公様は皆様のために、生きなければならない方です危険な場所には、行かれるべきではありませんわ

そんな月子だって、それは

わたくしは巫女を継ぐ者です

平気です香月様はわたくしを、親分さんたち引き渡すようなことはなさらないと思います

そりゃ、ジッちゃんは

今更、月子をヤクザたちに与えたりはしないだろうけど

月子を新しい巫女に任じて2人の大親分に、仲裁の儀をさせることも

だけどもしもということがある

ごめん、月子

これって、オレがオレが、頼りない男だっていうのがバレちゃったってことだよな

だから、月子はオレのホテルへの同行を拒絶している

オレなんかが付いて行っても、足手まといだって

オレは月子の期待を裏切ってしまったのか

こんなグタグダしている男では信頼できないって

それでも、オレ頑張るから頼むから、オレに任せてくれ月子だけを行かせるなんて、そんな嫌だよオレは

月子がオレを抱き締めベッドに押し倒す

ギュッと抱き締めて下さいませ

オレは月子の柔らかな身体を抱きしめる

公様のお言葉は、とても嬉しいですわ嬉しいですけれど

月子は、オレの鼻に自分の鼻を擦り付ける

それではダメですそんなことばかりしていたら公様がダメになってしまいますわ

オレがダメになる

公様は優しすぎます

優しいだけじゃダメなのか

今回のことわたくしたち姉妹は、とても有り難いですわ感謝しています本当ならわたくしたち3姉妹は、バラバラになってしまっていたはずですわたくしと夜見子とルナ引き離されて、それぞれが娼婦にされていたでしょう公様のおかげで取りあえずは、夜見子とルナは離れずに済みそうですわこちらのお屋敷で皆様の家族の一員にしていただいて、幸せに暮らせそうです

月子だってここに居ろよ

オレの言葉に月子は答えない

わたくしたち3姉妹は鷹倉神社の娘として、巫女を継ぐ者として生きてきました生まれた時から、修行を重ねてですから、わたくしたちは自分が、普通の女性のように、愛した方と結婚できるとは思っていませんでした誰かに命じられた方に婚ぎ、その方の子を産むものと覚悟してきました

そんな話を突然、オレにする

ですから、夜見子もルナもこのまま、公様の女にしていただくことに、何の抵抗もございません普通の結婚や、夫婦生活はわたくしたちには無縁だと思っておりましたからどうぞ、公様のお気に召すようにセックス奴隷としてでも妊娠奴隷としてでも構いません妹たちは、公様のご支配の下で、幸せに生きていくことと思います

なぜそんなことを言うんだ

わたくしたちの場合はわたくしたちは、そういう身の上の娘たちですから

でも、この先黒森御名穂様のお話では、来週にはまた数名の娼婦候補の娘たちが、このお屋敷を訪れます

その話はさっき聞いたけれど

その方たちにはどうか、決して、わたくしたちのようにお情けをお掛けにならないで下さい

来週来る娘たちには情けを掛けるな

今のままの公様なら来週の娼婦候補たちに対しても、その身の上を憐れみセックスを交わした上で、娼婦ではなくご自分の女に加えようとなさると思うのです

その懸念はオレ自身も感じている

オレはセックスした相手を、全員、オレの家族にしたいと思うんじゃないかって

ダメですそれは

月子は、オレを叱る

どのような理由で、その方々が娼婦になろうと志されたのかは判りませんがいずれにしても、そうならざるを得ない切迫した理由があるはずですわ

例えばご実家の事業が失敗して、大金が必要になったとかわたくしがそうであったように、娼婦としての生活が、何かになるための修行を兼ねているとか

何かしらの大きな理由が無ければ年頃の娘が、娼婦に堕ちることを受け入れるはずがない

わたくしは娼婦という仕事が、よく判っていませんでしたでも、今は皆様の記憶から、それがどんなにおぞましいものなのか理解しています

月子はミナホ姉さんたちの記憶にアクセスしたんだ

もし、最初から娼婦というものを理解していたらわたくしは、絶対に娼婦になるとは言わなかったと思います

ジッちゃんが巧みに娼婦になれと、誘導したんだもんな

でも、来週の方たちはおそらく、娼婦が何なのかはご存じでしょうし理解なさっている上で、娼婦になる運命を受け入れたのだと思います

普通の娘ならそうだろうな

その方々の覚悟を公様が挫くのは、良いことではありませんわそれに

その方々が娼婦にならなければならない理由は決して、消えませんわ

そうか親の借金のために、娼婦になるのなら

もし、その娘をオレが自分の娘にしようとすれば

その負債は、オレが支払わないといけない

オレは金は持って無いもんな

ミナホ姉さんやジッちゃんに借りるとしたって限度がある

だいたい、貸してくれるかどうか判らないし

こればかりはオレには、どうすることもできない

公様がお救いになれない運命もありますわ

オレが助けられない女の子もいる

そのことをお判りになって下さい公様が、ご自分の手の届く範囲にいる娘は、本当に優しくして下さることは判っています今、わたくしを優しく抱いて下さっているように

でも、手が届かない場所に居る娘は公様がお救いになることはできないのですそのことを、お判りになって

オレには助けられない子も居る

オレは多分、来週に来る候補者たちのセックス指導も命じられると思うんだ

月子たちの適性検査を命じられたように

それでその子たちを抱いてでも、見捨てないといけないのかその子たちが娼婦に堕ちていくのを

そんなのオレは

お見捨てになられるのではありませんわ

公様は、その方たちにセックスを指導なさるそれは、応援ですわその方たちへの頑張って、生きろという

応援

応援することしか、できないのか

違いますわ応援して下さる人が居れば人は、どんなに苦しい時でも頑張れます踏ん張れます耐えられますそれは、とっても大切なことですわ

公様が出会われた全ての女を、大切に愛されることは不可能ですみすず様たちと、雪乃さんの違い手の届く範囲に居るか、居ないかそれを理解して下さい手の届く範囲の女たちは、今まで以上に愛して差し上げて下さいそして、手の届かないところの女たちのことは諦めて下さい

それしか無いのか

いや、オレが抱え込める人数はそろそろ限界が近いことは判っている

今以上の女を受け入れたら今居る子たちへの気遣いが、疎かになるかもしれない

オレの手の届く範囲に入ってきて助けられる子は、これからも助けるとしても

手の届かない子を無理をして救うことは、諦めるべきなのかも

ですから、公様月子のことも、応援していて下さいね

月子は、寂しそうにニコッと微笑む

わたくしは1人で行きます今はこうして、公様の腕に抱いていただいていますが公様の手の届かない場所へ参ります

そんなことを言うなよ、月子

オレは、月子を力一杯強く、抱き締める

ああ公様怖い人たちと立ち向かう月子にどうか、勇気を下さい

勇気だけなんて嫌だよオレも行くよ月子を1人で行かせられないよ

いいえ勇気だけですわ

おい月子

勇気だけいただければ月子は頑張れます鷹倉神社の次の巫女として親分さんたちと清美様と闘って参ります

月子オレは

母に、父の散歩として、六本木の美術館の公募展を見ていらっしゃいと言われる

そんな展覧会とか今まで行ったことがないのに

今日、無料公開日なんだってさ

ということで父を連れて、新美術館へ

本当に無料日なので、混んでいた

しかしこの日展というやつ、何もかもがでかい

洋画も日本画も、物凄い大きい絵ばかりだし工芸も、巨大なオブジェばかり

一番面白かったのが彫刻で等身大が、等身大以上の大きさの作品しかない

とりあえず、会場を端から端まで歩いたので、父の良い運動にはなったと思う

さすが、日本一大きな公募展

あそこの会は、自社ビル持っているのよ儲かっているんでしょうね

と、帰宅後母が話していた

716.月子のカウンセリング・セックス (その4)

月子は、オレから離れて行くのか

全裸で抱き合う密室のベッドの上

月子は1人で、ヤクザたちの待つホテルに行くと言う

オレには付いて来るなと

穏やかな声で、静かに答えた

これ以上は公様に踏み込んでいただくわけには参りません

踏み込むとかオレは

公様には心から、感謝しております妹たちのことを、どうかお願い致しますでも、わたくし自身は

月子の眼が、真っ直ぐにオレを見ている

このまま、公様のお世話になるわけには参りません

嫌だっ月子

オレは、月子を強く抱き締める

オレは月子と離れたくないよ放したくないっ

この美しい少女は今は、オレの腕の中にいる

生まれたままの姿でオレに抱かれている

お前はオレのものだっオレが守る守るからだから、オレを捨てないでくれよっ

オレは一度愛した女とは、死んでも別れたくない

どこまでも一緒に生きていきたい

いいえわたくしは月子は、月子のものでございます

公様のものにはなれませんそして、公様には月子は守れません

守るよ約束するオレがジッちゃんに頼むからミナホ姉さんにも翔姉ちゃんだって、オレの頼みを聞いてくれるから

ジッちゃんの持つ権力や財力香月セキュリティ・サービスの組織力と戦闘力があれば

関西ヤクザだって、鷹倉神社の巫女の伝統だってブッ潰せるはずだ

それは公様のお力ではございませんわ

公様ご自身が、一番良く判っていらっしゃるはずです香月家の力も、黒森様のお力も公様ご自身のものでは、ありません

オレの正体はただの高校1年生だ

それも人よりも能力の劣る

バカで、弱っちくてどうしょもない

公様が、他の方々のお力に期待するのはただの我が儘ですわそんな弱い方にわたくしを守ることなどはできません

そうだともオレは、弱い

無力で無能で

それでもオレは、月子を守りたいんだ月子を危険な目に合わせるやつはオレが、ブッ殺してやるから

かつて、オレは

寧を守るためにシザーリオ・ヴァイオラを殺した

オレはすでに人殺しなんだ

いいえそんなの迷惑ですわ

今の公様はわたくしが愛しくて、そうおっしゃって下さっているのではありませんわねただ単にわたくしが、公様の腕の中から逃げていくのが、嫌なのでしょう

だからこれは、公様の我が儘でしかないんですそんな理由で、公様を危険な場へお連れするわけには参りませんみすず様たちに、申し訳ないですから

オレが、月子とホテルへ向かうことにこだわっているのは

オレが、月子に捨てられたくないからだ

つまりオレの我が儘身勝手な思い

それに公様は、月子の思いを踏みにじっていらっしゃいます

月子の眼が潤む

月子は1人で行くと決意したんです公様には皆様と、夜見子やルナたちと安全な場に居たいただきたいんですだから、覚悟したんです1人で行くと

月子の眼から、大粒の涙がポロリと零れた

公様はわたくしの覚悟をないがしろになさっていますわたくしは1人の人間です女です意思があるんです思いがあります覚悟があるんです

月子だって昨夜からずっと、必死で考えたんだ

何時間も悩んでミナホ姉さんやマルゴさんたちとも話をして

それで覚悟を決めた

そんな月子の思いをオレは

ごめんごめんなさい

オレはいい気になっていた

オレは自分には、何の力もないくせに

頭だって悪いし、強くもないのに

一方的に自分には、月子を救う力があると、思い込んでいた

でも月子1人で行って、どうなるっていうんだよ

月子が1人でヤクザたちとジッちゃんの手打ちに行ったら

ヤクザたちは、月子に新しい巫女として、仲裁の儀をさせようとするかもしれない

オレは月子が、ヤクザの大親分たちに犯されるのは嫌だ

そいつらの子を、強制的に産まされるなんて

それ以外にも月子たちの叔母の清美さんという人の動向も判らないし

もし、清美さんが強い巫女の力を持っていて、ジッちゃんを支配しようとしたら

公様がいらっしゃらなくても、全ては上手くいきますわ

泣き顔で月子は、微笑む

香月様はすでに、全ての対応をなさっているばずですから

昨夜からのことわたくしたちが思い付いたこと、今、こうやって話している内容だって黒森御名穂様は、全て聞いていらっしゃるのですわね

ミナホ姉さんはオレたちを監視していると思う

わたくしたちが懸念を感じたことは、全てピック・アップされて香月セキュリティ・サービスに報告されているはずですわ皆様でご相談の上想定される全ての状況に対する対応策がすでに取られているはずです

確かに昨夜翔姉ちゃんも、レイちゃんも、この屋敷に来ていた

あれはミナホ姉さんと協議をするため

鷹倉神社の巫女について、わたくしたちが話し合ったことも清美様に対する疑念もすでにホテルの警備の場に織り込み済みのはずです

オレはハッとなる

翔姉ちゃんはとてつもなく有能なプロの警護人であり、香月セキュリティ・サービスの現場の司令官だ

すでに清美さんという人の所在を調べさせているだろうし

ヤクザたちが東京に清美さんを同行させているかどうか、チェックしているはすだ

現地の警護員たちには、清美さんの顔写真が配布されていることだろう

ジッちゃんと絶対に接触させないように、厳戒態勢を築いているはずだ

巫女の力は近距離でしか使えないという話もあった

だから、もし突然、清美さんが現れたとしても

ジッちゃんに巫女の力を使う前に間髪入れずに、狙撃するというような準備もしていることだろう

お判りですね後は餌として、わたくし1人が赴けば良いのです姉妹3人が揃って会場へ向かう必要は無いでしょうわたくしだけで充分ですあちら姉妹、全員で来るとは思っていないでしょうし

今回の一件は、わたくしたちの両親の謀殺と鷹倉神社の乗っ取りから始まったことです殺された巫女の血縁が、顔を出さないわけには参りませんしかし現状は圧倒的に香月様が優勢です

鷹倉姉妹を追って東京へ襲来したヤクザたちはほぼ壊滅

関西のヤクザの本拠地は谷沢チーフたちに急襲された

手打ちと言っても、ジッちゃんが優位なことは変わらない

この状況で、香月様が巫女の候補者である姉妹を3人とも親分さんたちの居る手打ちの席に連れて来られると思われますか

思わない

姉妹が3人揃っていたら何かのトラブルで、3人とも関西ヤクザたちの勢力に拿捕されるかもしれない

そんなことになったらジッちゃんの優位は崩れる

姉妹を3人とも支配下にキープしたからこの勝負は、ジッちゃんの勝ちになっているのだから

それでも、鷹倉神社の巫女を継ぐ者として1人は手打ちの会場に姿を見せる必要がありますわだから、わたくしは行かなくてはならないのです

香月セキュリティ・サービスも、姉妹3人でなく月子1人の方が、守りやすいだろうし

ましてや公様に、付いて来ていただく必要は全くございませんわ

月子の声がオレの心に響く

バカだ、オレは

オレは鷹倉3姉妹に巫女の力を目覚めさせて

その力でもって、関西ヤクザたちをねじ伏せようと思っていた

オレも、会場のホテルに向かうつもりだった

美智とイーディにも来てもらって

ヤクザや清美さんという人と真っ正面から、全面対決するつもりだった

ジッちゃんと翔姉ちゃんが、すでに情報を得ていて

会場のホテルで、完璧な準備をしているのなら

全面対決なんて、愚かすぎる

香月セキュリティ・サービスが、全て上手く対応するはずだ

オレなんかが、月子に付いて行く必要は無い

オレは、何の役にも立たないし

かえって邪魔なだけだ

足手まといだ

オレなんて

オレなんて、要らない

はいそういうことですわ大変、申し訳ないのですが

オレは月子の役に立てない

オレはいらない人間なんだ

スーッと、身体から力が抜けていく

ですが、公様公様は、月子に勇気を下さっていますわ

公様は、わたくしたちを助けて下さいました夜見子やルナを引き受けて下さいましただから、わたくしは安心して公様とお別れできるんですわ

わたくしたちは今日、ここで、別れなくてはなりません

別れる月子と

嫌だオレは

オレの我が儘でしかないとしても

オレは、月子を手放したくは無い

嫌だ嫌だ

絶対に嫌だ

いいえそれは、許されないのですわ

どうしてどうしてだよ月子

答えは判っていた

それでも、そう言わずにはいられなかった

全てが終わればわたくしは京都に戻らなくてはなりませんから

月子の覚悟とは

わたくし巫女になります鷹倉神社の次の巫女に先祖代々、彼の地で祀り続けた神社です誰かが、祭祀を守っていかねばなりませんから

今回のことでヤクザとの因縁がなくなったとしても

長い歴史のある鷹倉神社は存続させないといけない

もちろん夜見子とルナは、こちらに残していきますその方が良いと思いますあの子たちが京都に居れば、またトラブルに巻き込まれるかもしれませんから

巫女の力の存在を知ってまた違う勢力が、鷹倉神社に手を出すかもしれない

それに、あの子たちにとっては巫女の運命から逃れて、公様に愛していただく方が、幸せだと思いますし

わたくしたち3姉妹は巫女の血筋として生まれましたから、今まで親しい友人を作ることができませんでしたこちらなら夜見子もルナも、楽しく生活することができると思いますし

