警察沙汰にならなかったとはいえ、自分の学校の生徒が、全校生徒に生中継で女生徒のレイプ放送をしちゃったんだから責任は免れないでしょ

ああ、オレの雪乃レイプ生中継は

遠藤のしたことになっているんだっけ

だから、来学期に向けて大幅な教職員の入れ替えがあったって、おかしな眼では見られないわ克子が理事会を通して、学校側に強く要望することになっているから

これでオレの高校が、娼婦の供給元として使われることはなくなる

あたしも、校長先生と同じタイミングで学校から姿を消すわ元々、正式な教職員としては記録されていないのよ、あたしは学校が文部省や県に出す書類にも、あたしの名前は載っていないしね毎年、入学式の時に英語教師の一人として紹介されていただけなの職員室に机も無いし学校紹介のパンフレットや卒業アルバムにも、あたしの姿は掲載されないことになっているから

幻の教師

ミナホ姉さんは、英語準備室という謎の部屋に一人でいた

最初に、みんなの前で英語の教師と紹介されるからどこかの学年を教えているのだろうと、みんなに思い込せて

実際には、誰にも教えていない授業をしない女教師

いるはずのない教師が姿を消すそれだけのことよ

でも、ミナホ姉さん姉さんは、本当に先生になりたかったんじゃないの

渚が娼婦生活の中で、必死に花屋さんになるための勉強をしていたように克子姉が、パン屋さんになる準備をしているようにミナホ姉さんだって、先生になる勉強をしていたんだろ

ミナホ姉さんは少し、間を置いて

夢よだって、なれっこないんだから

ふふっと、笑う

大学の通信講座は、偽名で高校を卒業している娼婦の子の名前を借りて、受けていただけだもの最初から、判っていたことだから

もう、復讐は終わったんだからさ弓槻御名穂の戸籍を取り戻して、勉強し直して本当に、先生の資格を取ればいいじゃないかうちの学校なら、克子姉が理事長なんだし教員免許さえあれば、ミナホ姉さんを本物の先生として雇ってくれるだろ

そんなの無理よまず、大学の受験資格の認定試験から受けないといけないのよ何年かかるか判らないわあたしもう28歳なのよ

何歳だって、構わないじゃないか

オレは、強く言う

無理よそれに今は、弓槻御名穂は公の場には戻れないのよ

あたしが生きていることを名乗り出たら警察に色々と調べられることになるわ白坂創介を追い込むのに奈生実の遺体を使ったでしょ

ミナホ姉さんは、奈生実さんの遺体を白坂創介の別荘から発見させることで白坂創介を完全に追い詰めた

奈生実もあたしも、誘拐されて行方不明のままだったあたしが生きていたと今名乗り出れば、あたしの今までの出来事を警察に話さないといけなくなるわ香月閣下のお力で、警察に圧力を掛けているって言ったって上層部に抑え付けさせているっていうだけでしょ突破口の鍵が見つかれば、現場の警察官たちは独自の判断で動き出すわ

つまりミナホ姉さんの過去を洗って、白坂創介との繋がりを明らかにしようとする

同じ家から娘が二人とも誘拐されて、行方不明なのよ白坂創介についての調査は打ち切るように、上層部からの指示は出ているでしょうけれど現場の担当者は、奈生実の無念を晴らしたいと思うわ

幼い少女が、誘拐され遺体で発見された

そして、白坂創介が奈生実さんを犯している映像もネットに流出している

まともな警官なら、事件の全貌を解明し白坂創介の共犯たちも全て逮捕したいと思っているはずだ

あたしが名乗り出れば黒い森の存在に気付かれるわでも閣下をはじめ、昔からの顧客の皆様にご迷惑を掛けることはできないでしょ

黒い森の顧客は白坂創介の連れて来た変態客ばかりではない

ミナホ姉さんのお祖父さんの代からの古い顧客もいる

そういう人たちにまで、捜査の手が伸びるのは申し訳無い

今も一台、あたしたちを追っ掛けて来ているけれど通常の警察でなく、公安警察があたしたちの監視に付いているのは上層部の命令に素直に従って、なおかつ、普通の警察官たちからあたしたちを引き離すことができる存在だからよ

公安警察は、もちろん黒い森の存在を知っている

それが、公表されてはいけないものだということも

黒森楼時代は政財界の大物たちが、夜な夜な集う娼館だったのだから

ジッちゃんのように、当時の黒森楼を知っている人たちが、まだ何人も現役で頑張っている

だから黒い森の娼館の存在は、秘匿しないといけない

奈生実さんの事件の解明を続けている現場の警察官たちにも

黒森公一郎の娘で、黒い森の現当主黒森御名穂それが、今のあたしよ絶対に表に出てはいけない女なの

白坂創介への復讐が終わってもミナホ姉さんは、救われないままなのか

お話は、よく判りましたわ

ニッコリと瑠璃子が微笑む

でも、そのこととアニエスちゃんの先生をしていただくという話は、別のことです

今のアニエスちゃんは急いで、同学年の子供と同じだけの学習をしなければなりませんそのためには、先生が必要です

ミナホちゃん、お願い致しますね一番、適役なのがミナホちゃんであることに、変わりはないのですから

ミナホ姉さんが、本物の教師にはなれないということとアニエスの先生になるというのは別の話だ

オレもそう思うよ教えるのは、ミナホ姉さんが一番、上手いと思うし

あたしも、そう思うっあたしたちってほら、そういうの向いてないしねっ

寧も笑って、そう言ってくれた

ミナホ姉さんは、困惑している

お願い致しますミナホちゃんでなければ、できない役目ですわ

瑠璃子が、そう言った

まだ、終わりじゃないんだよアニエスちゃんのことだって白坂創介がしでかしたことの一つでしょアニエスちゃんが、一人前になるまでは、ミナホちゃんがみているべきだと思うけどなあっあたしはっ

クスクスと、寧が笑った

そうね判ったわよ

ミナホ姉さんは、小さく答えた

終わらないのね

ああ、終わんないよみんなが、ニコニコ笑って幸せになるまではさミナホ姉さんでないとダメなことは、たくさん残っているよオレも協力するからさ一つ一つ解決していこう

何よりミナホ姉さん自身が

白坂創介の犠牲者の一人だ

ミナホ姉さんと、ミナホ姉さんの家族オレたち全員が幸せにならなければ、ミナホ姉さんの復讐は終わらないんだよだから、みんなで幸せになろう

うん、そうだよヨッちゃんの言う通りだよミナホちゃん

はい、みんなで幸せになりましょうわたくしも、頑張りますわ

寧と瑠璃子も、そう言ってくれた

くくくくむーっ

運転席のレイちゃんが、何故か泣いている

皆さん、素晴らしいです優しいですわたくし

涙を拭って、ハンドルを握り直すレイちゃん

いいのでしょうか皆さんの家族で

レイちゃんは悩んでいるんだ

レイちゃんは、どうなのオレたちのこと、嫌い

嫌いではありませんただ、今のわたくしでは皆さんの足手まといになるだけのような気がして

わたくしは剣だけの女です馬鹿です自分が人様より劣っているということは、この数日の間に、徹底的に思い知りました

いや、そんなことないと思うけれど馬鹿ならオレもかなりのもんだと思うし

うん、ヨッちゃんは頭が悪いでも、そこが可愛い

お兄様は、いつでも率直でいらっしゃいますから

寧も瑠璃子もオレが馬鹿だということに、異論はないんだな

でも、わたくしは人に対して優しくないですから自分勝手で、我が儘で人様の気遣いも判らないような、本物の愚か者ですから

レイちゃん、それはちょっと自分を卑下し過ぎだろう

まあ、やっとお判りになったんですか

瑠璃子が、平然とそう言う優しい笑顔で

お判りになったのなら後は、直すだけです良かったですね、レイちゃん

お兄様もわたくしたちもちゃんと、レイちゃんのことを見ていますから頑張って、直して下さいね

絶句するレイちゃん

瑠璃子で結構です家族の間で、様はおかしいですわ

ククと笑う瑠璃子

家族でいいのですか

レイちゃんが、瑠璃子に尋ねる

何を言ってるんですかレイちゃんは、わたくしのお姉様ですよしっかりして下さい

わたくしたちみんな必死で、捨て身で食らいついているんですよお兄様に

みんな家族であるために、一生懸命頑張っているんです不安なのも、怖がっているのも、レイちゃんだけじゃないですわ

瑠璃子ですわたくしだって香月家の娘をその中でも、一番問題を抱えているわたくしを、お兄様が引き受けて下さったことに感謝していますしかも、お兄様はこれまで一度も、わたくしを特別扱いなさっていません特別に優遇することも、逆に香月家の威光を恐れてわたくしから遠ざかることもなさりませんいつも等しい距離にいえ、距離なんてありませんお兄様は、いつでもわたくしを全力で抱きしめて下さっていますから

瑠璃子は満面の笑みを浮かべる

お兄様がわたくしを他の姉妹たちと同じに扱って下さっているからわたくしも、皆さんと同じ立場でお話ができます世の中の全ての基準なんて、もうどうでもいいんですわたくしにはお兄様がいるのですからだから、レイちゃんはわたくしのお姉様なんですみすずちゃんや寧ちゃんと同じです

瑠璃子は瑠璃子でオレたちの家族でいるために、香月家の娘としての価値基準を捨ててくれた

でも、わたくしは食らいつくにしたって、何をどうしたらいいのか判らないんです

レイちゃんは、苦しそうにそう言う

そんなの簡単ですレイちゃんも、早くお兄様にセックスしていただけばいいんですわ

セックスすればお兄様が、本当に素晴らしい方であることが判ります瑠璃子は、お兄様に抱いていただく度に、発見がありますお兄様との絆が深まっていきますそしてこれは、とても面白いことなんですけれど

ニッと、笑う

セックスを重ねていくと姉妹の仲も深まるんです

姉妹の仲

正直、わたくしは従姉妹であるのに、みすずちゃんのことを今までよく判っていませんでしたあまり、会話を交わしたこともありませんでしたしわたくしとみすずちゃんの間を隔てようとする方々もたくさんいらっしゃいましたし

香月家の周りには瑠璃子派とみすず派の対立があった

だから、二人は親しくする機会がほとんどなかった

お互いの性格すら、よく判っていなかった

それが、この数日でお兄様とセックスし、みすずちゃんとお兄様のセックスを拝見し、自分のセックスを見ていただくことで状況が激変しました今のわたくしたちは、お互いのことを良く理解し合っていると思います本当に面白いですわお兄様とのセックスの時だけは、本当にわたくしたち身も心も裸になりますから心の底の底まで、見せ合いましたそしたら大好きになりますわ

寧ちゃんのことも、ミッチーのことも大好きですみんな、わたくしの大切な姉妹ですああ、早くお屋敷に戻って恵美ちゃんや、マナちゃん、アニエスちゃん、イーディちゃんともセックスを見せ合いたいですっ家族ですからっ、あたしたち

瑠璃子の言葉に、レイちゃんは呆然としている

もちろん、レイちゃんともわたくしは、レイちゃんとお兄様のセックスが見たいですわたくしとお兄様のセックスも見て欲しいですわたくしがどんなに愛し、愛されているかを

うつとりとしている瑠璃子

うんあたしも見たいし、見てもらいたいなレイちゃんのこと好きだから

寧も、レイちゃんに微笑む

驚く、レイちゃん

あれ、気付いてないのあたしたち、みぃーんな、レイちゃんのこと大好きだよっレイちゃん、あたしたち家族の中から、敵意とか感じたことある

そりゃそうだよみんな、好きなんだから早く家族に入っておいでって、思っているんだから

あたしもルリちゃんに賛成だなヨッちゃんとセックスすれば、一発で判るよ愛されるって、どういうことなのかヨッちゃんに愛されるっていうことが、どんだけラッキーで誇らしいことなのかがね

寧、無理強いはいけないわよ

ミナホ姉さんは、小声で言った

ミナホ姉さんはセックスのできない身体だ

あ、はーいまあ、ちょっと考えといてレイちゃん

寧のその一言でこの会話は、終わりになった

まもなく、到着します

レイちゃんが、そう言う

ああ、確かに窓の外の風景に見覚えがある

そろそろ、お屋敷だ

大川から、藤宮さん聞こえるか

通信機から、声がする

はい、こちら藤宮

レイちゃんが、マイクを取って返答する

定点ポイントで、我々は本隊と合流するそのまま、日勤の連中に引き継いで退散する

さっきは、舐めた口をきいて悪かったそっちは、24時間警護だろ頑張れよ

いえ、こちらこそご苦労様でした

ああわれわれは、明けて明後日の夜を担当するシフトが合えば、またよろしく頼む

通信が切れる

なあんだ、いい人じゃんか

どうでしょうわたくしが聞いていることを知っていて、わざとああ言っているのかもしれません

瑠璃子の評価は厳しい

はい自分の勤務シフトを通信で話すなど、本来はあってはならないことですから

レイちゃんも、そう言う

ああ、レイちゃんにではなく瑠璃子に、自分たちは明後日の夜にまた勤務しに来ますとアピールしていたのか

それでも、ありがたいことじゃないかしら

香月セキュリティ・サービスの一員として現場の人に認められたのだから

そうだねっ、良い方に取っておこうよレイちゃん

お屋敷の正門の前に着く

レイちゃんが遠隔操作のスイッチを入れる前にススーッと、門が開く

克子姉が、監視カメラで観ていてくれたんだな

警護車量を外に残してオレたちのベンツだけが、敷地の中へと入っていく

車の時計を見ると6時半過ぎ

車が屋敷の正面玄関に着くといつものメイド服姿の克子姉が出迎えてくれた

おっはよう克姉

ベンツを飛び降りた、寧が克子姉に抱きつき、頬にキスする

まあ、朝から元気ね

克子姉は、嬉しそうにキスを受ける

あのお早うございます、克子ちゃん

モジモジと恥ずかしそうに、瑠璃子が言った

ちゃん

克子ちゃんとお呼びしてはダメですか

それは構わないけれど

わたくしのことも、ルリちゃんと呼んで下さい

困惑する、克子姉

元・娼婦である克子姉にとっては瑠璃子は、顧客の孫娘だ

一番、瑠璃子に対して壁があるのかもしれない

あの家族ですから仲良くしていただきたいんですわたくし

真剣な瑠璃子の眼に、克子姉は

うん、判ったルリちゃん

克子ちゃん大好きです

瑠璃子は、克子姉に抱きつき頬にキスする

最後は、オレだ

克子姉おはよう

抱いて、キスをする

うふふスッキリした顔をしているわね昨日は、みんなと楽しくできた

オレは、克子姉の腰とお尻をグッと抱きしめ

克子姉がいなかったから寂しかったよ

もう嘘ばっかり

克子姉は、嬉しそうに微笑む

嘘ではありませんわ克子ちゃん、次は一緒に、セックスして下さいお願い致します

瑠璃子が、ペコリと頭を下げる

あ、克姉あたしも、あたしもっ

寧も、笑ってそう言う

もおっ判ったわよ今度ね

嬉しそうに、克子姉は言った

あたしたち、車をガレージに入れてくるわ

ミナホ姉さんが窓を開けて、そう言った

レイちゃんだけじゃ、ガレージの勝手がまだ判らないからだろう

このベンツは、ミナホ姉さんの車だし

はい、食堂に朝食の支度ができていますから

克子姉が答えると、ベンツはガレージの方へ向かって行く

屋敷の中へ入る

えっと克子姉

オレは、心配なことを尋ねる

みんなはどうどんな感じ

昨夜、お屋敷に残った人たちは

あたしはこの通り、元気よ渚も夜のニュースを見たら、ホッとしたわ元・娼婦のお姉様たちもそうみたいあれを見たら色々と吹っ切れたわ

恭子さんの仕組んだ乳母車にM字拘束された白坂創介の階段落ち映像

あの人がもう再起不能だってことは、一目瞭然だからもう、襲われて酷い目に合うことは絶対にないんだって判ったらぐっすり眠れたわ

お姉様たちの中には逆に、恭子さんやお嬢様に恐れを感じた人もいるみたいあそこまでやるんだってだからこの件で、元・娼婦の中から、裏切り者が出ることは無いわあそこまで、やったんだから

