寧が反省している

寧さんやっちゃっていいですか

ヨミが、微笑む

うんそうだねイーディは

任せるネヨミたちの方が確実ヨ

あ、可奈ちゃん心配いらないから

寧が可奈センパイに声を掛ける

えっとあたしは、こっちの子は知っているけれど

ああ、ルナとは面識があるんだよな

わたくしは、ヨミルナの姉ですッ

ペコッと、頭を下げる

いつもウチの家族がお世話になっていますっ

いや、あたしも色々、お世話になっちゃっているから

可奈センパイは、明るく元気すぎるヨミに戸惑っている

じゃ、さっさと片付けちゃいますねっ

ヨミは進藤と2人の手下に振り向く

はーい、お兄さんたちわたくしの眼を見てっ

ヨーソロー

ヨミの大きな瞳に3人は、吸い込まれる

はいロック・オン

ヨミが進藤たちの心を捉えた

はーい、デニムを着たあなたあなたが愛している人は誰ですか

ヨミの問いに進藤は

1年の喜代原愛だオレたちは、付き合っているんだ

うつろな眼で、そう答える

違いまーすあなたが愛しているのは、その人ではありませーんっあなたが好きなのは、3年生の岩倉幸代さんでーす

岩倉幸代え生徒会長の

そうでーすしかも、愛しているというより崇拝していますあなたは、岩倉さんのためなら何でもしまーすっ命も惜しくありませんどんな命令も聞いちゃいますっそ、それは

はーい、答えはイエス・ユア・ハイネスだけですよーっ

ルナが、クッとヨミに大きな力を送り込む

その力を、ヨミが従わせる力に変換して進藤の心を浸蝕する

ああれあれれれ

はーい、お返事は

い、イエスユア・ハイネスです

あなたのご主人様は岩倉幸代そうですよねえ

イエスユア・ハイネス

そのまま、ヨミは残りの2人も洗脳してしまった

はい、それじゃああなたたちは、しばらくそこで黙って突っ立ってて下さいっ

ヨミが3人にそう告げると

もういいわよ幸代さんこっちへいらっしゃい

克子姉が草むらの方に、声を掛ける

失礼させていただくわ

あ、岩倉会長隠れていたんだ

さっき克子様に聞いた時は、信じられなかったですけれど恐るべき力ですわね

岩倉さんは、ヨミを見てそう言う

こんな洗脳力があれば色々と楽しいことができますよねウフフフ

また何か悪巧みを思い付いたのかニタニタと笑い出す

あら、あなたが使って良い力ではないわよ幸代さん

克子姉は久々に、黒い森のミナホ姉さんの側近としての顔に戻って、岩倉会長を見下す

あなたが、また勝手なことをしたらお嬢様は、この力をあなたに使うかもしれないわよ

フフンと、鼻で笑う克子姉

そんな御名穂様が

当たり前でしょ言うことを聞かない飼い犬は、躾をやり直すより脳改造をしてしまった方が楽ですもの

克子姉は、岩倉さんを脅す

あたしも今は毎日、ニコニコしているけれど、本当は怖い女だってこと、幸代さんは知っているわよね

岩倉会長は克子姉の娼婦時代を知っている

克子姉が、どれだけハチャメチャで狂っていたかを

ははい克子様

ミナホ姉さんの玩具としては克子姉の方が上位なんだ

お嬢様からの命令を伝えますこの柔道部の3人は、幸代さんに預けますあなたが調教して使えるようにしなさいヤナギハラの大奥様が、若いチンコ奴隷を欲しがっています1ヶ月後には、売り払います

ハッかしこまりましたっ

こういう仕事を任せられると、岩倉会長は眼を輝かせる

それとスガワラ社長が、ホモ奴隷を欲しがっているのあの社長は、柔道部の子とか大好きだから3人のうちの1人は、肛門拡張しておいて誰にするかは、あなたに任せるそうよ

そして、残った1人はあなたの好きにしていいそうよあなたが、自分のペットに加えるもよしあなたの顧客に売り飛ばしてもいいそうよ

でしたら売りますあたしも、ホモ奴隷を探していらっしゃる方を知っていますから

黒い森の商品として、品質には気を付けてちょうだいね調教がいい加減で出荷したりしたら、お嬢様の顔に泥を塗ることになるんですからね

はいっ、肝に命じますっ

はあこれでしばらくは

岩倉会長は、オレたちの方にチョッカイを出しては来ないだろう

では、この子らを連れて行ってここの倉庫は、今日は使ってていいのよね

はい、お好きなようにお使い下さいっ

克子姉に、そう言うと岩倉さんは、可奈センパイを見る

星崎さんあなたが、あたしたちの仲間になるとは思っていなかったわ

あたしはノブに付いていくだけよ別に、岩倉さんの仲間になったわけではないわよ

まあいいわ来月の次期、生徒会長選挙、あなた立候補なさいね

可奈センパイが

あなたならあたしの後継者に相応しいと思うの

生徒会長になって、あたしに何をしろって言うんです

うふふあたしが握っている、この高校の裏の権力それを、全てあなたに引き継がせてあげるわ

裏の権力

黒森のものは黒森家の縁者が引き継ぐそうするべきなのよ

今までの反動で、後日談シリーズに入ってから、毎日飲んでいます

缶ビール1本ぐらいですけれど

ビールは美味しいです

何故か、酔った時の方が気持ちがシリアスになります

このままでいいんだろうかとか、

ああ、私はもうダメだとか、

老いた父も母を抱えてどうなってしまうんだろうとか

飲めば飲むほど、ゲンジツに押し潰されていくようで

いや、それでも飲むんですけれどね

今日は350ミリ185円のキリンの黒ビール缶です

803.喜代原愛 / 魔法を信じるかい

幸代さんそれだって、あなたではなくお嬢様がお決めになることだと思うわよ

克子姉が、岩倉会長に言う

わ、わたくしはあの

震え上がる、岩倉さん

ミナホ姉さんの片腕としての克子姉には、本当に頭が上がらないらしい

まあ、いいわその気持ち悪い男たちを連れて、立ち去りなさいそれと何か面白そうな企画があれば、お嬢様が見たいそうよ

御名穂様が

そうよお嬢様の退屈を紛らわすのに丁度良いものがあれば実行を許可するそうよもちろん、つまらないものは却下それとあなたが勝手に何かをするということは、お嬢様のお心を曇らせますわま、聡明な幸代さんなら、そんなことは充分判っているでしょうけれど

これで、しばらくは岩倉さんの暴走は食い止められるだろう

では、行きなさい判っているでしょあたしたち、これからお楽しみ会なの

愛さんとオレの居る倉庫の方を見て、克子姉はフフンと笑った

あそ、そうでございますね

だからあの中に居る子も、幸代さんは手出し無用よ

愛さんにも、岩倉さんがチョッカイを出さない様に克子姉は釘を刺したのか

オレの時もそうだったけれど

岩倉さんは、新参者には色々と仕掛けてきたりする可能性があるから

では、お行きなさい

し、失礼致しますほらっ、へっぽこ柔道部1号、2号、V3付いてらっしゃい

ウエーイ

ウィース

ヨミの従わせる力で、岩倉会長への絶対服従を魂に刻みつけられてしまった柔道部の進藤と仲間2人は

虚ろな瞳で、岩倉会長の後を付いていく

すぐに、4人の姿は見えなくなった

はぁ、これで第一段階終了だねっ

あ、可奈ちゃん今、岩倉さんの言ってたことは、あんまり気にしないでね生徒会長になったら、この高校の裏の力が自由になるとかそんな話をしていたけれど、あんなの岩倉さんがそう思い込んでいるだけだからこの学校の裏の力なんて生徒会長よりも、あたしたちの方が持っているしっ

岩倉会長はミナホ姉さんのペットの1人だが

この高校内に張り巡らされた盗撮・盗聴システムに自由にアクセスする権限は持っていない

校長室下の監視ルームに立ち入ることもできない

寧たちの方が、よっぽど裏からこの高校を支配している

まあ、岩倉さんには生徒会の人たちとか、個人的に支配している人たちがいるし、生徒会室やここの倉庫とか、勝手に使える場所も幾つか持っているけれどねっ

すると可奈センパイは、少し考え込んでから

でも、良い案だと思うわよあたしが生徒会長になるっていうのも

そしたらさ今のパン工房メンバーを、全員、生徒会の役員にしちゃうからうちの高校の場合、選挙は会長だけで、副会長以下の人選は次期生徒会長に任させているのんだし

可奈センパイが次の生徒会長になってオレたちが役員

そうしたらさ、あたしたちが集まってても変だとは思われないしパン工房の待機室だけでなく、生徒会室も自由に使えるのは大きいわよね

いいの可奈ちゃん

寧は、驚いている

だって立候補して当選するとしたら、あたしでしょ

次の生徒会長は今の2年生がなる

寧も2年生だけれど、留年しているし

昔のイメージも残っているから、さすがに生徒会長というのは

それに恵美ちゃんに良いと思うのよそうした方が

1週間、一緒にパン工房で働いてみて判ったんだけれどあの子、働き者だけれど、要領が悪いでしょ言われたことはちゃんとやるし、一生懸命なんだけれど自分から何かを思い付いて始めることのできないタイプまあ優等生タイプよね

可奈センパイは、そう感じたんだ

ああいう子って何か役職をあげた方が、バリバリ働くのよみんなをまとめて引っ張って行くようなリーダーはダメだけれどそう、先生の言うことを聞いていればいいだけの学級委員とか、生徒会なら書記とかナンバー3辺りの仕事ね

うわぁ判ってるんださっすが、可奈ちゃん

感心する寧

責任感が強いから、頼んだことはちゃんとやるけれどその代わり、いつも何か任されないと不安になっちゃうタイプでしょあたしは、必要とされていないかもとか、1人でどんどん落ち込んで

こういっちゃ何だけれどさ克子さんも寧さんも、イーディもそうだな、みんな有能過ぎるのよまあ、あたしもね恵美ちゃんは、克子さんに次は何をしましょうかって一々尋ねているけれどあたしたちって、自分で状況を見て判断して、ガンガンやってっちゃうでしょ一々、相談しなくても3日も一緒に仕事していたら、自分が今何をすればいいか判るしイーディになんて、むしろ何をしない方がいいのかって考えだしね

た、確かにオレのパン屋の売り子では、可奈センパイはすっかり場に溶け込んでいる克子姉とも寧とも、コンビネーションが良い

まあ、パン屋さんはしょうがないわよあの昼休みの短時間で、あれだけのお客を捌いていかないといけないんだから恵美ちゃんのペースに合わせてあげるわけにはいかないもの

でも今のままなら

また、メグが自分だけ疎外されているとか、思い込んでコンプレックスをこじらせるかもしれない

ああ、お屋敷の主婦の時も、そうだったよなあ

克子姉の下のサブ・チーフに任命された時は、喜々としてやってくれていたけれど

結局、瑠璃子とマナの能力がメグより上回っちゃったんだよな

2人とも有能過ぎる子だったから

気が付けば、瑠璃子とマナの方がよっぽどお屋敷の主婦のサブ・チーフになってしまって

地位が並ばれてしまったメグは、ヘソを曲げてしまった

だからさ恵美ちゃんには、彼女が彼女のペースでじっくりと一生懸命頑張れる仕事を別に用意してあげるべきだと思うのよ

それが、生徒会なの

そういうこと会長はあたしがやるけれど忙しいから、この辺の雑務はお願いって何か役職をあげたら、あの子は熱中してやってくれると思うわよしかも普通の高校生相手の交渉ごとなんていうのは、寧さんたちよりも、恵美ちゃんの方が上手なんじゃないかしら同じ目線で、一生懸命やってくれるだろうから

ああ、寧だと考え方も、行動力も、普通の高校生の枠を越えちゃうんだな

その点メグなら、高校生らしい考えで、他の子たちと接していける

あたしは何で、生徒会長がクロモリのモノなのかは知らないし、知るつもりもないけれど恵美ちゃんは、そういう説明をしたら、自分がやんなきゃいけないんだって思い込むんじゃないの

可奈センパイは意図的に、オレたちの秘密の全てを知らないようにしている

知ってしまったら、ヤバ過ぎることもあると感じているんだ

その辺のバランス感覚が、この人は絶妙に良い

そうね岩倉さんまでの代で、トンデモなくなっちゃってた生徒会をあたしたちの代で正常化しないといけないって言ったら、メグちゃんは納得すると思うわ

うちの高校に闇があったのは黒い森の娼館システムに組み込まれていたからだ

娼婦たちの隠れ蓑としてうちの高校を使っていたから

それを白坂創介にも、利用された

ミナホ姉さんのお祖父さんが、うちの高校を買い取った時には

地方から買い集めてきた娼婦たちをうちの高校に通わせ、娼館は女子寮という建前になっていたのに

白坂創介は、うちの高校の女生徒から娼婦を抜擢するというシステムを作ったから

克子姉も渚もそうして、うちの高校の1年の時に眼を付けられ誘拐・監禁されて娼婦に堕とされた

岩倉会長だってミナホ姉さんに、個人的に売春なんかをやっていることチェックされて、黒い森の娼婦になったんだし

その岩倉さんが、自分のセックス奴隷を集めて好き放題やってたのが今の生徒会だ

うちの高校を健全化するためには生徒会の健全化も、やらなくてはいけないことだと思う

オレたちには、そうしなくてはいけない責任がある

生まれながらにして黒い森の子であるメグは、特にそう感じるだろう

そんであたしの後は、恵美ちゃんが生徒会長をやればいいじゃない

前年度、生徒会の役員をしていた子なら選挙にも強いだろうし大丈夫よ、1年あったらあたしが、命令されたことをするだけのナンバー3根性をたたき直して、ちゃんとナンバー1もできる子にしてあげるからっ

クククっと笑う

そういう可奈ちゃんはナンバー1をやる能力も、人望も、カリスマもあるのにずっと、メンドウだからってナンバー2をやってた子なんだね

当たり前じゃない大変なことは、他の人にやらせた方が楽だものでも

可奈センパイは寧や克子姉を見る

克子さんに、寧さんそれに、香月家のお嬢様たちあたしよりも有能な人たちに、こう次々と出会っちゃうとね普通の高校生レベルで、ナンバー2で楽してればいいやっていう自分が小さい人間だったなあって、思ったのよもっとさ上を目指さないと、人生はつまらないなって

そう言ってもらえるのは光栄ね

だから、生徒会長ぐらいはやるわよあたしああ、もちろん面倒なことは、恵美ちゃんに押し付けるけれど

いいんじゃないかしらねえ、あなたどう思う

克子姉の問いに

いいと思うよっ

オレは倉庫の中から、大きな声で叫んだ

オレもメグにとっては、その方が良いと思う

使命感のある仕事を任せたら一生懸命、取り組んでくれると思うし

じゃあ、その話は後で詰めるとして

寧が克子姉にしがみついている、美姉妹を見る

お話、終わりましたぁ

ヨミそろそろ先生のところに行きたーい

ルナも呟く

うん、ごめんねーそんじゃああっちへ行こうかっ

寧がオレと愛さんのいる倉庫を指差す

本日のメイン・イベントだよっ

さあ、行くネ

うふふノブもごめんね愛も待ったぁ

さってと

寧、イーディ、可奈センパイそして、巫女姉妹を連れた克子姉が

オレたちの方へ歩いてくる

さーてとあ、克子お姉ちゃん、ドアは鍵を締めておいてねっ

カチャリと最後に入って来た克子姉が、ドアの鍵を締める

チェーン・ロックも

ええあ、あの

愛さんは眼をパチクリさせている

ふーん、この子なの確かに、なかなか可愛いわねっ

14歳のヨミが、愛さんの顔を見てそう言った

いえああのあたし

閉ざされた部屋

全員の視線が自分に集中していることを感じて愛さんは、小刻みに震えている

とりあえずもう、あの柔道部の変な男が、あなたに付きまとってくることはもう無いわよあなたには、何でそうなったのかは判らないでしょうけれどあたしが保証するわ

克子姉が、愛さんに言う

絶対大丈夫よっわたくし完璧ですからっねっ、ルナ

うんもう問題はありません

ヨミとルナも愛さんに安全を保証する

はあはいそうですか

愛さんは、小さい声でそう答えた

あらそれだけなの

克子姉が笑顔で睨む

普通、こういう場合何か言うんじゃないかしらあたしたちに

えあはああのその

あなたのお母さんは人に何かしてもらったら、ありがとうって言うものだって教えてくれなかったの

克子姉の言葉に愛さんは、震えながら

いやあのそのあ、あたしは

ああ本当に、教えてもらってきていない子なのねあなた

克子姉は、寧と可奈センパイを見る

あなたたちの主催企画なのに、悪いんだけれどこの場は、あたしがマスター・オブ・セレモニーをやってもいいかしら

寧は可奈センパイを見て

あたしは、いいけれど

あたしもいいです克子さん何かお考えがあるんですね

可奈センパイは、克子姉に言う

さすが頭の回転が早い子は助かるわ

あたしがここに来たのはあたし1人の考えじゃなくって、お嬢様とあたしと渚マルゴちゃんは、今はアメリカだから黒森家年長組で話し合った上でのことよ今回のことはこの人にとって、とても大切なことになるだろうから