ルナにとってのアニエス

夜見子にとってのマナ

オレはルナと夜見子を、まだ学校へ通えていないアニエスとマナの友達にしようと思ったけれど

同世代の友人が必要なのは夜見子とルナも同じか

2人を可愛がってあげて下さいわたくしも、あの子たちに末永くお仕えするように言い聞かせておきますどうか、公様の家族の一員として妹たちを、お願い致します

でも月子は月子は本当に1人でいいのか

京都の鷹倉神社は香月様の支配地として、警護していただくことになると思いますですから、公様がご心配になるようなことは起きませんわ

涙眼なのにニコッと、オレに微笑む

違うそういうことじゃないよ

寂しくないのか1人で帰ったって

これまで両親や妹たちと暮らしてきた神社に

月子が一人きりなんて

いいえわたくし、京都には、1人きりで帰るつもりはありませんわ

わたくし昨夜、克子お姉様にいただいたお薬は、飲んでおりません

克子姉の薬

避妊薬のことか

公様どうぞ、わたくしに、新しい命を授けて下さいませ

公様の赤ちゃんが欲しいんです

17歳の美しい巫女がオレに言う

京都でわたくしの鷹倉神社で1人で、公様の赤ちゃんを育てます赤ちゃんと2人なら、寂しいことはありませんわ

オレの子

今日のこれからのことだってわたくしのお腹の中に、公様の命が宿っていると感じられれば何も怖くありませんわそれが、わたくしの勇気になるんです

勇気

公様の赤ちゃんを産めるということが、わたくしの希望になります

希望

ですからどうか、お情けをお与え下さいませ公様

月子はオレを求めている

子宮にオレの精を受け入れることを

これしかできないのか

何の力も無いバカなオレには

セックスしか

お願い致します本当に赤ちゃんを作るおつもりで、わたくしを抱いて下さい公様お願い致します

月子が、真剣な表情でオレの精を求めている

今雪乃と渚が、オレの子を妊娠している

来年にはオレは父親になる

克子姉も、妊娠したがっているから避妊はしていない

月子を孕ませるというのは

公様はわたくしではお嫌ですか

そんなの嫌なわけがない

月子はとても綺麗だ

顔も身体も心も

月子はオレの心を読んでいる

オレの耳に、そっとキスをした

月子も公様をお慕いしていますだから、公様の赤ちゃんを産みたいのっ

妊娠させる覚悟

雪乃の時は自暴自棄で、無我夢中だった

渚と克子姉はオレよりも年上で、しっかりしている2人だから

妊娠させるということに、戸惑いは無かった

特に渚は、すでに真緒ちゃんを産んでいるし

でも、月子は

月子は、まだ17歳で昨日、処女喪失したばかりだ

オレと出会ってからまだ1日しか経っていない

判った妊娠させるよ、月子

一緒に手打ちの会場に向かうことができないのなら

オレが月子にしてやれることが、これしか無いのなら

月子はまた、涙の粒を零した

オレは、流れ落ちる涙を唇で啜る

月子の涙は苦い

月子手を

月子は不思議そうな顔をして、オレに手を差し出す

オレは、月子の白い手の平にキスをする

そのまま指と指の間を舐めていく

公様の舌が気持ちいいゾクッてなります

オレに手をベロベロ舐めらられて、月子は背筋をビクッと反らせる

身体中舐めてやる月子の全身に、オレの唇でキスする月子が一生忘れないように

はい、して下さい忘れませんわたくし

月子うつぶせになれ

ベッドにうつぶせになる月子

美しい背中のラインと17歳のお尻

オレは、そこにも舌を這わす

ああっ、背中が気持ちいいです

オレは舐め上げるように

月子の背中を舌で丹念に舐めていく

首筋から背骨を一つずつ、舌先で数えるように

ここも舐めるぞ

月子の脇の下にも舌を

ああっくすぐったいです

くすぐったいのが気持ちいいだろ

はい、公様はい

それからオレは月子のお尻に、頬擦りする

ああ、公様恥ずかしいです匂いは嗅がないで

良い匂いだよ、月子

月子のお尻も、ペロペロと舐めてやった

月子から淫らな匂いがする

これは、汗と愛液の匂い

月子の性感が高まっていく

次は足だ

オレは、月子の足にも舌を這わした

太ももから、膝の裏の窪み

そして、ふくらはぎから足の裏

そんなところ汚いですわ

月子の身体に汚いところなんて無いよ

月子の足の指と指の間を、舐めていく

きゃううっそれ何か変な感じです

普段、他人に触れられない敏感な場所を、舌の粘膜で刺激される

月子は震えている

はぁぁ、はぁぁ、はぁぁぅぅ

月子の息が荒くなっていく

さあ、月子今度は、仰向けだ

はいやっと公様のお顔が見えますわ

月子がゴロンとヘッドの上で、態勢を変える

月子は上気した赤い顔で、オレを見上げている

息する度に、月子の胸が大きく上下していた

可愛いおっぱいとおへそ

そして割れ目は、すでに温かな汁で潤っている

オレは、月子に覆い被さってキスをした

すぐに月子は、舌を絡ませて出迎えてくれた

好きですあなたが好き

わたくし一生、公様しか愛しませんもし、他の男性とセックスしなくてはいけないことになったらその場で舌を噛んで死にます

やはり仲裁の儀のことを恐れているんだ

自分の意志と関係無くセックスを強要されることを

オレは生きてて欲しいよ月子月子にはどんなことがあっても、生き続けて欲しい

オレは月子の柔らかな胸に顔を埋める

オレには月子を幸せにすることは許されないのかもしれないけれどでも、月子には幸せになって欲しい

京都へ戻って鷹倉神社で1人で暮らすとしても

オレとはもう、会えなくなってしまうとしても

オレも好きだよ月子月子が好きなんだ

オレは、月子の乳首を咥える

舌で転がすように愛撫する

ああ気持ちいい公様赤ちゃんみたい可愛いです

自分のおっぱいを舐めしゃぶるオレの頭を月子は優しく撫でてくれた

きっと、公様の赤ちゃんもこんな風に、わたくしのおっぱいを吸うのですね

それでもやっとセックス・シーンに入りました

いやはや、体調が悪いときはなかなか書き辛いです

昨日から、急に寒くなりましたし

また、感想欄の返信も溜めてしまっております

少しずつ、返信していきますのでもう少々、お待ち下さい

717.月子とカウンセリング・セックス (その5)

オレは、やるせない気持ちで、月子の裸身にしがみつく

両手で、おっぱいを揉み乳首を荒々しく、舐めしゃぶる

この身体をこの心を

絶対に忘れないように、肌と舌で記憶に刻みつけていく

月子がいなくなるなんて嫌だよオレは

月子は鷹倉神社の巫女になる

1人で関西ヤクザたちと立ち向かい京都に帰るという

仕方ありませんわわたくしは、長女です巫女を継ぐことは、最初から覚悟ができていましたから

月子は夜見子が巫女になることを諦めるように、働きかけていた

夜見子とルナには、巫女の血の呪縛から脱して欲しいと願っていた

だから、オレに妹2人を託した

京都の鷹倉神社から離れ東京で、香月家や黒い森の庇護下で生活すれば、関西ヤクザたちから身を守ることができる

オレは月子のために、何もできないオレは無力だ

オレは、それが辛い情けないやるせない

自分の弱さが、許せない

いいえわたくしは、公様にしていただいていますわ

こんなに無能なオレが月子のために、何をしてやれているっていうんだ

月子を愛しく、抱いて下さっています気持ち良いですわ公様の舌が、わたくしの胸をおっぱいの先を、舐めていますあったかくて、ザラザラしていて身体が震えます

オレは月子を攻めていく

ああん気持ちいい気持ち良いですわ

17歳の裸身がいやらしい匂いを発するする

ミルクのように甘い汗の匂いと酸っぱい愛液の匂い

早く月子に、赤ちゃんを公様の赤ちゃんを授けて下さいませ

オレはこんなことしか

セックスしかできない

公様わたくしの眼を見て下さい

月子の言葉にオレは、月子の乳房から顔を上げる

黒水晶の様に美しい大きな瞳が、オレを見ている

公様よろしいのですね月子は、公様の赤ちゃんを孕んでも良いのですね

わたくしはもう、覚悟は定まっております公様はいかがですか

覚悟

月子を妊娠させる覚悟

月子の産む子供の父となる覚悟

月子の質問に質問で返すのは、自分でも卑怯だと思った

だけど、思わずそう言ってしまっていた

公様がいいのですわ公様しか、考えられません

月子はジッとオレを見て、そう答えた

わたくしは公様の子を孕み、出産します産むのは女の子ですその子が、わたくしの次の代の巫女となります娘の修行は、わたくしが付ききりで致します

月子の中にすでに、将来の計画ができている

そしてわたくしは、決して他の男性には抱かれませんわ

月子の眼には強い意志が光っていた

男の方々とセックスする渡り巫女の伝統は受け継ぎませんわたくしも、わたくしの娘も鷹倉神社の巫女が自分の心を封じ込めて、好きでもない男性に抱かれることは、もう絶対にしてはいけないんですわ

月子は、次の巫女になる決意をすると同時に明治以来の鷹倉神社の巫女の伝統を打ち壊そうとしている

じゃあ、月子はオレじゃなくってちゃんと好きな人と恋に落ちて、結婚してそして、その人の子を産めばいいじゃないか

オレみたいなダメ人間の子でなく

恋ならもう、一生分致しましたわ

月子はオレに向かって、ニコッと微笑む

公様が好きですだから、今すぐ公様の赤ちゃんが欲しいんですそうしたらわたくしはわたくしの人生に満足できます

大好きな方の赤ちゃんを産んで、大切に育てる女にとって、それ以上の悦びはございませんわ

ですからお願いします月子を抱いて下さい本気で公様の赤ちゃんを月子に下さいお願い致します公様

ここまで言われたらオレだって

オレだって覚悟を決めるしかない

約束してくれ

産まれてくる子には、父親が必要だ月子が京都に戻るのならオレの方から、会いに行くから

オレの人生は

もう、東京で克子姉とパン屋をやることに決まっている

克子姉のパン屋と渚の花屋を中心にして事業を展開する

そうしてオレたちの家族が、生きていくための基盤を作る

そのことはもう決まっている

オレは、東京から離れられないけれどでも、会いに行くから月子や赤ちゃんが寂しかったら、京都まで飛んでいくよ約束する離れて暮らしても、オレたちは家族だ月子は、オレの大切な女の1人だだから

月子は、ジッとオレを見上げている

今日、これっきりで別れるなんて言わないでくれ月子のお腹の中に赤ちゃんだけを作って、サヨナラなんて絶対に嫌だ

月子が嫌がったって、会いに行くからな神社の前で何日だって待つよ月子が会ってくれるまで

月子はまた眼を潤ませている

愛しています好き、好き、好き

約束してくれ月子

はい約束します京都まで会いに来て月子は、生涯公様にお仕え致しますから

月子の眼から、涙が零れる

オレは、月子にキスをして

じゃあ、作ろう赤ちゃん

月子がスッと足を開く

オレを迎え入れるために

まだ2回目だから痛いと思うぞ

オレは、月子の割れ目に亀頭を擦り付ける

あううっか、構いません公様ですからわたくしのことは気にせずに思いきり、どうぞ

膣の粘膜に触れる、オレの男根の熱に月子は、ビクッと身体を震わせた

オレはグイと腰を押し込む

固く張り詰めた亀頭が熱く濡れ湿った肉壷に、侵入していく

じゅぶぶっ

はぁぁッ入ってきます

月子が叫ぶ

公様の熱いのが月子の中にぃぃぃっ

昨夜、破れたばかりの膣口を犯していく

はぁぁっ

痛むのか月子

オレは、思わず腰を止める

止めないでっそのままそのまま、月子を貫いてっ

はああああっううっ

オレのペニスが一気に、月子の奥へと侵攻する

月子ぉっ

ずむむっ

オレの渾身の一突きで勃起ペニスは、根元まで埋まる

オレの下腹と月子の下腹がぴったりとくっ付く

温かい

まるでペニスだけ温かな湯の中に浸かっているようだ

いや、温かいだけじゃない

処女を失ったばかりの膣肉はオレのペニスを、息苦しいくらいに強く締め上げている

はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ

胎内の奥まで、異物を押し込まれた月子は荒い息を続けていた

とろんと蕩けた眼がオレを見上げている

わたくしちゃんと、できていますか

ようやくそんなことを、オレに尋ねた

ああ、できているよオレと月子セックスしているよ完全に繋がっているから

はい公様の心臓の鼓動を感じますわトックン、トックンて

ぴったりと身体を重ね合わせているオレたち

オレにも月子の心音や呼吸音が、よく判る

生きているんだ、オレたちは

生きているからこそこうやって、セックスもできる

子供を作ることが

わたくしは、大丈夫です月子は平気ですからどうぞ、動いて動いて下さい

月子にはオレの性的な欲求が見えている

激しくピストンして月子の中に吐き出したいという、男の気持ちが

もう本当に、いつも我慢しすぎです公様は女は公様が思っているほど、か弱くはありませんわちゃんと、公様を受け止めますから

月子の顔は、すでに汗でびっしょりだった

それでも、そう言ってオレに微笑む

うん、月子なるべく早く終わらせるから

オレは、月子の肉体に負担を掛けないようにゆっくりと動き出す

くっちゅくっちゅっ

オレたちの繋がっているところから、いやらしい水音が聞こえる

それではダメです急がないで

慌てて、なさって早く終わって下さっても、月子は嬉しくありませんわ

オレの腰の動きに合わせて月子の裸身が、揺れている

綺麗な形のおっぱいが、ぶるんぶるんと踊っていた

公様月子とのセックスをセックスを楽しんでそして、公様にとって、一番気持ちの良い形で月子の中に出して下さい

オレの楽しくて、気持ちの良いセックス

そんなオレのことなんて、どうでもいいんだよ

オレの気持ちよさより月子の心と身体の方が大切だし、心配だ

そうではございませんわ

月子は、強くオレに訴える

そんなセックスでは産まれてくる子に、申し訳ないとは思いませんか

産まれてくる子供

はい産まれてくる赤ちゃんにはあなたは、お父様とお母様が愛し合ってそれで産まれた子なのよって、ちゃんと言ってあげたいじゃないですか

巫女による仲裁の儀で産まれた娘だ

2人のヤクザの大親分が連続して巫女を犯して妊娠させた

月子の本当の父親は関西雷神鳳会の大鳥総裁

巫女であった月子の母親との間に恋愛感情など、あるはずが無い

だからちゃんと、月子の身体で気持ち良くなって下さい公様の気持ちを、思い切り月子にぶつけて下さいわたくしは、公様に愛していただきたいのではありません公様と愛し合いたいんです

愛し合う

公様だけが、月子を気遣って下さって我慢して下さるなんてそんなのは、愛し合うとは言えませんわ

オレは、オレのこの4ヶ月間の女たちとの生活を

間違って過ごしてきてしまったのだと、判った

月子オレは

オレは酷い思い違いをしていた

オレはみすずでも、瑠璃子でも、メグでも、他の女たちでも

オレの方が女たちに気を遣って

いつでもオレよりも、彼女たちがセックスを楽しみ満足することばかり、考えていた

オレ自身がセックスを楽しむことや、満足することは二の次にしていた

むしろ自分が気持ち良くなるのを、抑えていた

性欲の高まりを我慢してなるべく、相手と一緒にイケるように調整していた

公様のそういうお心は、素晴らしいと思いますわ

でも、そういう考えは女を馬鹿にしています

オレはそんなつもりは

月子だって公様に気持ち良くなっていただきたいんですわたくしのために我慢していただくなんて嫌ですわそれは、男女の対等なセックスではありません

オレの心の歪みの原因はそれだ

オレはオレが我慢したり、心を押さえつけていることを女たちへの愛の行為だと思い込んでいた

セックスで満足するのは女たちでオレは、なるべく自分を抑えて我慢しなくちゃいけないって

でも、そんなのはオレの勝手な考えで

オレのことも気持ち良くしてあげたいという、女たちの気持ちを踏みにじっていたんだ

男と女の対等なセックスをしていなかった

我慢しなくていいからメチャクチャになっていいから月子を求めて月子を観て月子を感じて月子の身体に公様を刻みつけて

赤ちゃんができちゃうくらい月子のことを愛して公様ぁぁっ

ゴオオオッと、耳鳴りがした

これは巫女の力か

月子がオレの押さえ込んでいた心を、解放していく

うあああーっ月子月子月子ぉぉぉぉ

オレは、荒々しく激しく腰を突き込むッッ

ぐっちょぐっちょっぐっちょっ

あああっああうっきゃううんっあはぁぁ

オレの力強いピストンに月子が啼く

そ、そうですわっこれでいいのっ公様ぁぁもっと、月子を求めてっ月子を犯してぇぇぇっ

ガツガツと叩き付けるように、亀頭の先で子宮口をノックする

下から突き上げるように、亀頭の上辺で月子の膣壁を擦り上げる

ギュッッと、握りつぶすように月子のおっぱいを揉んだ

乳首を親指と人差し指でつねる指の腹で押すように擦る

あああっあああーっあああーっ

月子の顔が乱れる

もっと淫らになれ、月子

はいなりますぅぅ公様ぁぁああっ

もっともっと月子を犯したい啼かせたい喘がせたい

オレは心のままに月子を抱く

あああっ公様が、月子の身体を楽しんで下さっています嬉しい嬉しいですぅぅ

オレは楽しんでる

ああ確かに、楽しい

いつもみたいに相手の様子を見ながら、おそるおそるセックスするのでなく

オレの欲望のままにオレの思いを、月子にぶつけて

それでも、月子は感じてくれている

いいんだ、これで

怖がらずに素直に、性欲を吐き出して

はいだって愛していますからわたくしたちはもう公様のことを、愛していますから

オレはもっと女たちに甘えていいんだ

いいや甘えるべきなんだ

それを中途半端に押さえ込んでいたから

訳の判らない衝動ばかりが溜まっていたんだ

バカだったんだオレは

ああっああーっああーっ判ります月子には、判ります公様が高ぶっていらっしゃるのが

月子はオレの心の全てが見える

オレの射精の前兆も

いいのすごく、いい月子で公様が、気持ち良くなっているのが気持ち良いのそのままそのまま、来てぇ月子に下さい、公様ぁぁ

月子が快感に乱れていく

オレの性欲の解放が月子の快感を燃え上がらせていく

それが気持ちいい心地よい

いつものセックスより

ああんんっああんんっあああんっ

触れ合う肌と肌

ぷめるるんと揺れる月子の弾ける裸身

はぁ、はぁと喘ぐ、息遣い

白い肌は、今は赤く上気している

汗と愛液の匂いは、さらに増している

オレたちは全身が、ぐっちょりと濡れていた

そして、感じすぎて蕩けた美しい少女の顔がオレを見上げている

月子の瞳がオレを見ている

オレも月子を見ている

好きぃぃ好きなのぉぉ公様ぁぁ

オレもだ月子

判る判るよぉぉ公様もう出ちゃうの出したい月子の中に赤ちゃん、できちゃうの

ああ出したい妊娠させたい孕ませたいよ月子

オレは、素直にそう答えた

うん妊娠する孕むよぉぉ公様の赤ちゃんが欲しいの

ああ、可愛い子を産めよ月子ぉ

産むの産むの産む産む産みますぅぅ

我慢しないでぇぇぇ下さい中に出してぇぇ

うううーっ、出るぅぅっ

どおおおっぷっ

あ、熱いッッ

出る、出る、出るぅぅ

どおおっくっ

あああっ出てる出てる月子の奥に届いてるぅぅ

月子月子月子

どぉっくどぉぉっく

公様ぁぁ幸せっ月子赤ちゃん、できちゃううううっ

オレも月子も半狂乱だった

性欲に身を任せた滅茶苦茶な、セックスだった

でも楽しい

愛している女の子となら

こんな底抜けなセックスが楽しめるんだ

びるるっ

オレは腹筋を使って尿道に残った、最後の精子を月子に注ぎ込む

あっピクってなったうふふふ公様、可愛い

月子が、チュッとオレにキスをする

あのね多分、今のでちゃんと妊娠したと思うの

嬉しそうに微笑む

妊娠も出産も、すでに予定の内だ何も怖くは無い

でも、ちゃんと妊娠が判るまでは京都に戻るなこっちに居ろよ

オレは、月子の中にペニスを挿入したまま彼女の裸身を抱き締める

今ので最後なのは嫌だもっと、月子とセックスしたい

正直にそう言った

ええわたくしももっとしたいです妊娠が、はっきりするまでは

数ヶ月は一緒に居られる

たくさん、セックスしよう今みたいに笑って

はい、公様

月子は恥ずかしそうに、そう答えた

オレ月子のおかげで、モヤモヤしていたものが全部吹っ飛んだよ

結局、オレは自分だけが、みんなに何かをしてあげる立場でみんなからの気持ちを拒絶していたんだな

女たちも、オレに何かをしてあげたいと思っているということを無視していた

さっき、月子に言われた通りだよ上から目線でみんなを見ていた

この子は、**してあげないといけないとか

この子には、**が必要だとか

偉そうに

それで、自分の感情を抑え込んで我慢して

どんどんフラストレーションが溜まっていた

そして、溜まりまくったオレの歪みがみんなには、放出しちゃいけないって思い込んでいるから

だからレイプ衝動とか、変な形で湧き上がって来ていた

いいんですよわたくしたちに、ぶつけて下さってどんな思いでも、受け止めますわわたくしたち、みんな公様の女なんですから

いや、それは何回も、似たようなことをみんなに言われて来たんだ今までも

寧にも、みすずにも他の子たちにも、言われて来た

何でもするから、全て受け止めるからって

なのに、素直にみんなに求められなかったのは

オレがちゃんと、家族と向き合っていなかったからだ

一言でまとめればオレは、カッコ付けすぎていたんだ

そうですわねわたくしもそう思いますわ

月子が、オレの心を読んでクスクスと笑った

公様は真面目過ぎますわたくしたちを受け入れて下さってそのことには、とても感謝しておりますがお心に受け入れて下さったら、何もかもご自分1人で背負い込んでしまわれようとするから