白坂創介への復讐が不十分だと、本人や家族にさらなる危害を加えることを望む人も

ミナホ姉さんや恭子さんのことを、警察やマスコミに売る人もいない

あたしや渚にとっては本当に、これで終わったのよ

克子姉と渚にとっては

あなた、悪いんだけれど恵美ちゃんを起こしてきて

ほら、あの子は今日も、部活があるでしょそろそろ起きないと

メグは、陸上部の練習がある

マナちゃんは、ゆっくり時間があるけれど恵美ちゃんは、ねえ

ああメグとマナは、不安定なままなんだ

そして、メグは学校に行く前に先に何とかしないといけない

ヨッちゃん、行っといでゆっくりでいいよあたしとルリちゃんは、食堂に行っているからさっ

はい、お兄様ごゆっくり

えっと、メグはどこにいるの

どの部屋で、寝ているんだ

あなたの部屋よあなたの部屋で、あなたの匂いを嗅いで寝たいって

オレが寝起きしていた部屋か

判った、行ってくるよ

オレは、階段を2階へ上がる

勝手知ったる自分の部屋ていっても、ここ数日は戻って来てないな

とにかく、部屋へ向かう

ドアは鍵が掛かっていない

いや、克子姉が遠隔操作で鍵を開けておいてくれたんだな

この元・娼館はそういうカラクリがいっぱいあるから

カチャ

静かに部屋の中に入る

ああ、ベッドの中でクゥクゥと眠っている

何か、ぐったりしているな

白坂創介の処分は、やっぱりショックだったんだろう

顔にも生気がない

寂しそうな寝顔だ

オレは、ベッドに接近する

メグの髪を撫で頬を撫でる

こうやって見ると、本当にまだ高校1年生の女の子なんだな

そして綺麗だ

寝顔って女の子の素の美しさがよく判る

オレは、メグの耳から首筋を撫でる

メグの肌の感触は気持ちがいい

ぅぅん

メグが、眼を覚ます

うっすらと、眼を開けて

おはよう、メグ今、帰ってきたんだ

お、お帰りなさい

メグが、返事し終える前にメグの唇に、キスをする

メグがいなくて、寂しかったよ

嘘、みすずさんたちといっぱい、楽しんできたんでしょ

うん、とっても楽しかっただから、ここにメグも居たらいいのにって、思ったんだ

メグが、下からオレを抱きしめる

大好きだよ、メグ

あたしもヨシくん

そのまま何度も、キスを繰り返す

する

メグが、オレを見上げて言う

オレの体調は

ああヨシくんは、いっぱいしてきたんだよね

瑠璃子と美智に膣内射精を2回ずつ

みすずと寧には1回

それから、みすずと瑠璃子の口に1発ずつ

ていうかそろそろ起きないと、今日も練習だろ

オレは、話を誤魔化す

休むか

陸上部の人たちも、白坂創介の無残な姿での発見は知っているだろう

メグは、白坂家の遠縁だということになっている

今日の練習を休んでも、変には思わないだろう

行くヨシくんの奥さんは、こんなことぐらいでヘバッてたらダメだもんっ

起こして

オレは、メグを抱き起こす

あたし、シャワーを浴びるわ昨夜お風呂入ってないしスッキリした顔で、センパイたちの前に行きたいもん

それで、あの

恥ずかしそうに、メグはオレを見る

何でも言えよ、メグ

うん一緒に入ろうヨシくん

オレは、メグと一緒にベッドから起きる

メグは、部屋の中を見て

あたし、あれやだ

見るとそこには、雪乃の写真が貼ってあった

雪乃の処女喪失ポスターだ

全裸の雪乃の女性器を、オレのペニスが抉っている

男に犯されて絶望している雪乃の顔

ミナホ姉さんが、雪乃の心をくじくために作った

じゃあ、剥がそう

オレは、ツカツカと歩いてポスターの入ったフレームを壁から外す

裏返して、雪乃の姿が見えないように床に置く

いいのヨシくん

ああいいんだオレには、メグたちがいるんだから

オレは、笑顔でそう言った

ここには代わりに、メグのポスターでも貼ろうか

冗談ぽく、そう言ったらメグは

ヨシくんがそうしたいのならいいよ

恥ずかしそうに、そう言った

それから、二人でシャワールームへ

お互いの服を脱がしっこする

メグは綺麗だよな

長身で、足が長くてモデル体型で

嘘寧さんやみすずさんの方が綺麗よ瑠璃子さんだって

メグには、メグの美しさがあるんだよ

切れ長の眼の知的な美貌

オレは、メグの裸身を抱きしめる

愛してるずっとずっと、一緒だからな

うんずっと側にいるわヨシくん

そのまま、二人で身体を洗い合う

昨夜の寧たちみたいな、ソープランドごっこにはならない

真面目なメグは、スポンジで丁寧にオレの身体を洗ってくれる

だから、オレもメグの身体を丁寧に洗う

あん、鏡で丸見えだね

このシャワールームも娼館の施設だ

じゃれ合うオレたちの姿が、よく見えるように大きな鏡が設けられている

メグの顔、どんどん変わっていってるの判るか

寝顔の時は、あんなに生気がなくて寂しそうだったのに

オレと居るうちにどんどん、明るく元気な顔に変わっていく

鏡の中のメグが微笑む

ヨシくんが来てくれたからだよ本当に、帰って来てすぐにあたしのとこに来てくれたの

うん玄関に入って、そのまま来た

いや、克子姉が起こしてきてって言ったからだよ

それでも好き一休みしてからとか、お茶を1杯とか思わなかったんでしょ

あ、そうだなお茶を飲めば良かったな思い付かなかったよ

もおっシャワーから出たら、一緒に飲もうあたし、ヨシくんに紅茶を入れてあげるからっ

オレの手がメグの小振りなおっぱいに触れる

メグの手がオレの股間に伸びる

ねやっぱり、しようよ

メグの眼が、オレを誘う

あたし欲しくなっちゃった

背中から、メグのおっぱいを揉む

あっ気持ちいい背中から抱きしめられるの、あたし好き

せっけんで滑って、メグのおっぱいは、オレの手の中でぷにゅぷにゅ変形する

乳首が、尖ってくる

あたしも、触るぅぅ

メグは、オレのペニスをシャボンのついた手でしごく

ああ、大きくなってきたよヨシくんの

嬉しそうに、メグは言った

メグは、どう

オレは、メグの股間に手を伸ばす

あたしねもう濡れてるのヨシくんが欲しくてとろとろなの

メグは、全身泡まみれのまま壁の鏡に手を付く

これならヨシくんにエッチしてもらっているところ、よく見えるよ

後ろから立ちバックでメグの中へ

ふんんっ

あああっ入ってきたぁぁ

まだ完全に解れていないメグの膣をペニスで押し広げていく

あああヨシくんだぁあたしのヨシくん

セッケンでぬるぬるの身体を擦り合わせるように後ろから、メグを突く

あああっ、ああっ、あーっ気持ちいいよっ気持ちいいのっヨシくん

オレは一気に加速する

メグの腰をしっかりと押さえて

メグは、しっかりと踏ん張っている

手は、鏡をギュッと掴んで

鏡の中で喘ぐメグがオレを見ている

好き好きヨシくん好きぃぃぃ

メグ、オレもお

いいよ、あたしのことはいいから出してっあたしの中に出して

腰を突き動かす

パンパンパンと、小気味よくオレの下腹が巡りの尻を叩く

メグのお張りは、弾力があって気持ちいい

メグの細い足が、キュツとすぼまって膣の中のオレのペニスを締め上げる

出してぇぇ、ヨシくんあたし、好きなのヨシくんのが、お腹の中にピュッとなるの大好きっ

もうダメだい、イクよイクよぉ

きてぇヨシくんきてぇぇぇ

くううううっ

今朝、最初の熱撃がメグの膣奥を犯していく

あああ、温かいお腹の中に、拡がっていくよぉぉ

メグの中に射精している

ヨシくん、ヨシくん、ヨシくぅぅん

鏡の中のメグが悦んでいる

オレの射精を受けて悦んでいる

お帰り、お帰りなさいヨシくんヨシくん、大好きぃぃ

ただいま、メグ

オレは、最後の一滴までメグの膣奥に放出した

昔の宇宙戦艦ヤマトは艦内の野菜が足りなくなってきたので、近くの星に獲りに行きますというお茶目な回があったりします

しかし、昔の森雪は少しトボケているというか、頭が弱そうなところが魅力でした

古代くんが、死んじゃうですから

今の森雪はキャリアウーマンぽいのが

巨乳だし

512.ピース・サンダァ

さて、メグと急いで服を着る

メグは、登校するから制服に

オレは作業用のツナギに着替えた渚の店の名前のロゴが入っているやつだ

下着も、替える

ここは、元々オレが寝起きしていた部屋だから買い置きの新品があった

さあ、行こうヨシくん

メグは、ニコニコ顔で、オレの手を引っ張る

さっきまでの落ち込んで憔悴していた表情は、吹っ飛んでしまった

肌と肌の触れ合いというかセックスは、凄いと思う

短時間で、人を元気にする

メグは、元気よく食堂に飛び込んだ

食堂では、克子姉と寧が朝食を並べていた

瑠璃子もお手伝いしている

おおおっ、メグちゃんっおっはようっ

こちらも元気溌剌、寧がメグを抱きしめるほっぺにチュツとキスをした

ああーっ、お肌つるつるヨッちゃんとエッチしたでしょっ

寧の言葉に、メグは

寧お姉さんだって、お肌の艶がいいですよっ

すっかり機嫌がいい

メグ寧お姉さんじゃなくって、寧ちゃんて呼んでくれ

何か呼び方で、壁ができているところがあるから、全員、呼び方をガラッと変えることになったんだ

ああそうですねお姉さんとかだと、何か微妙な感じがありますよね

あたしもさっヨッちゃんに、呼び捨ては偉そうだって叱られたら、前のメグちゃんに戻すね

寧が、ヘヘと微笑む

め、メグちゃんわたくしの、ハグとキスも受けて下さいませ

瑠璃子が恥ずかしそうに言う

年上のお姉様に対して、大変申し訳ないのですけれど親愛の情を込めて、メグちゃんと呼ばせていただきたいのです

メグは、オレを見る

メグの妹なんだぞもう、一生

オレは、笑ってメグに言う

メグもルリちゃんて呼んであげてくれよ

わたくしもう一生、お兄様のお側に置いていただくしかないんですお願いします

瑠璃子は、丁寧に頭を下げる

うん、判ったわルリちゃんよろしくね

メグも笑って、受け入れてくれた

では、失礼致しますメグちゃん

瑠璃子は、メグを抱きしめ頬にキスする

ルリちゃんはヨシくんと何回したの

えっと、あの2回お腹の中にお口に1回出していただきました

そうなんだよっミッちゃんとルリちゃんが、ヨッちゃんから絞り取る、絞り取るヨッちゃん、もうシオシオのパーの絞りカスみたいになっちゃったんだからっ

冗談ぽく、寧が言う

今度はメグちゃんも、ご一緒して下さいませ

瑠璃子は、まっすぐメグを見た

メグちゃんと、裸のお付き合いがしたいですお兄様を通して、身も心も裸になって、一緒に楽しく過ごしましょうみすずちゃんも、ミッチィもそう言っていましたわ

瑠璃子は、香月組を代表してメグの心に訴える

あたしは、でもあなたたちみたいな、お嬢様ではないわ

メグちゃんはわたくしたちのお姉様ですわたくしたちは、メグちゃんのことが大好きですわ

メグまるっと、全部まとめて呑み込んでくれ

全部呑み込む

うんルリたちだってメグのこと、まるっと呑み込もうとしているんだから

克子姉が、オレたちの会話に割り込む

腹を括って、受け入れちゃうしかないのよどうせ、これからずっと一緒に暮らすんだから受け入れちゃったら、どんどん好きになっていくわ家族なんだから

判ったあたしは、お姉さんだものねルリちゃん今度は、あたしから抱きしめさせて

はい、どうぞメグちゃん

メグが、瑠璃子を抱きしめる

でも、口惜しいわルリちゃん、本当に綺麗で可愛いんだもの

そう言うメグに、瑠璃子は

メグちゃんはご自分のことが、判っていらっしゃらないですわ

えという顔になる、メグ

メグちゃんも、とっても綺麗です美人さんでいらっしゃいます

そして、わたくしたちの場合はお兄様がどう思われるかが、全ての判断基準になります

うんオレはメグはとっても綺麗だって思っているよ

お兄様は、わたくしのことも香月家の娘とは見ていません裸の15歳の一人の少女として素のわたくしを、愛して下さっていますメグちゃんと同じ立場ですから

ルリちゃん

わたくしたち姉妹は、お兄様の愛を奪い合うライバルではございませんお兄様を中心に盛り上げて、皆様で幸福になっていこうとする家族ですから

うんごめんなさいあたしが心の小さい女だったわこんなことで嫉妬して

ちゃんとお兄様はメグちゃんのことを思っていましたよ昨夜もメグちゃんは、今何をしているんだろうって、おっしゃっていましたから

あっ、それ、あたしも聞いたから本当だよヨッちゃん、こっちのお屋敷に残したみんなのことを心配していたんだから

寧が、証言してくれる

克姉のことも、マナちゃんや、アニエスちゃんや、イーディや、渚ちゃんや、真緒ちゃんのことまで心配していたんだからさっ

寧が、克子姉を見る

あたしのことなんて心配しないでも、大丈夫なのに

オレは克子姉を後ろから、抱きしめる

そんなことないよ克子姉のことだって、大切だからオレは

もう困っちゃうわ顔が赤くなっちゃうじゃない

克子姉は、赤面でなく眼を潤ませていた

大好きだよ、克子姉

そんなの知っているわよ

よーしっあなたたち、みんな、この克子お姉さんが、素敵なセックステクニックを教えてあげるからねっみんなで、この人のことをメロメロにしちゃいましょっ

うん、克姉ヨッちゃんに、アヘ顔ダブルピースさせようっ姉妹のセクシー力を結集させてさ

あーら、寧ちゃんが先にアヘ顔ダブルピースするんじゃないかしら

克子姉の言葉に寧は、うへーっと笑う

ヨシくんアヘ顔ダブルピースって何

お兄様、わたくしも知りたいですわ

すまん、オレもよく知らないんだ

オレたちの視線が、寧と克子姉に向かう

ええっとじゃあ、今度実地でやってみよう実際にやってみた方が判りやすいから

困り顔で寧が言う

では、わたくし挑戦します

ニッコリと微笑んで瑠璃子が手を上げる

ええっと最初は、ミッちゃんとかの方がいいかもルリちゃんは、ミッちゃんのアヘ顔を見てから、検討した方がいいと思うよっ

寧ちゃんが、そうおっしゃるのでしたら

素直に引き下がる瑠璃子

それともさっメグちゃん、してみる写真も撮ってあげるけど

あたしは、結構です

メグは強い声で、断った

寧ちゃんの様子を見ていると何か、変なことだっていうのは判りましたから

メグは、真面目っ子だからなあ

変なことって、楽しそうじゃないですかでは、瑠璃子が先に挑戦してみますから、瑠璃子のアヘ顔というのをご覧になって、面白そうだったらメグちゃんもやってみて下さい

瑠璃子は、にこやかにそう言った

みんなで楽しいのが一番ですから

う、うん判ったわルリちゃんが、そう言うのならあたしもできそうだったら、やってみるわ

ほんわかと場が和んだ

おはよう、みんなっ

渚が、食堂へ入って来た

おはよあ、パパアニエスちゃん、パパいるよっ

パパお帰りなさいですのっ

真緒ちゃんとアニエスが、パタパタとオレに飛びついて来る

うん、おはよう真緒ちゃんアニエス

オレは二人を、思いっきり抱きしめる

アニエスは、キスを求めて来たからその唇に、そっとキスする

あー、真緒もパパ

真緒ちゃんにも、軽くキスする

渚もおはよう

オレは、渚を抱きしめキスする

うんあなたのお陰で眼が覚めたわ愛してるっ

渚も、豊満なボディでオレを抱きしめキスを返してくれる

あー、ママ2回はずるい真緒もっ

真緒ちゃんが飛びついて来るからもう一度抱きしめてキス

アニエスも欲しそうにしていたから、抱きしめてキスする

3歳の真緒ちゃんは、可愛いだけだけど

12歳のアニエスはもう色気がある

身体も、大人の女になりつつあるし

昨夜、初めて男の精を受け入れたからだろうか

アニエス、身体は平気か痛いところはないか池田先生、何だって

オレの問いに、アニエスは

穴が塞がらないうちに、またしてもらいなさいだそうですの

ずっとしないと、処女膜が再生してしまうこともあるから定期的にしてもらいなさいだそうですのそうしないと、次にした時にまた痛いことになるからって

パパしょじょまくってなーに

真緒ちゃんが、オレに尋ねる

それはねっ大人になる時に、ヨッちゃんに破ってもらうものだから真緒ちゃんは、大切にしておきなさいねっ

へえ真緒ねあへがお・だぶるぴーすっていうのは知っているよ

な、渚

克子姉が、渚を見る

いや、あたし、変なことは教えてないわよっだいたい、あたしだってそのアヘ顔ってのが何だか知らないんだからっ

すると、真緒ちゃんは

ぴっかぴっかぴっかりん、じゃんけ

慌てて、寧が口を塞ぐ

真緒ちゃんそれ違うっ違うからぁぁ

何が違うんだろう

よく判らん

みなさん、わたくしにも朝のご挨拶をさせて下さい

雰囲気を変えるように、瑠璃子がニッコリと微笑む

そのまま、真緒ちゃんとアニエス、渚と順番にハグとキスをする

渚ちゃんとお呼びしていいですか

うふっ、全然構わないわ若くなったみたいで、気分がいいわよっ

瑠璃子の提案を、渚は笑って受け入れた

あー、あたしもみんなとハグ&キスするぅメグちゃんもしときなっ

寧が、身を乗り出す

メグも、ハグをしに

アニエス、大丈夫だよ怖くないからみんな、アニエスのお姉さんなんだから

オレがそう言うと、アニエスははいですのと答えて寧とメグのハグを受け入れていく

あれあれ、どうしたのみんな、アメリカ人になっちゃったわけ

マルゴさんと、イーディが入って来た

二人とも、トレーニングウェアを着ている

朝の稽古をしてきたのだろう

イーディは、トレーニングを怠らない子だから

うん、あたしたちアメリカ人になっちゃったのっというかアメリカ人の感覚が、あたしやっと判ったよ

これってスキンシップで、相手の体温や息遣いを感じる、とっても大切なことだったんだね

マルちゃぁぁん

マルゴさんに抱きつく

おやおや、どうしたのさ、寧

笑って寧を受け入れるマルゴさん

マルちゃん、大好きいつも、いつも、いつも、あたしのことを助けてくれて、本当にありがとうずっとずっと感謝しているのっマルちゃんのこと、お姉ちゃんだって思っているよ愛してる

寧どうしたの、変だよ

自分の胸に顔をぐりぐり押しつけている寧にマルゴさんは苦笑する

ううんずっと言えなかったから

今までだって、言ってたじゃないか寧はすぐにマルちゃん、大好きって

そういう照れて、何となく言っちゃってるのとは違うのっ本当に、本当なのっあたしっ、本当にマルちゃんのことお姉ちゃんだって思っているのっいつもありがとうありがとう大好きお姉ちゃん