だから、悪いんだけれどあたしが出張るし、夜見子ちゃんとルナちゃんっていう切り札も使わせてもらうわ

巫女の力が必要なのか

愛さんのことに

まあ年上のお姉様に任せます克子さんが、ホントはキレッキレのスッゴイ人だってことは、1週間一緒に仕事して、よーく判っていますから

可奈センパイはそう言って、近くの椅子に腰を下ろす

あたしはここで、お勉強させていただきますからっ

じゃあ、あたしも勉強しまーす

寧は、可奈センパイの隣の椅子に腰を下ろす

アタシはココから、心の半分で外の様子を見ているネ

イーディは、戸口の方に椅子を持って行き座る

あら柔道部の子たちは、もう戻って来ないわよ

アタシが心配しているのは、今の生徒会長の方ネ

アタシなら引き下がったフリをして、1人ぐらい手駒を斥候に出すネ

ああやりかねないなあの人なら

だから、遠くからコッチを伺っている分にはいいケレドあんまり接近して来るようなら、威嚇してやるネ

敵対する人間の気が感じ取れるイーディなら、任せておいて平気だろう

うん、頼むよイーディ

オーケー、Darling任されたネッ

ドアの前でドシッと腰を下ろす

さてと愛さんよね喜代原愛さん

愛さんはうつむいたまま、震えている

あなたは、その辺に座ったらそう、そこのベッドにでも

克子姉が、ベッドを示す

ああのほ、星崎先輩ああたしもう帰りたいです

可奈センパイに、助けを求める愛さん

しかし、その眼は床を見ているだけで可奈センパイの方は見ていない

ダメよ、そこへ座りなさい愛

可奈センパイは、キッパリとそう言った

だいたい克子さんも言ってたけれど、あなた本当に忘れているの今、自分が何をしないといけないか何をするべきなのか本当に判らないの

ええああの

おどおどするだけの愛さんを見て、可奈センパイは

もういいわさっさと、そこへ座りなさいっ

愛さんはベッドの隅に、ちょこんと座る

身体を硬くして緊張したまんまなんだな

いつでも立ち上がって逃げ出せるようにお尻を半分しか、ベッドに乗せていない

愛とにかく、柔道部の進藤のことは、もう大丈夫だからあたしが言うんだから、間違いはないわよあいつはもう、あんたを追い掛けてきたりしないからね

あははいそ、そうなんですね

そうよだから皆さんをお礼を言いなさいっあんたが、そんなだとあたしやテニス部まで、礼儀知らずな人間だって思われちゃうじゃないっ

ごごごごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんはいいからっお礼っ

思わず可奈センパイが怒鳴ってしまう

しかし、そこで克子姉は

いいわよそういうのは別に

でも、克子さんそれでは

心の中に全然、感謝の気持ちの無い人に上辺だけのお礼を言われても、嬉しくないわよみんなそうでしょ

愛さんは進藤から助けてもらったことを、感謝していない

うんこの人の心の中、怯えだけでありがとうとか、そういう気持ちは全然ないです

ルナが愛さんの心を読む

愛さんの心をオレに示すために克子姉は、ルナもここに連れてきたのか

いいや、あのあ、あ、ああたしは

ベッドの上で、モジモジと自分の膝小僧辺りを見ている愛さん

え愛、どういうことよあなたあの進藤のことは、迷惑だと思っていたんでしょ

あわわわあのあああう

まさか本当は進藤のことが好きだったとか、そんなことは無いわよね

あ、あのそのあたし

はっきり言いなさいよっ愛あたし、あなたのためにこんなにたくさんの人に手助けをお願いしちゃっているんだからねっ

可奈センパイが、強い口調で責める

あああ、ごめんなさいごめんなさい星崎先輩ごめんなさい

それじゃあ、何がごめんなさいなのか判らないわよっ

そのお姉さんがさっきの気持ち悪いお兄さんを迷惑だと思っていたのは、本当です

ルナがヨミと手を繋いで、さらに強い力で、愛さんの心をスキャンしている

うんさっきオレには、本当は別に好きな人がいるって言ってたし

だから、本当は進藤のことが好きだったとか可奈センパイの勘違いで、進藤たちを処分してしまったということは、絶対に無い

ああうああうご、ごめんなさい

でも、このお姉さんはボクたちに助けてもらったとは感じていないんだよ

いえあのああ、あたしは

このお姉さんは他人が自分を助けてくれるのは、当たり前のことだと思っているから

そ、そのえっとあ、愛はその

今回のことも変な人に絡まれちゃって、困ったなあって、思っていたけれどクラスの友達や、部活のセンパイたちの前で、困った、困ったっていう顔をしてうつむいていたらいつも、みたいに、みんなが助けてくれただけだからって

いつもみたいに

ちょっと愛

びっくりして、愛さんを見る可奈センパイ

いえあ、あの違うああたしは

誤魔化してもダメだよボクはあなたの心と記憶を読んでいるんだから

ひっううううっ

愛さんは、ビクビクッと怯える

ああ、そうかいつも、そうなんですね何か困ったことがあったらみんなの前で困ったなあって、顔をしてウロウロしていたら決まって、面倒見の良い誰かがどうしたのって声を掛けて、解決してくれるだから、そういうのが当たり前なんだって思うようになっちゃったんですね

あああうっあ、愛はそ、そんな

だから一々、人に感謝するとか感じないんですねお姉さんは

ルナが愛さん心を、暴いていく

何よっそんな子だったのあなた

可奈センパイは驚きを越えて、呆れている

ち、違いますこの子違うんですあたし愛は

ああ、ごめんねその子が、本当に人の心を読む子だっていうことあたしは、よーく知っているのよ

可奈センパイは、ハァと溜息を吐いた

愛ってそういうズルイ子だったのね

ち違うあ、あたし

はいそれは違いますこのお姉さんは今まで、ずっと、そうやって来たから困っていたら、誰かが何とかしてくれるっていうことで、やれてこれちゃったからそういうことが、ズルイという感覚すら持っていないんです

ルナが、読む

そういうのが、当たり前だと思っているんですから

でもさっ今までも、一度も、誰にもお礼を言ってきたりしてこなかったの

あそ、そのそれは

いつも、こんな風にオドオドしているうちに、何とかなったって言うかこのお姉さんの代わりに周りの人が、助けてくれた人にお礼を言ってくれたので今までは、どうにかなってたんだそうです

ああ、なるほどね今だったらあんたが、そうやってオドオドしているうちに、あたしが皆さんにお礼を言うものねあなたはあたしのテニス部の後輩なわけだから

愛さんがグズグズしていたら、代わりに可奈センパイがお礼を言ったろう

それで、後でテニス部に戻ってから、あたしがあなたに文句を言ったら愛の代わりに、他の1年の女の子たちが申し訳ありませんでしたありがとうございましたって、あたしに頭を下げてくれるものねそうなったらあたしも、ついつい、あなた自身は結局、一度も、誰にも、感謝の言葉を言ってないことなんて、忘れちゃうわよね

そうやってこれまで生きてきたのよね、あなたは

克子姉が愛さんを見下ろして、そう言う

なまじ、見た目が可愛くてオドオドしていて、助けてあげたくなる感じでしょこの子だから、何かトラブルに巻き込まれても、いつでも誰かが助けてくれるのよそういう良い人が、必ず現れるそれが当たり前になっているからもう、感謝することなんて忘れちゃっているのよいいえそんなの、最初から知らなかったのかもしれないわね

ううっあのあたしあ、愛はその

はあいるんだ

こういう風にして平然と生きている、女の子が

でも、残念だけれどここでは、あなたのその魔法は、使えないのよどうしてだか判る

克子姉が、愛さんに囁く

あなたは、見た目が可愛いからそうやって、人様の同情を惹いて、色々助けて貰えたんでしょうでしょうげれど

わたくしたちの方を見なさいっ

ヨミが従わせる力を放射するっ

ずっとうつむいていた愛さんがスーッと顔を上げた

確かに、愛らしい可憐な顔だけれど

ああ、この子眼が死んでいる生気が足りていない

見てあたしたちを

残念だけれどあたしたちは、あなたよりも可愛いのよだからあなたの魔法は、あたしたちには効かないのよ

こういう女優さんいます

ありがとうという言葉を知らない女

男でも、有名な人の息子さんの映画監督さんは

何をしても絶対にありがとうとは言ってくれませんでしたね

こちらが無理してやっているようなことでも

逆にしたたかな舞台演出家は

どんなことがあってもうんうん、ありがと、はい、ありがと

と、ありがとうを連発していました

その方が、現場は上手く回ります

今、思い出したのですが

あの人ありがとうって言っても絶対に、相手の顔や眼は見ていませんでした

ああ、あれが心の伴っていない言葉というやつか

804.喜代原愛 / それって違うから

うっうううっあ、あたし

愛さんは、ポロポロと涙を流して、泣き始めるが

はい、泣かない鬱陶しいから涙、ストップ

ヨミがそう言った瞬間愛さんの涙がピタッと止まる

愛さん本人は、自分の肉体を操作されて戸惑っている

悲しかったり、怖くて泣いていたんじゃないですこのお姉さんの場合ちょっとしたことでも、すぐに心が一杯一杯になっちゃって、自動的に泣いて頭の中の思考を停止されるようになっちゃっているんです普段からのクセみたいな感じで

ルナが、愛さんの心を読んで解析する

可愛いだけの女の子だから、そういう生き方が染みついちゃっているのよね

あなたずいぶん、綺麗な髪の毛だけれど、それって毎朝、自分で梳いているの

ニコッと笑って、克子姉は愛さんに尋ねる

そ、そのこ、これはあうっ

お母さんに、やってもらっているんだそうです毎朝、お母さんが起こしに来てくれて着替えを出してくれてそれから、髪の毛を梳いてくれているそうです

愛さんの心の中に浮かんだ答えを、ルナがどんどん話していく

そうだと思ったわあなた、お弁当とかも自分で作らないでしょうお洗濯とかも、したことないんじゃない

叩き込むように、克子姉は次々と質問していく

それはあのうう

やったことはないそうです一度も生まれてからずっと、生活のことは全部、お母さんがやってくれるからって

克子姉何が、やっぱりなんだ

この子って可愛いでしょ見ての通り

克子姉は、オレに言う

うんそれは、そうだと思うけれど

愛さんの見た目はとにかく、可憐だ

守ってあげたくなるような美少女だということは間違いない

ねえ、あなた可愛い女の子は何で、可愛いと思う

まあ、そもそもの下地の問題スタイルが良いとか、顔立ちが良いとかそういう容貌の美しさの要素ももちろんあるんだけれど、それだけじゃないのよね

生まれつきの肉体的な要素美しい姿態を持っていることだけが、可愛くなる条件では無い

顔もスタイルもいいのに見た目は美人なのに、いつもブスッとしていて、人に当たってばかりで全然、可愛くない子だっているもの

ああそういう人も、いるよな確かに

美しさと可愛らしさは、とても近い関係にあるものなんだろうけれど

決して、イコールではない

簡単に言うとね人の可愛らしさっていうのは、その人がどれだけ愛情を注ぎ込んでもらっているかで変わるのよ

これはね、人間という生き物の持つ、一番恐ろしい能力だと思うわ人間は自分が好きなモノ、愛しているモノ、感情移入しているモノに愛情を注ぎ込んで、その対象物をどんどん可愛らしくしてしまう力があるのよ

ほら、動物のペットなんかのことを考えれば、良く判るわ人に飼われていない動物野生の生き物って、よくよく見れば決して可愛らしくはないのよ生と死が、直結している世界に生きているんだもの頭の中は、どう生き残るかエサを捕まえて食べることしかないんだからそうでなければ子孫繁栄といっても、動物のセックスは、人間とは比べ物にならないくらい短いのよ知ってる

オレは、首を横に振る

オスがメスの膣に挿入したら、即、射精ねそんなものよだって、危ないでしょ交尾している時の無防備な時に、外敵に襲われたらだから、特殊な昆虫でもない限り動物はセックスに時間を掛けたりはしないのよ

人間みたいにたっぷりとセックスを楽しむ動物は、他にはいないわついでに言うとほとんどの生き物は、メスはセックスに快感を感じないそうよ性欲を高ぶらせたオスに、急に襲いかかられて男性器を挿入されて、即、射精だからセックスに気持ちよさを感じる余裕なんて無いのよ

可奈センパイが、フンフンと克子姉の講義を聴いている

ちなみに、ほとんどの動物のセックスは後ろからの後背位でしょイヌでもサルでもウマでもメスのお尻にオスが後ろからってことになるのよ人間みたいに、男と女がお互いの顔を見つめ合いながら身体を交わらせてそれが正常位になっている生き物は、他にはいないのよ

確かに動物の交尾で、正常位でヤッているのは見たことがないなあ

はあ、勉強になります愛も知らなかったでしょ

可奈センパイが、愛さんに話を振る

い、いえあの愛はそういうお話はちょっと

このお姉ちゃんも興味あるみたいですセックスのこと

ルナが心を読む

ち違いますあ、あたしは

愛さんは、うつむいたままポワッと頬を赤く染める

話を戻すわよく、ペットが飼い主に似るって言うでしょ動物なのに、人間ぽくなっていくって結局、そういうのもね人間の飼い主が、ペットにたっぷりと愛情を注ぎ込むからなのよ可愛がっていくと動物なのに、目付きが変わるわ顔付きも愛情が、ペットを可愛くするのよ

愛情とは手間であり、時間だから自分の持っている精一杯の労力を、たっぷり時間を掛けて注ぎ込んでいくのよもちろん、労力と時間にはお金も含まれるわよお金っていうのは、労力と時間の結晶だものねそしてたくさんの愛情を注がれた対象物は、変質していくしかないのよつまりどんどん、可愛らしくなっていくのよ

ペットだけじゃないわよ物でも家や、道具、車なんかだって人は、自分が気に入った物には、たっぷりと愛情を込めていくし愛情を込められた物は、可愛くなるわただ機能が洗練されるとか、使いやすくなるとかだけではないのよ可愛らしさを秘めるようになるの愛された物は全て

ああ、判る判るアンティーク・ショップの物を見た時にさこれって大事に使ってもらってきたんだなあっていう物は、何となく可愛い感じがしたものあんまり大切にされてきてないなとか全然使っていないなって物は、確かに可愛くはなかったわ

可奈センパイが、そう言った

それが人間の力よ自分が愛しているモノを可愛らしくさせてしまうっていう

克子姉は愛さんを見る

ペットやモノにだって、そうなんだから人間は人間にだって、愛情を注いで可愛くしてしまうわ

人間

子供なんて、本当にそうよね手間と時間を掛けて、じっくり愛してあげた子の方が、あまり手を掛けてあげられない子供よりも、どうしたって可愛くなるわ

仕方ないのよこれは、単純な時間と労力の問題だから親が、どれだけ自分の子供を愛していたとしても愛情を注ぎ込むために、充分な手間と時間を掛けられなかったら子供は、元々持っている下地以上には、可愛くならないから

充分に愛されてこなかった子は可愛らしさを不足する

逆に多少下地の悪い子でも、家族からたっぷりと愛情を注ぎ込まれたら手間と時間を掛けてもらえたら元の素地を越えた可愛らしい子に成長することもあるわ

ああそんなに顔立ちが良いわけじゃないけれど、魅力的な子っていうのは確かにいる

写真では、そんなに美人じゃないのに男子から、人気のある子は

手間と時間を掛ければ子供は、毎日、愛情を掛けてくれる相手と一緒にいるわけでしょ長い時間を掛けて、積み重ねられた信頼と安心感が子供を可愛らしくするのよ子供にしたってどんなことがあっても、自分を愛してくれていて、守ってくれる存在があるんだって思えたら、心が安心するでしょそういう安心感が、大切なのよ

寧がヨミとルナを抱き締める

あー、判るかもヨミちゃんもルナちゃんもヨッちゃんに愛されるようになってから、どんどん可愛くなっているものねっ

あら、寧ちゃんあなたもよ

克子姉が、クスッと微笑む

寧ちゃんだって昔は、怖いぐらい綺麗なだけの子だったけれど今は、綺麗な上にとっても可愛い子になっているわよ

はにゃ

うん確かに、寧は可愛い

その通りネアタシもそう思うヨ寧は、どんどん可愛くなっているネ

イーディちゃんあなたもね

そして、あたしも自覚はあるわあたしも、愛情を注いでもらっている前よりも、可愛らしい女になっているわそうなるしかないのよ愛されているんだから

うわっ、そんなことあたしも言ってみたーい

可奈センパイが、クスクス笑った

えー、可奈ちゃんもすぐに実感するよヨッちゃんの愛はホント、底なしだから

寧が、ニヤッと笑う

さてとで、愛さんに焦点を戻すけれど

克子姉の言葉に全員の視点が、愛さんに向かう

ベッドの端に腰を掛けている愛さんはブルルッと震えた

この子は典型的な家族、特にお母さんに、たーっぷり愛情を掛けられまくって育ってきた子よねだから、こんなに可愛いの

あ、あたし愛は自分が可愛いとかお、思ってませんから

ううん、思っているよこのお姉さんは自分が、可愛いってこと、ちゃんと判ってる

ルナが、心を読み続ける

だって毎朝、鏡に向かってお母さんが髪の毛を梳いてくれる時に可愛い、可愛い、愛は今日も可愛いわって言ってくれてますよね小さい時からずっと

愛さんが、ギロっとルナを見る

初めて強い感情を他人に対して、示した

なーるほどねつまり、愛は自分が可愛いっていうことが、判っていてそれで、いつも困り顔でウロウロして、誰かに助けてもらうのを待っているんだ

可奈センパイの言葉に、愛さんは

そそんなち違いますあたしは

でも、そうなんでしょいつも、そうやって来たんでしょだから、今回だってあたしが寧さんたちに頼んで、進藤を追っ払ってもらったのにお礼の言葉も言わないんでしょ自分は可愛い子だから誰かが助けてくれるのは当たり前だって思っているんでしょどうなの愛

ううっご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

頭を抱える愛さん

このごめんなさいはただの思考停止です誰かに強く言われた時は、こうしてごめんなさいとだけ言っておけば、すぐに嵐は過ぎ去るって、そう思っているみたいです

ルナが読み取る

つまり、心からの言葉ではない

口だけでテキトーに言っているだけなんだ

愛さんの心の中に何かを見つけたのか

このお姉さんのお母さんは、結構、気の強い人みたいですだから、幼稚園や小学校ではこのお姉さんに何かがあると、お母さんがトラブルの相手のところに怒鳴り込んで何とかしてたみたいです

で、そういうことばかりしていたのでむしろ、このお姉さんのお母さんの方が、トラブルメイカーみたいに思われるようになって、それでお姉さんは基本的にオドオドして、下ばかり見ている子になっちゃったみたいです

友達がいなくなっちゃったのか

とにかく、このお姉さんのお母さんは何かお仕事をしていて、パワフルな人なんですねだから、他の子のお母さんたちも表立っては文句は言わないし、学校の先生も何かと気に掛けてくれるようになっていたからイジメとかまでには、発展しなかったみたいです

ああ、PTAとかでお母さんが、あんまりにもガンガンうるさいから

イジメたりすると、メンドウなことになるからって

でも、中学生になったら、さすがにお母さんが介入してくるわけにはいかないから

保護者と学校の関係だって小学生までとは違う

このお姉さん自身も中学の子たちには、お母さんのことを知られたくなかったから

すぐに学校まで親が乗り込んでくるとか知られたくはないよな

だから、中学からは校内に、お母さんみたいに依存できるセンパイを見つけて守ってもらえるようにしていたみたいです

依存守ってもらう

うううううう

愛さんはただ怯えて、震えているだけだ

人にたっぷりと愛情を注いでもらって育ってきた子が、自分も誰かに愛情を注げるようになるかっていったら必ずしもそうではないってことよ

この子みたいに常に、親に守られてきて、誰かに守られることが当たり前になっている子はいつでも、誰かの庇護下に入ることしか考えていないわ

小学校までは家でも学校でも、母親の庇護下にいたけれど

中学からは母に出しゃばられるのは恥ずかしいし、母の方も学校にまで影響力を及ぼせなくなっている

だから、母に代わって自分を守ってくれる相手を探す

なるほどねそれで今回は、あたしのところに来たってわけね

可奈センパイが、嘆息する

ち、ちがいますあ、あたしはあの

もういいわよっていうかそのオドオドした、不景気な顔はやめられないの

あたしから見たら、そっちの方がよっぽど問題だと思うわよ愛は、そんなに可愛いのにさあんた、基本的に困り顔じゃないいつも、眉毛を八の字にしてさそのうち、オデコの皺が取れなくなるわよっ

愛さんは、うつむいて唸るだけだ

こうやっていつも、オドオドして、自分には敵意が無いことを示してそんで、可奈ちゃんみたいに、周りから人気があって評判の良い先輩に守ってもらうようにして今まで来たわけなんだね愛ちゃんは

寧も、呆れてそう言った

それなのに、人に助けてもらってもありがとうが言えない子なのよこの可愛いお顔を困らせるだけで、世の中を渡ってきたのよね今日まで

ただ、あなたの場合は本当に今までが幸運だっただけよさっきの柔道部の子みたいに、あなたのあたし困っているんです作戦の効かない子も世の中にはいるからね

愛さんの生き方はあたし、困っています察して下さい判って下さいと、相手に態度でアピールするわけだけど

さっきの進藤みたいなバカだと、他人の気持ちを察するという機能が最初から付いていない不良品だから

そんな手が通じるはずがない

それに、今回は底抜けのバカが、相手だったから、みんな愛の方を助けてくれたけれどさ

可奈センパイも言う

もうちょっとマシな男の子が、愛に恋をしていたとしたらさ逆にみんな、面白がって、あんたとくっつけようとしたかもしれないわよ多少、顔や趣味が悪くても、そこそこマジメな子だったらさ男の子の方に味方するわようちの部の子は、そういうの大好きだもの

