晏様のお家もそうです

ご不興を買えば家が傾きます鞍馬家のように、名家から追放されてしまいます

でも、それはジッちゃんは、いずれは鞍馬家を再興させると約束しているんだしさ

 ジッちゃんも歌晏さんも名家の数が減ることを嫌がっている  古い家でなければ、受け継いでいくことができないものがあるということを骨身に染みて、よく理解しているからだ

それだけのお力を香月様はお持ちになられているということですわ

強大な力をお持ちの方はやっぱり怖いです

 ありすに続けて、可憐も言う  ああ、少しは思い込みが壊れてきたみたいだけれど  それでも名家の令嬢たちの香月家に対する恐怖心コンプレックスは根深い  可憐に対してはわだかまりを捨てたと言っているありすが  香月家に対しては、溝と壁の存在を否定しない  この一件は一方的にみすずが、悪いわけじゃないんだな  どっちかっていうと、ありすたちの側の心の問題が大きい  名家の令嬢や超お嬢様校の生徒たちは眼の前にいる人間が香月家だと知った段階で緊張するし、激しく怖れる  香月の名前だけでも、ビクビクしてしまう  それで、みすずに対して大きな溝と壁を作ってしまっているんだ  みすずが何もしなくても、みすずのことを怖がるし  ちょっとでも怖い顔をしたら、さらに恐れられる  これは、この子たちが認識を改めるようなことが怒らないと解決しないだろうな  オレには、そう思える

ね、眠いううー

1274.ネガティブ潰し / 再び日常へ

・山峰恵美/16歳主人公の学校での公認・婚約者女子陸上部ヨシくん

・喜代原愛/16歳主人公と一緒にパンを焼いている学年1の美少女思考スピードがゆっくり吉田くーん

・黒森マナ/14歳旧・白坂舞夏雪乃の妹主人公の性奴隷お兄ちゃん

・香月みすず/17歳名家・香月家の令嬢主人公の公式パートナー旦那様

 オレは、ありすと可憐は、濡れた身体のままで浴室を出るとベッドルームの少女たちに言う  今度は彼女たちが、朝の入浴をする

はーい、じゃあ交代ねっ

 可奈センパイを先頭に、茉莉花とエリカと桜子が裸のまま浴室に入る

ノブ覗いてもいいわよ

 浴室の入り口から、おっぱいをチラチラと見せながら可奈センパイが言う

覗くったって今までずーっと裸を見てたじゃないか

 オレたちは、全員昨日の夜から丸裸だ

あら、こっそりと覗くのは、また別の楽しみがあるんじゃないの

 それはまあそうかもしれないけれど

それでまた勃起したら困るだろ

 オレが、そう言うとエリカと茉莉花が顔を出し

困りませんわたしたち、ちゃんとお相手致しますからっ

はい、公くんがしたくなったらお腹の中でもお口の中でも、好きなだけ出して下さい

 そんなことを言われたら

あ、またちょっと大きくなりました

 可憐が、オレのペニスを見てそう言う  ありす、撫でるな

時間が無いんだから、もうダメだ朝は色々と忙しいんだから

 やらなきゃいけないことが、たくさんある  オレは物入れからバスタオルを取り出して可憐とありすの身体を拭く  13歳と12歳の美少女の健康的な背中

前は自分で拭くか

いえ、お願い致します

 オレは、二人のおっぱいや柔らかいお腹、股間と内股も拭いていく

パンの方は、わたくしと可憐も手伝います

 二人とも、もうすっかりパンの仕込みを覚えてくれている  オレは、最後に二人の細い足をタオルで拭いてそう答えた  今度はオレの身体を、ありすと可憐がゴシゴシと拭いてくれる

わたくしが持ち上げますから、可憐は裏側を

 アリスが、オレのチンコを持ち上げて可憐が金玉袋の裏の水滴まで拭き取ってくれた

ね公

 見るとまり子が、まだ裸でベッドの上に座っている  隣の浴室に5人で入るのはさすがに狭いから、まり子だけ後で入ることにしたんだな

栗宮素子様のことなんだけれど

 まり子は、真剣な顔でオレに言う  武闘派お嬢様の栗宮さん

昨夜、公はあの方から何か言われたんじゃない

 オレの身体を拭いていた、ありすと可憐の顔色も変わる  この二人は名家の令嬢だしまり子も、名家・狩野家の血縁者だ  誤魔化して適当なことを話しても、何もならない  オレは、昨夜のことを正直に話すことにした

あの人たちはオレのお目付役として、ここに来たんだそうだ香月家と歌晏家の力を恐れた、中規模の名家の人たちがオレが香月セキュリティ・サービスを私利私欲で動かしたりしないように監視させるために

それを、栗宮素子様がご自分でお話になられたのね

 まり子はオレに尋ねる

ああ、そうだ栗宮さんから、直接聞いた

公だけに話したわけじゃないでしょその場には、みすず様や黒森御名穂様もいらした

うん居たよ

ということはかなり切実なのね

栗宮様がご自分から真実をお話になられたっていうのは高倉神社の巫女を恐れていらっしゃるからよ

 月子たちを

公は月子さんたちに命じて、栗宮様と御厨さんの記憶を書き換えることができるわついで、自分の都合の良いような女に精神改造することも

オレは、そんな命令はしないよ

判ってるわよでも、そういうことが可能な力を、公は持っているのよそして、その力を栗宮様たちをここに送り込んだ人たちは、恐れているの

だって、ほらわたくしたちは、双子ちゃんたちの親を使って、関西の暴力団組織のボスにメチャクチャな仕返しをしているでしょ

 オレは関西ヤクザが送り込んで来た、天童貞男と仲間のハミ出しヤクザたちを巫女の力の記憶改変して  そいつらにコントロールしていたヤクザの親分の家を襲撃させた  天童貞男たちも、ヤクザの親分も相打ちになって死んだ

だから、可能性としては栗宮様たちの心を操って、自分たちも逆襲されるかもしれないって思っているのよ

な、何でオレは別に栗宮さんの家とは、敵対してないじゃないか

 名家・栗宮家と黒い森の間には、何の確執も無い

ないけれど怖いのよ黒森家は裏社会の家なんだからそういう家の公という、出自の判らない男の子が、香月セキュリティ・サービスという強大な組織を支配するんだから

 ありすや可憐たちが香月家のみすずを恐れているのと同じだ  そこに強大な力が存在しているだけで人は恐怖を感じる

公が名家の世界に知られるようになってまだ半年しか経ってないわそれなのに、公は香香月閣下に信頼され、香月みすず様の公式なパートナーとなり香月セキュリティ・サービスまで、貰ってしまった他の名家それも、中堅レベルの家のご当主たちからすれば訳が判らないわよ

 栗宮家や中規模の名家の人たちが、オレを危険視するのは当たり前か

しかも、公は鷹倉神社の巫女まで支配しているわ

 巫女の存在と力は、トップ・シークレットだ  でも、歌晏桃子姉ちゃんが知ってたんだから一部の名家の当主クラスの人たちには知られてしまっているだろう

だから、栗宮様は先にご自分の実情を明かすことで、巫女の力を使われないように牽制しているんだと思うわ

栗宮家の人たちが、定期的に素子様たちをチェックしているんだと思うの何かしらの心理学的な検査をそれで、様子がおかしければ巫女の力で精神を変えられてしまったっていうことになるでしょもしそんなことになったら、栗宮家は巫女の力の怖ろしさを他の名家や世間に公表するでしょうねそういうメンド名ことになったら、香月家も黒森家も困るでしょだからあらかじめ栗宮素子様たちが中堅名家が送り込んだお目付役だということを自分から明らかにする代わりに素子様たちには巫女の力は使わないでくれっていうことなんじやないのかしらそういう取引を持ち掛けてきたのよ

じゃあ、オレはどうしたらいいんだよ栗宮さんたちに対して

 栗宮さんも警護役の御厨さんもオレの側室になるって言っているけれど

それは公が判断することよ家族として受け入れるかどうかはいつも、公が決めているんじやないの

 まり子の言うとおりだ  オレ次第なんだな

栗宮さんにしても御厨さんにしても、本質的には悪い人じゃないってことは判っているよでも家の中に、他所から送り込まれた監視者が入り込むっていうのは嫌だよな

 オレたちの家族黒森家には、色々と秘密がある  それこそ、外部には絶対に漏らすことのできない秘密が

ノブ、身体を洗うスポンジの予備ってある

 浴室からまた、可奈センパイが顔を出す

4人いっぺんに身体を洗うから足りないのよ

ここにあります

 可憐が物入れを開けて、スポンジを取り出した

ありがとうノブ、あたしたちが出るのを待たなくていいわよ朝のパンの支度に、行かなきゃいけないんでしょ

 可奈センパイも、学校でのパン工房の仕事に関わってくれているから  パンのことは判っていてくれている

ああ、そうだなそろそろ行かないと

 愛や克子姉に合流しないと

まり子は、もうちょっと待っててすぐに交代するわ

急がなくていいわよわたくしはどうせ他の皆さんと一緒に車で学校へ行くんだから急がないといけないのは茉莉花さんよね

 茉莉花だけは、少し離れたところにある全寮制の音楽科のある高校に通っているから  朝の登校時間までに、レイちゃんが車で送ることになっている  まり子たち超お嬢様校へ通う子たちは今日から、数台の車に分乗して車列を作って、香月セキュリティ・サービスの警護車輌に護られながら学校へ向かうことになる

公は早く服を着て今、わたくしが話したことはあくまでも、わたくしの意見よ公は、参考ぐらい考えてくれればいいと思うわ

 まり子はそう言うと、ベッドから起き上がりオレにキスする

それと次の機会には、わたくしともセックスしましょうね今朝は、従姉妹としての立場上、桜子に譲っただけなんだから

ああ次はしよう

 慌てて服を着て、ありすと可憐と一緒に部屋を出ると  制服姿のメグが廊下を走って来てオレに抱きついて、キスをする

あたし、朝練だから先に行くねっ渚お姉さんが、花市場に行くっていうから学校まで乗せてってもらうわ

 と、廊下の先から渚がやって来る  渚も、笑顔でオレに朝のキスをする

じゃ、行ってくるわ

護衛は

今日は、香月セキュリティ・サービスの滝さんが付いて下さるそうよもうお屋敷の外で待機して下さっているわ

 滝さんなら安心だな

ええ、ありがとう真緒は今日は、ここに置いていくわアニエスちゃんたちは、今日が初登校だけれどマナちゃんたちはまだなんでしょ

ああ、マナたちの学校は水曜日からだ

そうなると、今後、昼間は、みんな学校へ行っちゃうから、真緒をどうするか考えないといけないわね

 ああ、この半年間はずーっと末の中に、誰かしら残っていたけれど  これからは留守になることも多い  克子姉は、オレたちの学校のパン工房とミナホ姉さんの新しい娼館の手伝いの仕事があるし  マルゴさんや寧は、アメリカ遠征がある

ここには真緒の面倒を見てくれるお姉さんがいっぱいいるから助かるけれどでも、みんな年上の子だものねそろそろ、同じ年頃の子たちとも遊ばせないといけないって思ってるのよ

 精神年齢が近かったアニエスもこれから学校に通うようになれば、年相応の女の子になるかもしれない  12歳の女の子は、すぐに大人になる

でも、うちの子は普通の幼稚園には、入れられないものね

 うーん、この家はとにかく何もかもが、特殊過ぎるもんな

いっそのこと、来年の春からみすずたちの学校の幼稚部に入れるか

 超お嬢様校ならセキュリティは万全だし  近くの校舎には、みすず、瑠璃子、美智、まり子、ヨミ、エリカ、ハイジ、アニエス、可憐、ルナ、コヨミちゃんとみんないる  来年の春じゃ、美子さんは卒業しちゃっているけれど  とにかく送迎の問題も無い

うーん、良い家のお嬢様たちと一緒の学校に通わせるのは、どうかと思うんだけれどそれしかないのかしら

 渚がそんなことを言っていると

渚お姉さん急いでセンパイたちが来る前に、練習の準備をしておかないといけないの

 メグが、渚を急かす

あ、ごめんなさいじゃ、行ってくるわね

 渚は笑って、メグを追って玄関へ向かう

じゃあ、また後でねヨシくん

 廊下を走るメグの足のラインは綺麗だった  土曜、日曜と2日間ほど、日常から遠ざかっていたけれど  月曜の朝またオレの日常が戻って来た

オレたちも急ごう

 オレも、小走りでお屋敷のパン工房へ向かう

できた

 愛が、焼く前のパンが並んだパッドを確認して呟く

みんな手慣れてきたから、あっという間に終わったわね

 克子姉が笑って、そう言う  朝のパン工房には、克子姉と愛の他にマナやアニエス、エリとリエの双子も手伝いに来てくれていた  これにオレとありすと可憐が加わったのだから朝の仕事は、すぐに終わった

あなたたちも、どんどん上手になっているわね

 克子姉が、双子に言う

パン作りなんて、苦手だって思ってましたけれどなぁリエちゃん

意外にハマッてしまいましたなあエリちゃん

 双子は微笑む

さあ、車に積み込むのは家を出る直前でいいから朝ご飯にしましょう

はいですのっ朝ご飯は、瑠璃子ちゃんと美子ちゃんと月子ちゃんとルナとコヨミちゃんたちで用意してますのっ

 マナたちがオレと克子姉の手伝いで瑠璃子たちが朝食作り  家事の分担は、事前に決めていたらしい

あなた、警護役の子たちが中庭でトレーニングをしているから呼んで来て

 そして美智やイーディたちは朝の稽古  今朝は、昨夜のパーティからの流れで工藤遙花や天童乙女改め剣道マリア、それに女子プロレスラーのグレース・マリンカ(本名・尾上ジュン)さんまで居るし  例の栗宮さんたちも、きっとそっちだろう  朝から槍の稽古をやっているはずだ

判ったみんなを呼んで来るよ

アニエスも行きますのっ

 アニエスが、オレの腰にしがみついてくる  ああ、初登校を前にして緊張しているんだな  いつも一緒のルナやコヨミちゃんと離れているのも  これから揃って学校に行くメンバーを見ると