マルゴさんが、優しく寧を抱きしめる

えへへやっと言えた

微笑む寧

あたし正式に、黒森家の養女にしてもらおうって思っているの

今が、その時だと思うのマルちゃんも一緒に、養女にならない

真剣な眼で、マルゴさんを見る

ミナホちゃんの心を繋ぐ碇になるためにはそうしないといけないってヨッちゃんも、そうしてくれるから

ミナホ姉さんの正式な弟に黒森家の養子に

オレの覚悟は、とっくにできている

ええもちろんです

それは寧と彼と、二人がそうなるのはいいと思うけれどあたしは

マルちゃんも一緒ねっお願いお姉ちゃん

マルゴ・ハイウェイ・スタークウェザー・クロモリかちょっと長くないかい

ううん、格好いいと思うよっ

じゃあ寧の言うとおりにするよ

クスッと笑う

可愛い妹の頼みだからね

そしてまた、ハグ&キス大会になる

イーディは、キョトンとしていたけれどさすがアメリカ人

瑠璃子やメグのハグを笑顔で受け入れる

真緒ちゃんとアニエスも、面白がってみんなとハグして廻った

イーディが、オレの前に立つ

あ、そうかオレも、イーディとハグしないとな

グッド・モーニング

そう言って、イーディを抱き頬にキスした

イーディの身体は抱き心地が良かった

思ったよりも、立体的というか出るところは出ている

MORNING

イーディも、オレを抱きしめ耳の前にキスしてくれた

それから、オレに何か囁く

らいあんて聞こえたけれど

お前はまた、ライオンに近付いて戻って来たなって言っているよ

寧が、通訳してくれた

ライオン

さあ、朝ご飯にしましょうメグちゃん、急いで部活でしょ

学校までは、乗せていってあげるわあたしは、真緒を連れてお店に行くから

渚が、メグに微笑む

今日は、あたしが警護役で付いていくから

そうなのじゃあ、あたしもお花屋さんの手伝いに行くわっ

レイちゃんじゃないんだ渚の警護は

レイちゃんとミナホ姉さんは

朝食に来ないけれど

今、今夜のことで翔お姉さんと電話会議中

マルゴさんが、ニッと笑う

ゴールデンウィークの最後だからねでっかい花火を打ち上げないとさ

また、悪巧みか

いや、悪巧みをしている時の方がミナホ姉さんは活き活きしているから

ところでマナは、どうしているの

オレは恐る恐る、尋ねた

何でマナだけ姿を見せないんだ

悪い予感がする

マナちゃん、ちょっと塞ぎ込んでいるのまだベッドの中よ

渚が、暗い顔で答えた

ちょっと見てこようか

オレが席を立とうとすると

ご飯を食べてからになさい自分の体調を考えてから、行動するのよ

克子姉がオレを叱る

確かにこのまま、マナのベットに行ったら、またセックスってことになるかもしれない

マナちゃん今は、寝かせておいてあげなさい昨夜はずっと、この子たちの面倒を見ていてくれたからベッドも一緒に寝てくれたし

渚がアニエスと真緒ちゃんを見る

そうかマナは、今、やっと一人になれたんだ

それなら、しばらく時間を置いた方が良いかもな

オレも体力を回復させたいし

オレは、椅子に戻る

今日は、バターロールを焼いてみたのよ食べてみて

その言葉でここ数日の、慌ただしい出来事が、全て済んだんだと実感する

克子姉がパンを焼いた

ここしばらくは、ちゃんと小麦粉から生地を作ってパンを焼くような余裕は無かったからやっとできたわ

感慨深く克子姉は、言う

今までは、夜、お屋敷を留守にしたりネットで情報操作をしたり

落ち着いて、ゼロからパンを作っている時間が取れなかったもんな

ようやく日常が、戻って来た

これ、昨夜のうちにマナちゃんとパン生地を作ったのよそれで、冷蔵庫で寝かして今朝、早めに起きて、バターロールの形にして焼いたの

マナのパンか

オレは一口ちぎって、食べてみる

美味いよ、克子姉

ああ、克子姉の焼きたてのパンだ温かくて、しっとりとしていて

あら、バターとかジャムとか付けなくていいの

克子姉パン作りの練習、今日からしようよ

オレは克子姉のパン屋を手伝うと約束している

連休最後の日も空は青く、澄み切っていた

少し風があるけれど爽やかだ

今日は、気分のいい一日になるだろう

じゃあ、行ってきまーす、ヨシくん

メグが、軽やかに手を振る

パパ、また夜ねっ

真緒ちゃんも、車の窓から顔を出す

あ、そうだ来週、一度手伝いに来てくれる母の日向けのお花の入荷があるから、人手がいるのよ

オレは、渚に返事をする

また花市場とかへも行かないといけないよな

男手は、あった方がいいし

渚の店は、女の子ばかりだからまた、変なヤクザとかに眼を付けられても困る

ヨッちゃん、お店と真緒ちゃんのことは任せておいてっ

寧が、助手席で笑っている

マルゴさんみんなをお願いします

ああ、任せといて

オレの言葉に、マルゴさんは笑顔で答えてくれた

行ってらっしゃいませ、皆様

晩ご飯作って、待っているわ

行ってらっしゃいですの

瑠璃子と克子姉とアニエスが、笑顔で見送る

MAOMAO

イーディは、真緒ちゃんばかりに手を振っている

渚の車は、お屋敷から発進していった

ブォォォォォォォォッ

エンジン音が、遠ざかっていく

しっかし、メグちゃん、ずこい変わりようね

昨夜は、すごい落ち込みようだったのよ真っ青な顔をして

いや、オレが朝、起こしにいった時もまだ憔悴しきっていたよ

うん暗い顔をして、ぐったりしていた

それが、どうしてあんなにニコニコ元気になっちゃったんでしょうね

克子姉が、うふっと笑ってオレの顔を覗き込む

いやセックスって、凄いよね

セックスするだけであんなに元気なれるんだから

違うわよ、セックスじゃないわ

克子姉が、ハァと溜息を吐く

お兄様のお力ですよ

そうよ、あなたがすっかり乾ききって干涸らびていたメグちゃんの心を、潤したのよ

いや、克子姉オレ、別にセックスしただけだよ

世の中にはすればするほど余計に心が渇くだけの、虚しいセックスもあるわ心が温かくなるセックスばかりじゃないのよ

ごめんなさいあなたは、そういうセックスを、もう体験していたのよね

克子姉が、オレを抱きしめる

いや、セックスにはならなかった

オレが勃起しなかったから

あんな、嫌な気分しか残らないセックスも世の中にはある

ルリちゃんは、ずっとこの人に幸せなセックスだけをしてもらいなさい辛いセックスなんて体験する必要はないんだから

克子姉の言葉には元・娼婦の悲哀が込められていた

はい克子ちゃんそうします真っ直ぐに、お兄様だけを見続けます

あなたには、力があるわセックスを通じて女の子に愛を注ぐ力があなたのセックスは優しいの干上がった大地に水が染み込んでいくように、女の子の心にあなたの愛が拡がっていくのよ

LION

イーディが、オレの顔を見てニヒッと笑う

そして、そのままアニエスを連れて、中庭の方へ歩いて行く

アニエスもすっかり外が気に入っている

眼に入るものが全て気になるらしいトテトテとイーディに従っていく

あ、お兄様二人には、あたしが付いていますから

瑠璃子が、慌てて追い掛ける

でもねあなたの愛は、無尽蔵じゃないのよあなたの心から、どれだけ愛が湧き出すとしても限度はあるわそれに気を付けて

限界なら、気付いている

オレは、超人じゃない

いつでも、どこでも、どんな女に対しても勃起できるわけではない

雪乃さんみたいに、あなたから吸い取るだけの人ならあなたが、どれだけ愛を注いでも、何も返ってこないんだから

愛じゃないよオレはずっと、一方的に雪乃を犯していただけだから

オレはただの卑劣なレイプ犯だ

雪乃に対して、愛なんてことを口にする資格は無い

いいえ、それでも愛は、あったのよだって、あなたそれでも、いつだって雪乃さんを助けようとしてきたじゃないの最後の最後まで

今は雪乃のことはいいよマナの方が心配だオレマナのところへ行って来るよ

そろそろ起こした方がいいだろう

雪乃さんのことはいいの

ああマナのことが先だよ雪乃のことはミナホ姉さんに任せてあるから

あいつには、会いたくない

そう、それならいいわ

マナちゃんの心を潤してあげるのが先ね

あいつは、一人のベッドで何を考えているんだろう今

父が、どうしてもデパートで開催している工芸展が見たいと言うので

付き添って、日本橋まで行って来ました

実は、去年も一緒に行っているのですが父は覚えていません

70年前の記憶はあるのに去年のことは忘れています

去年と同じ、デパート内の喫茶店へ入ったのですが思い出してはくれませんでした

帰りに、最寄りの駅前のラーメン屋で、父とラーメンを食べてきました

高級デパートの喫茶店のコーヒー1杯の方が、ラーメン1杯より高いというのはうーむ

513.マナの決意・1

克子姉が、マナの寝ている部屋に連れてってくれた

ありがとうあの

マナとは二人きりで話した方がいいよな

あたしは、ここにいるわ何かあったら、呼んで

克子姉は、オレの気持ちを察してそう言ってくれる

あなた一人で、上手く話ができなかった時は少し大人のお姉さんが、必要になるかもしれないから

もちろん、あなたと二人だけの方が素直に話せる場合もあるけれど女同士でないと、判らないこともあるしね

オレは男だ

マナの気持ちの全てが判るとは言えない

中の会話聞いていてもいい

克子姉が、イヤホンを取り出す

マナの部屋に取り付けてある隠しマイクからの音声を小型ラジオみたいな機械で聞くことができるんだろう

うん頼むよ克子姉

オレは、克子姉に助けてもらうことにした

オレもその方が、心強い

みすずや瑠璃子たち香月家組や、お屋敷生まれのメグとは違う

白坂創介の実の娘だ

白坂創介の結末に対するショックは、深いだろう

オレは、部屋のドアをノックする

マナ入るぞ

オレは、返事を待たずに部屋の中へ入った

空気が、よどんでいる

オレは、ドアを開け放しのままにすることにした

部屋はカーテンを閉めたまま薄暗い

マナはパジャマ代わりのバスローブ姿で、ベッドに腰掛けていた

猫背で、小さく身を屈めて俯いている

お兄ちゃん帰って来たの

うつむいたまま、マナは言った

もう1時間くらい前には戻って来たよ朝飯も食ったし、メグや渚たちは出掛けたぞマナが起きてこないから、心配してきてみたんだ

そうごめんね

マナは、元気が無い

オレはつかつかと窓辺に行きカーテンを開ける

ほら、外は良い天気だぞアニエスたちは、庭で遊んでるマナも、朝飯を食ったら行かないか

ありゃりゃダメか

まあ、アニエスたちが居る場所だと、マナが気を遣うだろうしな

昨夜は、アニエスの面倒を見てくれてありがとうなマナが頑張ってくれてたって、渚から聞いたよ

それは、あたしの方がお姉さんだしお兄ちゃんとの約束もあったからね

マナはハァと溜息を吐く

テレビの放送、観たのか

白坂創介の無残な姿を

観たみんなと下のお部屋で

マナは、俯いたままだ

ん何だ

マナはキュッと、手に力を込めてシーツを握りしめる

あたし市川のお祖父ちゃんのところへ行くよ雪乃お姉ちゃんと

あたしがお願いするよ雪乃お姉ちゃんを精神病院に入れないでってそんで、姉妹そろってお祖父ちゃんの家で暮らすよ

いや、ちょっと待てマナ

昨夜から、ずっと考えたんだよ何が一番いいのかってみんなのためにお兄ちゃんのために

こんだけたくさんの人が家族になっちゃったからお兄ちゃん、大変でしょあたしとか、お兄ちゃんにずっと迷惑を掛けるだけだからさここからいなくなった方がいいと思うんだ

いや、オレは別に、マナを迷惑だとか思っていないぞ

迷惑だよあたし、お兄ちゃんの役に立つようなことは何もできないもん

あたしはみすずさんたちみたいに、香月家の力は無いしメグお姉ちゃんみたいに、お兄ちゃんの横にいて、いつも励ましてあげることもできない克子さんや寧さんみたいに、大人じゃないし足手まといだよ、あたしなんて

マナはずっと、うつむいたままだ

オレの方を見ようとしない

それに、あたし雪乃お姉ちゃんに悪いことしたから

あたしね昨日、ギリギリまで雪乃お姉ちゃんは、パパと一緒に処分されても仕方が無いって思ってたううんこのまま、死んじゃえばいいのにって思ってた

ぽつ、ぽつっと、シーツの上に涙の滴が落ちる

マナは、肩を振るわせて

お兄ちゃんが、あんなにお姉ちゃんを助けようと頑張っているのにあたし、それを見れば見るほどお姉ちゃんなんか、死ねばいいのにって思ってた姉妹なのに

朝になって真緒ちゃんやアニエスちゃんが居ないベッドに、一人になって落ち着いて考えてみたら、ゾッとしたよ昨日の自分自身にあたし一生掛けて、お姉ちゃんに償わないといけないって思うの市川のお祖父ちゃんの家で一生、お姉ちゃんのお世話をして暮らすよ

雪乃への罪悪感

その償い

いや、待てよマナ

オレは、マナに近付く

来ないでお兄ちゃん

マナは、叫ぶ

お兄ちゃんに抱きしめられると決心が鈍っちゃうから

それならなおさらだ

オレは、正面からマナの身体を抱きしめる

ギュッと、強く

決心が鈍っちゃうって言ったのに

オレは、マナに謝る

あたしどうしたらいいんだろうここに居たって、お兄ちゃんの足手まといだし雪乃お姉ちゃんに悪いし市川のお祖父ちゃんやママだって、このままじゃ可哀想だし

雪乃の今後のことはまだ何も判らない

ミナホ姉さんたちは何か考えているんだろうけどオレは、知らない

市川老人とマナの母親は白坂創介の親族として、今後は世間から後ろ指をさされて暮らすことになるだろう

いや、白坂の一族全員が何かしらのダメージを背負った

だからって市川の家に行ったら、マナは辛い思いをするだけだぞ

市川老人たちはマナとオレとのセックスを見ている

あの人たちはマナを売春組織に汚された少女として扱うだろう

マナは毎日、親族の冷ややかな視線の中で暮らすことになる

その上雪乃までいたら

雪乃は、自分が不満をぶつける相手がマナしかいないとなればマナを苦しめると思う

学校とかの問題だって、あるじゃないか

市川老人は、すでにマスコミに監視されている

マナが白坂の名前を捨てて市川舞夏となったとしても

転校先の中学校は、すぐに特定されるだろう

そういう情報は、すぐにネットで拡散する

白坂創介の娘と知られたら穏やかな学校生活は望めない

ここに居たらミナホ姉さんが、何とかしてくれるよ香月のジッちゃんの力を借りたっていいオレが頼むから新しい戸籍と過去を手に入れてさ

だから、あたしお兄ちゃんの迷惑なんだよ

あたしは、何も返せないのにそんなことをしてもらうのは、悪いよ

お前が、側にいてくれるだけでオレは充分だよ

何も返さなくていいからっここに居ろずっと、ここに居ていいんだからなっ

オレは、力一杯マナを抱きしめる

マナは、小さな声でそう言う

でもダメだよあたしもう、決めたの

顔を上げるマナ

大きな瞳が、オレを見る

どんなに辛くても頑張って生きてかなきゃって

オレは、どうしたらいいんだろう

これが、マナが考え抜いて決めた答えなら

認めてあげなきゃいけないんだろうか

市川老人の家で雪乃と暮らしたってマナが幸せになるとは、到底思えない

それじゃあ、お前幸せになれないじゃないか

仕方ないよそれが、あたしの運命だもん受け入れるしかないよ

逃げちゃダメなんだよきっと

あら、逃げていいのよっていうか、全力で逃げなさい

克子姉が、にふふーんという笑顔で、部屋に入ってくる

辛いだけのゲンジツなんて、くそっくらえよ幸せに向かって、全力で逃げるのよ

あたし幸せになれなくてもいいんですもう

マナが、克子姉に言う

それはまだあなたが、本当の絶望を知らないから言えることよ

真剣な眼で克子姉は答える

今はまだそうやって、彼の温かさに甘えられるから、そんな頭でっかちなことを考え出すのよそれで、雪乃さんと市川さんの家へ行って本物のどん底を味わった時には、もう遅いのよ抜け出せなくなったら、逃げられないんだから

そんなこと覚悟しています

お子ちゃまが生意気言わないのっ

克子姉は、マナに微笑む

このお屋敷に居たお姉様たちはみんな、誘拐されて娼婦に堕とされてきたけれど娼婦を引退しても、家族の元へ帰らないっていう選択をした人は多いのよお嬢様みたいに、ここに囚われている間に親族を亡くされた人もいるけれど故郷に家族が残っているのに、帰らなかった人たちがね

今更、故郷に戻ったって誘拐されてから、今までどうしていたかなんて誰にも話せないでしょう話したところでどうなるの娼婦として客を取らされてセックスばかり上手くなってて

克子姉は窓の前に立ち、外の景色を見る

あたしたちは自分から、娼婦になったわけではないわそこら辺の馬鹿な女子高生が、家出して援助交際で遊んで暮らしていたのとは違うでも、あたしたちが、どう話したって世間の皆様から見れば、そういう女の子たちと同じで語られるわあそこのお宅のお嬢さん、しばらく姿が見えなかったけれどどうも、東京で売春していたらしいんですわよとか、隣近所で噂されて家族がそれに耐えなきゃいけないなんて

世間の眼は冷たい

帰れないわよ特に、ご両親がお堅い会社にお勤めになっていたり兄弟姉妹たちに、進学とか就職とか結婚とかが控えていたら家に戻るより行方不明のまんまの方が、家族には良いって思うわよね

それは娼婦だった人たちは、そうなのかもしれませんけれどあたしはあたしは帰れる場所がありますから

あら本当に

市川さんや、あなたのお母様はマナちゃんや雪乃さんが戻って来ることを望んでいるの喜んで、受け入れてくれる

答えはノーだ

市川老人たちには自分や家のメンツの方が大切だ

そうじゃなければ雪乃を精神病院に監禁しようだなんて、思い付くはずがない

でも、頑張りますあの家族ですから辛くても仕方ないですから

マナはまた、下を向く

血が繋がっているんですからいつかは判ってくれるはずですお祖父ちゃんも、ママも、雪乃お姉ちゃんだって

血の繋がりなんて信じるなよ

血が繋がっているからって、人はそれだけでは助けてなんかくれないんだよっそんなの、まやかしなんだからっ

そんなことを信じたって、何もならないよっ血は、愛じゃないんだ

マナは驚いた顔で、オレを見上げる

オレは母親に捨てられたんだ父親にも捨てられたんだ銀行通帳を残しておいてくれたってある日突然、いなくなっちゃったら、どうしょもないじゃないかっ

自分でもびっくりするほどの大きな声で叫んでいた

あんな暗い家の中でオレだけ独りぼっちで、この先どうしろってんだよ

マナが、オレを見ている

大丈夫よあなたには、あたしたちがいるわここが、あなたの家なのよ

克子姉が、背中からオレを抱きしめてくれた

みんないるわあなたと一緒よ

でも、克子姉マナが

オレは震える手で、マナを抱きしめる

マナがオレを捨てるっていなくなっちゃうって

いなくならないわよっ大丈夫だからっ

この人ねお母さんから、全く愛情を注がれてきていないのそして、お母さんはこの人が全寮制の中学校に行っている間に、お父さんと離婚して実家に帰ってしまったそうよこの人には、何の連絡もなく

あいつはオレの母親なんかじゃないよっ

オレは吐き捨てるように、そう言った

そして、この人のお父さんは高校の入学式の日に失踪したの

失踪

マナが、呆然としている

大人の家出よこの人のことを捨てたのよ幾らかお金を残しておいたからって高校1年生の子が、一人で生きていけるわけないじゃない

オレはオンボロのソファで寝ていた漆黒の夜を思い出す

この人が、あたしたち家族にものすごい愛を注いでくれるのはこの人の心に、大きな穴が開いているからよこの人は本当は、愛を欲しがっているだけど、人に愛された経験があんまりにも少ないから逆に、人に愛を与えてしまうのよ

マナ、頼むからオレから離れないでくれよオレを捨てないで捨てないでくれよ

お前がいなくなったら悲しいよ、寂しいよオレは、お前に側に居て欲しいんだよ

それが、オレのエゴだってことは判っている

どうするの、マナちゃんここに、こんなにもあなたのことを必要としている人がいるのにあなたは、あなたのことを望んでいない人のところへ行っちゃうの

克子姉はマナに問う

考え込む、マナ

いいわ一回、ブレイクにしましょう食堂へ行って、お茶でも飲みましょうお庭へ行った子たちは、まだ帰って来ないと思うから

克子姉がオレたちに微笑む

食堂で紅茶を入れる、克子姉

マナは、まだバスローブのままだ椅子に座っている

そう言えばさ二人とも、お屋敷の図書室には行った

図書室そんなのあるの

あるわよ図書室っていっても歴代の娼婦たちが、読んでた本が溜まっていっただけなんだけど

娼婦たちの本

みんなお屋敷に閉じ込められてすることが無いからネットが無い時代だって、本の取り寄せはできたわよ昔は、番頭さんの森下さんに頼んで、本屋さんに注文していたらしいわ昭和30年代の本からあるわよまあ、大半がマンガね

歴代の娼婦たちが、読んでいたマンガが残されている

娼婦の楽しみは、読書か映画鑑賞だから古いビデオテープやレーザーディスクもいっぱいあるわよベータのテープとか、VHDとかって見たことあるもちろん、今のブルーレイの映画もあるわよここは、去年の秋までは稼働していたんだからもっとも、ここ数年はネット配信を観ているから、購入数は減っているけれど

寧ちゃんとか、入り浸っていたわよあと、恭子さんも二人とも、昔のマンガや映画が大好きだからマルゴちゃんは、映画だけねマンガは苦手みたい

ああ、だから寧は、変なネタをよく知っているんだな

この2年寧は、ずっとこの屋敷の中に居たんだし

あたしもねここに連れて来られた最初の頃に、お嬢様に言われたのよガラスの仮面とベルばらと王家の紋章は必ず読んでおきなさいって

一番年上のお姉様たちと、話を合わせるためには基礎知識として必要だからって

それとはまた別にお仕事用に読んでおくべき本ていうのもあるのよその時に売れているビジネス書とか経済の本とかあと、お客様がお若かった頃に流行っていてマンガや映画とかもね話のネタとして必要だから

え、どんなの

うーんと、忍者武芸帳とか伊賀の影丸とか父の魂とロボット長島とかあしたのジョーと巨人の星は絶対ねあたしの顧客だと、60年代に青春時代を送った人が多いからその辺の時代の風俗は、お勉強しておかないとねあと、ゴルゴ13と子連れ狼も必読ね大企業の会長さんとかでも、読んでらっしゃる方がいるから

