あたしの時もそうよ今だから判るわこの子の舞夏さんへのアプローチを見たからこの子、最初からあたしのことを好きだったんじゃないわそれは、よく覚えているのあたし、あの頃、精神状態がまともじゃなかったしこの子、セックスの途中で、あたしのことを好きになってくれたいいえ、好きになろうと一生懸命努力してくれてだから、今のあたしがある

舞夏ちゃん、恋愛結婚と見合い結婚では、どっちが離婚しない率が高いか知ってる

見合い結婚の方よ見合いの人の方が、一生添い遂げるのそれってやっぱり相手のことを好きになる努力をするからだと思うわ

好きになる努力ですか

そうよ恋愛結婚なら、相手のことが好きっていうことが前提で結婚するでしょだから、好きじゃなくなったらすぐに離婚しちゃうわけでも、見合い結婚はお互いのことを全然知らない二人が出会って、この人なら好きになれるかなって感じて結婚するでしょ結婚してからも相手を好きになる努力が持続するから、破局することが少ないのよ

舞夏ちゃんこの子は多分、舞夏ちゃんのことを好きになる努力を止めないわよそして、本当に好きになってくれるあたしやみすずさんを好きになってくれたように

真剣な眼で、オレを評価しようとしている

舞夏ちゃんも、そこから始めてみない

克子姉が舞夏にそう告げる

舞夏もう、お兄さん以外に選択肢は無いんですか

舞夏が、悲しそうに言った

そんなことは無いそんなことは無いんだよ舞夏は、他に好きな人ができたら、オレなんて捨てていけばいいただ

ただ

さっき、弓槻先生に言われたんだ舞夏は、今のままだとレイプのショックでセックス嫌いな女の子になる男性恐怖症になるかもって

それでお嬢様は何て

まさか、もう一度、レイプしろと言われたとは答えられない

とにかく舞夏と何度もセックスしろってそうして、セックスの気持ち良さを身体で理解させろってオレが舞夏のことを好きで好きで堪らないから、セックスばかり求めるんだと思い込ませるぐらいセックスしろって

もう仕方がないと思って、全部ブチ撒ける

お嬢様らしいわ

克子姉がはぁと溜息を吐く

お嬢様も元娼婦でいらっしゃるから発想が偏っているんです

でもきちんと考えてくれていたし、理屈は合っていると思ったから

理屈に合っていても、そんなことをしていたらあなたの身体と心が保たないでしょっ

克子姉が怒った

お嬢様も、あなたのことを過大評価しすぎなのよっあなただって、普通の高校一年生なんだから舞夏ちゃんをセックス浸けにする前に、あなたの方が壊れちゃうわよっ

ええっ、あの

ちょっと、おいで

克子姉が、強引にオレを抱き締める

克子姉の豊かなおっぱいが、オレの顔を包み込む

ごめんなさいねお嬢様だけじゃないわあたしたちみんなあなたに望みすぎだったと思うわ

克子姉が、オレの耳にそう囁く

あなたが絶対に拒絶しないあたしたちを裏切らない人だからって

いいんだよオレ今まで誰かに期待されたことなんて無いしオレにできることなら、何だってするよ

馬鹿っもっと自分を大切になさい

みすずが、背中からオレに抱きつく

そうですよ旦那様みすずたちが、間違っていました

何が

オレには判らない

お兄さん、馬鹿なんですね

舞夏が、オレに言う

うんオレが馬鹿なのは認めるけれど

そういうことを言っているんじゃないですっ

舞夏が叫ぶ

結局お兄さんは、最初から最後までずっと舞夏のことを考えてくれていたんじゃないですか全然、間違っているけど変なことばっかりされちゃったけどでも、お兄さん、本当に舞夏のことを心配してくれていたんですね

あたしずっとお兄さんのことを、怖くて危ない人だと思って警戒していましたでもそうじゃなかった

舞夏の眼に、涙が溜まる

舞夏の中で全然繋がらなかったんです舞夏に無理矢理エッチした怖いお兄さんとその後のお風呂場での優しいお兄さんが二重人格なのかと思いました怖かったですすっごく怖かったでも、克子さんや寧さんやみすずさんは、とってもお兄さんのことを信頼しているし訳が判りませんでしたっ舞夏の頭がおかしくなっちゃったんじゃないかって、ずっと思ってました

今の話でやっと判ったお兄さんもずっとギリギリだったんですね舞夏とおんなじで急に変な世界に押し込められて、舞夏とエッチしなくちゃいけなくなってずっとずっと苦しんでいたんですね