ああ、多少、不釣り合いでも面白がって、カップルにしようとするのか

女の子の運動部だと、そういうこともあるだろうな

ああたしす好きな人いいますから

愛さんは言う

あら、誰なのあたしの知っている人

そ、それはい言えないですあ、あたし

ルナちゃーん、教えてっ

寧が、ムフフと笑う

ルナが、オレの顔を見る

さすがに、女の子として愛さんの好きな人のことまでは、みんなに言うべきではないと感じたらしい

いいから教えて、ルナちゃんこれ愛さんにとって、必要なことだから

克子姉が、ルナに言う

ルナ克子姉の言う通りにしてくれ

オレの言葉に、ルナは頷く

愛さんの顔を覗き込む

い、言わないであの

愛さんは慌てて、ルナを見るが

眼と眼が合った瞬間に、ルナは心の隙間を覗き込む

あ、見えましたえっと、男子テニス部の辻さんです

辻って2年の

はいえっとこのお姉さんはその辻先輩が、カッコ良いなあって思ったからそれで、自分も女子テニス部に入ったそうです

ううっあああっ

唸る愛さん

でも、辻ってカノジョいるじゃないのっ

しかも、中学の時からもう3年続いているっていう、ラブラブのカノジョちょっとデコッ鼻だけど悪い子じゃないわよ口は悪いけれどご飯とか、豪快にグワッて大きな口で食べるし笑顔が可愛いのよガハハハハッて、戦国武将みたいに笑うから竹田信子って言うんだけれど、あたしたちはシンゲンって呼んでいるから

それ女の子として、どうなんだ

とにかく、あそこは簡単には別れないわよすごい仲がいいんだから辻も戦国武将好きだし

いやいやうんと

え、愛ってまさか、シンゲンから辻を略奪するとかそういうことを考えているわけ

うっううううっ

そういうことは、考えていないみたいです

え、何まさか、シンゲンの悪い噂とか流して辻に嫌われるようにするとか

愛さんは、ぷるぷると首を振る

そういうことも考えていないみたいです

だって、そんな無茶でもしなければ辻は、あなたのカレシにはならないわよ

黙り込む愛さんの心をルナが読む

えっとあくまでも、辻という人が、自然にカノジョさんと別れるのを待つそうです

だから、自然には別れないわよ相手はシンゲンなのよ

でも別れるまで、待つそうですそして

ルナが先を読む

辻という人がこのお姉さんの気持ちに気付いて、付き合って下さいと言ってくるまで待つそうです

いや、だって辻は、あんたの気持ちなんて知らないでしょ

ううううっあ、あの

でも、今こういう機会があって、このお姉さんの気持ちを、可奈さんが知りましたから

可奈センパイが、ポカンとした顔をする

いや、確かに今愛が辻のことを好きだってことは知ったけれどそれがどうしたっていのよ

ええっとあ、あのその

ですから、きっと可奈さんが、辻という人とカノジョさんを別れさせて自分と辻という人の間を取り持ってくれるんじゃないかと考えていますこのお姉さんは

徹底的に、他人任せなんだぁ愛ちゃん

さすがの寧も、絶句する

ホントにあなた自分からは、何もしない子なのね

可奈センパイも、呆れるを通り越して呆然としている

ていうかさ、そもそも辻と愛って、接触がないでしょあんたたちが話しているところとか、見たことがないわよ

いつも遠くから、見ているだけみたいです

まあ、別に何でもいいんだけれどさ愛は、辻のどこが気に入っているのよ

優しいところ、だそうです

えいつ、辻の優しいところなんて見たのよ

うっ、うううう

えーと顔

辻っていう人の顔が優しそうだからだそうです

ああ単に、顔が気に入っただけなのねああ、なるほどああっ

可奈センパイが、キレるっ

愛っあんたのそれっ恋じゃないからっそんなの、全然、恋以前だからねっ

あうううっごめんなさいごめんなさいごめんなさい

愛さんは、また心の無い謝罪の言葉を繰り返した

少し物分かりが良くて、頭の回転の早い子ばかりを出し過ぎたという反省があるので

愛は、とことん馬鹿っ子でいこうと思っています

何か、外の雪が凄いことに

ワンフェス、行かないからいいけれど

と、思っていたら

母お友達とお芝居を観る予定だったけれど、明日来られないそうだからあなた、代わりに来てちょうだい

私え、何で

母だってチケットもったいないし、あたしが付き添いがいなくて雪で転んだら困るでしょ

ということでなぜか、新橋演舞場へ行くことに

805.喜代原愛 / ロック・オン

どうしようか、この子うー、思ってたよりも、大変な子だったかもね

寧が可奈センパイに言う

ごめん、あたしもここまでこじらせている子だとは思ってなかったから

可奈センパイも愛さんを、ただの大人しいだけの可愛い女の子としか認識していなかったらしい

可愛いのはスバ抜けている子なんだけれど、どうしたもんだか

ああたしはあの

愛さん本人は、相変わらずグズっているだけだ

まっかせなさいっだから、あたしが来たのよこの子たちを連れて

克子姉は、笑顔でヨミとルナの肩を抱いた

寧ちゃんも可奈ちゃんもさどんどん自分で考えて、主体的に行動していく子でしょ頭も良いし、行動力もあるだから、こういう自分からは何もしない子のことはあんまりよく理解できていないんだろうって思ってたのよ

て、いうことは克子お姉ちゃんは、愛ちゃんがこういう子だって判ってたの

もちろんあたしやお嬢様はねあたしたちは、こういうタイプの女の子たちをたくさん見て来たから

見て来た

どこで

自分自身の力だけで生き抜く力の無い子生命力の弱い子よね守ってくれる人がいるうちはいいけれど、そういう人がいなくなったら、命の火が消えてしまうような

克子姉は、寂しげな眼で、愛さんを見つめる

あたしも渚もお嬢様自身もたまたま強い生命力と絶対に生き残るっていう意思があったから、あの苦しい時期を生き抜けたのよそして、あの頃にはあたしたちは、愛さんみたいな弱い子が死んでいくのをたくさん見たわみんな、あたしたちの仲間いえ、仲間になることもできないうちに亡くなった子もいたわね

克子姉、渚、そしてミナホ姉さん

みんな、元・娼婦だ

白坂創介に、無理矢理誘拐されて娼婦に堕とされた

そして地獄のような日々を、あの娼館で過ごしてきた

あの男は、メンドくさがりだったでしょだからこの子みたいなタイプの子が、大好きだったのよ捕まえて来れば、好き勝手できるからすぐに諦めて絶望して、暴力的な男たちの言うなりになるからそしてスーッと命の火を消してしまう後腐れが無かったのよ、あの男にとってはあたしたちみたいに必死になって、地獄から脱する方法を探したりしないから

ああ、あの白坂創介なら喜んで、愛さんみたいな大人しい子を犯すんだろうな

そしてその結果、犯した少女が死んだとしても、罪悪感を一切感じない

あの男は、そういう人間だった

元々さ可愛い女の子のタイプとしては、この子みたいに子が多いのよまず、下地として生まれつき容姿の可愛いわけでしょそれで、両親や家族にいっぱい愛されてそこそこお金のある家に生まれたら、もう猫っ可愛がりされるわよね小さい時からそうなったらもう、生まれつき愛され守られるのが当たり前なんだって、本人は思い込んじゃうだろうし家のことも自分自身のことも、みんなお母さんたちにやってもらって、自分では何一つやったことがないなんて子も出て来るわそうやって何から何まで、全部誰かに助けてもらって、他人に依存してきた人生を歩んできた子だって、そんなに珍しくもないのよ

そういう苦労知らずな子だからこそ、この子みたいなフワフワとした可愛らしさを持ち続けているんでしょうしそんな、可愛らしさが目立つから、また悪い人たちに眼を付けられることにもなるのよ

あたしは知らないよ、そういう人は

寧が、克子姉に言う

寧ちゃんがお屋敷に来た頃には、もうお嬢様が経営を握っていたから香月様のお助けもあったしあの男も、うちに直接この子みたいな子を連れて来ることはなくなってたのよあの男のやり方ではビジネスとして成立しないから収益の見込めないことは、認めないって、お嬢様が香月様や他の監査役の方たちを通して、あの男に圧力を掛けていたから

ああ白坂創介のやり方では

愛さんみたいなタイプの女の子は、誘拐して来て、レイプしても

すぐに、衰弱して死んでしまうんだ

娼婦として長期間働けない子でないと、収益性が悪いという理屈で、ミナホ姉さんは、白坂創介に愛さんみたいなタイプの子を娼婦に堕とすことを止めさせたんだ

だから、あの男はそういう子たちは、うちじゃなくって自分の別宅に連れ込むようになったんだけれどね

白坂創介の別宅には、オレも行ったことがある

というか、家に火を付けて証拠になりそうな品を全て消失させた

あの別宅で大手広告代理店の部長だった白坂創介は、芸能人や芸能界に入りたい女の子たちを犯していたという

つまり、ミナホ姉さんに阻止されて、できなくなったレイプ行為をあそこで楽しんでいた

ほんとここ、数年のことなのよお嬢様が、あの男に対抗できる力を持つことができるようになったのは

かつては、圧倒的に白坂創介に分があった

それをミナホ姉さんは娼館の経営を立て直し、白坂創介がお屋敷を乗っ取る前から居た娼婦のお姉さんたちの支持を集め古くからの顧客を呼び戻し

少しずつ、少しずつ白坂創介の勢力を削いでいった

お屋敷にマルゴさんや寧を、お屋敷に住まわせることができるようになったのも、ミナホ姉さんの影響力が強くなったからだ

そして今年の5月に、ようやく白坂創介への復讐を果たした

ミナホ姉さん自身が、誘拐されて娼婦に堕とされてから実に16年が経っていた

ホントあたしがお屋敷に連れて来られた5年前は、まだ何もかもがメッチャクチャだったから

あたしも記憶に残っているわこの子みたいな、可愛いだけの子が心と身体を蝕まれて死んでいったことを

克子姉たちのように、娼館での辛い生活で生き残った人ばかりじゃないんだ

亡くなった人はたくさんいる

だからね、あたしはこの子みたいな子は、まあ、メンドウな子だっていうのは判っているんだけれど決して嫌いではないのよむしろ、後ろめたさがあるわあたしは、あの子たちを決して見捨てたつもりはないけれどでも、助けてあげられなかったからホント、この子はあの子たちに、よく似ているわ特に、このオドオドした眼がね

克子姉の愛さんを見る眼は優しい

あ、あの克子さんあたし、今の克子さんのお話のその裏の話は、よく判らないですけれどというか、それは知らなくていいと思っているんですけれど

可奈センパイだって、オレたちが白坂創介の娘である雪乃と仲良くしていることは知っている

おそらく、白坂創介にまつわる事件その無残な最期に関係しているだろうことを

でも、可奈センパイは自分自身で、オレたちの仲間になることを選んでくれた

それもオレたちの秘密を何もかも知るのではなく

知るべきでないことは、知らなくていいという、立ち位置で

この人のバランス感覚は、本当に素晴らしいと思う

でも、あたしでも今のお話から愛の何が問題なのかってことは、何となく判りますていうか、よく判りました

ススッと、上手に話題を、愛さんに戻す

まあ、確かにこの愛みたいに、極端に他者への依存が強い子はなかなかいないかもしれませんけれどでも、今時の普通の子は、多かれ少なかれ、こんな感じの考え方の子は多いと思います

そうだねいつでも、誰かが自分を助けてくれる、人が自分を助けてくれるのは、当たり前なことだって思っていて、自分から目的に対して積極的に向かっていこうとはしないむしろ、相手の方から自分に寄ってきてくれるのを待っているってタイプだよねそれもさ、チロチロと眼で早く、あたしが困っているのに気付いてってアピールだけしてくるっていうか

そうそういますよねー、自分の方から男の子に好き好き光線を出しておきながら、相手が告白してくるのを待っている子ってそのくせ、別れる時にはあの人が付き合ってくれって言ったから、付き合ってあげてただけよとか言うんですよ

ああ、判る判る元のあたしの同級生、今の3年の子にもいるのよ今、付き合っているカレシが、ストーカーみたいになっちゃって、あたし怖いんですぅぅって別の子に相談を持ち掛けていってそのまま相談した子と付き合っちゃうの前のカレシを振ってあなたよりも好きな人ができたから、バイバイってでも、その新しいカレシと何ヶ月か付き合ったらまた別の男の子に、今、付き合っているカレシが、ストーカーみたいになっちゃって、あたし怖いんですぅぅって相談して

あああ、判るぅぅアレですよね3年のダンス部の

そうそうそう、あの子

可奈センパイと寧の2人だけで、話が盛り上がっていく

どうして、あたしが付き合う人は、みんなストーカーみたいになっちゃうのかしらとか、本人は言っているけれどさそんなのねえ

そんなの自分のせいですよねっ本人が前のカレシと付き合っているのに、次のカレシのリクルートを始めてるんですよっだから、カレシがストーカー化しちゃうんですよねっ見張ってないと、何をするか判らない人なんですから

うん、あの子はホント、アリジゴクみたいな女だよねっ

ああ付き合った相手が、みんなストーカー化するのでなく

その3年の人が付き合った相手を、自分のストーカーにしてしまっているのか

大迷惑な人だよねえ周りにとっても

ええ、あたしもあの先輩が、男の子を食い散らしたせいで、男の子たちの人間関係が悪くなって廃部になったクラブを2つ知ってます

愛、あんたは、あんな先輩みたいになっちゃダメだからねっ

と可奈センパイは、愛さんを見るが

ううあたしあたしは

ええっと自分は、そんな人とは違うしそもそも、みんなが言っているみたいなおかしな子じゃないし何もかも、全部、間違ってるってこのお姉さんは言っています

ルナが、愛さんの心を代弁する

どうして、みんなであたしのことをイジメるのみんな、みんな嫌いだそうです

さて、どうするべきか

まあ、あの3年の先輩は論外だとしても克子さん、愛みたいな子は、このまま大人になったらどうなっちゃうんですかねえ

可奈センパイが、克子姉に尋ねた

まあ、そのうちテキトーな男の子に押し切られて、付き合っちゃうわよねこの子みたいに弱そうで、可愛いだけの女の子は狙われるのよいい加減なヤリチン男にね

ヤリチン男

そういうヤツらは、小狡いからねえちょっと気の利いた男なら、この子に影響力のある人例えば、可奈さんなんかに取り入って、この子との仲を取り持ってくれるように根回したりするわ外堀から埋めて、この子が逃げられないように囲い込むのよ

外堀から囲い込む

そしたら、誰もこの子を守ってくれる人はいなくなるから多分、この子、積極的な男の子の強い押しには、あっさり負けちゃうと思うのよねそういうオトコに対する対抗力も免疫力も持ってなさそうだし

ああ元々、強くて自分を守ってくれそうな人には、自分から寄っていくタイプだもんな

強気な男にはあっさりと、オチるか

そうなったらあっという間に、初体験よね男にグイグイと、どんどん押し流されていって

いやあのあたしそんなことしないです

そうあたしも、克子さんの言うとおりになると思うわよ愛みたいな子の場合は

可奈センパイが、愛さんに言う

まあ、続きを聞いてでも付き合おうが、セックスしようがこの子としては、本当に相手の男の子のことを好きなわけじゃないしていうか、こういう子の場合、他人を好きになっても、相手に献身的に尽くすなんてことはできないからどんな相手とでも、結局、大して長続きはしないのよまあ、相手のヤリチン男だって、可愛い子だから、一発、食っとくかぐらいにしか思ってないし基本は、小狡いだけの自己中心野郎だからね大げんかしてポイ捨てよそこそこセックスを楽しませてもらったら、もういいかって感じよね

ああヤリチン野郎って、そういう発想ですよね

可奈センパイが、ウンウン頷いている

で、1人目のヤリチンが去ってったら2人目が、この子の前に現れるのよ空いているんなら、オレもって感じでねそうやって、あなたの身体の上に何人もの男が通り過ぎるのよホントは遊ばれているだけだし、ヤリチン男のオモチャにされているだけだけどねそのうちには、ヤリチン軍団の中で次はお前が行けよとか言われてみんなのお便所にされちゃうのよ

そ、そんなのち、違います

そうかしらあたしには、すっごくリアルに聞こえるんだけれどさ

不安そうな愛さんに、可奈センパイは言う

そうやって、何人もの男にヤられまくっていくうちに今のあなたの可愛らしさなんて、消え失せちゃうわよまあ、下地は美人のまんまでしょうけれどヤサグレて、みっともなくなってくわあれね動物園の檻の中で、神経をやられて円形脱毛症になったフラミンゴみたいな感じよね元は綺麗なハズのものだっからこそ、かえって無残さが目立つことになるわ

それもリアルだわ

可奈センパイの言葉に愛さんは、ゾッとした表情をする

まそれでもまだ、世話をしてくれるお母さんが元気なうちはいいわよでも、あなたを守ってくれる人がいなくなってしまった後はあなたみたいな子は、急激に劣化するわよおしゃれもお化粧も、自分1人ではちゃんとできないんでしょうからただでさえ、どんどん 年だけ取って、若さも瑞々しさも失っていくんだしね

克子姉は、さらに愛さんを追い込んで行く

そうねそれでも、25歳までに結婚できたら、まだ違うかもねそれも、お母さんに何とか、お金持ちの人を探してもらってまだ、あなたの可愛らしさが残っているうちにゴールインできちゃえば

け、結婚に、25歳までに

そうよあなたみたいな、ポワワワーンとした可愛らしさは、25歳が限界よそれより上で、まだそんなオドオド・キャラやってたらそういうのが好きなマニアしか寄って来ないわよ可奈さんとかはマニアは好き

克子姉が、可奈センパイに尋ねる

間に合っています

寧ちゃん、可奈サンに座布団1枚

寧が、その辺にあったクッションを、可奈センパイに手渡す

可奈センパイは、そのクッションを自分のお尻の下に敷いて

でそれから、愛はどうなります

えーとね

克子姉は先を続ける

何とか結婚できたとして今のお母さんの代わりに、お金持ちの旦那さんに依存することができれば、この子としては幸運なんでしょうね

あ、あたし結婚が幸運

あでも、やっぱりダメか

ええうっ

突然の克子姉の言葉に、愛さんは絶句する

うーんあなたみたいな子の場合は結婚生活は、長くは続かないわよねほら、あなたって、結局、自分のことだけが大好きなわけだから自分の奥さんが、自分のことを全然愛していないって気付いたらどんな旦那さんも、離婚を決意するんじゃないかしら特にお金持ちならあなたがダメなら、次を探せばいいわけだし

どんどん克子姉は論理《ロジック》を使って、愛さんを追い詰めていく

ほら元芸能人でさ、IT関連社長とか、青年実業家と結婚した女の子たちはみんな、そんな感じで離婚しているじゃない結局、お金だけじゃ上手くいかないのよそれに、今時の男はさどんなにカッコ良いことを言っていても、イザとなると、あなたのお母さんのようにはあなたのことを守ってはくれないわよあの人たちだって重荷になれば、あっさりとあなたのことを切り捨てるわ結婚相手だって、結局は他人なんですからね