苦笑する月子

ホントご自分のお命を投げ捨てる勢いで、わたくしたちを守ろうとして下さるんですもの

それは守るよみんなオレの大切な家族なんだから

家族のためならオレは、命を捨てる覚悟はできている

公様のお覚悟は、とても嬉しいですが公様は、わたくしたちにも意思があるということを、しばしばお忘れになります

わたくしたちだって心があります自分の運命は、自分で切り開く覚悟があります

もちろん自分で、どうすることもできなくなったら、公様に助けを求めることになると思いますでもわたくしたちがSOSを発する前に、公様がご自分の命を懸けて下さるというのは困惑します困るんです

オレは今日のジッちゃんとヤクザたちとの手打ちについて

月子たちの意見は、全然、聞いてこなかった

勝手にオレが鷹倉3姉妹に付き添って、ヤクザたちと対決するという計画を考えて

そうなるものだと決めつけていた

うん悪かった月子たちの考えも、ちゃんと聞くべきだったよ

月子は1人でヤクザたちの居るホテルに向かおうとしている

それは何とかしないと

月子の言う通り夜見子やルナを、置いていくというのは正解だと思う

しかし、やっぱりオレ自身は、月子と一緒に行きたい

ほらほら、また間違っていますわ

まだ、オレたちは下半身で繋がったままだ

オレの考えはストレートに、月子に伝わる

公様が決めるのではなくちゃんと、夜見子やルナの意見を聞いて下さい

あの子たちにとっても自分の運命に関わることなのですから例え、公様が良かれと思ってなさったことだとしても何の相談もせずに、決めてしまわれるのは間違っていますわ

ダメでは無いですわたくしたちを保護したいというお気持ちが、とてもお強いだけですわでもわたくしたちには、わたくしたちの心があるのですから

オレが勝手に先走るのは良くない

うんこれからは、気を付けないと

そうですわ公様は、すぐに先走る傾向が強いです

月子はそう言って、オレの髪を撫でる

先走る上に相手のために、すぐにお命を懸けてしまうよくないですよ、公様

だからオレは、知り合った女の子を

一度、セックスした女の子は何が何でも、守らないといけないと思い込む

それでみんな、自分の女にしてしまう

これからは今の家族以外の女の子とは、少し距離を置いて接するようにするよ

これ以上女が増えるのはマズイと思うし

最初から、相手に踏み込まないように注意すれば

あら、それも違いますわ公様

公様はどんどん、新しい女の子と知り合うべきですわそして、もし公様が、その子とセックスしたいと感じられたのならどんどんセックスするべきですわ

月子編は終わりで、次話は昼食かな

劇場のスタッフの仕事をしている時に、とある演出家の先生に言われたこと

君は、人の弱点を見抜くことが得意だでも、その特技は君の人生を寂しいものにするだろう

何年か掛けて、その言葉の意味を自分なりに理解しました

誰かの作品とか仕事とか弱点は、すぐに分かりますが

人の弱点や欠点をどれだけ見たところでそれは自分の仕事にとっての血肉にはなりません

弱点や欠点はその人個人の資質に、深く関わるものだからです

ああいう失敗をしないように、気を付けようぐらいの注意喚起にしか利用できません

一方どんな仕事にも、その人なりの長所や美点はあるわけで

そして、他人の長所や美点は自分の仕事に、取り込めるのです

ああ、そういう手もあるのかという知恵や知識になるものですから

だから、人様の仕事や作品を拝見する時は

なるべく良いところを探すようにしています

自分のために

718.対等な関係

公様はどんどん、新しい女の子と知り合うべきですわそして、もし公様が、その子とセックスしたいと感じられたのならどんどんセックスするべきです

えっと月子

ベッドの上で、全裸で抱き合っているオレたち

オレのペニスは萎え始めているがオレと月子は、まだ繋がったままだ

結合部から、月子の愛液とオレの精液が滴りだしている

オレたちはまだセックスをしている

ですから公様は、公様のお心のまま心が渇いて、飢えているのなら、そのまま率直にお求めになればいいのです遠慮することはありませんわ公様ったらご自分の女にさえ、遠慮なさっているんですもの

クククと月子は、オレに可愛らしく微笑む

良いんですすでに公様の女になっていらっしゃる方でも、公様が知り合ったばかりでちょっと、この子可愛いなと思われた方でも公様がセックスをしてみたいと思われたら、率直に相手に求めてみればいいんですわ

そんな欲望を感じた子の全てに、そのまま赤裸々にセックスを求めるなんて

何で、月子がこんなことを言うのか判らない

月子は笑顔のまま、オレに尋ねる

だ、だって

オレなんかにセックスさせろなんて言われたら

誰だって、迷惑だろうし

はいセックスさせろなんて命令してはいけませんわちゃんと一緒にセックスして楽しもう気持ち良くなろうって、明るく提案なさらないと

オレの心を読んで、月子が言う

いや、そんなの同じ意味だろ

全然、違いますわ

まず、前提として公様とのセックスは、とても楽しいですし、気持ち良いですわだから、公様の女たちは、みんな積極的に公様とセックスしたいと思っていらっしゃいますわ

そりゃオレの女たちは

すでに、お互いに心も身体も、よく知っているし

はいわたくしも判っていただきましたし、教えていただきましたわ

月子は、オレの身体を優しく撫でていく

白くて長い指が、オレの肌に触れていく気持ちいい

いや、だけど家族以外の女の子たちはさ

世間一般の普通の女の子たちがオレのことを好きになるなんて、到底思えない

ましてやオレに求められて、セックスに応じるなんて

あら、わたくしたちも昨日までは、他人でしたわ

公様とこんな関係になるなんて、思っていませんでした

オレたちは、今も性交を続けている

セックスだけではありません公様のあなたの赤ちゃんが、こんなにも産みたくなるなんて自分でも驚いています

月子は、娼婦になる覚悟をして東京へ来た

しかし、オレの子を妊娠・出産するということは、想定していたはずが無い

運命なんて何がどうなるのかなんて、全然判らないものですわね

月子は笑っている

だからもし、公様が欲しいと思われるのならストレートに、相手に求められればいいんですまずは素直な心の思いを、言葉にして相手に届けるわたくしの様に人の心を読む女は、そうはいませんから

言葉でないと伝わらない

それは、そうだろうけれど

はい気持ちを言葉にして相手に求めなければ、何も始まりませんそれに、せっかく出会ったのに何の接触も無く、別れてしまうのは、もったいないじゃありませんか

月子の言うことも、何となく判るけれどだけど、オレは

公様が積極的に求められても相手に拒絶されるのが怖いのですね

オレがもし、可愛い娘に出会って

君、可愛いねちょっと、オレとセックスしないかなんて、声を掛けたとしても

その子が、オレに応じてくれるとは到底思えない

確かにその言葉の選び方は、どうかと思いますけれど

いや例えばだよ

ていうか月子

こんなことまで、オレの心を読むなよ

済みませんでも、わたくしたち完全に繋がっていますから公様のお心は、どんどん伝わってきてしまうんです

じゃあしょうがない

拒絶されたって、いいんですよ

オレは、ハッとして月子を見る

それならそれで無理なら、仕方ないか残念無念で済む話ですわ

す、済むのかそれで

だって公様が、その女性に性的な魅力を感じられてだからこそ、セックスを求められたんですから素直な気持ちで申し出られことなのですから率直な気持ちに対する、率直な答えが拒絶なら、仕方ないではりませんかむしろ、心が晴れ晴れとなりますわ

公様相手の女性も、ちゃんと自分の意思を持っていますですから、公様の申し出を受けられるか、拒絶なさるかはその方の選択です

そして、もしその方に拒絶されたとしてもそれが、そのまま、その方が公様の存在を全否定したということにはならないですわ

月子は笑顔で、オレにそう言った

その答えは公様とセックスするかどうかというだけの選択ですこの場合は、答えが拒絶だったしてもその方のセックス観や人生観、宗教的な制約など色んなことが要因として考えられるわけですから

ちょっと、前向き過ぎる意見のような気がするけど

もちろん公様のことを、その方が嫌ってらっしゃる場合もあるかもしれませんわねでも、そういうのは個人の趣味の問題ですから仕方ないことですわ

個人の趣味

はい公様でなく相手の方の内面の問題です公様には、どうすることもできないことですそれは、その方の独自の評価方法によるもので相対的に出された結論なのですから公様が、何らかの努力をなさっても、覆せないものかもしれませんし

つまり単純に、オレの顔が気に入らないなんてこともある

はいそうですねでもその方のために、公様が整形手術を受けるというのは馬鹿げていますよね手術したところでその方の好まれる容姿になれるかどうかは判りませんし

そもそも、そんな理由で整形した男を好きにならないかもしれない

そうですだから拒絶されるということを、余り重く考えてはいけないんです公様が、嫌われたと悩まれたり落ち込んだりすることでは無いんですあくまでも、相手の方が、ご自分の意志で判断なさったことなんですから

最初から、オレの思い通りになることでは無いと、理解していれば

拒絶されることは怖くはない

月子は、オレの頭をいい子、いい子するように、撫でてくれた

でもわたくしの推測ですが公様にセックスを求められれば、ほとんどの女の子は受け入れると思いますわ

おいおいまさか、そんなわけが

だって、公様が性的な魅力を感じられるのは

オレがセックスしたいと望む女は

公様は容姿やプロポーションが素晴らしくても、心の醜い、他人を虐げるような方に、セックスを求めませんわ

月子は断定した

現に公様は、先ほどいらっしゃった、美智ちゃんのお姉様に性的な魅力を感じていらっしゃらないですわね

月子が、オレの記憶を探っている

そう言えばオレは、美智の姉の工藤遙花に対して

ええ美智ちゃんのお姉様だけあってお顔は綺麗ですねプロポーションも、悪くない公様は、そう感じられていますわ

顔は美智の方が、遙花よりも美少女だと思う

というか美智は、日本人形みたいな整った顔をしている超美少女だから

寧の華やかな美少女さとは、また別の方向の美少女さだ

寧が太陽なら美智には月の美しさが有る

涼やかで、鋭利な輝きが

でも、身体の方は

3歳年上の遙花の方が、女らしく成長している

身長も、遙花の方が高いし

まあ、工藤遙花も女子校生空手チャンピオンで、マスコミに取り上げられるくらいの美少女ではある

美人でなければ空手が強くても、マスコミは追って来ないだろうし

でも、公様は彼女に、性的な魅力は感じていませんね

月子の言う通りだ

オレは、工藤遙花に魅力を感じない

だいたい、遙花よりもっと可愛くて美人でプロポーシュンの良い子が、オレの女にはいっぱいいるんだし

何より工藤遙花は、性格が酷すぎる

独善的で、我が儘でなおかつ、頭が悪い

これで岩倉会長ぐらい悪知恵が働いて、行動力があれば一目置くけれど

工藤遙花はただただ、馬鹿なだけだからなあ

つまり公様は、ただ見た目が良いだけの女の子には、魅力を感じないんですわ公様は、外見と同じくらい相手の内面を大切になさっていますから

こういう場合って

外見よりも、内面を重視とか言わないか普通

これだけ美人と美少女ばかり集めていらっしゃって、それを言いますか

はい確かに、オレの女はみんな綺麗です美人さんしかいません

もちろん月子も

あありがとうこざいます

月子はポッと頬を赤らめる

公様は、そういう心のしっかりとした女性を求められていますから女性の方だって、心の確かな方を求めていますわですから公様がセックスしたいと望まれた方は、応じて下さる可能性がとても高いと思いますわ

月子はそう言うけれど

でもオレだぞ

オレみたいな男に求められて嬉しいとは思えないけれど

ですが、公様が相手の女性に性的な魅力を感じられたのなら何の躊躇も無く、セックスを申し込むべきですわ例え、拒絶されたとしても率直に

改めて月子が、オレに言う

最後の選択するのは女性ですから

オレが1人で決めることじゃない

セックスするかどうかは、お互いの同意の上でのことだ

だから、申し込むだけは申し込んでみろとそういうことか

でもそうやって、セックスしたら

オレの心に黒い影がよぎる

そんなことをしたらオレの女が増えるばかりで

今回だってジッちゃんから命じられたのは、月子たちの娼婦としての適性検査だったりの

オレは3姉妹全員を自分の女にしたくなってしまって

自分の女として囲ってしまいたい病

オレはそれが一番怖い

そもそもセックスするから関係が複雑になっていくわけで

だからこれ以上、新しい子とセックスするのは、控えるべきなんじゃないかと思うんだよオレは

しかし月子は

セックスするということと公様の女になるということは、イコールではありませんわ

セックス今のオレたちは、まだ繋がったままだ

月子とオレはセックスを続けている

だけどオレは、相手の女の子に心に踏み込んでしまうと、その子のことが愛しくなって、どうしても放したくなくなるんだよ

それがオレの今の問題だ

セックスする間柄になったら、この傾向はより顕著になっていくと感じる

はい公様にとっては、そうなのでございましょうがお相手をした女は、違う答えを出すこともありますわ

月子がオレの下で微笑む

現にわたくしは京都へ帰ります公様の女のまま、公様の赤ちゃんを産みますが公様とは離れて、鷹倉神社で生活致しますわ公様のご支配なさる場所では、暮らしませんから

それは、わたくしが決めたことです自分の意志で公様がどうお考えだとしても、わたくしは自分で選んだ道を進みます

公様わたくしの意思と公様のご意志は対等のはずですわわたくしを守って下さるというお心には感謝致しますがわたくしは、公様に付き従うだけの女にはなりません

その言葉は、オレにはショックだった

ダメですよ公様の方だけが、わたくしたちに優しくして下さる命懸けで、守って下さるなどという関係は、健全ではありませんわ

今まで、勘違いをしていた

オレは、オレの女たちをオレが一方的に守る対象だと思っていた

みんなを守るためなら自分の命だって捨てられるって

はい、その代わり公様は、皆様が常にご自分の支配下にいることを、強く望まれていましたわ

セックス奴隷

オレはすぐに、セックス奴隷という言葉を口にした

マナも瑠璃子もルナや夜見子だって、オレの奴隷になることを誓わせた

絶対にご自分の支配の下から出ないように願われたのですよね

あの子らに捨てられることが怖い

だから奴隷なんていう、強制力のある人間関係を求めた

オレはサイテイな人間だ

そんなことはないですわ

月子は笑って、オレを下から抱き締める

自分の鼻の頭を、オレの鼻に擦り付けた

普通です16歳の男の子として公様が、今まで過ごされてきた人生を考慮すれば誰も、公様を責めたりはいたしませんわ

月子はオレの心を全て読んでいる

ですからもう一度、申し上げますが

ジッと、オレを見つめる

公様とセックスを交わしてもその後に、どういう関係になるかは、公様がお一人で決めることはありません

オレはすぐに女の子を自分の保護下に起きたいと思い込むけれど

ええ公様が良くないのはそうやって、何でも自分だけの責任にして、1人で背負い込もうとすることですわ

女の子の方も、色々と必死で考えた上で自らの進むべき道を決めているんですわわたくしだって、夜見子やルナだって自分の意志で、公様との関係を選択致しました女の子にだってあなたとどう関係していくかの、選択権も決定権も持っていますわ