そんなオレ、苦しんでなんかいないよ

克子姉がオレに言う

あなたは、ずっと耐えるのが当たり前の世界に生きてきたから自分が、どれだけ苦しんでいるのか判らなくなっちゃっているのよ

みすずが最初の頃、必死に旦那様のペットになろうとしたみたいに今、旦那様は必死で舞夏さんを好きになろうとしているんです理屈抜きで

みすずが、オレに言う

いやなるよ、オレ絶対に舞夏のことを好きになる好きになって、幸せにするみすずの時と同じだよ

判ってますみすずは、判ってますから

みすずが、オレの背中を抱き締める

みすず泣いているのか

どうして、あなたはそうなのよ

女の子と、いい加減な付き合いは絶対にしないのね本気で相手のことを、心と身体で愛してくれようとするから

だって当たり前じゃないか本当に好きにならなきゃセックスなんてできないよっ

馬鹿あなたは馬鹿よ

克子姉も、オレを抱き締める

舞夏が、オレに声を掛ける

舞夏のために、もう苦しまないで下さいお兄さんが舞夏にしたことは、全部許しますお兄さんは、もう舞夏のことで悩まなくていいです

舞夏最初に弓槻さんが計画した通りにしますたくさんの男の人たちに犯されますもう、それでいいですお兄さんは、舞夏のことは見捨てて下さい

叫んだっ

ふざけるなぁぁッッ

自分でも驚くぐらいの、大きな声が出た

そんなこと、できるわけないだろッッ

舞夏の驚く顔

絶対に見捨てないぞっ舞夏のことは、オレが幸せにするっ幸せにするから

克子姉が、舞夏に言う

少し前にこの子が舞夏ちゃんに言ってたでしょこの子、両親に捨てられたの本当よだからこの子は目の前に居る人を、見捨てることができないの

みすずが、泣きながらオレに言う

本当に困った旦那様ですよねあたし、大好きです

克子姉が、オレの頭を撫でてくれた

舞夏が小さく呟いた

舞夏も努力します一生懸命、お兄さんのことを好きになってみます

いいよ舞夏は、そんなことしなくてもオレが舞夏を好きになるから舞夏は、無理にオレのことを好きにならなくていい

舞夏は、キッと強い眼でオレを見る

子供扱いしないで下さいっ舞夏は、もう大人ですっお兄さんに大人の女にされちゃいましたっ

お兄さんが努力するなら舞夏も努力します好きになりますっ必ず、好きになりますからっ

それから舞夏は、克子姉とみすずに

克子さん、みすずさん改めて、お願いします舞夏を姉妹会のメンバーに入れて下さいっ

舞夏はまだ幼くて、できの悪い妹ですけど一生懸命、がんばりますがんばって、お兄さんの女になりますっ

克子姉は舞夏に微笑む

喜んで、あなたを妹に迎えるわ

みすずも同じです

オレには何が何だか、全然判らない

とにかく急に舞夏の心が変わって、オレたちを受け入れてくれたということだけは理解できた

もう一度舞夏とエッチして下さい

さっきのお風呂場で舐めて貰った時も今さっきのエッチの時もお兄さんは、舞夏が気持ち良くなることを一番に考えてくれてました

もう一度お兄さんが気持ちいい様に、舞夏を抱いて下さい

でも痛いんだろ、舞夏

痛いのはガマンします舞夏の身体で、お兄さんに気持ち良くなって欲しいんです

舞夏はそう言うけれど

してあげなさい手加減抜きで

気を遣われることが、かえって辛いこともあるのよ

舞夏さんは旦那様のことを、ちゃんと知りたいんですよ

舞夏が、舐めた方がいいですか

舞夏がオレのペニスに顔を寄せる

確かエッチの前に舐めるのがルールでしたよね

それはさっきスタジオで克子姉が言った嘘のルールだ

舞夏の小さな唇がオレの半勃起したペニスに吸い付く

こうですよね

舌でペロペロと舐め上げる

気持ちいいところは、ここでした

カリの裏に舌を這わす

亀頭をチュパッと濡らしていく

あっという間に勃起は張り詰めていく

もういいよ、舞夏

舞夏が、唇を離す

ちゃんと脱いでしましょう

そう言って、舞夏は薄物の衣装を脱いで全裸になった

オレも裸になる

今はまだ成長途中の身体ですけどきっと、お兄さんに好きになってもらえる身体になりますお兄さんの身体も好きになります

舞夏の表情は、硬い

緊張しているのだろう顔が青い

舞夏、オレに敬語を使うのはやめろ

そんな舞夏は好きになれないもっと、普通にしろ

普通って

いいから一回、深呼吸しろ

舞夏は大きく深呼吸する

さらに深呼吸を重ねる

舞夏の顔に少し、生気が戻ってくる

舞夏は、素直にキスを受け入れる

ホントいい人だね、お兄さん

舞夏が、そう呟いた

もう緊張は取れている

舞夏すぐに好きになれる気がする

ゆっくりとオレは、舞夏を仰向けに寝かせる

舞夏のおっぱいを舐めた

相変わらず乳首は陥没したままだ

これ大人のおっぱいになるのかな

心配そうに、舞夏が言った

すぐになるよいや、吸い出してやる

オレはちゅーちゅーと乳輪を吸う

しかし、乳首は出て来ない

ダメみたいだね

舞夏は笑った

ゆっくりやろうそのうち、出てくるよ焦らなくていいから