娼婦も大変なんだ

だから、まあ図書室には、少女マンガばっかりじゃなく、男の子のマンガもあるのよお姉様方でも、少年マンガがお好きで読んでいらっしゃった方も多かったみたいだし

それでまああたしも、読みまくったのよ図書室にある本は片っ端からねでさあたし、男の子のマンガのラブコメの作品を読んでいてね

ラブコメ

男の子のマンガで、ラブコメが流行り出すのは80年代の初めくらいからなんだけれどねこれは、マンガの奥付の発行年を見て判ったのよ

最初の頃のラブコメは主人公の男の子と女の子が、良い感じでお互いを意識するようになってもちろん、途中で色んなことがあって、最終話で二人がキスして終わるのよ

最後がキス

それがさあ80年代の半ばを過ぎると、ファーストキスはストーリーの途中のイベントでやっちゃってるから最終回は、初セックスで終わるわけ

ラストでセックス

セックスというかまあ、二人はセックスしましたって暗示する描写ね少年マンガだからでも、そこでお終い

そこまで発展してラブコメのブームは、陰りを迎えるのよねセックスしたより先の恋愛関係を描こうとしたら、青年マンガになっちゃうから

少年誌じゃ連載できないよな

もっとも、同じ時期の少女マンガの方はとっくに、セックスの問題は扱っているんだけどね

恋人とのセックスも、妊娠もあと、レイプとかも女の子とすれば、すでに切実な問題だから少年マンガだと、PTAからクレームがくるような内容でも、少女マンガならテーマとして描けたのよまあ、やりすぎて問題になっているけれど

でもさあ、あたしは少年マンガのラブコメのヒロインとセックスしたらお終いっていうのが、可笑しくてさ

だってあたしは娼婦で、男の人との人間関係の最初がセックスなんだものこれって、どの人とも最初から最終回ってことでしょ

克子姉は寂しく笑う

ていうかキスやセックスが、女の子との関係の段階を示すイベントっていう考えが、何か嫌だったのよねいや、女の子でもそういう子はいるからあの人とは、キスまでの関係とかって言う子はいるけどさ

キスまでの関係

でも、あの人とは、セックスまでの関係っていう人はいるのかしらねそれなら、セックスの上は、どんな関係があるのかしら

笑って、克子姉はそう言う

結婚するとかじゃないんですか

マナが、食い付いた

身体は許すけれど結婚はしたくないっていうことだと思いますセックスまでの関係って言うのは

ああ、いわゆるセフレってやつね

克子姉が、微笑む

でも、マナちゃんはそういうの、どう思うこの人とは、キスまでの関係とかセックスまでの関係とか結婚してもいい関係とか区別できる

あたしは無理です

あたしはそういう段階付けはできないです

あたしもそうよでも、ほら娼婦はセックスだけの関係っていうのを強いられるから

マナが、ハッとする

そう言えばお客さんとは、絶対にキスはしないっていうお姉様がいたなああの人は、そういう段階付けなのね

となると最初の関係が、レイプで始まったオレとマナはどうなるんだろう

いきなり力尽くでのロスト・ヴァージン、膣内射精からスタートしたオレたちは

あなたはラブコメ的な恋愛をどう思う

克子姉は、オレに尋ねる

キスとかセックスが人間関係の深まった目安なのかどうかは、よく判らないよオレ、今でもセックスする度に相手の女の子を見て発見することがあるしどんどん判っていくっていうか判らなくもなっていくし

お兄ちゃん判らないって

だって、みんなどんどん、変わっていくから女の子は、変わっていくよ心や身体の反応も、考え方も、意識も変わっていくからオレはずっと発見していくしかなくって

オレは、見続け、発見し続け追い掛けていくしかない

必死に食らいついていかないと判らなくなっちゃうから

セックスする関係になっても、相手をいつも真っ正面から感じとろうとしているのは、あなたの良いところだと思うわ

そうなのよね本当の恋愛は、ずっと続くのよねセックスしようが、しまいがずっと理解しようとする努力を続けないと、恋でも愛でもないものに変わっちゃうのよね

克子さん恋でも愛でもないものって、何ですか

腐れ縁ってやつよ人って、ダラダラとでも一緒にいると恋や愛が終わってても、愛着が生まれてたりするから

愛着

さてとでは、本論に入りましょうかマナちゃん

克子姉は、マナを見る

あなたはこの人のこと好き愛してる恋しているそれとも、恩義を感じているだけあるいは愛着があるだけ

恩を感じているだけなら、この人から離れなさい愛着も困るわ他の子たちに、迷惑だから

その代わり、恋しているのなら、愛しているのなら添い遂げなさい他のものは、全て吹っ飛ばしてもいいから血縁も、因縁も愛の前では無意味よ

克子姉は、今度はオレを見る

あなたも同じ様に、答えを出しなさいマナちゃんのこと、愛している恋しているそれともただ可哀想なだけいっぱい、セックスしたから愛着があるだけどれなの

ああだから仕方ないとか、こうだから、こうするしかないとかそういう、甘ったれた考えだと、後で後悔するわよ今から、10年、20年経って子供ができた後になって、ああ、あの時ああしなければならなかったなんて思ったら最悪よ愛着だけの関係の中で、子供を育てるの

そんなのあなたたちみたいな子供が増えるだけじゃない

オレの両親は愛し合っていなかった

だから、二人とも自分の家庭を愛せなかったし

オレという子供の存在が目障りだった

マナだって、そうだ

白坂創介とマナの母親は、決して愛し合ってはいない

白坂創介は、ずっと外で女遊びをしていたんだし

マナの母親も、マネージャーと不倫関係にあった

ねえどうなの二人とも

克子姉が、オレたちに詰問する

拙作マボロシをコンクール応募用に、改稿しました

内容は変わりません少し、全体的にスリムにまとめ直しました

縦書き用に直したので、行が開いていないで読みにくいですが、よろしかったら読んでみて下さい

前の稿も、そのまま残してあります

それとちょっと最近、文が荒れている気がしたので

昔の小文を、手直ししてアップしてみました

やっぱり、15年前に書いた物の方が、シンプルで文が切れてますね

今は、いかに余計なものを足してしまっているか

昔の自分の書いた物を読んで初心に返らないといけないなあと感じております

514.マナの決意・2

さあ今すぐ、答えを出しなさい

克子姉が、オレとマナに迫る

どうしたの今すぐ決めなさいこういうことは、スピーディにね腹を括って覚悟をすれば、何も怖いことは無いでしょうさあさあ、さっぱりしちゃいなさいここで結論を出さないと、一生後悔するわよほら、2人とも、よーく考えて結論を出しなさい

克子姉の言葉は、判る

決めなきゃ答えを出さなきゃ

そうでないと、一生だらだらと引きずることになる

後悔する

でも答えが判らない

何が正しい選択なのか

なぁんて、無理矢理に、その場しのぎの結論を出しちゃダメよこれって、悪徳商法やカルト団体が使う手だから

ニィッと、克子姉が笑う

はぃぃぃぃ

人間の行動なんてね、そんなに論理的にスッパリ割り切れるわけがないのよそれに、自分では、自分の内面の問題には意外と気が付いてなかったりするからね

そのくせ、人間はよく自分のとった行動に対して、言い訳をするのよあの時は、ああするしかなかった、他に手は無かった、今、考えると、他にも悪い状況が色々とあったみんな、後付けなのよねようは、自分の選択を間違っていなかった、他に選択肢が無かったと、保証したいだけだから

あのさ今、ここで何をどう選択しようと、これから先のあなたたちの取る行動で結果は変わるのよ選択することが大事なんじゃないの、選択してから何をするかが大切なのよ

マナちゃんが、ここに残ることが、イコール市川さんや雪乃さんを見捨てることにはならないわ逆に、市川さんの家に戻ったからってあなたとの絆が断ち切られるわけでもないのよそんなのは全部、これから先のあなたたちの行動次第なんだから

結局はオレたち次第だ

何を選択したとしても

そして、その上で人生というものには、自分ではどうしょうもない要因が絡んで来るのよ例えばさあなたたちのどちらがが、突然、急病で倒れるかもしれないこのお屋敷が突然、火事で丸焼けになっちゃうかもしれないお嬢様の工作が失敗して、全員、警察に逮捕されることになるかもしれない事態は、いつだって流動的なのよあなたたちが選択してもその通りには、いかないかもしれないのよ

マナは、真剣な顔で話を聞いている

だからさ今の段階で、こうじゃないといけない、こうしないといけないっていうのは、馬鹿馬鹿しいことなのよナンセンスよ平べったいだけの理想論に走って、ゲンジツと対応できなくなっていくだけよ悪徳商法や、カルト集団にマインドコントロールされちゃった人たちみたいにね

だったらあたし、どうしたらいいんですか

あたし一生懸命考えたんですそれで、出した結論なんです

そうやって考え込み過ぎるから頭の中が、グツグツ煮立っちゃって、悪い方悪い方へ考えが行っちゃうのよそれで、行き着いたところは、とんでもない極論になっちゃってたりね

昔香月様がおっしゃっていたことがあるわ一番大切なのは、インスピレーションだってそれを危険のサインを感じ取る力だって

インスピレーション危険を感じ取る

あなたさっき、マナちゃんが市川さんの家に戻るって聞いて最初にどう思った

ヤバイ絶対に止めなきゃって思った

あらどうして

だって、市川さんはマナちゃんのお祖父様よマナちゃんのことを温かく受け入れてくれるかもしれないじゃない

それはでも

あたしたちが、市川さんについて知っていることはあの方のほんの一部よそりゃ、雪乃さんを精神病院に押し込もうとかしていたけれどあれは、雪乃さんの方にも問題があることだからでマナちゃんに対しては、優しいお祖父様かもしれないじゃない

あなたは、自分自身の生い立ちから血族といううものを、全く信じていないけれどあなたの家は、特殊でしょマナちゃんに関しては、血繋がりを信じてもいいのかもしれないのよ正直、交渉の過程でも市川さんは、孫娘たちに対しては肉親の情を見せていたわ

克子姉は、オレを見る

でも、オレはマナがこのまま市川さんのところへ行ったら、絶対に不幸になるって思ったんだマナにとって、悪い結果になるって

それがあなたのインスピレーションよあなたは、あ、危ないって感じたのねだから、マナちゃんを止めないといけないと思ったそうよね

う、うんそうだと思う

だったらそのインスピレーションを大切になさいその危機感だけを、彼女に伝えなさいそこに余計な理屈を貼り付けていくからおかしなことになっていくのよ

克子姉は、今度はマナを見る

マナちゃんは、どうして市川さんの家に行かないといけないって思ったの

マナが眼を伏せる

あたしは、お兄ちゃんにとって重荷だからそれに、雪乃お姉ちゃんのこともあるし

はい、どっちも後付けで貼り付けた理由ね最初のインスピレーションとは、違うわ

克子姉は、即座にそう言い切った

困惑するマナ

だったら何で、この人に相談したのこの人と2人きりの時に

もし、あなたが本気でお屋敷から出て行くつもりならあたしか渚に、相談するはずよこの人に話す前に

この人に言ったら行くなって言ってくれることは、判っていたでしょこの人が、マナちゃんを市川さんのところに帰すはずがないもの

この人は一度、家族として受け入れた人に対しては、徹底的に愛情を注ぐから何でだか、判っているでしょこの人は、もう家族に見捨てられるのが嫌なのよ

しがみついてでも、マナちゃんを引き止めるわよこの人にとっては、もうマナちゃんも絶対に失うことができない存在だから

克子姉の言葉が、心に突き刺さる

うんオレすっごい、嫌なやつだよな我が儘でエゴイストだオレ、マナのことを絶対に手放したくない

マナだけでない

愛する家族は全て

あら、エゴイストでいいのよその代わり、あなたは自分の女たちに対して、底抜けの愛を注ぎまくっているんだから捨てられたくないって思っているから、あなたはあたしたちに対していつでも真剣だし、絶対にあたしたちを裏切らないそんな、あなただからあたしたちは、あなたを信頼しているし、可愛いって思っている愛しているわ何の不都合も無いのよ

そして、克子姉は再び、マナを見る

で、マナちゃんは本当は、この人に引き止めて欲しかっただけでしょ自分が必要だって、言って欲しかったのよね

でも、それがそのままだと自分で自分が恥ずかしいから、余計な理屈を貼り付けていくそのうち、理屈の方が肥大してそもそもの、気持ちの原点が判らなくなっちゃうそのまま煮詰まった頭で、論理と理屈で結論を出すと、とんでもない不幸なことになるわよ

克子姉は、優しくマナを見つめる

そうなのかなぁあたし、お兄ちゃんに引き止めて欲しかっただけなのかなぁ

自分の内面に答えを探さない都合のいい理屈が浮き上がってくるだけよ

この人のこと、真っ直ぐに見てごらんなさいそしたら、一瞬で答えが出るから

克子姉の言葉に、マナは改めて、オレを見据える

オレは、マナに尋ねる

あたしね今朝、眼を覚ましてお兄ちゃんが、隣にいなかったことが、寂しかったんだ

お兄ちゃんが、みすずさんたちと寝ているって思ったら悲しくなって

それでこんな悲しい気持ちになるぐらいならこのお屋敷から出て行こうって

おいおい何だ、その思考の飛躍は

あ、これがとんでもない極論てやつか

雪乃お姉ちゃんと一緒に、市川のお祖父ちゃんの家に行けばお兄ちゃんは、絶対に来られないんだから会えない夜があるくらいなら最初から、絶対に会えない方が諦めがつくって

あたしこそ我が儘な、エゴイストだよお兄ちゃんを全部、あたしのものにできないんならお兄ちゃんとは、会えない場所へ逃げ込もうって思ったんだから

小さな肩が、震えている

それもまた、乙女心ねあたしは、一応、理解できるわ

オレには理解できない理屈だ

マナ、こっちに来い

いいから、こっちに来いいや、オレから行く

オレは席を立ち、マナの前へ床に膝立ちになって、椅子に座ったマナを抱く

どこにも行くなオレの側にいろよっ

ギュッと、マナの小さな身体を抱きしめる

オレこんなの愛じゃないかもしれないけれど薄汚れたオレの愛着かもしれないけれどオレは、マナを誰にも渡したくないんだずっとずっと、オレのものにしておきたいんだ離さないぞ、マナ

オレは最低だ

オレは、自分のエゴでこいつを手放したくないだけだ

これは愛か

オレの身勝手なだけの愛着じゃないのか

あたしがさっき言った愛着ねあれも、本当はそんなに悪いことじゃないのよ

と克子姉が、そんなことを言う

人と人の関係なんてどんどん変わっていくんだもの恋愛の火が消えてしまった夫婦が、全て悲惨な家庭生活をしているわけではないわその子供たちが、全員不幸になるはずがないの恋は終わっても長年一緒に居て、親友みたいに仲良く暮らしている夫婦もいるしねセックスレスでも、家族の形を維持している人たちはたくさんいる

色んな人の関係がある

愛が着くって書いて、愛着なのよ

愛が着く

結局はねいつだって、その瞬間その瞬間の本人たち次第なのよどんな関係になっても、自分から幸せになろうと努力する人たちは、幸せになっていくのよ幸せは人から与えられるもので、自分からは何もする気が無い人は不幸せになるしかないの

その瞬間、その瞬間のインスピレーションを大事になさい危機のサインは、見逃さないでそして、幸せになることを追求し続けるのインスピレーションの示す方向に、すぐに行動なさい考え過ぎちゃダメよ考えているうちに、身動きが取れなくなって泥沼にハマるから

克子姉は、窓の外の青空を見上げる

ここに来たばかりの頃に、センパイのお姉様にそう言われたの誘拐されて、娼婦に堕とされたっていうゲンジツは最悪だけれどいつまでも、そのことで考え込んでいると鬱になって死ぬしかないからまずは、生きなきゃ生き残らなきゃそのためにはインスピレーションよピピッと閃いたことは、何でもするの自分の生存本能に懸けるのよどんなどん底でも、幸せになろうという意志をなくしちゃダメだってね

そして、マナに

マナちゃんのインスピレーションは、今、どうしたいって言っている

ここに居たいですお兄ちゃんと、離れたくないよぅ

だったら、離れるなここに居ろよ

オレが、ギュッとマナを抱くとマナもオレを抱き返す

マナは、オレの胸でワーワーと泣いた

あたし、お兄ちゃんのところがいいでも、でもねえ、いいのあたし、ここに居ていいの

いいも悪いも無い居たけりゃ、居ろよずっと居ろよ一生居ろよオレから離れるな

うんうんお兄ちゃんあたしずっと、居るよ

あのどうなされたのですか

見ると中庭に通じるガラス戸から、瑠璃子がオレたちを見ている

イーディとアニエスも一緒だった

ああ、マナちゃん昨夜、瑠璃子ちゃんたちにこの人を取られて、寂しかったのよ

それは申し訳ございませんでした

瑠璃子は、恥ずかしそうにそう言った

ううんルリお姉ちゃんたちは、悪くないよあたしが悪いの

マナは、慌てて涙を拭う

オレからも身を離す

やはり、メグと同じで瑠璃子たち香月家組には、思うことがあるらしい

オレは、近くの椅子に座った

いいえ、わたくしはマナちゃんの姉ですからマナちゃんの気持ちに、気付かないでごめんなさい次の機会には、マナちゃんも一緒に行きましょうね

ルリお姉ちゃん

わたくしも、みすずちゃんも、ミッチーもマナちゃんと、仲良くしたいんです

マナは、疑心暗鬼だ

お兄様が、そうを望んでいらっしゃいますから瑠璃子は、お兄様のためなら何でも致します

微笑む、瑠璃子

それなら、信じる

瑠璃子の答えは、模範解答だったらしい

今ここで、家族だからとか家族のためにとか答えていたら、きっとマナは瑠璃子を信じなかったろう

みんな入ってらっしゃいお茶を入れるわイーディは、コーヒーがいい

克子姉が、戸外の3人に言う

瑠璃子が英語でイーディに言うと

OH、YES

イーデイは、にんまり笑って中に入って来る

ちょこちょこちょこと、オレの方へ走ってくる

本当に、この金髪ハーフの12歳の少女は天使の様に美しい

汚れを知らない妖精の様だ

この小さな少女とオレは昨日、セックスした

アメリカ人は、やっぱり紅茶よりもコーヒーなのね

克子姉は、イーディのコーヒーを用意しながらそう言った

パパはい、これ

アニエスが、オレに手の中のものを差し出す

それは、四つ葉のクローバーだった

ああありがとう

話しに聞いたことはあるが本当に実在していたんだな

三人で、ずっとそれを探していましたお兄様にって

瑠璃子が、にっこりと微笑む

じゃあ、3人にありがとうを言わないとなありがとう、サンキュー

イーディのために、英語でも言っておく

押し花にして、取っておこうよ

マナが、そう言った

オレは、押し花の作り方とかよく知らないけれど

マナが知ってそうだ

あのパパ

アニエスが、オレの膝に乗ってくる

うん、どうしたんだ

アニエスの大きな青い瞳がオレを見ている

そろそろいたしますの

アニエスとセックスですの

えっとまだ、午前中なんだけど

いや、もうメグと1回したけれど

パパアニエスのこと、嫌いになりましたの

そんなわけないだろ大好きだよアニエス

でしたら

でも、ほらそんな、セックスばかりする必要はないんだよ

でも、アニエスはパパが、セックスするために生まれてきた女の子ですの

みんな、アニエスの言動に注意する

アニエス子供の頃から、ずーっとそう言われてきました

いや、今だってアニエスは子供だ12歳なんだから

アニエスの身体は、パパに楽しんで貰うためにあるんだから大人になったら、毎日パパとセックスしないといけないってパパに満足してもらえなかったら、アニエスは山の中に捨てられてしまうんですわ