ついつい新しい環境へ行かなくてはいけないことを想像してしまうからなんだろう

アニエスはまだ、新しい制服に着替えていない

さあ、さあパパ

 オレの腰を押して、パン工房の外へ  ええっと、ここから中庭へ行くのはこっちの廊下から、テラスを抜けた方が早いな

あおはようございます旦那様

 オレは、みすずとばったり出会った  みすずは、大きな白いエプロンを付けて、口にはマスク両手にゴム手袋をして、青いバケツを下げている  そのバケツの中にはトイレ掃除用の洗剤とブラシが入っていた

あたし、これから毎朝お屋敷の全てのおトイレ掃除をすることにしたんです

昨夜、克子お姉様や寧お姉様にご相談したんですけれどこういう場合はおトイレ掃除が一番だって、教えていただきましたから

香月家の令嬢が家族のためにトイレ掃除をする

 この家は元・娼館だから風呂とトイレはたくさんあるのに

そうやって少しずつあたしが、香月みすずが特別な女の子でないことを判ってもらうしかないってだから、あたし

 瑠璃子が、家事を引き受けることで他の家族が抱いていた香月家の娘に対する警戒心を解いたように  みすずもトイレ掃除を続けることで、強大な力によって後押しされている、恐ろしい少女ではないことを、みんなに示していこうというのか

簡単に判ってもらえるとは思ってませんあたしは確かにこの半年、少しいい気になっていたと思いますからだから、皆さんに受け入れてもらえるようになるまでには半年の2倍、いえ、3倍の時間は必要なんだと思います

 みすずの眼には、決意の光があった

うん、頑張れよみすず

 オレはみすずに微笑む

みんな、絶対にいつかは判ってくれるから

 みすずは、ニコッとオレに微笑んだ  強大な力を持っている者はそれだけで周囲の人たちから警戒される  怖がられる  そういう状況から脱するためには、自分から腰を落として積極的に行動しなければいけない  オレが香月セキュリティ・サービスを支配していることに、脅威を感じている人たちがいるのなら  オレの方から、何かしらのアクションを起こさないといけない  理解され、警戒を解いて貰えるようになるまでには時間が掛かるだろうけれど  それでも、オレがこのまま何も始めないというのは許されないことだ

オレはいつも試されているんだよな

 そんな言葉が、口から出た

そんで試されていることに対してオレ自身が行動を起こして、何とか解決していかないといけないそのままにしておくことは、できないよな

 だからアクションは起こさなきゃ

オレも頑張るよみすず

 オレは窓の外を見る  栗宮さんたちは、あそこの茂みの向こうの中庭に居る  みすずがトイレ掃除で運命と闘うのなら  オレはオレで、運命と闘わなくてはいけない

行くぞ、アニエス

 まずは改めて栗宮さんたちのことを知ろう  オレが見逃していることが、絶対にあるはずだ  解決の糸口が  オレたちは、中庭へと出る

栗宮さんが登場した頃にクリミヤ半島の問題が騒がれていたんだなぁ

時の流れるのは早いです

グレース・マリンカさんはナガイゴウ先生のバイオレンスジャックに、盲目の空手使いジム・マジンガことZという、マジンガーZの擬人化されたキャラクターが出て来るんですけれど(盲目なので、カブトコウジ少年を肩車して、その指示に従って闘う)

グレート・マジンガ→グレース・マリンカということで

イメージ的には、無口なデビルマンレディです

1275.ネガティブ潰し / ウルフなんて怖くない

・奈島寧/18歳美しすぎる少女家族を犯罪組織に殺されている上辺の明るい性格は作ったもので、本当は大人しいヨッちゃん

・イーディ/16歳褐色金髪のアメリカ人武闘少女ニューオリンズの暗殺教団の技を使う日本語が変なのはわざと実は、とんでもない天才児Darling

・工藤美智/15歳中学3年生みすずの警護役工藤流古武術の達人小柄で日本人形のように美しい美少女つるぺたご主人様

ほか

 外へ出るとアニエスがオレにくっついて来る

そんなに怖いのか学校へ行くのは

ちょっとだけ怖いですの

 アニエスは、正直に答えた

ルナもコヨミちゃんも、可憐ちゃんも一緒に居てくれますし他の人たちも近くに居てくれるらしいですけれど、やっぱり家族じゃない人たちがいっぱい居るところに行くのは怖いですの

 ギュッと、オレの手を握る

でも、頑張りますのパパに心配掛けたくないですから

みんな、お外に出て外の人たちと闘っているのに、アニエスだけずっとお屋敷の中に居るのは良くないですの

 アニエスにとっての外の世界、外の人間たちは、恐怖の対象と認識されているらしい

怖い人ばかりじゃないよそりゃ外には、オレたちに嘘を吐いて騙そうとするヤツラや、オレたちから何かを奪い獲ろうと暴力を振るってくるような連中がたくさんいる

 世の人々は善人ばかりでは無い

悪いヤツラしかいないわけでもないけれど悪いヤツラがテキトーに仕掛けて来た下らないイタズラで、みんなが一生不幸になることもあり得るんだだから、悪いやつには絶対に近付いちゃいけない

 つまらない悪党の、ちょっとした思いつきで人が死ぬこともあるんだ  寧の両親は、シザーリオ・ヴァイオラに殺されたし白坂創介は、自分の眼に付いた女を次々と誘拐して、たくさんの家庭を不幸にした  ああいうヤツらは特別なのかもしれないがまた、シザーリオ・ヴァイオラや白坂創介みたいな人間が、オレたちを狙ってくる可能性はある  防衛体制だけは、厳重にしておかないといけない

はい気を付けますの

 アニエスが、真顔でうなずく

まあ、誰が悪い人間なのかはルナやコヨミちゃんたちが、心を読んでチェックしてくれるからアニエスは、二人の言うことを聞くんだぞ

それから、学校の中で何か起きた場合はすぐに美智に知らせること美智が緊急対策のチーフになるから

 超お嬢様校の警護役の要はやっぱり美智だ

はいですのすぐに美智ちゃんに知らせますの

ああ、そうしてくれアニエス

 オレは、アニエスの身体を抱き寄せる

でもそれでも、アニエスそれだけじゃないからな

何が、それだけじゃないですの

 キョトンとした顔で、オレを見上げる12歳の金髪ハーフ美少女

それでも外の世界は悪いことだけしかないってわけじゃないから良いこともきっとあるよ

どんな良いことですの

すぐに判るよオレには判らないけれど

パパには、判らないんですの

ああ今日からアニエスが始めるのは、アニエスの冒険だからアニエスが、どんなワクワクするモノに出会えるかは、オレには判らないでも、オレだってオレはオレで、毎日、オレ自身の冒険をやっているからさ

パパの冒険

そう外の世界に出るっていうことは冒険に行くってことだからオレはオレの冒険の中で怖い思いもしたし、痛いこともあった寂しいことも、情けないことも、恥ずかしいことも、やるせないこともあっただけど、それだけじゃなかったんだ楽しいこと、ワクワクするようなこともオレの冒険の中で出会えることができただから、アニエスの冒険にだってきっと楽しくて、ワクワクすることが起きるはずなんだオレは、そう思うよ

 アニエスは、不思議そうにオレに言った

ああ、あんまり期待しすぎちゃいけないと思うけれどでも、怖いことばかりじやないはずだって思っててくれそうじやないと、冒険が楽しめないから

冒険なんですのね

 あ、そうだもしかしたら

アニエス、冒険て言葉の意味は判るよな

 この可愛い少女は半年前まで、世の中の知識を全く与えられずに隔離されてきたから

トム・ソーヤとエルマーは読みましたのガンバとシンドバットは観ました

 じゃあ、大丈夫だな

ジョジョは、まだアニエスには早いと寧ちゃんに止められていますの

それは奇妙な冒険だからだな

 うん、今のアニエスにはちょっと早い  なまじ巫女の力とか、美智たちの気の技や、イーディの超絶戦闘能力とかを毎日見ているから  ああいう異能力バトルの世界が、現実にもあると勘違いしてしまうかもしれないし  もう少し外の世界現実を知った後でないとな

みんな、アニエスにこれを読んだ方が良いというものを持って来てくれますしこれはまだ読んじゃダメっていうものもありますの寧ちゃんが書庫の本を全部、分類してくれましたの

 ああ寧が管理してくれているんだ

例えばアニエスはスプーンおばさんは見てもいいですけれど、ヘビおばさんはダメですの

 うーん、なるほどホラー物は、まだ避けた方がいいよな

あと、デビルマンはマンガはまだ禁止で、実写映画のは違う意味で観ちゃダメなんだそうですの

 ん、実写版デビルマン

観ると、アニエスが日本映画に絶望してしまうから、今はダメなんだそうですの

でも、アニエス見るなって言われたら、かえって見たくなったりはしないのか

どうしてですの寧ちゃんはアニエスのことを考えてそう言ってくれているんですから、アニエスは言われたことはきちんと守りますの

 今のアニエスは家族を絶対的に信頼している  アニエスも学校に通って家族の他にたくさん友達ができたら  その内に反抗期になったりするんだろうか

アニエスは、パパや家族のみんなに嫌われたくないですから

 アニエスはうつむく

だって、そんなことになったらアニエスは、もうここには居られなくなりますの

それは困りますし、嫌ですのアニエスは、ずーっとずーっとパパやみんなと一緒に居たいですからだから、約束は絶対に守りますの

 アニエスの口は笑っていたが、眼は真剣だった  アニエスは頭の良い子だし、勘も良い  もうオレたちの家族が、信頼という絆だけで成り立っていることに気付いている  みんな仲良くというのは、オレたちの家族の規則(ルール)でなく  オレたちの家族を成り立たせている原理・原則なんだ  ワガママばかりの子になってしまったらそんな人間の存在は家族を崩壊させるから黒森家から追放されてしまう  そういう恐怖心をオレたちは、全員感じている  そうオレだって

そうだな、約束は守らないとな

アニエス今日は、この前の編入試験の時みたいに、アニエスを学校まで迎えに行ったりはできないぞ

 試験日の時は超お嬢様校の駐車場で、車の中でアニエスたちが戻って来るのを待った  面接試験でアニエスが思い切り緊張していたから超お嬢様校の敷地内でアニエスとカーセックスすることになってしまったけれど  今日の初登校も心配はしている  でも、今日もアニエスたちの学校まで、オレがお迎えに行ってしまうのは甘やかし過ぎだ  オレだって、毎日、午後の仕事を放り出してアニエスのお迎えに行くことはできないし

判ってますのパパにはパパの冒険があるんですのねだから、アニエスはルナやコヨミちゃんや可憐ちゃんたちと帰って来ますの

 アニエスも判ってくれているんだ  毎日、少しずつ成長しているんだな

ああ、その代わり帰って来たら、セックスしような

無理しなくてもいいですのパパは、ここのところ毎日お疲れで、大変なんですから

 アニエスもこの土日の騒ぎは知っている

オレがしたいんだよアニエスと

アニエスとセックスしたら、疲れなんて吹っ飛ぶよアニエスとのセックスは、とっても気持ち良いからな

 オレの言葉に、アニエスはとっても嬉しそうに微笑むと

じゃあ、しましょうですのアニエスが、いっーぱい気持ち良くしてあげますからパパもアニエスのお腹の中に、たーぷり出して下さい

 オレたちは手を繋いで中庭へ抜けていく

せいやっ、せいっ、せいっ、せいっ

ハーッヤーッ

えいっ、うぇいっ、えいっ

 警護役の少女たちと護身術を習っている年少組の子たち  それとイーディ、工藤遙花、剣道乙女(旧・天童乙女)にグレース・マリンカさんという女子格闘技チーム  そして、槍を抱えた栗宮素子さんと御厨くるみさん  みんなが、それぞれ声を発して朝の鍛錬を行っている  練習用の袴姿の槍の二人は少し他の子と離れたところで稽古しているけれど  他の子たちは  一昨日まで、絶対に美智たちと交流せずに自分たちだけで空手の稽古をしていた工藤遙花と剣道マリアが、他の子たちと一緒にやっている  というかあの足の動きは工藤流古武術だろ  オレも6級だからよく知っている

あれだけ工藤流古武術を嫌っていた工藤遙花が妹の美智に教わっているのか

一昨日の夜の格闘技大会と、昨日のパーティで工藤遙花の心が変わったんだ

一方、剣道マリアはミタマに安城流拳法を教わっているようだった

おはようございますご主人様

 美智が、オレとアニエスに気付いて一礼する  すぐに、他の子たちもオレに朝の挨拶をしてくれた

ああ、お早うみんな

 オレとアニエスも挨拶を返す

えっと、朝ご飯の時間だからみんな、食堂に集まってくれ

集まって下さいですの

 オレたちが、1人1人の顔を見ながらそう言うと

こここ、これは違うんだからねっ

 オレと眼が合った工藤遙花が、マズいところを見られたという顔をして言う

あ、あたしはあたしは、あくまでも空手家なんだから自分の空手の技の参考になるかもしれないと思ってちょっとやってみているだけなんだからねっ

工藤流古武術は、工藤家に代々伝わる武術でございますので姉上が学ばれるのは、おかしなことではありません

 この無表情は嬉しさを隠す無表情だ

そ、そうよ工藤流古武術は、あたしたちのお祖父様が美智に伝えたものだからお父さんとは、関係無いのよっ

 ああ、今まではあの人と言っていた工藤父のことを今朝はお父さんと呼んでいる  雪解けは、確実に進んでいる

わたしも空手だけでは、勝てないと感じたので一昨日のような失態を、もう二度と起こさないためには

 剣道マリアはチーム・クロモリのメンバーで唯一、クラス優勝できなかった

次の試合は絶対に勝つ雪辱を果たす

デモマリアが負けた選手強かったヨソノママあのクラスで優勝したネ確か

 イーディが、グレース・マリンカさんとオレたちの方へやって来る

大月フロル大月兄弟の1人だ

 剣道マリアは、憎々しげに言った

ああ、兄弟全員が格闘家でお兄さんが、大月メロスとか、大月マルスって言うんだっけ

お父さんもプロボクサーだったんだよっウルフ大月っていうリングネームで、バンタム級の新人王まで行ったんだけど、クロスカウンターで顎を砕かれて引退したんだよねっ

 寧がタブレット型のコンピューターを持って、やって来る

あと、お母さんがさっ

お母さんも格闘家なんだ

いや、お母さんはピアニストだってフジ緒・ヘミングウェイっていう芸名で演奏しているらしいけれどっ

ヤッちゃん、よく知っているね

アメリカ遠征にスカウトするか悩んでいる子だったからさ調査はしてあるんだよマルゴお姉ちゃんが今回は自分からアメリカ行きを希望した人だけ連れて行った方がいいんじやないかっていうから、見送ったけどでも、マリアちゃんが再戦したいのなら試合を組んであげようか

