しかしミス・コーデリアのことを、イーディは受け入れなかった

恭子さんが、ミス・コーデリアからイーディの身柄を引き取ってくれたんだし美智みたいに、一緒に気のトレーニングができる相手もいるしオレたちにとってね、イーディが居てくれることは良いことだと思うよ真緒ちゃんや、アニエスのことも気に入っているみたいだし

わたくしは困っております

どうしてなの、美智

みすずが、そう問うが美智は

また、心と身体を固くする

美智は、人に自分の心を覗かれるのが、苦手なんだろ

ご、ご主人様

お前基本的にポーカー・フェイスだもんな

というかいつも不機嫌そうな顔をしている

なかなか、本心を明かそうとしない

ぽつりと美智は、呟く

美智、あたし思うんだけれど

みすずが、美智に意見しようとするが

いや、みすずちょっと待って

オレは、みすずの言葉を止める

そして、美智の身体をギュッと抱き締め

お前、そんなに恥ずかしいのか

美智の身体がビクッと震える

恥ずかしいって美智

恥ずかしいですぅ

美智は小さな声で、呟く

イーディに、心を覗かれると自分の気持ちが、見透かされそうで恥ずかしいんだろ

小柄な少女が告白する

あなたの気持ちって旦那様のことが大好きってこと

みすずの言葉にオレは、苦笑する

違う、違うよみすず

オレは膝の上の裸の女の子の髪を撫でる

美智はイーディと友達になりたいんだろ

端から見ているとイーディの方が、美智に一方的にアプローチを掛けているだけに感じるけどそうじゃないよな

オレは、美智の耳に囁く

美智だって友達になりたいんだろイーディと

小さく頷いた

一緒に鍛錬することのできる初めての相手ですから

美智は子供の頃から、お祖父さんに預けられて、ずっと工藤流古武術の稽古ばっかりしてきたんだもんな

それで頭の中まで武道家の、戦闘美少女になってしまった

お前学校に友達とかいないだろ

友人は必要ありませんわたくしは、みすず様の警護役ですから

美智はそう言う

そういう身分で無ければわたくしが、あの学校に在籍することは許されません

みすずと美智の学校は日本一の超お嬢様校だ

政財界の超大物の娘さんしか通えない

そんな学校に、美智が通っているのはみすずの護衛役だからだ

学校内や、登下校時の警護をするためには同じ学校の生徒として、護衛役を通わせた方がいい

でも、美智みたいな立場の生徒は、他にもいるんだろ

美智の姉のあれ、名前なんだっけあ、遙花さんだ

あの人も瑠璃子の護衛役として、やっぱりあの学校に通っていたはずだ

本来なら高3の遙花さんが、高2のみすずを

中3の美智が同じく、中3の瑠璃子を護衛するべきなんだろうけれど

逆になったのは、みすずが美智を求め、遙花さんを嫌ったからだ

それに、瑠璃子には高3の美子さんが、護衛でなくお付きとして常に側に付いているから

遙花さんは、まともに護衛の仕事をせずに香月セキュリティ・サービスへの自分の売り込みに専念していた

他の家の護衛役の子とは、友達にならないのか

香月家と同じ様なことをしている家は他にもあるはずだ

他家の警護役はいつ敵となるか、判りませんから

親しくはできません

うーん、そういうこともあるのか

わたくしに、馴れ馴れしく話し掛けて来る方が、時折いますがそういう方たちは、間違いなく、わたくしでなく、みすず様と縁を結ぶことを目的にしています

香月家は、名家中の名家だもんなあ

護衛役の美智を通してみすずと知り合いになりたいってことか

わたくしはそういう方たちの邪念を察知致しますから

ああ、相手の気が読めるからますます、親しくはなれないのか

正直わたくしが、ご主人様をお慕いしているのはご主人様には、邪念が無いからですわたくしに対してもみすず様に対しても

美智がオレに振り向く

こんな方初めてです

それに旦那様は、周りの方の邪念も消してしまわれるんです黒い気を無色透明に

このお屋敷の中で一番黒い気を吐き出していらっしゃるのは、黒森様です

でもご主人様と一緒にいられてご主人様とお話されると、黒い気が消えて行くんです

オレがミナホ姉さんの中の邪念を、消している

いや、そんなことないだろオレにそんな影響力があるわけないって

本当です黒森様だけではありません他の皆様も年長な方たちは、黒い気をお持ちなことが多いですでも、ご主人様と交流なさると邪念が、どんどん薄まっていくんです

年長な方たちってミナホ姉さん、恭子さん、克子姉、渚、マルゴさん

旦那様美智の言う通りだと思いますわ

ここは娼館です様々な方たちの黒い邪念が漂っていることに不思議はありませんしかも、黒森様たちは復讐という、暗い行為をなさっているわけですし

黒い気があるのは当然か

でも、オレが何かしているなんてことは

旦那様あたしは、別室でずっと観ておりました旦那様は間違いなく、黒森様の暗く陰惨な復讐をお一人で別のものに変えてしまわれましたわ

美智あなたの気を感じる力で観ると、今の旦那様はどんなお具合なの

とっても、疲れていらっしゃいますお身体でなく、お心が

美智はオレを、そう感じるのか

疲れているというより傷付いていらっしゃると思います

ええ、その通りなのよ美智

ですから本当はわたくしの様な者のために、こうしてお心遣いしていただくのは申し訳無いのです

美智は、オレの腕の中で震える

いや、美智オレは

わたくしはわたくし自身の不甲斐なさが情けなくて仕方が無いんです

美智泣いているのか

ご主人様のおっしゃる通りですわたくしはイーディと親しくなりたいと望んでいますでもどうしたらいいのか判らなくて

小さな身体の体温が上がる

美智は興奮している

肌を合わせているオレには判る

だからしきりに、旦那様とセックスするようにイーディに勧めていたのね

はいイーディも、正式に旦那様の女の一人となればわたくしの姉妹です姉妹ならば、遠慮する必要はありませんから

美智はそう言うが

美智、お前それはちょっと違うぞ

お前は家族の中でも、マナや瑠璃子や自分より年下の妹たちには、自分から積極的に交流しているけれど

そうだこいつは

お前、年上の姉さんたちとはほとんど喋らないじゃないかみすずにだって、いまだにみすず様って臣下の礼を取っているし

しかも、お前年下の子たちに対して、ツンツンして偉そうに喋るだろう美智は、姉っていうのは、威張るものだと思っているんじゃないのか

わたくしの姉はそうでしたから

美智の姉の遙花さんは確かに、高飛車な態度の人だった

判った美智は、色々と基本からやり直さないといけないな

姉とか家族という概念も人と違うのかも知れない

いや、まてよ

美智だけか

オレたちは、みんな頭の中で思っている家族や姉妹という言葉の意味は同じなのか

ていうかオレの家族観は、本当に正しいのか

オレだって、自分は間違った家庭で育ってきたことは判っている

みすずや、瑠璃子は香月家が特別だったことは、もう判っている

マナとメグは白坂家が、まともなはずがない

寧は若くして、自分の家族を殺されて、天涯孤独になっている

マルゴさんはインディアン居留地を追われ、施設に入らないといけないような体験をした

ミナホ姉さんも黒森公一郎という実の父に見捨てられている

みんなまともないや、どういうものがまともなんだか、よく判らないんだけれど

普通の家庭というものを知らないで来ている

克子姉と渚の育った家については、オレは詳しく知らないから、何とも言えない 翔お姉さんとレイちゃんももっと、色々と話を聞くべきだよな

オレたちみんなで話さないといけないことが、まだまだたくさんある

みんなで、話そういっぱい、話そう判っているつもりになっちゃ、ダメなんだ

美智がミナホ姉さんたちの気を見ていたことも、今、初めて知ったし

オレとは全然違う感覚で人を見ている判断している

イーディもか

彼女も人の気を読む

オレちょっと、イーディのことを舐めていたかもしれないな

何か、すぐにエキセントリックに騒ぐ子だと思っていたけれど

人の気を読むと、あんな風に騒がずにはいられなかったのかもしれない

何しろ、うちの家族も、心の動きの激しい人ばかりだし

あ、判ったわあたし

不意に、みすずが言った

あなたイーディのこと、妹にできるって思っているんでしょ

旦那様の女になったら

はいご主人様の女は、わたくしの方が先輩ですから

何言ってるのイーディは、美智よりも1つ年上よ

そうだオレと同学年なんだから

イーディは、わたくしと同学年だと言っていましたが

それは、アメリカでのことでしょアメリカと日本では、年度の区分が違うから

日本は、4月から新年度だけどアメリカは、9月からだから

あ、アメリカ式だと美智とイーディは、学年が一緒なのか

しかし、イーディがそう言うのですからわたくしは

学年が一緒だから姉としては、扱わないでついで、妹と思い込もうとしたのか

美智の場合妹なら、気軽に話せるから

だけど、美智は妹に対しては、態度が高飛車だから

そういう上からの態度でここのところ、イーディに対して接していた

何より気を読む力は、わたくしの方が上ですから

それが全ての元凶だ

美智は、基本が武闘家だから

能力で、人と自分を計る

ああ、そっか判った、判ったぞ

いや、ダメだ美智ここは日本だから、日本式でいくイーディの方が、美智より年上なんだからちゃんと、年上に敬意を表せ

全部、判ったぞ

し、しかしご主人様

ていうかさ今の美智の態度で、イーディと仲良くなるのは無理だよ

オレは、美智をしっかりと抱き締めて言う

お前が勝手に、イーディの方が能力が下だと思い込んでいるからそれが態度に出ているんだ自分がイーディの心を見えているほど、イーディには自分の心が見えていないって思っているから舐めても良いって、勘違いしているんだやっぱり、お前イーディのことを舐め過ぎだよ

口籠もる、美智

美智は自分の方が、イーディより能力が優れているって前提で、全部考えているからおかしなことになっているんだよもしも、逆だったら、どうするんだ

もしも、イーディの方が、お前よりも、人の心の中を読む力が優れているとしたらオレたちに言葉で伝えるのが面倒だから、見えていることを表現していないだけで実際は、イーディの方には全部丸見えだったら

その可能性は、強い

イーディは、獣の様に人の気を鋭く察する

逆に、ここは安心だと感じたら、びっくりするぐらいリラックスする

それが、彼女を鈍い人間だと誤解させているだけで

本当は、美智よりもずっと感覚の鋭い人間だったとしたら

もう一度、よく考えてみろ

あぐぐ

美智の顔色が悪くなる

もし、そうだったとしたらわたくしは大変な失礼を、彼女にしてしまったと思います

そうじゃなくっても失礼だよお前は、イーディを見下した態度を取りすぎだよイーディの方だって、美智の気が見えているんだ

イーディには、全部判っているんだよ美智が本当は心の中で、イーディと仲良くしたいっていう気持ちを持っているってことはなのにどういうわけだか、イーディに対して高飛車な態度で接してくることから混乱しているし、怒っているんだ

ハッとする美智

ど、どう致しましょうわたくし

オレは美智の裸の背中を擦ってやる

落ち着けとにかく謝るしかないな態度が悪かったことを謝って改めて、友達になってくれるように頼んで見ろよ

イーディは気を読むんだ美智の気持ちに嘘が無ければ、判ってくれるよ

でも、わたくし友達というのが、どういうものなのかよく判りません

だから高飛車な姉という、自分の方が優位な立場になりたかったんだな

いや、多分それは、イーディの方も一緒だよ

暗殺教団の中で生まれたってだけでも、特殊なのにその中でも特別の技を、お祖母さんから直伝で習ったんだろそれで教団から追い払われた

強すぎる技を身に付けてしまったがゆえに

美智の工藤流古武術と一緒だよイーディだって、ずっと同年代の友達がいなかったはずだ

美智は黙って、オレの言葉を聞いている

美智と同じなんだよだからさどんな形の友達になるかは、二人で相談して色々やってみたらいいじゃないか友達の関係なんてこれは正しくて、これは間違っているなんてことは無いんだからさっ

家族の関係も、そうですわね

あたしたちはあたしたちで、色々とやってみて、最善な形を探しているのですからこれでいいんです

みすずが、オレの腕に抱きつく

大好きっあなたが好きっ

美智は美智は、どうなの

くぅぅ好きですっあたしも、ご主人様が大好きですっ

美智は泣いていた

ご主人様のおっしゃる通りにしますイーディに謝ります見下していたことを謝りますそれでイーディに、友達になって下さいって、わたくしからお話します

うんそれがいいと思うよ

みすずがベンチから立ち上がる

そのまま、眼の前の露天風呂の岩に手を付きオレにお尻を向ける

旦那様、お仕置きして下さい

寧お姉様が言ってましたここは、お仕置きするのに丁度良い場所だって

うんそう言ってたけど

寧お姉様がお仕置きを受けるべきだと思われたのは、美智じゃなく、あたしだったんですね

美智が、驚く

あたしがいつまでも、美智を臣下として扱っていたからだから、美智は家族の一部としか交流しないし、イーディのことを見下していたんだと思います

それはわたくしは、みすず様の護衛役ですっ

そんなことは関係無いのよっ

このままでは、あたしは美智の姉になれないって言っているの

あたし美智のお姉さんになりますちゃんと、お姉さんになりたいいいえ、ならなくちゃいけないのっ

あたしそうでないと、旦那様に申し訳が立たないもの

いや、みすずオレは

あたしは旦那様の女ですだから、ちゃんと妹たちの良いお姉さんになります

みすずは激しく後悔している

ごめんなさい、美智あたしが至らない姉だったばかりに

いえわたくしはこの度の失態は、全て、わたくしの責任です

美智が、オレの膝から立ち上がりみすずの隣に手を付く

オレに尻を向ける

どうかわたくしをお仕置き下さい

一発ずつだぞ

オレは力一杯、みすずの尻を叩く

はひぃぃぃっ

続いて美智の尻を

はむぅぅ

2つの白い尻にオレの手形が真っ赤に浮く

これでいいなっ

二人の女は、互いを見つめ抱き合う

みすずが、美智の鼻をちょこんと叩く

みすずお姉様でしょ

そう呼んでくるまであたしはもっともっと旦那様にお仕置きしていただくわ

そう言って、みすずはオレに尻を向ける

ま、待って下さいみ、みすずお姉様

美智は恥ずかしそうに、そう言った

みすずは、もう1度美智を抱き締め

美智の唇にキスした

今度は、オレが驚く

どんな風な家族の形を取るかは、あたしたち次第ですよね

あたし、レズッ気もあるんです男性は、生涯旦那様だけですでも旦那様がお許し下さるのなら美智を可愛がりたいんです

ああもう、何もかも解放するつもりなんだ

それなら、仕方ない

うん美智ならいいと思うよ

みすずは、美智にニコッと微笑み

もう、あたしの妹なんだからこれからは、いっぱい抱いてあげるわ美智

わ、わたくしもみすずお姉様と

そうだ、美智も最初から、みすずに対しての思いがあった

でも、2人きりではしないわよあたしたちは、2人とも旦那様の女なんですからするのは、旦那様の前だけそれから、2人で旦那様にご奉仕しましょうね

オレどうなるんだ

うーん、エッチシーンまでいかなかった

ここは美智のエッチシーンだけの予定だったのですが

みすずが、どうなるか

みすずは瑠璃子とメグと、この後、予定があったんですけれど

組み替えるか

今が、5月5日の夜で連休は、あと1日しか残っていません

あと、どんなセックスを書き残しているかちょっと悩みます

ていうか、今の段階は2P、3Pの組み合わせですね

イーディと、レイちゃんの初体験は、組み込まないといけないので

その合間にしか、入れられないのですが

489.見てるだけ

旦那様ぁ、見ていてくださいね

外の露天風呂から、風呂場に戻る

みすずは、タイルの上にバスタオルを敷くと美智を寝かせ

美智、可愛がってあげるわ

みすず、お姉様ぁぁ

美智は、幼い身体を横たえて恥ずかしそうに、みすずを見上げる

ご主人様ぁぁ、見ていて下さいませ見ていて下さい

美智も、潤んだ眼でオレを見る

オレは、見ていれば良いんだな

ああ、見ているから

オレは、湯船の縁に腰掛ける

美智あたし、ずっと美智をこうしたかったの

みすずは美智の可愛い胸に、舌を這わす

わたくしもですみすずお姉様あああっんっ

みすずの愛撫に、美智は喘ぐ

夢のようです夢が叶いました

夢ではないわこれからは、ずっと可愛がってあげます旦那様のお許しをいただいて

みすずが、美智の乳首をペロリと舐める

うふっ、可愛い美智は、本当に肌が白いのね

絡み合う、2人の美少女

わ、わたくしもみすずお姉様のお乳を舐めたいです

あら、どうしようかしらあたしのおっぱいは、旦那様のものだから

妖しい眼で微笑む

何で、一々オレに許可を求めるのか判らないが

とにかく、許す

美智旦那様のお許しが出たわよ

美智もオレを見上げる

はい美智、おっぱいをあげるわ

みすずは、寝ている美智の前に自分の胸を差し出す

みすずお姉様ぁぁ

さあお舐めなさい

美智が頭を上げてみすずの乳首に吸い付く

ふんっ、くすぐったいわ美智ったら、赤ちゃんみたい

赤ちゃんになります赤ちゃんになりたいご主人様とみすずお姉様の

美智は、そんな妄想に浸る

だめよ、あたしも美智もママになるんですからね旦那様の赤ちゃんを産むのよ

あたし、美智の赤ちゃんにもあたしのお乳をあげるわ

わたくもみすずお姉様の赤ちゃんに、おっぱいをあげたいです

そのためには美智はもっと、旦那様におっぱいを大きくしていただかないとね

美智のつるぺたの胸をみすずは手で擦る

わたくしのも、膨らみますか今よりも

旦那様に、いっぱいセックスしていただきなさい特に男の方の精液には、ホルモンがいっばい含まれているそうだから必ず、お口で飲むか、お腹の中に射精していただくのよ

そうしたら、美智もきっと素敵なプロポーションに育つと思うわ

美智を抱きかかえるみすず

美智は、みすずの乳首を吸い続けている

もう、甘えんぼね美智は

はいみすずお姉様とご主人様には美智は、甘えんぼなんです

美智は、赤い顔でそう言った

美智はここを自分で触ったりしたことはあるの

みすずが、美智の股間に指を伸ばす

ほらっ答えなさい、美智

あの1度だけ

本当に1度きりなの

はいっあのちょっと、怖かったので

そう自分で触った時は、誰のことを考えていたの

みすずお姉様のことです

うふふありがとう

みすずが、美智のクリトリスを剥く

はううっ

ビクッと震える美智

これからは、絶対に自分で触っちゃダメよしたくなったら、旦那様かあたしに言いなさいたっぷり、可愛がってあげるから

あたしも決して、自分では触らないわみすずの身体は、もう旦那様のものですから

みすずは美智の割れ目の上を、指で擦る

美智の秘所は、たぷたぷっと愛液を零す

この中には指は入れないわよここは、旦那様のオチンチンを入れていただくところだから奥がうずく時は旦那様にお願いなさい

はいお姉様ぁぁ

あたしもそうするわ欲しくなったらいつでも、どこでも、誰の前でも旦那様に犯していただくの

美智もそうしていただきたいです

2人の美少女は興奮している

美智も触ります

美智もまたみすずの秘唇に指を伸ばす

中に指を入れてはダメよあたしたちが、2人だけで愛し合っていいのは外側とここだけ

みすずは、美智のクリトリスを廻すように撫でる

はぁぁうっみすずお姉様ぁぁ

いいわね、美智っ

はいあっ、ああっいいですっお姉様ぁ、とってもいいですっ

美智も触って

2人は、お互いの女性器を指で愛撫し合う

ううっ、あふぅぅっっ

あああっ、いいですっお姉様ぁぁ

2人の肉体から若い女の子の性フェロモンが、匂い立つ

甘いミルクの様な

いやらしい匂いが

美智美智は、旦那様にどんな風に犯していただきたいの

犯していただきたいのよねあたしも、そう旦那様に、犯されたい

み、美智はお、お外で

お外で

裸になって縛られたいです

縛られるの

はい身動きできないように、荒縄で縛られてご主人様に、メチャクチャに犯されたいです

そういうのが好きなの

はいわたくし物みたいに扱われたいセックスの道具になりたいご主人様のお気に入りのオモチャになりたいです

美智はハァハァと、熱い息を吐きながら、そう言う

旦那様のオモチャになりたいのね

はいご主人様のご主人様だけです他の人は嫌絶対に嫌美智は、ご主人様にしか犯されたくない

そんなに、犯されたいの

お外で夜の街を歩いている時にご主人様に突然、求められたいです路地裏のビルの隙間とか男の方のおトイレに連れて行かれて犯されたい美智のお腹の中に、ご主人様のいやらしい気持ちを注ぎ込んで欲しいです