大きな黒い瞳がオレを見ている

公様だけが、1人で悩まれて、考えに考えを重ねてそうして選択をなさってだからこそ、公様だけが責任を負うそういう問題では無いんです

月子の言葉がオレに染み込む

公様のご意志と、わたくしたちの意思は対等です

雪乃以外は

雪乃の場合だけは本当のレイプだったんだから

マナも最初はレイプだったけれど最終的に、オレたちの家族になるということはマナ自身が決めた

他の女は、どうだ

オレは、オレがオレの意思であの子たちを受け入れたと思い込んでいたけれど

あの子らだって、選択してくれたんだ

アニエスでさえオレをパパと呼ぶことを、自分で決めたんだ

オレが強制したんじゃない

女たちにも意思がある

強い意志が

ごめん月子

オレはみんなの気持ちを、全然理解していなかったオレだけが、頑張っているんだって勘違いしていた酷い思い違いをしていたよ

月子が、オレの頭を抱き締める

オレの頬に、頬擦りした

判って下さればいいんです

優しく、オレに囁いた

わたくしたちも自分の意志で、あなたを選んだんだということを

でも月子は

月子は京都に帰っちゃうんだろ

オレから離れて鷹倉神社に

はいでも、月子の心は公様のものですわ

そして、オレの手を自分のお腹に当てる

ここに新しい命もいただきましたから

遠く離れ離れで暮らしていてもわたくしも、あなたの妻の1人ですわ

誰かが、鷹倉神社の祭祀を受け継がなければなりませんこれも運命ですから仕方ありません

何でも自分の思い通りに生きられるわけでは無いのだから

でも妊娠が、はっきりするまでは帰さないからな

オレは、月子の裸身を抱き締めた

月子もう一回、いいか

何度でも

オレは再び、腰を動かし始める

月子とキスし乳首を舐め

丁寧に丁寧に

心を込めて月子を抱いた

ああーっ、ああーっ、ああーん

月子は可愛らしく啼く

早く、セックスでのエクスタシー経験させてあげたいと思った

あうあっ、月子月子月子オレ

はい、出して、出して、中に出して公様ぁぁ

ああっ、また熱いの感じますお腹の底が温かい

月子の子宮に射精する

さすがに、もう量が少ない

早朝から、何度射精したんだろう

オレの額から、ポタポタと大粒の汗が流れる

月子のおっぱいの上に垂れてツツッと流れていく

気持ち良かったよ、月子

オレは、月子の柔らかい胸に顔を埋めて脱力した

月子の火照った肌が、オレの頬に心地良い

月子も潤んだ眼で、オレに言う

とっても幸せですこんな気持ちの中で、作った子なんだからこの子は絶対に幸せな子になりますわ

月子はお腹も柔らかい

ここで今、受精が起きている

オレの精子が、月子の卵子に接触する

幸せにするよこの子も

オレは、月子のお腹にそっとキスをした

2人とも、そろそろシャワーを浴びて、食堂へ来なさい

天井のスピーカーから、ミナホ姉さんの声がした

そうか時間なんだ

みんな待っているわあなたたちが来ないと、お昼ご飯が始まらないから

オレたちは、身体を離す

オレのペニスがちゅるっと抜けると精液がトロロッと滴り零れる

ごめん、ちょっと腫れているな

昨夜、処女喪失したばかりなのに無理をさせたかもしれない

ですからそういうお気遣いは、無用ですわ

本当に痛くて嫌だったら公様に、そう申し上げています月子は、公様に抱いていただいて幸せでした公様のお心遣いは、月子のそういう甘美な気持ちを台無しになさいますわ

嫌なら嫌と、はっきり言える子ばかりだ

オレの勝手な保護意識は彼女たちの自立心を、馬鹿にすることになる

うん判ったごめん

いいんですよ

オレの唇にチュッと、キスをしてくれた

さ、参りましょうお背中を流しますわ

オレも、月子を洗ってあげるよ

そして、オレたちは、仲良くシャワー室へ向かった

対等な関係で

月子とシャワーから出てバスローブ姿で、食堂の前行く

おっ、やっと来たねヨッちゃん

寧が食堂から顔を出して、オレに声を掛けてくれた

良い感じです、ルナご主人様がいらっしゃいましたから食事に致しましょう

はい、美智お姉様、ありがとうございました

美智はルナの気を練る練習を見てくれていたらしい

マナちゃん、中庭のイーディとヨミちゃんを呼んで来て

イエッサー、克子お姉ちゃん

マナが走って行く

イーディも、夜見子とトレーニングか

お昼は、スパゲッティにしたわ

カーボン・ランチですわスパゲッティは、身体のエネルギーになるのが早いですから

旦那様は、奥の席へどうぞ

みすずも、エプロン姿で出迎えてくれた

オレが、食堂の中に入ると

3人が揃っている

翔姉ちゃんは香月セキュリティ・サービスの現場チーフだから

もう、ヤクザたちとの手打ちの会場であるホテルで警備の準備をしているはずなんじゃないのか

関西へ出張していた谷沢さんが、帰京したのよ

翔姉ちゃんは、オレを見てニヤリと微笑む

だから、閣下の警護は谷沢さんにお願いしたわあっちには、大徳さんたちも居るしね

わたくしたちは鷹倉姉妹とあなたの警護に来たのよ

レイちゃんも不敵に微笑む

さっき、月子は言っていた

ホテルには月子1人が行けば良いと

オレが付いて行くのは足手まといになるだけだと

行くんでしょ、あなたは

翔姉ちゃんがオレに尋ねる

もちろんわたくしも参りますわ

中庭から戻ってきた夜見子がオレに叫んだ

ボクも行くよ兄さん

ルナも

当然わたくしも参ります

アタシも行くネ

美智イーディ

頑張ってね、2人ともあたしと瑠璃子は、お留守番していますわ

あたしたちが行くのはさすがにご迷惑でしょうから

みすずと瑠璃子は、香月家の令嬢だ

関西ヤクザたちの居る場所に行くのは危険だ

家を守るのも旦那様の妻の役目ですから

真緒ちゃんやアニエスちゃんたちのことは、わたくしたちにお任せ下さい

わたくしたちはあなたの望む通りに動くわよ

それが、わたくしたちが自分の意志で決めた選択です

もしかして、さっきの部屋での月子との会話はみんなに聞かれていた

あなたが覚悟して、危険な場所へ赴くというのならわたくしたちは止めないわその代わり、ガードは徹底的にするわよ

オレの気持ちを理解してくれて

オレに協力してくれるというのか

ここの守りはオレとオレの仲間でやっとくからよ

工藤父が言う

ここの屋敷の戦力がドサッと抜けたら襲撃を仕掛けて来る馬鹿がいるかもしれないからな

黒い森の戦闘チームから、美智とイーディが抜けるだけだし

あたしも行くからさ

とオレの背後から、マルゴさんが現れた

だから、工藤さんにお願いするしかないんだよ

どうしてマルゴさんまで、ホテルに

しょうがないだろミナホが行くんだからさ

黒い森のリーダーが出張るんだガードは、あたしが付かないとね

結局、自分が相手に何かをしてあげられると思うことが

相手を上から目線で見ているということだったりする場合もあるわけで

なかなか難しいです

本人は、自分は優しい人間だと思っていても

外から見れば、嫌味なだけのクソ野郎だったりとか

私は、アイドルマスターは、ゼノグラシアの方を先に観たので

あずささんは51歳、千早さんは48歳と、ずっと思い込んでいました

719.お茶と同情

どうして、ミナホ姉さんがヤクザたちの居るホテルへ

忘れたの今回のことはそもそもは、香月様が黒い森に持って来られた話よ

そう言いながらミナホ姉さんが、食堂へ入ってくる

あたしには、香月様に事の次第をご報告する義務があるわ

いや、でもジッちゃんが依頼をしたのはオレだよ

ジッちゃんは、ミナホ姉さんでなく

直接、オレに鷹倉姉妹たちの適性検査を命じた

だから報告だとかは、オレが行けばいいんじゃないの

娼婦にするための検査を命じられたのにオレは、3姉妹を全員娼婦にはしないという結論を出した

それは、おそらく、ジッちゃんの予想をジッちゃんの意に反することなんだろうと思う

だから、オレはこれからホテルへ行って、直接ジッちゃんに話して何とか納得してもらうしかない

これはオレの責任だし、オレの問題だ全て、オレの

そもそも、これはオレが、個人的にジッちゃんに頼まれたことなんだから

ミナホ姉さんは、関係無いことだ

だからミナホ姉さんに一緒に来てもらうのは、良くないことだと思う

ジッちゃんに怒られるなり、何らかのペナルティを受けるなり

オレが、自分だけで罰せられるべきことで

ミナホ姉さんを巻き込むことはできない

だって、オレはもう大人なんだから

良信あなたでは、ダメなのよ

ミナホ姉さんは、厳しい声でオレに言った

今のあなたは、黒森家の子よあたしの弟黒い森という組織のメンバーそうよね

良信あなたは、まだ高校1年生なのよ1人前じゃないのあなたの保護者は、あたしよあたしには、あなたを養育し、立派に成人させる義務があるわ

だから、今のあなたがしたことについて責任は全て、あたしが負わないといけないのよ今のあなたには、あなた自身の行動についての責任を取ることはできないのよいいえ、そんなことは許されないの

あたしと香月様は大人の世界でビジネスをしているのだから

オレだってもう、大人だよ自分がしたことは、自分で責任を取るよ

オレはオレだ

オレだって、もう大人だ

だっから、お前はガキなんだよっ

工藤父が、吐き捨てる様にオレに言った

お前じゃあ、モノゴトの最終的な責任は取れねぇんだよ

いや、オレだって

お前、金持ってるのかコネがあるか力は

工藤父の眼は、真剣だった

今、起きていることの全てのオペレーションにどんだけ費用が掛かってるって思ってるんだよ金だけじゃねえぞ関西のヤクザを東京に呼び寄せるのには政府の人間だの、関東のヤクザもんたちだのの承認も居るすんげぇ、高度な取引と根回しの結果、午後3時からの手打ちの会が開かれるんだ

ことはすでに鷹倉神社のことだけで、済まなくなっている

香月のジィさんに、関西ヤクザの重鎮たちそして、今回の事件の中核の2人の大親分が集まるそんな連中を前にお前みたいなガキが出てって、話になると思うか

ジッちゃんに説明するだけじゃダメなのか

今のお前にはそんな連中に対するだけの重みがあんのか何も無いじゃねぇかあんっ違うかコラぁ

工藤父の言う通りだ

オレはただの高校生で

それも実の両親に捨てられていたところを、ミナホ姉さんに拾われた身だ

オレには金も力もコネも無い

だっからよお前がやったことの責任は、黒森の姉ちゃんが取るしかねぇんだよ

ええあたしは黒い森という組織のトップとして、裏社会の人たちにも知られているから

そうかオレは、認識が甘かった

甘過ぎだ

良信あなたは香月様があたしでなく、直接、あなたに適性検査を依頼なされたことをずっと重視していたみたいだけれど

昨日、ジッちゃんが、鷹倉姉妹をオレたちに預けた時

ジッちゃんは、ミナホ姉さんという黒い森のトップを飛び越えて直にオレに話をしてきた

だから、オレはこれは黒い森としての仕事でなく、ジッちゃんが個人的にオレに頼んできた仕事だと思っていた

それは自分には、ジッちゃんとの間に個人的な関係があるからだと思い込んでいたけれど

あなたの認識は、間違っているわ香月様は、わざわざ、あたしの眼の前であなたに依頼なさったんだから

そうだわざわざ、ミナホ姉さんの居る場所でオレに話したということは

あなたを使うということは香月様から、事前にちゃんと筋を通していただいていたの

筋を通す

あなたはうちの子なんだから香月様でも、あたしの承諾無しに、勝手にあなたを使うことは許されないのよ黒い森は、香月グループの傘下では無いんだからあたしたちは、独立した組織なんですもの

だから適性検査はあなたに任せたいというお話は、京都に居た時点で、香月様から伺っていたわ

あらかじめミナホ姉さんとジッちゃんの間で話はついていた

2人とも一緒に京都へ行っていたのだし

オレの知らないところで、意見を交換し合う時間はいっぱいあった

そもそも、香月様はまず、黒い森の新しい娼婦の候補として、鷹倉さんたちを紹介して下さったのよ思い出して

だから、あたしも京都まで行ったのよこの眼で、鷹倉さんたちが商品になるかどうかを見極めるために

ミナホ姉さんは、月子たちを見る

あたしには鷹倉さんたちの背景については、何の興味も無いから

ミナホ姉さんには別に3姉妹の抱えていた鷹倉神社の巫女についての問題なんて、気にする必要は無かった

ただ、月子たちが黒い森の顧客に出せる少女かどうかを見に行っただけだ

あたしは、取りあえず売れそうな子たちだと思っただから、うちに引き取ることにしたのよビジネスとして

香月様もそうあなたに、鷹倉さんたちの適正検査を仕事として依頼なさったのよ

やっぱりビジネスとして

だから、本当なら、あなたは鷹倉さんたちの過去や、抱えている問題のことなんか知ろうとしてはいけなかったのよただ、ただ、冷徹にビジネスとして彼女たちが娼婦として売れる子かどうかだけを判断すれば良かったのよ

ビジネスなら

例えば、食品会社から新作のビスケットの試食を頼まれたとするわ普通の人なら、ただ試食品のビスケットを食べて商品として、市場に出せるものかどうかの意見を言うだけよね

ミナホ姉さんはジッと、オレを見ている

試食を頼まれただけなのに勝手に、ビスケットの製作工程や原料の小麦の生産地を調べるのは間違っているでしょ味の評価でなく、ビスケットそのものの存在意義について文句を言い出すとかあなたが、今回したことはそういうことよ

オレの立場で

巫女の呪縛のことなど知ってはいけなかったと言うのか

ただ姉妹とセックスして娼婦としての適性だけを探れば

月子も、夜見子も、ルナもビスケットじゃない物じゃない人間なんだ

オレには割り切ることなんてできない

オレはちゃんと理解したかったんだ月子も夜見子もルナも身体だけでなく、心までも全て、受け止めたかっただって

オレたちは、人間なんだオレたちだって、人間なんだ

言葉にならない思いがこみ上げて来る

そうねあなたは、かつてご両親に、人間として扱ってもらえなかった人としての幸せに生きる権利を奪われて耐えていた辛い思いをしていただから鷹倉さんたちの境遇を何とかしてあげたかったのよね

判るわあたしもそういう体験をしてきたから

ミナホ姉さんも誘拐されて、娼婦に堕とされた経験を持つ

家族を殺され自分も死にかけた子供の産めない身体にされた

月子たちの巫女の運命と同じだ

身勝手な男たちによって人生を狂わせられた

でもあたしは、鷹倉さんたちに同情はしないわ

良信人に同情するということが、その人に対して失礼だという時もあるのよ相手を見下しているからこそ同情が成立するということも

あなたは鷹倉さんたちに同情し過ぎただから、香月様の依頼とは全然違うレベルで鷹倉さんたちの心に踏み込んだわ彼女たちの抱える問題を知り勝手に解決策を探そうとした香月様のご許可もまだいただいていないのに

でも、あなたはさっき、月子さんの意思を知ったでしょあなたがどれだけ身勝手な同情を押し付けようとしても、月子さんは自分の意思で自分の未来を選択するということが

女を愛するのは良いわ美しいと思う可愛いと思う優しくしたいと思うセックスしてみたいと思うどうぞそういう気持ちは、素直に出しなさい女の子だって、嬉しいんだからそれは、あなたが自分を見てくれて、評価してくれて、愛してくれているっていうことなんだから

でも、絶対に女の子に同情してはダメよ情けをかけてはダメ

同情はしちゃいけない

よく考えてみなさいそもそも、あなた自身は他人を同情していられるような、余裕のある人間なの

オレに人を同情する余裕

毎日の生活だけで、精一杯の人が他人を同情して良いわけがないでしょ

御名穂お姉様もう、そろそろ

はい、旦那様をお許し下さい

旦那様ももう、良く判っていらっしゃいますから

わたくしたちがお兄様に甘えすぎていたことも、原因ですから

あたしたちの思いを、全てお一人で受け止めて下さろうとしていたから

月子さんたちのことも、お一人で背負わないといけないと思い込まれたんだと思いますわ

二人がそう言う

そうだよ、ミナホみんな、お腹が空いているしこの場を外してもらっている、アニエスや真緒ちゃんたちも、そろそろ呼んであげないとね

マルゴさんが、苦笑して言った

そう言えばアニエスたちが居ないな

雪乃と美子さんも

あの黒森様、わたくしたちは

月子が心配そうに、ミナホ姉さんに尋ねる

心配しなくていいわよあなたたちも、もううちの子よ仕方ないわ良信が、受け入れちゃったんだから

でも、良信来週来る、本当の娼婦候補の子たちには、絶対に同情したらダメですからね

ま、そっちが本番だからね

娼婦にならなきゃいけないような運命を背負っていて、自分で娼婦になるって覚悟して来た子の意思をちゃんと尊重するんだよ今回の鷹倉さんたちのケースは、みんなで何とかするけれどいつもいつも、上手くいくとは限らないからね

そうよ鷹倉さんたちは、負債は背負ってないから、まだ何とかできそうだけれど50億の借金がある子の肩代わりとか、あたしたちにはできませんからね

そういう子が来週には来るんだ

もう一度言うわよ愛するのはいいけれど同情はダメ徹底しなさいね

オレは心に刻み込む

はい、O.Kお説教は、ここまでね

ルリちゃん今いない子たちを呼んで来て

瑠璃子が、食堂を出て行く

旦那様は、こちらにお座り下さい

今、お茶を入れますわね

オレは、みすずに言われて椅子に座る

月子と夜見子とルナがオレのところへ集まって来る

あの公様

3人は手を繋いでいた

心をリンクさせている

わたくしたちは判っておりますから

最初は同情だったとしても

今はちゃんと、愛して下さっていることを

3人姉妹が、優しくオレに微笑む

そんなオレたちを見て

ここに座るわよあなたたちもどうぞ、座りなさい

ミナホ姉さんが、オレの前の席に座る

月子たちにも、椅子を勧めた

月子たちは、オレの横の椅子に座る

ごめんなさいさっきは、色々言ったけれど結果的には、これで良かったと思っているわ

良信もそんなに落ち込まなくていいのよあなたがこの仕事を失敗することは、最初から判っていたことだから

あなたも知っていると思うけれど昨日からのあなたの行動あなたが何を考え、何を選択したかあたしは全て知っているわあなたが暗中模索し続けた、全ての過程を

ミナホ姉さんはオレの様子を、ずっと監視システムで観ていた

大人のビジネスとしてはあなたのしたことは大失敗よ香月様には、伏してお詫びするしかないわでも、月子さんたちとの関係はあなたの心の歪みを修整するのには、有効だと思ったのだから今の今まで、口出しはしなかったのよ

オレの心の歪み

その修正

この4ヶ月あなたは、一生懸命頑張ってくれたわでも、ちょっと頑張り過ぎで破綻しそうになっていたわあたしたちの生活の全ての矛盾が、あなた一人に覆い被さっていたからあたしたちは、それぞれあなたを求めてあなたから心の平穏を与えられるけれどあなたは、一人だから

オレはこの家族のたった一人の男だ

全ての女の相手を1人でしている

だから、家族の中でずっと心配だったのよあなたと恵美のことが

オレとメグ

あなたたち2人だけこの4ヶ月の生活で、心のバランスを崩してしまいそうになっていたから

オレはメグのことを心配していたけれど

ミナホ姉さんから見れば、オレもメグと同じくらい心配だった

月子さんさっきのあなたが良信にしていたこと

ミナホ姉さんが月子を見る

あれが本当の巫女の力なのね

さっきってオレと月子のセックスだろ

月子は確かに、オレの心は読んでいたけれど

とても、効果的に良信の心を導いてくれていたわ

導く

はいあれが本当の巫女の癒やしですわ

公様が、ご自覚なされない程度に公様のお心に従わせる力を使いました

力って

ああ、強い力で、わたくしの思い通りになっていただくというのではなく弱い力で、公様のお心が明るく、前向きになるように作用させただけですわ

と、どういうことだ

良信あなた、ラジオやテレビを視聴する時に、音量のボリュームを最大にしたりする

いや、無いよだって、最大じゃうるさいだけじゃないか

そうねモノゴトには、何でも丁度良い分量というものがあるわ普通は、ラジオの音量なんて、2か3ぐらいで充分でしょ目盛りの10の音量なんて、まず使わないわ

丁度良い

でも、機能としては最大の10まで、音が出るようになっている車なんかもそうね日常の生活では、時速150キロなんて出さないわでも、スピードメーターには刻んであるしアクセルを踏めば、法定速度を超えるスピードは出るわよね

最大の出力なんて、特別の時のためのもので普段、使う物じゃないのよ

巫女の従わせる力はあなたたちが話していたみたいな、わたしが命じる***せよなんて、大声で叫ぶような使い方はしないのよそんな全力全開フルパワーを使い切ることとか、疲れちゃうだけでしょ

いにしえの渡り巫女はセックスを通じて、少しだけ力を使っていたんです相手の男の人の心を前向きにするというか歪みを直す程度の、使い方ですね力を使っていることを気付かれない程度に

治療のために薬を使うのと同じなのよ巫女の力も、あくまでも相手の心の治癒力をサポートするだけ自分自身で良い方向に向かおうとするように、手助けするだけそりゃ巫女の力のフルパワーなら、無理矢理でも相手の心をネジ曲げることはできるだろうけれどそんなことをしたら、相手の心は、さらに歪みが酷くなるだけだから