愛さんは落ち込んでいる

本当に、このテキトーなシミュレーションが、自分の未来を指摘していると思っているんだ

この子本当に、メンタルが弱いな

で、離婚したのが20代後半から、30代過ぎぐらいだとするわよねその頃のあなたは、どんなになっていると思う

学生時代から、次々とヤリチン男たちに弄ばれてバツイチもう、お肌の張りもなくなっている今の可愛さなんか、欠片も残っているわけがないわあなたのご両親も、もう高齢であなたのことを助けてはくれないそんな女、その先、誰が相手をしてくれるのかしら後は醜く老いていくだけよねどうするあなた諦めて、死んじゃう

今時の女性は20代後半から、30代なんて、まだまだみんな綺麗だっての

でも、16歳の愛さんは

今現在、とっても瑞々しい潤いと可愛らしさに包まれている愛さんは

克子姉の言葉をあっさりと信じてしまう

あ、あ、ああたしあううう

あたし、どうしたらいいんですって聞いていますけど

ルナが翻訳する

知らないわよあなたの人生だものあたしが知ったことじゃないわ

克子姉はフフッと笑って愛さんを突き放す

ほ、星崎せ、先輩

愛さんは、可奈センパイに振り向くが

ゴメンあたしも、愛の人生にまでは責任持てないし持ちたくないていうか、愛がヤリチン男にと付き合った段階で、関係を断ち切るわよ

可奈センパイも、愛さんに冷たい

あううっあのでもあたし

そんな人とは、お付き合いしませんって言っていますけれど

愛さんの言葉をルナが代弁する

今は、そうでもそのうち、そうなるわよ今のまんまの他人に頼ってばかりの愛ならさ

きっぱりと可奈センパイは言った

うんそうだねえ今の愛ちゃんみたいにずっとオドオドして、誰かが助けてくれるのを待っているってのはさ言い換えれば、常に人に自分の弱みを見せているってことでしょ

弱みを晒している以上は悪い人たちの食い物にされるのは、仕方ないことだってば隙を見せれば、襲って来るのは当たり前だから世の中って、厳しいから

そうねホント、愛の場合は今まで、たまたま運が良かっただけなんでしょうねでも、こんなのずっと続くわけないわ悪い人っていうのは、どこにでもいるんだから

今、愛さんを取り囲んでいるオレたちは

間違いなく、悪い人だ

で、でもあ、あのあたし

あ、いいの、いいの愛ちゃんの意見とか、あたしたちはどうでもいいからっ

寧が、ニヒッと笑う

だって、愛ちゃんはどうせ、自分からは何もしないもの今だって、そうやって弱い自分をあたしたちに見せて、どうにか助けてもらおうとしているだけでしょ自分から、自分自身を変えていこうっていう意思は全然無いんだよね

あううう

というよりこのお姉さんの場合は、自分の何が悪いのかもなぜ、自分が変わらないといけないのかもどうしたら、自分を変えることができるかも全て、理解していないみたいです

そりゃ、そうだよこんな風に、切羽詰まって自分の人生を顧みたことが、今まで一度も無かったんだろうからさっ

寧は、そう言ってオレを見る

だからこの子に、自己改革を求めるのは無理だよヨッちゃん

克子姉から、自分の暗い未来についてのシミュレーション結果を聞かされて

それで、不安になってはいるけれど

だからといって、自分の生活を改めようとか

自分の人生について、もっと色々と考えてから行動しようとかは

思わないんだろうな

結局、この子は頭でものを考えて生きている子じゃないから肌であ、何か今のあたしはヤバイかもって感じたら、助けてくれそうな人に寄っていくただ、それだけで世の中を渡って来ちゃった子だからさっ

そうね愛は、自分からはどうにもならない子なんでしょうね

寧、可奈センパイ

じゃあ、どうするのオレたちは、このまま愛さんを放り出すのか見捨てるの

オレの言葉に愛さんが、ブルッと震えた

いや、オレの言葉の内容を理解しているんじゃない

ただ単に見捨てるという言葉に、反応しただけだ

それはあなた次第よ

あなたこの子が欲しいどうする

今の愛さんはね言ってみれば、道に落ちている500円玉みたいなものなのよ

愛さんが500円玉

見ての通り今のこの子は、可愛いわこのまま、放っておいたらこの可愛らしさは、萎れていくだけでしょうけれど、あたしたちならもっと輝かせることができるわ

さっき、あたしはこの子にあなたの人生なんだからって言ったけれどどうせ、この子、自分の人生を失敗するわよそれは、あなたももう判っているわよね

オレは愛さんを見る

この期に及んでも下を向いて、うつむいているだけ

誰のことも、自分からは見ようとはしない

相変わらず、おどおどしてか弱い自分をアピールしている

誰でもいいから、自分を助けてくれる相手を待っている

ただ待っているだけ

こんなんでやっていけるハズがない

こういう子たちもいるのそして、ただ可愛いだけの子には、こういう子が多いのあなたにだって、助けられないわよだって、自分から助かるための努力はしないんだからその方法も、どうしてそうしないといけないかも理解できない子なんだから

だから、愛さんを見捨てろってこと

このまま放り出せと

違うわ世の中には、こういう箸にも棒にもかからないどうしようもない子がいるってことを、まず理解してあなたも、寧ちゃんたちも

寧と可奈センパイそれに、イーディとヨミとルナが頷く

でも、愛さんの可愛らしさには価値があるわよね多分500円玉と同じくらいの価値だと思うけれど今のこの子は、本当に道端に落ちているだけの子なのよあなたは、この子拾う

オレが愛さんを拾う

あなたが拾わなければきっと、誰かが拾うわそれは、さっきのあたしの馬鹿話の通りのヤリチンのクソバカ男かもしれないしたまたま、良い人に巡り会うかもしれないそれは、判らないけれど

あー、克子お姉ちゃんあたしは、ヤリチンだと思うなー

あたしも、そっちに賭けます

寧と可奈センパイが言う

まあ、何にしてもあなたが拾わなくても、誰かがこの子を拾うわそして、その結果、幸せになろうと不幸になろうとあなたには、一切関係が無いだって、あなたはこの子を拾わなかったんだから

でも、今はあなたは、決めることができるわこの500円の価値しかない、可愛いだけの女の子を拾うか、見捨てるかあなた自身で

あ、あのあたしあたしは

愛さんが、何か言っている

ごめん、ただパニックになっているだけだからボクにもよく読めないです

ああ、ただ肌で感じているんだ

このままだと、自分が大変なことになっちゃうんじゃないかって

でも拾うって言っても

オレが拾ったら、愛さんはどうなるんだ

判らないのヨッちゃんあたしたちには、ヨミちゃんがいるんだよ

はーい、ヨミでーす

ヨミがニコッと微笑む

この愛ちゃんはさ自分というものが、全く無いんだよ自分でこの先どうしたいのか、どうなりたいのかのイメージもプランも、何も無いただ、ポワワワンと、こんな風になればいいなーって夢想しているだけの女の子なんだよ

だからこそ、オレはオレたちは、愛さんに何もしてあげることはできない

愛さん自身が、何も持っていないからだ

例の愛さんが好きだというテニス部の先輩を今のカノジョと別れさせて

愛さんとくっ付けたとしても

愛さんは、オレたちに感謝すらしないだろう

ポワワーンと何となく望んでいたら、いつの間にかそうなったとしか、感じない子なのだから

だからオレたちにはどうすることもできないじゃないか

えー、何でヨミできるよっ

ヨミならこのお姉さんの意識から、変えることができるんだから

巫女の従わせる力か

わたくしなら、このお姉さんを全然、違う人に変えられるよそれこそ先生の望む通りに

オレの望む通りに

そういうことよこの可愛いだけとか取り柄の無い子はあなたの望み通りに、改造することができるわ

でもそんなこと

してもいいものなのか

だから言ったでしょこの子は、道に落ちている500円玉だって拾って、活用するかどうかは、あなた次第よ

でも、あなたが拾わなければ、誰かが拾うそれだけよ可愛そうだとか、思わないでねこの子が、そもそも何も無いことが問題なんだから

相変わらず、下を向いて震えている

オレたちの会話に怯えているんじゃない

ただ、この緊迫した状況に恐れているだけだ

あなたが、いらないならそれでいいわあたしも寧ちゃんたちも、この子からは手を引く後のことは知らないわこの子が、この先どうなろうとね

もう一度克子姉は、オレに言う

これからのあなたは、何度もこういう選択を迫られるのよそして決めないといけないの拾うか拾わないかそう思って決めなさい

ヨッちゃん、正直になろうよ

もう一度、愛ちゃんをよく見て

可愛いよね正直に答えて、愛ちゃんとセックスしてみたい

愛さんが、ブルルっと震えて驚きの余り、オレを見る

ああ、こういう眼をしているんだ

正面から見ると

二重の大きな綺麗な瞳をしている

この顔を、セックスで感じさせてみたいな

オレは、愛さんの笑った顔も見てみたい

やりたいよ、セックス

だから拾うよオレは愛さんを

待ってましたっ

ヨミが、パンッと手を打ち鳴らす

ルナが、ヨミの肌に触れて力を加速させる

びっくりした愛さんがヨミの眼を見た瞬間

ロック・オン

巫女の力が迸るッッ

付き合った男を次々とストーカ化させる女は実在します

しかも、男は途切れない恐ろしい

母に付き合って、新橋演舞場で芝居を観てきました

というか、母は店をやっているのですが

区の商店街連合会の貸しきり観劇会でした

区長の挨拶から、始まるという

わけがわからない

開演時間は4時からなのですが

母チケットは、劇場へ行ってから引き替えてもらう方式だから

母だからあなた、午後1時30分に行って引き替えてきて

私え、何で開演は4時なんだろ

母せっかくなら、なるべく良い席で見たいじゃない

というわけで、昼前に都知事選挙に行って

それから1人で先行して新橋演舞場へ

でも、あの辺は何も無いんですよね時間を潰せるところが

雪が残っていて、寒いし

私ところで、今回は雪で一緒に観に行くはずの人が来られなくなったって言ってたけれど

母そうよ

私もしかして毎年、家族に内緒で、この観劇会に来てた

母まーね

商店街でこんな会があったなんて、一度も聞いてなかったもんなあ

806.喜代原愛 / 手間の掛かる女

愛さんがヨミに心を掴み取られるっ

オッケーイうんとねあなたは、これからわたくしの言うことには、何でもその通りにしなくてはいけませんここまで刷り込み《インプリント》ッッ

うぎゅっ

ルナが背後からブースト・アップした、ヨミの従わせる力は強烈だ

はい、判ったらお返事っ

ニコッとヨミが、愛さんに微笑む

愛さんは震えながら、答える

その眼は、ヨミを見たままだ

視線で、眼力で愛さんの心は、ヨミに刺し貫かれて身動きが取れなくされている

で、先生この先は、どんな設定にする

設定

兄さんの望むようにこのお姉さんの心は、改造できるから

ヨミの背中に手を当てて、ルナが言った

ヨミは愛さんを見つめたままだから、オレの方を振り向くのはルナ

今のこの姉妹は感覚を共有し合っているんだろう

ホントに改造とかできるの

可奈センパイが、驚いて尋ねる

できるんだよねっもう、どんな設定でのどんなキャラにでも変えられちゃうよっヨミちゃんたちの力は凄いんだからっ

寧が、オレの代わりに答える

へえ、それじゃあ愛を、ノブに絶対服従の奴隷少女とかにしちゃうこともできるの

うっっっ

愛さんが、ビクッと震える

全然、余裕でできるでしょあ、でもヨッちゃん、そういう献身的な愛の奴隷は、もういっぱい持っているもんね例えば、あたしとか

呆れ顔の可奈センパイ

なぁに、何か文句があるのっ

いや、だって寧さんは、ノブの愛の奴隷っていうよりノブの方が、ペットの愛犬みたいに寧さんに懐いているじゃないですか

えっ、嘘っ可奈ちゃんからは、そう見えるのっ

見えますよホント、いつも、寧さんの方がノブに**してって言ってノブが、言われた通りにやってるじゃないですかノブは、一度も文句とか不平とか言わないし

いや、ヨッちやんはあたしたちの誰にも、不平や不満やグチとか言わないよっ

それでもノブの方が飼われているみたいに見えてますけれど

まあオレは、みんなに命令とか、あんまりしないから

というか、オレが何か命じる前に、みんなどんどん自分で考えて、何か始めているし

えーと、先生の愛の奴隷でしたらヨミがそうですから

ヨミとルナが、可奈センパイに言う

アタシもなのネ

克子姉とイーディも、そんなことを言い出す

ということで寧ちゃんと可奈ちゃん以外は、みんな愛の奴隷ということになりました

おどけた口調でそう言う克子姉に、可奈センパイが

ちょっと待ってそういうことなら、あたしだってノブの愛の奴隷よそう言う宣言した覚えがあるものっ

ずるい、可奈ちゃんあたしだけ、除け者にするつもりなのっ

もうそろそろこのお姉さんの設定を決めて下さい

呆れた口調で、ヨミが言った

その通りだしかし

確か一度、心を変えてしまったら、もう元には戻らないんだよな

はい、先生MAKE OFではなくMAKE FROMです

ヨミが、答えた

確か、MAKE OFは作られた元の材料に戻せるもので

MAKE FROMが作られた原料に、もう戻せないものだっけ

木で机を作るはMAKE OFで

ブドウからワインを作るはMAKE FROM

机はバラせば、木のままだし木の本質を残しているけれど

ワインは、ブドウに戻すことはできないそのもの自体が、変質してしまっている

清美叔母様の時にご覧になった通りですわ

巫女の力で変えられてしまった心と記憶は2度と元の状態には戻らない

オレたちは、そのことを清美さんの悲劇でよく知っている

狂って歪んでしまったからこそ、ジッちゃんは清美さんが自死する方向へ導くしかなかった

かけられた力が解けたら、元の状態に戻るなんてマンガの世界だけだものな

でも、一度刷り込んだ設定の上に、別の設定を乗せることもできますわ

でも、それは再修正でしかない

大きく変化させた心のベクトルは、全面的には変更し直せないだろう

どうしたら、いいのかな

オレはヨミの眼を見つめたまま、震えている愛さんを見た

どんな設定を施すことが、この人にとって最良なのだろうか

環境が習慣を作り、習慣が人生を決めるって言うわよね

まずもう一度、確認しておきましょうこの子が、どんな子なのか

この子の場合は、環境と習慣で家族、特にお母さんに守られすぎて今まで育って来たから人に依存するだけの、自分では何もできない子になってしまっているわ

しかも、少しでも心にプレッシャーを感じたら、パニックを起こして思考停止に陥るだけメンタルは、極端に弱いホントどうすることもできない子よね

愛さんは、自分では、今の自分を変えたいとか全然、思ってこなかったんだろうな

今までは、困ったら誰かが助けてくれたわけだし本当に、どうしようもなくなったらお母さんに泣きつけば良かったんだから

自分にとってキツイことに耐えるとか、ガマンするということを全然、体験してきていない

何でも他人にやってもらって来ているから眼の前に起きていることを、自分で対処することもできない

ていうか、感情のままに生きているだけで世の中を、客観的に論理的に見る眼に欠けている

数日前のメグがこうだったからよく判る

ただメグは、人に対して依存しないで、自分の内面にひたすら溜め込むタイプだから

自分の思い通りにならない苛立ちと不安をただただ抱え込んで、バンバン爆発させていたんだよな

あたし、思うんだけれど結局のところちゃんと話したら、判ってくれるとか丁寧に教えてあげたら、理解してくれるっていう考えが、大きな間違いなのよねそれこそ、戦後の民主主義教育の幻影よねゲンジツにはさ、判らない子は、どれだけ説明して判ってくれないもの話し合いでは解決しないのよ自分の望みとゲンジツが違っていたら、もう論理的な思考を完全に停止して、誰が何を言おうと耳をふさいであーあー、聞こえなーいってなっちゃう人が多いんだからそんなの話し合いでは、何も解決しないわよ無駄な時間だけが浪費されるだけで多くの人間はさ、冷静に、相手の言うことを良く聞いて、人の考えを理解しよう、尊重しようなんて奇特な人より、何これ、気持ち悪いあたしの気分が悪くなるような話は、あたしに聞かせないでそうじゃないなら、あたしのことは放っておいてって反発して、ひたすら意見の違う人に敵対するだけの人の方が多いんだから

そうだメグも、延々と何度も説明しても、全然判ってくれなかった

理屈で論理的に、何度も話したのに

あれは、結局、メグが寧やみすずとのポジション争いで、このままでは自分の立ち位置がなくなってしまうと、不安を感じていたから

このままでは、いずれ自分はオレ見捨てられるんじゃないかっていうメグの不安感だけがどんどん強くなっていたから

メグは、寧やみすずの言葉を最初から、聞かないようにしていた

それで唯一、甘えられるオレに当たっていた

これは最終的に、月子がメグに自分のグループのサブ・リーダーというポジションを用意してあげることで、何とか解決できたんだけれど

これは、全部メグの心の中だけでの問題だったんだよな

寧やみすずは、決してメグを軽々しく扱っていたわけではないしむしろ、妹として気遣ってくれていた

ただ、メグの方が

寧やみすずに対して、ライバル心を持っていながら

それなのに、メグ自身が自分みたいな女の子では、あの2人に立ち向かえないと勝手に落ち込みまくってしまって

もう、どうしょもないくらい1人で、空回りしまくっていた

だから、寧とみすずに対抗する派閥のリーダーは、自分でなく月子であり

メグ自身は、月子の副官を務めればいいのだと提示されたらメグの心の不安は解消された

それなら、受け入れられる自分に丁度良いポジションだと、メグが納得できたから

いや、それだってメグ1人の心の中での納得だ

オレたちは、ただハラハラして見ていただけで

人間て、ホント難しい

理屈じゃないから

論理的では無い思考や感覚を基にして、生きているから

どれだけ論理的な話し合いを繰り返しても何も解決しないことが多い

論理的な話し合いとかじゃなくって時には、大きな力をブチかまして、その人の世界を壊さないといけないってこともあるんだよな

メグの場合だって月子が圧倒的な巫女の力を見せて、メグを屈服させたという伏線があった

あれが閉じ籠もっていたメグの固い心の殻を、打ち壊したのだと思う

そうね1人の人間の中で、滞って、空回りしているモノを破壊するためには時には、暴力的なアクションも必要よただし

判っている責任は、オレが取るよ

愛さんだって自分の小さな世界の殻に、閉じ籠もっているというではメグと同じだ

それをオレがヨミの力を借りて、ブチ破る

オレには、このまま愛さんを見捨てることもできた

愛さんはこのまま、自分の殻に閉じ籠もったまま色んな人間に、弄ばれてオレの知らないところで、生きていくこともできたんだ

でも、オレは拾うことにしたんだ

この人の持つ価値を、オレは認めてオレがこの人を欲したんだ

だから、この人の未来についてはオレが責任を取らないといけない

兄さん、あんまり考えすぎるのも、よくないと思うよ

オレの心を読んで、ルナが言う

そうこのお姉さんが、自立できるようになったらまた、サクッと心を変えてしまえばいいんですものキャッチ&リリースですわ

ルナと心がリンクしているヨミも、そう言う

先生が、このお姉さんを育ててその代わりに、いっぱいセックスして楽しませていただいてで、ちゃんと生きていけそうに育ったら、外の世界に放流すればいいんですわ

ヨミ魚釣りじゃないんだから

そんなことを言うのならオレは、ヨミを先に放流するぞ

あら、それは無理ですわだって、ヨミはもう先生がいないと生きていけない身体ですからわたくしは、一生、先生のお側にいますものっ

兄さんボクたちは、このお姉さんとは違いますだってボクたちは自分の意志でも兄さんの奴隷として生きていくことを選択したんですボクたち、自分で決めたんですよ

そうですわっヨミだって

ルナとヨミは頬を赤らめて、そう言う

ヨミもルナも自分で選んだんだ

だけど、今の愛さんは自分で何も選べない子だ

だから、今はオレが強制的にオレの女にする

愛さんが、いずれ自分自身で、自分の人生を考えて決められるような子に成長できた時に

改めて、彼女自身でオレとの関係を選択させればいいんだ

ということはつまり

愛さんの心をイジルのは、最低限にしよう

オレは決めた

えー、ヨッちゃんのことが大好きで、ヨッちゃんのことを見ただけでハァハァして、お股をトロトロに濡らしちゃうような女の子にだって、変えられるんだよっどんなセックスも、全部、ウエルカムな子に