うふふ、美智もうぐちょぐちょに濡れているわよ

ああっ恥ずかしいですご主人様が見ていらっしゃるぅぅ

そうよ、旦那様が見ていらっしゃるから美智の、いやらしい心を全てさらけだしてしまいなさい

ああみすずは

この性行為を通して、美智の心の中に溜め込んでいた感情を

全て、吐き出させるつもりか

あたしも旦那様に、もっともっと求められたい突然、ベッドに押し倒されたいやらせろ、みすずとか言って欲しいの

あたしも瑠璃子みたいに、お祖父様と美子様の前で旦那様に犯されたいあたしの子宮に射精していただく瞬間をお二人に見ていただきたいのっ

みすずも、心の中の欲望を叫ぶ

美智ぃぃ

蕩けた顔で見つめ合う二人

美智舐めてあたしの舐めてあたしも美智のを舐めたい

はい舐めます舐めさせて下さい

二人は体勢を変える

お互いの股間に顔を埋める

ああっ、美味しいわ美智のここ、もう蕩々になっている

みすずお姉様も溢れています

ピンク色の舌を伸ばし一番感じやすいところを舐め合う、二人

女だからお互いの感じるポイントが、よく判っている

あっあああっみすずみすずお姉様ぁぁ

美智ぃぃあああっ、いいわっそこ感じる

あふっああっああーっ

あんっ見えますか旦那様ぁあたしたち、見て下さっていますか

ご主人様ぁぁみすずお姉様の舌舌が気持ちいいのっ

二人とも二人だけの世界に陥らない

お互いの裸身を愛撫し合いながらオレの視線を感じている

オレに見せている

あああっご主人様ぁぁわたくしわたくし

美智イッちゃいそうあなのもうイッちゃいそうなの

あふぅぅ来ます大きな波がご主人様ぁぁ

ぺちょっ、ぽちょっ、ぺちょっ

ずずず、ぴちゃっ、ぴちゃっ

美少女の舌が互いの泉を舐め回す

真夏の暑い日に小さな子犬が、冷たい泉の水を必死に舌で掬って飲む様に

ああんっあたしもみすずも、もうすぐです旦那様ぁぁ

ああうっああうっもうすぐ近いですご主人様ぁぁ

美智旦那様にお許しをいただきなさいイクことを許していただくのよ

はいご主人様ぁぁ美智は美智は、もうダメですお願い致します許して下さい美智が行くことをお許し下さいませぇぇ

ああううっみすずもみすずもぉぉ旦那様ぁぁ、許してぇぇイッてもいいって、お許し下さいっっっ

ああ、イけっ思いっきり、イけよっみすずっ美智っ

下側の美智の身体がビクッと震えて、ブリッジの体勢に

背中で大きく弧を描いて反り返るッッ

あああっイキますっイキますっ美智、イキますぅぅ

そんな美智の身体を、みすずはギュウッと抱き締めてっ!!!

あたしもっみすずもイクの旦那様、イクぅぅ

二人同時にエクスタシーの境地に、噴き飛んでいくっ

ご主人様、イクイクイクゥゥゥ

ああああっ、ああっ、あああーっ

若い肌に、玉の汗をかいて

みすずも美智も、絶頂に震える

ああっああああっ

みすずの手が美智の手を探す

あうんっああぅぅ

69の体勢のまま弛緩して、脱力する二人

美智の手が、みすずの手を見つける

ぎゅっと握り合う二人の手

2人は、絶頂の余韻に浸ったまま互いの名前を呼ぶ

旦那様ぁぁ、あたしたち

そのままでは、お互いの顔を見られない二人はオレを見る

うん二人とも、綺麗だとっても、可愛いよ

うふふ、旦那様が見ていて下さってるあたし、とっても幸せです

はいわたくしもこの上なく、幸せな心持ちでございます

二人ともスッキリとした笑顔で、そうオレに言った

何やってんのあんたたち

振り返ると風呂場の入り口に、全裸の恭子さんが立っていた

鍛え上げられまくった、物凄い肉体をしている

その後ろには裸のミナホ姉さんも

えっとあんたたちも、あたしの側へ来るってこと可愛いレズっ子が増えるのは、大歓迎だけどさ

ニッシッシと、笑う恭子さんに

みすずと美智は、慌てて跳ね起きる

いえあの、あたしたちは

は、はいわたくしたちは

旦那様が見ていて下さらないとダメなんです

はいそうなんです

必死な顔で、恭子さんに言う二人

あの旦那様が見ていて下さらないと、踏み出せないというか

わたくしたちだけでは怖いです

見ていて下さるから安心して、変になれるんです

ご主人様の前でないと無理なんです

ああその子が、リミッターになっているんだね

恭子さんは、オレを見る

まあ、そうだねセックスの快感はハマり込むと、厄介だからね行き過ぎないためのラインは、あった方がいいね

そこへミナホ姉さんが、入って来る

でもこの子のことも、もう少し気にしてちょうだい

この子ってオレのことか

あなたどうしちゃったの大丈夫

ミナホ姉さんがオレを心配そうに、見る

うんとあなた、寧あたりから何か言われたでしょう今は、少し無理をしてでも平然としていろとか

やせ我慢とは言われたけれど

オレは正直に言う

もおっ、あの子ったら

ミナホ姉さんは、オレの前まで歩いて来て

オレを抱き締める

こんなに身体が冷たくなっているじゃないどうして、お風呂の中に入っていなかったの

いやあのオレ、見ている係だったから

もうっバカっ

ミナホ姉さんは、手でオレの背中をゴシゴシ擦る温かい

セルフコントロールを効かせすぎよもう大丈夫だから、心を解放しなさいっ

普通の男ならさあんな可愛い子たちが、絡み合っていたら自分も参加するよ

いや、でもほらオレは見ていてくれって言われていたから

みすずと美智の二人の仲に、割り込むのは悪い

いえ、あのこの後、旦那様をお招きして犯していただく予定でした

みすずは、言う

わたくしもそのつもりでした

そうでも、この子全然、その気がなかったみたいだけど

恭子さんが、オレを見て言う

やせ我慢という言葉に、過剰反応しちゃっているのよ

ここに来る前に聞いたんだけどあなた、関さんと色々お話したんですって

ああ、レイちゃんのことでしょ香月セキュリティ・サービスの警備部長をどうするかって

関さんが、あなたのことを褒めていたわ

いや、オレは自分の意見を言っただけで

お風呂場でみんな裸になっているのに、あなたがずっと紳士的な態度だったって関さんが褒めていたわ

紳士的な態度

どの女の子に対しても全く失礼じゃなかったってとても、高校一年生の男の子とは思えない落ち着きぶりだったって感心していたわ

だから、あたし心配で急いで、ここに来たのよ

ちょっと、深呼吸して

ホントにあなたにばかり、負担をかけてごめんなさい

ミナホ姉さんは、オレをギュッと抱き締める

長身で痩せているミナホ姉さんの身体

成長期にセックスのできない身体になってしまったミナホ姉さんは

胸や尻に女性らしい膨らみは無い

お腹には、大きな傷跡が縦に走っている

心を緩めてもう、緩めてもいいのよ

あなた心がガチガチに張り詰めたままになっているのよ

だから冷静に落ち着いているように見えるけれど、そうじゃないのよ心の中が、最上級の警戒状態になったままなの危機感があるから、周りはよく見えるし頭も良く廻っているけれど身体の方が全然追いついていないわ

この子たちのあんな艶姿を見たら、普通は勃起して自分から襲いかかっているっての

いや、だってそんなことできませんよ二人に悪いじゃないですか

悪いどうして

恭子さんが、二人を見る

あんたたち、この子の何

ペットです

セックス奴隷です

何で、遠慮しているのさ

だってオレが邪魔したら、悪いっていうか

邪魔じゃないですわ

みすずが、叫んだ

あたしたちはいつでも、抱いて欲しいって思ってます

美智もうんと頷く

そうだよな何でオレ、遠慮しているんだろう

ごめんなさいあたしのせいよ

あたしがあなたに、あんなセックスをさせてしまったから

あんなセックス復讐の時のか

あなたは恵美の時も、マナさんの時も、アニエスの時も相手だけでなく、あたしたちや、カメラの向こうの人たちの気持ちまで考えてくれて本当に、丁寧なセックスをしてくれたから

うんあれは、凄かったあんたのお陰で相手の女の子たちにとっては、あのセックスが心の傷にならずに済んだ中継を観ていた連中も納得させる素晴らしいセックスだったあたしも、あんたの頑張りは賞賛するよ

ミナホ姉さんの言葉に、恭子さんがそう言ってくれた

その上あの娘とあんなことになったから

あの娘白坂雪乃

あんな酷いことになったからだから、あなたの心はまだガチガチに固まっているのよ全然、心の緊張が解けていないのそれなのに、寧がやせ我慢しろって言ったんでしょだから

裸の女たちと一緒にいるのに無感動になっている

いや、そうじゃないよ真緒ちゃんがいたから真緒ちゃんの前では、勃起できないだろ

今、ここに真緒ちゃんが居るいないでしょ

真緒ちゃんはもういない

なのに、あなたみすずさんと美智さんが絡み合っていたら、普通はもっと興奮しているはずよ

いや、オレ何か、興奮しちゃいけないような気がして見ている係だったし

あたしたちは、旦那様に興奮していただきたくて見ていて下さいって申し上げたんですっ

ちょっと荒療治が必要だね

寧からこの後の計画は聞いたよ全員で、同時に車を出して監視を攪乱するっての良い考えだ、こっちも助かるどうしても、運び出さないといけないものがあるからね

白坂創介の肉体

白坂の舌と手はすでに切り落とされたのだろうか

であんたなんだけど、女の子何人か連れてどっかへ行って来な

あんたが、あんまり気を遣わないで済む子がいいよ一緒にいると余計な心配をしてしまう子は、今回は除外するんだ

それでどっかで、思いっきりハメを外したセックスパーティをしてきなあんたが王様だ自分のやりたかったセックスを全部解放しなとことん、やりたい放題してくるんだ

やりたい放題

いや、そんな女の子に悪いですよ

悪く無いですっ

はいわたくしは、何で致しますっお望みとあればっ

ほら、ああ言ってる子もいる

あんたのその遠慮とか、気遣いし過ぎなところを1度吹っ飛ばさないと今のガチガチな状態は、壊せないと思うよ

あたしもそう思うわあなた、自分の女にもっと甘えるべきよ

はい、甘えるべきですわ

甘えて下さいませ

みすずと、美智も

うん、寧の計画から車に乗せる人員を変更しよう

再び湯船に浸かって恭子さんが、言った

アニエスを池田先生に連れて行くチームだけど美智ちゃんは外して、イーディを乗せるよ

イーディのこともさっき寧から聞いたよあたしたちは、どうも勘違いしていたらしいね

イーディは本当は、訛りが凄いんだよ

な、訛り

あの子南部のニューオリンズの子だからケイジャン訛りの上に暗殺教団の中だけで使っているスラングとかもあってさ

スラング

俗語のことですあんまり一般的ではない、一部の人にしか通じない言葉です

まあ、訛っているのは判っていたんだけどあの子の気持ちを理解していなかった悪いことをしたよ

ほら、あの子はあたしたちとか大人は警戒していたから美智ちゃんとか、マナちゃんとか、瑠璃子さんとか年の近い女の子とばかり、話をしていたろ

でも、ほらあの子たちは、学校で習った英語しかしらないからイーディは、一生懸命、判りやすい言葉を喋ろうと、頑張っていたんだよ

それは判っていたけど

何ていうかさ普段は、地元の鹿児島弁でしか喋っていない不良娘が、カタコトの日本語しか判らないアメリカ人と話をするために必死で標準語のそれも、アナウンサーが使うような丁寧語で喋っているって感じだね

オレたちが、想像している以上の大問題だったんだ

いや、あたしたちのところに来る前にコーデリアに訛りのことでバカにされたらしいんだよそれで意固地になっていてあたしが、コーデリアと仲がいいからあたしやマルゴとも、喋らないようにしていたらしい

アメリカ人でもそういうコンプレックスは、あるんだ

でも言葉のことで、相当ストレスが溜まっていたみたいだよだから、あんなにエキセントリックだったんだ

それがさっき、寧と話をして寧は、シザーリオ・ヴァイオラのところに長いこと捕まってたろだから、西海岸の裏組織のスラングっていうか、ちょっと汚い英語も喋れるんだ試しに、それで話してみたらイーディが笑ったらしくてそれで、寧が自分の過去をロサンゼルス時代の話をしたら、イーディが同情してくれてそれで心を開いてくれたらしいよ

そしたら、まあイーディが、よく喋るよく喋る下の部屋でずっと寧と喋っているよ訛り丸出しで

美智が、暗い顔をしている

どうしたんだよ美智

わたくしはイーディのそういう気持ちは、判っていませんでした

しょうがないよそういうのは気が読めても、判らないことだからイーディには、謝るんだいいね

美智が、オレに約束する

だからアニエス車の美智ちゃんの代わりは、イーディにさせるよ襲撃者の気を読むだけなら、イーディでもできる美智ちゃんは、この子とのセックス大会を頑張ってきな

恭子さんの言葉に、ハッとする美智

今の挽回戦をしたいだろ

美智がオレにくっついてくる

ただしこの子の心を緩めるためのセックスだからね

恭子さんが、釘を刺す

判っておりますわたくし、精一杯、セックス奴隷としてご奉仕致します

美智その言葉が、すでにオレには重い

あの、恭子さん

挽回戦ならあたしも、旦那様と

あったり前だろあんたが行かないでどーする

後、誰を連れて行くかはあんたが決めな

あ、一応言っておくけれどあの子はダメだからね

あいつはどうしています

克子が見ているわ父親の方は、マルゴが監視しているわ

ミナホ姉さんが、答えた

そうそう、あたしたちと入れ替わりで風呂に入ることになっているんださっさと汗を流して、交代してあげないとね

恭子さんは、湯船から出て洗い場へ行く

雪乃は、克子姉が見ているのか

今晩はもう、あなたには会わせないわそれもあるからあなたは、みすずさんたちと外へ遊びに行きなさい

ミナホ姉さんの眼は厳しい

いい今夜だけは、セックスに溺れなさい女に甘えて何でも、好きにしなさいみんな、判っているから今夜のあなたが、どれだけ大変だったか

みんなあなたの役に立ちたいのよだから、いいの

はいいいんですよ、旦那様

むしろわたくしは、それを望んでおります

オレは、今夜、セックスに溺れる

雪乃とのことを

できなかったセックスの暗い記憶を振り払うためには

そうでもしないと

あたしと美智、あとは誰がいいですか

ここでセックスするよりもハメを外したセックス大会へ繋げることにします

人選はまだ悩んでいます

寧が風呂場で決めた、人員配置から変更するとなると

とりあえずアニエスだけは、連れて行けません

今夜は、アニエスは無理ですね

吉田くんの方が、気を遣ってしまいます

490.姉妹会議

えっとあの、その

オレは戸惑う

そういうのはみんなで相談しようよ

オレが勝手に決めたりしたら、またモメるんじゃないだろうか

そういうあなたの気遣いがあなたの心に悪い影響を出し始めているのよ

そのままだと、どんどん悪化して勃起できない体質になってしまうかもね

そうねその可能性は高いわ

みすずさんは知っていると思うけれど今日の夕方、この子はちょっと強めの薬を飲んだのよ精力増強剤あたしたちの都合で、連続して何度もセックスしてもらわないといけなかったから

確かにオレは、そういう薬を飲んだ

あの薬まだ効いているはずなのよそれこそ、裸の女が近くでウロウロしていたら、ガマンできなくなるはずよ真緒ちゃんが居るから、勃起させないとかそんなセルフコントロールは効かないはずなの

でも、オレのペニスは鎮まっている

あたしが悪いのよこの子はあの男の前で、性獣になってくれればそれでいいって考えだったから

ミナホ姉さんの当初のプランでは

オレは、白坂創介の眼の前で娘たちを次々にレイプすれば、それで良かった

ところがこの子ったら、恵美や、マナさんの心を気遣ったセックスをしてくれたしアニエスのことも、優しく抱いてくれたわ

今から考えると薬を飲ませたのは、失敗だったわ肉体の方は、ジェット機みたいに暴走したがっているのに自分の欲望の炎を抑えて、相手の心を気遣った繊細なセックスをしてくれたんだから

でもそんなんじゃ、この子の方が壊れちゃうだろ

ええあげくのはてに、最後がアレだったから

アレというのは雪乃のこと

うん、あれは男の子の純情を踏みにじりまくってたからねえ心は凹みまくっているのに、自分の身体はセックスしたがっているでも、アレが相手じゃ萎えるよねえ

恭子さんの言葉に美智が

あのどんなことが起きたのでございますか

恭子さんは、ニッと笑ってオレを見る

そんなの、あたしは言えないよっこの子が可哀想過ぎるものっ

オレ可哀想なのか

あんなに心の冷たい女は、あたし、今まで出会ったことがないよっ

雪乃は心が冷たいのか

いえ、あの恭子さん

雪乃は心が冷たいんじゃないんですただただバカなだけなんです

バカだから他人の気持ちが、判らない

何でも、自分の都合の良いように考えて行動するから

ふん、あんたがそう思うのなら、そうなんだろうけどさ

恭子さんは、ジッとオレを見る

いずれにしてもあの娘のせいで、あんたの心が大きなダメージを負ったことは確かだよだから、あんたあれからずっと賢者モードなんだ

賢者モード

今は頭の中が冷たく冴えてて、色んなことが冷静に考えられるだろ

だから裸の女が周りにウロウロしているのに、平然と相談事に答えられたりそこの2人の可愛いお嬢ちゃんたちに見ててって言われたら、本当に見ているだけだったりするんだよ勃起しないでね