あたしは月子さんにあなたの心の歪みを治すことをお願いしたのよ巫女の力で

はいですから、わたくしは

月子は、頬を赤らめる

公様に巫女の治癒を施すことで、本物の巫女になりました

あれが真の巫女の力

オレは全然気付いていなかったけれど

でも、確かに月子とセックスしたら、何もかもがスッキリした

そして、本物の巫女となりましたからこの力は、もう封印致します

わたくしが、巫女の癒やしを行うのは生涯、公様だけですから

かつての渡り巫女たちのように

求められたらセックスして、相手の心を癒やすような仕事しないと決めたのか

はいわたくしの意思で

月子は、笑顔でそう答えた

でも、ミナホ姉さんミナホ姉さんはいつ、巫女の力がそういうものだって気付いたの

昨夜の段階ではこんな話はしていなかったぞ

翔姉ちゃんが、オレたちの方に振り向く

香月セキュリティ・サービスを舐めるなよっ

あなたたちが、鷹倉様たちから引き出した巫女についての情報は逐一、御名穂さんから送ってもらっていたのよ

オレたちの会話月子たちの話す巫女の話を

そして鷹倉神社に関する古文書の類なんかは、全部、香月セキュリティ・サービスの研究員に調査させたわあの辺りの江戸時代の渡り巫女の活動についても

で巫女というものが、本当はどういうものなのかが、何となく見えてきたってわけ

翔さんの方から、中間報告のレポートが届いたのが今朝よあなたがルナさんの相手をしている頃それを元に色々と推論を立ててね

ミナホ姉さんは巫女の力が全力全開で使うものでなく

こっそりと、相手に作用させるものなんだと気付いたのか

古文書によると巫女の仕事は心の癒やしよ月子さんは、今、あなたの心を癒やした1人でも癒やせば1人前の立派な巫女よ

はいわたくしは公様に、正統な鷹倉神社の巫女にしていただいたんです

後は今、神社に居るニセモノの巫女を追い出すだけね

偽の巫女月子たちの叔母の清美さん

彼女東京に来ているわ

やはり対決は、避けられないのか

工藤さんスパゲッティ弁当、8つできたわよ

克子姉が、台所からワゴンを押してくる

こっちのポットがコーヒーねこっちがサラダ

サンキューんじゃオレは、外で仲間たちと食べるわ

工藤父は、弁当を受け取り部屋から出て行こうとする

あ、待って工藤さん

と克子姉が、工藤父を呼び止めた

振り向く工藤父

あの子が眼を醒ましたって、内線で連絡があったわ

あの子工藤遙花か

今、寧ちゃんがこっちに連れて来るって

ああ、寧の姿もしばらく見ていない

悪りぃけど、そっちで何とかしてくんねぇか

オレっちは良い父親じゃないからよぉ遙花は苦手なんだよ

父上父上は、姉上の保護者でもあるわけですから

美智が父に声を掛ける

責任は、取って下さいませ

とある旅回り(学校公演)劇団のお仕事をしたのですが

そこの劇団の子たちは、完全に上の人にダマされているわけです

マイクロバスに車中泊で、あちこちの学校を巡って芝居をするわけですが

ギャラも安いし、まともに稽古もさせてもらえない

他の芝居のオーディションなんかも受けさせてもらえない

その子たちが学校周りで稼いだお金で上の人たちは、東京で自分たちが出演する公演をやってたりして

とにかく、搾取されまくっているわけです

私はフリーなので、世の中の相場を知っているのでそこの劇団が、底抜けに酷いところだということは知っているわけです

だから、可哀想だと思ったので

色々とお金にならないことまで、裏方の仕事をしたのですが

あいつらは、好きでここに居るんだから同情してはダメだ

と、ある人に言われてハッとしました

ここが酷い劇団だっていうことが、判らないのは調べる気が無いからなんだから間違って入っちゃったとしても、まともな子ならすぐに気付いて退団する判らないヤツは、バカなんだから助けようとしたら、お前も足を引っ張られるぞ

その通りなんです

まともな俳優なら急いで足抜けします

そんな酷いところでも仲間が居れば、何となく耐えられるみたいで

私は、彼らを可哀想だと同情していましたが

彼らは1人でやっているフリーの私を可哀想な人だと思っていたようです

つくづく人に同情するのは、いけないことなんだと思いました

人に優しくするのは良いことなんです

でも、同情にはよくないものが潜んでいます

720.最終兵器ハルカ

な何でここに居るのよッ

工藤遙花は、自分の父と出会った途端そんなことを言い出す

仕事だしゃあねぇだろ

工藤父は、ハァと溜息を吐く

何で怒ってるの

ケンカですの

渚に連れて来られた真緒ちゃんとアニエスが、心配そうに2人を見ている

大丈夫よあたしたちはご飯にしましょうね

渚が、2人に微笑む

はいママ

アニエスルナとパパの隣がいいですの

パパの隣は真緒が座るぅぅ

ドタバタと、オレの居るテーブルの方へ走って来る

父上姉上は、5月の時に黒い森の皆様を愚弄する発言をなさいました

美智が父に状況説明する

あの日、みすずたちの日舞発表会の劇場で工藤遙花は、娼婦を馬鹿にする発言をした

そしてわたくしと勝負をして負けたら、一度だけ娼婦になるという賭けを致しました

で遙花が負けたんだな

美智と闘ってそのまま長期入院するような大ケガをした完全敗北だ

そ、そうよだ、だから、今日はあたし、娼婦になりに来てやったのよ

遙花は逆ギレ気味に、そう言う

止めないでよねこれは、あたしの武闘家としてのプライドを懸けて闘った結果なんだからあんたが何て言ったって、あたしはするんだからねっ

工藤遙花は自分の父親のことをあんたと呼んだ

止めないさお前がしでかしたことだちゃんと、自分でケツを拭け

な、何よ娘の貞操の危機に、あんたは黙って何もしないつもりなのっ

何なんだその思考は

だって、お前命を奪られるよりは、貞操の方がまだマシだろ

平然と父は言う

い、命

黒い森は、裏社会の犯罪組織だ

そこにケンカを売ったらどうなるかという発想が、遙花には圧倒的に足りていない

だいたいよお前は、自分からこの屋敷へ来たんだろオレは知ってるぞ今日は、ここの屋敷の警護は、オレのチームがやってんだからな

オレたちが、無理矢理に遙花に娼婦になる約束を果たさせようとして呼び付けたわけじゃない

工藤遙花は勝手に、自分からこの屋敷にやって来た

遙花は今、香月セキュリティ・サービスへの就職の夢が断たれて焦っている

オレとみすずのラインから、何とか推薦を得ようとしてここへ来た

一度だけ娼婦になるというのは、勝負の結果のペナルティであるはずなのに

オレとセックスすることで、オレを脅し

オレからみすずに推薦の口利きをさせようと考えていた

遙花にとっては、自分の身体はそれぐらい値打ちのあるものということになっているらしい

もっとも、そういう考えで勇んでやって来たらオレが、遙花の妹の美智と濃厚なセックスをしていたので

すっかり、彼女の中での予定は、根本から狂ってしまったのだろうが

姉上は、とんでもない勘違いをなさっています

姉上は一度だけ娼婦になるという約束を、ご主人様に抱かれることだと思われているようですが

オレは別に工藤遙花を抱きたいとは、思わない

こういうメンドくさい女はセックスしたって楽しくは無い

どうせ、泣き喚いて1000年経っても許さない呪ってやるとか言い出すんだろうし

だって当たり前じゃないそいつぐらいしか、あたしの相手は

工藤遙花はオレを睨む

みすずお姉様のお相手であるご主人様なら姉上が操を捧げるとしても、プライドが傷付かないということですよね

オレという人間の価値をみすずの相手ということでしか認めていないんだ

香月家のご令嬢の恋人なら犯されても、かえって箔が付くっていう考えか

しかし、娼婦というのは自分では、抱かれる相手を選ぶことのできないものだと思います姉上が、ご自分のご都合だけでご主人様に抱かれるものだと、決めていらっしゃるのは正直、いかがなものかと思います

遙花は

じゃ、じゃあどうしろって言うのよ

自分では、どうするとも決められずに美智に、不快感だけをぶつけてくる

旦那様遙花さんには、関西のヤクザの皆さんのお相手をしていただいたらいかがですか

遙花さん旦那様は、これから関西からいらっしゃっている大親分さんたちに会いにいらっしゃるのもちろん、皆さん子分の方たちをお連れになっているわ

関西の大親分が、1人で上京してくるはずが無い

それに2人の大親分は

古くから鷹倉神社との付き合いがあり、月子の父親である関西雷神鳳会の大鳥総裁

鷹倉神社の乗っ取りを行った新興勢力の佐竹会長

それぞれ、お互いに敵対してるグループの頭だ

しかも、手打ちの会場にはジッちゃんを守る香月セキュリティ・サービスの警護人も居る

2人とも、かなりの人数のガード要因を連れてきていることは間違いない

遙花さんにはその子分さんたちのお相手をしていただくことにしますわ

一度だけ娼婦になるという約束は別に、1人だけ相手をするということではありませんからね

顔から血の気が引く遙花

20人でも、30人でも関西からいらした方たちが、皆さんご満足下さるまでたっぷり働いていただきますわ娼婦として

みすずの言葉は絶対だと、遙花は思っている

母親も兄も香月セキュリティ・サービスの正社員だった彼女は香月家という物の力を良く知っているから

もっともみすず個人には、そんな力は無いんだけれど

遙花の拙い想像力ではそう思わないんだろうな

自分がもし、みすずの立場なら香月家の権威を使って、どんな無茶苦茶な我が儘も通すと想像してしまうから

みすずの言う無茶な命令は実行されると思い込む

うんじゃあ、そういうことで仕方ねえよな遙花

工藤父はケロッとした顔で、そう答えた

あ、あんたって人は

遙花はみすずにぶつけられない怒りを父に向ける

そ、それでも父親ですかっあ、あたしが大変なことになっちゃいそうなのよ

うん大変だろうなオレにはマンコが付いていないからちょっと想像するのは難しいが30人とか相手をすると、擦り切れるんじゃないか摩擦でゴリゴリやられると消しゴムみたいに、穴の廻りが擦り切れていくわけだからよそのまんま放っておくと、マンコとケツの穴が一つに繋がっちゃうとか恐ろしいことになるな

遙花の顔がさらに青くなる

ほらゴムのチューブが、裂けて切れちゃうみたいによビチビチビチって縦に裂けちゃうんだよ一度、そうなったら、もう元には戻らないからな

人間の身体は、ゴムじゃないからそんな風に裂けるはずがない

遙花は、もう高3で体格も良いし

しかし、処女の遙花には

まあ、専門用語でよグロマンて言うんだけどよ一度、マンコがグロくなっちまったらまあ、普通の男とは結婚できないわなそんな、マンコがグロいオンナとはロマン・グロージャンでも突っ込まねえな

い、嫌よあたし、そんなの

ぶるぶると震え出す

ま頑張れじゃ、オレ仲間に弁当を届けるからよ

工藤父は、克子姉が作ったスパゲッティ弁当の乗ったワゴンを押して部屋から出て行こうとする

美智オレの責任は、こんなんでいいな

チロッと、美智を見る

はいありがとうございました

美智は父に、頭を下げた

そんじゃあ皆さんうちの娘たちをよろしゅうお願いしまっす

部屋を出て行く工藤父

ま、待ちなさいよ

待ったないよーんだって、地球はまーるいんだもーんっ

最後までふざけて父は姿を消した

それじゃあ、遙花さんそういうことで

遙花さんもお食事して下さいちゃんと食べておかないと、体力が持たないですわ

瑠璃子が遙花に席を勧める

グズグズしている遙花

これいじょう、あたしたちに迷惑をかけるようだと殺すよ

マルゴさんが、遙花に言った

悪いけれど君の腕じゃ、あたしには勝てないよ美智ちゃんやイーディにも

そういうことネ

冷たい気で威嚇するマルゴさんとイーディ

姉上お諦め下さいこのお二人は、わたくしよりも強いですので

今更、人質を取って逃げるとかも無理だよ

アタシたちフォーメーションも万全なのネ

美智とマルゴさんとイーディは、普段から一緒にトレーニングしているから

気付くと遙花が走って逃げ出したり、部屋の中の誰かを人質に取ったりとようとしても、阻止できる位置に3人は移動していた

身の危険を感じた遙花は慌てて、翔姉ちゃんに声を掛ける

香月様の専任警護人の関さんでいらっしゃいますよね

それはまた、随分古い情報だな

今の翔姉ちゃんは香月セキュリティ・サービスの現場部門のトップだ

もっとも、遙花はしばらく入院していたから5月の連休中までのことしか知らないんだろう

母の現場放棄による解雇で、立場の弱い兄は遙花に、香月セキュリティ・サービスの内部事情は話してないだろうし

美智は、ずっとみすずと生活していたから今日まで遙花に会っていない

まあ、専任警護人として、ジッちゃんの公の席でのガードに付いていた翔姉ちゃんと、見た目の派手なレイちゃんのことは

遙花が知っていても、おかしくはないよな

遙花は仮採用という形で瑠璃子の警護役を任されていたんだし

あ、あたしは去年の空手の大会でゆゆゆ、優勝していてそれで

ある意味スゲェな

この状況でなお、翔姉ちゃんに自分を売り込もうとするとは

知っているわ

翔姉ちゃんは、冷たく答えた

あたし、自分の力には自信があります絶対に、役に立つ人材ですからですから、どうか、あたしを

香月セキュリティ・サービスに擦り寄ってこの場の窮地から逃れようというのか

あの何となく、話を聞いていて下さっていると思うんですけれどあたし、どういうわけだかとても、公序良俗に反するようなことを、この人たちに強要されそうになっていてそれであの

モラルに訴えて翔姉ちゃんに助けてもらおうとしている

ここまでくると逞しさすら感じる

わたくしが知っているのは谷沢チーフが、あなたを採用しないことに決めたということだけよ

翔姉ちゃんの言葉は厳しい

遙花さんあなたは、わたくしと麗華が何故ここにいるのか判る

そ、それはみすず様と瑠璃子様の警護ですよね

オレたちと翔姉ちゃん&レイちゃんの関係を遙花が知るはずがない

だから、そう思うのも当然だ

そうよそして、わたくしたちの主香月閣下は、こちらの黒森家とは友好的な関係でいるようにと命じられているわだから、わたくしたちがこちらの家で起きていることに口出しすることは絶対にないのよ

諦めなさい工藤遙花さんここでは黒森の家の流儀に従うしかないわ

翔姉ちゃんが遙花に言う

レイちゃんは、遙花の方を見ることすらしない

というよりあなたが、この場で、警護役であるわたくしに話し掛けるというのが、どれだけ問題のあることなのか判らないの

あなたは、とんでもない失礼をしているのよみすず様、瑠璃子様たちに

オレたちが家族であるということを無視すれば

翔姉ちゃんたちのこの場での主はみすずと瑠璃子だ

2人を飛び越して翔姉ちゃんに助けを求めるというのは、確かに筋が違う

わたくしには、あなたを助けてあげたいという気持ちは全くないけれどもし、仮にあなたに対して、何かしらの同情をしたとしてもみすず様、瑠璃子様がご命令にならない限り、絶対にあなたを助けることは無いわよ

わたくしも同じです

レイちゃんも、吐き捨てるように言った

そんなことさえ判らないということは谷沢チーフが、あなたを不採用にしたのは間違っていなかったってことよねそもそも、一時期でも仮採用していたことの方が問題よ

その時は山岡さんが部長でしたから

レイちゃんの言葉に、翔姉ちゃんは納得する

香月セキュリティ・サービスの警備部長だった山岡は遙花と美智の母親と、不倫関係にあった

だから、遙花の母親が山岡に、遙花の仮採用を頼んだのだろう

遙花の母親の悦子も香月セキュリティ・サービスの中では、そこそこの地位にまで出世していたし

ということだから、悪いけれどわたくしと麗華には、二度と話し掛けないでくれるかしら迷惑だから

翔姉ちゃんは笑顔でそう言った

遙花はガックリと腰を下ろす

では、遙花さん命令よあなたには、この後場所を移動して、娼婦として働いていただくからいいわねこれが、最後のチャンスよあたしの命令が聞けないようなら

みすずが遙花に、トドメを刺そうとする

本当ならこの場で一番力があるのは、ミナホ姉さんだ

ここは、黒森家の屋敷でミナホ姉さんは、黒森家の現当主なのだから

それに、みすずとミナホ姉さんなら実際は、ミナホ姉さんの方が、言葉に人を制する迫力がある言葉が重い

でも、工藤遙花はちゃんと眼の前に居る人間の内面を見ていないから

ミナホ姉さんでなく、自分が偉いと思っている香月家のみすずの言葉でないと屈しない

それが判っているからミナホ姉さんは、この件について何も言わなかった

ついに遙花の心が折れる

はいアンタはアタシの隣に座るネ

イーディが、自分の隣の椅子に遙花を招いた

遙花はイーディとは面識が無いから

この金髪で褐色の肌のアメリカ人美少女に、困惑している

できれば、あたし美智やみすず様たちと同じテーブルの方が

遙花が、そう言葉を濁した瞬間

ビュッ

遙花の眼前にイーディの拳が、突き付けられる

ただの正拳ではない

イーディの人差し指と中指の間から暗器の手裏剣が飛び出していた

ゴタゴタ言うと殺すヨ

ニッと笑うイーディ

彼女は、ニューオリンズの暗殺教団の秘蔵っ子だから日本の甘っちょろいルールは効かないよ

マルゴさんが、遙花に言う

ま、あたしもそうだけれど

ああ、遙花は一目で相手の腕前を判別できるような力は無いんだ

だから、ナメた真似をしないように2人は、キッチリ威嚇することにしたんだな

Darlingコイツの監視は、アタシに任しておくネ

ああ遙花は

妹の美智に対してはまだ奢りと甘えが甚だしく残っているから

この褐色の肌に金髪、青い眼のアメリカ人武闘少女の方が、監視役に向いているだろう

頼むよイーディ

イーディは見落としの無い子だし信頼できる

さぁっていいかしらやっと、ご飯てことで

克子姉とマナが、台所から顔を出す

ええ、頼むわそれと食堂に来るのをストップさせてた2人も呼んであげて

ああ雪乃ちゃんと美子さんですね寧ちゃんに連れてきてもらいますわ

寧の姿が、ずっと見えないのは雪乃たちの足止めをしていたからか

今の遙花への脅し大会の場に、雪乃が居ると

雪乃が、遙花に真実をバラしてしまう可能性があったからな

あいつは昔と違って物事を深く考えるようになったから指摘も鋭い

美子さんは、雪乃の話相手として足止めに協力してもらったんだろう

あの兄さん、大丈夫なの

心配そうにルナが、オレに尋ねる

いや、あのあのお姉さんをその

工藤遙花を、ホテルの手打ち会場へ連れて行くということか

わたくしもあの人は、心配ですわ

うん、あの人の心シッチャカメッチャかで、頭が痛くなります

月子と夜見子もそう言う

接触していなくても、あれだけ大きな感情を垂れ流す女だと

心を読む気がなくても月子たちに、トゲドケした心が響いてくるらしい

ほら3人ともオレと読む力のおさらいだ

テーブルの上に、手を伸ばす

月子と夜見子が頷き合って、オレの手を掴んだ

みんなオレの心を読めよ

実際の話工藤遙花を連れてっても、関西ヤクザの子分たちに売春させることはできない

そんなの無理だ

関西から来ている連中はみんな、ピリピリしているはずだから

眼の前に敵対しているグループのヤクザがいるし香月セキュリティ・サービスには、関西の本部も強襲されている東京への派遣部隊はほぼ壊滅

恨みもあるし、信用できない

それなのに、その香月家から

この女子校生を、どうぞ皆さんで犯して楽しんで下さいって、工藤遙花を提供されたって

みんな気味悪がって、手出しをするはずがない

普通の売春婦とかなら、まだ理解できるが

いきなり高校生のそれも、空手女子チャンピオンが提供されるなんて、あまりにも謎すぎる

公様では、なぜ

それでもなぜ、遙花を会場に連れて行くかと言えば

ぶっちゃけ清美さん対策だ

え先生何で

オレたちにはまだ清美さんの真の力が、どれぐらいあるか判らない

だが月子たち以上に、人の心を読む力があるとしたら

それはあると思いますわ

清美さんは、夜見子たちの修行を見てくれていた人だ

当然、鷹倉姉妹のことはよく知っている

迷彩ですの

オレたちのメンバーの中に全然、状況を理解していなくて

一々、ビビリまくっている子が1人いる

しかも、あんなにエネルギッシュで、訳の判らない感情の波を撒き散らしている

そんな工藤遙花がオレたちと同行していたら

なるほど清美さんは、混乱なさいますわね

そういうことだよ月子

オレたちは以前にも闘いの場に、イレギュラーな人間を連れてったことがあるんだそして、その選択は正しかったみんなが同じくらい状況を把握しているとついつい、見落としてしまうこともあるから