舞夏の両脚を拡げさせる

もっとだもっと拡げて

こ、こう

カエルのように大きく開脚する、舞夏

小さな秘部はオレがさっき放出した精液で濡れている

お尻の下に枕を入れなさい腰を高くした方が、入りやすいから

克子姉が、そうアドバイスしてくれた

オレは指示通り、舞夏の尻を上げさせて枕を押し込む

あなたのオチンチンの方に、ローションを付けなさい舞夏さん、少し濡れにくい体質みたいだから

オレがローションのボトルを取ろうとすると

旦那様、みすずが塗って差し上げます

みすずがオレのペニス全体にローションを垂らして、塗っていく

細くて長い指でペニスをしごいて

行くぞ、舞夏

舞夏がオレを見て頷く

お兄さん舞夏、ちょっと強引な男の子が好きなのだから、強引にして舞夏が痛がっても、最後まで止めないで

亀頭をヴァギナに押し当て

今日、三度目の挿入を試みる

うぐぅっ入ってきたぁぁっ

舞夏の処女を失ったばかりの狭い隘路を強引に拡げていく

んっんんんっくっ

舞夏は痛みに耐えている

ああっうっあっ

ペニスが完全に埋没する

全部入ったよ、舞夏

判るお兄さんのドクドクしてる熱い

舞夏は、痛みを堪えて微笑んでくれた

動くよ

強引にして強引でいいいんたからねっ

オレは律動を始めるッ

ああっああっ、あぐっくぐっあはぁ

舞夏は必死で痛みを堪えている

どう気持ちいい舞夏の中気持ちいい

ああ、気持ちいいよ舞夏

早く終わらせてあげないといけない

だからオレは激しく、舞夏を責める

ああっ、あっ、あああっ、いっ、痛っあああっ

舞夏舞夏舞夏ぁぁ

お兄さんっもっと、メチャクチャにしていいよっ舞夏の中、グチャグチャにしてぇぇっ

小さすぎる舞夏の膣穴をオレは激しく犯していく

舞夏、舞夏、舞夏、舞夏ッッ

あっ、あっ、ああっ、あっ、ぐ、ああっ、ああああーっ

欲望の熱いたぎりがオレの中に上昇してくる

舞夏出そうだまた、出ちゃいそうだっ

早く出してぇぇお願い、早く出してぇぇ

痛みが限界なのだろう

舞夏は早く出してと叫んだッ

その舞夏の耐える顔を見ながらオレは絶頂に達する

いいい、イクぞぉっ舞夏ぁぁっっ

オレは射精するッ

どっくんどくんどくどくどくっ

出てるよおっ舞夏の中に熱いのが拡がってる

舞夏が射精するオレを見ている

オレが受精する舞夏を見ている

これで、本当にオレの女だぞ舞夏っ

うんっお兄さんの女舞夏、女になっちゃった

舞夏はなおも子宮に精を注ぎ込まれながら

熱い涙を零した

ようやく、舞夏のハーレム入り確定です

長かったですがこれで、この後は心配なくイチャイチャできると思います

少しずつ、吉田くんのことを好きになって貰いましょう

次話は、台所で泣いている寧さんのフォローをして、また恵美の方のストーリーに移ります

104.初恋の来た道

舞夏からペニスを引き抜く

小さすぎる隘路から、にゅるんと勃起が零れ落ちる

二度も注ぎ込まれた精液が、舞夏のヴァギナからたらたらと垂れていた

少し血も混じっている

痛かったか

オレは、舞夏にそう尋ねた

舞夏は苦しそうに、ハァハァと大きな呼吸を繰り返している

白い肌は紅潮しじんわりと汗をかいていた

大丈夫ガマンできたよ

舞夏は、オレの眼を見て答えた

お兄さんは、気持ち良かった

心配そうに、オレの顔を見上げている

ああ、とっても気持ち良かった

舞夏の中は狭くてきゅうきゅうとオレを締め付けてくれた

舞夏、お兄さんが思っているより何倍もプライドの高い女の子なんだよ

舞夏が、不意にそんなことを言う

だから舞夏、エッチはお兄さんとしかしない

お兄さんとしかエッチできないようにしてねお願い

その舞夏の言葉には二つの意味がある

一つは、オレにセックスの快楽を教え込んで欲しいということ

もう一つはオレに見捨てられて、輪姦されたり、娼婦に堕とされたりはしたくないということ

今の舞夏は完全に、自分の立場を理解している

もはやオレに自分の運命を委ねることしか、生きる道がないことを

判ったオレが、舞夏を守る約束するから

オレは、舞夏の汗で湿った身体を抱き締めた

愛おしい気持ちで、全身を撫でてやる

髪の毛から小さなおっぱいお腹と

舞夏の唇に、何度もキスをした

ね、お兄さん、さっき何回か舞夏のことお前って呼んだでしょ

舞夏がそんなことを言い出す

えっと、そうだっけ

オレお前なんて言ったっけ

言ったよ今のエッチじゃなくってさっきの、ちょっと怖い顔でエッチした時だよ

舞夏は、不満そうな顔でそう言う

旦那様言ってましたよ

うん、あたしも聞いた

みすずと克子姉が、背中からオレに言う

確かにお前って言ったかもしれない

舞夏、男の人にお前って呼ばれるのはちょっと嫌かな

舞夏が、ぷっとむくれた顔をした

あそうなんだ舞夏が、そんなに嫌がるとは思わなかったから

つーか、オレ

ちょっと陵辱モードで、格好つけてたし