賢者モードではないわ、セーフ・モードなのよ

雪乃さんから負ったダメージが大きすぎて、感覚がおかしくなっているのよこのまま放っておくと、本当に勃起不全になってしまうかもしれないわよ

それは困りますっ

みすずが、叫ぶ

うううーっ、困りますぅぅ

何とかして、彼を癒やしてあげないといけないわよ

ミナホ姉さんは2人の少女に微笑む

まあ確かに、これはあんたたちだけじゃなくて、他の子たちも集めて話し合うべきことかもしれないねこの件についての問題意識は、全員で共有するべきだよ

みすずは、うな垂れて答える

ごめんオレが、ダメだから

コラコラ、そういう風に、何でも自分のせいにするからいけないんだよっ

恭子さんに叱られる

とにかくお風呂から上がって、みんなで話し合ってみなさい

最後にミナホ姉さんが、そう言った

そんではっ、第1回SOSヨッちゃんのオチンチンが大変だっヨッちゃんのオチンチン安全保障会議・姉妹の会を開催しますっ

食堂で、寧が開会宣言をする

メンバーは、寧、みすず、瑠璃子、美智、メグ、マナ、渚、翔お姉さん

イーディとアニエスと真緒ちゃんは、隣の部屋でレイちゃんが面倒を見ている

マルゴさんと克子姉は監視の仕事があるから、こっちへは来られない

入浴中のミナホ姉さんと恭子さんと交代するまでは

あの色々、作ってみたからみんなで食べながら相談しましょう

渚が、オレとみすずと美智に言う

食堂のテーブルには大皿に、色んな料理が乗っている

一口ハンバーグとか唐揚げとかピラフとか

恵美ちゃんと冷蔵庫にあった、冷凍食品を適当に選んだだけなんだけれどバイキング形式で、適当に取って食べて

あたしたちは、もう摘まませてもらってるからっ

確かに先に風呂から上がった人たちは、みんな自分の小皿を持って食べ始めていたらしい

あっちの部屋にもちゃんと取り分けて、運んであるから

オレがアニエスたちのことを心配する前に渚がそう教えてくれた

大丈夫だよレイちゃん、あの子たちには良いお姉さんだからっ

うん寧の言うとおりだろう任せておいて大丈夫だ

はぁ、本当にヨッちゃんは心配性っていうかあたしたちが、心配掛け過ぎなんだよね

オレの表情を見て寧が言う

いいから、いいからヨッちゃんも食べてお腹空いてるでしょ

確かに復讐の始まる前に、サンドイッチを幾つか食べただけだもんな

しばらくは、あたしたちだけで話しているからヨッちゃんは、横で聞いていながら食べてて

オレは料理の方へ向かった

せっかく、渚とメグが作ってくれたんだ

残しちゃいけない

うん食べよう

あのいいですか

メグが手を挙げる

あたし、状況がよく判ってないんですけれどヨシくんの何が、問題になっているんですか

うーんとみすず、説明してみて

司会の寧は、みすずに振る

あの黒森様からご指摘を受けて、あたしもそうだと思ったんですけれど

みすずは、ぐるりと女たちを見る

あたしたち旦那様に求めるばかりで旦那様は、どんな時も全力であたしたちに応えようと頑張って下さいますからそれが、旦那様にとって重い心の負担になっていると思うんです

負担

はい、簡単に言うと旦那様は、あたしたちとのセックスを楽しんでいただけていないと思うんです旦那様は義務というかしなくちゃいけないっていう思いの方が強くなっているんじゃないかって

ヨシくんそうなの

恵美そういうのは、直接ヨッちゃんに聞かないそういうのが、ヨッちゃんの心の負担になっているんだよっ

寧がメグに苦言を言う

あたしはただ

いや、恵美が真っ直ぐな子だってことは判っているけれどそういうのって、ストレートすぎると思わない

その言葉がメグには、カチンときたらしい

ストレートでいいじゃないですかあたしとヨシくんの仲なんだからっ

恵美落ち着きなさい

風呂上がりのミナホ姉さんが、入って来る

寧もちょっと、言葉を選びなさいあなたも、年下の女の子に対しては、態度が悪いわよ

ミナホ姉さんは、寧のことも叱る

ごめん、遅くなった

マルゴさんと克子姉が部屋に入って来る

あの2人の監視は恭子さんが

ええ今だけは、2人とも看ていてもらいましょうマルゴは、イーディと話して

マルゴさんはイーディたちの居る隣室へ向かう

さてと司会交代よ寧だと、自分のペースで進行させようとするから

ミナホ姉さんがみんなの前に立つ

うっうー、判ったよ先生

寧は克子姉の隣に座る

さて今の起きている問題なんだけれど彼の心のことよ

あのあたしたちが、ヨシくんに求めすぎているって

ミナホ姉さんの言葉に、寧が答える

ええその通りよ

ミナホ姉さんは、笑顔で断言した

でも、あたしはそんな、ヨシくんに色んなことを強要しているつもりは

恵美には、その気がなくとも彼は1人なのに、彼を求めている女はたくさんいるわあなたは適度な分量で彼を求めているつもりでも、彼の方はアップアップしているのよ何人も同時にだから

いや、それはオレが頑張ればいいことだからメグは何も悪くないよ

いえ頑張らないで頑張ってはダメなのよ

家族のために頑張るということは、素晴らしいことよでも、恋愛やセックスは違うわそういうものに対しても頑張るあるいは頑張らなきゃいけないって思ったら、苦しいだけよ楽しめないわ

苦しいだけで楽しめない

ミナホ姉さんは女たちを見る

今、この子はあたしたち家族のために、一生懸命過ぎて何もかもが、心の負担になっているのよ本当なら、セックスがそういう心のストレスを吹っ飛ばしてくれるはずなのにセックスまで、義務感の方が強くなっているよくない傾向よね

ミナホ姉さんはそう言い切った

みすずさん、美智さん

ミナホ姉さんが、2人を見る

あたし、さっきお風呂場のあなたたちを覗いていたけれどあなたたち、彼の前で自分の性的な妄想を平気で話していたわよね

みすずと美智が赤面する

ああジッちゃんと美子さんの前でセックスしたいとか

色んなことを叫んでいたな

あれってどうして、彼には話せるの

みすずはオレを見る

それは旦那様には、もうどんなことでもお話できるからですあたしの心の中のどんな恥ずかしい部分でもお見せできます

なぜ、彼には見せられるの

みすずは一瞬、考え込む

だって旦那様とは、一生一緒ですから

あら、何でそう思うのそうならない可能性は、考えないの

だって、旦那様はずっと、あたしと一緒に居て下さるって約束してくれましたっ

約束してくれたから何で、彼の約束が信用できるの男は、格好の良いことを言って女の子を騙す生き物よ適当なことを言っているだけとは思わないの

思いませんっ

いや、その場に居る全ての女たちが

だってあたしの旦那様ですもの信用するとか、しないとかじゃないんです旦那様はあたしには、絶対に嘘をつきませんから旦那様が、一生あたしを愛して下さるって約束して下さったんですだから、一生です

真剣な顔で、ミナホ姉さんに言う

すごい信頼ね素晴らしいわあなたたちもそうなの

ミナホ姉さんは、他の女たちに尋ねる

みんなうんと頷く

そうね、あなたたちは彼のことを心から信頼している本当の血の繋がった血族よりも、今では彼のことを深く信頼してるのかもしれない

再び、ミナホ姉さんはみすずを見る

信頼しているから自分の心は、何もかもさらけ出せるどんな恥ずかしいことでも、自分の中の性的な妄想だって、彼には話せるどんなことだってそんなことで、彼があなたたちのことを嫌いになるはずがないものね

絶対に、自分を裏切らないどんなことがあっても、自分のことを好きでいてくれるいつでも自分の味方で、助けに来てくれるそんな相手は、なかなか見つからないものねあなたたちはとっても幸運な女よあたしは、そう思うわ

冷たい微笑を口元に浮かべる

でも、彼にとってはどうなのかしらねあなたたちと一緒にいることは、彼にとって幸せなのかしら

ミナホ姉さんの挑発的な言葉に

幸せだよっ幸せにするもんっ

そうですあたしがヨシくんを幸せにしますっヨシくんがあたしのことを幸せにしてくれるんだからっ

あなたたちはどう

ミナホ姉さんはみすずや、瑠璃子、マナたちを見る

わたくしはお兄様がわたくしを受け入れて下さったことで、香月家の問題に巻き込んでしまったことを判っておりますから

わたくしのために重荷を背負っていただいていますもちろん、このご恩は一生掛けてお返しするつもりですでもお兄様には、申し訳無い気持ちでいっぱいですわ

そんな風に、思っていたのか

あたしもお兄ちゃんが手を差し伸べてくれなかったら今日、殺されていたはずの女の子だから

ううんこれからだって、あたしの存在がお兄ちゃんの重荷になることは判っているんだ今だって遅くないあたしが生きていることが、お兄ちゃんやお姉ちゃんたちにとっては、迷惑なんだってことも判っています

でも、あたしどうしても、お兄ちゃんと一緒にいたいのお兄ちゃんの側でお兄ちゃんと生きていきたいのっごめんなさいっ許してマナのことマナの生きることを許して下さいっ

マナがみんなに土下座した

頭を上げなさい、マナさん

その方が迷惑よ彼の心の重荷が、ますます強くなるだけだから

マナちゃん、さあ頭を上げて

うんね、泣かないで彼が心配しちゃうわよ

克子姉と渚がマナを抱き起こす

あたしも暗い過去があるから彼にとって、自分が重荷だってことは判っているわでも、好きなのあたしこの子じゃないとダメなのよ

あたしは真緒まで受け入れてもらっているわ申し訳無くて、涙が出るのでも、もう、彼のいない生活は考えられない

そんなこと言ったらオレだってオレの方こそ何の取り柄もないバカで無力な高校生でみんなみたいな綺麗で優しい女の子たちに、相手にしてもらえるような人間じゃないんだ

はいストップそれ以上やると、自分のこと卑下大会になるだけだから

ミナホ姉さんがキッパリとそう言う

美智さんはまだ意見を聞いていないけれど

今度は美智に尋ねる

わたくしはそういうことは、もう考えないですから

わたくしはご主人様に、わたくし自身を捧げた瞬間からご主人様の一部ですから自分が重荷だとか考えることすら不遜だと思っております

はっきりしているのね

セックス奴隷ですので

美智は、すましてそう答えた

それにしてはこの子に、セックス奴隷以上に大切にされてるみたいだけれど

ミナホ姉さんの言葉に、美智は

はいもっと奴隷として扱って欲しいと思っています

悔しそうにそう言う

そこが、問題なのよ

ミナホ姉さんは手をパンと叩く

はい、注目あたしの話をみんなしっかり聞きなさい

女たちの眼がミナホ姉さんに集中する

この子はあなたたち全員に、心から信頼されていますそれはあなたたちではなく、この子の方が、あなたたちに信頼されるために頑張ったからよ判るわよねあなたたちが、勝手にこの子を信頼しているのではないわこの子がずっと、あなたたち1人1人から信頼されるように頑張ってきたのそうよね

オレとしてはそういう自覚は無い

この子、ちょっといえ、かなり壊れているから普通の男みたいに、女にいいところを見せようとかそういう中途半端な考えは、全く持っていないでしょいつでもいつだって、本気で、全力で、自分がどうしたらあなたたちを助けられるのかそれだけで、行動してきたでしょ優しくて、良い子でちょっと頭が悪いから

いや、頭の悪さには自信がある

でも、そういうところが可愛いのよこの子は

でそうやって、この子はあなたたちに尽くしてあなたたちの信頼を勝ち得たこの子に対しては、あなたたちは何でも話せるし身も心も裸になれるさっきのお風呂場みたいにね

そう言えばオレと入浴していることを

強く意識していたのは、翔お姉さんとレイちゃんだけだったな

いつの間にか、みんなオレの前で裸になることが、当たり前になっている

でもこの子の方は、どうなのかしら

この子はあなたたちのことを、心から信頼しているのかしら

重い空気が部屋を包む

いや信頼しているよオレだってみんなのことは

オレがそう言うと、ミナホ姉さんは

ええ表面上はね

表面上って

じゃあ、聞くけれどさっき、みすずさんと美智さんが、あなたに自分の性的な妄想を話したようにあなたも、自分の性的な妄想を話せる

みんな思い出して見てあなたたち女の方からこの子に、今度、こんなセックスをしましょうって提案することはあってもこの子の方からこんなセックスがしたいって話はほとんど無いでしょ

女たちが息を漏らす

この子はまだ、あなたたちに心を全て晒しきっていないのよ恥ずかしがっているのよ自分の性的な妄想を知られたらあなたたちに嫌われるんじゃないかって思っているのよ

あたしは知っているわよあなたの本当のリビドーの大きさを

リビドーって何

性衝動のことよあなたの中に、どれだけセックスに対する衝動が溜まっているかあたしは知っているわ

正確にはあたしと、克子と、マルゴと、寧はね

最初にあたしの指示で、雪乃さんをレイプした時あなたのリビドーは、とんでもなかったわああいう貪るようなセックスここに居る子たちには、していないでしょう

雪乃とのセックス

オレは丸一晩雪乃を犯し続けた

オレの欲望を雪乃の中に吐き出し続けた

いや、朝になってもなお

ねあなたの中に眠っているもの、ちゃんとこの子たちに吐き出してあげないとこの子たちが可哀想よ

みんなが可哀想

いつまでこの子たちに遠慮しているのあなたが、遠慮している限りは今の歪な関係は、変わらないわよ

歪な関係

この子たちがあなたを求めてあなたが応える今は、一方通行だからあなたの方だけ、ストレスが溜まっていく重荷を溜め込んでいるのはあなた自身にも責任があるわ

オレが女たちに吐き出さないから

一方的に溜まっている

そんなに自分の心の奥底の性的な妄想を見られるのは恥ずかしいの

そりゃ恥ずかしいよあんなの見られたらきっと、みんなオレのことを嫌いになる

オレの心にスーッと冷気が押し寄せる

だってあんなのヘンタイだものあんな妄想のオレを見せたらみんなオレのことを嫌いになってみんな、オレを見放す誰もいなくなっちゃうよ

良かったやっと、あなたの心が開いたわ

ミナホ姉さんが、そう言った瞬間

嫌いにはなりませんわ、お兄様

あのわたくしお兄様、覚えていらっしゃいますかわたくし、美子様とずっと2人きりの生活をしておりましたからセックスというものの存在を知ってから、まだ1週間も経っておりません

正直何が、本当のセックスなのか、今でもよく判っておりませんですから、わたくしにはどんなものが特殊なセックスなのか、全く判りません

る瑠璃子

それに、瑠璃子は一生、お兄様としかセックスしないのですからお兄様は、瑠璃子には何でも教えて下さっていいんですよ瑠璃子にとっては、お兄様との行為がセックスですお兄様に気持ち良くなっていただけるのなら、どんなことでもします

ニッコリと、オレに微笑む

もちろん、他の方にもお兄様が、瑠璃子とどんなセックスをしたのかは秘密にしておきますからっ

いやだけど

嬉しいですわお兄様に喜んでいただけることが、瑠璃子にも見つかりました瑠璃子はセックス奴隷なのですからお気遣い無く、何でもお申し付け下さい

瑠璃子は笑顔でそう言う

ちょっと待ったぁぁ

あたしだって何でもするよっヘンタイ・エッチがしたいってむしろ、ウエルカムだからっ瑠璃子1人には、させないよっ

ウエルカムって

待って下さいあのっ、旦那様っ

真っ赤な顔でみすずが立ち上がる

今まで隠していましたがみ、みすずもヘンタイなんですっ

ヘンタイですからっどんなヘンタイ行為だって、平気ですっ喜んでしますっ

それでしたらわたくしの方が、さらにヘンタイです

というかわたくしは、ご主人様の性欲を解消するためのオモチャですからムラムラしたら、わたくしをお使い下さいわたくしはそのために生きているのですから

ま、待ってだったら、あたしも

恵美はダメよ

え、どうしてです御名穂さん

ミナホ姉さんは、メグに答えず克子姉と渚を見て

あなたたちはいいの

あたしは、最初の部隊には入らない方がいいと思うんです

最初の部隊

お嬢様は今彼の心を解放するための、第一波のメンバーを決めているんですよね

あたしは娼婦でしたからこの子がヘンタイ行為だと思っているものの、何十倍も酷い行為を知っていますし体験もしています

克子姉は白坂創介のヘンタイ客に玩ばれた娼婦の1人だ

そういうあたしが、参加するとこの子たちの純粋さを壊してしまうと思うんです

純粋さ

本当に酷いヘンタイ行為は愛情は存在しないですから女の心と身体を傷付け、貶めることだけが目的の卑劣な行為ですこの子が心の中に溜め込んでいるものはどんなに歪んでいても、結局は愛情に結びついていますから

克子姉はオレを見る

あたしの経験が過去の記憶がこの子の思いに水を差すことになるのが、嫌なんですだから、あたしは第一波には加わりません

渚は

あたしもですそれに克子も多分、気付いているんでしょうけれど今夜のあたしたちは、冷静にセックスできないですから

白坂創介の復讐があった夜だから

今したらこの子に求めるばかりでこの子の中のものを吸い上げてあげる余裕は無いと思うんです

そうマナさんは

あたしと、メグお姉ちゃんと、アニエスちゃんはさっき、もうお兄ちゃんにしてもらいましたたっぷり、愛をもらいました

今夜はもう、白坂家とは関係無い人にお任せするべきだと思うんです

マナ、何を言うの

マナの言葉は、メグも参加するべきではないという意味だからだ

あなたが自分で自分の状況を把握していないようだから、はっきり言うけれど

オレの状況

今夜、あなたは失恋したのよ雪乃さんに

あの子は、あなたの思いをとことん踏みにじったの今までとは状況が違うわ

な、何が

あなたはこの先、何があっても雪乃さんとは心を交わすことはないあの子とは、絶対に理解し合えないそこまでとことんまで、あなたとあの子の関係は完全に打ち切られたのよ

失恋した夜なんだから泣いていいのよ喚いていいのよ情けなくてもいいのあの子たちの胸の中で泣きなさい心の中の吐き出せない思いを全て、吐き出しなさいそういう、みっともないセックスをしてもいいのよ

みっともないセックス

あたしたちは、あなたを受けとめてあげたいんだから

最近、土日は兄が父の面倒を見てくれるので助かります

昨日は、銀座へ連れて行きました

父が若い頃に通っていた喫茶店へ行ったそうです

ところが、昨日、今日と寒かったので

父が風邪をひいて寝込んでしまいました

すると母が寒いのに何故、外出した、病気に対する気構えがなっていない、あたしは行くなと止めたのになとどネチネチ父を責めています

491.始動準備

そして、ミナホ姉さんはメグを見る

恵美は、今は我慢しなさい

どうしてです、御名穂さん

メグは食い下がる

あなた自分の長所が判っている

あなたには、他の子よりも彼に対して、圧倒的に優位なところがあるわ

そんなの無いです

ミナホ姉さんにメグは言う

あたしはただの普通の女の子ですから

両手をギュッと握りしめてうつむく、メグ

みすずさんや瑠璃子さんのような、お嬢様ではないし美智さんみたいに、ヨシくんを守ってあげられる力もありません克子お姉さんや、渚お姉さん、寧お姉さんみたいに、ヨシくんを温かく包んであげる包容力も無いですマナやアニエスちゃんみたいに可愛くもない