そういうのはもう、居るから

みすずとか美智とか

とりあえず、オレに絶対服従それから、オレがシャッフルって言ったら、頭の中が気持ち良くスッキリして、オレの命令を聞く状態になる今は、それだけでいいや

オレはヨミに言う

この子の場合、すぐパニックになって思考停止になるのが最大の問題だからそうなったら、全部頭の中のこんがらがった物事を吹っ飛ばして、一度、真っ白な状態に戻るようにさせた方が良いと思うんだ

ああ、コンピューターがハング・アップしちゃったら、再起動させるみたいなことね

可奈センパイが、頷く

そうそう、その再起動できるか、ヨミ

はーい、やってみますルナ、サポートお願い

アタシも気を送るネ

ヨミの後ろに、ルナとイーディが付く

オーケイ、All Rightお姉さんわたくしの眼を見て下さい

愛さんの瞳が大きく見開かれる

巫女の力が、発動する

はい、刷り込み終わりっ

ヨミが支配の糸を断ち切る

愛さんは、苦しそうに大きく息をしていた

汗が首筋に光っている

大丈夫か愛さん

オレは、前へ出る

な、な、な何をあ、あ、あたしに

愛さんは、早速、テンパっている

空回っているな

表現は全然できていないけれど、心のアクセルは踏み込まれてギュンギュン激しく回転している感じだ

ああ、このままでは過呼吸で倒れるかも

シャッフル

オレは早速、魔法のワードを口にした

スーッと、愛さんの呼吸が穏やかになる

安心して下さいここにいるのは、兄さんですから

ルナが、愛さんに言った

兄さんのシャッフルという声を聞くと、あなたはたまならく穏やかな気持ちになるんです

顔色も良くなった

ていうか、最初に会った時よりも、いい顔になっているぞ

ああ、そうかあの時は、柔道部の連中のことでオドオドしていたんだものな

もう、オドオドしないでいいんだえっとオレがいるから

愛さんは不思議そうな眼で、オレを見ている

これからは、何か困ったことがあったら、オレに相談しろたいていのことは、オレとオレの女たちで何とかするあ、もちろん自分で解決しないといけないことは、助けないからなちゃんと自分でやれよそれも、解決するから

愛さんは、ポカンとした顔で、オレの言葉を聞いている

判ったか判っているのか返事をしろ

あ、あのあたしああう

少し強く言ったら、またパニックを起こす

はぁぁ

もう一度、再起動だ

一度、深呼吸しろ

命令だゆっくりと深呼吸しろ

すると、愛さんはオレの命令通りに、ゆっくりと深呼吸する

うん設定は効いているんだな

今はすぐに、パニックを起こしやすいだけで

少しずつ、慣らしていくしかない

いいか、慌てなくていいから今からは、ゆっくりと穏やかに、そしてハッキリと話せオレに、何を言っているのか良く判るようにどう言えば、思ったことが通じるのかを、ゆっくりよく考えてから話すんだ

今までの愛さんは人のことを考えていなかったから

このオドオドした話し方は、相手に察してくれ、判ってくれというアピールだけで

ちゃんと、自分の思っていることを伝えたいという、相手への思いに欠けていた

これは、オレの命令だからな急がなくていい慌てなくていいだけど、何でもオレに判るように話せオレに、伝わらなかったらどんなことも意味が無いんだからな判ったか

よし、ゆっくり言葉が出た

ええっとそれじゃあ、まず

何から話そう

オレのこと知っているか

そう言えば、愛さんはずっとオレのことは無視していた

可奈センパイや、寧の方ばかり気にして

か、顔だけは知っています学生食堂のパン屋さん

ああ、それだけかやっぱり

何で、パン屋さんが星崎先輩と一緒に居るのか、よく判らなかったけれど

なるほど元・不良少女の寧や、格闘異邦人のイーディを、可奈センパイが連れてきてくれたことは理解できていたけれど

何で、オレも付いてきたのかは判らなかったんだ

それで、オレが一緒に居ることはずっと変だなって、思っていたんだ

でも、可奈センパイの手前、言い出せなかったんだろうな

愛さんは、メンタルが弱いから

いいえそうじゃなくって

あなたのことは別に、どうでもいいかなって思っていたから

ああオレのことなんて眼中に無かったんだ

そうかまあ、いいやオレは、吉田良信そうだな、オレのことは吉田くんて呼んでくれ

愛さんとは、同じ学年だし

この学校の生徒は、みんなオレがメグと婚約していると思っているんだから

誤解を招かない呼び方にしておいた方がいいだろう

はいでも

えオレへの絶対服従を設定したんじゃないのか

あなたを吉田くんと呼ぶのはいいですけれどでも、何で

服従は、しているけれど疑問なのか

愛と吉田くんは友達じゃないのに

そうだな友達じゃないよな

友達になりたいの吉田くん、愛の友達に

ああ、基本的な思考が、こういう上から目線なんだ

子供の頃から、ずっと可愛い子だったから

オレみたいな男は、みんな自分に擦り寄って来るものだと思っている

まあ、友達は友達だけどちょっと、特殊な友達になりたいんだよ

少し脅かしてやろう

ど、どんな

愛さんの顔が、曇っていくオレを警戒している

ああ、セックス・フレンドだよ

オレは軽く言った

オレは、愛さんと親しくセックスをする友達になりたいんだ

えっあうううっううううっ

パニックを引き起こしそうになるから

愛さんは、大きく深呼吸する

だから、オレと愛さんは、親しくセックスをする友人関係になるそれも、オレ以外とはセックスさせないからオレがいいと言わない限り、愛さんの身体はオレが好きに玩ばぶことになるから

うくくぐっ

大変だ

今の判ったよなオレの命令は、絶対だ今から、オレと愛さんはセックス・フレンドだからな

愛さんを無理矢理、オレに惚れさせるとか

恋愛感情を持たせるような、設定はしない方が良い

それだと、後で放流することはできなくなる

いいな、判ったな愛

オレは、呼び方も愛さんから愛に変えることにする

うくくぐっ、うくくぐっ、あああっ

愛は、オレの命令ゲンジツを受け入れられず、また思考停止に逃げようとする

はぁぁうっ

でも、オレが再起動を命じれば

心は穏やかになり、頭はスッキリ冴えてしまう

判ったか、どうかだけ聞いているんだ

愛は

吉田くんの言っていることの意味は判りました

ああ、またうつむいて

オレと話すときは、必ずオレの眼を見るこれも、命令だからな

オレは、愛がパニックにならないように穏やかに言った

判ったら、必ず判りましたって答えるこれも、命令だ

あうう

愛は、静かに顔を上げオレの眼を見る

わ判りました吉田くん

うん、まだ不安げだけど可愛い眼をしているな

愛が今判ったことを、オレに伝えればいいんだ

はい吉田くんとお話をする時は、必ず、眼を見て話します

判った時は、必ず判りましたって答えます

もう一つだ

愛は、身体を震わせる

ただ事実だけを言えばいいんだそれはもう、そう決まってしまったんだから愛にはどうすることもできないことなんだろ

だったら愛には、何も問題は無いんだからそういうものなんだとして、ただ決まった事実だけをオレに伝えてくれ

愛がオレを見る

えっあのあ、愛は愛は、吉田くんの

ゆっくりと喋るオレの眼を見て

吉田くんのせ、セックスセックス・フレンドみたいです

みたい事実はどうなんだ

ああうううっ

何回でも時間をかけて理解させないといけない

事実だけを言うんだ愛

愛は吉田くんのセックス・フレンドですくうううっ

愛の眼から、ポロポロッと大粒の涙が噴き出す

オレは、その涙も強制的に止める

ここで泣かれたら、また思考が止まるから

今からそうなるんだよな

もう一度、教えてくれ愛は、オレの何になるんだ

半べその顔で、愛は答えた

愛は、吉田くんのセックス・フレンドになります

よし、今度はパニックに陥らない

よろしく頼むな愛

は、はいよ、よろしくお願いします

ということで、ようやく陵辱タイム

ホント、手間の掛かる女ですアホだし

最近、気付いたこと

去年、大々的に製作されながら、大爆死した実写版ガッ*ャマン

でも、その関連グッズは驚くほど少ないということ

普通なら、玩具とかゲームとかもいっぱい出すはずなのに

本体の宣伝費の残りで、クロ*ズを作っただけ

劇場で売る小物ぐらいで外では何の動きも無い

ガッチ*マンなのに

人形とか飛行機とか、幾らでも商品化できるものはあるのに

関連会社は、爆死を予想していた

監督は絶対に大当たりして続編が作れるはずだと公開まで余裕をカマしていたのに

ホントに怖い時代だと思います

ダメだ、これはって内心では思っているのに、プロジェクト自体は誰にも止められないんだから

ただ、製作の最中からみんな判っていたんだ

これは当たらないって

だから誰も余計なグッズは作らなかった

今もWUGという、どうしてこんなことになったプロジェクトが進行していますし

何でなんですかねえ

どっちも、結局はモノになりそうな企画を、トップの人間が暴走して台無しにしているだけなのに

どうして、誰にも止められないのか

大金が掛かっているはずなんですけれどねえ

807.喜代原愛 / 面倒なファースト・キス

じゃあ、まずキスからしましょうか

克子姉が、オレに提案する

あううっあのあ、あ、あたし

愛はまた、またパニックに陥る

きゅうううっ

緊張して張り詰めた心と肉体がゆっくりと解けていく

ほら、オレの方を見ろよ

愛の大きな眼が、オレを見る

オレたちは、もうセックス・フレンドなんだからキスぐらいするのは当然だろ

で、でもあ、あのあたしは愛は

愛は何なんだ

そういうこ、ことはそ、そのあの

ちゃんとオレの眼を見たままでいろ

は、はいうううっ

キスも初めてなんだろう

それぐらいは、見れば判る

それじゃあ、何がいいたいのか全然判らないぞちゃんとオレに判るように話せよ

察してくれ、言わなくても判ってくれと相手に依存するのは、もう止めさせる

愛はまず、自分の気持ちをちゃんと話せるようにならないといけない

人任せにするのではなく、自分自身で

このまま人に依存し続けたら結果が上手くいかなかった時に、その人が、あたしがそうして欲しいんだと思い込んで、勝手にしたことあたしは知らないと、自分自身は責任を担わなくても済むだろう愛自身の心の中には

自分は、他者との関係の中で起きたことに責任を感じたくないから

愛がわざと語尾をボカして、明瞭に喋らないのはそういう効果を狙っているということでもあるんだと思う

気弱で、オロオロしているだけだけれど同時に、こういうズルさも持っている

こんなことを続けていたら、愛はいつまでたっても自立できない

人に頼り続けながら自己の責任からは逃げ続けるだけのダメな女になってしまう

言葉で、ちゃんと伝えてくれオレはあんまり頭が良くないからなハッキリ言ってくれないと、よく判らないんだよ

オレは、愛の眼を見て告げる

オレと愛は、もうセックス・フレンドなんだからこれからキスするし、その後はセックスもするえっと今日だけじゃないぞオレが望んだ時は、いつでもどこでもだあ、それからオレの許可が無い限り、愛は他の男と付き合ったり、キスしたり、セックスするのも禁止だこれは、オレの命令だからな

ヨミの巫女の力が、愛に刷り込んだものの根幹はオレへの絶対服従だ

その従わせる力の設定が発動する

そ、そんなそんなの困りますっああうっうぐぐぐぐっ

一気にオーバフローしそうになった愛の心を再起動する

は、はふぅぅ、あぅぅ

大きく深呼吸する愛

ほら、今は頭がスッキリしているだろ今、オレに何を命じられたのか判っているよな愛と、オレはどんな関係だ

うううっせ、セックス・フレンドで、でも

でもじゃないそれが、事実だゲンジツだそうだな認めろろよ

よし、再起動を繰り返しながら少しずつ、前進だ

じゃあ、そろそろキスするぞ

あぅぅーそ、それはあ、あの

愛の心が、抵抗している

何が問題なんだ

そ、そのあ、あたしあ、愛はまだ、誰ともその

それじゃあ、判らないちゃんと、語尾まで言え

愛は、眉毛を八の字にして半べそをかきながら答える

愛はまだき、キスしたことがな、ないんですぅっ

うん、なるほどよく判った

オレは、愛の眼を見て頷く

そうやって、ちゃんと判りやすく話さないと、愛が何を言いたいかなんて、他の人には判らないんだからな

は、はいぃぃ

愛は、ハァと溜息を吐く

その隙を狙って

うん、じゃあ、愛の生まれて初めてのキス今からしような

あうううっううううううっ

またパニック

はふぅぅ

ハァハァハァと、大きく深呼吸する愛

どんなことだって、最初にする時は初めてなんだ仕方ないさあ、やるぞ

オレの言葉に愛は

大きな声で、叫んだ

そ、そういうことじゃないんです

ああ、そうなのかじゃあ、どういうことなんだ

オレは、わざとトボケる

あ、あのあたし、あたしにはさ、さっきも話したと思いますけれどそ、そのす、好きな人がいて

ああ、それは知っているよで、それが何だって言うんだ

うつむくな、ちゃんとオレの眼を見て答えろ

愛は顔を上げる

世の中は、ちゃんと言わないと伝わらないことばっかりなんだからな

愛に好きな人がいるのは、判ったでだから、何なんだ

判ってくれは、絶対に受け入れてやらない

うううそれは

愛は言葉を絞り出す

ファースト・キスはあ、愛はす、好きな人としたいので

したいので何なんだ

あ、あなたとは

あなたじゃないだろ

呼び方は規定したハズだ

吉田くんとはしたくな、ないです

何をしたくないんだ

よ、吉田くんとはキスしたくないのっあああうっ

パニックにまでヒートアップする前に、再起動しておく

うん愛の言いたいことは判ったつまり、愛はオレとはキスしたくないんだな

じゃあ、先にセックスするか

せっあうううううっ

精神と思考能力に、何度も負荷をかけて全力ダッシュさせる

こうしないと、愛の心は鍛えられない

キスが嫌なら、先にセックスだ当たり前だろ

愛は、オレをギッと睨み

せ、セックスもい、い、い、嫌ですあ、あ、あたし

ちゃんと話せ

あ、愛は吉田くんと、せ、セックスはし、したくないんです

そうか愛の気持ちが、やっと判ったなるほど、そういうことなんだな

オレの言葉に、ホッと息を吐く愛

でも、却下だキスもするし、セックスもするセックスなんて、愛を全身丸裸にして、身体中舐め回してから、処女膜をブチ破るからなっ

あ、あぐぐぐぐぐっ

はぁぁっ

何度も繰り返される精神の急激な緊張と緩和に愛は、苦しそうだった

眼に涙を溜めている

するって言ったら、するからな愛

それでもオレは、愛を追い詰める

な何で何でなんですか

愛は半べその瞳で、オレの眼を睨みながら言った

そんなのオレがしたいからに、決まっているじゃないか

平然と、オレは答える

オレは、愛とキスしたいし、セックスもしたいしたい時にしたいだけしたいだから、するんだ

あ、愛はしたくないんですっ

よし、良い傾向だ

ハッキリと、自分の気持ちを相手に話すようになっている

したくなくても、しょうがないだろ愛とオレはセックス・フレンドなんだから

オレは当たり前のこととして設定を話す

愛はセックス・フレンドってのは、何をする関係だと思う

率直に事実を答えろ

せ、セックスだと思います

そうだセックスするから、セックス・フレンドだで愛は、さっき宣言したよなオレとセックス・フレンドになるって、みんなの前で誓ったよな

オレは、オレたちの様子を見ている寧たちを愛に示す

証人は、幾らでもいる

そ、それはあ、あなたが

あなたって誰だ

よ、吉田くんが愛に無理矢理、そう言わせたから

苦しそうな愛

最後まで言えよ言わせたから何なんだ

あ、愛は言わせられただけでホントに吉田くんと、キスもセックスもしたくないのおっあああああっ

また再起動

はうぅぅ

思考停止に逃げることは、許さない

明瞭な思考状態に、引き摺り戻す

愛の気持ちなんて、関係無いんだよだって、オレたちは愛、オレとお前の関係は何だ

せ、セックス・フレンドです

オレたちがセックス・フレンドだという設定は、ヨミによって愛の心に刻みつけられている

ただのセックス・フレンドか

いいえ愛は吉田くんがしたくなったら、いつでもどこでもせ、セックスしないといけなくて吉田くんの許可が無い限り、他の人と付き合ったり、セックスしたりしてはいけないんです