オレたちは5月のシザーリオ・ヴァイオラとの闘いに

全く関係の無い雪乃を連れて行った

そして、オレたちとは異なる視点を持つ雪乃のおかげで何度か命拾いをした

工藤遙花は多分、役立つ

あいつは眼の前で起きることに反応して、逐一ワーキャー喚くだろうから

パパたち手を繋いで、何しているの

真緒ちゃんがオレたちをジロっと睨む

ずるいですのルナたちばっかり

ああ、ごめんごめんよし、握手しよう

オレは、2人と握手する

おおお、懐かしいっあんた、元気だったケガ治ったの

寧と美子さんと一緒に、食堂へやって来た雪乃が工藤遙花を見て、声を掛ける

雪乃も、遙花と美智が決闘した5月の劇場の場に行っている

ええーっ白坂雪乃何で、居るのよ、ここに

遙花の方は毎週テレビに出ている雪乃が現れたことに驚いている

うーん、それはあたしも、すこぶる疑問なのよねー何であたしここに居るんだか

雪乃は明るく、そう言った

ああ、そっか前に会った時は、あたし変装してたからあんたは判ってないんだ

変装

そうよあの時は確かそうそう、あたし、黃縞黒子って名乗ってたのよねぇ覚えていない、黃縞黒子っ

ごめん覚えていない

あら、残念

まあ、遙花としてはオレたちの仲間の中に居た、変なドレスを着た女のことなんて覚えていないだろうな

ほらほら、ご飯よーっ食べて食べて食べてぇっ

克子姉とマナが盛りつけたスパゲッティを、次々に皿に盛りつけていく

ああ、克姉あたしも手伝うよっ

寧と瑠璃子も配膳に協力した

あ、わたくしたちもやりますわ

月子たちが、席を立とうとするが

いいの、いいの月子ちゃんたちは、身体を休めといてもちろん、ヨッちゃんもねっ

寧は、オレたちに微笑んでくれた

オレたちが本当に遙花を娼婦にさせないこと

遙花のことを、追い詰め切らないことを察知して

わざと遙花を突き放してくれた工藤父には頭が下がる

結局怖い思いをしないと、反省も成長もしないタイプの子なんだよな

工藤遙花を見て、オレはそう呟いた

納得がいかないわよだから、何でここに白坂雪乃がいるのよっ

絡める相手を見つけた途端全力で、雪乃に感情をぶつけている

そういう形でしか、不安やフラストレーションを解消できない

堪え忍ぶことを知らない女

そんなの、どうでもいいじゃないこのスパゲッティ、結構イケるわよここの克子って、性格は悪いけれどお料理だけは上手いんだからっ

雪乃は、フォークで皿を突っつきながらそう言った

あーら、そんなことを言うともうご飯作ってあげないわよ

克子姉が、雪乃に言う

何よ褒めてあげたんでしょ

褒める前に、けなしてたでしょうがっ

何だかんだ言っても雪乃が居ると、楽しい食卓になっていく

スーパーロボット大鑑という本を読んでいて驚いたこと

鉄人28号は、63年から66年まで足かけ4年(実質は2年半)も放送されていた

72年の12月始まったマジンガーZの人気で、ロボットアニメが増えていき

76年には、コンV、グロイザー、マシンプラスター、ダイアポロン、ガイキング、ジーグ、グレンダイザー、ゴーダムと

1週間に、8本ものロボットアニメが放映されるようになる

79年には、一時、ガンダムとダルタニアスの2本しか、週にロボットアニメが放送されないぐらい激減する(2本ともサンライズ作品)

私は当時小学生ですがどっちも観ていません

ガンダムは、裏番組のまんがはじめて物語を観ていました

ガンダムってすっごいロボットアニメの冬の時代にやってたんだ

ちなみに、ロボットアニメが最も放送されていたのは、83年の秋以降で

ダンバイン、ボトムズ、アルベガス、スラングル、サスライガー、バイファム、モスピーダ、ドルバック、ゴーバリアン、オーガス

1週間に10本ですよ

721.ごめん

そして、食堂内は全員揃っての昼食となった

工藤遙花はまだピリピリしているが全体的には、和気藹々とした雰囲気になっている

ま、いいからいいから食べさいよほら

工藤遙花は、雪乃と美子さんのテーブルに引き取られた

今の雪乃はこういう時に、空気を読んでくれる

美子お姉様このサラダは瑠璃子もお手伝い致しましたのどうぞ、召し上がって

今日は、瑠璃子とみすずも美子さんと食事をしている

とても美味しいですわ

微笑み合う、香月家の3人の従姉妹たち

一方、オレの廻りが鷹倉3姉妹とアニエスと真緒ちゃんとで占めらている

月子たちは、まだオレたちの家族に慣れていないしこういう場は、空気を和ませてくれるアニエス&真緒ちゃんが同席してくれている方が良い

アニエスは、すっかりルナのことが気に入っているみたいだし

真緒ちゃんも、遊んでくれそうなお姉さんが増えたことに、ニコニコしている

他のテーブルを見てみると

ミナホ姉さんは翔姉ちゃん、レイちゃんと打ち合わせしながら食事をしている

マルゴさんも、そっちの話に加わっているな

寧とイーディは、美智とまた別のテーブル

ああ工藤遙花が美智に嚙み付かないように、みんなでガードしていてくれてるんだな

イーデイは、本当に美智の親友になっているし渚と寧は、家族のお姉さんだから

そして台所の脇のテーブルには、克子姉とマナ

スパゲッティのおかわりとかに、すぐに対応できるようにか

さすが、家族の主婦と主婦見習い

もう一人の主婦見習いの瑠璃子が、美子さんのテーブルに居るけど

ふと考える

今ここに、メグが居たらメグは、どのテーブルに座っているのだろう

本当ならマナの位置克子姉の隣に座っているべきなんだろうけれど

5月の段階では、メグこそが克子姉に次ぐ、第2の主婦を目指すはずだったのだから

なのに4ヶ月経ってみると、その地位はマナと瑠璃子に奪われている

いや瑠璃子は、香月家のご令嬢として世の中から隔離されて育ったから

この屋敷に住むようになって、何もかもが目新しいんだ

今までは、家事なんて何一つやらせてもらえなかったんだし

一方、マナは

新しい学校も決まっていないし白坂創介の娘という負い目もあるから

この家の中で、必死で自分のポジションを作ろうして頑張っただけだ

メグだって、何もしていなかったわけじゃない

女子陸上部の部活の時間が、どうしてもあるから積極的に家事を担当することが、なかなかできなかっただけだ

今もそれでこの場に居ないわけだし

ねえねえパパ

不意に、アニエスがオレに声を掛ける

ありがとうですのアニエスに、ルナをくれて

ああ、スパゲッティのソースがほっぺたに付いているな

オレは、紙ナプキンでアニエスの頬を拭ってやりながら

別に、アニエスにあげたわけじゃないぞルナは物じゃないんだから

判ってますのアニエスも、ルナのですから

ええとねとにかく、仲良しですのっ

ええーっ、真緒は

心配そうに、真緒ちゃんが尋ねる

もちろん、真緒ちゃんとも仲良しですのっねっ、ルナ

うん仲良くしようね真緒ちゃん

真緒ちゃんの頭を、優しく撫でる

じゃあ、仲良くしてあげるっ

真緒ちゃんは、ニコニコ顔になる

今までは、ルナが一番下の妹でしたけれどこれからは、ルナもお姉さんなのよしっかり、頑張りなさい

14歳の夜見子が、お姉さん風を吹かせて12歳の妹に言う

そうだねボクも、お姉さんなんだ

ルナには姉たちに対するコンプレックスがある

自分もまた姉の立場になることで、そのコンプレックスが克服できるといいな

パパその人も、真緒のお姉ちゃんになるの

真緒ちゃんが、夜見子と月子を指差す

あたしはヨミよよろしくねっ

夜見子が、真緒ちゃんに微笑む

うんよろしく真緒、お姉ちゃんみたいにオッパイの大きい人、大好きっ

まあ、母親の渚が爆乳だからか

でも、パパはオッパイの小さい人も好きだから、ルナちゃんも安心してねっ

大丈夫パパは、美智お姉ちゃんのおっぱいも好きだからそして、ルナちゃんの方が美智お姉ちゃんより大きい

真緒ちゃんの爆弾発言に一瞬、部屋が静まり返る

真緒妹《まおイモウト》、それは誤った解釈ですよ

静かに美智が言う

女性の価値は魅力は胸の大きさで決まるものではありません

美智の声が部屋の中に響く

大切なのは締まり具合ですっ

締まり具合ならわたくしにも勝機があるはずっ

いや確かに

小柄で、下半身の鍛えられている美智は締まりが良い

勝てます勝ちますっぶいっ

美智は、何でだかオレに右手でVサインを示した

パパ締まり具合って、なーに

ポカーンとして真緒ちゃんが、オレに尋ねる

そんなの幼女に説明できるか

ちょっと美智ちゃーん

美智の後ろに、渚が立つ

うちの子に、何てことを教えるのよこのボケ

コツンと、美智の頭を叩く

アホの子か、あんたはエロボケし過ぎよ

だいたいねぇ女のアソコは、鍛えられるんだから若けりゃキツキツで、年取ったらユルユルとか無いからねっ克子確か、この屋敷のどこかに膣圧計があったでしょこの子とあなたと膣圧計って比べてみればいいのよっ

ち、膣圧計

そんな高度な計測器があるのか

ていうか何に使うものなんだ

何で、あたしなのよそんなの、渚が自分のを計りなさいよっ

だって、こういう時は、あたしじゃなくって克子の出番でしょ

あ、もしかして自信ないの15歳の子と比べたら自分はユルユルじゃないかって

ち、違うもんっあ、あたしはユルユルじゃないもんっねっ、あなたぁあたし、緩くないわよね

渚は、オレに縋り付いて来る

いや、まあうん

ほらちゃんと証人がいるわよあたしはユルユルじゃないからだーかーらー、膣圧勝負は、美智ちゃんと克子でやってね

えー、ていうことはもしかして、克子、ユルユル

ち、違うわよっそうよねあなた

またオレか

うん違う克子姉はユルユルじゃない

でも、美智ちゃんほどキツキツでもないんじゃないの

判ったわよそこまで言うんなら、勝負してあげるわよっ今、持って来るから膣圧計美智ちゃん、パンツ脱いで待ってなさいっ

ドカッと、席を立つ克子姉

克子、食事中よ

ミナホ姉さんが一言で、空気を制する

渚と美智ちゃんと良信もいい加減になさい

何でオレまで

ほら皆さんに、ごめんなさいは

はぁ仕方が無い

ご飯中に、変な話をしてごめん

ごごご、ご主人様ぁぁ

わわわ、わたくしこそみ、皆様、大変失礼を致しました

深く頭を下げる美智

わたしも大人げなかったですごめんなさい

お騒がせしましたごめんなさい

渚と克子姉もみんなに謝罪する

判ったのなら、もういいわ美智さん頭を上げなさい

いつまでも頭を下げたまんまの子が居ると食事が美味しくなくなるのよそんなことも判らないの

申し訳ありませんでした

美智お姉ちゃん怒られたっ

真緒ちゃんが笑う

いや、真緒ちゃん真緒ちゃんも悪いんだよ

えパパ

世の中には、色んな身体の人がいるんだから身体のことを、無闇にみんなのいるところで話題にしちゃいけないんだよ

真緒ちゃんは何で自分が怒られるんだろうという顔をしている

真緒ちゃんは、あたしともお風呂に入ったことがあるからあたしの身体のことは、知っているわよね

ミナホ姉さんが真緒ちゃんに言った

真緒ちゃんは、ミナホ姉さんのことがちょっと苦手だ

でも、この屋敷には大浴場があるから

みんなで入浴した時に、たまたまミナホ姉さんも浴室に居たんだろう

あたしは美智ちゃんより、もっと胸は無いわよそれに、お腹に大きな傷跡がある見たわよね

ミナホ姉さんは娼婦に堕とされて、妊娠させられメチャクチャな堕胎手術をされて、二度と赤ちゃんの産めない身体になった

まだ成長期だったのに、子宮が機能しなくなったから肉体は、女らしく発育することができなかった

スラッとした痩身で、背は高いけれど胸にもお尻にも、全く肉が付いていない

そしてお腹には大きな手術痕が残されている

その傷跡を見れば誰だって、ミナホ姉さんがとても大変な思いをしてきたことは判る

あたしは、好きでこういう身体になったわけじゃないわよ自分では、どうすることもできなくてこういう身体になったのあたしだって、子供の頃はオッパイもお尻も大きくて、魅力的な女の子になりたいと思ってたわでも、あたしはなれなかったそれを真緒ちゃんは笑うの

謝って済むことじゃないの真緒ちゃんには、悪いことをしているという気持ちは無かったとしても、側で聞いているだけで不快に思う人も居るのよそういう人の中には、真緒ちゃんに怒りを感じて、ケガをさせようとしたりあるいは、真緒ちゃんの周りの子をイジメようとするかもしれないわ

廻りの子

真緒ちゃんはアニエスとルナを見る

そうよ真緒ちゃんを苦しめるためには真緒ちゃんの廻りの人にも危害を加えるそういう人たちだっているのよ

だからうかつに人の悪口を言ってはダメよ仲間内だから、親しい人だからっていうのもダメ真緒ちゃんの発した言葉を、誰が聞いているんだか判らないんだから

この間ね電車に乗っていたら、中学生ぐらいの女の子たちが、顔に傷だか痣だかある同級生の子の悪口を話していたわそれがとても気持ち悪いってどうして、あんな傷のある子と同じクラスなんだろうって

真緒ちゃんは、ジッとミナホ姉さんの話を聞いている

あたしはその子たちが、とても憎たらしかったわ1人1人、引っぱたいてやりたいって思っただって、ほらあたしのお腹にも醜い傷痕があるでしょ

でも、あたしの傷はお腹だから普段は、服に隠れて見えないわもちろん、その中学生たちにも見えないでも、あるのよあたしには傷が

外からは見えなくても傷はある

その子たちからすれば同じ車輌に、傷のある人が居るなんて判らなかったからしょうがないってことになるんでしょうけれどでも、あたしは頭に来たわ許せないって思った判る

ミナホ姉さんは苦笑する

知らず知らずに犯した罪はやっぱり罪なのよ相手にとってはそれは法律とか、お巡りさんが関わる世界では罪ではないのかもしれないけれど充分に、人が人を殺す動機には成り得るのよ

真緒ちゃんはブルルッと震えた

だからどんな時にも、言葉には注意しなさいどんな状況でも他の人に不快感を与えるような言動は慎みなさいあなたとあなたの大事な家族を守るために

世の中や他人をナメた言動をしているやつは排除される

つまんないことにもカチンときて、いきなり暴力を振るうようなヤツもいる

そういう人間に敵視されて、自分や自分の身内を標的にされたらたまらない

だから、どんな時でも言動には注意しないと

あうう真緒は

真緒ちゃんは、ミナホ姉さんの発する怖い気に震え上がっている

いつもママが言っている通りのことよどんな時でもお行儀良くしなさいパパやアニエスちゃんたちにもよお行儀の悪いことをしたら、みんな真緒のこと嫌いになっちゃうわよ

ご、ごめんなさいママぁぁ

泣き出す真緒ちゃんを渚が抱く

はいはい判ったわね良い子、良い子

真緒ちゃんをあやす渚

ていうかさっきのは、あたしたちも相当、お行儀悪かったわね

はい反省します

克子も反省しています

えっとオレも

何か流れとしてオレも反省するべきだろう

大変申し訳ありませんでした反省致します

最後に美智がみんなに謝罪した

まいいわそれより、良信立ちなさい

オレは、ミナホ姉さんに促されて席を立つ

あなたみんなに謝らないといけないことがあったでしょ

ここ数日のできごとを経験した上で

ミナホ姉さんはずっと、オレを観ていた

だから、ミナホ姉さんには判っている

でも、そうだよなあ

他の子たちはミナホ姉さんみたいに、オレの様子を逐一観ていたわけじゃないんだから

一度、ちゃんと話をしないといけないよな

きちんと謝らないと

えっとあの

オレは頭の中で言葉を探す

最近のオレはちょっと、調子に乗っていたと思うだから、みんなごめん

オレは自分は何の力も無い、ただのガキなのに廻りの人の力をアテにして、身勝手なことばっかり考えてたと思う

みすずに言えば何とかなるだろうとか

ジッちゃんを説得すればとか

ミナホ姉さんに頼もうとか

翔姉ちゃんと相談すれば、何とかなるとか

自分の力じゃないものを自分の力だと錯覚してたどうかしていたんだ

オレはサイテイだ

いえそれは、あなたの力よ

翔姉ちゃんが口を開く

わたくしたちはあなたが望んだことは、何でもするしそうよね、麗華

前にも言わなかったかしらわたくしたちは、香月セキュリティ・サービスに籍を置いているけれど閣下とあなたが対立した時は、あなたに付くわよ

家族なんですから、当然です

というか旦那様ほど、ご自分の力とあたしたちの力をしっかり区別なさっている方はいらっしゃらないと思いますわ

そうよね普通の子ならとっくに、勘違いしてもっと増長しまくっているわよね

ていうか、良い機会だからみんなにも相談したいんだけれどこの子この4ヶ月間、自分の物は全然欲しがらないのよ

克子姉が、みんなに言う

普通ならアレが欲しいとかアレを買ってくれとか今日は、アレが食べたいとかあるでしょ高校1年生の男の子なんだから

そうなんだよねえ一緒に買い物に行っても、自分の物はいらないって言うし日用品は、必ず一番安いのを買うんだよねえ

はいですから旦那様を夏休みに、南洋のリゾート地にお連れしましたし、一流ホテルでのお食事会も何度か行っていますが旦那様の方から、また行きたいとかあのレストランにまた行こうとか、おっしゃっていただけないんですわ

うん贅沢を覚えてダメな子になっちゃうのも困るけれど今みたいに、欲が無さ過ぎるのも心配なのよ

克子姉の言葉にマルゴさんは

仕方ないさ彼は、相変わらず、自分自身の価値を低く見ているからね自分みたいな人間がって思っているうちはどんなことも楽しめないって

そうなんだよねえそれが問題なんだよー

今のヨッちゃんはその気になったら、香月のオジィちゃんだって倒せるぐらいの力を持っているんだよみんなヨッちゃんの味方なんだから

お兄様はとても真面目なお方ですから

馬鹿なのよあんたたちだって、知ってるでしょこいつが馬鹿だってことは

雪乃がせせら笑う

だって、こいつ本気でパン屋になる勉強しているのよ

それの何が悪いって言うんだよ

オレは雪乃に尋ねる

普通だったらあたしが、今のあんたの立場だったらパン屋なんかやんないわよだってどうせ働かなくたって、黙ってお金が入って来るようになるんでしょ香月家とかが味方なんだからそうじゃなかったら、大学とか行って経営とかの勉強をするわよそんで、香月グループのどっかの会社に入れてもらってさエリート・コースじゃない何にしたって、パン屋は無いわあり得ないわよそんな選択