いや、可愛いってメグは、とっても綺麗だよ

思わず、オレは叫んでしまった

何言ってるんだよメグ、すっごい美人じゃないかオレ、時々一緒に居て、ドキドキするし

こんなに綺麗な子が、オレの奥さんでホントにいいのかなって怖くなることもあるんだ

それは本心だ

オレみたいな人間の側にメグがいてくれるなんて、許されていいことなんだろうか

ああああぅぅ

メグはポーッと顔を赤らめる

こんなに急激に赤面するメグを見るのはこれが初めてだ

ななな、何を言ってるのよあああ、あたしなんかより、他の人たちの方がずっと綺麗じゃないっ

メグだって綺麗だよメグこそ、何言っているの

オレには、メグが喚く理由が判らない

みんな、それぞれ違う魅力があってメグは、とってもメグらしくて綺麗だよオレは、好きだよメグの顔も、身体も、心も、性格も全部好きだ

メグは口をパクパクさせて、困惑している

ミナホ姉さんは、クククッと笑って

今、彼が言っている恵美らしさって、どんなことだか判っている

あの普通ってことですか

ちょっと、ニュアンスが違うんだけれど

それがどんなに素晴らしいことなのか、恵美は気付いていないのね

あたしたちみんな、普通の高校生活を送ってきていないでしょ

普通の生活

あたしはあなたの今の年齢の時は、もう娼婦に堕とされていたわ克子と渚は、白坂創介に眼を付けられて誘拐される寸前マルゴは施設を出て、あたしにスカウトされた頃かしら寧はシザーリオ・ヴァイオラに追われ、日本に逃げて来たのに白坂創介の手下の変態教師に迫られてピンチだったわね

あたしたちとは全然違う立場だけどみすずさんと瑠璃子さん、香月家のお嬢様たちは普通の高校生とは、一線を画した生活を強いられてきたことは、あなたも知っているでしょ

超お嬢様校や、セレブの子女しかいない家元先生の日舞教室でも香月家の娘たちは特別視されていた

そもそも2人とも、ジッちゃんの指示で、男という存在から完全に隔離されていたし

美智さんは、その年ですでに立派にボディガードとして働いているわその力を鈍らせないように、鍛錬も続けているんでしょうし

中3で、工藤流古武術の使い手である美智も普通では無い

あたしは、あなたがとっても羨ましいわよ恵美あなたを育てて下さった山峰さんに、心から感謝しているわ

あなたが持っている普通の感覚は、あたしたちには無いもの

普通の感覚

そんなの全然凄くないですそんな感覚

あら彼にとっては、大切なことよ

彼つまり、オレ

例えばあたしが、今ここで恵美に1万円渡して、缶コーヒーを10本買って来てって言ったらあなたは、どこで買う

ミナホ姉さんは尋ねる

今ここでですか

そうよ今すぐにだったら

メグは少し考えて

このお屋敷はうちの学校に近いですから学校の正門の前の大通りのディスカウントショップで買います

そこだと、今1缶68円で、売ってますからそこは、ちゃんとしたメーカーの品で、缶コーヒーの種類も豊富なんです近くの100円ショップだと、2缶で105円のコーヒーもあるんですけれど聞いたことの無いメーカーの商品で、あんまり美味しくないんです

入学してまだ1ヶ月なのによく知っているな

部活のセンパイに、教わりましたから

ミナホ姉さんは克子姉を見て

克子なら、どうする

この屋敷から一番近い自販機で買います

定価でもいいの

あのコーヒー10本ですし

克子姉なら1缶の値段は気にしない

金銭感覚は高級娼婦の時のままだものな

白坂創介が完全支配していた頃と違って今の克子姉は、娼婦として稼いだお金をちゃんと貰っている

コーヒーを定価で買うことに躊躇はない

美智さんだったらどう

ミナホ姉さんの問いに美智は

場所や値段は気にしません一番近い、店舗で可能な限り、早くお届けすることを優先します

美智は命じられた任務を、早急に処理することを優先する

香月家の臣下なんだ

缶コーヒーぐらい、ケチッたりはしない

店舗その辺の自動販売機ではダメなのかしら

ミナホ姉さんは、ニヤッと笑う

いえ自動販売機では買いません

何者かが細工をした可能性が無いか、一つ一つチェック致しますから品を厳選できる店頭で買います

これが美智の感覚

毒を盛られるとか、何か仕組まれるとかそういう可能性を、常に頭の中に置いている

現実にはオレたちが買うことを予想して、自販機の中の缶コーヒーに細工することなんて、まずあり得ない

あり得ないけれど可能性がある以上は、避ける

美智はプロの警護人なんだ

瑠璃子さんは、どう

わたくしは1人ではよく判りませんお兄様に、付いて来ていただいても、よろしいでしょうか

わたくし缶のコーヒーを、自分で買って飲んだことがございませんので

超・箱入りのお嬢様だ瑠璃子は

あの缶のコーヒーって、全部、同じ値段なのではないのですか

瑠璃子は、コンビニやスーパーで缶コーヒーが安く売っているケースを知らないんだ

知らないってことはそういう店舗に、入ったことすらないんだな

ありがとう、あなたたち

ミナホ姉さんは、意見を聞いた人たちに礼を言い再び、メグを見る

判った恵美あなたの感性が、どれだけ普通かってことが

普通だからってそれが、あたしの長所になるとは思えません

弱気にそう答える

あたし貧乏臭いだけじゃないですか

あらこの場合の基準は、彼なのよ彼が、どう思うかだけでしょ大切なことは

そうだオレだ

あなたはどうする自分が、缶コーヒーを10本買って来いって、あたしに言われたら

オレはメグがさっき言ったお店に買いに行くよオレもなるべく安くて、美味しい方がいいから

でも、オレはそのディスカウントショップの場所を知らないからメグと買いに行くよメグと一緒に歩いて

美智の話も、なるほどって思ったからメグと2人で、10本、よく吟味して買ってくるよ缶が凹んでなくて綺麗なやつを

ね彼の感覚は、恵美に一番近いのよ彼も普通の子だから

普通よりも、さらに下だ

子供の頃から、全然、お金には縁の無い生活をしてきたから

この子のこういう普通の感覚は、ずっと持っていて欲しいと思うのよあたしは

ミナホ姉さんはオレを見て、そう言う

あたしは、この子に贅沢なことも教えてあげたい本当に価値のあるもの、美味しいもの、素晴らしいものの存在も教えてあげたいと思っているわでも、それでこの子の感覚が、贅沢にマヒしてしまうのは困るのこの子には、ちゃんとバランスのある感性を身に付けて欲しい

みすずさんや、瑠璃子さんと付き合っていくのならこの子は、これから超一流なものをどんどん見ることになる触れることになる味わうことになるわそれでも、この子には普通の感覚を見失うことはない大丈夫よこの子には、恵美あなたとの普通の生活があるんだもの

そうだこの先、みすずや瑠璃子と2人に合わせた生活をすることもある

だが、オレの生活の基盤は

メグと一緒の高校生活だ普通の生活だ

それが有る限りオレは、目先の贅沢に感覚を狂わされることは無い

あなたが、この子を捕まえておくのよ普通の生活感覚のまま

ミナホ姉さんが、メグに言う

さて今のこの子の精神状態だけれど

再びみんなの視線が、オレに集まる

心が傷付いていて危険な状態にあるのよこういう時は、現実を忘れて思い切り、ハメを外して、心も身体も解放するべきなの

裸の女の子たちを前にして、ずっと心が賢者モードのままだったのは確かにヤバイと思う

オレの心は重く沈んでいる

一見落ち着いているように見えるけれど心の反応が鈍っているだけだ

頭の中は冴えきっているけれど感情が湧き上がらない

精神が死んでいる

この子の心を癒やして蘇らせる役目は、恵美には向いていないわあなたは、この子と似ていて根が真面目過ぎるのよ考え込み過ぎて、2人とも余計に参ってしまうわ

うんメグは、オレに似ている

すっごく、真面目で

考え込み過ぎる

こういう任務は寧みたいな、明るくてカラッとした子の方がいいのよあるいは、みすずさんや瑠璃子さんみたいなちょっと浮き世離れしている方がね

ミナホ姉さんは、わざとそう言った

メグの気持ちを考えてみすずたちに対して、少し悪い表現を使う

いえ、黒森様事実ですから

みすずは笑って答える

あたしたちは恵美さんのように、しっかりと地に足を付けて生活していませんからその代わり、旦那様を現実から離れた世界にお連れ致しますそういうことだけは、あたしたちの方が得意だと思いますから

みすずも、わざと自分たちを卑下してそう答える

はいお兄様に、浮き世の辛いこととか悲しいことは、全て忘れて去っていただけるよう努力致しますわ心を解放していただいてリフレッシュしていただけるように

あのわたくしは、良いのでしょうか

わたくし明るくないですし、カラッとしてませんし

バカね美智

あなたが一番、浮き世離れしているでしょ旦那様のためには、猪突猛進でどこまでも突っ走っちゃうんだから

それは、そうでございますから

あなたは、そういうことは考えなくて良いから旦那様に、思いっきり楽しんでいただくにはどうしたらいいかだけを考えなさい手段は問いません

みすずお姉様よろしいのですか

美智は驚く

構いませんあたしが許可します

ぬふふふぬふふふふふっ

何だその笑いは

お前何を考えているんだ

ついについに、わたくしの夢が

オレは美智に、何をされるんだろう

寧、美智さんが暴走しないように、あなたがちゃんと見ているのよ

ミナホ姉さんが、寧に言う

オッケイっうん明るくて、カラッとって言ったら、あたしだもんねっ

ただしこの子たちに対して、偉そうな態度は改めなさいあなた、最近、良くないわよお姉さんになったのが、嬉しいのは判るけれど姉貴風を吹かせすぎているわこのままだと妹たちから、総スカンを食うわよ

えそれは、マズイ

ゲッという顔をする寧

ミナホ姉さんは、みすずを見て

みすずさん、寧と協力して彼の心を癒やしてあげて年齢は寧の方が一つ上でも学年は、みすずさんと同じなんだから遠慮せずに、対等の立場で話し合って行動するのよ

寧は、1学年ダブッているから18歳なのに、まだ高校2年生だ

いえあたしも、最近、美智や瑠璃子に対して、偉そうにしていましたから反省しております

うん、じゃあ、反省している同士でアイデアを出し合ってヨッちゃんを悩殺しちゃおうっ

ヨッちゃんの中の暗い気持ちを、全部フッ飛ばしてさっみんなで、ケラケラ笑えるようになろうっ

はいそして、旦那様のお心とお体が、解放できましたら

みすずは恵美を見る

恵美さん恵美さんに、旦那様をお返し致しますから

ニッと微笑むみすず

あたしたちは旦那様をゲンジツの影から解放して、伸び伸びしていただけるように努力しますでも旦那様は、ずっと夢の世界にいらっしゃるべきではありません疲れた身体をリフレッシュなさったらまた、ゲンジツにお戻りいただきます旦那様のゲンジツつまり、恵美さんのお隣へ

うん、だから今夜は、ヨッちゃんをあたしたちに預けといてねっ

瑠璃子と美智もいいねっ

2人も頷いてくれた

いいわね恵美

ミナホ姉さんが、ダメ押しする

はいヨシくんのこと、お願いします

寧や、みすずたちに頭を下げる

ヨシくん、あたし待っているから今夜は、思いっきり遊んできて

御名穂さんたちの言う通りよあたしだと、ヨシくん、はっちゃけられないでしょ大丈夫、全部、納得したわ

これは寧お姉様たちにお任せすることあたしの役目ではないわ寂しいけど

メグあの

いいのよあたしはさっき、いっぱい愛してもらったもんヨシくんの愛をいっぱい、もらったから今日はもういいの

メグ明日になったら

明日になったら、またセックスしような

うんその時、ヨシくんがあたしのことを抱きたいって思ってくれたなら恵美は、いつでもヨシくんを受け入れるわ

あたしヨシくんの奥さんだもん

そして、しばらく食事タイムとなる

克子姉がスッと、オレに寄って来る

恵美ちゃんのフォローは、あたしがしておくから安心して

他の子に聞こえないように、小声でオレに囁く

恵美ちゃんも、ホントはあたしと一緒で白坂創介の件で、テンションが上がりまくっているのよ今夜は恵美ちゃんとセックスしたら、あなたの方が彼女のフォローをしないといけなくなるわ

だったら、余計に、メグを連れて行くべきなんじゃないか

今のメグの心の中が不安定なのなら

今は、恵美ちゃんよりもあなたの方が重傷なのよ

恵美ちゃんを相手にして、勃起できなかったら、どうするつもり

もしこのままメグに対しても勃たなかったら

メグは、落ち込むだろうし

だから、今は緊急事態なのあなた今夜は、ハメを外してセックスなさいセックスに溺れて良いから何でも我が儘を言っていいわメチャクチャになっていいから心の中のもの、全部、吐き出しなさい

そのための人選よ

寧はあなたが、一番、気安く接することができる、年の近いお姉さんでしょというかあなた、寧に一番甘えられるでしょ

克子姉にだって甘えられるよ

ありがとうでも、今夜はあたしや渚も、心の中がワサワサしているから

白坂創介の最終処理が終わるまで元・娼婦たちの心は治まらない

お嬢様も今夜だけは、あなたに側に居て欲しくないんだと思うわ鬼のような形相の自分を、あなたに見せたくないから

だから、さっきミナホ姉さんは、オレを復讐の場から退席させた

そして、今寧たちと、外へハメを外しに行けという

話を戻すけれど寧の他には、あなたのペットのみすずさんと、あなたのセックス奴隷の瑠璃子さんそして、美智ちゃんでしょあなたが、気を遣うような子は1人もいないわ思いっきり、解放してきなさいね