思い出すと、恥ずかしくて顔から火が出そうだ

そんなオレの顔を舞夏が両手で掴む

オレのほっぺたを左右から

そして、オレの唇にチュッとキスした

お兄さん、可愛いね

でしょうこの子は、とっても可愛いのよ

はい、みすずもいつもそう思ってます

克子姉とかは、オレのことをよく可愛いと言う

まあ、克子姉も渚さんもみすずも年上だから、可愛いって言われてもそんなに抵抗はないけれど

二歳も年下の舞夏に言われるとちょっと、微妙な感じがする

舞夏だって可愛いよ

年上の男の威厳を掛けてオレは舞夏にそう告げた

舞夏は、くすくすと笑い出す

そんなに格好つけなくてもいいよ、お兄さん今は、お兄さんが可愛い人だって判って、舞夏、嬉しいの良かった

舞夏が、オレにもう一度キスする

お兄さんで良かった

本当に、オレを受け入れてくれるのか

舞夏の眼が潤んでいる

ねえ、お兄さん舞夏のこと、何て呼びたい

あたしお兄さんだけの特別な呼び方をして欲しいな

ニッコリと微笑んで

何でも良いから、お兄さんが決めて

ま舞夏に愛称を付けろってことか

どどうしょう

オレ女の子の愛称なんて、生まれてからこの方、一度も考えたことがない

舞夏、あのさ

とりあえず、頭に浮かんだことを言ってみる

昔、Jリーグにオグラって選手が居たんだけど

舞夏が、きょとんとした顔をする

そのオグラ選手が新人だった頃に、所属チームがニック・ネームを公募したんだよ

うんそれで

一応舞夏は、オレの話を聞いてくれる

サポーターから集まった愛称の第1位がオグで2位がグラだった

何を言っているんだろう

舞夏、お友達にマイはいるしイカは絶対やだなあ

やっぱりそうか

背中から、みすずがオレに声を掛ける

一応、お伝えしておきますけれどみすずもミスやスズは嫌です

そうよねあたしなんかカツかツコになっちゃうものね

渚様はの場合はナギかギサですか

一応、ナギならアリかもね

それよりも、寧さんはどうします

まさか、ネかイ

いっそ、引っ繰り返してイネにしてしまったら

それじゃあ、お婆さんみたいじゃない

克子姉みすず

ぷっ

舞夏が、噴き出す

あはははと、大きな声で笑った

舞夏は、笑いながらオレの鼻を摘んだ

もおっそんな情けない顔しないでっ面白いなぁ、お兄さんは

舞夏は、けらけらと笑う

何の緊張も無しに

可愛いっとっても、可愛い

舞夏が、オレに頬ずりする

舞夏ね、静岡に居た頃に犬を飼っていたの

舞夏がそんなことを話し出す

ラッキーって名前でねパグって種類なのヘチャッとした顔をしてて、舞夏のお友達はみんな可愛くないって言うのでも、舞夏はとっても可愛いと思うの

そしたらねある時、静岡の叔父さんに言われたの自分の犬だと思うから、可愛いんだよって

自分の犬

あたし今、お兄さんのこと可愛いって感じてるこれって、同じだよね

オレ犬なのか

舞夏は、くくくっと笑い転げる

違うよお兄さんは、舞夏の男だよ舞夏のなんだそう思ったら、どんどん可愛く見えてきたの

お兄さんも舞夏のこと、可愛いと思う

舞夏が、上目遣いでオレを見上げる

ああ可愛いと思う舞夏は、とっても可愛いよ

舞夏はお兄さんの女なんだよね

そうだ舞夏は、オレの女だ

舞夏は大きく息を吐いて安堵する

オレは、舞夏の頭を撫でてやる

犬のラッキーは、今、どうしているんだ

まだ静岡に居るよ舞夏は、一緒に連れてきたかったんだけどお姉ちゃんが嫌がったからうちでは動物は、飼いたくないって

また、雪乃の我が儘か

まったく、一つぐらい妹の希望を聞いてやってもいいだろうに

じゃあ、そのうち会いに行こうか

うん舞夏が育った街も見たいし

オレは、舞夏に微笑む

細い裸の腕が、オレをギュッと抱き締める

舞夏さん、動物がお好きなんですか

みすずが、舞夏に話し掛ける

猫だったらみすずの家に居ますよ

えー、ホントですか

いつでも見に来て下さい可愛いですよ

行きますっ舞夏、見たいですっ

変なところから、みすずと舞夏の交流が生まれる

何匹、いるんですか

オス2匹とメス1匹の3匹です

えー、名前は

イワン雷帝とエカチェリーナと偽ドミトリー3世です

それ猫の名か

二匹は、ロシアンブルーなんです猫の種類が

うわっ、すごい

舞夏は、喜んでいる

どんな種類なんだか、オレには知らない

イワン雷帝は子猫の時に貰って来たんですけれど、お父さんがイワンて名前だったんですで、四匹生まれた子猫の一番小さい子を貰ったんで、イワン雷帝になりました

と、みすずは簡潔に説明してくれるけれど

あイワン四世が、イワン雷帝なんですよ

舞夏その説明で判るのか

オレには、さっぱりだぞ

イワン雷帝の方は血統書付きなんですけど、メスのエリザヴェータの方はちょっと他の種類の猫の血が混じっているらしいんですそれでうちに来る前にエリザヴェータって名付けられたんですもちろん、お母さん猫の名前は、エカチェリーナです1世の方ですね