そんな言い方ないでしょっお兄ちゃんは克子お姉ちゃんの夢に協力したくて、それでパン屋になるって決めたんだから

ずっと黙っていたマナが姉に叫ぶ

そうよそこに居る克子の夢なんでしょパン屋はつーまーりー、あんたの夢じゃないわあんた自身の夢はどこに行っちゃったわけ

克子姉の夢を一緒に叶えるのがオレの夢っていうんじゃ、ダメなのか

ダメじゃないけれど今イチ、スカッとしないわよね男らしくないっていうかロマンを感じないっていうか

それにオレは、早く金を稼げるようにならないといけないんだよ

ふーん何で

だって、オレは家族のみんなを養っていかないといけないじゃないか

雪乃は爆笑した

何が可笑しいんだよッ

それはだってさ

雪乃は、ゲラゲラ笑いながら答える

あんたが、パン屋にならなくったてここの人たちは、充分稼いでいるじゃない

でも、オレは自分の手でこの手で稼ぎたいんだ家族のために

家族のためって言うけれどそれって、結局、自分のためなんじゃないの

自分が家族のために、何かしら貢献しているっていう実感が欲しいだけなんでしょバッカみたい

オレがパン屋になるということは

何でもいいけれどさここんとこのあんたって、額に皺を寄せすぎ学校でも、いっつも難しい顔して全然、人生を楽しんでないわよね

パン屋をやろうが、何をしようがそんなの別に、どうだっていいわよたださそのことを、あんたが勝手に重々しく考えてこれは、オレのやらなくてはならない重大任務なんだって深刻で暗ーい顔して、パンとか一心不乱にこねたりしてるから息苦しくてたまらないのよ廻りの人間がね

そんな風なんだオレは

良信だから、あなたは、みんなに話さないといけないことがあるんでしょ

あなたはさっき、月子さんとの体験を通じて判ったんでしょ

改めて雪乃が言ってくれたことが繋がった

うん雪乃が今言った通りなんだなオレは、ここのところずっと何もかも、オレ自身で背負い込んでたんだいうかオレは家族のみんなを心配するけれどオレ自身の方は、心配して欲しくなかった一方的にオレがみんなを守りたかった守ろうとしていた

そんなのは間違ってた今は判るオレは、偉そうに上から目線で、みんなのためにオレがやるんだって、気ばっかりはやってた馬鹿だった

部屋の中がシンとなる

そんで、その上オレは、オレの思いばかりをみんなに押し付けようとしていたみんなが、本当はどう思っているのか1人1人に、ちゃんと自分の考え意思があることを判ってなかったみんなのことを心配しているオレだけが正しくて、みんなの意見なんか聞こうとしなかったゴメン本当にゴメン

オレは深々と頭を下げる

でも、結局この食堂を来てみればオレが考えたりする前に、ミナホ姉さんでも、翔姉ちゃんでも、マルゴさんや克子姉たちでも当たり前なんだけれど、オレよりもずっと大人でもう、すっかり何をどうするべきか決まっててこの後の作戦も、もうみんな話し合って決まっているんだろそうなんだよオレとかは別に考えたり、口出しするようなことじゃないんだよそれなのに、オレは自分の力を過信して、勝手に作戦とか考えてたし

別にいいのよあなたにあなたの考えがあることは

わたくしたちだって別の視点から考えた作戦があるのなら、知りたいし素人考えだからって、却下したりはしないわよ尊重はするわあなたの考えだもの

はいですからどんなことでも、率直にお話下さればいいんです

レイちゃんもそう言う

あたしたちも悪いのよ鷹倉さんたちの件は、巫女の力の問題があるから、あたしたち年長組は直接タッチできなかったから

心を読む力で娼婦だった過去を読み取られると

月子たちが、セックスに対してネガティブな印象を抱く

そういう懸念があったから

ま、どうせならあなたが、1人で考えて続ける時間を設けてそれで、自分1人じゃ無理なんだって結論に達するのを待っていたんだけれどね

もっと、あたしたちに甘えなさい頼りなさい助言や力を求めなさい自分1人で背負おうとしたって、頭の中が煮詰まって何もできなくなるだけよ

わたくしたちも頼ってくれた方が嬉しいしね

翔姉ちゃんもそう言ってくれた

君は、まだ高校1年生なんだよ大人に甘えるのも、君の仕事なんだと気付いた方がいいね

マルゴさんもそう言ってくれる

本当に、ごめん済みませんでしたオレ生意気でした強がってました馬鹿でした

オレはみんなに言う

頼らせて下さい助けて下さいアドバイスして下さい甘えさせて下さいお願いしますっ

オレは万感の思いを込めて、頭を下げる

ホントどこまでも、馬鹿マジメなんだから

雪乃が、呆れた口調でそう言った

紅茶のカップを取って、ゴクゴク飲んでいる

いいわよいっぱい、甘えなさい良信それで、あたしにまず何をお願いしたいの

ミナホ姉さん雪乃を、このままこの屋敷に置いてやって下さいっ

雪乃が口に含んでいた紅茶を噴き出した

とりあえず頑張ってます

ああ、何とかしないと

722.Come On A My House

うへっあたしっ

眼を丸くする雪乃

そうだ雪乃頼むお前、ここで暮らしてくれオレたちと一緒に

オレは、雪乃にも頭を下げた

なななな、何でよそ、そんな、いきなりっ

雪乃は、すっかりパニックになっている

今まで、放っておいて香月セキュリティ・サービスに、お前を預けっぱなしにしていて、本当に悪かったごめんな雪乃

ここでオレたちと一緒にオレは、お前が赤ちゃんを産むの側で見守りたいんだ

今までみたいに毎週、金曜日のテレビ放送で雪乃の安否を確認するようなことは、もう止めたい

雪乃には、落ち着いてオレたちの中で、元気な赤ちゃんを産んで欲しい

そ、そんな唐突に、そんな勝手なことを言われてもあたしは困るわよっ

じゃあ、雪乃さん今まで通りで構わないあなたと、あんまり話の合わない将棋女子の監視員に見張られて、香月セキュリティ・サービスの施設で暮らすということで

翔姉ちゃんはニヤッと笑う

少なくともここの家は、ご飯は美味しいわよ

皿のスパゲッティをフォークでクルクルとまとめて口に入れる

うん美味しいうちの施設の食堂や、テレビ局のお弁当とは比べ物にならないと思うけれど

雪乃もウッと唸って、自分の皿を見る

アニエスは雪乃ちゃんが、一緒に居てくれる方が楽しいですの

真緒も雪乃ちゃん、好きっ

雪乃は年下の女の子たちには、人気がある

雪乃に対して、わだかまりがあるのは

ミナホ姉さん頼むよお願いだから

白坂創介に恨みを抱いている元・娼婦たちは雪乃のことを、まだ憎んでいるんだろうか

克子と渚は、どうなの

ミナホ姉さんは、2人に尋ねた

あたしは、別にもう

あたしも5月のことが終わったら、何もかもスッキリしちゃいましたから今更、何か含むところなんてのは無いですわ

ミナホ姉さんは、雪乃を見て

あたしももう、雪乃さんに悪い感情は持っていないわあなたは、この数ヶ月で随分変わったし正直、感心しているのよあたしも、あなたみたいに強くならないとって

あたしたちが、あなたにしたことを許してもらえるとは思っていないわそれでもごめんなさいねあなたには申し訳無いことをしたと思っているわ

スッと雪乃に、頭を下げる

そして、その上であたしからもお願いするわここに住んであたしたちと一緒に

ず、随分、勝手なのね

そうねでも、知っているでしょあたしがそういう、身勝手な女だっていうことは

ミナホ姉さんは、真っ直ぐに雪乃を見る

ハッていうことは、いつものパターンなんでしょあたしには結局選択権は無いのよ結局、何でもあんたたちの思い通りにさせられるのよっ

どう思ってくれてもいいわただ、あたしはあなたをこの屋敷に受け入れたいと思っているそれだけよ

わだかまりが残っているのはむしろ、雪乃の方か

いいじゃんこのまま、ここに住みなよ雪乃さん

舞夏は嫌なんでしょあたしと暮らすのは

雪乃は妹に、そう言う

嫌じゃないよ受け入れるだって、あたしたちももう、そろそろ前に進まないといけないもんずっと、このままってわけにはいかないんだからさお姉ちゃん

マナが雪乃を、お姉ちゃんと呼んだ

あたしは、この4ヶ月吉田マナと白坂舞夏の間で、宙ぶらりんになってたけれど雪乃お姉ちゃんは、必死で白坂雪乃をやってた知ってるよあたしもお兄ちゃんと一緒に、毎週テレビを観ていたから

マナの言葉に、雪乃が息を呑む

ああんた

最初はあの白坂創介の娘がって、冷たい眼で見られていたのに今はすっかり、あの白坂雪乃って、あの人の影なんて打ち消して、立派にテレビタレントをやっているじゃん凄いよ偉いよ格好いいって思うあたしはずっと、お兄ちゃんに甘えて、このお屋敷の中で引き籠もってただけだから

この中に居る限りは吉田マナとして、お兄ちゃんたちに守ってもらえるから外に出たら、白坂舞夏の過去に追い回されて辛い思いをするんじゃないかってだから、外に出られなかったんだよ新しい学校にも行かずにここに居たお姉ちゃんが1人で、外で頑張っているのに

マナが、姉に頭を下げる

あたしからもお願いします雪乃お姉ちゃんどうか、ここで暮らして下さいあたしのためにお兄ちゃんのために生まれてくる赤ちゃんのために

雪乃はスッと自分のお腹を押さえる

あたしもお兄ちゃんも雪乃お姉ちゃんと、暮らしたいんだよっ

で、でも恵美が恵美がいるわここには

いつの間にか、雪乃の天敵になっている

恵美はあたしと暮らすのは嫌でしょうどうせ

そんなのどうにでもなるわ

どうにもならなかったら恵美の方を追い出すから雪乃さんは、心配しなくてもいいのよ

恵美には山峰家という、帰れる場所があるんだから

いや、ちょっと待ってよミナホ姉さん

メグが不在の時にそんな話をしなくても

あたしは極論を言っているだけよ恵美が、どうしても変わらないようならそうするしかないって覚悟しているわ

仕方ないわよ今の恵美はあたしたちの家族を壊す可能性があるからあなたと恵美、2人が問題を抱えていたけれどあなたの方は、今回のことで色々と解決できそうだからでも、そうなると恵美だけが、困ったちゃんでしょ

オレとメグが

同じくらい困ったちゃんだった

2人とも生真面目で、思い込みが激しいからこうじゃないといけない、自分が、頑張らなきゃいけないって、何でもかんでも自分の中に抱え込んで、暴走していたわけだから

オレとメグは同じだった

メグがオレの正妻であろうとしてひたすら、空回りしていたように

オレも空回りをしていた

まあなたは、自分の力の限界とあたしたちに甘えることを、理解してくれたみたいだから、もう大丈夫だろうけれど恵美は

メグはすっかり、自分が家族のお荷物になっていると感じている

メグちゃんの心配は、後回しでいいよ今は雪乃ちゃんの時間でしょ

とにかくあたしたちは、雪乃ちゃんを迎え入れたいと思っている本気でね雪乃ちゃんにとっても悪い話じゃないと思うけれど香月セキュリティ・サービスの施設よりはここの方が暮らしやすいと思うし

そうあたしはこの家には、嫌な思い出ばっかりあるからさ

寧の言葉に雪乃は、ハッと苦笑する

でもねえ、あんた

あんた、本当にあたしにここに居て欲しいの

公様は、そう思っていらっしゃいますわ

月子がオレの代わりに答える

何よあんた

わたくしは人の心を読みますそういう力を持った巫女ですわたくしは公様のお心の中のことなら、何でも知っていますわ

雪乃にニコッと微笑む

表現の仕方としては問題のある行為も、あったようですが公様が、あなたに対して感じている感情は、ずっと変わっていませんわ

それって、どうってことよ

お前が、好きなんだ雪乃

大口を明けて、呆れる雪乃

ここにいるみんなと同じくらいお前のことが好きだだからお前にも、側に居て欲しいんだっ

ハァーッと、大きく溜息を吐いた

バカ、バカ、バーカ

あの、雪乃さん

責任、取りなさいよ一度吐いた唾は呑めないんだからねっ

そして、クシャクシャと、自分の髪の毛を掻き上げ

あー、もー、信じらんないっったくしょうがないわねっ

雪乃は再び愛しげに、自分の下腹部を撫でる

あたしは、この子をたった1人であたしだけの子として、産むつもりだったのよ

でも、いいわ判ったわよこの子はあんたたちのううん、ここの家の子としてあたしとあんたたちで一緒に産めばいいのね

悪いけれどそうしてちょうだい

ハッ仕方ないなぁっ

で恵美が帰ってきたら、今度はあたしから恵美にお願いですから、ここに住まわせて下さいって頭を下げればいいのよねっ

判ってるわよあんたが、あたしに頭を下げたこととかは恵美には言わないからあたしが恵美に頭を下げてあんたたちが、ナアナアにしてくれてそうやって、角が立たないようにすればいいんでしょあたしだって、バカじゃないんだから自分がどうすればいいのかぐらいは判っているわよ