とにかく自分の心を立て直す方が、先よ恵美ちゃんのことは、明日でも平気よあたしたちが、ちゃんと付いているから

うん頼むよ、克美姉

克子姉は、オレにウインクして立ち去って行く

とにかく、食べよう

体力を付けないとこのままでは、ダメだ

あの、わたくし、ここに居て、良かったのでしょうか

見ると翔お姉さんが、ミナホ姉さんに話し掛けている

もちろんですあなたも、彼のこと本気なんですよね

翔お姉さんは答える

でしたら彼の周りの状況を、きちんと知っておいて下さい面倒な人間ばかりで、大変申し訳ないんですけれど

それは、あのわたくしや麗華も面倒臭い人間ですからこちらこそ、申し訳ないと思っています

オレたちの真剣な会話を聞いて翔お姉さんは、色々と感じたらしい

ミナホ

スピーカーから、恭子さんの声がする

ミナホ姉さんは、近くの館内電話を取る

御名穂ですどうしました

うん、さっき話した通りこっちの処理は、あたし1人でやるよというか1人の方が、上手くやれるあんたたちは、掻き回してくれるだけでいい

処理とは白坂創介のことだろう

いよいよ、この屋敷から白坂創介を捨てに出る

で処理が終わった後の、逃げ込み先なんだけれどどこか、都心のホテルで部屋を取ってくれないかいコーデリアたちも、そっちに呼ぶからスイートがいいんだけれど

関さん、香月セキュリティ・サービスの名前でお願いできますか

御名穂姉さんが、翔お姉さんを見る

恭子さんの声を外部スピーカーから流したままにしていたのはわざと翔お姉さんに聞かせるためか

うちで、キープしている部屋が幾つかありますその中から、お好きなお部屋をお使い下さいわたくしの方から、会社とホテルには話を通します

翔お姉さんは、即答した

いいえ今回の件は、黒い森に全面的に協力するよう、閣下から指令を受けておりますから

助かるよ夜景が綺麗で、バーの酒が美味いところがいいんだけどコーデリアたちを連れてってやりたいんでね

それでしたら赤坂ですねすぐに連絡しますロイヤル・スイートを用意させます名前は

フリーダ・セキガハラで頼むよ今回は、その名前のパスポートで来日しているから

判りましたすぐに処理致します

翔お姉さんは携帯電話を取り出す

おそらく、この件が準備できたら行動開始になるだろう

オレは、食事のスピードを速める

ミナホあたし1人で処理できるから、マルゴはそっちで使ってくれ

ありがとうございます恭子さん一旦、切ります

ミナホ姉さんは、通話を切る

恭子さんの通話を聞いていたのか、隣室からマルゴさんがやって来る

あたし恭子さんのサポートは、いいんだね

ええ、だからあなたは、アニエスを池田先生の病院に送る方に付いて

了解イーディと話をしたよ寧が事前にあたしのことを説明しておいてくれたから上手く話せたあたしの居留地と施設時代の話をしたらどうにか、打ち解けてくれたよ

寧に続いて、マルゴさんもイーディとの関係を良好にすることができたらしい

だから、イーディはあたしが連れて行くいいね

問題無いわ

最初の計画だと

アニエスを運ぶ車は

渚が運転手兼黒い森代表

レイちゃんと美智が、護衛役で

寧が、周囲の監視役と役割を分担するはずだった

アニエスには、マナと真緒ちゃんが付いて行くはずだった

これが

マルゴさんが行けるのならば

運転手も、護衛役も、監視役もマルゴさんに任せられる

周囲の気は、イーディにチェックさせればいいしマルゴさんと仲良くなったのなら、心配はいらない

何て言ってもマルゴさんはホンモノのアメリカ人だから、言葉の問題は無いし

これで、寧と美智が抜けることは対応できる

マナがやって来た

どうしたんだマナ

あのねマナ、お兄ちゃんにいっぱい犯されたい

熱い眼でオレにそう言う

できれば今すぐ身体が熱いのお腹の奥が

こいつも父親のことで、感情が高ぶっているんだ

えっとどっか別の部屋へ行くか

セックスしないと、マナの心が安定しないのなら

無理にでもするしかない

ちゃんと勃起できるかどうか、心配だけど

ううん我慢する今は我慢する

マナはさっき、してもらっているもんね今日はまだ寧お姉ちゃんも、みすずお姉ちゃんも、ルリお姉ちゃんも、美智お姉ちゃんもまだだもんね我慢しなきゃ

マナが我が儘だと嫌われちゃうもん

マナそんなことで、みんなはマナのことを嫌いにならないよ

そうじゃないよお兄ちゃんにマナ、お兄ちゃんに嫌われるのが怖いの

お兄ちゃんに嫌われたら、マナもう生きていけないもんっ

オレはマナの身体を抱き締める

そんなことないからオレが、マナを嫌いになるわけがないだろ

うんでもさっきの話よく判ったんだ今のマナだとお兄ちゃんに気を遣わせるだけだからそういうセックスしかできないからだから、今は我慢する

マナはギュッと身体に力を込める

お兄ちゃん明日になったら、マナちゃんとなるからちゃんと、お兄ちゃんのセックス奴隷として身体も心も使えるようになるから待ってて今晩一晩で立て直すよあたし

それはオレも一緒だよ

オレも今晩一晩で立て直してくるだから、待っててくれマナ明日になったら、セックスしよう思いっきり笑って伸び伸びと楽しいセックスをしよう

そうだね辛いセックスは、もう嫌だよ

オレたちみんな白坂創介の前でのセックスが

本当に辛かったキツかったんだ

ああ笑ってお前を抱き締める約束する約束するから

毎日更新ということは、1日で続きを考えないと行けないので

吉田くんの性力を解放させるために、どこへ行くべきなのか今日一日、考えて答えを出しました

でも、今日の話では車に乗るまで行き着かなかったので

明日までには、また別のアイデアが浮かぶかもしれません

毎日が、チキン・レースです

492.WOMAN

えっと、アニエスは

真緒ちゃんと渚とご飯を食べている

アニエスが、オレに振り向く

ニコッと微笑んで

お腹、まだ痛いか

アニエスは、自分の下腹部を押さえる

もうすぐ病院に連れっててもらえるから

パパも、一緒ですの

ごめん、アニエスオレは、一緒には行けないんだ

そうですの

うんマナが一緒に行ってくれるから

大丈夫だよマナお姉ちゃんが、一緒だから池田先生も良い人だし

マナが、ニコッと微笑んでくれた

アニエスも、池田先生のことは知っているわ

前は毎週、池田先生がこのお屋敷に検診に来て下さっていたから

アニエスの頭を撫でる渚

娼館には健康診断がかかせないもの

娼婦たちの体調管理と病気をチェックするためか

アニエスも診ていただいたことがあるはずよ

ああお医者様あの人ですの

アニエスは、思い出したらしい

面識があるのなら何の問題も無い

池田先生のところには、あたしと真緒も付いて行くから安心して

そうだ、帰りにパフェでも食べましょう

パフェ

アニエスが、渚を見る

うん美味しいんだよ

え、パフェパフェ食べに行くのっ

真緒ちゃんが食いついてくる

そうよアニエスお姉ちゃんを、お医者さんに連れて行った帰りにね

母親の言葉に、真緒ちゃんは

えー、お医者さんうっうー

お医者さんは、苦手らしい

真緒はいいのよ診ていただくのは、アニエスお姉ちゃんだけだから

そうだよ真緒ちゃんは、マナと車の中で待ってようねっ

渚とマナで、真緒ちゃんを説得してくれる

これで、アニエス車の方は

運転手兼護衛が、マルゴさんで

警護のサポートが、イーディ

アニエス本人に

マナ、渚、真緒ちゃんで確定だ

マルゴさんが居るからファミレスで、パフェを食べるくらいは大丈夫だろう

パパはパフェ、美味しいよ

ああっと、真緒ちゃん

オレは、別のところへ行かないといけないんだ

マナやアニエスと楽しんでおいできっと楽しいよ

オレは真緒ちゃんに、そう言う

そだよっ、あたしたちがいるからさっ

お姉さんモードになったマナは温かく、真緒ちゃんを抱き締める

マナ、頼むぞ

みんな、自分より年下の子たちに対する姉は、一生懸命に勤めてくれる

しかし妹としては

うまくいっていないよな

寧が大お姉ちゃんになろうとして、少し態度が偉そうになっていると、ミナホ姉さんに怒られたように

みすずも年下の子とは交流しても、寧やマルゴさんとは交流しない

年の近いメグとは、ギクシャクしているし

そのメグも香月家の2人と美智には、近付かないなあ

お屋敷育ちということで、メグは克子姉や渚とは親しげにしているけれど

色々と空気を変えないといけない気がする

家族の中で得手不得手が出て来ているし

遠慮と主導権争いが交錯しつつもある

こんな時に家族がバラバラになっていいんだろうか

ヨッちゃんあたしたちの方の組なんだけど

寧が、やって来た

翔お姉さんが車2台体勢にするって

2台

ほら、みすずや瑠璃子が移動するとなれば外の監視の人たちも、追っ掛けて来るでしょっていうかあたしたちの組が、なるべくあの人たちを引き付けて恭子さんの動きを隠すべきでしょ

ああ恭子さんは、白坂創介を乗せて、この屋敷を出る

その後、どこに身柄を捨てて来るのか判らないが

この屋敷から、白坂創介が搬出されたことは誰にも気付かれては、いけない

だから、あたしたちは派手にねレイちゃんが先導車を運転してみすずたちの車がその後に続くって感じだよもちろん、こっちの車の運転は、翔お姉さんね

あたしはレイちゃんの方に乗るよ翔お姉さんの方は、みすずと瑠璃子と美智ねヨッちゃんは、どっちに乗る

旦那様は、もちろんわたくしたちと一緒のお車ですわ

みすずが横から、そう言った

でもさこっち2人しか乗ってなくてそっち4人じゃんかヨッちゃん乗ったら、キツクない

キツクないです

みすずは、即答する

あらそでもさっ

寧は言葉を続ける

今回の件は、恭子さんのサポートのための目眩ましがメインなんだからさ外で監視している人たちに、余計なことを考えさせないでササーッと、あたしたちを追っ掛けさせればいいわけでしょ

えっと姉さん、どういうこと

だからさ、変に勘違いさせないためにもヨッちゃんは、あたしと同じ車の方がいいんじゃないっ

先導車ならあたしもヨッちゃんも、香月セキュリティ・サービスの関係者だと思うでしょで後ろの本命の車が、みすずと瑠璃子に警護の美智ならそれって通常のいつも通りの移動でしょ

香月家の娘の移動に翔お姉さんの配下が、くっついているだけという図になる

その方が外の人たちには、何も考えずに追っ掛けて来てくれるじゃない

何の疑問も抱かない

旦那様が、あたしの旦那様だということはせっかくの機会ですから、香月セキュリティ・サービスの方たちにもよく理解していただこうと思います

旦那様とあたしの関係はお祖父様も、お認め下さっているわけですからだから、旦那様を今さら、香月セキュリティ・サービスの人に見せ掛けるような工作は必要ありませんわ

きっぱりとそう言う

旦那様には、あたしたちと同じ車に同乗していただきますそして、あたしをしっかりエスコートしていただきますその姿も、しっかり監視の方に見ていただきます

みすずは、オレを見る

そうでないとこれから、あたしたち、一緒に暮らしていけませんわ

監視は今日だけじゃない

これから、ずっとみすずと生きていく限り、人々の眼に晒され続けるんだ

どんな時でも、誰の前でも平然とあたしの隣に居て下さい

オレは覚悟を決めないといけない

ああ、そういう考えもあるよね

ちょっと毒のある言い方で、寧は返した

でも、考えすぎじゃないみんな、まだそこまでヨッちゃんの事を意識して監視していないよっあたしと一緒に先導車でも、いいと思うけどなあ

だからっこの機会に、意識させるんですっ

みすずは強く言う

だいたいあたしの車に旦那様が乗っていないなんてあたしたち、まるでケンカしているみたいじゃないですかっ

さあ、そんなことあたしは、別にどうでもいいけれど

みすずと寧の間に火花が散る

とりあえず、オレはみすずたちの方の車に乗るよ

愕然とする、寧

勝利の笑顔のみすず

ていうかさ多分、姉さんが言ってたことは、逆だと思うよ

逆って

みすずたちと一緒の車に、オレが乗っていることで監視の連中は、ザワめくと思うんだ

いや劇場の一件とかで、オレとみすずのことを知っている人もいるだろうし香月家のお嬢さんが男を連れて、どこへ行くのかみんな、興味があると思うんだ

みすずには今まで、浮いた話は無い

だってみすずが、男と付き合っているということは香月家の未来に関わることで、知りたい人は多いんだろ

みすずも、瑠璃子も日本有数の名家、香月家の後継者候補なのだから

オレの正体についても、詳しく知りたいだろうし

何より、オレたちがどこへ行くのか興味があるはずだ

もう一人の候補者の瑠璃子や翔お姉さんまで連れて

身内の、香月セキュリティ・サービスの人間も

いや、身内なら、なおさら

この情報は知っておきたいと思うはずだ

興味津々で、追っ掛けて来るよ恭子さんの車を見落とすぐらい

いい作戦ねそれでいきましょう

翔お姉さんが、オレたちに近付いて来る

あたしと麗華でそれとなく、偽の情報を流しておくわ

これで囮としてのオレたちの役割は果たせる

であたしたち、どこへ行くか決まった

あれ、どっかのシティホテルとかじゃないのっ

ヨッちゃんを日常生活から解放するんだから夜景の綺麗な、スイートルームとか

それは、恭子さんがミス・コーデリアたちと泊まるって

いやいや、ヨッちゃん東京のホテルは別に1つキリじゃないし恭子さんたちと別のホテルにすればいいじゃんか

寧お姉様、非日常がホテルの夜景とは少し、発想が貧困なんではありませんか

みすずが、さっきの仕返しに鋭く言う

そ、そう

というよりあたしたち、ホテルにはあまり良い記憶が無いと思いますけれど

ほんの数日前文字通り、地獄を見たばかりだ

あ、だったらさここの駅前のホテルの地下に、黒い森の別館があるんだけれど

ああそんなのもあったな

秘密のプレイルームが

娼館の別館などにみすず様たちをお連れすることはできません監視者を引き連れて行くんですよ

翔お姉さんが強く抗議する

オレが、みすずや瑠璃子を連れて地下の秘密ルームに消えて行くのは、あまりにも怪しいよな

監視の人たちが、いやーな気分になるだろうな

そんな理由で、恨まれるのはよくない

みすずたちへの忠節心にも影響するだろうし

それを言ったらさ今、ここにいること事態が問題じゃないっ

確かに黒い森は娼館だ

しかもそのことは広く知られている

ここに、みすずと瑠璃子が来ていること自体スキャンダルになるかもしれない

それは、平気よ

なんでっ

翔お姉さんの言葉に、寧が嚙み付く

ここには昨夜、閣下がいらしているでしょ

そうだ、昨日ジッちゃんは来た

香月セキュリティ・サービスにはこの屋敷は、閣下がお持ちになっている施設の一つということになっているわ

実際黒森様の事業に、閣下は投資なさっているわだから、丸っきり嘘っていうことでもないのよ

ああ白坂創介の全面支配の時代から

ジッちゃんが介入して、運営にミナホ姉さんを昇格させたり恭子さんを監査役に送り込んで来たというのは

ジッちゃんが、かなりの資金も出したからなんだな

そう言えば、その頃の黒い森は、白坂創介の放漫経営のせいでメチャクチャだったって聞いた

香月家が重秋様の急逝で、ゴタゴタしていることは、みんな知っているから閣下が、お孫様たちを信頼できるご自分の施設であるここに、お預けになられたというシナリオでみんな納得しているわ

ジッちゃんの直轄地ならみすずたちに、危険は無い

香月家の恐ろしさを一番良く知っているのは、身内だものな

あたしも、ここに来ているしね谷沢チーフも了解しているだから、みんな、何の問題も無いと思っているわ

まさか瑠璃子が、処女喪失したり

男のオレとみんなで入浴しているとかは思っていない

丁重に、保護されていると考えている

だから、娼館の別の施設はダメよ閣下の眼を盗んで、いやらしいことをしに行くみたいでしょ

セックスについての施設なら、ここに充分揃っている

ここを抜け出して黒い森の別館に行くのは、何かいやらしい目的があると邪推されても仕方が無い

本当に、セックスをそれも乱痴気騒ぎをしに行くんだけど

じゃあどーすんのさ

寧が、ムクレ顔でそう言うと

後ろから、美智がオレに声を掛ける

ちょっとよろしいですか

お姉さんたちの不機嫌そうな空気を感じつつ、美智は言う

あの、わたくしイーディに謝りたくて

ああ、さっきまでイーディはマルゴさんと話していたから

パクパクと、ご飯を食べている

あ、瑠璃子もいるな

二人で、英語で何か話している

うん、そうだな今の内に謝った方がいい

美智とイーディは、行き先の違う車に乗ることになっている

謝るなら今の内だ

一緒に、来て下さいますか

恥ずかしそうに、美智は言った

ちょっと、ちょっと謝るぐらい、ヨッちゃん無しでもできるでしょっ

お怒りモードの寧が言う

いえご主人様にご主人様に見ていていただきたいんです

判った行くよ

そのまま、寧たちに振り向き

だから行き先のこととかは、姉さんたちで決めておいて

寧が、そう言うけれど

さ、美智行くよ

オレは、美智の手を取ってその場を離れる

良い傾向になって参りましたね

遠慮なくお互いの気持ちをぶつけ合っていますから

不機嫌そうに意見を交わす、寧とみすず

それを翔お姉さんが、ニコニコ顔で見守っている

みすずお姉様はご自分のことは、何でもお一人で決めてこられた方ですからああいう議論は苦手でいらっしゃいます

寧姉さんもずっと末っ子だったからお姉ちゃんがやりたくて仕方ないんだけれど

自分でああしよう、こうしようと提案するのは、得意だけれど

人の意見を聞いて、自分の意見と摺り合わせていく作業は苦手みたいだ

黒森様わざと、あのお2人が挙手なさるように仕向けられました

お二人とも、リーダーシップもカリスマも持っていらっしゃいますから恵美お姉様や、わたくしや、マナ妹だとご提案されたことに、ただ従うだけになってしまいますから

さっきの風呂場でも車の割り振りを、寧が一人でどんどん決めていた

今までは、みすずお姉様が遠慮なさっていましたがさっき、黒森様が名指しでご批判下さいましたから

ミナホ姉さんは、寧にみすずとは同学年だから、偉そうにするなと叱ったけれど

あれは、むしろみすずに、寧に遠慮するなと発破をかけたのか

今、ここは黒い森の本流の方々と、わたくしたち香月家に連なる者の二つに分かれておりますから

今までの様に、互いに遠慮し合うだけではこの先でトラブルになると、黒森様はご判断なさったんだと思います

黒い森の元・娼婦ミナホ姉さん、克子姉、渚

娼館の警護要員恭子さん、マルゴさん

娼館に縁があった人たち寧、メグ、(メグの異母妹としての)マナ、アニエス真緒ちゃん

それに対して

香月家本家のお嬢様みすず、瑠璃子

香月家の警護人翔お姉さん、レイちゃん、美智

みすずしか香月家の人間がいなかった時はずっと、みすずが遠慮していたけれど

今は、双方の勢力が拡大している

それでも年長組のお姉さんたちは大人として、それぞれの立場を守っているけれど

年少組は

寧とみすずで主導権争いが起こる気配があるんだな

それを見越して

ミナホ姉さんは、今回の配置を誘導した

もちろん、ご主人様のお心の解放が一番の目的ですが黒森様は、一石二鳥、三鳥を狙われるお方ですから

香月家組の方に、寧を押し込んだことなんてあえて、アウェーの立場を経験させようというのだろう

寧は、この屋敷の中ではずっとホームの立場だったもんな

本当に黒森様は、黒いですお心が真っ黒です

美智はそう言った

あら、お兄様どうなさいました

瑠璃子が、近付いて来るオレたちに気付く

瑠璃子こそイーディと何を話しているんだ

瑠璃子は、イーディを見て

わたくし英語は上手ではありませんし、アメリカ南部の英語は全く判りませんからイーディさんに教えていただいているんです

寧からイーディが、自分の訛りにコンプレックスを抱いていることを聞いたのだろう

それを逆手にとって教えてもらうということで、コンプレックスを良点に転化させる

わたくしが学校で習っている英語とは、随分違うのですねえとっても、良いお勉強をさせていただいていますわ

ニッコリと微笑む

英語が母国語で無い日本人のそれも学生という立場なら

イーディの南部訛りについて、何の悪感情も無い

瑠璃子がアメリカ南部の方とお話しする時のために、学びたいとと言えばイーディは、気持ち良く教えてくれるだろう

お前凄いな

瑠璃子は、キョトンとした顔をする

あえっとさ、これから美智がイーディと話をするからその内容をオレに通訳してくれないか

瑠璃子がいれば一々、美智に自分で通訳してもらわなくて済む

美智だって、イーディへの謝罪に集中したいだろうし

瑠璃子は、ニッコリと微笑む

Edie

美智の声に、イーディが振り向く

ニカッと、どうしたという顔をして

美智が英語で何か言う

わたしは、あなたに謝りたいことがあります

瑠璃子が、すぐに訳してくれた

What

イーディが応える

わたしは、あなたに対してたくさん、無礼なことをしました失礼なことを言いましたとても反省していますごめんなさいそして、わたしはあなたにお願いがあります

真剣な顔で、イーディは美智の言葉を聞いている

どうか、わたしと友達になって下さい

わたしたちは、もうとっくに、友達のはずだ

ニッと、美智に微笑む

いいえ、わたしはあなたのそういう気持ちに対してずっと、あなたの友人としては相応しくない悪い態度ばかりしてきましたですからあなたに謝罪をして、改めて、あなたの友達にしていただきたいのです

美智は、ペコリと頭を下げる

That’s Right

クスッと、笑う

だったら、今度はもっともっと親友になろう

そう言って美智に手を差し出す

Yes

美智は、そのイーディの手を握る

親友どころかわたしは、あなたの妹になりたい妹分にして下さい

美智は、ぽろりと涙を零しながらそう言った

そのまま、美智とイーディは喋り続けている

色々なことを

わたしよりも美智の方が気を発する力は強いそれはスゴイと思っているだけど、美智は気を感じる方に関してはまだまだだと思う特に自分の感情が揺らぐと、周囲のことが見えなくなる傾向にある

イーディの方が、気を察知する力は上なんだ

積極的に、その力を使っている

言葉のよく通じないこの場では気のセンサーを活用していくしかないんだろう

そして、危険な気を察知すれば瞬時に戦闘態勢になるし

周囲の気が穏やかだったらとことんまで、リラックスする

それがオレたちには、エキセントリックに見えていただけで

良い感じみたいだね

マルゴさんが、様子を見に来てくれた

あたしも、さっき改めて腹を割って話してみてイーディに関して、勘違いしてたって判ったよ

楽しそうに美智と話しているイーディ

とてもインテリジェンスのある子だね思っていたよりも、思慮深いし頭もいいククク、まいったなあ

あたしもさ経験があるんだよくよく思い出したらまだ、日本語がカタコトだった頃にね

カタコト

言語が不自由だとさ日本の人が優しくしてくれるんだけれどちょっと、こっちのことを頭の動きの遅い人みたいに相手してくるんだよねあたしの方は、単純に単語が判らないとか、文法が上手く使えないだけなんだけれど

ああ、そういうことあるみたいですね

逆のケースですけれどイギリスに留学に行かれた方に聞いたことがあります同じ様に言葉が判らないだけなのに知能が低い人を相手にするみたいに、応対されたって

そうそう、幼稚園児を相手にしているみたいに話をしてくるんだよ一々、判るぅって頭にきちゃうよね

イーディのことを子供扱いしていたかもしれない

全然、イーディのことを判っていなかった

自分もそういう経験をしていたのにさあたしったら、イーディのことを判って無くてまさか南部訛りを隠したくて、必死で標準英語を喋ってたとか思わないもの悪いことしちゃったよアメリカ人同士だから逆に、言葉について無頓着過ぎたね

マルゴさんが英語でイーディに何か言う

何か、変なアクセントの変な英語だった

すると、イーディもまた別な感じの変な英語で返す

今のあたしのがインディアン訛りだよあたしの本当の母国語ねイーディが話していたのが、イーディの故郷のニューオリンズのケイジャン訛りだよ

マルゴさんは自分の訛りを晒すことで、イーディと打ち解けたんだ

あたしは施設で言葉を矯正されたからというより、インディアン訛りのままだと、あたしの場合は行き場が無かったからさ

あたしは髪と眼の色が白人だからねインディアン訛りが、直ったら白人のフリをして就職できるって施設の先生は、好意でそう言ってくれたんだけれど

マルゴさんとしては、己のアイデンティティを否定される言葉だ

ま、直したけどねどっちみち、インディアン訛りのまんまじゃ、イジメ続けられたからあそこじゃ

マルゴさんの言葉は、重い

そういう話もイーディとしたんだよ

それでイーディはマルゴさんに心を開いたのか

オレももう一度、ちゃんと聞いておこう

イーディは、オレとセックスするということを本当はどう思っているんだろう

セックスそのものについてイーディは、どう考えているんだろう

暗殺教団の中での教育とかどんなんだか判らないし

こんな通訳してもらうのは、悪いよな

オレが自分で聞かないと

What is your Sex

オレはイーディに尋ねた

イーディは、ハァという顔をして

I am a woman.