それ、誰に言われたの

忘れてしまいましたの

ポカンとした顔で、そう答えた

あたしの前に、アニエスの世話係をしていた人よ白坂創介の乳母だった人

克子姉が暗い声で、そう言う

幼い頃のアニエスはあの人としか、話していないから白坂創介は、頻繁にこの子に会いに来たりはしなかったから

白坂創介の乳母に物心ついた時から、ずっとお前は、パパのセックス奴隷になるんだと言い続けられて、アニエスは育った

監禁されていた地下室で、白坂創介の裸像を見上げ1日3回、自慰することも日課にさせられていた

アニエス、やっと大人になりましたのだから、パパとセックスしないといけないんですのそうでないと山の中に

オレは、小さなアニエスを抱く

山なんかに捨てないからアニエスは、ずっとオレと一緒だよ

はいですからセックスしますの

オレはアニエスの中の白坂創介を消し去ることに成功した

アニエスのパパは、オレということに上書きした

だから、今のアニエスはオレを信頼し、懐いてくれている

アニエスの中で、長年に渡って教え込まれていたこと

自分は、パパのセックス奴隷でありセックスするためだけに、生かされてきたというマインドコントロールは、解けていない

アニエスは、オレが好きか

はいですのパパ大好きですの今のパパが、一番好き

そう言って、オレの胸に抱きつく

今のパパ

それが、オレだ

こういうのは、時間を掛けていくしかないわ

克子姉が、オレたちに紅茶を出しながらそう言った

特にアニエスちゃんの場合は外界から完全に遮断され、他のことは何も教えられていないから

アニエスは、基本的な初等教育すら受けていない

ひたすら、白坂創介の玩具となるために白坂創介のセックス映像ばかり、観せられてきたという

オレどうしたらいいのかな

まずは、アニエスちゃんが安心できる環境をキープすることねその中で、少しずつ、色んなことを教えていくしかないわ

アニエスが安心できる環境

この子が安心できるように、しばらくは毎日、セックスしないといけないわそうでないと、あなたが自分を嫌いになったと思い込んだりするかもしれないから

それもこの子が知っているセックスは、白坂の映像でのセックスだから

多分相当な、変態セックスなんだな

あの男は、セックス中毒だったから

アニエスは、そういうのが普通だと思っている

どんな中毒も、いきなり、全部断ってしまうと心身ともに、強いショックが起きるわこればかりは、分量を注意しながら、少しずつ減らしていくしかないのよ

まずはアニエスが、そうするべきだと思っているハードなセックスから、徐々にセックスのレベルを下げていくしかない

量も

この子にとっては、昨夜の中継放送でのロスト・ヴァージンも変なことじゃないのよこの子は、カメラで撮影されながらの強要されるセックスしか、観てきていないから

アニエス本人は、ポカンとした顔でオレを見ている

パパは、やっぱりアニエスのこと嫌いですのもう、アニエスとセックスしたくない

大好きだってばアニエスとセックスしたいに決まっているだろ

あはっ、良かったですの

その満面の笑み

アニエス、一生懸命頑張りますのっ痛くても平気だから、パパ、アニエスと遊んで下さいですの

オレがアニエスの髪を撫でてやると、アニエスは嬉しそうにえへへと笑った

克子姉も、マナも、瑠璃子も静かに、オレたちを見ている

アニエスはある意味、重症患者だ心の

オレは、この子の心が完治するまで何年でも、アニエスの相手をする

オレは、アニエスのパパなんだから

克子姉の入れてくれたコーヒーを啜りながらイーディが言った

瑠璃子イーディが、今日はオレの顔を見る度に同じことを言うんだけれどどういう意味なのか、聞いてくれないか

こう何度もだと、気になる

瑠璃子が、イーディーに尋ねる

すると、イーディは、オレを見て

お前は、ライオンという動物を知っているかと、言っていますわ

おいおい、馬鹿にするなライオンぐらい知っている

知っているって言うか、見たことあるよ日本にだって、ライオンはいるから

オレの答えを伝えると、イーディはぬぬぬっと興奮して

本当に見たことがあるのかどうだった大きかったかだそうです

お前は見たことないのかよっイーディ

たてがみが、ワッサァだ

オレは、身振り手振りでイーディに伝える

イーディは、眼を輝かして、うんうんと大きく頷いている

それから、しばらく瑠璃子と話していた

ていうか、長話になっているぞ

イーディ、どんどん興奮しているし

ど、どうなっているんだよイーデイ、何だって

いえ、イーディが日本のどの辺で、ライオンが棲息しているんだとお尋ねになられたので、お兄様が、見られたのは動物園だと思います日本には、天然のライオンはいないですと申し上げました

うん、オレが見たのは小学校の遠足の時だしな

それで日本には、サファリパーク形式でライオンの生態を見ることができる施設もありますよと申し上げたら、そこに行きたいと

それで、エキサイトしているんだ

まあ、それはいつか行こう

オレの言葉を瑠璃子が通訳すると、イーディは眼を爛々と輝かせて喜んでいる

アニエスも行こうな

オレが、膝の上のアニエスにそう言うと

パパ、ライオンて何ですの

そう来たか

猫の大きいのよアニエスちゃん、猫はさっきお庭で見ましたよね

瑠璃子が、フォローする

ああ猫

猫は知っているんだ

はい、天窓でよく寝そべっているのを見上げていましたの

アニエスの世界地下室に、日光を注ぐ天窓

猫と鳥ぐらいは、見ているんだ

どれくらい、大きい猫なんですの

克子姉ぐらいかな

他に例えようがないので、そう答えた

がおー

克子姉は、おどけて吠えてくれた

で、話を戻すけれどどうしてイーディは、オレを見てライオンって言うんだ

瑠璃子が通訳する

知らないのかライオンという生物の生態をだそうです

ライオンは、一夫多妻よがおー

克子姉が、そう教えてくれた

今日は寒いです雨が降ってます

体調がよくないので、もう寝ますお休みなさい

515.らいおん

ライオンは、ネコ科の動物の中で高度な群れを作ることで知られている

イーディの言葉を、瑠璃子が通訳する

群れのトップに君臨するのは、一匹のオスだこの一匹のオスが、全てのメスを支配している

猿山のボス猿なんかと一緒よね他のオスは、みんなボスが力尽くで追い出しちゃうのよ

克子姉が、そう補足してくれた

ボスであるオスは、外敵から群れを守る以外の仕事はしないライオンは、集団で狩りをするが、このハンティングに参加するのはいつもメスばかりだオスは、ほとんどの場合、狩りには加わらない

へぇそうなんだ

イーディは、その場に居るオレたち全員の顔を見ていく

この集団は、ライオンの群れによく似ていると思う

オレたちの家族はライオン

オスは一匹で残りは、全てメスだ

いや、でもそれなら、ボス・ライオンはミナホ姉さんだよオレたちのリーダーなんだから

オレたち家族を引っ張っているのはミナホ姉さんだ

確かにオレは、たった1人の男だけれどボスなんかじゃない

ライオンは、メスが集団で狩りをすると言ったはずだ群れの中のメスにも何かしらの序列があると言われている狩りをする集団の中で、それぞれのメスで役割を分担している狩りの場のリーダーであるメスもいるのだろう

ミナホ姉さんは狩りの場だけのリーダーだって言うのか

イーディちゃんの言っていることは、一理あると思うわ

克子姉がそう言う

だってあたしたちの中に、家族っていう概念が芽生えたのは、あなたがここに来てからだもの

そんなことないだろオレが来る前だってみんなここで、ミナホ姉さんをリーダーにしてまとまって暮らしてたじゃないか

ミナホ姉さん、克子姉、マルゴさん、寧、それに恭子さんもか

去年の秋に娼館の活動を停止してから白坂創介に対する復讐を目的に、ここをベースに活動していた

あたしたちには、仲間意識はあったわでも、正直、家族というレベルにまでは達していなかったわよあたしは、自分自身の憎しみとお嬢様に協力したいという気持ちで、ここに残っていたんだし恭子さんは、娼館の監査役という仕事を請け負っていたこととお嬢様に対する友情から、計画に加わってくれたわマルゴちゃんと寧ちゃんは苦況から救い出してもらったという、お嬢様への感謝の気持ちがあったし

正直、みんな復讐が終われば、ここから出て行くつもりだったはずよこの集団はバラバラになるって、覚悟していたそれがあなたの登場で、引っ繰り返っちゃったのよ

さっき寧ちゃんが、マルゴちゃんに二人でお嬢様の養女になろうって、提案していたでしょ

ああ黒森の名前になる話をしていた

マルゴちゃんが、真っ先にお屋敷から出て行ってしまうんじゃないかって考えたんだと思うわ

そう言えば、マルゴさんは前にオレにも、復讐が終わったらという話をしていた

そして昨夜で、白坂創介への復讐は終わった

寧ちゃんはマルゴちゃんに、本当の姉妹になろうって申し込んだのよ二人とも、黒森家の養女になれば例え、マルゴちゃんがここを出て行ったとしても絆はなくならないわ姉妹はどこへ行っても姉妹だから

そしてマルゴちゃんも、寧ちゃんの申し出を受け入れてくれたあれって凄いことだったのよ自分の出自にあんなにこだわっていたマルゴちゃんが、日本人の養女になることに同意してくれるなんて

インディアンとして生まれたのに、金髪に青い瞳で生まれたマルゴさんは家族や周囲の人たちに迫害されて、インディアン居留地から施設に入った

なのに、マルゴさんはマルゴ・”ハイウェイ”・スタークウェザーという名前を捨てなかったし、誇りに思っていた

そこにクロモリの名前を加えるいや、日本人の娘になるということは、かなりの重い決断だったはずだ

これはここに家族ができたからよマルゴちゃんと寧ちゃんの二人だけの問題じゃなくなったのよマルゴちゃんはあたしたちの家族に入りたいって思ってくれたのよだから寧ちゃんの申し出を受け入れてくれたのよ

克子姉は、そう言って微笑む

あなたの力よあなたが、ここに本物の家族との絆が切れてしまった、あたしたちを束ねて、一つの家族にしてくれたのよ

オレは何もやっていないよ

イーディが、瑠璃子に何か言う

群れのボスのオス・ライオンは、普段は何もしないただ君臨しているだけだだそうですわ

そんなこと言ったって

でも、ボスは外敵が来た時には、全力で戦うんだろうオレには、そんな力は無いよ

オレはただの無力で、馬鹿な高校生だ

あら、お兄様はいつでもわたくしたちのために全力で戦って下さっていますわ

うんお兄ちゃんが、戦ってくれなかったらあたしは、とっくに処分されているよ

あたしは心が娼婦のままで、解放されなかったアニエスは、地下室から出られなかったと思うわ

克子姉が、オレの膝の上のアニエスの髪を撫でる

パパが、抱いて連れ出してくれましたの

アニエスが、オレに縋り付く

アニエスを、あそこから

そうだったオレは、アニエスを抱きかかえて、あの地下室から出た

パパがパパで良かったですのパパ、大好きっ

アニエスが、ニッコリとオレに微笑む

わたくしもお兄様が受け入れて下さらなかったら、香月家の家の重さに雁字搦めになっていたままだと思いますわ

それにお祖父様は、わたくしをお兄様にセックス奴隷として売り払ったのにお兄様は、わたくしを人として敬意を払って下さっています

それは当たり前だろうだって瑠璃子なんだから

こんなに可愛くて聡明な女の子に酷い扱いなんてできるか

そんなお兄様ですからわたくしも、心より尊敬しておりますわ一生、お兄様について参ります

瑠璃子は満足そうに、微笑む

また、イーディが呟く

お前は、自分がライオンのボスであるということを自覚しないといけない

オレがライオンのオス

お前がいなくなったら、この群れは崩壊するそして、ここにいるメス・ライオンたちは、いささか面倒な女ばかりだみんな、よく喋るし、よく笑うし、よく泣く不安定な娘が多いきっと、お前はこれからも彼女たちに右往左往させられるだろう

イーディが、そんな予言をする

みんな、今日は笑っていても明日は、また突然泣き出すかもしれない

さっきのマナみたいに、寂しさから極端なことを言い出したり、実行したりするかもしれない

その度に、オレは必死にケアしていかないといけない

みんな、オレに助けてもらったって言ってくれたけれどオレが、みんなの運命をねじ曲げてしまったんだよなその責任は一生掛けてでも取るよ

そんな、お兄様わたくしたちは

そうだよ、お兄ちゃんあたしたち感謝しているんだよ

イーディが、スっと手を差し伸ばして瑠璃子とマナの言葉を遮る

それから英語で何か言った

瑠璃子もマナも英語は判る

二人は、暗い顔で俯いた

イーディ、何て言ったんだ

オレが、二人に尋ねると

お兄ちゃんは全然、笑っていないって

お兄様はわたくしたちに、微笑みかけては下さいますが心から笑ってはいないと

イーディちゃん、今までお兄ちゃんが楽しそうに笑っているところを一度も見たことが無いって

笑っていない

知っていたわあたしは

克子姉が、口を開く

あたしたちのせいよねあたしたちが、あなたを復讐に巻き込んでしまったからたくさん、怖くて辛い体験をさせてしまったからあなたは、笑うことができない男の子になってしまった

そうですわねお兄様は、いつも真面目で一生懸命で必死に頑張っていらっしゃっていてでも、心の底から笑っておられる姿を瑠璃子は見ていません

オレは、いつから笑っていない

いや、違うよ克子姉こんなの別に、復讐とかとは関係無いよオレはオレの父親が、失踪した時から笑ってないよいや、そうじゃないなもしかしたら、もっと前だバァちゃんが、死んだ時からかもしれない

オレがバァちゃんと暮らしていた頃は笑っていた気がする

子供の頃は

それって、お兄ちゃんがあたしたちに心を開いてくれていないってこと

いいえわたくしたちが、お兄様にご心配をお掛け過ぎてお心が休まらないんだと思いますわ

NO

お前は、もう群れを率いるライオンなのだ群れのボスだからこそ笑えなくなったんだ

瑠璃子が通訳してくれた

ボスだからこそ

そうかもしれないな確かに、これは笑えないことだよな

心配そうに、アニエスがオレを見上げている

オレはアニエスに掛けられているマインド・コントロールを解かないといけない

瑠璃子の背負っている、香月家の娘としての運命とも闘い続けなくてはならない

マナの生きる場所を、作ってやらないといけない誰にも、白坂創介の娘であることを知られずに生きていける場所を

克子姉だって娼婦時代のことを忘れて、パン屋を始めて軌道に乗せるまでは、何としても助けてあげないと

今、ここに居る家族だけでも大変だ

オレの人生はやらなきゃいけないことが多すぎる

笑えないよ

オレは普通の高校生だ

いや、人よりもかなり劣った出来の悪い人間だ

それを自覚した上でお前は、ライオンでいられるか

イーディが、オレに答えを求める

それでも、ライオンとして生きていけるか

ああオレは、家族を守るオス・ライオンだよ

オレの決意に、イーディはニッと微笑む

ならば、わたしもメス・ライオンになろう

そこへミナホ姉さんとレイちゃんが入って来る

おはよう、みんな克子、簡単に朝食をお願いコーヒーもね

ミナホ姉さんは、早口でそう言った

ちょっと、緊張している

レイちゃんの様子も、何だか固い

それからマナさんお父様、亡くなったそうよ

マナのお父さん

白坂創介が死んだ

あら、ここはテレビを点けていないのね

ミナホ姉さんが、食堂の備え付けのテレビを点ける

えー、先ほど入ったニュースを繰り返します搬送された病院で、白坂創介容疑者が死亡した模様です白坂創介容疑者が、亡くなったという情報が入って参りました

ニュースキャスターが、騒いでいる

ここ数日、マスコミは白坂創介の話題で持ちきりだ

日本人が、オーストラリアで現地の女の子をレイプして逮捕されたというニュースから始まって

それが、大手広告代理店の部長で白坂家の一員だと報道され

そこから、インターネット上に芸能界と暴力団を巻き込んだ、白坂創介のセックス・スキャンダルが拡がり

白坂家の新聞社のトップで、当主の白坂守次氏よる、否定会見

その席での、白坂創介の少女誘拐殺人疑惑

白坂の別荘からの奈生実さんの遺体発見

オーストラリアの警察から釈放された後本人は、行方不明になる

シザーリオ・ヴァイオラのホテル襲撃だって世間に対しては、ホテルにいた白坂守次氏の対抗派閥へのテロということになっているし

白坂と関係のあった暴力団に監禁されていた設定の雪乃がマスコミの前で、あたしはレイプされた発言をする

その暴力団は恭子さんとミス・コーデリアたちに事務所を襲撃されているし

あげくに生放送中のテレビに、突然現れた瀕死の白坂創介だ

今年のゴールデンウィークの後半は、日本国民はこの一連のニュースにただただ驚かされ続けてきた

そして今、白坂創介の死が報道されている

現場と中継が繋がっております

はいこちら、都内の病院前ですたった今、医師より白坂創介容疑者の死亡が報道陣に告げられました白坂創介容疑者死亡、確定です

確定ですか

はい間違いありません

昨夜は、あんなに言いたい放題で騒いでいたはずなのに

白坂創介氏は、昨夜、テレビ局の敷地内に何ものかによって放置されているところを発見されましたが酷い、重傷を負っており、そのまま警察病院へ搬送されました

現場のリポーターが、叫んでいる

ところが、なぜか未明の午前4時21分、警察病院から、都内の私立病院へ搬送され、今朝の8時2分、亡くなったそうです死因などの細かい情報は、患者のプライバシーを理由に公表されていません

えー、確か今日、未明の警察発表では、白坂創介氏は重傷ではあるが、生命を脅かすほどではないと言われていたはずですが

はい、その通りです警察発表では、全身に打撲と裂傷、また肉体の一部に損壊が見られるものの直ちに死に至るような傷ではないと、されてきました

それが警察病院から私立病院への突然の搬送と、白坂創介氏の急死ですかそちらの病院は、白坂創介氏と関連があるという話も出ていますが

はい、わたしが今います病院の院長は白坂守次氏の縁戚です

ああ、白坂一族には弁護士も居たもんな医者だっているんだろう

カメラが、スタジオに戻る

どういうことなんでしょうね、小大谷さん

キャスターが解説者に尋ねる

普通は、まずありえないことなんですが白坂容疑者のご実家が、警察に圧力を加えて、自分たちの系列の病院に身柄を移して何らかの手を加えたということなんでしょうか

そんなことがありえるんでしょうか

うーんあったとすれば、恐ろしいことですね家のスキャンダルを揉み消すために、親族が白坂容疑者を謀殺したということですから普通なら考えられないことですが状況を見る限りは