 寧が、剣道マリアに言う

そんなことできるの

そりゃできるよちゃんと試合にファイト・マネーが出て、深夜枠でも地上波放送するってことになったら、たいていの格闘家は飛び付くんじゃないの

 剣道マリアに、寧が言う

年末のアメリカ遠征の前に日本国内で名前を売っておくのと調整のために、もう1回ぐらい試合をしてもいいかなって思っているからさっ

前回負けちゃったマリアちゃんは今回は、クラス女王の大月フロルさんと再戦てことになるんだろうけれどマルゴお姉ちゃんとイーディは、もう女子格闘家のトップになったんだから次は、男子と闘うよっとりあえず、日本で男子選手と対戦して勝ったっていう実績が無いとアメリカで名のある男子選手との試合が組めないかもしれないからさっ

 なるほど日本の男性選手に勝ったことのある女子選手っていう方が、アメリカでも名が売れやすいか

一応、日本の男子選手でアメリカの総合格闘技の大会に出場したことのある人を探しているよそういう人との対戦の方が、実戦経験になると思うから

 いきなりアメリカに行くよりワンクッション置いた方がいいか

マルゴさんとイーディはそうするとしてあたしは

 工藤遙花が、寧に尋ねる

遙花さんはマルゴお姉ちゃんとイーディは、他の女子選手をぶっちぎっての優勝だったけれど遙花さんは、結構、辛勝だったでしょ

 寧は、笑顔で答える

だから、遙花さんに決めて欲しいんだよねどうする次にいきなり男の選手とやってみるそれとも、女の子の選手と対戦する

試合の彩りとしてはオンナ同士の対戦もあって良いと思うネ

ちょっと考えさせて

 工藤遙花は言う

あたしは、空手で男性選手とも組み手をしたことがあるから男女の体力差は、良く判っているわ自分はマルゴさんやイーディみたいな特別な身体ではないってことも正直、今の自分なら確実に男性選手に勝つ自信は無いわもちろん、相手によるけれど

じゃあ、考えといてねっ一応、男子選手と女子選手両方の候補者をリストアップしておくから、後で見てみて決めるのは、それからでいいから

 寧はすっかり、チーム・クロモリのマネージャーとなっている

わたしは、男と闘いたい

 イーディの横のグレース・マリンカさんが呟くように言った

強い相手なら、誰でもいいから

 この人は何かを抱えているそれは確実だと思う

わたくしとくるみが槍で対戦できる相手は、いませんか

 肩に朱色の柄の槍を担いで武闘派お嬢様の栗宮さんが笑顔で言う

わたくしたちもこちらのお屋敷に置いていただくのですからできましたら、試合を組んでいただきたいですわ

 栗宮さんの護衛役の御厨くるみさんもにこやかに言う

うーん、槍の対戦相手ねー

 寧は困り顔でそう言うと、オレを見て

でも、その前にさヨッちゃんヨッちゃんは、栗宮さんたちをここに置いておくのどうするつもりなのかなっ

 まだ、そもそもの問題が片付いていない

わたくしたちをこちらに置いていただく理由は昨夜、申し上げしましたわ

 栗宮さんが、オレを見る  すなわちジッちゃんから香月セキュリティ・サービスを受け継いだオレが、暴走することがないように  名家の中でも、中堅クラスの家からオレの監視役として、送り込まれる予定なのが栗宮さんたちということだ  そのために、栗宮さんたちはオレの側室になるという

論理的に考えればわたくしたちも、黒森様もこの運命を受け入れるしかないと思いますが

 その栗宮さんの言葉にオレはカチンと来た  この人は、オレの側室になると言っているしオレに身体を自由にされることも、オレの子を産むことも、もう覚悟していると言っていたけれど  オレの女になる気は無いんだな

ごめん、悪いんだけどさ

 オレは彼女に言う

オレ論理的じゃないんだよ理屈で割り切れるほど、人生は甘くないからさ

私の家は東京23区内で駅まで5分の開けた場所にあるのですが

昨日家の中にヘビが入って来たそうです

母が驚いて、何と警察を呼んだのだそうですが警官が来る前に、ヘビはいなくなったそうです

しかしどこから来たんだ

この周囲に、ヘビが棲息できるような環境があるとはとても思えないのですが

確かマンガの陰陽師では、家にヘビが現れるのは瑞兆だったはずなんですけれど

1276.ネガティブ潰し / 電動戦士ドリル&アナル

・グレース・マリンカ/21歳女子レスラーほややんとした性格ほか

あら、わたくしもくるみも、黒森様に全てを捧げると申し上げておりますのに何がご不満なんですの

 オレの側室になると言い張っている武闘派お嬢様栗宮素子さんは笑顔で言う

わたくしたちは、昨日お見せ致しました通り家事は一通りできますし

 確かに、栗宮さんと警護役の御厨くるみさんは昨日、素晴らしい料理の腕前と家事能力を発揮していた

さらに、この槍で黒森様とご家族をお守りする力も持っております

 稽古用の袴姿の栗宮さんは片手に握りしめている、自分の朱槍を見る

そして、わたくしとくるみはまだ男性を知りません全て、黒森様のお好きなように染めていただく覚悟をしております

しております

 御厨さんも、自分の槍を片手にオレに微笑む

いや、それは全部上辺だけのことじゃないか

 2人の眼を見て言う

あなたたちは、オレの側室になるというけれど、オレの家族になるつもりはないんだろそんな人たちに、オレの家族を守ってもらうわけにはいかないよ

遠慮なさらないで下さいどうぞ、わたくしたちの持つ能力と武を惜しみなくお使い下さいませわたくしもくるみも、力は有り余っておりますから

 余裕たっぷりに、ニコッと微笑む  ああ、なるほどこの人は  みすずや瑠璃子や、桃子姉ちゃん、桜子たちとは違うタイプだけれど  やっぱり名家の令嬢なんだな  美人で自信家で能力も高いけれど

現実を理解してはいない

いや、その栗宮さんたちの有り余っているっていう力が信用できないんだよ

オレは、栗宮さんたちにはオレの大切な家族は預けられないな

 ニコニコしていた栗宮さんの表情が曇る

それはどういうことなのですか

 オレは、オレたちを見ている女の子たちを見て

言葉の通りだよ例えば美智やイーデイは当然だけれど、オレはそこにいるハイジや、キヌカ、ミタマにだって家族の警護を任せられるでも、栗宮さんは信用できないから、警護は頼めない

わたくしたちがそちらの子たちに劣るというのですか

 13歳のハイジやキヌカを指して、栗宮さんはオレに嚙み付いてくる

戦闘能力はもしかしたら、栗宮さんたちの方が上かもしれないって思うけれど、その他のもっと大事なことが、栗宮さんたちは全然ダメだからさ

ですから何がダメなのか教えて下さいと申し上げているのです

アナタたちはアマチュアなのネダカラ、大切なことは任せられないノヨ

わたくしたちがアマチュアで、あなたたちがプロフェッショナルだと言うのですか

 ムッとする栗宮さんに、イーディは

違う違う、そうじゃないネ職業的なコトではナイヨもっと、根本的なハートの問題ネ

常在戦場

わたくしたちは、常にそう考えて日々の行動をしております

 いつでもどこでも戦場に居るという覚悟で、気を引き締め続ける

そんな覚悟なら、わたくしたちだって持っていますわ

 栗宮さんは、そう言うが

違うネアナタたちは常在戦場という言葉の意味を知っているダケなのネちゃんと判ってはイナイヨ

 イーディは、ニヤニヤしながら答えた

ダッテ、アナタたちはちゃんと負けて来てないモノネ

それはしょうがないよ、イーディこの人はお嬢様なんだからさっ

 寧が、そう言って栗宮さんを見る

さっきの話だけれど栗宮さんたちの試合を組むのは、ちょっと無理だよっ探せば対戦相手は見つかるのかもしれないけれど今の栗宮さんたちじゃまともな試合にならないからさっ

あなたまで、わたくしたちに力が無いと言うのですか

 栗宮さんは、スッと槍を構える

栗宮家槍術、ここまであなどられるとは不快ですわっ

オレもヤッちゃんも、美智もイーディも栗宮さんたちの槍の力をバカにしているわけじゃないよただ戦闘能力があるっていうのと、それをきちんと使うことができるっていうのは、別のことなんだ

噛み合うとか噛み合わないとかってコト、判るカ

 イーディが、改めて、栗宮さんに言う

警護ナラ敵と噛み合ってはダメネ試合ナラ対戦者と噛み合わないとダメなのヨ

そんなことは判っておりますわ

判ってないヨアナタたちは、噛み合うコトも噛み合わないコトもできてないネずっと2人だけで練習してきたカラ、アナタたちだけの世界から抜け出せなくなっているノネ

 栗宮さんと御厨さん  槍の練習はずっと2人きりでやって来たんだろうな  先生は別にいたのかもしれないけれど同世代では、いつも2人だけだったはずだ

あのおっしゃっていることの意味がよく判りませんわくるみ、あなた判る

 栗宮さんは、自分の年下の警護役に振り向く

いえ、わたくしにも判りません

 御厨さんは、素直にそう答えた

うちの子たちは判るよネ

 イーディが、そう言うとミタマやキヌカ、ハイジたちは大きくうなずいた

あたしにも判るわよこの人たちには試合らしい試合はできないでしょうね頭の中があたし強ぇぇしかないみたいだから

 美智の姉工藤遙花が言う

昔のあたしも、そうだったけれどでも、あたしの場合は人より抜きん出た強さを持っていたわけじゃないから、必死になって闘うことで何とか試合にはなっていたのよねアマチュアなら努力の汗さえ、見えていれば許してもらえるものだしでも、プロの試合は汗と涙だけじゃ許されないわ

観客にとって見応えのある試合になるように、わたくしたちの力をセーブしろということですか

 栗宮さんが、遙花に尋ねる

ハンッ、凄い自信ねでも、そういうことじゃないのよ今、イーディが言った通り噛み合わせるっていう気持ちがあるかどうかよちゃんと噛み合っていれば、どんなに力の差があっても見られる試合になるわ

 工藤遙花がそう答えると

逆に、わたくしは絶対に試合はできません何があろうと敵と噛み合わないことが工藤流古武術でございますから

 妹の美智が言う  工藤流の極意は相手の発する気を全て反らすことにある

ああ、あたしが香月セキュリティ・サービスに採用してもらえなかった理由が、やっと判ったわあたしは空手の試合に慣れすぎているのねだから、ついつい敵と真っ正面から噛み合ってしまうんだ

 工藤遙花が呟く

しかし、姉上それはスポーツ・アスリートとしては正しいことでございますむしろ警護人の噛み合わせない技術は競技スポーツの世界では、卑怯な態度として受け入れてはもらえないでしょうから

それはまあね正々堂々と、正面からぶつかって行けっていう世界だものね

 噛み合うか噛み合わないか

アナタたちは、そのどっちでもないノネ中途半端なのヨ自分たちだけの都合でしか、物事を考えていないカラ

 イーディが、栗宮さんたちに言う

ダカラアナタたちには警護は頼めないノネ試合も組めないノネ警護人にもアスリートにもなれない、中途半端な存在ダカラ

納得いきませんわ

 栗宮さんは、叫ぶ

わたくしたちの何が中途半端なんです

 槍をブルンッと廻してシュバッと構える  鍛え上げられた、迷いの無い動きだった  栗宮さんが強いのは判るでも

素子ちゃんは、怖くはないんですの

 オレの横のアニエスが言った

強そうだけどそれだけなんですの怖さが足りないんですのそれに

昨夜の素子ちゃんたちのお料理も、とっても美味しかったんですけれど足りてないんですの

何が足りてなかったのです

 驚いて、構えていた槍を下ろして栗宮さんは尋ねる

うーん安心

 アニエスは、考えた末にそんな言葉を出した

安心

素子ちゃんとくるみちゃんは、多分、マナちゃんと同じくらいお料理が上手ですの恵美ちゃんよりは、間違いなくお上手ですのでも、マナちゃんや恵美ちゃんのお料理みたいに安心じゃないですの

そうだったよねっ味は美味しいし、盛りつけも綺麗だったけれど栗宮さんたちのお料理は、食べる人のことは考えて無い感じだったよっどうだ、あたしたちの料理は凄いだろっていう気持ちはよーく判ったけれど、どうぞ召し上がれっていう優しさは感じられないんだよね何か食べる人に冷たいんだよ見た目が綺麗すぎで、取り分けにくかったり1人分ずつ切り分けてないとかさ

お家で、花嫁修業としてみっちりお料理を仕込まれて来たっていうことはよーく判ったけれど人に食べて貰うっていう想定が抜け落ちたお料理になってたんだよね誰かのために作ったお料理じゃないからあれって栗宮さんたちが自分のお料理の技術をヨッちゃんにアピールしたいんだって気持ちばっかり伝わってきたよね

克子ちゃんなら、美味しくてもっともっと優しいお料理ですの

そうだよねぇ昨夜は克子お姉ちゃんが外出していたから、栗宮さんたちは克子お姉ちゃんの作ったご飯を食べてないんだよねっ一度、食べてみたら判ると思うよ

 そうだ昨日のパーティの食事は、克子姉は下ごしらえしかしていない

よく判りませんわたくしには

 うつむく、栗宮さん

お料理は、ただ美味しければそれで良いのではありませんか

 そして、再び自分の槍を見て

武術だってただただ強ければ強ささえあれば、他のことなどどうでもなくなるはずですわ

うーんそれは、ある意味正論なんだけれどね

 今まで、人の気配がしなかった木陰から声がする

でも、そりゃメッチャクチャ、底抜けに料理が上手い人か世界でもトップクラスに強い人間が言うセリフだよ

つまり今のあんたには、それを言う資格は無いと思うけれどね

 庭の緑に溶け込んでいた黒いパンツスーツ姿の長身の女性は

わーおキョーコちゃんですのっ

 アニエスが、嬉しそうにキョーコさんに飛び付いていく  キョーコ・メッサー全世界を股に掛けて暗躍する国際犯罪者  そして世界でも1、2を争う強さを誇る女闘士

ああ、元気にしていたかいごめん、ごめん本当は、昨夜のマルゴとイーディの祝勝会に間に合うように帰ってくるつもりだったんだけど東南アジアの空港で、一緒に飛行機に乗る予定だった子がヘマをしてねちょっとした銃撃戦になっちゃってさ空港の燃料タンクを爆破して、警備の兵隊たちが混乱しているうちに軍の車を盗んでさそんで、国境線の検問所を強行突破して、何とか隣国へ逃げてそこからまた別ルートで日本へ来なくちゃならなくなったからさ、今朝やっと到着したんだよ