ウーマン

わんだー

お兄様、イーディさんはどこから見ても女性です

いや、それはオレも判っているけれど

では、なぜイーディさんの性別を尋ねたのですか

これで心置きなく次話には、出発できます

大分、人間関係もまとまってきたので今までのような、遠慮と気遣いだけでなくケンカも起きてくると思います

仲良くなるのなら、当然です

すでにある派閥も色々と変化していくと思います

さて、みすずたちの車はどこへ向かうのでしょう

一応、プランはあるのですが

土曜日に出掛けて、風邪を引いた父がずっと家に居ます

風邪は治ったのですが、今日は雨で気温も低いので母に外出を止められていました

外へ出て、お店の人とかと会話しないと言葉が出て来なくなるな

とか、言っています

やっぱり、家に籠もってテレビを観ているだけだと痴呆が進行するみたいです

維新のかいって何だっけ

とか、不意に妙な質問をしたりしています

でも、私にこっそり買ってこさせたサクマドロップを母に見つからないように、引き出しに隠すみたいな知恵は働いています

493.DO IT

いや、あのそうじゃなくって、イーディがセックスについてどう考えているのかその辺が聞きたくて

うんと英語でまとめようとして失敗したか

ああ、そういうことですのね

瑠璃子は、安心した表情でイーディに英語で説明してくれた

カカカカッっと、大笑いする

相変わらず、この男は面白いなと、おっしゃっています

瑠璃子でなく、美智が通訳してくれた

いやはや

オレは、イーディをずっと、ちょっとエキセントリックでユニークな女の子だと思っていたけれど

イーディも、オレのことを変なやつだと思っていたんだな

まあ言われてみれば、確かにそうなんだろうけど

であの話の続きだけれど

とオレがイーディに話し掛けると

皆さん、脱出組は、今から15分後に出発します各自、準備して

ミナホ姉さんがみんなに言う

残った食事は、一つのお皿にまとめてちょうだい

お屋敷の主婦、克子姉が大きな声で言った

あ、大して残ってないだろそれぐらいなら、オレが食べちゃうよ

イーディが笑顔で、オレの前に立つ

イーディもまだ食べ足りないと言っています

と、通訳してくれた美智にイーディは、何か言う

わたくしにも食べろと言っていますもっと食べて、大きくなれと

イーディは、ウンウン頷いて美智のつるぺたの胸を指差す

肉を食べないと、肉は増えないと言っています

美智は強ばった表情で、そう言った

美智から友達になって下さいと言って友好を深めたばかりだ

善意で言っているのならありがたく受け入れるしかない

うん、じゃあ食おう

オレと、イーディと美智は残り物が集められた皿に手を伸ばす

美智は、親の仇に対するように一口ハンバーグを食べていく

イーディは、それをニコニコと見ながら自分も食べる

ヨシくん、あたしも食べるっ

メグが、やって来た

まだ、ちょっとテンションが高いままのようだ

そう言えば、メグはこの後は、どうするんだ

どこの車に乗るという話も出ていないけれど

あたしは克子お姉さんと一緒に、お留守番よっ

プンプンしながらメグは言った

あそうかここに誰か残っていないとマズイもんな

白坂創介は捨てに行くが

まだ、雪乃が残っている

雪乃が、今後どうなるのかオレはまだ、ミナホ姉さんの決定を聞いていない

あの人は明日、何かのイベントに使うんだって

御名穂さんが克子お姉さんに、そう言っていたわ

イベント

何か明日も、大きなことをする予定があるみたい雪乃はそのイベント用に取っておくって言っていたわ

このまま白坂創介の身柄を捨てて、終わりじゃ無いんだ

何があるんだろう

雪乃はあたしが見張っているからヨシくんは、安心してみすずさんたちと羽を伸ばしてきて

自分でも判っているの今夜のあたしは、ちょっと心が荒れているって

白坂創介という人間の処刑はメグにとっても、大きな意味を持っている

心が不安定になっているのも、当然だ

このままだとあたし、一晩中、ヨシくんのことを求めちゃうと思う

メグはブルッと身体を震わせる

耐えているんだ

心のの奥底から湧き上がる複雑な感情に

オレはそんなメグを抱き締めてあげたいと手を伸ばす

ダメ今のあたしは、我慢しなきゃいけない時だから

メグは、オレの抱擁を拒絶した

あたしが、こんな状態じゃヨシくんに負担を掛けるだけだものそれに

メグは、マナや克子姉渚たちを見る

白坂創介さんと関係があった女たちはみんな、あたしと同じ心境だって判っているからあたしが、一人だけヨシくんに縋り付くわけにはいかないわ

メグだけじゃない

みんな心がザワついたままだ

白坂創介を処刑したことで今までの恨みや憎しみ、その元凶がいなくなったという喪失感でみんな、心のバランスが壊れている

このまま、ここにオレが残ったらみんな、その喪失感を埋めるためにオレにセックスを求めるだろう

あたしたち全員の気持ちに、ヨシくんが応えようとしたら、ヨシくんの心が壊れちゃうわ

今の不安定な心のままのメグ、マナ、克子姉、渚全員に同時に求められたら

オレが保たない

それに今日は、もうヨシくんがいっぱい、あたしたちのために頑張ってくれたことは判っているから

メグはオレを見る

ヨシくんだって心がパンパンに張り詰めていること判っているもの

本当ならあたしが癒やしてあげたいでも今のあたしじゃ、無理だってこと判っているの今、抱いてもらったら、あたしヨシくんに求めるだけになっちゃうって判っているからヨシくんを受けとめてあげられないって

メグは潤んだ眼で、オレを見る

あーん、悔しいわ

メグを抱き締めてあげたい

でも、メグを抱き締めたらマナも、克子姉も、渚も抱き締めてあげないといけなくなる

今のオレはメグたちを相手に、きちんと勃起できるかどうか、自信が無い

オレは、オレ自身の心のダメージがよく判っていない

だけど、もし今夜、メグたちに対して勃起できず、セックスできなかったら

メグたちの絶望は、果てしないものになるだろう

大丈夫よ心配しないで御名穂さんの言うとおりヨシくんは、白坂家と無関係な女の子たちならと、リラックスできると思うわ

だってあたしやマナだとどうしても、あの子のことを思い出しちゃうでしょ

あの子雪乃

寧お姉さんや、みすずさんや、瑠璃子さん、美智さんみんなで、華やかで、綺麗で、可愛らしい女の子ばかりだものヨシくんは、思いっきり甘えてきて心を解放してきて

メグのコンプレックスは深い

あたしは、ここで克子お姉さんと、ヨシくんの帰りを待っているから

メグはオレをジッと見る

ダメよそんな風に、彼にプレッシャーを掛けちゃ

渚が笑顔で、割り込んできてくれた

あなたも気にしちゃダメよこれは、全部、御名穂さんの作戦なんだから

あなたがここに残っていたらあたしたちは、狂った様にあなたにセックスを求めちゃうでしょだから、あなたは今夜は、ここに居てはいけないのそして、あたしたちはあなたが他の子とセックスしているということについて、一晩中、ムカムカと嫉妬し続けるわけ

嫉妬

そういう感情が今のあたしたちには、必要なのよ

嫉妬で煮えたぎっている間は白坂創介のことなんて思い出さないでしょ

過去の憎しみに対して荒れるよりあなたとのことをあなたとの未来を思って、みすずさんたちに嫉妬している方がより前向きでしょ

過去よりも未来

うんそうだと思うあたし、今夜はずっと嫉妬しているムカムカしている白坂さんや雪乃のことは考えないヨシくんのことだけ、考えている

そうやってあたしたちは、一番、危うい今夜を乗り越えるわ

復讐が達成した今夜が一番危ういのよ今夜さえ、乗り切れれば明日からは、落ち着いて生きていけると思うわ

ああ、だから

恵美ちゃん病院から帰ってきたら、あたしも合流するからこっちはこっちで、女子会をしましょうマナちゃんと克子も呼んでみんなで、思いっきりグチり合いましょうねっ

渚は、そうメグに言った

はい、渚さん克子お姉さんと、おつまみ作って待ってます

うん元気だ

復讐が終わったことへの喪失感は無い

だから、あなたは思いっきり、セックスに溺れてきなさいみんな可愛くて、あなたの言うことなら何でも聞いてくれる子ばっかりなんだからどんなハチャメチャなことをしてもいいわよっ、あたしが許すからっ

あたしたちは、あなたの乱痴気騒ぎを想像して今夜は、思いっきり飲んだくれるわっこっちは、そういう女の子だけの夜を楽しんでるからっ

さて10分が経過した

オレたちは、玄関へ向かう

オレもいつもの学生服

みすずと美智はここへ来た時と同じ、制服姿だ

瑠璃子は克子姉が、娼婦用の衣装部屋から見繕ってくれたワンピースを着ている

アニエスとマナも、似たようなワンピースを着ている

ああ、そうかミナホ姉さんや亡くなった妹さんみたいに

このお屋敷には、幼い少女の娼婦が居た時代がある

だから、こんなワンピースも残っていたんだ

渚と真緒ちゃんはここへ来た時の普段着だ

イーディは渚の店のツナギを着ていた気に入ったらしい

みんな気を付けてね

克子姉とメグはメイド服姿に着替えていた

ブォォォッ

裏のガレージの方から5台の車が走ってくる

先頭のアメ車が翔お姉さんか

エンジン音が他の車よりも野太い

じゃあ、それぞれの車に乗って

翔お姉さんも、いつものスーツ姿で車の運転席から、オレたちに言う

行きましょう、旦那様

みすずが、強引にオレの手を引っ張る

みなさまお兄様をお預かり致します

瑠璃子が、丁寧に他の女たちに、頭を下げる

みすず、瑠璃子、美智ヨッちゃんのこと頼んだよっ

寧が改めて、そう釘を刺す

オレと同じ車にならなかったことを、まだ怒っているらしい

寧は、この後、監視者たちの前で、香月セキュリティ・サービスのアシスタントのフリをするから黒いパンツスーツ姿だった

お先に失礼します

美智が、イーディを見る

イーディは、笑顔で笑ってくれた

この二人の関係が改善されたのは本当に良かった

美智が助手席

後部座席に、オレを挟んでみすずと瑠璃子が乗り込む

バゥゥゥゥゥ

続く、2台目の車はいつものマルゴさんの白い商用バンだ

今は、何の会社名も貼られていない

はい、池田先生の医院に行く人は乗って

マルゴさんも、いつもの黒いスーツ姿だ

パフェ、パフェっ

真緒ちゃんが笑いながらアニエスやマナたちと乗り込んでいく

渚も一緒だ

ドゥゥゥ

3台目は渚の外車だった

今は、レイちゃんが運転している

ここのところ、渚と一緒に花屋さんへ行っているからこの車の運転にも慣れているらしい

レイちゃんはいつもの男装に戻っていた

寧は、助手席に乗り込む

ドゥルルルル

4台目はミナホ姉さんのベンツだった

ミナホ姉さんは、一人で乗っている

恭子さんは、サポートはいらないって言っていたけれど

ミナホ姉さんは、牽制のために出るんだろうか

バススススス

最後にミニバンに乗った、恭子さんが現れる

この中に白坂創介が乗っている

チッ

恭子さんは、舌打ちするとエンジンを掛けたままの、ミニバンから降りて来た

そして、ミナホ姉さんの前に行く

何やってんだよ、ミナホ車が違うだろっ

あたしが積み込みをやっている間に先に車を出してさっ

恭子さんのプランをミナホ姉さんが変えた

恭子さんは、オレたちの方へ来て

翔ちゃん、あのさ

翔お姉さんを、いきなり翔ちゃんと呼んだ

翔ちゃんで構わないだろ

翔お姉さんは、戸惑っている

何だい、オバQみたいで嫌かい

いえ構いません

翔お姉さんは、答える

あんたが、その車を気に入っているのは判るんだけれど外の連中に対する見栄えってもんがあるだろ香月のお嬢さんたちの移動は、ミナホのベンツを使ってくれ

このアメ車が、翔お姉さんのものだってことは外の連中は判っているけれど

瑠璃子やみすずの搬送に相応しい車じゃないよな

しかしこの車でないと、香月セキュリティ・サービスとの通話ができません

だからさ、翔ちゃんはこのままこの車で良いんだよこのアメ車を先導車にしてお嬢ちゃんたちをあっちのベンツに移す運転手は、あそこにいるレイちゃんでいいだろ

あなるほど

しかしわたくしが、直接、みすず様たちを警護していないと

何でレイちゃんだって、トップエリートなんだろしかも、翔ちゃんの方が上役になるってんならレイちゃんに子守させて、自分は先頭に立つってんでも、別に変じゃないよそういうもんだって顔で出て行けばみんな、そういうもんだと思い込むさ

つーことで、あんたたちは移動っ

オレとみすずと瑠璃子、美智は翔お姉さんの車を降りて、ミナホ姉さんのベンツに向かう

その間に恭子さんは、レイちゃんと寧にも声を掛ける

寧は翔ちゃんの車っレイちゃんは、ベンツの運転を頼むよっ

ミナホ姉さんはベンツの運転席から、降りようとしない

ミナホ、何しているんだよ

恭子さんが、やって来る

判りましたでは、あたしは渚の車を借ります

一呼吸してからドアを開ける

で、渚の車であんた、どこへ行くつもり

恭子さんは、ミナホ姉さんの前に立つ

あたしは恭子さんの牽制に

必要無いって、言ったろ

そして、恭子さんはミナホ姉さんの手を強引に引っ張る

何をするんです、恭子さん

いいから、こっちに来なっ

恭子さんは翔お姉さんのアメ車に、ミナホ姉さんを連れて行った

翔ちゃん、悪いんだけれどこの子も乗せていって

この子が、今夜、一人きりになりたいっていう気分もよく判るんだけど一人きりにしたら、ヤバイから

ミナホ姉さんは、恭子さんのサポートをするフリをして一人で、お屋敷から出るつもりだったんだ

あたし、そういうんじゃありませんっ

ミナホはそういうつもりはなくても魔が差すってのは、突発的に起こることだからね衝動的っていう方が、正しい日本語か

そして、翔お姉さんを見る

翔ちゃん一晩、ミナホを監視しててよあんたが適任だと思うんだあんたは別にミナホに恩も義理も感じていないだろうしさ

翔お姉さんはずっとミナホ姉さんのことを黒森さんとしか呼んでいない

何よりミナホって女は、カッコツケシィなところがあるからねあんたの前だったら、絶対に無様な真似はしないからさ

無様な真似

ミナホもさ今晩だけは、この屋敷から遠ざけておかないといけないしかも、一人きりにしてもいけない

ああ復讐を遂げた喪失感は、ミナホ姉さんが一番強い

今は一人きりになりたいんだろう

だから、一人で外に出られるように、車に乗った

だけど、一人にしたら突発的に何をするか判らない

あたしたちの過去とは、全然関係のない翔ちゃんにだから、預けられるんだ

恭子さんはそう言う

それにこの子は同年代の友達がいないからね

ミナホ姉さんはずっとこの娼館に居た

年の近い娼婦もいたのだろうがミナホ姉さんは、すでに娼婦を引退し、運営者となっている

親しい対等な友人関係は築いてこれなかったのだろう

翔ちゃんの方が、ちょっと年下なのは知っているけれど性格的には合うと思うよ申し訳無いけれどミナホと友達になってやってくれないか頼むよ

恭子さんは翔お姉さんに、頭を下げる

この子は、あたしの大切な妹分だからねこんな狭い娼館の中の女王様になってたって仕方がないちゃんと、外に出て色んな人と友達になって、生きていく世界を拡げて欲しいんだよ

ミナホ姉さんは呆然としている

こんなメンドくさい28歳児翔ちゃんは、嫌だと思うけれどあたしに免じて、友達になってやって

わ、わたくしだって24歳にもなって、しょしょしょ、処女ですけどいや、この場合、処女は関係ないですけれど年下で生意気ですけれど、友達になりますいえ、喜んで友人にならしていただきますっ