いずれにせよ、白坂容疑者の死亡で、事件の全貌解明が遠ざかったことは間違い有りませんね

まあ、そうなりますねえ白坂容疑者が生きていれば、色々と聞き出すこともできたんでしょうが

一部報道では、白坂容疑者は、喋れないように舌を切られていたという話もありますが

恐ろしいことです日本でこんなことが起きるとは

小大谷さんは、白坂容疑者をテレビ局に放置した犯人グループについて、どう推理なさっていますか

犯人は、外国の犯罪者グループだと思います白坂容疑者には、オーストラリアの事件もありましたし日本の犯罪組織は、ここまで酷いことはしませんよ

ではここで、改めて今までの事件の流れと、白坂創介氏の生涯をお伝え致します

画面が変わる

白坂創介の子供時代の写真が映される

小学校くらいの白坂創介が、変なライトでハンドルのクルッと曲がった自転車にまたがって、変身ポーズをとっている

電子フラッシャー、五段変速ギア、セミドロップハンドル

レイちゃんが呟く

ま、生まれついてのお金持ちってことよね

克子姉が、冷ややかに言った

白坂創介氏昭和44年7月17日、東京生まれ

そんなナレーションが入ったところでミナホ姉さんが、テレビを切る

もういいでしょう

うん別に、白坂創介の生涯に興味は無いし

このまま観ていて、白坂創介の大人になった後の写真が出て来たら

アニエスが、どんな反応をするか判らない

とりあえずこれで終わったわ

マナさんには申し訳ないけれど

いえ、大丈夫ですあたしはあたしはもう、こちらの側の人間ですし

慰めてあげてね

オレができることは

オレから行きたいけれど、膝の上にアニエスがいる

いいから来い

オレはライオンなんだ

マナが、オレの隣に来る

オレがマナの肩を抱くとマナはオレに寄り添って、静々と泣いた

マナちゃんどうしたんですの

ちょっとお腹が痛いだけよ

マナは、妹を気遣ってわざとそんな風に答えた

アニエスが、撫で撫でしてあげますの

アニエスの小さな手が、マナのお腹を優しく撫でる

さて最後の幕引きは、白坂家に手を汚してもらったけれど

やはり、白坂創介の命を奪ったのは白坂家か

これ以上、スキャンダルのネタが外に漏れないように

最後の後始末をしないといけないわね

ミナホ姉さんは昨日から、翔姉ちゃんと何か話していたけれど

何をするんだい

香月セキュリティ・サービスが、おびき出した北九州の暴力団組織あれを利用するわ

白坂創介を無残な姿にして捨てた罪をその人たちに、擦り付けるの

いいのよわざわざ、香月セキュリティ・サービスの仕掛けた罠に乗っかって、上京してきた連中なんだから

ミナホ姉さんは、ククっと笑った

はぁ悪巧みしているときは、相変わらず活き活きしている

それでマスコミの前で、その連中を香月セキュリティ・サービスが退治するわけ新生・香月セキュリティ・サービスの最初の仕事にして、宣伝に使うのよ

新生

今までの、香月セキュリティ・サービスは閣下が、重秋様の行動を抑えるために創設した機関でした

レイちゃんが答える

長男をロサンゼルスで謀殺されたジッちゃんが次男の関与を疑って、瑠璃子たちを守るために作ったのが、香月セキュリティ・サービスだ

VIP専用の身辺警護を行う会社というのは世間に対する顔でしかなかった

これからは、正しく警護会社として運営していくというのが、閣下と谷沢チーフと翔お姉様の出された結論です

そうですわねこれだけの人材が集まった会社を、解散してしまうのは惜しいですもの

警護会社としての本体警備部は、あまり良い状態ではありませんでしたが裏の顔、トップエリートと工藤さんのネットワークは、業界随一ですから

レイちゃんは言う

瑠璃子の父親である次男が、おかしな行動に出ないようにジッちゃんは、能力のある国内の警護人は全てトップエリートとして囲い込んでしまった

一匹狼で、企業に属することを嫌う連中は工藤父が、コネクションとネットワークでまとめ上げている

だから、シザーリオ・ヴァイオラの襲撃も国外から侵入して来た部隊との戦闘がメインになった国内警護人同士の闘いは、無難に済んだし一度は、敵に廻ったダダドムゥおじ様を雇い直すことだってできた

つまり香月セキュリティ・サービスが、北九州の連中を壊滅させることで、名誉回復と汚名返上、ついでに新規開拓の宣伝もしちゃおうというのよ

シザーリオ・ヴァイオラのホテル襲撃で山岡部長率いる警備部は、何もできなかった

マスコミには酷い有様にになった、ホテルの様子だけが映されているので

イメージ的には、香月セキュリティ・サービスの失態ということになっている

ホテルをテロ組織から、守り切れなかったと

ですがわたくしに、できるでしょうか

レイちゃんが、ミナホ姉さんを見る

できるわよあなたなら

彼女あなたの推薦通り、香月セキュリティ・サービスの警備部長になるから閣下と谷沢チーフの承認も得たわ

ああ決まったんだ

内部昇格させる予定だった人が、辞退したんだからしょうがないわよねまあ、今の香月セキュリティ・サービスの制服組で、警備部長の職を引き受けようっていう人はいないでしょうけれど

山岡部長が大失態をやらかして追放処分だもんな二度と、警護関係の仕事はさせないって、谷沢さんが本人に言っていたし

あんなのを見せられたら、みんな二の足を踏むのも判る

大丈夫だよレイちゃんなら、できるよ

オレが翔姉ちゃんに推薦したんだからレイちゃんが一番、適役だって

わたくしも、お兄様のおっしゃる通りだと思いますわ

瑠璃子も、ニコッと微笑む

あめでとうございますレイちゃん

瑠璃子の言葉に、アニエスがオレを見る

どうして、おめでとうですの

ああ、レイちゃんが偉くなるんだよ今までの功績が認められてね

偉くなる

会社組織とか役職とか、アニエスにはまだ判らない

とにかく、あめでたいことなんだアニエスも、おめでとうって言ってあげてくれ

はいですのレイちゃん、おめでとう

アニエスの、天使の微笑み

照れる、レイちゃん

作戦開始は、今夜の7時半よテレビ局の中継も、翔さんの方で話を付けてくれたわ

全国中継でレイちゃんがリーダーで、北九州の暴力団組織を壊滅させるところを放送するのか

判ったで、オレは何をすればいい

オレにも何か手伝えることは

何も無いわよ

というより今夜のアクションは、全て香月セキュリティ・サービスがしないといけないことだからあたしたちは、手を出してはいけないわマルゴを派遣させたりはしないから

大丈夫よ谷沢チーフに、翔さん工藤さんだっているのよトップエリートの人たちだって、協力してくれるでしょうし

あたしたちは公安警察に監視されているんだからしばらくは、大人しくしていた方がいいのよ

それはそうだな

公安は、国際犯罪者の恭子さんの動向を調べている

あたしたちは、別の仕事があるしね

別の

香月家にも、アフターケアしないとね夜のパーティ、潜り込むわ

ジッちゃんは、今夜どうしても出ないといけないという政財界のパーティがある

そっちとレイちゃんたちの闘い時間を合わせたの同時進行でいけるようにあたしたちには、アリバイが必要だから

香月セキュリティ・サービスと親密すぎるほど仲が良いと、公安警察に思われたくはない

後で、みすずさんが来たら瑠璃子さんは、パーティドレスを買いに行って代金はあたしが持つから、閣下が目を見張るようなのを頼むわ

そっちも、オレは関係無いな

要は、公の席でジッちゃんと、みすずと、瑠璃子が仲良くしている姿を見せたいだけだ

それで、香月重秋急逝後の家の内部の動揺は治まる

美子さんが独りぼっちな状況も何とかなるだろう

ついでに、ジッちゃんも元気になってくれればいいんだけれど

さてその上で、あなたに頼みたいことがあるのよ

雪乃さんのことなんだけれどね

というわけで、らいおん編終了

多分、ワンクッションでセックス回を入れて

香月セキュリティ・サービスの闘いとパーティの同時進行で、本編のクライマックスになるんだと思います

しかし、体調が戻らない

この時期は、風邪だか花粉症だか、よく判らないので

今年は、例年の4倍の花粉だというわりには、花粉症の症状がそんなに出ていなかったんですが

微熱と胃の痛みと食欲不振

頭が痛いときに、理屈の多い話を書くのは辛いのですが

お腹の痛いときに、エッチ話はもっと辛いです

516.友達として

雪乃を、どうするんだろう

雪乃さんは、今、日本全国に顔が知られているわよね

確かに、雪乃は白坂創介の娘としてテレビで映された

だから、雪乃さんにも今夜のショーに出てもらいたいのよ

今夜の香月セキュリティ・サービス対北九州暴力団の戦いに

というかすでに、北九州の連中が雪乃さんをターゲットにするような情報を流してあるわ雪乃さんがホテルでの一件で香月家の屋台骨を震撼させるような重要な秘密を知っているって

それは事実だ

雪乃は、香月家とオレたち黒い森の親密な関係を知っている

ぶっちゃけて言うとね今夜、北九州の組織は、雪乃さんを強奪しに来るのよあたしたちが、漏洩したポイントへね

つまり雪乃が、餌になる

そこまでは、もう決定事項よ問題は、ここからもし、雪乃さんがあたしたちに協力的ならあの子にも、少しお芝居をしてもらいたいのせっかくのテレビ中継ですものねでも、非協力的なままならまた、縛り上げて猿轡を咬ませておくしかないわ

ミナホ姉さんに協力してカメラの前で、演技をするか

オレたちに協力しないで縛り上げられたままでいるか

雪乃さんのメリットは、一つだけよあたしたちに協力すれば、今後、あの子が生きていくことについて支援するわ協力しないのなら市川さんが、収容させる予定だった精神病院へ送り届けるわ

死ぬよりはマシでしょ一生精神病院の中に監禁されるとしても

弱体化したとはいえ、白坂家は続くわ市川さんが亡くなったとしても、白坂家の人間は、雪乃さんの監禁を続けるでしょうねあの子が、生きている限り

白坂創介は白坂一族の汚点となってしまった

雪乃の存在は、父親の悪い記憶を呼び起こす

白坂一族としては、極力、雪乃を外に出したくはない

精神病院に監禁されている限りは殺されることはないわお父さんみたいに白坂も、そこまで鬼ではないでしょうから

一族の人間は雪乃をよく知っている雪乃は、前当主の守次氏に可愛がられ一族の集まりでは、いつも目立っていたから

白坂創介が、とんでもない性犯罪者だったとしても娘の雪乃には罪が無いことは、判っている

まあ、雪乃さんがどっちを選ぶのかは自由よ

ちょっと、待ってオレたちに協力した場合の雪乃が生きていくことを支援するってのは

具体的には何をするんだ

白坂家からの干渉は、全て排除するわあたしたちと、香月セキュリティ・サービスが保証します大学を卒業するまでの、衣食住も保証してあげるとにかく、最低限、一人で生きていけるようにはしてあげるわよもちろんそれはそれで、厳しい人生にはなるだろうけれど

雪乃のことは誰もが知っている

白坂創介の娘で監禁されて、レイプされ続けてきたことは

もう、自由には生きられない

常に、世間の人たちの冷たい視線に晒されることになるだろう

ここから先はあなたに任せるわ

雪乃さんの性格を考えたらもしかしたら、精神病院に閉じ込められる人生の方が、幸せなのかもしれないわあの子のことだから、精神病院の中でも偉そうに振る舞って、病院の人に我が儘を言うんでしょうから

ああ、そうだろうな

それでも、自由に生きていきたいというのなら苦しくて、嫌なことばかりでも、一人で生きていきたいのなら、道は用意するわ雪乃さんに、そんな勇気があるかは判らないけれど

あなたから、雪乃さんに話してちょうだいどっちの道を選ぶのか彼女に決めてもらって

オレが雪乃に話す

ほら、あたしからだとあの子は頭に血が昇って、メチャクチャな結論を出したりするでしょ

ああミナホ姉さんに助けてもらうなら、精神病院へ行くとか

勢いだけで、泣き喚くなきっと

あなたが白坂創介の処刑の瞬間にいなかったことが大きいのよ

白坂創介の肉体を損壊した時にオレやメグやマナたちは、部屋から出された

その瞬間には、立ち会っていない

あたしや克子の言葉は、もうあの子は聞かないわどんなことだって

父親を傷付けた人間を、雪乃は許さない

雪乃と話すのは、オレの仕事だ

判った雪乃と話すよ

オレは、ミナホ姉さんと約束した

返事はお昼までにちょうだいこっちも、色々と準備があるから

ミナホ姉さんの言葉は重い

では、さっさと片付けて参りましょうかお兄様

そうだねこんなこと、先に終わらせないと落ち着いて、セックスもできないもんね

ミナホちゃん、もちろん、わたくしたちがお兄様をサポートすることは、問題ありませんよね

マナもいいですよねアニエスちゃんも行こう

困惑する、ミナホ姉さん

ミナホちゃんは、お兄様に厳しすぎますお兄様を鍛えていらっしゃるおつもりなんでしょうけれどこれでは、お兄様のお心が疲弊してしまいます

黒森さんは、自分がしてきたような厳しい選択を、お兄ちゃんにも体験して欲しいんだろうけれど黒森さんとお兄ちゃんは、別の人間ですわざわざ、無理して厳しい思いをするのはおかしいと思います

瑠璃子マナ

どうしたのこの子たち

ミナホ姉さんが、克子姉に尋ねる

メス・ライオンとしての血に目覚めたんですわがおー

克子姉は、ニッコリと笑った

この子たちの言う通りですお嬢様の話し方は、いつも究極の選択形式になりがちですわ

結果としてミナホちゃんのお望みの形になればよろしいのでしょう

うん、黒森さんの話って、お兄ちゃんに選択を強いるようでいて実際は、あたしは、こっちの方がいいんだけどってのが、透けて見えるよねズルイ大人の喋り方だと思う

要は、雪乃さんにこちらの指示通り、お芝居をさせればいいのですね

それと引き替えに、精神病院に行かずに済ませるってことでしょその後のことは、雪乃お姉ちゃんが自分で頑張らないといけないことなんだからさ

そうだレイちゃんも来て下さい

瑠璃子が、レイちゃんを見る

レイちゃんこそ、雪乃さんの中ではニュートラルな存在ですから

レイちゃんは白坂創介の処刑に、一切タッチしていない

雪乃からすれば、全く無関係な人間だ

その撲殺ステッキを持って、厳しい顔付きで立っていて下されば結構ですわ

ついでに、イーディちゃんにも来てもらおうよ

瑠璃子が、イーディに話す

OK

イーディは、即答した

瑠璃子が、席を立つ

アニエスも元気だ

雪乃お姉ちゃんは、どのお部屋に居るの

マナが、克子姉に聞く

はいはい、連れてってあげるわ

立ち上がる克子姉

お嬢様、申し訳ないですけれどお一人で、ご朝食をどうぞ

克子姉に微笑まれ、ミナホ姉さんは

ま、まあ別に構わないわよあたしは

克子姉の作ったバターロールを囓る

レイちゃん、ご飯、後になっちゃうけれどいいかな

オレがそう言うと、レイちゃんは

あわたくしは、構いません

ミナホ姉さんに気遣いながらそう答えてくれた

そうだそのパン、幾つか持っていこう

オレの提案に克子姉が

そうね良いアイデアねちょっと待って

台所からプラスチック製のボウルを持ってきて、焼きたてのパンを幾つか入れる

お皿とかだと、あの子がエキサイトして割っちゃうかもしれないから

みんな、もう雪乃の生態については、よく判っている

食堂にミナホ姉さんだけを残してオレたちは、雪乃の部屋へ

良かったのかなあれで

何か、ミナホ姉さんに悪いような気がする

いいのよお嬢様も、あなたとの関係を考え直すべき時期ですから

はいもう少し、言い方を考えるべきだと思いますわ

うんお兄ちゃんのこと、突き放すばかりなんだもん

マナには、そう見えるんだ

お嬢様困っているのよあなたとの距離感が、掴めなくて

本当はね、もっと近付きたいのよでも、それが怖いからだから、わざとあんな風に突き放す言い方になってしまうのよ

お兄ちゃんが、雪乃お姉ちゃんを死なせたくないと思っているからだから、わざわざ雪乃さんを生かすための道筋を用意したんだよ色々、手を廻してさ

香月セキュリティ・サービスと打ち合わせたり今夜の戦いに、わざわざ雪乃さんを巻き込んだり

マナの言葉に、克子姉が補足をする

本当はお兄様に褒めていただきたいんですよ全て丸く収めて、雪乃さんを精神病院に監禁しなくても良い方法を見つけ出していらしたのですから

なのにああいう、喋り方になっちゃうんだもん

お兄ちゃん雪乃お姉ちゃんとの交渉は、あたしたちに任せて

はい、お兄様のご希望に沿う形に致しますから

ある程度、話して場の空気が判ったら、お兄ちゃんも参加してくれていいからさ

ああ二人には、考えがあるんだな

オレは頭が悪いから、よく判らないけれど

とりあえずは、任せてみた方がいいか

レイちゃんは、とにかく怖い顔で話には参加しないで下さいね

は、はい瑠璃子様

もう、ルリちゃんで結構です

はるるる、ルリちゃん

イーディちゃんは、ニコニコしていればいいんだから

まあ、イーデイは危険を感じなければ、基本的にニコニコしているからな

アニエスは、どうしますの

オレの手を握りしめたままのアニエスが、マナに尋ねる

アニエスちゃんは、ずっとお兄ちゃんにくっついていてお兄ちゃんが、雪乃さんに気持ちが入り込み過ぎな感じになったら、お兄ちゃんを抱きしめておっぱいをお兄ちゃんに、ぷにぷに擦り付けたりして、気を惹いて

この部屋よ

克子姉が、部屋を示す

あたしは処刑の場に居たから、ここまでね後は、お願い

ドアのロックを解除してくれた

マナと瑠璃子は、顔を見合わせ

では参りましょう

二人が意を決して、ドアを開ける前に

イーディが、ケラケラ笑って部屋の中へ突入する

おい、待て

慌ててオレたちも、雪乃の監禁室へ飛び込む

な、何よ何の用

6畳ほどの部屋の中には医院の診察室にあるような、小さな寝台があった

そこに、下着姿の雪乃がひっくり返っている

ブラジャーとパンティだけの姿

床には、ペットボトルの水とうまい棒の包装紙が、散乱している

あいかわらず、うまい棒しか食べさせてもらえないらしい

レイちゃんは、そちらにイーディ、Come on

瑠璃子が、レイちゃんとイーディの立ち位置を決める

これで、雪乃の逃亡はあり得ない

何しにきたのよっ

雪乃は、憎しみの眼でオレを見た

あんたはあたしを助けないでパパを見殺しにして

アニエスが、オレの腕に必死で可愛いおっぱいを擦り付けている

えへへパパ

アニエスは、オレに微笑む

まずは、残念なお知らせをしなければなりません

パパ、死んだよ

マナが姉に告げる

いつ

今朝の8時だって病院で

マナの言葉に、雪乃の眼が、ガァッと燃え上がる

あんたのせいよっあんたがパパを殺したのよッ

オレに吠える

あたしのパパが、何であんな眼に合わないといけないのよどうして、あんた止めてくれないのよッ人殺し

アニエスの胸の弾力が生命感がオレが、雪乃に引きずられるのを食い止めてくれている

それで、今度は何よっ今度は、あたしのことを殺しにきたのっ

雪乃の怒声に、瑠璃子は

はいそういうことですわ

ゾクッと震え上がる雪乃

藤宮さんの撲殺ステッキで、頭蓋骨を破砕されるのとイーディさんに、心臓を打ち抜かれるのどちらが、お好みですか

低い声で、瑠璃子は言う

しょうがないじゃんか雪乃さん一度も、あたしたちに協力的にはならなかったんだから

マナもそう言う

待ちなさい舞夏、あんたはいいのパパを殺されたのよその上、あたしも死んじゃって、あんたは平気なの

あたし、お兄ちゃんのセックス奴隷ですし毎日、セックスしてもらって、すっごく幸せだけど

そいつはパパの敵よあたしたちの仇なのよ

そうかなあお兄ちゃんは、何もしていないじゃんあの人の前で、あたしたちとセックスしただけだもんそうだよね、アニエスちゃんお兄ちゃんにセックスしてもらって、幸せだったもんねっ