 キョーコさんは、さらっと恐ろしいことを言う

おーい、あんたたちもこっちにお出でよ

 キョーコさんは、後ろに振り向いて他の人たちを呼ぶ

久しぶりね

 キョーコさんのパートナーのミス・コーデリアは白い帽子に白いワンピース姿で現れた

元気だったイーディ

 ニヤッとイーディに微笑む  イーディは、ササッとオレの背中に隠れて

オカゲサマで元気ネ

 ミス・コーデリアは、イーディを同性愛のペットにしようとしていた過去があるから  イーディは、警戒している

そんなに嫌わないでよホント、可愛いわね、あなた

 ミス・コーデリアはクスクスと笑う  そんなミス・コーデリアの後ろから彼女のペットの白髪の双子姉妹、イーニーとミーニーが現れた

hi

 ああ、この人たちの姿を見るのは本当に久しぶりだなぁ  この人たちは、最初に会った時は日本語がペラペラだったはずなのに  いつの頃からか、日本語を話さなくなった  うーん、余り深く考えない方が良いんだろうな

香月のジィさんに頼まれてた仕事がだいたい終わったからみんなで、東南アジアにバカンスに行ってたんだよ

 キョーコさんは関西のヤクザ組織を壊滅させる仕事を請け負っていた  そして、大阪にミス・コーデリアの組織が縄張りを得た  アメリカの裏社会の組織が日本に進出したことになってしまったけれど  あのまま関西ヤクザたちが、居座っているよりはずっと良い

それでさあっちで面白い子たちを見つけたから、拾って来たよ

 キョーコさんは、そう言うとさらに木立の奥に向かって、オレには判らない言葉で何やら言う  奥から浅黒い肌に、黄色いワンピース姿の2人の少女がやって来た  どちらも中学生ぐらいか  2人とも、どういうことだか判らないが長い槍のようなものを抱えていた  ただこの槍は  穂先が、妙にブッ太い

こっちがアナで、そっちがドリィだよ

 キョーコさんが、それぞれの少女を指差して言うが

キョーコ、違うわよこっちがドリィで、そっちがアナよ

 ミス・コーデリアが訂正する

ありゃ、そうかゴメン、ゴメン2人、ご挨拶しなゴ・ア・イ・サ・ツだよ

 キョーコさんが、浅黒い肌の少女たちに命じる

コンニチワ、ハジメマシテワタシの名前はドリィ・ルゥデス16歳デスゥ

 たどたどしい日本語で1人目の少女が挨拶した

コンニッチワ、ワターシの名前はアナ・ルゥデス14歳ナノデスゥ

 ドリィ・ルゥとアナ・ルゥ

2人とも、850年前の古代カビビビンガ王国時代から伝わるドリル槍の使い手だよ

 キョーコさんは2人の異国少女の持つ槍を指差す

ほら、槍の先っぽに回転ドリルが付いているだろ

 ああ、この槍の穂先がドリルになるのか

ドリィ、アナ

 キョーコさんが指示すると、2人はニヤッと笑って槍の手元のスイッチを押した  ギュィィィィィィンッ  槍の先のドリルが高速回転する  こんなのが人間の身体に触れたら、擦っただけでも肌が裂けて大変なことになってしまう

凄いだろドリル槍こんなのが、古代からの伝統武術だっていうんだからさ

あのキョーコさんこのドリル、どういう原理で回っているんです

 槍に付いているスイッチはどう見ても、工業製品なんだけれど

そんなの電気に決まってるだろ電動ドリルなんだから

 やっぱりそうだよな

古代カビビンガ王国には850年前から、この電動ドリル槍があったんだよ

 ドリィとアナが、現地の言葉で何かを言う

ほら、槍使いのこの子たちがそう証言しているんだから間違いないよ

 キョーコさんは、ニヤニヤと笑いながらそう言った

でも、強いよこの子たちはそこの槍を持っているお嬢さんたちの100倍は強いね

 キョーコさんの言葉に、栗宮さんが反応する  しかし、さすが名家のお嬢様感情に任せて、キョーコ・メッサーに文句を言うようなことはしない  キョーコさんの危険性については、さすがに理解している  栗宮さんも、香月家のガーデンパーティの時にキョーコさんのスバ抜けた戦闘能力を自分の眼で確認しているし

ところで、イーディアンタがあたしに会わせたいってメールに書いてきた子は、その子かい

 キョーコさんは、イーディの脇に居たグレース・マリンカさんを見る

ソウヨこの子ネ

 イーディは軽く答えた

なるほど、体力お化けだねあたしと似ているねもっとも、あたしはこの子の年齢には体力だけでなく、技の方も身に付けていたけれどね

 キョーコさんは、一瞥するだけでグレース・マリンカさんをそう評した

でも、まだ若いんだから今から必死に頑張れば、それなりには強くなると思うよ肉体的な素質は良さそうだからああ筋肉にちょっと変なクセがついているけれど何だコリャ

ジュンは、一昨日までプロレスをやってたノネ

 イーディは、グレースさんのことを本名で呼ぶ

ああ、それでかだから、まともに身体が鍛えられていなくて、鈍っているんだね

 キョーコさんは、フンフンとうなずくと

ちょっと軽く手合わせしてみようかあたしも朝ご飯前に、軽く運動したいからね

ドリル槍とパイルバンカー槍にしようかと思ったのですが

パイルバンカーを知らない方もいらっしゃるでしょうし

メロウリンクはさらに知られていない

いやドリ・ルとアナ・ルという名前の女の子を出したかっただけです

1277.ネガティブ潰し / じゃあまん

わたしと

 キョーコさんに手合わせしようと言われたグレース・マリンカさんはキョトンとした顔をする

向こうの人たちなら判るけれどあなたと

 キョーコさんは、ミス・コーデリアやイーニーたちを見て言う

そうそう、あたしとイッチョ、やってみようよ

 キョーコさんが、ニヤッと笑ったので  オレは、キョーコさんが何をやっているのか、ようやく気付いた

えー、あたし強いんだよーあんたが思っているよりさ

 オレやイーディたちは、キョーコさんがメチャクチャ強い人だということを知っているけれど  グレース・マリンカさんは、そのことを知らない  いや、キョーコさんはレイちゃんと闘う特別番組で何回か、テレビに出ているから観たことはあるかもしれないけれど  今のキョーコさんをグレース・マリンカはテレビに映っていたキョーコ・メッサーと同一人物だと思わないだろう

ほらほらほら

 キョーコさんは、ヘロヘロのパンチを何回かグレースさんに繰り出す  不快な顔をするグレースさん  そう、今のキョーコさんは

自分の強さを完全に消している

 歩き方や、筋肉の使い方、立ち振る舞いも変えているし  強い人独特の雰囲気も消している  だから、初対面のグレースさんには弱そうな人にしか見えない

ん何だい

 不意にキョーコさんの拳がシュバッと風を切る  スバンッ  グレースさんの腹に、重い鉄拳が叩き込まれた

卑怯とか言わないよね隙を見せたアンタが悪いんだから

 キョーコさんの回し蹴りが、スゴッとグレースさんを襲うが  グレースさんは、ドッジボールの小学生のようにキョーコさんの足を両腕で受けとめる

それに、なかなかタフなようだしねッ

ずわぁぁッッ

 グレースさんは、そのまま掴んだキョーコさんの足首を捻って、足を挫こうとするが

そうはさせないよっ

 キョーコさんはブワンッと身体を回転させて、自分の足をグイッと掴んでいるグレースさんの手を振りほどく  そして、そのままもの凄い速さで、グレースさんの背中に廻り込むと  グレースさんの腰を掴むと長身の肉体をひょいっと持ちあげ  そのまま大きく身体を反らせ、自分の背後に投げるッ  いや、これは

ジャーマン・スープレックス・ホールドなのネッ

 イーディが叫ぶ   キョーコさんは弓なりにブリッジした体勢で、引っ繰り返したグレースさんの両肩を芝生の地面に押し付けていた

寧、カウントッ

 キョーコさんの言葉に、寧はすかさず

1、2

 グレースさんは何とか身を解こうとするがキョーコさんは、ガッシリとグレースさんを掴んで地面に押し込んでいるから、肩を上げることができない

 プロレスなら、グレースさんの負けだ  しかし、キョーコさんはグレースさんの身体を解放すると

よし、もう一丁だよっ

 ニィと微笑む

あ、言っておくけれど今朝のあたしは、カール・ゴッチをリスペクトしてジャーマン・スープレックス・ホールドしかしないからね

何でんぁ

 あっという間に、キョーコさんがグレースさんの背中に廻り込んで  またスバンッと後ろに投げるッ

123

 寧がカウントした瞬間に、またキョーコさんはグレースさんをリリースする

ほらっ、また行くよっ

 グレースさんは本気になって、キョーコさんに立ち向かおうとするが

はい、遅い

 スバーンッ  また背後に投げられ地面にホールドされる

はい、また最初っからだよっ

 キョーコさんは、身体を離しそしてまた捕まえ、投げる  ズバーンッ

下は芝生だから、全然痛く無いだろ大分、あんたの身体が土臭くなってきたけれど

123キョーコさんの勝ちっ

はい、もう1回

 離れて、また捕まって投げられ、固められる  グレースさんは、もうキョーコさんに反撃するどころか、捕まらないようにすることだけで精一杯だ  だが、あっという間に捕まる  グレースさんは、口惜しそうに唇を噛む

どうするあたしには敵わないって、負けを認めるかい

 キョーコさんは、笑ってグレースさんにそう言う

負けを認めるのなら、そこで3回廻ってワンて鳴きな可愛くだよ

そんなことはしない

 キョーコさんに飛び掛かる、グレース・マリンカさん

お、いいねぇ負けん気の強い子は大好きだよっ

 でもまた投げ飛ばされる  そして、地面に肩をホールドされ  また負けた  グレースさんは、肩も髪の毛もすっかり泥だらけになっている

もう、おしまいかいっ

 そのまま、さらに10回ほどグレースさんはキョーコさんのジャーマン・スープレックス・ホールドを食らって負けた

はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ

 グレースさんは芝生の上に倒れたまま、荒い呼吸を繰り返す

何だい、投げられているだけのアンタの方が、もうヘバったのかいあたしの方は、汗1つかいてないよ

 その言葉通り、キョーコさんは泰然としている  服にも髪も、まったく土が付いていない  何回も繰り返されたジャーマン・スープレックスで身体をブリッジさせたまま、どこも地面には付けなかったということだ

まったくさプロレスなんかやってるから、持久力が無いんだよっ

 キョーコさんは、鼻で笑う

パパ、プロレスって弱いんですの

弱くはないんじゃないかなプロレスって、ずーっと全国を回って、何日も連続して試合をしていくんだしタフな身体じゃないとできないと思うよ

毎日、試合をシテテモ1日に闘うノハ、せいぜい2回ぐらいネシカモ、60分一本勝負って言ったって、ホントに60分闘うワケジャナイシタッグ・マッチなら試合時間の半分は休メルネ

衝撃に強いタフな肉体は必要だけど、持久力はそんなにいらないノネダカラ、毎日試合できるノヨ50歳過ぎても現役でいられるのも、そういう理由ナノネ

 ああ、確かにプロレスラーって、現役期間が長いよなあ

15年も前に相撲を引退した元横綱が総合格闘技では連敗ばっかりだったのに、40代の半ばになって伝統のベルトを奪取してしまうのがプロレスなのネ

ま、プロレスっていうのは限り無く芸能に近いスポーツだからねいや、スポーツの形式をした芸能かなとにかく、興行ビジネスなんだからね

 キョーコさんが言った  お客さんに観てもらって収益を得るビジネスか

だから、つまらなかった今回は、あいつに勝たせて負けろとか、下らないことばかり言われるし

 グレースさんが言う

へえ、それでアンタ負けてやってたのかい

 キョーコさんが尋ねると

そういうのは無視わたしは負けるのは嫌い

でも、会社の決めたブックを守らなければ大変な目に合うんじゃないのかい

 ブック

試合中の進行についてどっちが、どういう段取りで勝つのかとか、前もって決めてあるのがブックネ試合の前後にリングの外で行われる試合を盛り上げるためのストーリーはアングルって言うノネ

色々あったバトルロイヤルの試合のはずなのに、他の連中が全員でわたしを潰しに来たこともある5対1だった

 グレースさんは、そんなことを言い出す

へえ、それでその試合どうなったんだい

 キョーコさんが尋ねる

わたしが勝った5人とも倒したわたしは負けない

とにかく強ければいいちょっと強いぐらいなら、潰されるが強過ぎれば、みんな文句は言わないわたしの自由にやれるようになる

それもプロレスらしいねガチンコで強いやつは、潰されなくなる周りもビビるんだろうね

でも食べ物に何か仕込まれるかもしれないから、他の子とは一緒に食事しない会社が用意した弁当とかは、絶対に口を付けない夜も襲撃されないように、気を付けて寝る

 そう言うグレースさんに、イーディが

昨夜、一緒の部屋で寝てたら、面白かったヨジュンは、いつでも闘えるように枕元に武器を準備してから寝るノネまるで江戸時代のヤクザみたいだったネ

前に遠征先で、嫌いな先輩レスラーが手下を連れて夜中に攻めてきたことがあったから

 グレースさんは、ケロリとした顔を言う

もちろん返り討ちにしたけれどそれ以来、気を付けている3人ほど、その時のわたしの反撃が元で引退した

 本当にプロレスの世界では、トンデモナイ存在だったんだな

わたしは負けたくなかっただけもし、わたしよりも強い選手が居れば負けを認めよでも、そんなヤツは1人もいなかった

 グレースさんの素地  圧倒的な身体能力には、他のレスラーたちは全く歯が立たなかったのか

そしたら最近は、みんな、わたしと試合をするのを嫌がるようになってきたからだから、プロレスは辞めて一昨日の大会に出てみた会社は、わたしが他所の試合に出るのを許してくれなかったから全員倒してきた