かなり、とっちらかりながらもそう言ってくれた

ありがとう、翔ちゃん

ほら、寧ミナホを乗せて

合点だいっ

寧が、車のドアを開けて

ほらほら、先生早く乗ってっ

ミナホ姉さんをアメ車の後部座席に押し込む

ミナホ姉さんは、戸惑っているが

いいからいいからさっ

寧が笑ってなだめている

ミナホ姉さんも、オレたちと一緒に行くのか

いや、オレたちがセックスしている間

翔お姉さんとレイちゃんに、見ていてもらえばいいのか

オレたち、どこへ行くんだっけ

オレはまだ目的地を聞いていない

あ、これ、あたしから翔ちゃんたちに、お駄賃だよ

恭子さんは、1度自分の車に戻るとお酒の瓶を2本持って来た

ブランデーとワインねあたしやコーデリアには、少し甘ったるくて合わないけど翔ちゃんは、こっちの方が好きだろうと思って

ニッと、恭子さんは笑う

これ結構高いお酒じゃないですか

翔お姉さんはラベルを見て、驚く

いいから、いいから子供たちが、いけない遊びをしている間大人は、これでも飲んでて新しい友達とは、まず酒を飲むっての鉄則だろ

うわこのワイン、美味しそう

寧が、ついそう言う

ああ、寧も飲んで良いよ大人の組に入るんなら

ううーっ、今夜は我慢するワインよりヨッちゃんの方がいいものっ

そんな翔お姉さんのアメ車の方を見て

寧お姉様は、ワインの方でいいのにっ

みすずが、小声で愚痴を言った

ベンツの運転席には、すでにレイちゃんが座っている

助手席の美智後部座席のみすず、オレ、瑠璃子

スタンバイ・オッケーだ

そう言えば目的地って、どうなったんだ

オレの問いにみすずは

まだ、決まっていません

え、あの後

ずっと、寧と口論していたのか

ていうかあたしが、決めちゃおうと思って

この体勢になったらあたしと瑠璃子に、目的地を決める権限がありますから

先導車とそれに守られる、みすずと瑠璃子の車

運転しているのは、香月セキュリティ・サービスの翔お姉さんとレイちゃん

みすずの命令には逆らえない

あたし、ちょっと頭に来ているんです

さっき、黒森様は恵美さんが普通で、あたしや瑠璃子は普通じゃないっておっしゃってましたよね

うんメグに、今夜オレと同行することを諦めさせるために

恵美さんの気持ちを納得させるためにわざと、大げさにおっしゃっていたことは判るんです

でもやっぱり、あたしたちに対する侮辱です

みすずがオレの手を握る

あたしや瑠璃子にとっては今の生活が普通なんですから

あたしたちはあたしたちの運命を普通に受け入れているだけなんですから

メグが普通の女の子でみすずや瑠璃子が普通じゃないというのは

確かに一方的な見方だ

香月の家の娘だから高級ホテルのスイートルームにでも逃げ込むんだろうっていう、発想自体が嫌なんです馬鹿にされているって思います

だからあたしは、あの人たちが思い付かないような場所に、旦那様をお連れしたいんです

瑠璃子も構わないわね

わたくしはお兄様が居て下さるのなら、どこへでも参ります

そう言ってオレのもう一つの手を握る

わたくしは、みすずお姉様に従うだけです

助手席から美智がそう言う

えっと、あのそれで、どこへ向かえばいいのですか

運転席から心配そうに、レイちゃんが言う

決めていただいたらわたくしが、翔お姉様にお伝えしますから

レイちゃんは、香月セキュリティ・サービスの通信機を持ってきていた

それは、外に出てから言います寧お姉様を驚かせたいですから

みすずと寧の抗争はどんどん酷くなっているような気がする

おっし、そんじゃあ出発するよぉっ

それぞれの車のライトが一斉に点く

使用者のいなくなった渚の車だけを残して

4台の車が玄関の鉄の大門へと向かう

行ってらっしゃい

メイド服の克子姉とメグが屋敷の前で手を振ってくれている

その笑顔が心に痛い

大丈夫ですわ克子お姉様と恵美お姉様ですもの

瑠璃子がそう言ってくれた

一人きりじゃないんですから

そうだ2人だったら、辛い夜もしのげるだろう

メグと克子姉なら、相性も良いし

雪乃はどうなんだ

あの屋敷の中で一人きりの雪乃は

お屋敷のことは、忘れて下さいあたしたちが、ここにいるんですから

忘れるのっ

みすずが、オレの耳たぶをハムッと噛む

忘れて下さらないのなら食べちゃうんだからっ

瑠璃子も、食べちゃいますっ

瑠璃子は、オレの手の平にチュッとキスをする

レイちゃんが、車のダッシュボードに置いた香月セキュリティ・サービスの通信機が

こちら、関です正面ゲート監視班応答して下さい

翔お姉さんがお屋敷の前に陣取っている監視者と通信を試みる

はい、こちら担当班長、大川です

すぐに、反応があった

まあ、香月セキュリティ・サービスの通信機を使っているのだから当然か

これよりみすず様、瑠璃子様が移動なされます監視班より、車輌3台警護に付いて下さい

なるほど監視班の車を、オレたちに集中させる

恭子さんの車を追跡させないように

大川了解公安警察の車も動きますが

構わないわその方が、みすず様、瑠璃子様の警護体勢が強固になります

香月セキュリティ・サービスとしてはみすず、瑠璃子の警護は一番大切な任務だ

それに公安警察も引っ張られる

とにかく、オレたちは、なるべく多くの追跡車を引き付けないといけない

恭子さんの車と、マルゴさんのアニエス車にも追尾されるだろうけれど

数が少なければ、巻いてくれるだろう

恭子さんもマルゴさんもプロだ

正面ゲート開きます

鉄の門がギィィィィと、大きく開いていく

御名穂も、ここらでアウェーを経験した方がいいので

翔お姉さん、レイちゃんの警護人コンビ+御名穂の大人組と

みすず、瑠璃子、美智の香月家+寧の子供組

はたして、どこへ向かうか

494.ギアを上げる

まずは、翔お姉さんのアメ車先導車が路上に出る

みすず様、瑠璃子様の移動よこの前の件があるんだから入念に警護するように、閣下から勅命を受けているわまた、トップエリートの皆様のお手を煩わせることになったら警備部の解体もありえるからねっ

この前のホテルの一件当時の山岡部長配下の表の部隊警備部は、シザーリオ・ヴァイオラの侵攻に対して、何もできないまま撤退している

この翔お姉さんの口振りだと警備部の人たちには、谷沢チーフ直属のトップエリート部隊が、ホテルの戦闘を終結させたと伝えてあるんだろう

実際、あそこにトップエリートの人たちは集められて来たし

大川、了解です各車に指示します

つづいて、アニエスたちを乗せた白いバン

それから、オレとみすずたちのベンツ

最後に、恭子さんのミニバン

わざと、車を混ぜて屋敷の敷地外へ出る

みすず様、瑠璃子様外の監視班の人に、お顔が見える様にお願いします

一旦、オレたちの4台の車列は屋敷前の道に停車する

みすずと瑠璃子が乗っていることを監視者たちに目視で確認させないといけない

警護対象は、3台目よ大川くんよろしく

通信機から、翔お姉さんの声が聞こえる

確認しました関さん2台目と4台目の車は、何ですか

香月セキュリティ・サービスの監視班から、疑問の声が上がる

さあこちらのお屋敷の人の事情までは、あたしは知らないわ目的地も不明そのことは、気にしなくていいわ今は、お嬢様たちの安全だけに集中して

今、脅したばかりだから担当者は、あっさりと翔お姉さんの命令を受け入れる

公安さんにも、お嬢様たちの移動のことだけ伝えておいてこの後覆面でも、警察車輌に追っ掛けられるのは嫌だから

大川、了解公安に通告します

警察車輌に追っ掛けられるって

普通のパトカーみたいにパト・ランプの付いていない覆面車でも見る人が見れば、一発で判るんですよ警察車輌だって覆面パトカーを引き連れて、走っているとなると食い付いてくる困ったさんがやって来ますから

運転席からレイちゃんが、解説してくれた

覆面パトカーが、車列を先導しているなら、まだしも車列の後ろを、覆面パトカーが追跡しているっていうのは、絵面的に変ですから

覆面パトカーに、こっそり追跡されている車列なんて、怪しさ100万倍だ

これが閣下のお車だったら公安警察の方から、パトカーで先導致しますと言い出して、また揉めるんです閣下は、そういう特別扱いはお好きでないですから

そりゃあ、まあ娼館からの帰り道を、パトカーに先導させるのは、何か気持ち悪いだろうな

それに、警察に先導してもらうなんてことになったらあらかじめ目的地を伝えないといけなくなる

そんなのジッちゃんが、受け入れるわけがない

しかし、今回はみすず様、瑠璃子様が対象ですからあちらから、パトカーで先導するという話は出ないと思います

2人とも、まだ学生だもんな

公安警察の人も、そこまでサービス過剰ではないだろう

大川より、関さん公安さんと話が付きました覆面でなく、通常車で1台、追尾してくるそうです

関、了解公安さん、4台のうち2台だけがうちの車だってことは判っているの

判ってないと思いますね

それなら、それでいいわそれくらいは、自分たちで判別できないとねいつでも、こっちが正しい情報をオープンにするわけじゃないってこと、公安さんに示しておかないと緊張感に欠けるから

なるほど公安警察は

今の段階では、4台丸ごと、みすずたちと一緒に移動すると思っている

いや、まだ判らないな公安の人が、これでどう判断するかは

というか関さん、4台目、キョーコ・メッサーですよね

香月セキュリティ・サービスの担当者の声が、通信機から漏れる

大川警備班長はキョーコさんの顔が判っている

うーんとあたしの立場からは、何も言えないわね

翔お姉さんは、明るい声で返答している

公安さんは気付いているかしら

気付いてないですねこの感じだと

ああ2台目に、マルゴさんのバンを入れたのが効いているんだ

真緒ちゃんや、マナやアニエスといった子供たちが、和気藹々と乗っている

それが先に見えているから

みすずたち香月家の車と一緒にキョーコ・メッサーの様な凶悪犯が出て来るという想像が付かなくなっているんだ

みすず様たちの背後を守る関さんの部下だと思っているみたいですね

大川班長は、そう答えた

なら、放っときなさい大川くんも、忘れなさい

キョーコ・メッサーは閣下のエージェントの1人よ

全て忘却致します

大川班長は、慌ててそう言う

その間にオレたちの車列の前後に、5台の車が貼り付く

前2台、後ろ2台が香月セキュリティ・サービスの車だ

後ろの+1台が公安警察だろう

配置終了です

了解大川くんは、ここに残って監視を続けてお屋敷の中まだ人は残っているから

大川、了解しました

合計、9台になった車列が動き出そうとする

突然、前方に車が現れる

ライトの光で眩しくて判らないが小さな車だ

その車がオレたちの車列の通行を妨げるように、道を塞いで停車する

ガチャっとドアを開けて長身の男が、降りてくる

何だ君は通行の邪魔だ、車をどけなさいっ

前方の香月セキュリティ・サービスの車から警備員が降りて、男に叫ぶ

グレーのスーツに、中途半端な長さの長髪銀縁眼鏡

面長の顔に太い眉と、大きく長い鼻が特徴的だった

そしてオレたちに向かって、ニッと不気味に笑う

おい、言葉が判らないのかっ

警備員の声に男は

自分、カメブチっス香月セキュリティ・サービスの関さんどちらっスか

翔お姉さんを知っているのか

ここにいるわ

翔お姉さんが車から降りる

カメブチくんだったっけあなたの面接なら、昼間にしたばかりだと思うけれど

面接ってことは

夜の面接は、まだじゃないでスか

カメブチの口元は、笑っているが

眼は、少しも笑っていない

まだ、自分の実力の方はお見せしていまセンから

カメブチはスッと構える

やっぱり、こいつは警備部長に応募してきた、フリーの人間か

悪いんだけれど見る必要は無いわあなたの能力は、あなたの自己アピールを聞いた段階でだいたい判ったから

申し訳ありまセンが、自分の戦闘力はあなたの様なお嬢さんに一眼で見切られるほど、浅くはありまセン

スゥゥハァァと

カメブチは、大きく深呼吸する

そういうことを基準にはしていませんあなたはそれなりに強いんだろうなってことは判っていますでも、あなたの様な方は香月セキュリティ・サービスの会社には勤まりません

警護人は、強さが全てでしょう

香月セキュリティ・サービスは、組織です集団の和を乱すような武は、必要とはしていません

翔お姉さんは、きっぱりと言う

和何ですか、その古色蒼然とした前近代的かつ、封建主義日本的な思考回路は

カメブチは鼻で笑う

自分の武は、自分に敵対する愚者どもを徹底的に打ち倒し、2度と刃向かえないようにする手段だと割り切っています少なくとも、自分は今まで1度も負けていないっス

カメブチくんあなた、ご出身の流派から破門状が出ているわよハツシバ流と取引のある組織は、あなたのことは受け入れないわ

そんなことはイッツ・ナン・ノブ・マイ・ビジネスでス自分は、自分の道を行くだけでス

カメブチはザサッと動く

トァイヤァァァァ

一番近くに居た、香月セキュリティ・サービスに襲いかかるッツ

ウグゥッッ

グァァァッ

一瞬にして、2人の警備員が倒される

見たかっ秘技夜に影を探す者ッッ

ガッと、ポーズをキメるカメブチ

これが、自分の力っスこの力を軸に、自分は運命を切り開くのデス

完全な、暴行致傷じゃない警告もしないで、いきなり襲いかかるってあなた、やっぱり底なしの馬鹿なのね破門状が出されるわけだわ

その言葉に、カメブチはフフンと笑って

それは甘えた考えっス武を基盤に生を得ると覚悟した者ならばいつ、いかなる時も戦場に立っていると考えるのが道理ッッ自分は、常に自分の勝利のみを考えているッス

だから、そういう人は雇えないって言っているのよ

カメブチは

ならば、ここにいる全ての警備員を打ち倒し、関さんあなたも屈服させるっスその上で、香月重賢老人に、直接、自分の武を買っていただくっス

こいつの目的は最初から、翔お姉さんを倒して、ジッちゃんに売り込みを掛けることか

何という武力バカ

美智、あなたが行きなさい

いえ、ここはわたくしが

レイちゃんが撲殺ステッキを取って、車を降りようとするが

いいえ、あのような輩に翔お姉様や、あなたの様なトップエリートが相手をするのは、香月セキュリティ・サービスの名折れです美智あなたが、倒してきなさい

スッとみすずに頭を下げる

おい美智

車を降りようとする美智に、オレは声を掛ける

ご主人様お止めにならないで下さい

いや、止めるつもりはないよ美智の強さは、オレが一番良く知っている

オレの言葉に、美智はビクッとする

ただ一撃で片を付けろいつもの工藤流みたいに、相手の技を受けてやったりしなくていいから素早く済ませてこい

工藤父の教え通りにやると余計な動作が加わる

お前のお父さんは自分の強さを隠すために、ああしているがお前は、強さを隠さなくて良いんだ

美智と工藤父は違う人間なんだから

美智が、ドアを開ける

美智素早くただし、徹底的に叩き潰してきなさい

みすずがそう命じる

フンババァッパパラパァッ

カメブチは、さらに2人ほど警備員を打ち倒す

さあ、次は誰っスか誰っスか誰ッスか

正直うざい

その声も姿も闘っている様子も

おい、貴様我々は公安警察だっおとなしくしろっ現行犯で逮捕するッッ

ついに、公安側の人もカメブチを取り押さえようと、やって来る

はっきり言って、もはやただの暴行犯でしかない

自分に立ちはだかる者あらば、全て実力で排除するっス

カメブチは、新たな敵対者の登場にさらにエキサイトする

アーゲアゲだぁぁっギアを1つ上げていくぞォッ

カメブチが、構えた瞬間

そこまでですっ

名門女子中学の制服に身を包んだ小柄な美少女がカメブチの前に立つ

ななな、なんスかッ

カメブチの問いに彼女は

香月みすず様直衛警護人、工藤美智主の命により、あなたを倒しますっ

銀色の月の光の下美智は、高らかに宣言した

そういうのをやるなって言ったのに

くぅぅ香月家の警護人かぁぁ手加減はしないっスよ今度は、最初っからトップ・ギアで行くぞぉぉぉぉぉぉ

カメブチの言葉は、そこで途切れた

ピシュッ

一瞬にして、美智の赤いムチがカメブチの額を割っていた

スカートの下からムチを取り出した動きが全く見えなかった

ピキッ

美智の一撃は、カメブチの銀縁の眼鏡を真っ二つに粉砕して

カメブチの額からぴゅるるるるっと血が噴き上がる

あえおあおえ、あええぺかぺか

そのままカメブチは、わけの判らない言葉を呻きながらパタンと大地に倒れた

眼鏡がなければ、即死でございました

美智は、そう言いながらカメブチの乗って来た小型車に向かう

美智が、赤いムチを振るうっ

ピギャッ

小型車のドアがズバッと切れる

美智さん、ムチを強化したとおっしゃっていましたわ

はんなりと瑠璃子がオレに言った

強化

はいムチの先に、特殊な金属の刃先を仕込まれたそうです

だから車のドアも、切り裂ける

ハァトゥァサァァァァッ

美智の赤いムチレッド・ビュートによって

カメブチの車は、あっという間にボロボロにされていく

ズゴッ

ガシャーンッ

パシュッゥゥゥゥゥ

板金を切り裂かれ

窓ガラスを粉砕され

タイヤもズタズタだ

美智は、徹底的に車を破壊していく

これは廃車確実だろう

昔のゲームのボーナスステージでこんな光景を見たことがあります

呆れた様子で、レイちゃんがそう言った

そして、小柄な少女はオレたちの方へ向き直る

香月みすず様のご出発を邪魔した不届き者工藤美智が、排除致しましたっ

美智は、高らかに叫ぶ

わーっ

歓声と共に拍手しているのはマルゴさんの白いバンマナや、真緒ちゃんや、アニエスや、渚たちだろう

オレたちも拍手する

これで美智ちゃん香月セキュリティ・サービスや公安警察から、一目置かれる存在になりますね

レイちゃんが、そう言った

そうですわだから、ここは美智が出ないといけなかったんです

そうか翔お姉さんや、レイちゃんがカメブチを倒したら意外性は無い

かといって恭子さんが相手をしたら、公安警察にマークされる

マルゴさんもここで力を見せるわけにはいかない

黒い森に対する警戒モードを上げてしまうことになるから

美智ならあたしの警護役ですし、ここで能力を見せておくことが今後の布石となります

これで公安警察の方は完全にこの車列の目的が、あたしと瑠璃子の移動だけだと思い込むでしょうから

だってまとまっていますから、あたしたちあんな闖入者が現れたのに、誰も慌てなかったですよね

公安警察の方は香月家と黒森様との関係が、ここまで親密にまとまっているとは思っていないはずですわ

香月家は政財界にも強い影響力のある名家で

黒い森はただの高級娼館だ

普通なら闖入者が現れたら、美智に任せず黒森様の方で、排除者を出して下さいます

黒い森の方が立場が下なのだから

みすずの警護人が出る前にマルゴさんか恭子さんが出ないといけない

美智が出たということは今、外に出ている車の中には、黒森家の警護人はいないという証明になります家の警護人が居ないということは、家の人間も居ないこの車列はわたくしと瑠璃子に関係する、香月家関連のものだと思い込んで下さいます