アニエスが、答える

舞夏、あんた本当に頭がおかしくなっちゃったんじゃないのそんな男に犯されて、幸せなはずがないでしょ

殺されて死ぬよりは、マシでしょ

スバッと、マナは切り込む

はいマナさんもそして、あなたも、香月家の秘密を知りすぎました死んでいただかなければなりません

そうだね残念だけれどお別れだよ雪乃さん

マナも冷たく、そう言った

ま、待ちなさい待ちなさいってば

雪乃はそう言うが

もし、あなたが、わたしたちの立場ならどうしますかあなたを生かしておくと思いますか

瑠璃子が、雪乃に問う

あなたは、もう知っていますよねわたくしたちは、表の力も裏の力も、存分に持っているということも

香月家に香月セキュリティ・サービスに黒森さんの組織国際犯罪者の恭子さんの力ミス・コーデリアたち白坂家ぐらい、簡単に葬り去ることができます国家も警察も、わたくしたちに刃向かうことはできません

瑠璃子は、優しく微笑む

正義がこの世の正義が、あんたたちを許さないわよ

お前は、自分を正義だと思っているんだな

そのお言葉は承りましたのでどうか、死んで下さいませ

さよなら、雪乃さん

い、嫌よあたし、死にたくないわ死にたくない

ごめんね雪乃さんが死なないと、あたしが殺されちゃうんだよ

マナが、嘘をつく

雪乃の中に非情な組織としての黒い森を形成していく

あたしや、お兄ちゃんだって安全じゃないんだよ

ええ、今はわたくしやみすずお姉様はお兄様を愛していますから、マナさんもお兄様もお助けしますしかし、お兄様といえども、香月家に対して何か一つでも裏切りの兆候があれば、容赦は致しません死んでいただきます

もう、とっくにそういう世界にいるんだよあたしたちだから、パパは死んだんだよあたしたちだって、どうなるか判らないんだからっ

雪乃のような独善的な思考しかしない人間は話し合おうとしても無駄なんだ

雪乃には、オレたちの家族の絆は理解できない

オレの雪乃に対する情も理解できない

だから、これまでオレたちを舐めていた

自分には理解できないものなんだからと

わたくしたちが、雪乃さんを見逃すはずがないじゃありませんかそうですわねマナさん

はい瑠璃子お嬢様

今、瑠璃子とマナは雪乃の思考に合わせて、話をしている

さっき、瑠璃子が言ったもし、あなたがわたしたちの立場だったらという問いかけで、雪乃の思考を縛りつけようとしている

オレたちのゲンジツを雪乃が理解できるゲンジツに、書き換える

香月家や黒い森は、血も涙も無い非道な人間しかいない

気にくわない人間は破滅させ殺す

オレが、みすずや瑠璃子に気に入られたのは、あくまでもお嬢様たちの気まぐれでオレはいつでも、彼女たちに切り捨てられ、殺される可能性がある雪乃からすれば、オレの価値なんてそんなものだ

マナも、自分の命を守るためにオレに身を任せた瑠璃子に従っているのも、それしか生きる道が無いからだそうじゃなければ、自分の妹がここまで卑屈になるはずがない

そういうゲンジツなら雪乃は、納得できる

そしてそれが、ゲンジツなら、香月家が雪乃を生かしておくはずがない

雪乃は雪乃自身の思考に取り込まれていく

い、嫌よあたしそんなの

雪乃さんの意志は関係ありませんわわたくしたちは、あなたが邪魔です死んでいただくしかないと思っています

瑠璃子の声は冷たい

雪乃さんがマナさんのように、わたくしたちの道具になってくださるというのなら話は別ですが

勝負のカードを切る

あ、あたしに舞夏みたいに、そいつのセックス奴隷になれって言うの

ご冗談を

瑠璃子は、笑う

雪乃さんなんて、お兄ちゃんはいらないってさ雪乃さんじゃ、オチンチンが勃起しないってエッチな気持ちにならないんだってさ

マナが、煽る

雪乃に、昨夜の記憶を蘇らせる

それはそいつができなかっただけで

あら、あの後昨夜は、お兄様、わたくしのことを3回も愛して下さいましたわ

みすずお姉様と美智と寧様にもわたくしたち、とっても楽しみましたお兄様は、情熱的に、愛して下さいましたし

瑠璃子が、オレの唇にキスする

パパアニエスも、セックスしたいですのお願いしますですの

マナもマナもお兄ちゃんとセックスしたいですセックスして生き残るんだもん、あたし

マナも、ギュッとオレに抱きつく

つまりあなたに魅力が無いってことなんじゃありませんかお兄様が、できなかったのは雪乃さんのせいです

そんなことないわよだって、この男は何度もあたしを犯したのよ何度も、何十回もあたしの中に射精して

過去は過去ですわ

お兄ちゃん、雪乃さんの身体に飽きちゃったんだよだって、雪乃さん自分からは全然努力しないんだもの

何よ、舞夏努力って

マナが、軽蔑の眼で姉を見る

あたしフェラチオ、とっても上手くなったんだよ昨夜、見せてあげたでしょパパと一緒に

生きるためだもんマナは、何だってするよお兄ちゃんが気持ち良くなることなら、何だって覚える上手くなる必要とされるよ

雪乃さんみたいに、なりたくないもん

あたしどうなるのよ

セックス奴隷すらなれないのならどうしようもないですわね

瑠璃子が、さらに雪乃を突き落とす

本当に死ぬか死んだみたいになって生きるか、2つに1つですわ

死んだみたいになって、生きる

あなたは、お気づきでないみたいだけれど雪乃さんには、道化としての才能があります

あなたが、香月家の道化としてわたくしたちを、これから先も笑わせて下さるのなら命だけは、お助けします最低限の生活も保証しましょう

道化って、あたしに何をさせる気よ

雪乃は、叫ぶ

別に何も大丈夫ですよ雪乃さんは、普通に生きていらっしゃるだけで、すでに立派な道化でいらっしゃいますから今だって、あなたの姿は可笑しくてしょうがありませんわ

あたしのどこが、可笑しいって言うのよ

客観的に、自分を見てみれば判りますわ

監禁されて小さな寝台に、下着姿で

周囲には、ペットボトルとうまい棒が散乱している

雪乃さん、可笑しいよみっともなぁい

これはこんなの、全部、あんたたちが

あんまり喚かない方がいいよもっともっと、みっともなくなるだけだから

あら、わたくしは、より可笑しくなって楽しいですわ雪乃さん、もっともっと喚いて下さいどうぞ動物園のお猿さんを見ているみたいで、楽しいわ

瑠璃子の言葉に雪乃は、黙り込む

くぅぅ

悔しくて雪乃は泣く

あらら、泣いてしまうんですか、お猿さんは本当に面白いわ

瑠璃子は、雪乃追撃の手を緩めない

で、どうします今すぐ死にますかそれとも、これからはあたしたちの道化として生きていきますか

もちろん、雪乃さんは死ぬ方を選ぶよね雪乃さんのプライドがそんな生き方を許さないよねっ

生きていろよ雪乃

どんなに情けなくてもみじめでも、生きていろよ死んだらダメだ何も残らないよ

ふざけないでよっあんたにそんなこと言われたくないわよっ

怒りの矛先を、オレに向けようとするが

雪乃さんパパが最後、どうなったか知っている

マナが強い眼で、姉を見る

パパ、全裸で乳母車に乗せられて全国生放送中のニュース番組で、放映されたんだよオチンチンが切り落とされているのも、全国の人に観られた多分、今はインターネットで全世界に広まっていると思うよ

雪乃が眼を丸くする

そこまでやるんだよ雪乃さんも、死体になった後でもレイプされたいそれを全世界に生中継されたい

雪乃の心が折れる

生きていろよ雪乃それでも友達としてオレは思うけれど、それでも死んじゃダメだ死んだらダメなんだ

あんたなんか、友達じゃないわよ

オレは友達だと思っているよ

雪乃が、どう思おうと

これパン食えようまい棒は、もう飽きたろ

オレは、パンを入れたボウルを床に置く

それで雪乃さんのご回答はどうなさいます死にますか道化として生きますか

道化でも何でも、やればいいんでしょ生きるわよ、あたし

オレが置いたパンを一つ取り口に含む

何よこんなパン

雪乃には克子姉の焼きたてのパンの美味さは判らないだろう

雪乃は他人の努力や愛情が、判らない女だから

判りましたでは、そういうことで早速、今夜、道化としての最初のお仕事をしていただきますわ

瑠璃子はそう告げる

そうそう一応、お伝えしておきますが、雪乃さんが少しでもわたくしたちに逆らう、あるいは裏切るような言動をすればその瞬間に殺します確実に殺しますわたくしたちの組織には、そういう技に長けた者が多いことを、お忘れなく

雪乃は、叫んだ

話は終わりですでは、参りましょうお兄様

パパ、行きますですの

お兄ちゃん、心を鬼にしないとあたしたちも、雪乃さんみたいなミジメな人になっちゃうよ

そして、オレたちは部屋から出る

Good-bye

イーディが、明るく雪乃に告げた

あなたたち、お芝居上手ねえ

克子姉が、再び部屋のドアをロックしながら言う

部屋の中の会話を盗聴していたらしい

ミナホちゃんの真似をしただけですわ

あの、お兄様色々と失礼なことを申し上げて、済みませんでした

いや、いいんだよ

瑠璃子たちの方が雪乃の扱い方を、理解していた

あたしも、ごめんなさいお兄ちゃん

マナも、オレに謝る

こうなったらわたくしたち、お兄様にお尻を叩いていただかないといけませんわ

そうだねマナたち、とっても悪い子だったんだもん

アニエスもペンペンされますの

うんうんアニエスちゃんはとっても良い子だったからお兄ちゃんが、いっぱい可愛がってくれるよ

マナは笑って、そう言った

アニエスが、ニッコリと微笑む

はううう

体調が、悪くて一日寝込んでいました

ということで、スケジュールを逆にしてエッチ回を明日にします

お腹痛いときに、セクシー描写は無理です

済みません&お休みなさい

517.深い溝

でも、あれで良かったのかな

雪乃の部屋から、みんなと食堂に戻る

オレには、何とも言えない思いが胸に残っていた

あれがベストですわあの方は恐怖で縛るしか、ありませんから

そうだよ死ぬか生きるかの話しにしないと自分にだけ都合の良い話に、すり替えようとするんだもん脅して、脅して、ブルブル震え上がるくらいにしておかないと、また勝手なことを始めるだけだから

マナも、そういう意見か

あたしも、そう思うわまともに話したところで、理解してくれる子じゃないものあの性格は、一生変わらないわよ

克子姉も、雪乃の評は厳しい

それは、オレも判っているんだけれど

それよりお兄ちゃん

どうして、雪乃お姉ちゃんに友達だと思っているなんて言ったの

よく知っているから

あいつのことオレは、いつの間にか、物凄く良く知っているから

ほんの10日前までは、何も知らなかったのに

ただ、遠くから見ていただけだったのに

雪乃のことをあいつの色んなことを、よく知っている

性格も、考え方も

子供に優しいところも、どうしようもなく利己的なことも

あいつが暮らしていた家の中のあいつの私室だって、見たし

色んな顔を色んな姿を見た

裸だって前も後ろも、足の裏だって見ている

肉体の感触も雪乃の胎内の温かさすら

でも、あいつはオレの家族じゃないもちろん、恋人じゃないだけど敵でもないだろ

敵でもない

うんだって、あいつはいつも、オレたちの近くにチョロチョロしていてさ

ホテルの戦いの時も、オレの側に居た

市川さんの家から逃げて来たって、結局、オレを頼ってここへ戻って来たんだし

何か変な親近感はあるんだよとにかく、敵じゃない絶対に仲間じゃないけれどだとしたら友達としか、言いようが無いじゃないか

雪乃はオレにとって、友達なんだ

でも、雪乃お姉ちゃんはお兄ちゃんのこと、友達だって思ってないよ

だって、あの人これだけ長く一緒に居るのに、お兄ちゃんに全然興味が無いじゃんお兄ちゃんのこと、何も知らないし知ろうともしない

雪乃にとってのオレは何でもない

ただただ、オレが雪乃のことを好きなんだと信じそのオレの好意を利用して、生き残ろうとしていただけだ

あの人どうして、お兄ちゃんが昨夜、あの人とセックスできなかったのか絶対に判らないよ

マナは、あの場に居たオレを見ていた

しょうがないわよ判らない人には、判らないの人生って、そういうものなのよ

克子姉が、そう言って微笑む

判らない人に、理解させようとするのは無駄なことよどんなに理解して欲しいと願っても相手の中にこちらに対する興味が無ければ、眼を向けてくれることすらないわ雪乃さんは自分自身にしか興味の無い人だから

雪乃はそうだな

あいつが、オレのことを考えてくれたりするはずが無い

もういいじゃないこれでとにかくあの子が、死ぬ可能性だけは消せたんだから

克子姉の言葉が、痛い

マナちゃんもさっきのは、この人に甘えて話していたのは判っているから問題にしていないけれどもし、本当に市川さんのところへ帰るってことになったら、あたしたちはあなたを殺さないといけないのよ

克子さんどうしてですか

あなただって黒い森や香月家の秘密をいっぱい知ってしまったでしょ

もちろん、あたしたちはあなたが気安く秘密を喋るような子だとは思っていないわでも市川さんのところへ返すわけには、絶対にいかないのよ

市川老人は広告業界の重鎮だ白坂家とは近い

マナから無理矢理情報を聞き出してミナホ姉さんやジッちゃんに不都合なことを知られたらマズイ

雪乃さんみたいに、ギャーギャー喚くだけで、周りの状況をちゃんと説明できない子ならまだいいんだけれどね雪乃さんが閉じ込められようとしていた精神病院って雪乃さんから、的確に話を聞き出すための施設だったんだと思うわクスリとか、催眠療法を使って

市川のお祖父ちゃんがどうして

そりゃあ市川さんだって、業界の大物だものあたしたちにやられっぱなしってわけにはいかないでしょ雪乃さんの話から、逆転の鍵が見つかれば閣下やあたしたちを脅迫するだけのネタがあれば、再起は可能でしょ

今の市川老人は白坂創介の義父という立場だ

このままだとスキャンダルの余波で、引退を余儀なくされる

しかし、ジッちゃんに対抗できるようなネタがあれば香月家にサポートさせて、業界に返り咲くことはできるかもしれない

知っているかもしれないけれどあたしたちは、ずっと市川さんの家の電話を盗聴していたのよ雪乃さんを返す前から動向を探っていたわ

そして、雪乃が市川老人の元へ行く

案の定、市川さんは自分で雪乃さんから、あたしたちに関する情報を聞き出そうとしたみたいねとにかく雪乃さんと話してはみたんだけど雪乃さんは、興奮してワーキャー喚くだけだから、何が何だか判らなかったらしいわもっとも、そもそも雪乃さんはあたしたちの事実関係を幾つも誤認しているんだけれど

誤認

あの子は、あの子の中の優先順位でしか物事を見ていないからみすずさんが、どうしてあなたにくっついたのかとか、まるで理解できていないのよ雪乃さんの認識だと、何もかも全部、香月家が主導的に行ったことであたしたちは、閣下の手足ってことになっているわ

雪乃は危険を察知する力とか、異変に気が付く洞察力はあるんだけどなぁ

理解力に乏しいから

しかも、自分で勝手に脳内で話を作るし

プライドの高い雪乃としては、自分よりも上の立場なのは香月家だけだ

ミナホ姉さんに、色々とやられたというのは雪乃のプライドが許さない

だから、全てを香月家が主導したというストーリーに、すり替えたんだな

克子姉は話を続ける

結局、雪乃さんの話は辻褄が合わなくて、意味不明だったのよだから、市川さんは特殊な施設に雪乃さんを入れて、専門の心理カウンセラーを使って、何とかもう少し使えそうな情報を聞き出そうとしたのよ

市川さんが連絡した神奈川県の精神病院には、そういうのが専門の先生がいるらしいのよその人に頼んで、雪乃さんから情報を引き出すつもりだったのね

だが、雪乃は祖父に精神病院へ入れられることを事前に知り自力で脱出して来た

あの子が自分で逃げて来なくても搬送途中に、マルゴちゃんがさらって来る予定もあったのよ雪乃さんをマスコミの前に出すことで、一定の効果はあったしこれ以上は、あたしたちの情報を喋られるわけにいかないから復讐の場にも、雪乃さんにはいてもらわないといけなかったし

確かに、マスコミの前で雪乃を市川さんに引き渡し雪乃があたしは犯されたのよとかギャーギャー喚いたのは、効果的だった

あれで雪乃は、全国規模の有名人なったわけだし

だけど、まさかこっちからさらいに行く前に、自分から舞い戻って来てくれるとは思わなかったわ

雪乃は、そもそもの計画ではこの時点で、殺されるはずだったんだ

雪乃をこのまま、解放することなんてあり得ない

何を喋り出すか、判らないんだから

それが、とにかく殺されずに済むことになっただけ、ラッキーだと思うしかないのか

お帰りなさい、観ていたわ

食堂に戻ると、ミナホ姉さんがコーヒーを飲みながら出迎えてくれた

ノートパソコンを開いている

あれで、オレたちと雪乃の会話を見聞きしていたんだ

良い交渉だったわ文句なしよパーフェクトだと思うわ

ミナホ姉さんは、オレたちが雪乃を恐怖で縛り付けたことを高く評価してくれた

お見事ね、瑠璃子さん上手く、まとめてくれたわ

ミナホ姉さんは、交渉の中心人物が瑠璃子だということを理解していた

マナさんも、良いサポートだったわ麗華さんとイーディさんも、良い感じで威圧してくれていたし

ミナホ姉さんが、アニエスを見る

アニエスさんも、ご苦労様

アニエスは、オレにぴったりと寄り添って来る

克子この子たちには、あたしはもう必要ないみたいね

そんなことを言い出す

そうじゃないだろミナホ姉さん

これは役割分担だよ適材適所だよ

雪乃は香月家だけは、自分よりも上の存在だと思っている自分も白坂家っていう名家の一員だから、香月家の持つ力の凄さもよーく判っているだから、瑠璃子が話すことだけは真剣に聞いてくれたんだ

背筋をゾッとさせて

しかも、マナが香月家の力に怯えて、従っているって芝居をしてくれたから瑠璃子の高圧感が裏打ちされたんだそして、レイちゃんとイーディ二人の強さを雪乃はホテルで見ているし、特にレイちゃんは瑠璃子の命令で何でもするって思っているから

雪乃の恐怖感をさらに高めた

アニエスはオレが、変にとっちらかって、みんなの芝居を台無しにしないように、オレのことを抑えててくれたうんとっても、助かったよ、アニエス

アニエスは、またオレの腕に、可愛い胸をぷにぷに押しつける

それはいいから

チームワークだよチームワークで、やったことだよそれぞれが、自分の役割をきちんとこなしたんだこれだけの人数がいたから、たまたま上手くいったってだけなんだよ

ミナホ姉さんには、凄い力がある計画力や実行力、交渉力とかまだまだ、オレたちは叶わないよミナホ姉さんだったら、一人で雪乃を黙らせるだろミナホ姉さんは、そういう人だよ

そうだってミナホ姉さんは、いつだってオレをがビックリするようなことばかりしてきたじゃないかオレたちは、まだまだだよまだまだ、ミナホ姉さんに教わらなきゃいけないことが、いっぱいあるんだ