何度パニックを起こそうと

オレが愛に下した命令は、愛の心と記憶に刷り込まれたままとなる

だから、諦めろ

で、で、ででも、あたしは

愛の気持ちがどうかなんて、オレの知ったことじゃないんだよ

世の中優しい人たちばかりじゃない

愛の気持ちを察して、何でも愛の望むように手を貸してくれる人ばかりじゃない

さあキスだ

あううううっあうううううっ

オレが近付くと、愛は恐怖にガタガタと震え出す

愛の震えが止まる

ほら、ちゃんとオレを見ていろ愛

愛の美しい顔が、オレを見ている

恐怖に少し引きつった蒼い顔だけれど

愛は可愛いな

ホント、可愛いよ愛は

オレは、硬直している愛を抱き寄せそっと、その柔らかな唇にキスをした

1秒

2秒

3秒

はわわわわわわわわわわっっ

突然愛が暴れ出す

オレのことを両手で、ポカポカと叩く

オレは急いで、愛から身体を離した

ほ、ホントにしたぁぁっ

愛が嫌だって言ったのにホントに愛にキスしたぁぁっっっ

ポロッポロと大粒の涙を零しながら愛が喚く

嫌いっ嫌い嫌い嫌いッッあんたのことなんかダイッ嫌いうわぁぁッッ

愛の涙が、ピタリと止まる

怒りに燃えていた心は、圧倒的な量の消火剤をブチ込まれて鎮火されてしまう

あ、あううう

動くな喚くなそのままだ愛

オレは、もう一度愛を抱き締めキスする

ううううう

うん、この子小柄だけれど

抱き心地は良い胸も結構あるな

オレはチュパチュパと舐めるように、愛の唇を吸っていく

力を抜け、命令だ身体をオレに預けろ怖いことはしないから

愛の眼は、まだオレを睨んでいる

だけど、オレの命令のままオレに抱かれて、好きに唇を吸われていた

愛舌を出すんだほら、命令だぞ

くううっ

小さな唇から生々しいピンク色の舌が出る

オレは、その愛の舌を啜った

あ、あううううううううう

愛は、オレにヤラレ放題になっていた

オレは片手で愛の首の後ろを支えてじっくりと、愛の口の中を堪能していく

シャッター音の方を見ると、寧がデジカメで写真を撮っていた

はーい、記念すべき愛ちゃんのファーストキス記録したよーんっ

ニコッと、寧がそう言った瞬間

あああっわががががががあああああっ

愛がオレにキスされたまま、暴れ出す

オレは、愛の唇から口を離し愛の耳に、そう囁いた

また、愛の心と身体がスワッと弛緩する

よーし、よし、可愛いぞ愛

オレは、再び力の抜けた愛を抱き締め

キスを再開する

今度は、身体も弄った

愛の細い背中を撫で下ろし丸いお尻の感触も楽しむ

抱き締めているから、おっぱいの方には手が回せないけれど

長いキスが終わるまで愛はパニックを再発させなかった

オレは、愛から唇を離す

オレをずっと見ていろと命じたまんまだから

愛の瞳は、オレを見つめたままだ

オレもすっかり脱力した愛の顔を見ている

な、何でこ、こんなことに

愛が、そう呟いた

さあなこれも、まあ運命なんだろうな

オレは、笑って愛にそう答えた

しっかしさ

ずっとオレと愛の様子を見ていた可奈センパイが口を開く

ノブって、ホント、面倒見が良いって言うかよく、そこまで相手をしてあげるよねえ

普通の男ならさ絶対服従なんだよもう、とっくに愛が泣こうが喚こうが、強制的にレイプとかしてるんじゃないの

そ、そうかそうなのか

ヨッちゃんはさ、手間が掛かるからメンドくさいとか、そういうのは全然考えない子だからねえ

時々、感服するわこの人の我慢強さにはメグちゃんや、他の子のことでも一度も、投げ出したりはしなかったものね

メグや雪乃や、最初の頃のマナや瑠璃子や、それから

オレの女は、みんな手間と時間の掛かる子ばかりだったもんなあ

だから、愛のことだってオレは全然、大変だとは思わない

マ、結局、アイもDarlingとのキスに慣れてしまったようダシネ

こうやってオレがまた、チュッと愛の唇にキスしても

愛は呆然としたまま、オレのキスを受け入れている

嫌がることも、パニックを起こすこともなくなっている

どうしたんだ、愛

オレが、愛の頬を撫でながら、尋ねると

何かもうどうでもいいんですあたし

愛はファースト・キス奪われちゃったからもう

ハァと小さく息を漏らす

それだけじゃ判らないよ何がどう、どうでもよくなったのか、オレに判りやすく説明しろこれは命令だからな

愛は、ムッとした眼でオレを見る

あ、あたしはファースト・キスは好きな人としてそれで、それで愛は、誰よりも幸せになるはずだったのにあ、あなたに

よ、吉田くんに奪われちゃったからだから、もう愛は絶対に幸せな子にはなれないんです

全然、判らん

論理が、あちこちで飛躍しまくっている

ああ、なるほどねホントに夢見る夢子のオコチャマなのね愛さんは

この子はね一度も傷を負わずに、完全完璧に綺麗な心と身体のまま、自分が幸福になれると信じていたのよ

だからつまり、この子はこの子の初恋の人とそれも、向こうからロマンチックに告白されてそして、夢のようなファースト・キスをしてそれからも、そのまま辛いことや悲しいことは、何も経験しないで一生、幸せに生きていけるって信じていたのよそういう人生ロードを自分は突き進むものだと、信じていたのよ

そんなパーフェクトな人生が、自分には待っているって信じていたのよしかも、それは、自分が何か努力しなくても、必ず幸せになれるように、あらかじめプログラミングされたもので自分は、何も考えずに、ヘラヘラ生きていれば、何もかも上手く行くってそういう風に思っていたのね

全然判らないオレには

多分、これまでは、ずーっと、愛ちゃんが進んでいくべき道をお母さんが、あらかじめ全部用意して来たからだよ愛ちゃんのお母さんて、そういう人でしょだから、愛ちゃんは、自分では何もしてきていないまま幸せに生きて来られたんだよ

それは判るけれどさそれって、学校とか普段の生活のこととかについてだろいくら、愛のお母さんだって愛の恋愛に関してまでは、用意とか準備とかはできないんじゃないのか

まあ、大人になってお見合いとか、させるんなら話は別だろうけれど

愛はまだ、16歳の高校1年生だし

そうだよ、ヨッちゃんだけど、愛ちゃんは、これまで何もかも、お母さんが準備してくれている人生しか、歩んできていないからさ

そういう人生しか知らないから

恋愛に関することだってきっと誰かが、愛ちゃんのために何もかも用意してくれると信じていたんだよお母さんがダメなら、また別の親切で、愛ちゃんのために何でもしてくれる人が現れてそれで、何もかも、愛ちゃんの望む通りに叶えてくれるはずだって

そうね例の男子テニス部の辻くんを、誰かが今のカノジョと引き剥がして愛のところに連れてきてくれるとかそうじゃなかったら、辻くんよりも、もっと素敵な男の子が愛の前に現れるとかとにかく、愛にとって都合の良いことばかりが起きて

で、愛ちゃんのカレシになった子は、どんなことでも愛ちゃんの望みを聞いてくれる子で美男子で、頭も良くってもう、愛ちゃんにとって楽しいことしか起こらないのそのまま、最初に付き合ったカレと、キスもセックスも結婚も体験して幸せな一生を送る

何の辛さも挫折も体験しないまま完璧で、無傷で夢の恋愛ロードを進めるんだって信じていたのね

可奈センパイと寧が、愛を見てそう言う

そうね女にとっては最高に好き放題できる夢の恋愛よね嫌な思いなんか、1度もしないで自分が好きな人が、自分のワガママを全部聞いてくれてだけど、自分は相手のことなんて気にしないでいい相手が自分を幸せにしてくれるだけそういう、身勝手な夢を、この子は信じていたんでしょうね

克子姉の言葉にも愛は黙り込んでいる

でも、その第一歩であるファースト・キスの段階で夢の恋愛の路線から外れちゃったから

いきなり、夢のロードから脱線してしまったから

挫折して、愛の夢の恋に大きな傷が付いてしまったから

だから、愛さんはもう自分の人生はダメになっちゃったって思っているのよ

オレにファースト・キスを奪われたことが、不本意だったから

完全無傷、パーフェクションで突き進むはずの、愛の恋愛ロードをファースト・ステージで台無しにしてしまったから

もう終わりですあたし

愛は言う

こんなのあたしの愛の人生に、に起きていいことじゃないんですっ

また眼に涙が溜まる

愛は、そっと指で自分の唇に触った

あたしおしまいですあたし汚れちゃいました台無しですゲーム・オーバーです詰んでます終わってますだから、もうおしまいなんですううううううっああああううっ

パニックが起爆する前に、再起動をかけておく

心の内側に逃がさない

ずっと、オレの方を愛の外側に拡がる、ゲンジツの方に眼を向けさせる

愛の信じてきた夢の世界は愛の頭の中にしかないということを

ゲンジツには絶対に到来しないものだということを、理解させないと

この子は、もうどうしようもなくなる

オレとキスしたから愛の人生は、もう何もかも台無しなんだな

はいそうですそうなんですよっ

愛は、強い眼でオレを見た

心の内側に逃げられないのなら

外に居る人間と、真っ正面から立ち向かっていくしかない

じゃあ、もうすっかり台無しなんだからこのまま、次の段階に進んでもいいよな

次の段階

愛がギョッとする

つ、次の段階ってな、何ですか

そんなの決まっている

ああ、キスの次はセックスだよ当たり前だろ

ッッ

ちなみに、セックスもまだ途中のステージだからなまだまだ、その上があるからな

そ、その上って

愛は震えだしている

え、高校生にもなって、愛はそんなことも知らないのかよ

愛男と女がセックスしたら、どうなるんだ

え、あ、あ、あ

口籠もる愛

愛は、オレの子供を産むんだよ

1人じゃないからなっ3人は産ませるっ

うぐぐぐぐぐぅぅっ

とにかく、妊娠だけはさせるからなっ、絶対に

愛のパニックが破裂する

そんなの嫌、嫌、嫌ぁぁッッッ

きゅーっと、愛の心と身体が弛緩する

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、あああっ

じゃあ、始めようか

愛の夢の世界は、徹底的に破壊する

オレは、そう決めた

オレとキスしただけで、人生が終わりなのならセックスしたら、どうなるのかを自分の身体で体験させてやる

このまま、ここでこんな汚い倉庫の中で、愛さんの初めてを貰うっていうのは、ちょっともったいなくない

確かにこことは、普段、岩倉会長が使っている乱交パーティ・ルームだしなあ

あたしは、ホラこの高校の前・理事長だし、今の理事の1人だから

現在は、ミナホ姉さんが理事長をやっている

だから、知っているのこの愛さんの自宅が、この学校にとっても近いっていうことを

愛の家が近い

さっき、あたしが言ったこと覚えている環境が習慣を作り、習慣が人生を作る

この愛さんの問題は何よりもまず、環境が原因だと思わない

愛の環境愛の暮らしてきた家愛を守りすぎている、愛のお母さん

愛さんは愛さんの家で、愛さんのお母さんの眼の前で最初のセックスを経験するべきなのよ

愛の眼が、カッと見開かれる

愛はモデルがいます

こういう他人に依存して、わざとオドオド、オロオロして人の同情を誘って助けられて生きている女の子

しかも、助けてくれた人に感謝しないという

見た目だけは可愛いので、次から次へと男に頼っていくという

最近、数年ぶりにメールが来ました

確か、その子もう36歳のはずなので

絶対に、コンタクトするつもりはありません

年賀状のやり取りもしていないのに、急に連絡してくるなんて

何か援助を狙っているとしか思えないので

808.愛の処女レイプ / 1.潜入喜代原家

そして、あたしはお屋敷から8人乗りの車で、ここまで来ましたっ

克子姉が、楽しそうに言う

オレ、克子姉、愛、寧、可奈センパイ、イーディ、ヨミとルナ

合計8人

車は、この倉庫のすぐ裏に停めてありまーすっ

となれば行くしかないな

愛の依存体質を直すためには、愛の環境お母さんから変えないといけない

よし、すぐに行こう

オレは、決断する

う、嘘こ、困る困ります

愛は、そう言うが

オレたちは困らないみんな、準備してくれ

はーい行っくよーん、みんなっ

寧が、みんなに号令する

克子さんホントに近くなんですか、愛の家

ええ、可奈ちゃんほんと、すぐそこ車なら3分も掛からないわ

可奈センパイは、自分がテニスウェアのままだということが気になったらしいが

なら、いっかあたしも愛のヴァージン・ブレイクは見ておきたいし

ニコッと笑って、そう言う

忘れ物ないようにねっ

寧の声に、ヨミたちが明るく返事をする

あうううっあうううううっ

もう逃げられないと悟った愛は、またブルブルと震え出す

何度でも再起動してやる

はっきりと明瞭で、澄み切った穏やかな心の状態にリセットする

愛はもう、オレの命令には逆らえないんだからなそろそろ諦めろ

オレの言葉に、愛はギッとオレを睨む

うんうつむかなくなった視線を合わすようになってきた

この調子で先に進もう

イーディと克子姉が先行して、車を取りに行く

まあ、平気だと思うけれど克子姉の車に、岩倉さんとかが細工していないかをチェックするために

そして、倉庫の前に車を横付けしてくれることになっている

オレたちが車に乗り込むところは、なるべく他の生徒たちに見られたくないから

オレがいいというまで、喋るな大きな声を出すな言われた通りにしろ命令だからな

オレは、愛の大きな瞳に命じる

こうやって、真っ正面から見つめ合っていると

愛お前、本当に可愛いな

オレの言葉に、愛はあんという顔をする

少し嫌そうに何言ってんのこの馬鹿男みたいな顔で

オレが喋るなと言ったから、言い返せないから気持ちを表情に表す

いいぞ、いいぞ

わざとオロオロ、オドオドしていた時より、ずっと良い

うん、ちょっとムッとしている顔もなかなか可愛い

オレはもう一度、愛の唇にキスをする

愛はうへっという顔で、オレのキスを受けた

ああ、本性は意外とツンツン・キャラなんだ

寧が横から見て、そう言う

そんなに嫌がらないでよヨッちゃんとのキスなんて、あたしたち、みーんなしているんだしほら

そう言って、寧がオレの唇にキスをする

驚く愛

愛は、自分だけ変な力で、オレのオモチャにされていると思っているんだ

オレと他の女たちに弄ばれているって

自分1人だけが、被害者だと思っているから

セックスもしているよっあたしの初体験の相手、ヨッちゃんだしていうか、ヨッちゃんとしかしないしあたしは一生っ

あたしも、そうよノブが、あたしの初めての相手あたしも最初は、ノブにレイプされたんだけれど今は、ノブに夢中なのよ

愛の眼の前で可奈センパイが、オレに濃厚なキスをしてくる

舌と舌をいやらしく絡ませて

今はここまでね濡れちゃうから

可奈センパイの唇とオレの唇の間に唾液が糸を引く

ヨミもそうですわっルナもっ

はいボクたちも兄さんが初めてですキスもセックスも

幼い姉妹の告白に、愛はハッとする

わたくしは14歳で、ルナは12歳ですでも、ちゃんとセックスのお勤めを果たしていますわっ

まだ、イクっていうのには、毎回ならないですけれどもう、そんなに痛くはなくなりました

ヨミなんて、気持ち良いだけですわっ

ヨミが、愛の眼の前で、オレにキスする

続いて、ルナが

愛さん、わたくしは妊娠奴隷ですからどっちが、先に赤ちゃんを孕むか、競争致しましょうねっ

兄さんとのセックスとっても、幸せですお腹の奥に、ピュッて精液を出してもらうととっても、温かい気持ちになれますから

愛は、呆然としている

ああ、それ判るわノブとセックスするとああ、あたしは女に生まれてきたんだなあ、こうやって愛し合うように、あたしの身体はできてたんだなあって、思うもの感動するわよ愛も、体験したら判るわよ

そうそう、そうなんだねっあ、そうだ今、外に出ている克子お姉ちゃんとイーディも、ヨッちゃんの女だからねっ

みんな、ヨッちゃんとキスしているし、セックスしているんだよっ愛しているし、愛されているからっ

愛もあたしたちの仲間に入るだけだから何も怖がることは無いのよ

可奈センパイも、微笑む

愛は困惑した表情で、みんなを見ていた

まあ、今日は愛のロスト・ヴァージンが先だけれど何なら、あたしとノブのセックスだって、見せてあげるわよあたしは、全然、構わないし

ていうかこれからどうせ、そうなるしねいつも、ヨッちゃんは、2人、3人を同時に相手してくれているから

ヨミもいいですわ

ボクも兄さんに犯してもらっているところ、見せてもいいです

それが、当たり前のように平然と話している

愛ノブのセックス・メンバーに選ばれるってことが、どれだけ光栄なことなのかあなたにも、そのうちに判るわよ

可奈センパイの言葉にも、愛はただ憮然として表情のままだった

まあ、いきなり、この異常な関係を納得しろという方が無茶だ

オーケイ、車を付けたネ

イーディが、倉庫のドアを開けて、オレたちを呼ぶ

サア、みんな乗るネ

運転席に、克子姉助手席にイーディ

2列目に、寧、ヨミ、ルナ

3列目に、愛を挟むようにしてオレと可奈センパイが乗り込む

生徒に会わないように、裏口から回るわ

克子姉が、車を発進させる

あ、言っておくけれど克子姉は、この学校の中のことは、物凄く詳しいから

今まで、ミナホ姉さんと一緒に、散々、監視カメラでチェックしてきたんだ

この時間に、どういうルートを辿れば、一般生徒とほとんど遭遇しないで済むかなんて全て判っている

愛は、声も出せないしな誰かに出会っても、助けを呼ぶことは不可能だからな

そう耳に囁くと愛の身体が、ブルブル震えている

震えが治まる

どうしようどうしようとかで、頭の中がパニックになったって仕方ないだろどうせ、なるようにしかならないんだから

オレを愛の眼が、睨んでいる

キスはした次は、セックスするだけだこれから、ずっと愛はオレとセックスするオレとだけだただ、それだけだ何も怖いことはないさ

まだ、オレを睨んでいる

そして、愛は幸せになるんだオレが幸せにしてやるからな

愛は、オレから眼を背けようとしたが

本当よだって、あたし、幸せだものあたしもノブにレイプされたけれど今は幸せ

可奈センパイが、反対側から愛に囁く

ちょっと普通の恋愛とはかけ離れているけれどでも、幸せよ幸せだって、実感できるわ

ヨミも幸せですわっ

アタシも幸せネ

あったしもだよーんっ

あたしもとっても幸せよ

ヨミ、ルナ、イーディ、寧、克子姉口々に、そう言ってくれた

そうねえ普通のカレシならまあ、そいつが当たりなら、優しくて信頼できる男の子が1人自分のモノになるだけだけどさノブの場合は優しくて信頼できる男の子に、信頼できるお姉さんや友達や妹や色んな子がいっぱい付いてくるからねえあたしもまだ、全員には会えていないけれどスッゴイのよあ、あたし、先週、一流ホテルのパーティとかにも連れてってもらったし