雪乃はそう言ってくれた

ごめんなさい感謝するわ

ミナホ姉さんが、礼を言う

何よこのバカっ

ありがとう雪乃大好きだ愛してるよ、雪乃

うっさいそんなの、知ってるわよこのバカッ

他の女のこととかは、どうでもいいけれどちゃんと、この子のパパはやってよね

はぁそれがずっと心配だったのよあたし

雪乃はお腹の子の将来を、ずっと案じていたんだ

この子のことを考えたらここに置いてもらうのがベストだって、判ってるからさ

大きく息を吐く

そんな雪乃ちゃんに、お知らせしたいニュースがありますっ

渚が、満面の笑みで雪乃に言う

あたしもこの度、めでたく、妊娠が発覚致しましたっ

ああ、渚の妊娠のことは雪乃には、まだ伝えてなかったっけ

あたしは2人目だし大丈夫よ一緒に、元気な子を産みましょうね

渚が一緒なら雪乃の出産への不安も、何とかなるだろう

あのわたくしも

スーッと、月子が手を上げる

わたくしも可能な限り、早く妊娠させていただきたいと思っていますので

うん、追っ掛けてらっしゃいっ

いや、渚競争じゃないんだから

あ、わたくし、不肖、高梨克子も遅ればせながら、早期の妊娠を目指して、現在奮戦中でありますっ

ママ、えっとどういうことなの

事態がよく呑み込めていない真緒ちゃんが渚に尋ねる

ええっと、そうねえ来年になると真緒の妹が、今の段階で2人、もしかしたら4人生まれるかもしれないのよっ

えっ、いいのっ

真緒ちゃんが驚く

そんなに幸せなことが起きちゃって大丈夫なのママ

平気よみんなが居るんだからみんなで、どんどん幸せになっちゃいましょうねっ

わーおっアニエスちゃん大変だよっ

うううーっ、凄いですのっ

真緒&アニエスが興奮している

うううーっ、わたくしも妊娠してしまいたいです

今はダメネ

イーディが、即座に答えた

今はアタシたちが、ガードしないと家族が守れないネ

美智はみすずや瑠璃子たちの登下校の警護もしている

イーディはオレやメグや寧の

確かに、今、妊娠してしまうととても困る

どうしても妊娠したいのナラ、ミチの代わりにガードができる子を見付けてくるネ

美智はウンと頷くが

デモアタシは、ミチの年齢でミチぐらい強い子なんて知らないネアタシぐらいじゃないノカ

むむむーっ、確かに

ミチのシスターじゃ、使い物にならないしネ

イーディは、工藤遙花を見る

工藤遙花はすっかり、呆然としていた

彼女は父親と翔姉ちゃんに、自分は見捨てられたと思っているみたいだし

昼食後オレたちは、場所を移動した

雪乃と真緒ちゃんとアニエスそれと、克子姉&渚が食堂に残っている

残りのメンバーで、別室へ

これから向かう関西ヤクザとの闘いについての最終打ち合わせに

現地に行かないで、この屋敷に残る予定のみすずと瑠璃子も来ている

それと美子さんも

ごめんなさいもう少し、御名穂さんと話し合っておきたいことがあるからあなたたちは、出発する準備を優先して

翔姉ちゃんが、オレたちに言う

翔姉ちゃん、ミナホ姉さん、マルゴさん、レイちゃんがコンピュータのモニターを見ながら、何かを相談し合っている

みんなこういう作戦を練ることに関しては専門家だ

任せておいた方がいいな

とにかく鷹倉さんたちは、これに着替えてヨッちゃん、これね

寧が別室から服の入ったケースを持って来た

巫女服ですか

ケースの中を見て月子が驚く

そうそう昨日着てた、コスプレ用の衣装とは、全然違うよこれはちゃんとした神社の巫女さんの衣装

うちで用意したわ

見た目からして巫女で押し通した方が良いと思うのヤクザさんたちって、姿形にこだわる人たちだから

学校の制服なんかより正式な巫女の衣装で現れた方が、インパクトがある

判りましたそうですね清美様にもわたくしが、巫女を継ぐ覚悟のあることを知っていただかないといけませんし

あら、衣装はちゃんと3人分あるわよ

翔姉ちゃんは笑う

し、しかし夜見子とルナは

戸惑う月子

月子は、妹たちを鷹倉神社の巫女の呪縛から解放したいと思っている

いえ、お姉様今回だけは

夜見子が自分の衣装をケースから取り出した

わたくしたち3姉妹が力を合わせなくては清美様には、適いませんわ

うん、ボクも着るよ

ルナも巫女衣装に手を伸ばす

はーい、そんじゃあそっちの部屋で着替えようか軽く、お化粧もしてあげるよっこういう場合は、なるべく美しく、可愛くして行った方が良いからさっ

よろしくお願い致します寧お姉様

うんちょっと待っててそんで、ヨッちゃんはこれに着替えて

オレは寧に渡されたケースを開けると

学生服

オレの学校の

いや、でもまだ9月だし冬服は暑いよ

これ防刃、防弾加工済みの特別仕様だから

それもあたしが用意させました

翔姉ちゃんが、エッヘンと胸を張る

あなたが危険なことになっても大丈夫なように学生服だと、首元がスタンド・カラーだから

これはオレのために

でも、顔と頭は守れないからねそっちは、自分で注意するのよ

ヤクザたちの居る場所ってうのはそれだけ危険なんだ

ああ、この子に言っても対処するのは無理ね美智ちゃん、イーディ、頼むわよ

気を感じ取る2人がオレたちの警護に付いてくれる

えっとミッちゃんは、いつものその格好だよねっ

寧が、美智に尋ねる

はい、これがわたくしの戦闘服ですから

美智は、どこに行くのでも超お嬢様校の制服姿だ

学校の制服は、フォーマルな場でもそのまま入れるということになっているけれど

美智たちの学校の制服は、さすがに伝統があるからなかなかエレガントだし

ブッチャケ、小柄で日本人形みたいに整った顔の美少女の美智がこの制服を着ていると

普通の人間には、警護役とはまず気付かれない

身のこなしも上品だしとにかく美智は、可愛らしいから

まさか、このスカートの下に赤いムチや手裏剣や鋼球が隠れているとは、誰も想像できないだろう

んで遙花っちも、同じ制服だよね

工藤遙花は瑠璃子の警護役として、同じ学校に在籍していたから

今日は、たまたまなんだろうけれど美智と同じ制服で来ている

美智は中等部で、遙花は高等部だけど制服には、ほとんど違いは無い

じゃあ、ミッちゃんたちは、これで良しとしてイーディは、あたしたちと着替えに行こう

コンバット・ドレスがあるのカ

まさか敵を警戒させるような服を着てもしょうがないでしょあたしたちも似たような学校の制服に着替えるよっ

遙花っちと同じであたしも、敵を油断させる係だからちょっと、上品な着こなしながらも胸を強調する感じにしようかなあイーディとあたしだから、ビッチ路線でも良いけれど

あのヤッちゃんも行くの

危険な場所へ

だってヨッちゃんが、行くんでしょ

もし、ヨッちゃんに何かあったらあたしは、その場で後を追って死なないといけないじゃんかっ

だから自分の命は、大切にするんだよヨッちゃんっ

寧はオレの胸を、コツンと叩く

1人じゃ死なせないからねっ

寧はそう言うと鷹倉3姉妹とイーディを連れて、隣の部屋に着替えに行った

結局寧お姉様が、いつでも一番覚悟ができていらっしゃるのよね

みすずが嘆息する

いいえ、みすずお姉様お兄様と常に行動を共にするのもお兄様の帰られる場所を守り続けるのもどちらも、愛情のこもった行為であることに違いはありませんわ

みすずと瑠璃子はこの屋敷に残ることを、すでに決めている

あのみすず様、瑠璃子様、お話がございます

美子さんが2人に言う

ミナホ姉さんたちは会議をしている

寧たちは、席を外している

今、美子さんの前にはオレと香月家の3人の令嬢と美智しかいない

わたくし考えたのですが

雪乃さんだけでなくわたくしも、こちらのお屋敷にお世話になるわけには参りませんか

わたくしは黒森様の女にしていただくわけには参りませんが

さすがに、香月家の後継者が3人ともオレの女になるのは問題だ

しかしそれでは、お祖父様が

かつて、瑠璃子と美子さんは親元から、離されて

ジッちゃんの屋敷の中で、世間から隔離されて暮らしてきた

だけど、瑠璃子の父親が不審な死を遂げて

おそらく、死んだジッちゃんの次男が何かトンデモないことをしでかしたらしいと世間には、何となく知られている

その結果、その娘である瑠璃子はジッちゃんに嫌われて、遠ざけられたと

ジッちゃんの屋敷から出され黒森御名穂に預けられ、この屋敷で生活している

そういう設定になっている

そうして瑠璃子は自由な生活を謳歌している

また、瑠璃子がいなくなったことで

ジッちゃんは公式な場に美子さんを連れ出し

ジッちゃんの死んだ長男の隠し子であった美子さんを、香月家の正統な後継者として紹介している

お祖父様が独りぼっちになってしまわれるのでは

はいですから

お祖父様もこちらのお屋敷に来ていただくということは、できないでしょうか

ジッちゃんまでこの屋敷に

母が、父の机を整理していると

動脈瘤破裂で入院する前に父が銀行からお金を下ろした明細が出て来ました

母こんな口座知らないわよこれ、あなたのヘソクリなんでしょ

父うーん、それが記憶があいまいで、よく判らないんだよ

母でも、口座に30万円も入っているじゃないっこれ、通帳とかカードはどこにあるの

父うーん、それが覚えていないんだよ

父は、手術前の記憶がかなり曖昧になっているので

結局、母が家捜しをして通帳を見付けました

母ほら、あなた、何がなんだか判らないままになってたら困るんだからこのお金、全額下ろすわよあなたの手術とか入院で、凄いお金が掛かったんだから

父うーん

そして、今日2人で銀行へ

ところが、口座を調べてみると30万ではなく、10万円しか入っていません

しかも20万円は

今年の夏ぐらいに下ろしていることが、記帳で判明

母あなた、この20万円どうしたのよどこにあるの

母うーんじゃないわよ何か使ったの

父いや貯金してある

母だから、無いじゃないあなたが、夏に下ろしているんだから

父うん多分、夏に20万円引き出して別の通帳に移したんだな

母その通帳は、どこにあるのよ

父それが覚えていないんだよ

今、母の家捜しの第二弾が始まっています

私の子供の頃の写真とかが出て来ました

幼い日の私は、仮面ライダーの変身ポーズが、ウルトラマンの光線技のポーズで映っていました

オタクの血は、この頃からか

ちなみに、父の銀行通帳ですが

記帳の記録を見ると

同じ日に、7000円引き出して、すぐにまた4000円を預け入れしたりしている

差し引き、3000円だけを手にしてどうするつもりだったんだろう

723.カードの切り方

今のお祖父様には娼婦は必要ないと思います

美子さんは言った

お祖父様は、もうご高齢でいらっしゃいますし

ジッちゃんは、今年82歳だ

周囲の人たちには、まだ性欲が旺盛なように示しているが実際は、すでにセックスのできないぐらい身体になっている

そのことは娼館の代表者であるミナホ姉さんと、元・娼婦の克子姉たちしか知らない

肉体の快楽より心の平穏の方を必要となさっていると思うんです

美子さんの言葉をみすずと瑠璃子と美智は、ジッと聞いている

こちらには、若くて元気な女の子たちがたくさんいらっしゃいます娼婦を愛でられるより、幼い少女たちの成長を微笑ましくお見守りになられる方が、これからのお祖父様にはよろしいのではないかとわたくしは感じました

成長を見守る

そうね今のお祖父様にはギラギラした大人の娼婦よりも、真緒ちゃんやアニエスのような幼くて元気な女の子たちが廻りに居る方が、お幸せかもしれないわ

正直に申し上げますと瑠璃子様がこちらのお屋敷に移られてからというもの、お祖父様は少し気落ちなさっておられて暗いお顔をなさっている日が増えていますわわたくしでは、瑠璃子様の代わりは到底、務まりませんし

ジッちゃんは、瑠璃子に初恋の女性の面影を重ねていた

孫娘以上の感情を抱いていた

だからこそ、オレに瑠璃子を売り払ったんだ

このまま瑠璃子をジッちゃんの支配下に隔離し続けたら瑠璃子が可哀想なだけだから

何より、老齢のジッちゃんの肉体では瑠璃子とセックスすることは、絶対にできなくなった

だから自分の邪な恋を諦めるために

そうでしたかわたくしたちの前では、そのような様子は見せないようになさっていたのでしょうね

瑠璃子も嘆息する

相変わらず香月家の邸宅は、寂しいだけですからお祖父様とわたくしだけの食卓は先ほどのこちらのお屋敷での食事は、大変賑やかで楽しかったですわお祖父様もこの場にいらっしゃればと思いました

でもここは娼館だよ

オレは、美子さんに言う

ジッちゃんが、たまに訪れるぐらいならそれは、ジッちゃんの趣味ってことで、香月家やグループの重役たちも納得してくれるだろうけれど

ジッちゃんは相当な艶福家ということになっているんだから

若いときからここの娼館に通い続けているわけだし

だけど娼館に住むっていうのは

ここで寝起きして、ここで暮らすというのは認められることなんだろうか

香月グループ的に

あるいは、社会的に

それは何とかなると思いますわ

お祖父様が、グループの総帥の座から降りられて司馬さんにグループの経営をお任せになるということは、すでに規定事項ですから正式な引き継ぎは、株主総会の席になりますがお祖父様がご隠居なさるということは、皆様、ご存じですわ

ええグループ企業の株式は保有したままですし、香月家の当主のであることは変わりませんから、これからもグループ企業に対しての影響力は持ち続けられることになると思いますが今までのように、毎日出社する必要もなくなりますし、かなりのんびりした生活をしていただけると思います

司馬さんに経営を任せた以上はジッちゃんの性格なら、余計な口出しはしないだろう

ええ個人としての投資ぐらいはなさるでしょうけれどグループ全体の舵取りをなさることは、なくなるわけですし

いや、みすずジッちゃんが、引退してヒマになるのは判るけれどさだからって、よりによって娼館に住むっていうのは

退職した82歳の老人が生活する場所ではないと思う

そこは、まあお祖父様のなさることですから

香月重孝の生き様としては決して、おかしな選択ではないと思いますわティベリウス帝のカプリ島の故事もございますし

ローマ帝国の皇帝にティベリウスという方がいらっしゃって、老齢になられてからは地中海のカプリ島に隠棲なさって、少年少女を集めて日々淫らな行為を楽しまれていたという伝説があるんです

そんな人がいるんだ

その伝説は現在では、皇帝伝を書いたスエトニウスの創作だという説が強いですがあの香月重孝なら、そんな隠居生活を実行しようとするのではないかとそう思われるんじゃないかと思いますわお祖父様のことをよくご存じな方ほど

なるほどジッちゃんなら、引退後の居住地に娼館を選ぶぐらいのことは、やりかねないと思われているのか

でも、ジッちゃんの方は何とかなるとしてもさ

ミナホ姉さんたちは、いつの間にか打ち合わせを中断して

オレたちの話を聞いていた

香月家と黒い森の根幹に関わる話なんだもんな

そうですね閣下が、ここでご生活なさるのなら娼館の正常な商業活動は、無理になりますね

全てのお客様が香月家と親しい関係であるはずがありませんし娼館を訪れたフリをして、閣下に直訴なさる方もいらっしゃるかもしれませんから

娼館となれば様々な客が来る香月グループと商売上、敵対している人もいるだろうし

ジッちゃんが、ここに居るということで来なくなるお客さんも出るだろう

そうねあたしは、香月様とは連携しているつもりよお客様としてなら受け入れられるけれど香月家の臣下には、なるわけにはいかないわ

ジッちゃんがここに住んだら世間は、ジッちゃんが黒い森を支配下に入れたと思うだろうな

ただあたしは、この屋敷で娼館を再開させるつもりは無いわ前も言ったけれど商売は、駅前のホテルの地下施設の方でするつもりだから

黒い森は駅前のホテルの地下にも、秘密のプレイルームを持っている

オレも、一度だけ行ったことがあるけれど

どうせ、再開するったって5年間だけの予定だしね今いらっしゃる顧客の皆様に満足していただくためだけで事業を拡大する気は無いからあっちの施設だけで、充分なのよ

これも前に言ったけれどあたしは、アニエスたちを娼婦たちが商売している場所で育てたくないのだから、本当ならここから早く立ち退きたいんだけれどでも、今はこの屋敷ほど、防衛システムが完備されている場所は無いでしょ

まだ、オレたちは様々な敵に狙われている

キョーコさんの件で、公安警察の監視も付いているし

みすずや瑠璃子の存在は常に誘拐される可能性を考えて、警護を続けないといけない

すでに、克子と渚が共同してビルを建設することになっているわあたしやマルゴも出資しているけれど

克子姉のパン屋と渚の花屋を合わせたビル

その上階に、オレたちが住む部屋もある

オレたちは家族全員で、そこへ引っ越す予定だ

でも完璧な防衛システムのある建物を完成しようとすると、どうしたって数年はかかるわ良信の卒業までには何とかしたいとは思っているけれどでも、そうなると少なくても2年半は、この屋敷を使うしかないでしょ

うんオレが卒業するまでは

この屋敷に住み続けるしかない

だから娼館は、こっちじゃなくて、向こうの施設でやるつもりなのよ

それでしたら、御名穂お姉様

このお屋敷を売っていただけませんか

ここは香月重孝にとって、青春時代の思い出深い場所だっただから、隠居後にここに住みたいと思った変ではないですわ

そうね実際、こちらのお屋敷は、お祖父様がお若い頃はただの娼館でなく政財界の有力な方々の秘密の社交クラブでもあったわけですし

ミナホ姉さんの祖父黒森公之助が黒森楼として、ここを開いた頃は

すでに1年近くこちらのお屋敷は、娼館の営業をしていないわけですし古い建物にノスタルジーを感じられているお祖父様が、個人の住居として買い取ったということにすれば

あああたしは、香月様に売却した資金を元に、娼館を再開するということにするわけ

何でしたら香月家が保有している不動産と、交換ということでも構いませんわその方がリアリティがありますし

そうね黒い森が新装開店するのなら、この屋敷を手放すということもアリなんでしょうね古いお客様にとっては、思い出多い建物でしょうけれどここには、白坂創介の記憶もこびり付いているから

白坂創介が、黒い森を支配したのは15年以上前になる

白坂創介の抹殺が行われた今

ミナホ姉さんや残された娼婦たちが、新しい場所での事業再開を望むのはおかしなことではない

ミナホ姉さん自身が、白坂創介の被害者だということは顧客たちも知っているのだし

お祖父様が、こちらの屋敷を買い取りさらに、わたくしに生前贈与していただきます名義がわたくしになっていれば、もしお祖父様が急に倒れられても、この屋敷が奪われることはございませんから

遺産相続なんかでモメる前に瑠璃子の所有物にしてしまうのか

そしていずれは、また御名穂お姉様にお返し致します

御名穂お姉様にとって、このお屋敷がとても大切な場所であるということは瑠璃子には、よく判っておりますですから売り渡すとか、名義を変えるとかいうのは方便だとお考え下さいお祖父様にこちらで穏やかに暮らしていただいてそして、いずれはお祖父様が、こちらのお屋敷を必要としなくなった時には必ず、御名穂お姉様にお返し致しますどうか、ほんのしばらくの間だけこちらのお屋敷を、わたくしにお貸しいただけませんでしょうか

ジッちゃんは82歳だ

いつかは死ぬ

入院しないといけなくなるかもしれない

そうなったら瑠璃子は、このお屋敷をミナホ姉さんに返すと言う

こちらのお屋敷が、書類上だけでも香月家のものになれば世間の皆様は、納得致しますいかがでしょうか御名穂お姉様

瑠璃子はそう言うが

でも、ここが香月家の持ち物になったらオレたちが住んでいるのは、変じゃないか

ジッちゃんの孫の瑠璃子はいいがオレや、メグや、マナたちは、香月家とは関係が無いのだし

それに、ミナホ姉さんだって売っ払っちゃった場所に、そのまま住み続けるのはおかしいだろう

黒い森のメンバーは、ここから出て行かないといけなくなる

そんなことは無いですわ香月家の所有になったのならどなたを住まわせるのも、香月家の自由ですから

そうねそれが閣下ご意志であるのならここで誰が暮らしていようとも、世間から後ろ指をさされることはないと思うわ廻りの人たちが問題視するのは、現在も娼館なのかどうかだけでしょうからここで営業が行われないのなら、問題は無いと思うわよそれくらいのことなら閣下のなさることなんですしどうせ、あたしたちも情報操作をするから

ジッちゃんが暮らすようになればこの屋敷の住人の個人情報は、トップシークレットになる

香月セキュリティ・サービスが動いてくれるだろう

あたしも、そうなった方が嬉しいわそれなら、あたしも警護の名目で、ここに住んじゃえるし麗華もそうでしょ

はい今までのようなお泊まりでなく、わたくしも皆さんと一緒に暮らします

ジッちゃんの警護なんだから翔姉ちゃんやレイちゃんが、常駐して暮らしてたっておかしくないんだよな

そういう意味ではこのお屋敷を香月家の名義するという瑠璃子の計画は、良いことばかりのように思えるけれど

うんルリたんとても良い考えだと思うわ

はい瑠璃子様わたくしも、そうするべきだと思います

どうでしょうか御名穂お姉様

香月家の3人の美しい従姉妹がミナホ姉さんに尋ねる

大変、面白い申し出ね考えて見る価値はあると思うわ

ミナホ姉さんは笑って言った

でも、あなたたち大事なことを忘れていない

大事なこと

まずは、香月家の中であなたたちと香月様で、話し合われるべきだと思うわあたしに話を持ち掛けるのはその後でしょう

ジッちゃんとみすず、瑠璃子、美子さんの話し合い

閣下が引退後にどこで暮すべきなのかは香月家の家族内で決めるべきことよまだ、香月様に何のご相談もしていないのにあたしに話を持って来るのは、いけないことだわ

そうかオレたちには、ジッちゃんのことについて、勝手に決める資格は無い

今の話は聞かなかったことにしてあげるわあなたたちが香月家の3人のお嬢さんたちが、お祖父様のことを心配して相談し合っているのならいいのよでもご自分のことについて、あなたたちがあたしに相談を持ち掛けたことを知られたら香月様は、きっとお怒りになるわいいえ、お悲しみになるでしょうね

あなたたちだって、そうでしょ自分の将来のことについて、知らないうちに勝手に話し合われていたらしかも、外の人間に相談されていたら悲しくならない家族として、ちゃんと扱ってもらえていないって感じない

それは、その通りだ

わたくしにとっては御名穂お姉様は、すでに身内以上の存在ですわ家族です血の繋がりよりも、強い結びつきを感じています

瑠璃子さんは、そうでも香月様は、違うでしょ

あの方にとってはあたしだって、遥か年下の小娘なんですからあたしなんかに心配されたいなんて、思ってらっしゃらないわよしかも、今のあたしたちは、ビジネス・パートナーでもあるのだから

ミナホ姉さんもジッちゃんとの関係には、一定のラインを引きたいと考えている

あなたたちが、うちに居るからとってあたしは、香月様や香月グループに甘えたくないのナアナアな関係になるわけにはいかないのよあたしはどうしてだか判る

瑠璃子が代表して答えた

あたしだって今まで、自分の力で生きてきたからよあたしを助けてくれたたくさんの人たち娼婦たちの支えもあったわだからビジネスとして、香月様とお付き合いすることはあっても、それ以上の深い関係になるわけにはいかないのよ

よそ様に、黒い森が上手くいっているのは、香月家に取り入ったからだなんて言われるわけにはいかないのよあたしはいつでも、自分の足で立っていたいの

ミナホ姉さんを助けてくれた人たちの中にはすでに亡くなっている娼婦もいるんだよな

だからミナホ姉さんが、あんまりにもジッちゃんと親しくしているような様子を世間の人に見せるわけにはいかない

お互いに利用し合っている対等なビジネス・パートナーであることを示していかないといけない

香月家の威を借りているだけと思われたくないんだ

この屋敷を売ってもいいわよでも、相場の3倍以上の値でなければ嫌よ黒森御名穂は、香月様と取引をして大儲けをしたなかなか上手い取引だったそんな風に、世間が見てくれないとあたしの立場がなくなるのよ

等価交換では意味が無いのか

ジッちゃんに土地を売り渡せと命じられてすごすごと従ったようにしか、世間の人は思わない

黒森家は、戦後ずっとこの土地で営業している

ジッちゃんが青春時代の思い出の屋敷に住みたいって言って相場通りの金額で買い取ったら

世間の人からは、ミナホ姉さんが香月家に屈したとしか見えない

香月家にはありあまる程の財力と権力があるのだから

慌てて、瑠璃子が頭を下げる

大変、失礼なことを申し上げました

みすずと美子さんも、恐縮してミナホ姉さんに詫びる

いいのよあなたたちは、身内だから許すわでも、覚えておきなさいあなたたちの眼から見て、どんなに合理的で正しいことに見えようと世の中には、人それぞれに立場というものがあるのだからそれを考えないと、良いことを提案しているつもりでも、人を苦しめるだけになるわ

あなたたちは、香月家のお嬢さんたちなんだからそのことを、ちゃんと判っていないと

とにかくまずは、あたしたちからお祖父様にご相談してみますそして御名穂お姉様に改めて、ご提案致します

御名穂お姉様にご満足いただけるように致しますわ

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