みすずはそこまで考えて、美智を送った

美智が、再びオレたちの車の助手席に戻る

お帰りなさいご苦労様でした

みすずが、労をねぎらう

うん格好良かったぞ、美智

オレの言葉に、美智は照れて頬を赤く染めた

大川くん怪我人の搬送は任せるわカメブチくんは、公安に引き渡してあの人たちに、処理させましょう

通信機から、翔お姉さんの声がする

あちょっと、待って

見ると車の中から、ミナホ姉さんが翔お姉さんに何か話している

ごめんなさい、今の無しカメブチくんも、うちで引き取って公安さんには、適当なことを言っておけばいいわうちの系列の病院に運んでおいて

カメブチを引き取る

黒森様何か、あの人の使い道を思い付かれたみたいですね

ミナホ姉さん何を

関さん警護車輌が2台ほど出せなくなりますが

大川班長が、困惑した声で言う

乗員をカメブチが殴り倒してしまったのだから、仕方ない

それは、しょうがないわこれ以上、みすず様、瑠璃子様をお待たせするわけにはいかないから発進するわ

むしろ、こっちは追尾してくる車輌が減ってくれて助かる

済みません関さん

大川班長が、謝る

大川くんのせいじゃないわ変なのが襲撃に来たってだけのことだから

翔お姉さんは、明るい声でそう答えた

先ほどのみすず様の直衛警護人工藤さんのお嬢さんなんですね

大川班長は工藤父を知っている

まあ、香月セキュリティ・サービスの社内に顔を出すことも多いだろうから知っていて当然か

そうよ下のお嬢さんね

強いんですねとっても、可愛らしいのに

通信機の声を聞いて美智が、ぶるっと震える

ええとっても強いのよあの年で、すでにみすず様の警護人ですから

正確には美智は、香月セキュリティ・サービス所属のプロの警護人できない

みすずや瑠璃子と同じ学校に通って、普段から生活を共にする警護役むしろ、お付きに近い

はあ工藤さんは、素晴らしい娘さんをお持ちなんですねえ

大川班長の声を美智は、まんざらでないという表情で聞いていた

少しアクシデントがあったけれど

どうにか、お屋敷を出発する

オレたちの車、4台に香月セキュリティ・サービスの護衛車が2台、公安警察の追尾が1台

合計、7台で夜の道を行く

しばらくはそのまま車列を作って、走って行った

高速道路に上がってさらに5分ほど走る

すると道路の分岐が近付いて来る

右を行くと、そのまま高速道路を走り続ける

左は一般道へ

オレたちの前を走っていたマルゴさんのバンが

オレたちの車の横に並走して来る

バンの中のマナや、真緒ちゃんや、アニエスたちが

笑って、オレたちに手を振ってくる

ここでお別れということですね

みすずも、笑って手を振る

オレと、瑠璃子も

こうやって、あたしたちがバイバイしていれば車列から車が離れても、おかしくないですものね

美智も、手を振れよ

さっき大立ち回りをやったばかりの美智は女の子らしい動作をするのが恥ずかしいらしい

そう言うなイーディも手を振っているぞ

イーディはバンの一番後ろの荷台に隠れていた

別に隠れなくてもいいけれど

彼女の気のセンサーが、そうさせたんだろう

お屋敷の外の気は決して、良いものではないから

その荷台のところから、褐色の手がこっちに向かって振られている

美智は、一生懸命その手に向かって、手を振り返す

荷台の間から、きっとイーディは見ている

さ、しばし、お別れです

レイちゃんが言った

分岐点でマルゴさんの白いバンと、恭子さんのミニバンは車列を離れて、高速道路を降りて行く

関さん、我々はどうしましょう

2台しかいない警護車かせ、翔お姉さんに緊急の問い合わせをする

このまま、こっちに付いて来てこっちは、みすず様、瑠璃子様がいらっしゃるのよ

ですがあの2台は、あのまま行かせてしまって、よろしいんですか

構いません後ろの車は、わたくしのアシスタントですから警護は続いています

翔お姉さんは恭子さんをアシスタントということにしてしまった

それなら子供たちを乗せた車に、警護車が1台付いているのだ

問題は無い

公安の追尾も、あたしたちの方へ付いて来ていますね

1台しか追跡してきていないんだ

より重要な、みすずと瑠璃子の居る方を追って来る

恭子さんはフリーな状態で、活動できる

白坂創介をどこへ捨てるのかオレは知らない

関より藤宮さん、どうぞ

翔お姉さんから通信が入る

はい藤宮です

そろそろ、みすず様に正確な目的地をお尋ねして

まだ、目的地が決まっていないんだっけ

大体の方向だけ決めて恭子さんの車を逃がす方を優先にしていたんだな

先に目的地が決まっていると何かアクシデントが起きた場合に、恭子さんが車列から抜け出せなくなるかもしれないから

みすずどこへ行くか決めたのか

はい、もう決めていますわっ

ニコッとオレに微笑む

旦那様を、あたしのお部屋にご招待致しますっ

み、みすずの家

某掲示板のカメブチ・スレを見ていたら

カメブチを出さないといけないような気がしてきまして

というか、最終日のイベントに必要なので

明るく、終わるためには

先週から、父が家に籠もったままだったので今日は、リハビリで少し長距離を歩きに行きました

どこへ行きたいと聞いたら、テレビで話題になっている渋谷へ行きたいと言います

ボケの進行を止める意味もあって、ここのところ上野とか、銀座とか、父が昔、行ったことがあるところを歩くようにしています

昔は、ここには**があったとかここは変わったなあとか

記憶を思い出させて、脳を刺激するために

で渋谷へ着いたのですが

どう昔とは、全然違うでしょ

いや、渋谷は昔もほとんど来たことがないので全然判らん

じゃ、何しに来たんだよ

とりあえず、東急東横線のホーム跡へは行きましたけど

ここから電車に乗ったことは、一度も無いなあ

そうですか

495.お金持ちの城

藤宮より、関さんどうぞ

レイちゃんが、通信機で先導車の翔お姉さんに話し掛ける

はい、関ですどうぞ

通信機から、明瞭な音声で翔お姉さんが答える

目的地はマルチ21です

マルチ21了解

なるほどみすずの自宅は、コード化されているんだ

みすずと瑠璃子の稽古でみすずの自宅に向かうのは、何の不都合も無い

各車いいわね

3号車了解

7号車了解

オレたちに付いている2台の警護車もすぐに反応する

さらに、追尾してきている公安警察も不思議には思わないだろう

いいのかみすず

みすずの自宅ならみすずの両親が居るんじゃないのか

みすずのお父さんとお母さんにオレは会うのか

というかご両親がいるのに、オレたちセックスなんてできるのか

ご心配には及びません、旦那様あたしの両親は、不在ですから

2人とも今日は、本家に行っていますわ

香月家の本家

瑠璃子のお父様重秋叔父様が亡くなったことで、ずっと親族会議をしているはずですから

親族会議

いやでも香月家の今後は、全部ジッちゃんが決めるんじゃないのか

香月家は当主のジッちゃんが、絶大なる権限を持って君臨している

はい、お祖父様が全て、お指図なさいますしかし、お祖父様は方針を決められるだけですから具体的な、細かい取り決めには、タッチなさいません

そういうところにまで細々と口を出されると家が廻りませんお祖父様は、もうご高齢ですし各分家の権利問題は、直接当人たちが話し合って調整を付けさせますお祖父様には、その結果をご覧いただいて微調整を加えて、ご承認いただくだけです

今回は父が担っていた役職を、誰が引き継ぐかという話し合いですから

瑠璃子の父、香月重秋は名目上は、ジッちゃんの次に当主を引き継ぐ立場に居た

ジッちゃんの長男、重春がアメリカで殺された後

ジッちゃんは、長男を殺す指示を出したのが次男の重秋でないかと疑っていたから

82歳の現在まで現役を引退せずに、当主の座を守り続けた

だけど三男のみすずの父の重冬は、国家官僚だから重秋だけが、香月グループ内に籍のあるジッちゃんの息子だったわけで

当然それなりに、重要な役職に就いてきたわけで

もちろんあたしの父に、これを機に官僚を辞めて、香月グループに入るように勧める方も多いと思いますですが父は、絶対に今の仕事を辞めませんから

みすずの父が、香月グループ入りを拒むのなら

重秋が担っていた役職と、それに伴う既得権益は香月家の分家たちの間で、奪い合いとなる

ジッちゃんは、そんなことに一々口を出すのは、メンドくさいと思っているだろう

ジッちゃんとしては大きな方針

自分の次の香月グループの経営は、司馬沖達氏に任せるということさえ、実行されれば良い

重秋叔父様が就いていらした役職はお祖父様は叔父様を疑っていらしたのですから、どれもグループ経営の本流に関わる物ではありませんお祖父様からすれば、別にどうなってもいい誰が引き継ごうと構わないというような代物ばかりなんでしょうしかし分家の方たちからすれば

そんな些末な役職でも自分が成り代わりたいと思うものらしい

ポストがあれば、偉くなった気がする

その上、わずかながらでも役得があればなおさら欲しくなる

あのプロジェクトのリーダーは、自分に引き継がせて欲しいとかあの役職は、自分の息子に与えて欲しいとかそういう、つまらない話し合いです長い時間を掛けて、延々と分家同士でいがみ合うんですそれに、お祖父様がご臨席なさらない以上あたしの父は、座っているだけでもその場にいなければなりません父の性格では、自分には関係無いことだから、勝手に決めろとは、言えないですから

はぁ名家は、大変だ

それに父も連休明けには、官庁での仕事がありますから、なるべく今日明日中に親族会議を終わらせたいと思っているはずです

それは、香月家の他の人々もそうだろう

連休明けには新しい体勢で再スタートしたいと、みんな思っているはずだ

だからずつと、本家に詰めている

みすずのお父さんが、それで本家に居るのは判ったけれどお母さんは

こういう場合は、妻も行かないといけないんですよ行かないと、陰でいろいろと言われますから

はマジで大変なんだ

あたしの父が官僚を辞めないということに対してどうしても、反発なさる方が出て来ますから母も、本家に顔を出して奥様会合に参加しないと

色々とあるんだな

オレには想像できないけど

きっと、お子様会も開催されていますわ

みすずは、苦笑してそう言う

分家の人たち子供も連れて来ているってこと

そういうことです旦那様

ああ、香月操やら、香月昴やら、香月仁香月健思もいるな

ご本家の方で、そういう集まりをなさっていますからみすず様と瑠璃子様が、そちらに居ないことへの大義名分となっているんですね

レイちゃんが運転席から、言った

そうですわね小うるさい分家の皆さんから、逃れるためにお祖父様が、本家の外へ逃がして下さったということになっているんだと思います

みすずや、瑠璃子がいればまた分家の連中が、いやらしく擦り寄ってくるから

だから、みすずも瑠璃子もここに居るんだな

そもそも、親族会議に子供の2人は、必要無いわけだし

ジッちゃんが、避難させたということなら、誰も文句は言えないだろう

じゃあ本家の人たちは、急に瑠璃子が居なくなったことを変だとは思っていないんだ

瑠璃子はここ、数日、ずっとオレと一緒に居る家には帰っていない

というかもう、オレの奴隷だから、帰すつもりはない

それは、お祖父様がお父様を突然亡くしたショックで、塞ぎ込んでいるので東京から離れた静かな場所で静養させているということになっているはずです

そういう話になっているのか

ただ、美子さんが一緒ではないことを、みなさん不思議に思われているようですわ

瑠璃子は子供の時から、常に美子さんをお付きとして側に置いていた

美子様、お元気だとよろしいのですが

会いたいのか瑠璃子

会いたいというよりもちょっと心配です

寂しそうに、微笑む

オレも心配だよ

美子さんだけでなくジッちゃん本人も

邪恋を抱いていた瑠璃子を、オレに渡してしまったから

相当、気落ちしているはずだし

今は、あたしたちには、どうすることもできませんわ機会を待ちましょう

みすずが、オレと瑠璃子に優しく微笑む

きっと、チャンスが来るはずですから

オレたちは、今自分のことで、精一杯だ

みすずの自宅のある高級マンションに到着する

ここには、前にも一度来ている

あの時は、玄関前でみすずを降ろしたけれど

関より、各車わたくしと藤宮さんが、直衛に入ります3号車と7号車は、マンション外で警備いいわね

通信機から、翔お姉さんの指示が伝わる

3号車、了解

7号車、了解

悪いんだけれど重冬様との協定があるからあなたたちは、中には入れないのよ外で公安さんと仲良くやっていて

重冬みすずの父親との協定

あたしの父は大学を卒業した後、香月グループには入らずに、国家官僚になったわけですから

官僚が実家とはいえ、私企業である香月セキュリティ・サービスの警護を受けるというのは、本来は良くないことですから

香月セキュリティ・サービスの警護は、家の外までという約束になっているんです

えっと翔お姉さんと、レイちゃんは

お二人は、あたしでなく瑠璃子の警護役ということでお祖父様が、うちにお見えになった時は、谷沢さんが警護役で付いていらっしゃるんですから瑠璃子の場合も、直衛のトップエリート警護人なら、仕方ないということになります

いや、待てよ

美智は、どうなるんだ美智は、みすずの警護役として、家の中には入らないのか

いいえ、美智はよく泊まっていきますあたしの部屋には、美智のベッドもありますから

美智は、いいんですよあたしの親しくしている学校の後輩ですから

ああ世間的には、そういうことになるのか

15歳の中学3年生のボディガードなんて本来は、ありえないしな

ご主人様、わたくしのベッドはとても寝心地がいいです

後でどうぞ、寝心地をお確かめ下さい

抱き枕として、わたくしも同衾致します

美智は、オレにニッと微笑む

美智、うちにあるあなたのベッドはシングルサイズなんだから旦那様と二人では狭いでしょ

わたくし、小柄ですから

あるいはわたくしが、ご主人様の上になります

下でも構いません

放っておこう

藤宮さん、先行して地下駐車場へ降りて

通信機から、指示が出る

藤宮、了解です

オレたちの乗るベンツが先導していた翔お姉さんのアメ車を追い越し、地下へ降りる

地下駐車場のゲートには警備員が居た

みすずが、すぐに窓を開け

702号室の香月です後ろの車も、うちのお客様ですから

お帰りなさいませ、お嬢様

警備員は、サッと一礼してゲートを開く

ここは24時間警備員が在駐して下さっているんです

美智がそう言う

ですから、車を荒らされるというような心配はございません

さすが高級マンション

管理人さんは、別にいるのか

駐車場の他に

いえ、管理人さんはいませんここのマンションは、コンシェルジュさんが居ますから

何だそれ

マンションの管理だけでなく色々とお願いすると、何でもやって下さるんですよ

よく判らないがそういう仕事の人が在駐しているんだな

次の機会にでも、ご紹介致します

旦那様は、これからうちにいらっしゃる機会は増えるでしょうから

いつも、みすずの方から、オレに会いに来てくれるのは悪いよな

オレが、みすずを訪ねて、ここに来ることは増えるだろう

覚悟しなきゃ

駐車場のゲートが開ききる

ブォォォンッ

ベンツが、ゲートを潜る

続いて翔お姉さんの車も

瑠璃子は、前にもここには来たことがあるのか

オレは、尋ねてみた

2人は従姉妹だし遊びに来ることぐらい、あったろうけれど

いいえ、初めてですわ

瑠璃子はそう言って、笑う

重冬叔父様とは余り交流がありませんでしたから

ええ、お祖父様は何度かお見えになったことはございますが瑠璃子のご家族は、うちにいらしたことはありません

みすずの父も一番上の兄の死に、疑問を感じていたんだな

二番目の兄である瑠璃子の父を疑っていた

麗華お姉様、702て書いてあるところに駐めて下さい

みすずが、レイちゃんに言う

うちで4区画ぐらい借りていますから

車4台分

うちは父の同僚の方や、課の方がいらっしゃることも多いんです

あ、ここですね

レイちゃんはベンツを、お尻から駐める

オレは、すぐに車を降り

翔お姉さんここに駐めていいって

翔お姉さんもお尻から、バックで車庫入れする

発進の時にスムーズな様に、必ずバックで車庫入れして、車の頭を前にしておくのが鉄則なんです

レイちゃんがオレにそう言った

はぁぁ、何かすごい、マンションだねっ

レイちゃんの車から降りて来た寧はすっかり、戸惑っている

あらすっかりアウェーに来たっていう表情ね

ミナホ姉さんが車を降りながら、そう言った

くぅぅっ、アウェーじゃないもんっ

寧は、強がっている

翔お姉さんも降りて電子キーで、車をロックする

みすずが、オレたちの先頭に立つ

駐車場から、マンションの中に入るところにまたゲートがあった

ちょっと待ってて下さいね

みすずは、ゲートの横の機械に指を差し込む

静脈認証システムなんです

ピッ

確認致しましたお帰りなさいませ

大きなガラスの扉がズワァァァと開く

中からは開けられるんですけど外からはダメなんです外から、お客様がいらっしゃった場合は部屋のナンバーを押していただければ、テレビ電話で繋がりますから、お顔を確認できますし

それで、マンションの部屋の方から、ゲートを開ける指示を出すのか

みすず、美智、オレ、寧、瑠璃子、ミナホ姉さん、レイちゃん、翔お姉さんの並びでマンションの廊下を行く

恭子さんの渡して下さったお土産、持って来たわ

翔お姉さんは、お酒の瓶を2本抱えていた

わたくし、手が塞がっているから周囲の監視は麗華に任せるわ

麗華は、慌てて前の方へ進む

もっとも、このマンションの中なら心配するようなことは起こらないと思うわ

うん香月家本家の一家が、選んだマンションだ

安全管理は、万全だろう

はーい、エレベーター来ましたっ

みすずは、嬉しそうだ

みすずは、これまでずっとお屋敷にやって来る立場だったから

自分のホームに、オレたちを招いて嬉しいんだろう

ひ、広いな

エレベーターは、普通のマンションで使うものよりも大きかった

高級ホテルのエレベーターみたいだ

ぞろぞろと7人が乗っても全然、余裕だ

上へ、参ります

高級マンションでは、エレベーターまでが喋る

ピアノとか、乗せられるんじゃないか

高級マンションだからそういうのが基準だったり

ピアノは無理ですよ旦那様

スッと上昇し出す、エレベーター

え、だってピアノって、これくらいのサイズじゃないのか

オレの記憶だと

この空間に納まりそうな気がするんだけど

アップライトなら乗るかもしれませんがグランドピアノは、無理ですわ

グランドピアノって

ですから、うちのピアノを入れた時は、このエレベーターは使っていません

みすずは、ケロリとそう言う

搬入用のクレーンで、ベランダから運んでいただきましたから

みすずの部屋って702って言ってたよな

それって、普通は7階だよな

7階までクレーンか

後で、何か弾きますわ瑠璃子も、どう

みすずは、ニコッと笑う

はい、でしたらわたくしも

瑠璃子は、どんな曲が好きなの

ショパンが好きですわ子犬のワルツとか

ああ、あたしも好きよ

うっ金持ちっぽい、会話だ

あ、寧がすでに、げんなりしている

美智は、ケロッとしているけれど

こりゃ、メグを連れて来なくて正解だったかも

こんなんじゃ、またメグのコンプレックスを刺激してしまう

マナだったら平気だろうけれど

あいつも、お嬢様だし名門女子中学に通っているから、こういうのには免疫があるだろうし

ていうかマナも、ピアノとか弾けるんだろう

7階です

エレベーターが音声で知らせると同時にスッとドアが開いた

エレベーターを出ると廊下も広い天井も高い

マンションというより、やっぱり高級ホテルのイメージがある

この階は701、702、703の3つのお部屋しか無いんですよ

え、こんなに広いのに

それであたしの家は、702号なんですけれど

みすずは恥ずかしそうに言う

701と703はどなたも住んでいないんです

それと上下のお部屋802と602も空いています

テロ対策で、閣下が抑えていらっしゃるのよ

抑えるって

周りと上下の部屋に爆弾を仕掛けたり壁越しに盗聴されたりしないようにって、ことよ

ミナホ姉さんが、オレに判りやすく説明してくれた

えっ、ジッちゃんそのために、みすずの部屋の周りの4部屋、全部借りているのっ

ここは借りられないわ分譲マンションでしょ、ここ

ミナホ姉さんが、みすずに尋ねる

はい、このマンショの部屋は買うことしかできません

高級マンションの4部屋をただ、空けておくためだけに買ったのか

あたしの父は嫌がったのですがお祖父様が、どうしてもとおっしゃってお祖父様が個人で買われるのは、止められませんから

うん国家官僚の息子の一家に、私企業のボスであるジッちゃんが警備員を付けるのは問題だけれど

息子と同じマンションに部屋を幾つか買おうと、別に問題にはならない

それであの、701の部屋は、あたしが鍵を預かっているんです

あたしが、日舞の個人練習をするのに貸していただいているんです

みすずは、ディンプル式の大きな鍵を取り出す

ですからお姉様たちは、こちらの701号室でお休みになって下さい

701号の大きな扉の、鍵を開ける

中は水も、電気もちゃんと契約してありますし家具なども、揃っていますから

みすずは微笑む

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