みすずの話は続く

偽ドミトリー3世は、この間貰って来たばかりでまだ子猫なんです種類がサイベリアンって、やっぱりロシアの猫なんで、これはもう偽ドミトリー3世しかないなって思いまして

オレが悪かったからもう、この話題は勘弁してくれ

猫に名前を付けるのは、本当に難しいですね

舞夏が、はーぁと感想を述べる

キャッツにそんなセリフがあったわね

克子姉が、舞夏にそう言った

そう言えば、そうですね

ああ、ジェリクル・ソングのすぐ後ですね

みすずも舞夏も、それだけで意味が判ったらしい

キャッツって何だ

いや絶対に質問しないぞ

またなんたらかんたら3世とかの話になったら困る

やっぱり、名前って大切ですよねその名前でずっと呼ぶんですから

そうだね猫がこんなに大変なんだからお兄さんが、舞夏にニックネームを付けるのも簡単にはいかないよね判ったこれは宿題にしておくねっ

舞夏は、えへへとオレを見て微笑む

まあ、今すぐ考えなくていいんなら、それでいい

さてと

オレは身体を起こして、みすずを見る

はい、旦那様何でしょう

みすずが、笑ってオレに返事する

次、みすずの番だよな

さっき約束した

舞夏の後にみすずともう一回、セックスするって

あみすずはいいです旦那様、お疲れでしょ

みすずがそう言った

いやでも、するって約束したし

みすずがオレに抱きついて、そっと頬にキスする

今までごめんなさいいつも、みすずの気持ちばかり押しつけて

みすず少し、ガマンすることを覚えます

いや別に、オレは平気だぞもう一回ぐらいしたってちゃんとみすずを気持ち良くするから

みすずが、オレの口を自分の唇で塞いだ

旦那様も、無理しちゃう癖を直して下さいそれじゃあ、身体を壊しちゃいますよ

いやオレは、別に無理なんか

克子姉が、横から口を挟む

あなた今日、何回射精した

朝、起きがけに、恵美と克子姉に一回ずつ口内射精して

スタジオの部屋で、克子姉とみすずに一回ずつセックスして

庭で、舞夏をレイプした時に三回射精して

この部屋に来てからも舞夏にさらに二回、中出しした

九回かな

まだ、日が高いのよやり過ぎだと思わない

お、思います

どうせこれで最後のはずじゃないだろうし

恵美とちゃんと話し合って恵美とも、セックスしないといけないんだよな

みすずは一生、旦那様に可愛がられたいんですだから、今、ガツガツして求めるのは止めにします

慌てる必要なんか無かったんです本当にガマンできなくなった時には、どんな時でも、どんな場所でも旦那様はみすずのことを愛して下さることは判っていますから

それに旦那様と舞夏さんのセックスを見ていて、ちょっと羨ましくなったんですみすずとのセックスはいつも、みすずが旦那様にお願いして、していただいてばかりじゃないですかみすず少し、自重しますですからたまには、旦那様からみすずを求めて下さい