可奈センパイは約束通り、みすずにホテルのパーティへ連れて行って貰った

みすずと瑠璃子と美子さんと美智と可奈センパイと月子も行ったんだよな確か

オレは今回は、行かなかった

謎の人物黒森公は、年に数回だけ公に姿を見せれば良い

いつもだとオレの間抜けな本性がバレてしまいそうだから

しかも、パーティ・ドレスとアクセサリーとバックをプレゼントしてもらっちゃったの全部、一流品よもう、凄いんだから

満足してもらえたのなら、良かった

みすずや瑠璃子たちも、どこへ連れて行っても、誰を見てもうっわーと感嘆する可奈センパイが、面白かったらしい

子供の頃から上流世界のトップにいる彼女たちからすれば、可奈センパイの普通の女子校生の反応は、とても新鮮だったらしい

それでいて可奈センパイは、美人だしそつがないから、マナー違反になるようなこともしでかさない

自分の立ち位置をわきまえているから、みすずたちの前にも出ないし

パーティへのデビューとしては、申し分なかったようだ

さっそく、香月家の分家の連中が、可奈センパイと月子に眼を付けたらしいけれど

やつらからすれば、みすずの連れてきた友人は充分、撃墜する価値のある女の子らしい

もっとも、人の心の読める月子がいるのではどうにも相手にならないだろうけれど

月子がパーティに顔を出したのは鷹倉神社の巫女が、関西ヤクザの手を離れて香月家の庇護下に入ったことを世間に示すためだ

それからパーティの場での、情報収集も

香月家が月子を連れていることに、不満な感情を抱くヤツラはオレたちの敵側の人間なのだから

関西ヤクザと、誰が結びついているのかを炙り出すのに、月子の心を読む力を使った

月子からの情報は、すぐに翔姉ちゃんとミナホ姉さんが解析し香月セキュリティ・サービスの作戦行動に活用されている

ホント、良かったわね愛ノブのセックス・フレンドにしてもらえてあたしなんて、セックス奴隷なんだから

くふふっと、可奈センパイは笑うが愛は、困惑の表情を浮かべている

奴隷が嫌なら、可奈ちゃんも今からヨッちゃんのセックス・フレンドにしてもらえばいいじゃんかっ

寧が、後ろを振り向いてそう言う

えー、ウソウソあたしは、奴隷でいいわよっノブのセックス奴隷で年下の男の子に良いように身体も心も弄ばれているっていうのが、快感なんだからっ

そう言えば寧さんは、ノブの何なのどういうのに、なっているわけ

あたしあたしはヨッちゃんのお姉さんだよっ

お姉さんなのに、愛し合ってて、セックスもしちゃってるのっキンシンソーカンなんだよっえへへっ

ああ、そういう設定も燃えるかも

可奈センパイはそう言うけれど

オレと寧の関係は設定なんて言葉よりも重い

戸籍からして、ホンモノの姉弟ってことになっているんだし

あたしも、この人のお姉さんよ

運転席で克子姉が言う

あ、そうなんですか克子さんも

へえ、と納得する可奈センパイ

克子姉は元・娼婦のコンプレックスから、自分は普通の恋愛がもうできないと思っている

だからオレの姉なんだ

同じ姉でも、寧とは意味が違う

ヨミは、妊娠奴隷ですわ先生の赤ちゃん、いっぱい産みますのっ

ボクは兄さんのセックス奴隷にしていただいています

鷹倉家の姉妹が、そう言う

アレアタシは、Darlingの何だッケ

ソウ言えば、ちゃんと決めてなかったかもしれないノネ

オレとイーディは、Familyだそれ全部だ全部丸ごとだ

イーデイは肉親を失い、故郷を追われたイーディは何も持っていなかった

だから、オレはイーディの家族なんだ

兄でもあり、弟でもあり、夫でもあり、父でもある友達でも全部だ

ああ、ソウネそれでいいのネ

ケロッとした顔で、イーディは答えた

ウンウン、ダカラ、アタシはDarlingとずっと一緒なのネO.K.、All Right

オレたちの車は、他の車輌が使わない裏の出口から校外へ出る

結局、学校の敷地内では他の生徒には1人も出会わなかった

はーい、ここでーす喜代原さんの家に到着

克子姉の言ってた通り愛の自宅は、学校からほんの数分の距離にあった

はあ、結構大きな2階建ての一戸建てだな

もしかして愛ちゃんーて家から近いからって、うちの高校にしたの

確かそうよ面接の時に、そう言ってたから

オレの命令で喋れない愛の代わりに、克子姉が答えた

愛さんは、推薦入学だからお母さんとの面接は、あたしとお嬢様も別室から監視していたわ

推薦には、親子面接があったのかまあ、うちは私立だからな

当時は、ゲロッパ校長が居たからミナホ姉さんたちは、カメラで様子を見ていたのか

お母さんは、愛さんを眼の中に入れても痛くないくらい溺愛しているから登下校の途中でトラブルに巻き込まれないように、家に近い高校を第一に選んだそうよ

はい、降りましょう

克子姉は、愛の家の前に車を横付けして、エンジンを止めるサイトブレーキを引く

降りるぞ愛

愛のストレスが溜まりそうになったら、すかさず再起動だ

オレたちは、全員車から降りる

あれ、ガレージに車が無いけれどお母さん、留守ってこと

寧が、車庫を見てそう言う

違うわここの家の車は、愛さんのお父さんが乗ってっちゃってるのよ今、仙台工場に単身赴任しているのよね月の半分は、土日は東京に帰って来るけれど向こうでの足が必要だから、新幹線でなく、毎回、自家用車で仙台へ行くのよね

克子姉の言葉に、ギョッとする愛

愛さんのお父さんは、大手食料品メーカーにお勤めなのよ結構、お給料が良いみたいよね車、レクサスだったし

可奈センパイから、愛の話を聞かされた時から調査を始めていたんだな

お父さんは、普通の家の出身の人だから女の子には、別に学歴とかは必要ないと思っているから、愛さんの勉強のこととかは、奥さんに任せっきりお母さんは、愛さんのことを猫っ可愛がりだから、キツイ受験勉強なんかしなくていいと思っている将来的には、適当なレベルの女子短大にでも卒業してくれればいいっていう考えだから、うちの高校に愛さんを通わせることにしたのよ

まあ、うちの高校は私立で

メチャクチャ、ハイレベルな進学校でもない代わりに、極端なバカ高校でもないからな

どっち付かずというか、普通というか

で、お母さんは在宅しているの

居るわよ愛さんのお母さんは毎日、愛さんが学校から帰ってくるときに家に居て出迎えるっていう主義らしいから

はぁそこまで溺愛しているんだ

じゃあ、行ってみましょうよ

じゃあ、あたしがインターホンを鳴らすわっ

愛は喋らせるわけにいかない

寧が、玄関口のスイッチを押す

愛、そこのカメラの前に立て

オレは、インターホンの上の小さなカメラの前に、愛を進ませる

愛の横には、寧と可奈センパイが立つ

室内のモニターからは、玄関先に3人が並んで立っているようにしか見えないはずだ

中年女性の声が、スピーカーから聞こえる

あら、愛どうしたの

モニターから、困惑した表情の愛を見てお母さんが驚いているようだ

あ、済みませんあたし、喜代原さんのテニス部の2年生の星崎です

可奈センパイは、テニスウェアのままだ

隣の寧は、制服姿

何か、喜代原さんが練習中に具合が悪くなったみたいなんであたしたちで、連れてきました

イーターホンに向かって、そう言う可奈センパイ

ま、ま、まあ待って、今すぐ開けますからっ

家の中から、ドタバタする足音が聞こえる

ああ、愛がパニックになりやすいのはお母さんからの遺伝なのか

愛シャッフルだ

オレは、先に再起動をかけておく

玄関のドアが開いた

愛のお母さんが、飛び出して来る

まあ、愛あなた、大丈夫なの具合はすぐに、お医者さんに行きましょうね

ここまで連れて来てくれた部活の先輩に対する、感謝の言葉なんかは無い

他の連中を完全に無視して愛のことしか、見ていない

ああ、ホントに愛の母親なんだな

はいっ、こっちを見てっ

愛の後ろから飛び出したヨミが、大きくパンッと手を打ち鳴らす

愛のお母さんが思わず、ヨミを見た瞬間

巫女の力が発動する

ほへは

捕らえた

はい、静かにして下さいあなたはもう、わたくしの命令通りにしか行動できなくなりました

ヨミが愛のお母さんに告げる

ルナが、ヨミの力を後ろからブースト・アップしている

判りましたね判ったらはい、判りましたと答えて下さい

小さな声で、愛のお母さんは言った

それじゃあ、取りあえず家の中へ上がらせていただきましょうか

いいですねわたくしたち、家に上がりますけれど

は、はいどうぞ

お母さんの許可が出た

愛はまた、ブルブルと震えている

本当、手が掛かる子だよなあ

うーん、こういう潜入の仕方で良かったのかなあ

普通、こういう時はさドアをガンガン叩いて、奥さん、ここを開けて下さい我々は太陽戦隊ですとか言とかさ、安心して下さい、ボクは宇宙刑事ですって宣言して堂々と不法侵入するとか

あのさ、寧さん

なあに可奈ちゃん

多分さ、今まではノブだから、見逃してくれていたんだと思うんだけれど

そういう、オタクっぽいネタはあんまり大きな声で言わない方が良いと思うわ

いや、でもええーっ

寧さんもさ、今は校内にファンが多いんだからみんなを失望させるようなことは、しない方がねっ

ちょっと、あのヨッちゃーん

オレは、寧を抱き締めて

うんうん判ってる、判っているからオレは聞くからヤッちゃんが、したい話は全部聞くからだからそうだね確かに、みんなの前で大きな声で、こういうネタを話すのは控えた方がいいかも

そんな殺生なぁぁッ

寧さん、黙っていれば学校1の美少女なんですから

可奈センパイは、厳しい

でも、今はいいよねっだって、ここは身内しかいないんだからさっ

いや、愛のお母さんが居るけれど

やり過ぎなければね

すると、寧はニッコリと笑って

うふふっ、ヨッちゃん大好きっ

オレをギュッと抱き締めると

Gメンだっガサ入れ、ガサ入れっるっるっるーんっ

と、楽しそうに愛の家に突入して行った

驚いている愛のお母さんの脇をすり抜け、靴を脱いでいる

あたしたちも、上がらせていただきましょう

可奈センパイが、オレたちに言う

あ、あなたこれを持ってって

克子姉が車のトランクから、大きな袋を2つ取り出した

それ、何です克子さん

可奈センパイの問いに、克子姉は

業務用のデジタルカメラと三脚よ動画用と静止画用両方ね

愛さんの処女喪失ちゃんと記録しておかないと

ああ、あたしの時もそうでしたよね

納得する、可奈センパイ

ヨミの時もそうでしたっ

愛はまた震え出す

オレは愛の耳に囁く

愛のお母さんが、小さな声でオレたちに尋ねた

あなたたちはうちに何を愛をどうするつもりですか

今日は、これから愛さんをレイプさせていただきます

ですからオレが、愛さんの処女を犯してセックスします1度じゃないです多分、3回ぐらいはします全部、膣内射精ですフェラチオもさせますから、1度くらいは精液を飲ませるかもしれませんその様子を全部ビデオ撮影します

な、何を何を言っているのあなた

ああ、愛のお母さんも、パニックを起こしそうだ

仕方ありませんわもう、そう決まってしまったんですから

ヨミが愛のお母さんに言う

もう仕方のないことだと思い込ませる

ええ、今日、あなたの娘さんはあなたの手を離れて、大人になるんですオレが女にしますから

キッパリとオレは言った

ネット上でビキニの長門映像というのがあったので

ビキニの水着を着た長門ユキの映像だと思って、クリックして見たら

ビキニ沖で、日本海軍の戦艦長門が核実験の標的艦にされて燃え上がっていました

809.愛の処女レイプ / 2.強襲、母よ

とりあえず、お邪魔しまーす

上がらせていただきます

邪魔するノネ

オレたちは、わらわらと愛の家に入り込む

ヨッちゃん、どうするすぐする今するどこでする

何をするってもちろん、セックスだ

愛が、またガクガクと震え出す

オレは、愛の耳にそう囁くと

いや、すぐには始めないもうちょっと愛のお母さんに説明したいし

オレが、何故、ここで愛を犯したいかということを

いや、もちろん理解してもらえるとは思えないが一応の説明は、しておくべきだと思う

最低限の礼儀として

ああ、こっちがダイニングみたいねじゃあ、取りあえず、こっちのお部屋でお茶でも飲みましょうか

可奈センパイが、廊下の先の部屋を覗き込んで、そう言った

ああ、そうしよう愛のお母さん、とにかく落ち着いて説明しますから何がどういうことなのかを、聞いて下さい

愛のお母さんは、ヨミの力で、肉体を支配されている

じゃあ、あっちの部屋に移動しましょうねっ

ヨミにそう言われたら、従うしかない

愛も、行くぞ

オレは、愛の腕を掴んで連れて行く

オレに喋るなと命じられたままだから、愛はそのまま大人しくオレに付いてきた

イーディが、玄関のドアにガチャッと鍵を掛けるチェーンもする

克子姉も、家の中を警戒していた

あっ、そこの折りたたみ椅子を出してこのまんまじゃ、全員座れないからさ

寧の言葉に、ルナが立てかけてあった折りたたみ椅子を並べていく

元々は3人家族だから、ダイニングの椅子は3脚だけなんだな

その他の折りたたみ椅子は、来客用か

愛のお祖父さんたちとか、親戚が来た時のためのものかな

折りたたみ椅子も、3つしかないし

あたしは、こっちのソファでいいわ

可奈センパイは、テレビ前のソファに腰掛けた

じゃあ、あたしもそっち

寧も、ソファに座る

あ、お母さんそこへ座って下さい

オレは、愛のお母さんに椅子を勧める

ええ、座って下さいね

ヨミの命にお母さんは着席した

愛は、オレの隣だえっとヨミと克子姉も、ここに座ってくれ

ヨミは、力の制御がある

克子姉は、オレが上手く説明できない時に、フォローしてもらいたい

アタシは立っているヨ

じゃあ、もい1つの椅子はルナが座れ

ルナは、椅子をずらしてヨミのすぐ隣に座る

いつでも力を送り込めるように

あ、愛悪いんだけれど、全員分のお茶を入れてくれないかな

オレは、愛に言った

どうせならお茶でも飲んで、落ち着いて話したい

お、お茶ならあ、あたしが入れましょうか

愛のお母さんが、オレに言う

いや、お母さんには、お話がありますから愛、頼む

愛は戸惑っている

何だ何か問題があるのか喋っていいから、教えろただし静かにだぞ騒がないで、ゆっくり丁寧に話せ

あ、あたしお茶の入れ方判りません

あ、あのいつもはママにやってもらっているから

そ、そうかはあ

ですから、あたしが

いえ、お母さんはそのままでええっと

アタシが教えるネ

お茶の入れ方ぐらい、覚えないとダメネ

イーディは武闘派少女なことだけが、目立っているが

実際は、才女だし、何でも知っているし、何でもできる

オールマイティだ

家事だって、普段は克子姉やマナ・瑠璃子に任せているが

横からみんなのやっていることを眺めて、どんどん自分も学んでいる

さらにネット検索や本で調べて、自分なりに探求していくし

うん頼む愛、イーディにお茶の入れ方を教えてもらえ

台所は向こうナノカ一緒に行くネ

愛とイーディが、奥の台所へ向かった

何から、どう話そうか

あら、山の写真ばっかりですねああ、こちらに映っているのがご主人ですか

克子姉が、ダイニングの壁に張られている写真を指差す

は、はい夫の趣味が登山ですので

そうなんだ愛のお父さんは、山登りをする人なんだ

ああ、眼鏡をかけた40過ぎのガッシリした体格のオジサンが、山の上でガッツポーズをしている

これって、頂上を征服した記念写真なのかな

でも、雪山の写真は、ありませんわね

山の写真や、みんな青々とした夏山だった

雪で覆われた冬山の写真は、1枚も無い

冬山には行かない約束をしていますから娘もまだ小さいですし夫に何かあったら困りますから

高校1年生になった娘を小さいというのはうーん

お母さんにとっては、愛はまだ小さい女の子のままなのか

そうですか山というものはキリスト教では罪の象徴だってこと、ご存じですか

ほら、聖書の冒頭に神様は、7日間で世界を創造したっていうお話がありますわねあの時に神様は、天と地は作ったけれど、山を創ったという記述が無いんですよ

それで、中世のキリスト教学者たちが一生懸命に、聖書の中を調べたんですが聖書に初めて、山が登場するのがノアの箱舟の時なんですわご存じですわねノアの箱舟

それは、まあ

大洪水の後、ノアの箱舟がアララト山の山頂に漂着することになっていますでしょあれが最初なんですですから、キリスト教では、山というものはノアの大洪水の時にできたものだということになったんですわ

ええあの洪水は罪深い人間たちを、神様が一掃してしまうために起こしたものでした唯一、神に忠実だったノアの家族と動物たちだけが箱船に乗って、洪水から助かったんですわつまり、人間の罪を全て洗い流すために引き起こされた洪水によって生まれたのだから山そのものも罪の象徴であるということになったんです

愛のお母さんは、すっかり戸惑っている

本当は違うんですけれどねキリスト教の聖書は、元々は砂漠や荒野に住むパレスチナの民族が創ったもの大きな山があるような地域でなかっただけですわ生活している地域に目立った山が無かったから、記述が無かっただけですわでも神はいつ山を創ったのかなんてことを必死に論争していたのは、中世ヨーロッパの人たちですからヨーロッパは、山が多いですからね何で山のことが書いていないのかが、本気で心配になっちゃったんですよおかしいですわね

クククと笑う、克子姉に愛のお母さんは、困惑している

そして近代に入るまで、ヨーロッパの人間も山登りなんてしませんでしたから狩人なんかが、獲物を追って山に入ることはあっても獲物のいない頂上まで、わざわざ危険を犯して登ることなんて無かったんですましてや、普通の村人は山の麓の村に近い地域までしか入りませんでしたしただ山頂に到達するためだけに、登山をするなんていうのは近代に入ってからの、貴族の遊び・スポーツなんですわヨーロッパでも、大きな山は信仰の対象になっていましたし、その山頂は神域でしたからそんな場所をわざわざ犯すなんていうことは、近代の意識が芽生えた後でなければ一般化はしなかったんですの

あ、はあ

克子姉の蘊蓄話を愛のお母さんは、どう聞くべきなのか判らないらしい

最初に娯楽のために山に登ったのは、イタリアの詩人のペトラルカということになっていますわ1336年ですペトラルカは、この時のことを書き残していますが山頂に到着した時には、天に昇るような開放感を感じたそうですがすぐにキリスト教的な罪悪感を感じて、下山したそうです

うんあなたは、旦那さんの山登りの趣味が嫌なんですね

ルナが愛のお母さんを見て、そう言った

いつも、旦那さんが友達と一緒に、山へ行ってしまって取り残されるから

愛のお母さんはギョッとする

ああ、若い頃からそうなんですね旦那さんとは見合い結婚でああ、あなたのお父さんも、旦那さんと同じ会社に勤めているんですね

愛の母方のお祖父ちゃんもお父さんと同じ会社

だから、あなたは旦那さんが、出世のために嫌々、上役のお嬢さんと見合い結婚したんじゃないかって思っているんですね昔から、あなたの旦那さんはお休みになると大学時代からの登山仲間に会いに行ってしまうから夏休みも、山へ行ってしまってあなたの相手はしてくれないから旦那さんは、あなたを一度も山登りに誘ってくれないから

ルナが、愛のお母さんの心を読んでいく

心を開きなさいそして率直に思っていることを話しなさい

ヨミがそう命じる

夫に誘われても、あたしは行きません山なんて

愛のお母さんは、そうポツリと呟いた

あの人はあたしのことなんて、初めから愛してはいなかったんですよ

だからあなたは、娘さんを溺愛しているんですね娘さんだけを見て娘さんの世話をすることだけに人生をかけて

娘だけがあたしの生き甲斐ですから

まだ、ダメネちょっと待つノヨ蒸らした方が、お茶は美味しいノネ

台所から、愛を叱るイーディの声がする

でも、何から何まで、お母さんにしてもらっている愛は人に頼るだけで、自分では何もできない子になっています

それが何だって言うんですっあの子には、あたしが付いているんですこれからも、ずっとそうだから、いいんですっ

よその人が、口出しすることでは無いわよっ

鋭くオレに怒りを向ける愛のお母さん

心を読まれたこと、自分の恥ずかしい思いを公表されたことその怒りがオレに

オレは、口を出すつもりはありませんただ、愛にオレのチンコをブチ込むだけですから

あ、あなた何を言っているのよ

愛はもうお母さんの小さな娘じゃないんですもう、高校生ですからセックスだってしますよ

そんなことあたしが許しませんっ

許すとか許さないとかじゃないんですよオレが、愛を犯すんですから

あ、あなた何の権利があって、そんなことを

お母さんが、憎しみの眼でオレを見る

権利とかじゃないですもちろん、義務でも無いおたくのお嬢さん愛は、とっても可愛いじゃないですか誰が見たって高校生なら、みんな、愛とセックスしたいと思ってますよオレもそうですだから、するんです