 ああプロレス会社の社長とか、全員、病院送りにしたんだよなこの人

そりゃ、しょうがないだろだって弱小のプロレス団体だろ運営も選手たちもまともな人材がいるはずないじゃないか

 キョーコさんは苦笑する

わたしはただ、思いっきり闘うことのできる場が欲しかっただけだ

プロレスは、そういう世界だと思ったでも、入ってみたら違ったそんなに楽しくなかったみんな弱いしだから

気持ちは判るけれど結局、あんたは世間知らずだっただけなんだよ無知は罪だよあんたはプロレス会社にとっては、ただの厄介者でしかなかったんだし

 キョーコさんが、そこまで言うと

ここへ来たのは正解だったと思うやっと全力を出して闘える相手が見つかった

 グレースさんは、キョーコさんを見て言う

それはどうだろうね悪いけれどあたしにとっては、あんたみたいな子供は邪魔なだけなんだよていうか、あんたは弱すぎるし隙が有りすぎるね

全力を出して闘うとか以前なんだよあたしにとっては、アンタみたいな子はヨチヨチ歩きの赤ん坊以下だからさあんがしてきたことは、自分の欲求や都合を周りの人間に力で押し付けてきただけだろそんな出来の悪い女の子に合わせて、遊んでやるつもりは無いよ

 確かにグレースさんは、強いことと闘ってみたい、自分は負けたくないという個人の欲求だけで生きている  他者への視線が欠落している

あんたは、いっぺんきちんと誰かに負けないとダメだと思うよ今のままなら、身体能力の高さを何の役にも使えないまま年齢だけを重ねていくことになるだろうよ

 短くて済みませんちょっと時間切れです  例の女子プロレスで、相手の選手の顔面を殴って、大ケガさせてしまった21歳の女子選手が結局、引退するという話  大人は誰も責任を取らないんですねえ  ブックもアングルもあったんだからけしかけた大人はいたはずなのに  それでちょっとプロレス話になってしまいました

1278.ネガティブ潰し / くろけっと

・キョーコ・メッサー/国際的犯罪者異常なまでに強い同性愛者

・ミス・コーデリア/キョーコのパートナーロサンゼルスの犯罪組織の幹部

・グレース・マリンカ/21歳女子レスラーほややんとした性格尾上ジュン

 キョーコさんは、グレース・マリンカさんにそう告げる

負けるのは嫌だ負けたら終わりだ何もかも奪われる

 グレースさんは、苦しげに言う

それもその通りさ負けるのは良いことじゃない負けることが当たり前になってしまったら、負け癖が付いてどんなものにも勝てなくなるだから

 キョーコさんは、ニヤッと微笑む

負ける相手っていうのは、ちゃんと選ばないといけないのさ

あなたに、わたしは負けると言うのか

 ギッとキョーコさんを睨むグレースさん

えーグレースさん、今、何度もキョーコさんに負けてたじゃんかっ

 寧が驚いてそう言う  そうだグレースさんは、何回もキョーコさんにジャーマン・スープレックス・ホールドで投げられて、フォール負けしていた

あれは負けの内には入らない

わたしはプロレスで勝負するなんて約束した覚えはないから

 まあ、そう言えばそうだ  キョーコさんが突然手合わせしようと言い出してバンバン投げ飛ばしてただけだ  誰が見たって、圧倒的にキョーコさんが勝ってたよな

だからさちゃんと負けて来た経験の無い子は、面倒なんだよ

 キョーコさんは、苦笑する

自分が負けたことを認めないからね眼の前に起きたことは、たまたまそういう結果になっただけのことで自分が弱くて負けたわけではないって思い込むから

あなたが強いことは認める今のわたしよりも強いかもしれないでもわたしは、絶対にあなたより強くなるだから今日のわたしは弱かったとしても、明日のわたしはあなたに負けないつまりあたしは、まだ負けていない

こういうトンデモな理屈を駆使するんだよねこのタイプの子は何があっても、自分の負けを認めない認めてしまったら、自分のアイデンティティが崩壊してしまうと思っているのさだから

 キョーコさんは、イーディを見る

格闘技の大会で負けたくせに堂々と、勝った人間の家に厄介になることができるのさ

ジュンに勝ったのは、アタシじゃナイヨ

 イーディは、ヘロヘロと笑うが

同じことだよこの子にとっては

マアねセイコやポロンやモモたちは、根がアスリートだから、純粋にアタシたちの勝利を祝福しに来てくれたけれどジュンは違うからね

 うんルドルフ聖子さんや、大ポロン・カリスマンさんたちは競技者だ  だから、自分が負けたことを受け入れていたし昨夜のパーティにも、さっぱりした顔で来てくれていた  でも、グレース・マリンカさんは

この子は、負けたつもりはないんだよ優勝したマルゴにだって自分が本気で特訓すれば、絶対に勝てるって信じているんだからさ

そうだ今すぐには無理でも、いつかはわたしが勝つそう信じていられなくて、何で戦い続けられる

 キョーコさんの言葉にグレースさんは応える

その根性はスゴイと思うけれどさでも、あんたは居場所がなくなったからって、たまたまパーティに呼ばれた家に転がり込んじゃうような、お行儀の悪い娘なんだよねしかも勝ったマルゴに対してのリスペクトは無い

誰だって、自分が一番のはずだ自分が世界で一番強くなるって信じているからこそ、わたしはわたしでいられるんだ

 グレースさんは、必死になって叫ぶ

ふーん強いって何

 キョーコさんは、クスクス笑いながら言う

あたしは世界一強くなりたいなんて、思ったことはないよだって、ホラどれだけあたしが不死身の女でも、核兵器には負ける人間のできることには、どうしたって限界はあるからね

そんな屁理屈は

まあ、聞きなよそう、核兵器で思い出したけれどあんたM-388 デイビー・クロケットって知ってるかいイーディは知ってるよね

 キョーコさんは、イーディに振り向く

冷戦時にアメリカ陸軍が保有していた、歩兵部隊が使う核兵器ネ

 イーディは、するりと答える

馬鹿な武器ヨ射程距離が2キロしかないから撃った兵隊は、自分が発射した核兵器の爆発でほぼ確実に死ぬネそんな冗談みたいな核兵器を、アメリカ軍は2100発も製造して、実戦配備していたのネサスガに今はもう使ってないけれど

凶悪な大量破壊兵器ってのはなかなか使いづらいものなのささて、ここにそのM-388とごく普通のナイフがあるとするM-388を使えば、絶対に眼の前の敵は葬り去れる核兵器だからねその代わり自分も確実に死ぬし、周囲の人たちも巻き添えにする一方、ナイフは攻撃力としては、核兵器には遠く及ばないだけど、1人の憎い敵をブッ殺すならナイフ1本で充分だ

 キョーコさんは、グレースさんの眼を見て笑いながら言う

強さって何強くなるっていうことは、どういうことなんだいある視点から見れば世界最強のアメリカ軍を自由に動かせるアメリカ大統領が一番強いってことになるよね素手同士の闘いなら世界最強の人間も、巡航ミサイルには敵わないそうは思わないかい

わたしには、わたしが信じる強さがある

 グレースさんは、そう言うが

それは結構何を信じるのも、あんたの自由だそれは別に、どうでもいいんだけどさ世の中にはあんたちとは違う視点から物事を見ている人たちが居て、あんたとは違う基準で生きているっていうことを認めた方がいいんじゃないかと思うよ

し、知っているそんなことは

そりゃ知ってるだろうさだけどあんたは、他人の価値観を認めてないじゃないか

 キョーコさんは言った

だから、判っていないんだよ自分がどれくらいマルゴに差を付けられているかが今のあんたじゃどれだけ本気になって、必死に鍛えたってマルゴには追いつかないよマルゴだって、さらに上を目指しているんだからさ

 ああマルゴさんも、日々、鍛錬している今日よりも、明日の方が強くなる  グレースさんが、自分の強さを追い掛けて来るのを待っているわけがない  マルゴさんの目標は男に勝つことなんだから

何でここにマルゴが居ないと思うあの子は身内ではないあんたに自分の手の内を見せたくないのさそれくらい慎重な子だよあたしの弟子だからね

 そうだマルゴさんは、みんなの朝の練習に参加していない

慎重なのは、キョーコも同じネ今だって、ジュンがプロレスラーだったからって、プロレスの技で遊んであげただけネキョーコは、本気の力の100分の1も出してないヨ

それは判っているんだよこの子もだから、こうやってあたしの話を聞いてくれてるじゃないかこの傲岸不遜な子が

 キョーコさんの言う通りだ最初の完全に牙を隠していた時のキョーコさんを、グレースさんは舐めてたもんな  今は取りあえず、ちやんと話を聞いてくれている

肌では判っているさあたしが、かーなーりヤバイ女だってことはあれだけ何度も組み合ったんだからね

 ジャーマン・スープレックス・ホールドで倒される度に  キョーコさんの尋常では無い、強靱な肉体を感じたはずだ  底抜けに強い人だということが

でも、肌いで感じ取ったからって素直に頭に受け入れられるわけではないからね特に、この子みたいな子は

 キョーコさんは、グレースさんを見て苦笑する

なまじ素地が良すぎるからね体力お化けだから、今まで大抵のやつには簡単に勝てたんだろちょっと強い相手にだって、体力勝負に持ち込めば何とかなったんだろうしそれでも敵わなきゃ、少し努力して相手の技の研究でもすれば容易に勝てるようになったんだろうま狭い、日本の女子プロレスの世界じゃね

 だから、グレースさんはきちんと負ける経験をしてきていない

それでプロレスの世界が物足りなくなって、飛び出して来たのも判るけれど外の世界は生温くないからねあんた以上の素質の持ち主体力モンスターだって上には上がいるしかも、素質の良い人間に限ってさらに高みを目指して努力を続けているものなのさ

 うなだれるグレースさん

そういう連中に、自分が負けていることを認めるのは辛いと思うよ今の自分を否定することになるんだからこれまでの自分の人生までが否定されたみたいに感じて、自分の価値が失われるように思うかもしれないそれでも認めるしかないのさそうでないと、前に進めなくなるよ

 キョーコさんにそう諭されてもグレースさんは

あ、あなたにわたしの何が判るんだッ

 と、激しく反発する

あたしには判らないさあんたのことなんて

 キョーコさんは、笑ってそう言う

あたしは、キョーコっていう人間の人生しかやってきてないからねアンタのコトなんて知らないよでも、自分が体験してきたことから若いあんたに忠告することはできるんだあんた今、幾つだい

に、21

 グレースさんは、小声で答えた

ふんじゃあ、まだ修正は効くはずだよ充分、間に合うきちんと敗北を知るんだね

 キョーコさんは、そう言うと

イーディの頼みだから、あたしが話してやったんだイーディはこんな風にいつもニコニコしているけれど、本性は信じられないくらいドライだからね見所の無い人間には手は貸さないんだよ

アタシが負けを認めさせてあげることもデキルケドそれだとショックが強すぎて、ジュンが再起不能になるかもしれないと思ったノネ

 イーディは、ヘラヘラ笑いながら言う  確かに年下で、体格もグレースさんよりずっと小柄なイーディにコテンパンに負けたら相当なショックを感じるだろう

アタシはキョーコみたいにネチネチといたぶるようなコトはできないしネ

おやおや、人聞きの悪いあたしのどこがいたぶってるって

 キョーコさんは、笑って言う

ま、レスラーに何度も同じプロレス技を仕掛けて凹ませるのは良い趣味じゃないかもしれないけれどさしょうがないだろあたしが全力で仕掛けたら一発で失神しちまうから、負けた記憶する残らないことになるし下手したら、この良い素材をスクラップにしちまうことになるだから、力を抑えるしかなかったんだ

良く判るネアタシも、一昨日の格闘技大会の時、そうだったネ

 イーディは力を抑えていたのに、優勝した

アタシの技は、暗殺教団のものネルールなんか無い世界で、いかに確実に相手を倒すかなのヨルールのあるリングの上で、相手を殺さないように、深刻なダメージを与えないように倒す方が神経を使うネ

 イーディの言葉に、キョーコさんは

それなら、あたしのストレス解消に付き合いな1分だけでいいから

イイヨアタシもストレス解消させて貰うネ

 その瞬間キョーコさんとイーディの肉体が、フワッと消える  信じられないスピードで、お互いを攻撃し合う2人  これが、キョーコさんのフル・パワー  これが、イーディのフル・スピード  久々に見るけれどやっぱり、スゲェ  美智やミタマたち警護役組も2人の対決に注目している

トイヤッ

HAWOO

 しかも、相手の眼を狙ったり足を引っ掛けようとしたり  かなりエゲツナイ攻撃を平然と仕掛け合っている  それなのに2人の対決は、高度に安定していた  お互いの力をよく知っているし信頼し合っている  だから、噛み合っている  身体に当たれば致命傷になりかねない相手の鋭い攻撃をギリギリでかわす

いや、カウンターを狙って攻撃仕返すこともある

恐ろしい勢いで攻防が続く

わたしの眼は節穴だ

 ぽつりとグレースさんが呟く

こんなに力があるなんて

 キョーコさんの実力を見誤っていたことに気付いたのか

イーディもあたしは本当の力を見抜いていなかった

 イーディとは、昨夜一緒の部屋で寝るぐらい近くに居たのに  グレースさんは、イーディの真の実力が感じ取れていなかった  というより舐めていたんだろう  年下で、自分より体格の劣るイーディのことを