みすずは、顔を赤らめてそう言った

とりあえず、みすずを見たら射精しなければならないという覚悟は、もうしなくていいんだな

オレは深く息を吐く

みすず1日1回でガマンしますから

1日1回はみすずのこと、抱いて下さいね

まあ、仕方ない

1回だけなら

あたしもそうするわっ1回でガマンするッ

舞夏はどうしようかな

舞夏さんは、セックスに慣れるまではいっぱいしていただいた方がいいと思います

そうねしばらく、セックスしないと処女膜って再生するらしいから、また痛むわよっ

舞夏また、痛いのはやだなあじゃあ、慣れるまでは1日3回するいいよね、お兄さんっ

ここに居る人だけで、1日5回は確定

これに恵美と

渚さんにも、同じだけしないと悪いよな

それから雪乃

オレ、あと数日で、雪乃と六十回以上、セックスしないといけないんじゃなかったっけ

心配しないでいいわよっあなたの体調は、みんなで管理するから

はいっ旦那様には、もうご無理はさせませんっ

克子姉とみすずはそう言ってくれるけれど

正直、気が重い

そうだ、旦那様舞夏さんとセックスしたままでしたね

みすずが、オレの半萎えのペニスを見る

みすずがお掃除しますねっ

みすずが、オレのペニスを口に含もうとすると

あそれ舞夏がします舞夏の中に出して貰ったんですから

そう言って、舞夏がベッドから起き上がろうとするが

処女を犯されたばかりの舞夏はお腹を押さえる

今日は、もうゆっくりしなさい無理しないでいいからもう一度、お風呂に入ってお医者さんに行きましょう

今回は、みすずに譲って下さいお願いします、舞夏さん

みすずが手にオレのチンコを持って、舞夏に微笑む

でも、それ舞夏のも付いてますよ

舞夏は自分の愛液を舐められるのが、恥ずかしいらしい

そんなの、気にしないで下さい姉妹じゃないですか

みすずが、オレのペニスを口に含む

唇と舌で愛液と精液を舐め取っていく

姉妹なんだ

舞夏が、呟いた

克子姉が、薬とコップの水を持って来る

舞夏ちゃんはい、これ

舞夏は、錠剤を見る

妊娠しないためのお薬よ中学生じゃ、まだお母さんになるには身体が成長しきっていないから危険なの今は、これを飲んで

オレが、みすずにお掃除フェラをされている中舞夏は、緊急避妊薬を飲み込む

あの錠剤は、本物だった

これまでも何回も見てきたのと、同じ薬

オレはやっと、気持ちが落ちつく

舞夏はもう、復讐のターゲットじゃない

オレの女で

克子姉たちの姉妹だ

仲間として認められたんだ

あたしたちお風呂に行ってくるから、あなたはお台所へ行って

台所には寧さんが居る

寧様、きっと落ち込んでいると思うからフォローしてあげて欲しいの

克子姉は、寧さんのことが心配らしい

じゃあ、お兄さんお風呂に行ってきまーすっ

舞夏は、みすずと一緒に先に風呂場へ向かう

本当に局部が痛むらしい

がに股でぴょこたんと歩く

みすずが、そんな舞夏に気遣って並んで歩く

いつでも、手を伸ばせるように

舞夏さんのことは任せて下さい旦那様は、寧さんをお願いしますっ

そう言ってみすずは舞夏と部屋を出る

克子姉が、オレに小声で囁いた

ここのお台所にはね監視カメラはあるけれど、マイクは無いの

お屋敷の娼婦が自由に愚痴を零せるようにねお嬢様が、外してしまったのよ

常に監視されているんじゃ、ストレスが溜まるもんな

台所でなら、何でも好き勝手なことが言えるようにしたんだ

だから何を話しても、誰にも聞こえないからね

克子姉が、オレに微笑む

じゃああたしも、お風呂へ行くわ

台所に向かう

昨日、みんなで雪乃の妊娠記念のケーキを作った部屋

寧さんは部屋の奥でぼんやり座っていた

窓の外は、相変わらずの曇天

しかし雨は降っていない

さっき降ったのは、短時間のにわか雨だったらしい

寧さんが、オレに気付いて顔を上げる

元気の無い表情

まだ、ギリシャ神話風の薄衣の衣装を着ている

オレも、そうだけど

寧さん、元気なさそうだったから

オレがそう、声を掛けると

嘘克っつんが、気を利かせてくれたんでしょ

寧さんは、再びうつむく

うんまあ、そうなんだけどね

ここで嘘を吐いても、何も始まらない

近くの椅子に腰掛ける

あたし、最低な女だよね自分はヨッちゃんとセックスしていないのに姉妹会だとか、みんなで幸せになろうとかさ

寧さんは自分を責める

さっきの夢もさみんなは、ヨッちゃんの赤ちゃんを抱いているのにあたしには子供がいなかったんだあたしはただ、みんなの赤ちゃんを抱かせて貰うだけで

酷いよね自分は、みんなの仲間に入る勇気が無いくせに舞夏ちゃんのことを追い詰めてヨッちゃんの女になれとか言ってさ

寧さんの眼に涙が溜まる

そのくせあたし、口ばっかしで、本当にみんなの将来のことなんて考えていなかったマルちゃんに怒られた通りだよあたし、最低だ

オレは寧さんの前にしゃがみ込む

目の高さを寧さんに合わせて

だって、仕方ないじゃないですか寧さん、ミスター・ヴァイオラとかいう人のことが片付かない限り先のことなんて考えられないんでしょ

寧さんがオレを見る

オレは、寧さんに微笑んだ

急ぐ必要も慌てる必要も無いんですオレたち、みんなまだ若いんですからゆっくり、どうしたら良いのか考えていけばいいんですよ

寧さんの眼からポロっと涙が零れる

寧さんはオレのお姉さんになりたいんでしょそれなら、別に無理してセックスすることなんかないじゃないですか

でも、ヨッちゃんはしたいでしょ

そりゃあ、したいです寧さん、綺麗だしでも、自分のお姉さんならガマンします

あたしは弟とセックスしたいのよっううん弟としか、セックスできないのっそういう変態なのそんな女にされちゃったの

そういう女にされた

シザーリオ・ヴァイオラに

あたし自分の弟に処女を捧げるって約束させられちゃったの子供の頃から、ずっとなのにあたしの弟は、もういないケイちゃん殺されちゃったから

寧さんの身体が、震え出す

寧さんの両肩を、ガシッと押さえたッ

だから、オレが弟になるって言ってるでしょうッ

寧さんが驚きの眼で、オレを見る

変態でも何でもいいんです寧さんが、いいんですっ

オレは胸の内を寧さんに告げる

さっき弓槻先生に、オレは寧さんの優先順位が高いって怒られましたでも、そう言われて初めて、判ったんです

オレの心

自分の心ってよく判らないですよねオレ、克子姉も渚さんもみすずも恵美も舞夏も好きですみんな大切です心から、愛おしいと思っていますそれから、弓槻先生やマルゴさんのことも好きです自分の家族のように感じています