わたくしも、そう思います

瑠璃子が、オレの言葉を後押ししてくれる

あのあたしも、雪乃さんと同じで黒森さんに生かしていただいているんだって、判ってますありがとうございます

マナが、頭を下げる

マナ黒森さんじゃなくて、ミナホお姉ちゃんだ

オレは訂正する

お前も黒森になるんだから

ミナホ姉さんマルゴさんと寧姉ちゃんが、黒森の養女になりたいって話、もう聞いた

聞いたわ

オレとマナもいいよね

ミナホ姉さんは、オレたちを見て

しょうがないわね

溜息を吐く

マナ本当に姉妹になるんだぞ

はい、ミナホお姉ちゃんよろしくお願いします

マナが大きな声で、礼を言う

レイちゃんの朝ご飯、今、用意しますね

克子姉は、笑って台所へ向かう

イーディや、瑠璃子は椅子に座る

オレもアニエスと座ろうと、椅子を引く

ところであなた自身は、チームワークの中で、どんな役割をしたの

ミナホ姉さんはオレを見つめる

オレオレは役立たずだったよただ、みんなの様子を見ているだけで

そう言えばオレは何の役にも立ってないな

交渉していたのは、瑠璃子だし

マナほどサポートもできていなかったし

レイちゃんやイーデイみたいに、武力で威圧することなんかできないし

やっぱり判っていないのね

ミナホ姉さんが、クスリと笑う

雪乃さん、あなたが居たから、あの条件を呑んだのよ

瑠璃子さんじゃ、足りないのよどれだけ、香月家の力が大きくてもね雪乃さんは、瑠璃子さんは、常識的でマトモな子だってことは判っているから

今の雪乃さんはあなたが怖いのよここに居る誰よりも多分、あたしよりもね

あなたは雪乃さんの想像できる世界の外にいるからあの子には、あなただけは何をしでかすか判らない存在なのよ

昨夜あなたが、雪乃さんを抱かなかったことで、そう確定したの雪乃さんの世界では、あの場であなたが自分を抱かないなんてことは、起こり得ないはずだったから

オレが雪乃に勃起しなかった理由を雪乃は理解できない

今のあなたは、雪乃さんにとっては謎の存在で恐怖の対象なのよ

オレが謎で恐怖

言うことを聞かなければ、殺す良い脅し文句ねでも、瑠璃子さんたちだけじゃ、雪乃さんは屈服しなかったわあの子のことだから、やれるものなら、やってみなさいよとか、逆ギレするんじゃないかしら

そう言えばそうかもしれない

瑠璃子さんはまともな人間で、どれだけ力を持っていても、自分を本当に殺すことまではしないできないだろうって思うわよあの子、危険に対する感覚だけは鋭いんだから

そうだどう脅したところで、瑠璃子が本当に雪乃を殺す命令を出せるとは思えない 雪乃は、瑠璃子がどんな人間かはホテルの事件の時に知っている

それなのに、雪乃さんが屈服したのはねあなたが居たからよ

ミナホ姉さんが部屋の中のみんなの眼が、オレを見る

雪乃さん、あなたならやりかねないって感じたのよあなたには、常識を平気で打ち砕く狂気があるから

狂気

シザーリオ・ヴァイオラを討ち取ったのは誰

ミナホ姉さんの眼が、オレを射貫く

オレだよ

オレはこの手で、シザーリオ・ヴァイオラを撃ち殺した

そうだ、その瞬間を雪乃に見られている

雪乃はオレを見て叫んだ

人殺しって

あなたの中には、熱い狂気があるわ狂気が、あなたの中で渦巻いているの雪乃さんは、肉体でそのことを知っているわ

オレは雪乃を徹底的に犯したレイプした

あのメチャクチャなセックスは狂気的としか、言いようがない

でも、その狂気は頼もしかっただから、雪乃さんは何度もあなたに救いを求めたのよ

市川さんの家から脱出してオレを頼って、この屋敷へ逃げて来た

でも、昨日のことで雪乃さんは、自分があなたに庇護されているわけではないんだと理解した

昨夜、オレは雪乃を抱かなかった雪乃の父親を見殺しにした

今の雪乃さんはあなたのことが、怖いのよあの子には、あなたが何を考えているのか判らないからあなたは、あの子の理解不能な男なのそして、あなたの中には狂気的な熱と、信じられないような行動力があることを知っているから

オレなら本当に、自分を殺すかも知れないと

皮肉なものね

台所から克子姉が顔を出す

あなたは今多分、今までで一番、雪乃さんのことが判っているわ

オレは雪乃のことを、とても良く知っている理解している

でも、雪乃さんはあなたのことが、何も判らなくなっている何を考えているのか、自分に何をしようとしているのかも判らないただただ怖いのよ

雪乃はオレが判らない怖がっている

さてあなたたちが上手くやってくれたから、お昼過ぎまでは何もすることが無いわあなたたちも自由にしてちょうだい

ミナホ姉さんは、席を立つ

あたしも、少し横になって休むわここのところ、ぐっすりと眠っていないから

そして部屋から出て行く

お兄ちゃん、セックスしようよ

マナがニッコリと微笑んで、そう言った

落ち込んでてもしょうがないでしょこういう時のために、あたしたちがいるんだよ

そうですわお兄様

うん、アニエスちゃんも、一緒にしようっそうだ、克子さん

マナは克子姉を見る

良い機会だから、色々教えてっいいでしょ

マナが、わざと明るく振る舞ってくれている

ここが、このお屋敷の中で一番扇情的なお部屋よっ

克子姉が、オレたちを連れて来た部屋は何もかもが、真っ赤だった

壁も、絨毯もベッドのシーツも

うっわぁ綺麗だね

全部が真っ赤といってもそれぞれの赤が、微妙に違う壁はワイン・レッドだし、床はエンジ色天井はマゼンダシーツは、朱色に近いキラキラと光沢があって、肌触りがいい

はーい、あなたはそこに座って講義を始めまーす

克子姉は、明るく言う

オレは仕方無く、ベッドにちょこんと座る

何で、わたくしまで

どうしでだか、レイちゃんまで来ている

イーディも、興味深そうにベッドのオレを見ている

それでは克子お姉ちゃんのフェラチオ講座、はっじまるよぉぉ

克子姉ノリノリだな

うっわぁー

マナを先頭に、瑠璃子とアニエスがかぶりつきで、覗きに来る

はい、あなたじゃあ、オチンチン出して

克子姉の言葉にオレは、着ていたツナギを脱いで

ほらほら、早くっ

ペロンと、チンコを露出させる

まだ、勃起していない

昨夜は何回戦もしたし今朝だって、メグとしている

あら、元気ないねお兄ちゃん

昨夜は、あんなに素晴らしかったですのに

いや、瑠璃子チンコに素晴らしいとか言わないでくれ

こういう時こそ、女の力の見せ場よ

克子姉が、フフンと笑う

女のまたの力と書いて、努力と読みます努力するわよーん

克子姉は、メイド服のエプロンを外しブラウスの前を開ける

オチンチンを舐める時は、おっぱいを見ていただくこれは、もはや常識

はい、常識です

マナも自分の胸を出す

あ、そうですわね

アニエスまで

あ、アニエスは、ブラジャーをしていない

あ、ブラはね自分で外さないで、残して置いてこの人に好きな時に外してもらって、そのままプラプラさせておくのよその方がレイプっぽさが出て、この人が燃えると思うから

あ、はいわたくし、レイプ大好きですわ

ええっとレイプという言葉の正しい意味を、そろそろ教えた方がいいだろうか

それでは失礼して、いっただきまぁす

克子姉がオレの前にしゃがみオレのペニスを両手で捧げ持って、パクッと

ちゅぱちゅぱちゅぱ

ほーら、段々大きくなってきた

あ、ホントだ克子さん、上手い

こんな風に大きくなるんですねぇ

パパ、すごいですの

オレのペニスが大きくなっていく様を少女たちが驚嘆の眼で見ている

ブラしているとねこういう技もありまーす

克子姉は、オレの亀頭を自分のブラジャーの布地に擦り付ける

克子姉のブラは高級品だから肌触りが良い

亀頭の上を、しゅるるると滑っていく

まあ、お兄様の張り詰めていらっしゃいますわ

つるてかですの

そんな風に亀頭を表現されるのは

そしたら、舌使い講座いきまーす

克子姉が、舌を長く出してオレの亀頭を舐めていく

右から左へ、下から上へ、亀頭の周囲をぐりんぐりん

さすがに巧い

パパ、気持ち良さそうですの

うん、本当に気持ちいいぞ

あなた、両手の親指をグッと突き出してみて

へ克子姉

ヒッチハイクするみたいに、グッと

オレは、左右の手の親指を突き出す

あなたたちは、これをオチンチンだと思ってあたしの真似をして、おしゃぶりしてご覧なさい

克子姉は、マナと瑠璃子にそう言う

はい、判りましたっ先生

マナと瑠璃子は、ノリノリだ

アニエスは、自分の親指を咥えて、こっちを見ている

アニエスちゃんは、あたしの次に、本物でお勉強しましょうね

克子姉のオレのチンコへのフェラに合わせて

マナと瑠璃子が、指フェラをする

完全に同調している、3つの舌

何じゃこりゃき、気持ちいい

なるほどすごく良く判りますわ

克子さん、フェラチオってこういう風にすればいいんだ

二人とも、そんなに感心しなくていいからああ

あ、この子、ここが感じるみたいねっ

レロレロレロ

ほーら、やっぱり

ここですね

あー、なるほど舌を縦に使うんだ勉強になるぅぅ

オレは、何の教材なんだ

はい、アニエスちゃんもやってごらんなさい

はいですのぉ

アニエスが、ニコニコ顔で克子姉と位置を交換する

オレの顔を見上げアニエスだけは、可愛い桜色の乳首が露出している

ニッと、オレに微笑む

アニエスは、いやらしいめすイヌですどうか、パパの大きなもので、おしおきしてくださいっ

あれ、間違っちゃたですのいつも観ているテレビでは、そう言っていましたの

アニエスは白坂創介のセックス奴隷になるように育てられた

ひたすら、白坂創介のヘンタイ的なセックス映像ばかり見せられて

うんとこの場合は違うかなそれはまた違うところで使う言葉だから

かといってアニエスの知識を全否定してはいけない

今のアニエスはこれしか知らないのだから

下手に否定ばかりしてしまったら混乱してしまうだろう

今は、何て言えばいいですの

パパ、大好きだよ

でも、それはいつも、アニエスが思っていることですの

セックスの時にも、言っていいことですの

セックスの時は自分の思っていることを言うんだよ思ってないことを言う必要はないんだ

でもテレビでは

白坂創介が見せたのはどうせ、変態プレーばかりだろう

女を無理矢理の犯して、屈服させるような

テレビはテレビアニエスはアニエスだよアニエスの素直な気持ちのままでいいんだ

うんっパパ、大好きっアニエスが、いっぱい気持ち良くしてあげますのっ

そして、乳白色の淡い金髪ハーフ美少女が

小さな口で、オレの亀頭をパクッと口に含む

こうこういう風にするんだって

マナが、指フェラで手本を見せる

はむむむむ

ああ気持ちいいよ、アニエス

ああ、まさかの二度目のゴールデンウィーク

最初の予定では、一昨年の秋に開始して、去年の連休中には完結させる予定でした

何で、こんなに伸びたのか

次話も、和気藹々セックスの予定です

明るい感じで

518.心の闇

よーし、元気になってきたわねっ

克子姉が、ニコニコ顔でオレのペニスの根元をしごく

もちろん亀頭は、アニエスの小さな舌がアイスクリームを舐めるようにペロペロやっていた

アニエス、大丈夫か美味しくないだろ

オレがそう言うと、アニエスは上目遣いでオレを見上げて

うふふ、こういうのも男の子は、燃えるのよっ

そう言って、克子姉はアニエスの乳白色の美しい髪をオレのペニスに絡ませる

オレのペニスみたいな汚いものに、アニエスの綺麗な髪の毛を絡ますのは何か、悪い気がする

いいのよこの髪の毛もあなたのものよ

克子姉はオレに言う

この子のこと、一生、責任を持つと決めたんでしょ

オレは可愛いアニエスを見る

だったらこの子は、全てあなたのものよ一方的に愛情を捧げてはダメそれでは、あなたが壊れてしまうわ相手に捧げた分だけ、奪いなさい

奪う

大丈夫よあたしたちそんなことぐらいじゃ、壊れないから

克子姉の言葉に、アニエスは

アニエスは、パパにいっぱい気持ち良くなって欲しいですの

桜色の舌が、チロチロとオレを刺激する

大好きパパ、大好きですの

オレは、アニエスのつるつるした頬を撫で

うん、オレも大好きだよ

そこへ克子姉が、割り込む

はーい、それでは次の講座に進みまーす

克子姉はメイド服のスカートの中に手を入れ、するするとパンティを引き下ろす ブラジャーも自分で押し上げて、大きな張りのあるおっぱいを露出させる

はいあなたは、寝たままでいいわ

お姉ちゃんが、抱いてあげるわ

そうして、アニエスと入れ替わってオレの上にのしかかってくる

オレはそのまま、ベッドの上に押し倒されて

うふふおっぱい欲しい欲しいでしょはい

仰向けになったオレの顔の前に、大きな巨乳が差し出される

赤ちゃんになったつもりで吸いなさい

オレは克子姉の乳首を吸う舐める

うふふ、可愛いわホント、赤ちゃんみたい

克子姉は、優しくオレの頭を抱く

あ、あたしもお兄ちゃんにおっぱいあげたい

ちょっと待っててね今は、まだ、あたしだけの方がいいみたいだから

克子姉の優しい眼が、オレを見ている

怖くないでしょ大丈夫よここに居る人は、誰もあなたを傷付けたりしないから

いいのよ心の中のものを吐き出して

克子姉、オレは

もう本当に、いつも我慢ばかりしているんだから

オレは、克子姉の柔らかい胸に顔を埋める

克子ちゃんどういうことでございますか

驚いた声で、瑠璃子が尋ねる

だから、ちょっと待ってて今は、お姉ちゃんに甘える時間だからよしよし

オレは克子姉の胸にギュッと抱きしめられ乳首を舐め続ける

この子はお母さんにトラウマがあるからだから、おっぱいが好きなのよねいいのよたぁーんと、召し上がれ

克子姉克子姉

悔しいけど、あの胸には勝てないかも

マナが、自分のおっぱいと見比べて、溜息を吐く

寧ちゃんより、大きいですわね

瑠璃子は冷静に、観察している

克子姉に、そう尋ねる

はい、こっちのおっぱいにどうぞ

オレは克子姉の右の乳首を、アニエスは左の乳首を吸う

克子姉は、オレたち二人を優しく抱いて

アニエスが、オレを見てニカッと笑う

アニエス、パパと一緒ですの

ああ、一緒だな

オレは、そう答える

心が落ちついてくる

あ、顔が穏やかになってきたわね

克子姉が、オレの顔を見てそう言う

自分では、よく判らない

ホントだ、お兄ちゃん、さっきはもっと疲れた顔をしていたよ

あの人と会うと、お兄様怖い顔になってしまわれるから

オレ、雪乃と会うとそんな顔しているのか

だからおっぱいで、穏やかにしてあげないとねぇ

ごめん、オレ何か、メンドくさい男なんだな

こんな風に、気を遣われるなんて

克子姉は、クスクスと笑い出す

あら、自分では判っていないのね

あなた今朝は、メグちゃんを元気にしてあげたでしょそれから、マナちゃんも

確かに、二人とも落ち込んでて、ぐったりしていたけれど

萎れたお花にお水をあげると、瑞々しく元気になるように人間も、人からパワーを貰って元気に回復するのよ

だからいいのあたしから、パワーを吸いなさいそれで、あなたが元気になったら、他の子に注いであげて

それじゃあ、克子姉がくたびれちゃうだろ

いいのよそしたら、あたしはまた、あなたから貰うから家族って、そういう関係でしょ

雪乃さんはまともに相手をすると、パワーを吸い取られるだけだから生命力をね一緒に居るだけで、くたびれちゃうのよ

雪乃は基本的に、自分の欲求で生きているから

あたしたちは、そのことがもう判っているから瑠璃子ちゃんも、マナちゃんも、最初から、あの人に対して感情をシャットアウトして応対したのよ心に壁を作ってあの子の言うことは、全部聞き流して、強い意志でこちらの意見だけをぶつけたわけ

だから、あんなに一方的に押し切ったんだ

アニエスちゃんは、あなたのことしか見ていなかったしレイちゃんとイーディちゃんも、敵対の体勢で踏ん張ってたでしょ

あなただけがあの子と、真っ正面から対峙していただから、パワーダウンしているのよ生命力を吸われたのはい、補給なさい

克子姉は、オレの顔を自分の胸に押しつける

お兄ちゃん、真面目過ぎるんだよあの人と正面から話をしたって、何も通じないことは判っているじゃない

でも雪乃なんだぜ

そうだよあたしの実のお姉ちゃんだよだから、あたしはもう諦めたのあの人とは、どうやっても理解し合えないもの

うん肉親がこんなことを言うのは、間違っているって判っているけれどあたしだって、気持ちでは何とかしたいけれどでも、実際に会って顔を見ちゃうとさダメなんだよねどんな風にも、心を交わすことは無理なんだって判っちゃうんだもん

わたくしも、同じですわ

あの方には、わたくしたちが理解できないしわたくしたちも、あの方の心は理解できませんむしろ、あの方の心の中の闇が伝わってくるのを感じますそれに引き込まれないようにしっかり遮断して、あの方の眼を見ないで力強く話をすることしかできませんでした

オレは雪乃の心の闇が、何となく判る気がするんだその闇は、きっとオレの心にもあるから

オレは部屋の中の女たちを見渡す

瑠璃子には心の闇は無いジッちゃんによって歪められたことで、影はあっても暗い闇にまではなっていない瑠璃子は、基本的に人間というものを信じている

レイちゃんも、そうだ根本的には、善良な人間だ

イーディは気で人を判断するから、信じられる人に対してはとことん信じる心はカラッとしているし闇は無い

アニエスもパパというものを信じている閉じ込められていたとはいえ、アニエスは痛めつけられて成長したわけではないから

マナはどうだマナも、市川老人と母親から見捨てられたという思いから、心にトラウマを持っているけれど心の闇にまでは至っていない昔から知っているメグが、ずっとマナに対して姉の役を受け持ってくれたこともあって、今は家族を信頼しているやはり人間を信じている

そうねあなたと雪乃さんには、似たところがあるわね

雪乃さんが、面白いのはねあの子、あんなに恵まれた環境で育ちながら両親も健在で、名家の一員で、我が儘放題、贅沢に暮らしてきて、その上恋人までいたのにあの子は、人間を誰も信用していないのよ

克子姉の言葉に、オレはハッとする

あいつは、自分自身にしか興味が無いっていうだけじゃない

本質的に、自分以外の人間を信用していない

だからいつも他の人に対して、毒を吐き散らかすし相手の生命力を奪うのよ

そしてあなたも、人を信用できない子だから

克子姉が、オレに頬擦りする

あなたは、人を信じたくて、信じたくてたまらなくってだから、自分を相手に捧げ切ってしまう子なんだけれど心の奥底でいつも、相手に裏切られることに怯えているわ自分のような人間は、人に裏切られるのは当たり前だ、仕方ないんだって思っているから最初から、みんなに裏切られることを想定してるだから、いつも悲しそうなのよ

イーディが、レイちゃんに克子姉の話を通訳して貰っている

レイちゃんも英語ができるんだな

それが、あなたの心の闇ね

オレはみんなを信じてない

お兄様、わたくしは

信じてよ、お兄ちゃん

瑠璃子とマナが、同時に口を開くが

二人とも、こればかりは口で言ってもダメなのよ長い長い時間を掛けて、ゆっくり癒やしていくしかないの

克子姉は、優しい笑顔でそう言う

あたしには判るわあたしにも大きな心の闇が、あるから

克子姉は元娼婦だ

そうね恭子さんには、闇が無いあの人は、心も肉体も強いからどんなものも打ち倒す自信のある人だから寧ちゃんにも、トラウマはあっても闇は無いわ寧ちゃんは甘えんぼでお屋敷に引き取られた時には、マルゴちゃんていう信頼できるお姉さんが居たから

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