寧、残り何秒だい

 闘いながら、キョーコさんが尋ねる

残り13秒

よし、ラスト・スパート

OKネ

 2人の闘いが、さらに強く、速くなる

5、4、3、2、1ストップ1分経ったよっ

 寧の声に2人はピタッと攻撃の手を止める

ちょっと短か過ぎたかね

 キョーコさんもイーディも汗1つかいていないどころか、呼吸が全く乱れていない

ソウヨコレじゃ有酸素運動にもならないネこれぐらいの運動ジャ痩せないヨ、キョーコ

いいんだよ、あたしの身体ダイエットの必要は無いからさ

 キョーコさんも、イーディに微笑む

奇遇ネアタシもダイエットは必要ないヨDarlingは今のままのアタシの身体を悦んでくれているノネ

あたしのところもそうさコーデリアは今のままのあたしがいいらしいからさ

そうよキョーコは、今のままがいいの今より痩せるのも、太るのも困るわ抱き心地が悪くなるから

 2人の会話に、ミス・コーデリアが割り込んで来る

冗談はともかくあたしやイーディのレベルになると、自分の意志で心拍数をコントロールすることができるだから、不要な汗をかいたり、呼吸を乱すことは無い

全力で走った後に、ハァハァしていたら敵に見つかってしまうネダカラ、心臓がバクバクしないようにコントロールするのノヨ

 キョーコさんの言葉に、イーディが補足する

汗もソウ眼に汗が入ったら困るから、戦闘中にはアタシたちの顔から汗は出ないノヨソウナルように訓練してきているノネ

 グレースさんは、ただただ呆然としている

普段は関係無いヨDarlingは、アタシの汗の匂いが大好きダカラ

わたしもキョーコの汗の匂いは大好きよ汗だけでなく、何から何まで好きですけれど

 ミス・コーデリアが、そんなノロケたことを言い出す

さて、ちょっと動いたからお腹が空いたよみんな、これから朝飯だろ

ソウヨDarlingとアニエスは、ソレでアタシたちを呼びに来てくれたノヨネ

うん、早くみんな食堂に行こう準備できているはずだから

 オレは慌ててそう言う

じゃあ行こうよところでイーディ

 キョーコさんが、改めてイーディに声を掛けた

あんたあっちの2人も、あたしに手合わせさせたいんじゃないのかい

 キョーコさんは、ずっと自分たちを眺めていた2人の槍を持った少女  栗宮素子さんと御厨くるみさんを指差す

ああ、あの子たちはイイノネ

待って下さい、わたくしたちもせっかくの機会ですから、お手合わせいただきたいですわ

香月家のパーティのエキシビションの闘いを拝見した時から一度、闘ってみたいと思ってました

 栗宮さんと御厨さんはそう答える

ほらねあの子たちも、ちゃんと負けた経験が無いから世間と自分の評価が狂っちまってるんだろ

 なるほど、栗宮さんたちもずっと2人きりで槍の稽古をしてきたから  自分たちの力が判らないままになっているのか

ソウヨ、あの子たちも客観的な視点で自分を見ることができないノネデモ、イイノヨあの子たちは放っておいて食事に行こうネ

あの子たちの槍は結局、使いものにならないカラアタシたちの家族になるだけの素地も無いネあの子たち自身はDarlingの側室になりたいって言っているけれど、そんな格好が良い物にはなれないヨあの子たちじゃ

 イーディの栗宮さんたちに対する評価はそんなに低いんだ

ああ、そうだねぇあの子たちじゃ、忠告しても意味が無いかもねそういうことを理解するだけのインテリジェンスを感じないし

 キョーコさんが、そう言う

そういうコトネあの子たちはどんなに頑張っても、Darlingの精液便所ぐらいしかできないノネ根本的な知性が欠けているから

 まるでケンカをフッ掛けるようにイーディは、栗宮さんを見て言った

例のゲーム会社の人と会うことになりましたが

どうも、特別寄稿を読んでないみたいですね

そのことについて何も言ってきませんから

この作品の現状のチェックもしていないのにまだゲーム化の話をするのか

業界の中で力のある会社の正社員さんとトラブルを起こすということは

こちらは相当の覚悟をしなくてはいけないわけで

私は腹を括りましたが、泣き寝入りした人も多いんだと思います

でも、そういう状況が今、作品に大きく影響を与えていますので

力を持っている人間はそれだけで警戒されるのだから、立ち振る舞いに気を付けなくてはいけないということ

鈍感でいることは許されないということ

ストーリーに使わせていただいていますから

もう一度だけ会うことにしました

1279.ネガティブ潰し / 少女暗殺者たちの憂鬱

・ドリィ・ルゥ/16歳キョーコが東南アジアから連れて来たドリル槍の暗殺少女

・アナ・ルゥ/14歳ドリィの妹やはり電動ドリル槍を使う

はしたないことはしたくありませんから今まで黙っておりましたが

 イーディの暴言に、武闘派お嬢様の栗宮素子さんはムッとして言う

栗宮流槍術師範としてどうしても捨て置くわけには参らないこともあります

 栗宮さんの後ろで、警護役の御厨さんも自分の槍を握りしめて、イーディを睨んでいる

デモ、ホントのことネアンタたちの槍は、何の役にも立たないヨ

ソンナものを振り回したって結局は、お嬢さんのお遊びでしかないネアンタたちの自己満足以上のモノにはならないヨ

お遊びかどうか、ご自分の身体でお試しになられますか

 槍の先をイーディに向けた  キョーコさんが東南アジアから連れて来た浅黒い肌の美少女姉妹  電動ドリル槍を手にしているドリィ・ルゥとアナ・ルゥが笑い出す  栗宮さんは何で笑われたのか判らなくてという顔になった

ああ、なるほどあたしにも、よーく判った確かに、イーディの言う通りだよこの子らは使えないね

 キョーコさんが、笑って断言する

な、何を根拠にそうおっしゃるのです

 栗宮さんは、キョーコさんにそう叫ぶが

だって、あんたは殺す覚悟も、殺される覚悟もできてないじゃないか

 キョーコさんは、率直に答えた

人に武器を向けるってことは命のやり取りをするってことだろ死ぬか殺すかどっちかだろなのに、あんたはそういう覚悟ができていないのに、軽々しく武器を向けた

そ、それはだって、イーディさんですから

 栗宮さんは、慌ててそう言う

関係ないネ例え、身内だったとしても、気安く武器を向けるような子は容赦しないネそれにアンタが仲間だとは、まだDarlingは認めてないヨダカラ、今のアンタの行為は第一級の敵対行為ネ

栗宮さん槍の先をイーディに向けたままにしないで下さい

槍を置けとはいいませんでも、穂先を向けるのは止めて下さい

しかし、わたくしは栗宮流槍術の名誉のために

 栗宮さんが、そう言った瞬間

素子お嬢様お退き下さい

 警護役の御厨さんが言う

わたくしたち2人ではこちらにいらっしゃる皆様には勝てません

くるみ、何を言うの

 栗宮さんは、驚いて御厨さんを見る

わたくしは、イーディさんに一対一の勝負を申し込んでいるのですから

そんな風に思っていらっしゃるのは、素子お嬢様だけでございます

 御厨さんは、周りの少女たちを見る  朝稽古に参加していたメンバーには美智、ミタマ、キヌカ、ハイジといった警護役たちが居る

イーディお姉様に手を出されたらわたくしたちもお相手致しますわ

誠に申し訳ありませんが栗宮様を排除させていただきます

いただきまする

 ミタマとキヌカ姉妹も、そう言う

イーディの敵は、わたくしたち家族の敵でございます

ど、どうしてそうなるのよ

とにかく槍をお納め下さい

 御厨さんに言われて、栗宮さんは槍を下ろす

ふむうちの子たちは、みんな気合いが入っているねちゃんと殺す覚悟ができている顔になっている

 キョーコさんが、美智たちを見て言う

アハン

 ドリル槍姉妹も、美智たちを見てウンウンうなずいている

常に覚悟しなくては家族が守れませんので

 みんなを代表して、美智が答えた

わたくしたちは、スポーツ競技者ではなく警護役でございますから

ソウネスポーツ競技としての格闘技ならルールのある場で、安全を配慮しながら、正々堂々と闘うのが正しい姿ネデモアタシたちは、ソウジャナイからネ

アタシは、過去を消すために今は、格闘技のリングに上がっているケレド

 イーディは生まれ育った暗殺教団との縁を断ち切るために、マルゴさんの格闘技興行に参加することにした  格闘家として世間に顔が知られてしまえば暗殺教団が再び、イーディにコンタクトしてくることはなくなる

デモアタシ自身の本性は暗殺者のままなのネ仕掛けられたら、殺す気で倒すヨ舐めて掛かったら、家族まで危険に巻き込むことになるカラネ

うんうん、ちゃんとうちの子たちは正しく育っているねぇお父さんは嬉しいよ

それに比べてこの世間知らずのお嬢様は、どうしようもないねえ

 そして栗宮さんには、侮蔑の視線を投げ掛ける

さっきあたしは、核兵器とナイフの話をしたけれどさ本当のことを言うと、ただそこに置いてあるだけなら、核兵器もナイフも大した脅威じゃないのさただの物体だからね自分の意志を持たない道具でしかないんだから

危険なのはいつだって、道具を使う人間の方だよ人間の意志が加わって、初めて核兵器もナイフも脅威になるのさ

 人間の意志

さっき話したデイビー・クロケットっていう歩兵用核兵器はね2100発も配備されたのに、ついに一度も使われることなく廃棄されたこれってさ、人類はまだどうしょもないほど酷いことにはなってないってことの証明なんだと、あたしは思うよだって、ホラ自分のすぐ側にある核兵器があったんだよ発射装置は、ごく普通の歩兵用の無反動砲で、弾だけが核爆弾だったんだ歩兵なら誰にだって撃てたもちろん、撃ったら確実に自分も死ぬし、全面核戦争の引き金になることは判っているけれどそれでも生きることに絶望しきってしまっていて、世界を巻き込んで自殺しようとする人間デイビー・クロケットの発射ボタンを押したくてたまらない馬鹿なんてのは、どこにだって居そうなもんだろでも、2100発の核兵器を使用した兵隊は1人も現れなかった

 核兵器で自殺しようとする人間は現れなかったしそういう病んだ人間が、核兵器に触れないようにするチェック機能も有効に働いていたということなんだろう

起爆しなかった核兵器は、ただの金属の箱だよただの箱のまま2100発の歩兵用核兵器が廃棄されたということは素晴らしいことなんだと思うたくさんの人を殺す強大な力が使われずに済んだんだから

 キョーコさんは、そう言うと栗宮さんを見て

つまり人間が有している全ての力は人の強固な意志によってコントロールされなければ、何の意味も無いのさ

あんたはあたしの見たところ、そこそこ槍の使い方を知っているのかもしれない技能はあるのかもしれないでも、あんたにはその力を制御するだけの強固な意志は無いその槍を何に使うのか、あんた自身方向性が定まっていないんだろ

 うなだれる栗宮さん

今時槍を持つことが仕事になっているのは、バチカンのスイス衛兵ぐらいだよ槍はかさばる持ち運びには不便だ槍の長さは、素手や剣を持っている敵には有効だけれど銃を持つ敵には意味が無い戦場から槍が廃れて、銃剣に取って代わられたのも当然さその銃剣だって21世紀にもなって、いまだに歩兵に銃剣突撃させているのはイギリス軍ぐらいだしね

 キョーコさんは話を続ける

かといって、スポーツとしては槍の競技人口なんて、驚くほど少ないだろその上槍は異種格闘技戦を組むのも難しいどうしたってリーチの長い槍の方が有利に見えるからね

 寧もさっき、試合を組んでくれって言われて困ってたもんな

それでもあんたが槍にこだわって生きていくっていうんなら覚悟を見せてくれないとねあたしたちにケンカを売るんなら、殺す覚悟・死ぬ覚悟は持っててくれないとさスポーツとしてやっていきたいんなら競技人口を増やすための努力をしなどっちにして、人様に気安く槍の穂先を向けるのは無礼だと思うけれどね

 その通りだ栗宮さんの槍は、これから先、どうしたいのかが判らない

わたくしはただ先祖代々、栗宮家に伝わる槍術を伝えていきたいだけです

 泣きそうな顔で、栗宮さんは言う

でもさあんたの家の槍術ができたのは、戦国時代辺りだろ戦国時代なら、一番槍とか槍働きって言葉があるくらい槍は活用されてたんだろうけれど江戸時代ですでに槍は低迷しているはずだそうだよねイーディ

 キョーコさんは、イーディに尋ねる

そうネ江戸時代だって、槍は重要な武芸として認められていたけれどやっぱり、江戸期に入ると剣術の方が主流になるネ平和な時代には、槍を持ち歩くのは面倒だし幕府も槍を持って浪人とかがうろうろすることを嫌ったのネだから、武士は護身用の刀だけを持つのが普通になったし、刀で主を守るための剣術が盛んになったのネそれでも、武士の世の間は何とか槍術は消えずに済んでいたけれど、明治維新でほとんど途絶えたのネ剣道は、学校で教える武道に選ばれたりもしたけれど槍は選択されなかったヨ軍隊でも、銃剣術しか教えてないから槍術を伝える家は、日本全国でももう数が少ないハズネ

ですから、わたくしは栗宮流槍術をわたくしの代で絶やさないために何としても、わが家に伝わる槍術を後世に残さないといけないんですわ

ダカラ、何のためにネ

 イーディは鋭く言う

現実に使える戦闘術としての槍はもう無理ネ時代に合わないヨスポーツとしてはアンタの家の槍術は全然、広まってないネただ残していきたいっていうだけならそれでもいいケレド、アンタの家の中で細々とやってて欲しいノネ家の外に槍を持ち出されるのは迷惑なのヨ

結局、アンタ自身の問題ナノヨアンタが、どうしたいのかハッキリしていないからそのクセ、色んなことに顔をツッコミたがるから、こんな面倒なことになっているノネ

で、でもですがだけど

 栗宮さんは、ドリィとアナの姉妹の持っているドリル槍を指して

槍がもう時代遅れだとおっしゃいましたがそちにのお二人だって、槍を持っていらっしゃるではないですか

 槍繋がりでそんなことを言い出す

ああ、確かにこの子たちは槍使いだよでも

 キョーコさんは、そう言うと現地の言葉で、浅黒い肌の姉妹に何か言った  ドリィさんもアナさんも、ニコニコと明るい笑顔のままオレたちに判らない言葉で、キョーコさんに返事をする

ドリィは、この槍で今までに28人殺しているアナの方は16人殺しているそうだよ

 この小柄で笑顔の可愛い姉妹が人を殺している

孤児を集めて、暗殺者に育てる組織があるんだよ東南アジアにねガマ・ウテナっていうオバサンが居てさ裏社会のボスだよこのオバサンがやっていたのが金蛇の巣っていう暗殺者養成所さこの姉妹はそこの出身で最高傑作だよこの子たちは仲間の少女暗殺者たちを指揮して、組織のボスのガマ・ウテナや最高幹部たちから、下っ端の連中まで組織に関わる人間を全員暗殺しちゃったんだから

仲間にも殺させ自分たちでも殺しているガマ・ウテナ本人も、この子たちが自分のドリル槍で殺したま、この子たちにそうさせたのは、あたしだけどねガマ・ウテナの組織はどうしても潰したかったからだから、この子たちを使って、内部から崩壊させたのさ