オレ寧さんの肩に触れている

寧さんの体温を感じている

でも寧さんあなたは、オレにとって他の人たちとは違う特別な存在なんです

寧さんが小さく呟く

オレは、大きく頷いた

オレこれまでずっと、自分の初恋の相手は雪乃だと思い込んでましたでも、違ったんです雪乃は、オレにとって憧れの人でしかなくてオレは、いつも雪乃を遠くから見ていただけで外見や上辺の性格に憧れていただけで雪乃の存在を見ることで現実逃避していただけでこんなの初恋じゃないですっ

オレは本当の雪乃の姿を、何一つ理解していなかった

オレは驚いたままの寧さんに告げる

オレ、寧さんが好きですあなたは、オレの初恋の人なんです

休日なのに今日もギリギリです

ちなみに、私の静岡の従妹が猫を飼っているんですが

ばんぐらという名前です

どうしてそんな名前にしたのと聞いたら、

雨の日に泥だらけで捨てられていたのを拾って来たから何か見た感じがバング**シュの人みたいだったから

と答えられました

怒られるぞ、バングラ**シュの人に

105.心のシャッフル

さっきオレ、舞夏に舞夏はオレの初恋の人に似ているって言ったんです雪乃に似ているから、舞夏のことも好きだってそしたら舞夏はオレのことを嘘吐きって思ったんだそうですそれで、オレ、気が付きました

人に嘘と言われて、初めて気が付く

オレの初恋は雪乃では無いということに

オレいっつも、頭でこれはこうだろうって思い込んで自分の本当の気持ちとか、判らなくなっちゃってます雪乃がオレの初恋じゃないのなら何なんだろうって思ってそれから、弓槻先生に寧さんの優先順位が高いって言われて改めて、考えてみたんです

答えはすぐに出た

オレ寧さんが好きです寧さんのためなら、何でもしますこういう気持ちって、多分恋ですよね

寧さんはただ穏やかにオレを見ている

ありがとうでも、あたしはヨッちゃんの気持ちには答えられないよ

寧さんはそう言った

あたしは呪われている女だから

そんなこと、どうでもいいです オレは、寧さんが毎日、明るく楽しそうにしていてくれたらそれでいいんです寧さんと、どうにかなりたいとかって気持ちはありませんオレは寧さんの力になりたいんです

寧さんが、オレの眼を見ている

真剣に

セックスしなくてもいいの

あたしはヨッちゃんの恋人にはなれないよ

オレは心に浮かんだ言葉を述べた

叶わないのが、初恋でしょう

寧さんの瞳が潤む

バカだよヨッちゃんは

オレは、寧さんに微笑む

はい自分でも、そう思います

あたしなんか放っといてみんなと幸せになればいいじゃんか

オレ結構、欲張りなんです

オレ、寧さんも一緒に居てくれないと、幸せにはなれません

寧さんがフッと微笑んだ

あたし、かなりメチャメチャな女だよ

よく知ってます

ホントに、ヨッちゃんに迷惑を掛けるよ

幾らでも掛けて下さい

あたしを追ってくる男は、本物の気違いなんだよ人を殺すことなんて、何とも思って無いような極悪人なんだから

だからそいつから、オレは寧さんを守りたいんです

オレの心は、もう定まっていた

寧さんの眼から、涙が零れる

いいの、本当に

オレ、男ですから初恋の女性を助けるのは当然です

寧さんはポロポロと涙を流す

でもあたしは、ヨッちゃんに何も返せないよ

オレが惚れたんだから、仕方ありません寧さんが、いつもニコニコ笑っているだけで、オレは満足です寧さんが、いつかオレじゃない、他の男の人と幸せな結婚をしたとしても、オレは笑って祝福しますいつだって、寧さんを応援します手助けしますオレのできることなら何でもします

つまりこれは初恋なんだ

恋愛ではない

でもね、ヨッちゃんあたしはあたしは

寧さんは、大きく首を振って泣きじゃくる

とりあえず、彼にありがとうって言っておけばいいんですよ

振り向くと、克子姉がいた

あれ、克子姉お風呂に行ったんじゃ

克子姉は、ニッと笑う

みすずさんがね舞夏ちゃんの相手は自分がするからって言ってくれたのよあなた一人だと、話をややこしくしちゃうんじゃないかって

克子姉もみすずもみんな、オレと寧さんに気遣ってくれる

寧様とりあえず、シザーリオ・ヴァイオラの件が片付くまで、全部保留にしてはどうですか

克子姉が、そう寧さんに提案した

あの男のことがどうにかならない限り寧様は、自由にはなれないんですから

でもさ、克っつん何も片付かないかもしれないよあたしは、また姿を隠して、ここでは無い、どっか遠くへ逃げるしかないのかもしれないし

寧さんは俯いて、そう言った

最初にシザーリオ・ヴァイオラから逃げ出した時みたいに先生に連れられて、最初にアメリカから日本に来た時みたいに名前を変えて、また別の土地へ逃げた方がいいのかもしれないし