絶対に許さないわっけ、警察を呼びますからっ

お母さんは、ブルブルと震え出す

あの子は愛は、あたしの全てなのよっ絶対に、あたしがママが守るわっ

ねっ、お母さんはさ愛ちゃんが、ここ10日ぐらい、ずーっと柔道部の男の子にセクハラされていたことは知ってるの

ソファの方から、寧が言った

セクハラ

驚く、お母さん

そうだよオレと付き合えとかオレに裸の写真を送って来いとか、それからオレのチンコを見ろって、その人の勃起したオチンチンの写真が何枚も送られてきたりとかさっ

本当ですあたしたち女子テニス部の上級生に、愛が相談してきましたから

可奈センパイが、寧の言葉に裏付けをする

そんな話あたしは聞いていないわよ

お母さんの顔が蒼白になる

ちょっと、愛どういうことなのそんなの、あたしはママは聞いていないわよっ

台所から愛が顔を出す

小さく、小刻みに身体を震わせて

お茶はアタシが配るネ今のこの子だと、こぼしそうダカラ

お盆に茶碗を乗せて、イーディが現れる

さすが体幹が、安定している

お茶をススッと、みんなの前に並べていく

まだオレの命令が効いているから愛は大きな声では、喋れない

今の話、本当なの愛にハレンチな要求をして来た人がいたっていうのはそ、それは本当

愛はうつむいて、答える

どうして、ママに相談しないのそんなのママがすぐに警察に相談して、それから弁護士さんと学校にも話に行ったわよママ、愛のためなら何でもするんだからっ

愛のお母さんは血走った眼で、そう言った

だから相談できなかったの

だって、ママだと大変なことになっちゃうからあたし愛、学校に行かれなくなっちゃうよ恥ずかしくて

あなたのためなのよあたしは、いつもあなたのためだけを考えてだからよママ、一生懸命やっているのよ愛のために

叫ぶ母

本当にそうなのカナ

ストッと、愛のお母さんの前に茶碗を置いてイーディが言った

アナタがしているのは、アナタのためのことじゃないのカナ

あなたに、あたしたち家族の何が判るっていうのっ

そんなのは判らないし判ってあげる気もありませんただ、オレはこのままじゃ、愛がダメな子になるってことだけは判っています

子供のクセに、大人に説教するつもりなのっ

憎しみの眼が、オレを刺す

でも、オレは平気だ

こんな憎しみよりも、もっと痛い視線に何度も晒されている

説教するつもりは無いです宣言するだけです

愛はもうあなたの自意識を満足させるための愛玩動物ではありませんオレの女にしますオレを身体で満足させられる大人の女にしますから

け、警察を呼ぶわよっ

呼べないですオバサン自分で自分の身体を自由に動かせないでしょ

ヨミが、ニコッと微笑む

こんなのおかしいわよ何で、あたしがこんなことに愛はあたしの娘なのよっ

でも、もうオレの女ですから

オレは愛を見る

こっちに来いよ愛

オレは、愛を呼ぶ

ほら、返事は

愛は、ゆっくりとオレの方へ歩いてくる

愛、何でそんな子の方へ行くのよっ

お母さんが怒鳴るが

あたしもママと同じなのよこの人に逆らえなくなっているのよ

ああ、大きな声が出せないようにしておいて正解だった

声を抑えることで心が、オーバーヒートするところまで行かないで済んでいるみたいだ

よし、ここへ座れ

愛は、オレの隣に座る

オレは、愛の細い腰に手を廻し抱き寄せる

おっと、さすがに緊張のレベルが上がるか

オレに抱かれたまま、愛は大きく深呼吸する

これ、愛が入れてくれたお茶だな

オレは、さっきイーディが置いてくれた茶碗を取る

オレは、ススツと一口飲んだ

うん美味い初めて入れたにしては、良い味だと思うぞ

オレは、そのままゆっくりとお茶を飲む

これから、こういうことを一つ一つ覚えていくんだそしてお母さんにやってもらわなくても、何でも自分でできる女になるんだ

返事しろ愛

眼の前の愛のお母さんの顔から血の気が消える

ちょっとちょっと、待って愛じゃあ、ママはママは、どうなるのよ

オレは、ストッと茶碗を置く

愛が、お母さんなしでも生きていける人生を歩むんですお母さんも愛抜きで、自分の人生を生きて下さい

勝手なことを言わないでっその子はあたしの全てなのよっあたしから、愛を奪わないでっ

お母様こそ、愛さんから人生を奪わないで下さい

親の愛も度を過ぎれば子供の未来を殺すだけですわ

何を言っているのよあなたたち、みんな頭がおかしいのいいから愛をあたしに返しなさいっ

ヨミ、もういいから黙らせてくれ

この人には何を言っても、伝わらないんだろうな

はい、先生ハアアッ

ヨミが力を愛のお母さんに、注ぐ

しばらく黙っていて下さい声は出ません身体もそのままです

むむむむむっ

見えない力に、拘束される愛のお母さん

よしじゃあ、愛セックスするか

オレは、愛にそう言った

とにかく、愛のお母さんに言うべきことは言ったと思う

愛の家庭の背景もよく判ったし

愛はスッと顔を上げ、オレの眼を見る

真っ正面から強い眼で

あたしとママの関係がよくないってことは、判りましたこのままだとホントに、あたし何もできない女になっちゃうってことも

小さな声でオレに言う

でも何であたし、あなたとエッチしないとてけないんですか

どうして、吉田くんとエッチしなくちゃいけないんですエッチなんて、しなくたってあたし、ちゃんとなりますからママに助けてもらわなくともううん、ママ以外の人にも誰にでも助けを求めるのは、止めますから

愛の眼に涙が溜まる

あたし愛はもう、あなたに吉田くんに、ファースト・キスを奪われちゃったけれどでもあたし

大きな涙がぽろりと零れる

あたし愛嫌なの嫌だよおっあたしエッチなんてしたくないっ

あなたなんかにっ吉田くんなんかにあげたくないのおおおっああああっ

ここで再起動だ

どれだけ感情が高ぶっても

穏やかで、クリヤーな思考状態に、引き戻される

悪いなオレは、したいんだ愛のヴァージンが欲しいし愛の身体を、愛の初めては全部いただくつもりだ

愛は、ギッとオレを睨んで

偉そうなことばかり言って結局、あなたは吉田くんは、あたしにエッチなことがしたいだけなんでしょママと一緒にあたしのためみたいなことを言って、恩着せがましいことを言ってただエッチしたいだけなのね

何だやっと気付いたのか

オレは、そう言い返してやった

そう思われてもいい

ヨッちゃんどこでする

愛の部屋ってどこだ

オレは、愛に尋ねた

答えろ2階か

おずおずと、愛は答えた

じゃあ、そこでやろう

愛ちゃんのお母さんも連れてく

いや、ヤッちゃん1回目は、いいよ

せっかくの愛の初体験なんだからさお母さんが見ていたら、愛がお母さんの方ばかり気にするだろ

初体験の時はオレだけを感じさせたい

誰に犯されているのか

誰のペニスで女にされたのか

誰の精液を子宮に浴びせられたのかをはっきりと、愛の記憶に刻みつけたい

ならさここにテレビはあるからどうせ、動画撮影するでしょその映像を、お母さんはここで観てもらおうよ完全生中継で克子お姉ちゃん、できるよね

ええ、可能よ

じゃあ、それでいこう愛のお母さんには、ここで愛の初体験を観ていてもらうことにする

オレは、喋れない&身動きが取れない状態で怒りで憤死しそうな形相の愛のお母さんを見る

いいですかあなたは、今まで子供の頃から、ずっと愛を守ってきたんですよね

自分を愛していないと感じてる夫

愛のお母さんは心の寂しさを、全て愛に尽くすことに変換してきた

本当に、今日まで、お疲れ様でしたありがとうございますでも、それは今日までです

オレは、ギュッと愛を抱く

愛を抱いているオレをお母さんに見せつける

今から、オレが愛を犯しますお母さんは愛を守れないんです

そうだオレはタヴーを犯す

愛を守れなかった後愛がオレに犯された後お母さんは、愛とどう接しますかそれが、お母さんのこれからの課題なんだと思います

それから、愛にも言う

愛もオレに犯されたら、男にセックスされたらもう、綺麗な身体には戻れないんだぞお前のお母さんがずっと守ってくれていた綺麗なままの愛じゃなくなるその後愛はどうする愛は、どうやって生きていくんだ

あたし死んじゃうわだってしたくないんだもんっエッチなんて吉田くんとなんて、したくないんだもんっ

また熱い涙が滴り落ちる

いや、愛は死なないよ

あなたに吉田くんに、何が判るのよっ

残念だけれど男にレイプされたぐらいじゃ、女は死なないわそれでも生きていくの生きていくしかないんだからね

元・娼婦の克子姉が、そう言った

この愛ちゃんのストーリーは、ぶっちゃけ去年の撫子が

いや、あれは去年観たものの中で、一番衝撃的だったのですが

ただ物語の落とし方が

何か、自分には今1つ、ピンとこなかったという

つまり、あんなに狂っている子にあんなに論理的に説得するのが効くのかなと

いや、別に批判しているわけではありません

あれはあれで、綺麗にまとまっていたと思うのですが

自分ならどうするかなあと思いました

それで、この愛ちゃんのストーリーを組んだのですが

もちろん、全然撫子とは違うキャラに仕上げています

二次創作をするつもりは無いので

ただ理屈で判らない子をどうオトすかという

それだけに絞って、組み立ててみたいと思っています

むしろ、あの撫子のストーリーは

ガハラさんが、実はちょっと騙したら、簡単に男に股を開きそうな子で

それが判っているのに、命を張ってしまう貝木というオッサンのダメさ具合がとっても面白かったです

810.愛の処女レイプ / 3.子供の王国

よし、じゃあ愛の部屋に行こうか

あっ、あたしは観に行くからねっ撮影係やりまーすっ

寧も、飲んでいたお茶の碗を置く

寧さんが行くのなら、あたしも愛をノブに紹介したのは、あたしだし最後まで見届けたいから

あなたたちは、どうするの

克子姉が、ヨミとルナに尋ねる

ボクはここに居ます

ルナは、答えた

観に行くと自分もしたくなっちゃうかもしれないですしアニエスちゃんが居ないところでするのは悪いですから

ああ、アニエスは仲間外れにされたって、怒るかもしれないなあ

今はお屋敷で、月子がアニエスとコヨミちゃんの面倒を見ていてくれているはずだ

2人で仲良く、編入試験のための勉強をしていてくれたらいいんだけれど

わたくしもあの、先生

わたくしとルナはこちらのオバサマに

愛のお母さん

ルナが今のままだと、このオバサマの心が壊れてしまうかもって

ヨミとルナは心を通じさせている

人の心を読む方が得意なルナが、愛のお母さんの心理状態を読み取りヨミに伝えているのか

このお母様ぐらいの年齢になるとなかなか難しいのよ現実と向き合うのも若い時なら、折り合いを付けられることも受け入れられなくなっちゃうから確かに、少しはコントロールしてあげないといけないかもね

あたしが、心理学的な視点から見るわヨミちゃんとルナちゃんの2人だけではやらせないから大丈夫よ変わってしまった愛さんを受け入れられるように、心の障害を平たくならすだけのことだからあたしたちに任せておいて

愛を溺愛しまくっていたお母さんだ

それは、夫に対して寂しい思いをしているお母さんが自分の思いの全てを愛に注ぎ込んだということなんだろうけれど

愛にとってはよくないことだからオレは、その依存関係をブチ壊すことにした

愛の方は大丈夫だと思う

これからも、ずっとオレたちがフォローしていくんだから

だけど愛のお母さんの方は

愛の処女喪失を見てそれで、絶望の余り、精神がブッ壊れてしまったら困る

克子姉はううん、ミナホ姉さんたち年長組で話し合った結果なんだろうけれどつまり、この機会を使って、オレに巫女の力の使い方をマスターさせたいんだろ

だから、克子姉はヨミとルナを連れて来た

そうよこの強大な力は、あなたのものだけれど力というものは、実際に使わないと使い方を覚えられないものだから

ヨミとルナが、オレを見上げている

もちろん、ボクたちは何でも、兄さんの言う通りにします

ヨミもルナも先生の奴隷ですもの

巫女姉妹が、不安そうな顔でオレに言った

普通の男の子ならこんな力を手に入れたら、面白がってどんどん使うはずなのにねあなたったら

そうだよっ普通ならさっ吉田良信が命ずるっお前たち全員脱げぇぇっとかやって、全校女生徒大ストリップ大会とかしてるっての

克子姉寧

だから寧さん、いちいちオタク・ネタを仕込むのはどうかと思うわよ

どんな力を手に入れても無分別に使わないっていうのも、ノブのいいところでしょ

でもさ力は、ここにあるんだよ使ってあげないと、ヨミちゃんたちも可愛そうだよ

ミナホ姉さんは早速、月子をみすずたちとホテルのパーティに行かせた

巫女の力を使った、情報収集のために

もちろん、ミナホ姉さんはオレに月子を使っても良いかって、事前に尋ねてくれたし

オレは、月子が外の空気に触れるのは良いことだと思って、許可した

みすずや瑠璃子と一緒なら警備態勢は、万全なんだし美智もいる

ミナホ姉さんは、ただ情報収集するためだけでなく

積極的に月子に巫女の力を使わせることで

月子の気持ちを、救おうとしてくれたんだ

オレの女として、姉妹3人+従妹1人鷹倉家の女の子が、揃ってお屋敷に厄介になっている状況の中で

オレや黒森家のために、自分の力が役に立っていると感じられれば

月子は、姉妹の長女で責任感が強すぎる子だからな

ああ月子を渚の花屋の手伝いに何度か行かせているのも、そうか

役割を与えてあげないと月子が心苦しくなってしまうんだ

ボクたちもそうです

ルナがオレの心を読んでそう言う

ボクたちは巫女の力を持っているからこそ、兄さんに引き取ってもらえることになりました

ヨミたちみたいな子を受け入れてくれたんですものこの力、先生のために使いたい

力を封印することはできないんだ

ヨミにとってもルナにとっても力は生活に密着している

人の心が読める人を自分の思い通りに従わせることができる

その力を使うなというのは、歩ける人間に歩くなというのと同じなんだ

今回あなたが、愛さんの心に必要最低限しか、手を入れないって決心してくれたことは嬉しいわ力があるからって、簡単に力尽くで、人の心をメチャクチャにしない分別をあなたが持っててくれることはでも愛さんは、それで良いとしても、お母さんの方は無理よ

判るネ、Darlingココには、越えなくちゃいけないラインがあるのネ人の運命に、勝手に手を入れる覚悟ガ

デどうするネDarling

とっくの昔に、ラインを越えて来ている

オレは、犯罪組織黒い森のメンバー黒森公なのだから

うん克子姉愛のお母さんのことを頼むよヨミとルナも愛の部屋で愛がオレに犯されている様子を、この部屋からモニターさせてみんなで心の調整をしてくれ最終的に愛と愛のお母さんにとって、良い結果になるのなら、どんなことをしても良いこれは、オレの命令だだから、責任は全部、オレが取るから

判ったわあなた

兄さんの命令通りにします

ヨミに任せて

Darlingアタシも、こっちにいるネ

ヨミとルナのサポートをするネ慎重なオペレーションになると思うカラ監視役は、カツコの他にも居た方がイイネ

イーディなら、冷静で判断力もあるし

ダカラ、記録係はネイたち、頼んだヨ

ニコッと、寧と可奈センパイに微笑むイーディ

おうさっ頼まれたよんっ

ちょっと、寧さんあたし、記録係とか

大丈夫、大丈夫動画のカメラは、1台は固定だしもう1台のハンディの方は、あたしがやるからっ可奈ちゃんは、静止画のカメラをパシャパシャ撮っててくれればいいからっ

よしじゃあ、愛の部屋に移動だ愛立てよ

愛はすっかり、緊張している

オレは、そんな愛の腰を抱き締め耳に

それから、愛のお母さんを見て

では、お母さん今から、愛とセックスしてきます次にここへ下りて来た時は、愛はもう処女じゃありませんから

あ、愛

お母さんは、すっかり精神疲労しているようだった

もう、頭の中がパンクしてしまって、何が何だか判らなくなっているんだな

それでも、愛娘を見上げる

不安げな眼で

ほら、愛お母さんに挨拶しろ命令だ今から、この人とセックスしてきますって言うんだ

愛は、オレの命令には逆らえない

オレに細い腰を抱き抱えられて震えながら、愛は言う

あ、あたしま、ママ愛はあああ

ちゃんと言えオレの命令なんだぞ

愛こ、この人と

この人じゃないだろ

よ、吉田くんとせセックスセックスしてきます

愛は、ガタガタ震え出す

オレの腕の中で、愛の身体が弛緩する

はぁぁぅ

避妊はしないからなアソコにオレのチンコを入れられて処女膜破られて、愛の子宮に思いっきり射精されるんだからなほらお母さんに、そう言え命令だ

うううっママぁぁ、あたし愛は、吉田くんに犯されちゃう、犯されちゃうよぉオチンチン無理矢理入れられて中に出すってあ、赤ちゃんできちゃうよぉぉママぁ

そのためにセックスするんだからな

オレは、愛の耳に囁く

あ、愛ぃぃぃ

愛のお母さんがうめくがうん、ヨミが心をコントロールしているんだな

感情が爆発して、心がメチャクチャにならないように抑えている

ほら、愛最後に、お母さんの前でキスするぞ

ほら、命令だ愛の方から、キスして下さいって言え

うううっよ、吉田くんき、キスして

誰にだ

愛に愛に、キスしてキスして下さい

ほーら、お母さんが見ているぞ

オレは母親の前で、愛と唇を重ねた

愛の柔らかい唇の感触を、たっぷりと楽しむ

あ愛

うううーっ、ママぁぁッッ

キスが終わった瞬間愛は大声で泣こうとする

ダメだオレは、愛を逃がさない

さあロスト・ヴァージンだぞ愛

オレは、引き摺るように愛を抱いたまま、リビングから出る

寧と可奈センパイが撮影器具の入ったカバンを持って、オレたちを追い掛ける

ここが愛の部屋か

何て言うかすっごい、少女趣味だね

寧も、驚いている

何か赤毛のアンの家みたいね

そうかなあたしには、小枝ちゃんと木のお家みたいに見えるけれど

寧の例えはよく判らん

たしかに木製の家具が多いけど

すると、可奈センパイは

ああ、寧さんの言っている意味、判ったわ確かに、机もベッドもクローゼットもアメリカのアーリーカントリー調なんだけれどみんなこれ、フェイクなのね

ホンモノのアンティーク家具や、そういう形式を守って作られたデザインじゃないのよ製品のテイストだけアーリー・アメリカンで、イメージを似せているだけなんだわ子供向けのオモチャみたいなのよほら、オモチャ屋さんで売っている子供向けのドールハウスの家具って、みんなこんな感じでしょ

そう言われてもオレは、ドールハウスとかは、よく判らない

いずれにしてもここは子供部屋だね子供部屋のまんまなんだ

寧が愛の木製の本棚を見る

小学生の時の本とかそのまま、置いているんだ

うわっ、懐かしいあたしも、この絵本、持っていたわ

100万回生きたネコとベロだしチョンマね

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