何しろ、この姉妹も他の少女暗殺者たちも、人を殺すことに、全くためらいがないからね自分のボスとか、同じ組織の人間だからって何とか殺さないで済ませようなんてことは考えないんだよ多分、あたしが今、この場で命令すれば、姉妹同士でも殺し合うだろうねそれも、どっちかが死ぬまで絶対に止めないそういうのが少女暗殺者の本性なんだよ

 見た目はニコニコ笑っている綺麗な女の子たちなのに  いや、そう言えば  イーディも、いつも笑っている  暗殺者としての教育を受けてきた少女たちは敵を油断させるために、いつも笑顔を絶やさないように教育されているのかもしれない

判るかいあんたの槍は何の役にも立たない無意味なものだけどこの子たちの槍は本物の凶器なんだよ確実に人を殺すからね

 キョーコさんは、そう言うとオレを見て

というわけだからこの子たちは、あんたにあげるからプレゼントだよ煮るなり焼くなり、あんたの好きにしなよ

いや、困りますよそんな、大変な子たちを預けられても言葉だってちゃんと伝わらないみたいだし

ある程度は平気だよ東南アジアに来た日本人を暗殺するために、カタコトの日本語は覚えたらしいから複雑なことは言えないけれど

 キョーコさんは、姉妹に何か話し掛ける  いや、それはさっきも聞いた  ていうか、もしかして日本語はこれしか話せないんじゃ

Darling、アタシ、だいたい判るヨこの子たちの言語

かなりナマッてるけれど、これ、ベースはフランス語ネダカラ、意思の疎通はできるヨ

 イーディはそのまま、オレには判らない言葉で姉妹に話し掛ける

アーハン

 ドリィ&アナ姉妹は、嬉しそうに反応した彼女たちも喋ってイーディがまた返事をする  何とか会話ができているみたいだ

でも、キョーコさんこの子たち危険なんじゃないんですか人を殺すことにためらいがないのならうちの子たちに近づけるのは

 姉妹同士でも殺し合う可能性があるぐらいなんだから何かの拍子に、オレたちを攻撃してくるかもしれない

ああ、危ないよ核兵器レベルで危ない子たちだよ

 キョーコさんは、平然とそう言う

今はあたしとコーデリアが居るから大人しくしているけれどあたしたちが居なくなったら、それこそ何をしでかすか判らないね

そんな困りますよ

 うちには妊娠中の雪乃と渚に、まだ幼い真緒ちゃんだって居る  他の子たちだって

あたしたちだって嫌なんだよいつ、どこで嚙み付いてくるか判らないからね本当に何をしでかすか判らない凶器みたいな姉妹なんだよ

そんな子たちを連れて来られても困ります

 オレが、強く抗議するとキョーコさんは

あたしたちでも、手に負えない姉妹だからあんたにやるしかないんだよ

あんたは人の心を支配できる鷹倉神社の巫女たちを支配している

この子たちは、人を殺す術しか知らない理屈も常識もモラルも無い本当なら抹殺してしまうのが最良なんだよ二人とも殺してしまわないと、生きているだけで危険な子たちなのさ

 なるほど確かに核兵器レベルだ

だから巫女の力で、あんたの都合の良い女に心も記憶も改変するんだよ徹底的にこの子たちを生かしておこうと思ったら、そうするしかないのさあんたの命令に何でも従って、家族には絶対に手を出さないように書き換えるしかないんだ

まずは、この子たちで試してみてその結果を見て、金蛇の巣の少女暗殺者の生き残りたちにも巫女の力による改変を受けさせるそういうことでもしなけりゃ、あたしとコーデリアは、少女暗殺者たちを皆殺しにするしかないんだよ

 ネタとして考えたキャラだったのに後付けで設定を膨らませていくという  しかし何でドリル槍なのかはこれから考えるという  行き当たりばったりなのが、毎日更新の醍醐味です

1280.ネガティブ潰し / ドリル対7

この章の主な人物

・ドリィ・ルゥ/16歳キョーコが東南アジアから連れて来たドリル槍の少女暗殺者

ま取りあえず、どういう子たちなのか見せてあげるよ

 東南アジアから連れて来られた浅黒い肌の美少女姉妹  少女暗殺者のドリィとアナ姉妹を見て、キョーコさんは言う

コーデリア、あたしの槍はどこだっけ

ここにあるわイーニー

 ミス・コーデリアは、ペットの白髪の双子の片方イーニーを見る  すると、イーニーがカバンから、長さ30センチくらいの筒状のモノを取り出して、キョーコさんのところに運んで行った  この大きめの懐中電灯《マグライト》みたいなモノが槍

あたしも参加しましょうか

 ミス・コーデリアが、キョーコさんにそう言うが

あたしだけの方が良いよコーデリアは、イーニーやミーニーと周りで観ている子たちが巻き添えになって怪我しないように見てて

イーディと美智も頼むよそっちの警護役の子たちは、むしろ何もしないで変に動いた方が危ないからさ

 キョーコさんは、そう言うとイーニーから、重そうな筒を受け取り

キョーコ・ジャベリン伸びろー

 シャコンッ、シャコンッ、シャコンッッ  筒状の物体の上下が伸びて槍になる

面白いだろうダテ・オミトの槍をモデルにして作らせた特注品だよ

 キョーコさんは、伸ばした槍をブルルンと軽やかに回す

さて、エキシビション・マッチだからこの子たちとも1分間だけだただし、本気で闘わせるよ命の奪い合いだ

 オレたちにそう言うと、キョーコさんはまた良く判らない言語でドリィ・ルゥ&アナ・ルゥ姉妹に話し掛ける

ウイ

 暗殺者姉妹はニッコリと微笑むと  自分たちの手にしている電動ドリル槍のスイッチを入れた  ギャィィィィィィィィィィィィィンッッ  高速で空気を切り裂いて回転するドリルの轟音が開戦を告げた

ハイヤッ

シャャッ

ドリィとアナは左右からキョーコさんを挟み撃ちにしようと跳ぶ

させるかいっ

 キョーコさんは、姉のドリィの方へ突進し槍を突く

先手必勝ッキョーコ・ダイナミック

 しかし、ドリィは

エイシャッ

 このドリル槍伸縮自在なのか  高速回転するドリルの穂先がビュワッと伸びて、キョーコさんを襲う  キョーコさんが、自分の槍でドリルを跳ね飛ばすと  今度は、死角からアナのドリル槍が突き出されるッ  キョーコさんは、アナの攻撃を避けるがすぐにまた姉のドリィのドリル槍が迫って来る  キョーコさんもドリル槍姉妹も本気だ  お互いに本気で急所を狙って、闘っている

シャイアッ

 アナの槍の先から、回転ドリル部分だけが発射される  高圧ガスか何かで射出できるようになっているんだ

食らうかいっ

 キョーコさんは避けるが、飛んで来たドリルには鋼線ワイヤーを引っ張っている  そのワイヤーのせいで、避ける方向が制限された

ヒャウッ

 ドリィの方も、キョーコさんに向かってドリル穂先を発射するッ  ヤバイ、その方向だとドリルがグレース・マリンカさんたちの方に飛ぶ

大丈夫よ

 シュバッとミス・コーデリアが飛び込んで来てブーツの爪先でドリル穂先を地面に蹴り落とした

爪先に金属の入った特製ブーツなのよねこの子たち用の対策で作ったの

 ミス・コーデリアが笑顔で、そう言う

ガス圧での射出は、初速が遅いからこんなこともできるのよね

シャアアアッ

 妹のアナはドリル穂先と槍がワイヤーで繋がったままなのを利用して、ブルンブルンッと槍を回転させ、ドリルをキョーコさんに叩き付けようとしている  これはヤバイ本当に、間違って周りの子に当たるかもしれない  オレは、アニエスを抱きかかえてもしもの場合に備える  一方、姉のドリィは槍のボタンを押して、伸びたワイヤーを回収しドリル穂先を取り戻そうとしている  キョーコさんがそう言った瞬間キョーコさんの槍は、短い節に分かれて伸びたッ

な、七節棍になったのっ

 アナの足を狙って、キョーコさんの七節棍が飛ぶっ  アナが体勢を崩して倒れるッ

キシャアッ

 そこへドリル穂先を回収したドリィがキョーコさん目掛けて、槍を突く  キョーコさんは、7節棍と化した槍を巧みに使ってドリィのドリル槍を弾いた  美智の気の大波にオレたち全員が押し流される

はぁ、はぁ、はぁ何なの、これ

 心月初体験のグレース・マリンカさんが身体を痙攣させながら尋ねる

いわゆる気の技ネタダシ、今のはいつもの30パーセントくらいの威力ヨ

 イーディが言う通り100パーセントの心月じゃない  だから、オレも寧たちも経験者は何とか耐えることができた

うー、突然だから驚いてしまいましたの

 アニエスも、そう言うが美智との気の統合は、セックスの時に何度も体験しているから、身体に影響は出ていないようだ  工藤遙花や剣道マリアは、引っ繰り返っているけれど  武闘派お嬢様の栗宮素子さんたちも、栗宮流槍術の奥義に気を使うモノがあるから何とか耐えられている  同じ技を使うイーディも、そうだ

約束の1分が経過致しましたので

 美智はいつもの無表情で言った

そろそろ戦闘を止めるべきだと思いました

う、うんちょっと驚いたけれどありがとうね

 キョーコさんは、少しふらつきながらもそう答えた  しかし、ドリル姉妹は完全に腰が抜けてしまって、地面に倒れていた  グゥイイインッとドリル槍の先が地面に転がって、音を立てている

ま、こういうことだよこの子たちは身体能力とコンビネーションには優れているけれど気の技みたいなものは使えないそっちのお嬢さんたちは使えるんだろイーディから報告は聞いているよ

 キョーコさんが、栗宮さんに言う

だから、その部分だけで言えばあんたたちの方が、このドリルっ子たちよりも戦闘能力があると言えるのかもしれないだけど本気で闘ったら、強いのはこの子たちだよ文字通り死ぬ気で殺しに来るからね

 今の戦闘を見てよく判った  1分間のエキシビションなのに、ドリィもアナも全く迷わずに殺すつもりでキョーコさんに掛かって来た

もう1分続けていたら、姉妹を犠牲にしてでもあたしの命を奪いに来たと思うよ相手の息の根を止めないと、自分が殺されるそういう世界で生きてきた子だからね

 キョーコさんは、ドリル姉妹を見て言う

少女暗殺者っていうのは悲惨なものさ指示された暗殺に失敗すれば殺される前に自殺しないといけない誰に命じられたのかを吐かされる前に死なないと、酷い拷問を受けることになるからねもっとも暗殺に成功しても、組織同士の決着を付けるために暗殺実行者だけが処分されることもある死ぬも地獄、生きるも地獄この子たちなんて、能力が高かったおかげでまだ優遇されてた方さほとんどの子たちは、爆薬の入ったリュックを背負わされて自爆しに行かされるのさ地獄へまっしぐらストレート・トゥ・ヘルさだから、少女暗殺者たちはみんな20歳前に死んでしまう

 そんな恐ろしい世界で暮らして来たんだ

あたしとコーデリアたちで、この子たちを飼っていた組織を強襲した時も少女暗殺者たちは逃げるわけでもなく、ただポカンとした顔であたしたちが組織の大人たちを抹殺するところを見ていたよ流れ弾が当たって死んだ子も居たのに逃げないんだ外に逃げたって、やっぱりそこも地獄だと思っているからね

 どこへ行っても死が待っているだけだから銃弾が飛び交う中に居ても、動かないまま

ところがあたしたちが、ほぼ全員を抹殺してああ、この組織はもう終わりなんだって気付いたんだろうね他の子は反応しなかったけれどこの姉妹だけが突然動き出して自分たちの手で組織のボスを殺したのさボスが仲間たちを死に追いやってきたことへの憎しみの心はちゃんと残ってたんだねだから、あたしはこの姉妹を日本に連れてってやりたいと思ったんだよ

この姉妹は生き残った少女暗殺者たちの中で一番強いし、他の子たちにも影響力があるもし、この姉妹が日本で良い方向に変わることができるのなら心を失っている他の少女暗殺者たちも救えるかもしれないそれこそ巫女の力でも何でも使っていいのさこの子たちを人間に戻すことができるのなら

 人を殺すことしかしらない子を人間に戻す

少女暗殺者たちは、これまで飼われてきたという記憶しかない元は孤児だからね側に居れば安心感が得られる家族との生活をしてきていないだからいきなり家族にはなれない家族ってものが判らないんだから

 ようやくドリル姉妹は身体を起こして、不思議そうにオレたちを見上げる

今は新しい飼い主が必要なんだそれをあんたにやってもらいたいのさ

そうして、ここでこの子たちに暗殺者以外の生きる道を教えてやって欲しいこの子たちが変われば、他の少女暗殺者たちも絶対に変わる少女暗殺者の生き残りは、後11人居るからね

 この姉妹を含めて13人の少女暗殺者がいる

13人全員あんたにやるよ今のあんたには、子飼いの戦力はまだまだ必要なはずだ

 オレは香月セキュリティ・サービスのオーナーだ  そして、犯罪組織黒い森のボス、黒森御名穂の弟でもある

ウチには暗殺者はいらないケレドこの子たちなら、良い警護人になると思うネ

 イーディが、笑顔でオレに言った

オレがジッちゃんから香月セキュリティ・サービスを貰ったことで名家の中には、オレに脅威を感じている人も居るらしいんです

 オレは栗宮さんたちを見る  わざわざ娘を監視役として、送り込んで来た言えまである

オレのところには鷹倉神社の巫女も居るしみすずや瑠璃子たちもここにいるから、ジッちゃんの孫娘たちを人質にして、香月家の力も借りられると思われていますそんなことが積み重なって、ただでさえ恐れられているのにこの上、13人の元・少女暗殺者を抱え込んでしまったら、オレとオレの家族は、今よりもさらマズイ状況になるかもしれません

あんたは何か勘違いしているみたいだね

 キョーコさんは、オレに言う

強大な力を持つ人間が恐れられるのは、当たり前のことになんだよ一度、そういう状況になってしまったら他所の人間から恐れられなくなるなんてことは、もう無いのさどんなことをしてもね

あんたのバックから香月のジィさんが居なくなったとしてもあたしやミナホが居なくなったとしても、鷹倉神社の巫女が全員消えてしまったとしたってそう、今のあんたから権力や財力や影響力を持つ人間が全て離れていってしまったとしてもイーディでも美智でも、どっちか一人だけでもいいあんたの側に残っていたとしたら気の弱い名家の当主たちにとっては、それだけでも脅威だよ

 美智もイーディも、超天才児でメチャクチャに強いしかも可愛い  行動力も凄い  確かに、この子たちがオレの側に居るだけでヤバイと感じる人間は居るだろう

いや、イーディや美智たちも居なくなってしまって、あんた一人きりになったとしても名家の裏事情や、裏社会のことを知っているあんたは、やっぱり脅威だよあんた自身も、今じゃ怖ろしい存在になっているのさ

オレはただの高校生ですよ

 オレはごく普通の高校1年生だ  正確には、普通の高校生よりもかなり頭の悪い劣った人間だ

あんたが自分のことをどう評価しているかなんてどうでもいいのさ大切なのはよその人間が、あんたのことをどう評価しているかだけなんだから

 それはキョーコさんの言う通りかもしれない

あんたは名家の連中にとっても、裏社会の人間にとっても、ついでに言えば日本国政府にとっても、すでに大きな脅威になっているあんたは、国際重犯罪人間あたしやコーデリアの身内なんだからね

 そうだこうやってキョーコさんに親しく話してもらえる関係だというだけで  充分脅威と認められてしまう

今のあんたは全てを捨てて、逃げ出すことはできなくなっているんだよまあ、あんたがそういうことをする子じゃないことは判っているけれどね

 キョーコさんは笑顔で、そう言う

だから、覚悟しておいて欲しいのさすでに大きな脅威だと思われている人間は自分と家族を守るために、常に力を増大していくしかないんだよ隙を見せたら、つけ込まれるからね

 さらに力を増す

イーディに美智に香月セキュリティ・サービスの翔や麗華、それからそこに並んでいる小鳥ちゃんたちまであんたのところには、かなりの人材が集まって来ているけれどまだ足りないよもっと貪欲になりなちょっとでも才能の有る人間を見つけたら、全部、手を出すんだよ曹操孟徳のようにね

 ソウソウモウトクって何だ

13人の少女暗殺者たちあんたが引き取らなかったら、抹殺するしかない子たちなんだ遠慮はいらないから、あんたの好きに使いなまずは、そこの姉妹から

 キョーコさんは、改めてドリィ&アナ姉妹を見る

この子たちは浅黒い肌をしているけれど後の11人は、人種も見た目もバラバラだよこの子たちだって、マレー系だけどフランス人の血も入っているはずだよ旧宗主国の血っていうより今でも、東南アジアまで女を買いに来る白人は多いからねこの子たちの前の飼い主はそういう理由で産まれて捨てられた孤児たちを拾い集めて暗殺者にしていたのさ暗殺の現場に送り込むのには、色んな人種が居た方がいいからね

東南アジアの高級リゾート地に訪れている外国人を暗殺するなんていうパターンもあるから白人の観光客の子供のフリをすれば、現地の子じゃ入り込めないようなホテルにも潜入できるし

 ミス・コーデリアが、そう補足した

あ、ちなみにこの姉妹も含めて、13人全員処女だから元の飼い主が、ちょっと頭のオカシイ女ボスだったからなんだと思うけれど男には触らせなかったようだね

 ええとそうなんだ

あの皆さん、いかがなさいました

 月子がやって来る  月子は、すでに今日から登校するオレたちの高校の制服を着ていた

公様がお迎えに行かれたはずなのに皆さんが、朝食にいらっしゃらないのでわたくしが様子を見に参りました

 オレはアニエスと、朝稽古組を呼びに来たんだっけ

ああ、悪かったねあたしがちょっと引き止めてたんだよ

さ、みんなご飯にしようというわけだから、この子たちのことは任せたよ

 キョーコさんは、そう言って先に屋敷の方へ行ってしまう

ドウスルネDarling

 イーディが、オレに寄って来て言う  ドリィとアナはまだキョトンとした顔のまま、中庭の芝の上にへたり込んでいる

取りあえず言葉は、アタシが伝えられるヨ

 言葉はイーディがいれば何とかなる

月子がここに来たのは、偶然じゃないんだろ

 中庭でのオレたちの様子をミナホ姉さんが監視していて、月子を送り込んで来たんだと思う

はいわたくしはイーディさんを通じて、この人たちの心を操作することができますわ

そうだな取りあえず家族には絶対に危害を加えないようにだけはしないといけないよな

 つまらないことでケンカして、ドリル槍を振り回されたら困る

それと公様を唯一の主と仰ぎ、公様のおっしゃることには絶対に服従するように致しますわ

それぐらいの強力な歯止めを掛けておかないとこの子たちは危険です

 うん仕方ないんだろうな  何かトラブルになっても、オレが止めろと制止できるようになっていないと確かに危険だ

判った責任はオレが負うからそうしてくれ

何をおっしゃいます月子も、公様と同じだけ責任を負いますわ

 月子とイーディは、オレに微笑んでくれる

でも、月子怖ないのかこの子たちの心を覗くのは

 少女暗殺者として何のためらいもなく、たくさんの人を殺してきた姉妹だその精神と記憶は普通では無いだろう

わたくしは京都時代にもっと怖ろしい心に直面しておりましたから

人殺しや、どす黒い心の持ち主には慣れていますわ

 そうだった鷹倉神社には関西のヤクザたちが来ていたんだっけ  月子の本当の父親もそんなヤクザの親分だった

あの人たちの心に比べればこの子たちの心は、綺麗ですわ

 鷹倉3姉妹の長女で、一番早く巫女の力が目覚めていた月子は醜いヤクザたちの心を見せつけられることに耐えてきた

だから、この仕事は耐性のあるわたくしがしなくてはならないのです

 だから、ヨミやルナたちではなく月子がここに来た

この子たちの心に隙を作っていただけませんかその瞬間に心の深い領域に潜り込みます

 イーディが、ドリィ&アナ姉妹に笑顔で話し掛ける  二人はポカンとして話を聞いていたが  やがて、イーディに片手を差し出す  イーディは2人の手の指を軽く握ると笑顔のまま

シンゲツッ

 接触型の心月を打ち込む  これなら、ドリル姉妹だけにしか気の波は伝わらない

ヒャグッ

ハキャウッ

 姉妹が悲鳴を上げた瞬間イーディの肩に手を置いた月子が  イーディを通してドリル姉妹の心に入り込む

わたしは、中途半端な人間だったのだな

 食堂へ向かう廊下でグレース・マリンカさんが言った  ドリィ&アナの改変をイーディと月子に任せて、オレたちは急ぐ  今日は平日で、これから学校へ行かないといけないんだから

誰にも負けたくない、より強い人間と闘いたいなんて言っていたが相手を殺すとか、相手に殺されるなんていう領域には達していなかったただボコボコにしてやりたいぐらいにしか考えていなかった

 キョーコさんやイーディ、少女暗殺者姉妹たちを見て色々と考えたらしい

それはあたしも同じよあたしは結局、スポーツ格闘技のアスリートなのよね

 工藤遙花もそう言う

わたくしもつくづく自分の考えの浅さを思い知りましたわ

 武闘派お嬢様の栗宮素子さんも溜息を吐く

実戦ならルールなんてものはありませんし、どれだけ卑怯なことを生き残らなくてはいけないのですわねあんなに自由すぎる槍を使われてしまったら、わたくしたちの槍術では勝てませんわ

戦国時代に編み出された栗宮流槍術では、ドリルが飛び出して来る槍の対応策はございませんものね

 栗宮さんの警護役の御厨さんがそう言う

そうねわたくしたちの槍が時代に合わなくなっているということは認めざるを得ないわ

 実戦ではもう使えない  かといって、完全にスポーツ化できるとも思えない  栗宮流槍術の未来は、なかなか険しい

ま、色々と判ったんだからゆっくり考えてみればいいんだよっ

 寧が明るい笑顔で、そう言う

ねえ、パパアニエスは、さっきの子たちのお友達になりたいですの

あの子たちは昔のアニエスによく似ていますの

 高校の時に、クラスメイトが手作りで七節棍を作ってました  これを書きながら調べたんですけれど男坂に出て来たのは四節棍だったのか  ダテ・オミトで偽ダテ・オミトや合体ダテ・オミトを思い出した私は  ふあんろーどの愛読者でした

1281.ネガティブ潰し / 朝食小景

◇国際犯罪者

・香月瑠璃子/15歳香月家の令嬢でみすずの従妹セックス奴隷お兄様

◇黒森家の年少組

・鷹倉月子/18歳人の心を操作できる巫女姉妹の長姉公様

・鷹倉夜見子/14歳巫女の3姉妹の真ん中強気な性格のロリ巨乳ヨミ先生

・鷹倉ルナ/12歳鷹倉神社の巫女の3姉妹の末っ子ボクっ子兄さん

車で通学組は、急いで食べて下さい

 食堂に着くとマナが、大きな声で言う  オレの高校は、このお屋敷のすぐ近くだけれど  超お嬢様校へ通う子たちは、車での移動となる  当然、通学するのに時間が掛かる

アニエスちゃん、こっちこっち

 ルナが、アニエスを呼んだ

はいですのっパパっ

うん、判ってるさっきの子たちはオレに任せとけアニエスは今日が初登校なんだからそっちに集中しろ

判りましたのあの子たちのことお願いします

 アニエスはそういうとルナの隣の席に走っていく

慌てなくても平気ですよちゃんと、始業時間前に到着するように車列を走らせますから

 見ると翔姉ちゃんが来ていた  ああ、レイちゃんは、すでに茉莉花を学校に車で送って行っていないから  みすずたちの朝の送迎は、翔姉ちゃんが担当するんだな  今日、ここから超お嬢様校に行くのは

香月家のみすず、瑠璃子、美子さんに、警護役の美智

アニエス、ルナ、コヨミちゃんの年少組に警護役見習いのヨミ

お嬢様だけと名家の一員ではないまり子とエリカ警護役はハイジ

名家の令嬢の可憐と、桜子と警護役から降格して裁縫係になった不知火シエさん

桜子と警護役

 そして武闘派お嬢様の栗宮素子さんと警護役の御厨くるみさん  凄い人数だ  大型バスでも借りてきたい気分だけれど数台の高級車に分乗して、香月セキュリティ・サービスの警護車寮を付けて、車列を作って学校まで送ることになるんだろう

わたくし今日は、学校をお休み致しますわ

 栗宮素子さんは暗い顔でそう言う

少し、落ち着いて考える時間が欲しいんです

 キョーコさんに、自分の槍術の存在意義を全否定されたことが相当ショックだったみたいだ

あら、そんな我が儘はいけませんわ

わたくしのことは、わたくしが決めます香月セキュリティ・サービスの関さんには、関係の無いことですわ

 と栗宮さんは、ムッとして答える

今日は気分が良くないから、お休みさせていただきますそう決めましたからわたくし

うぇーそんなんじゃ、うちが困るよっ

 寧が栗宮さんに言う

黒森家にお泊まりしたら学校をお休みしなくちゃいけないほど体調が悪くなったっていうのはあたしたちが栗宮さんに変なモノを食べさせたってことになっちゃうんじゃないのっ

 ニターッと笑顔でそう言う

そ、そんなことは申し上げておりませんわ

でもさぁ、栗宮さんは昨夜、ヨッちゃんにお仕えする女の末席につくって宣言してなかったヨッちやんどう思う

栗宮さん、学校へ行って下さいこんなことで休まれるのは、迷惑です

ヤッちゃんの言う通りですこの屋敷に泊まった朝に学校を休まれたりしたら黒森家の名誉が傷付きます

 栗宮さんが本人の申告通りに、名家・栗宮家や他の中堅名家から送り込まれた監視役なら  黒森家に潜入して、一晩経った後の様子をどこからかチェックしているはずだ

栗宮さんが元気に学校へ行ってくれないと黒森家が、あらぬ疑いを掛けられたりするんじゃないですか

 栗宮さんたちをオレたちが、強制的に軟禁しているんじゃないかとか  すでに巫女の力を使って、栗宮さんたちをオレたちの下僕にしようと精神改造をしているので外には出せないのではないかとか

そんなこと以前に、下らない理由で学校を休むなんていうのはお姉ちゃんが許さないからねっ

うちの子になりたいんならそういうことは、きちんとしてもらうよっ

 授業をよくサボッてた元・不良少女の寧がそれを言うのは

わたくしも香月セキュリティ・サービスの職員でなく、黒森家の一員として申し上げます学校に行きなさい

 翔姉ちゃんも、笑顔でプレッシャーを掛ける

素子お嬢様皆様のおっしゃる通りですわ

 臣下の御厨さんも、栗宮さんにそう言う

わ、判ったわ判りました学校へは参りますっ

 栗宮さんは、何とか折れてくれた

はいはいじゃあ、その辺に座ってお食事にして下さい

 台所からエプロン姿のマナが出て来て栗宮さんたちのための皿を運んで来た

今朝はハムエッグとサラダパンは、愛ちゃん特製です

新作だから感想を聞かせて

 向こうのテーブルで朝食を摂っていた愛がみんなに言う

さて、オレも朝食にするよ

 オレはズラッと女たちが座っている食堂のテーブルを見る  ええっと空いている席は

お久しぶりっ元気だった

 この金髪碧眼美少女は  ミス・コーデリアの部下のコードネームニキータ・ゴルバチョフこと

アーニャ

 夏休み明け以来だ

わたくしも、キョーコ様、コーデリア様と東南アジアで合流したのよそろそろ麗華とも次の対戦の打ち合わせをしないといけないし

 アーニャは、キョーコさんの手下という設定でレイちゃんや香月セキュリティ・サービスの職員たちと闘う特別番組に出演している

翔とも話さないといけないことがあったからキョーコ様たちと一緒に、お庭には行かなかったのよ

 だから中庭には、キョーコさんとミス・コーデリアとイーニーとミーニーだけが来たんだ

アーニャ、例の件頼んだよ

 奥のテーブルで朝食を食べながら、キョーコさんがアーニャに言う

はいかしこまりました例のドリル姉妹のお目付役は、わたくしがするわ

 アーニャがオレに言う

あの子たちがおイタをしないようにわたくしが見ているわあの子たち、あたしの言うことは聞くから

イーディなら、あの子たちを抑えられるだろうけれど授業で教室から出られない時があるだろそういう時は、アーニャに任せな

 キョーコさんが、オレに言う

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