名前を変えて

それはもう不可能ですわ

克子姉が、寧さんに言った

お嬢様は、できる限り早く黒い森を解体なさるおつもりです黒い森の後ろ盾が無くなれば寧様が、新しい戸籍を手に入れることも、新しい隠れ家を見つけることもできません

それは、判っているけど

何よりお嬢様もマルゴ様も、ここでシザーリオ・ヴァイオラとは決着を付けるおつもりです黒い森の最後の仕事として

先生とマルゴさんは、もう決心しているんだ

黒い森を終わらせることを

だから、マルゴさんさっき、オレたちに怒ったんだ

本当に幸せになりたいのなら、具体的に現実と向き合って考えろって

シザーリオ・ヴァイオラは、化け物だよ

寧さんが、吐き捨てるように言った

だからこそ、倒さないといけません寧様を解放するために

克子姉が、寧さんに微笑む

あなたはあたしたちにとって大切な妹なのよ

もう、そういうのはいいからっ黙って、お姉ちゃんたちと弟に甘えなさいっ

克子姉が、寧さんを抱き締める

どうしようあたし、みんなに助けて貰うばかりで何も返せないよっ

泣きながら寧さんが克子姉に叫ぶ

そう思ったら、みすずさんや恵美ちゃんや舞夏ちゃんに優しくしてあげなさい寧様も、もうお姉さんなんですよたくさん、妹ができたんですからね

寧さんは、うんうんと頷きながら

克子姉の胸で泣く

克子姉は、そんな寧さんに優しく微笑みながら

そうですよねお嬢様

突然、克子姉が壁の用具入れに向かって怒鳴った

用具入れの中でドガン、ガチャンと音がする

あなた、開けてあげて

克子姉は、寧さんを抱き締めていて手が塞がっている

オレは命じられたままおそるおそる、用具入れの戸を開けた

ガチャンと開いた戸の中

弓槻先生が、小さくなって入っている

とても、いたたまれない顔をして

この部屋隠しマイクが無いって教えたでしょ

その代わり、隠し通路があるのここでの会話を盗み聞きしたいと思ったら、そこへ隠れるしかないのよ

なるほど用具入れの奥は、壁の向こうに繋がる通路になっていた

克子、あたしを誘き出したのね

先生が、恥ずかしそうにそう言った

はいもちろんですわ寧様には、あらかじめ台所から動かないようにメモをお渡ししておきました

克子姉は、風呂場までは行ったんだ

克子姉は、風呂に居ると思ったから先生は、隠し通路を移動して、オレと寧さんの話を盗み聞きしに来た

でも、ここには監視モニターが無いから克子姉が、台所に来ることを先生は察知できなかった

そして今、克子姉によって、隠れていたことをバラされた

あたし、今まで全然知らなかったっここに、隠し通路があるなんて

寧さんが驚く

もういいですよねお嬢様黒い森も娼館もなくなるんですから、全部バラしてしまっても

克子姉は、先生にそう言う

そうかここには隠しマイクが無いから、娼婦たちは自由に愚痴を言えた

そういう自由な発言を先生は、ここで盗み聞きしていたんだ

べ、別にいいでしょあたしはあなたたちのことが、心配だったんだから

気恥ずかしそうに先生は言う

お嬢様、それより先にあたしたちにおっしゃるべきことがありません

克子姉が、先生に言う

お嬢様は、彼と舞夏ちゃんの様子をずっと御覧になっていたんですよね

先生のことだから、どこかの部屋でずっと監視していたはずだ

お嬢様彼に舞夏ちゃんが受け入れるまで、レイプし続けろって命令なさったそうですね

ジトッとした眼で、克子姉が先生を睨む

それはあたしは、そうした方がいいと思ったのよ

先生は、必死に弁明する

彼のことに関してはこれからは必ず姉妹会に相談して下さいお嬢様は、ご自分の感性が世間とズレていることを、もっと理解なさるべきですっ

克子姉の貫禄に先生は、頭を下げる

それからオレを見た

吉田くんどんどん、立派になっていくのねあたしの頭でっかちな予測や指示なんか、あっさり飛び越えてあなたが真っ正面から対処したことで、舞夏さんのことも上手くいったし寧の気持ちも、きちんと考えてくれている

あたしはあなたに余計なことばかり言っているだけでもう、あなたにはあたしみたいな人間は必要ないみたいね

あまずい、と思った

こいつは、ヤバイと

まったくこの屋敷の女性はみんな

先生必要とか、必要じゃないとかそう言う話じゃないんですよっ

オレは、真っ正面から先生に言った

先生は、驚いている

先生は今、何歳ですか

二十八よ

そうですまだ、若いんですいつも正しいはずがないし、間違えることがあってもいいんですっ

オレの言葉に克子姉も寧さんも、きょとんとしている

例え間違っていたとしても先生は、オレのことを本気で考えて、オレに忠告してくれたんでしょいえ、答えなくてもいいですっオレ、ちゃんと判っていますから

判っているんだよ、先生

オレ男ですから、何をするべきかは最終的に自分で決めます自分で決めて、自分で行動して、最後まで責任を取りますだから先生は、今まで通り、どんなことでも思ったことをオレに言って下さいお願いします

先生が、口を開く

いいのそれで

まったく

先生はオレたちの一番年上のお姉さんじゃないですかお姉さんの言ってくれる意見なら、大切に受けとめますよーく考えてみますオレたちもう、家族みたいなものじゃないですか

オレも舞夏の件で、よく判りましたもう腹を括ります覚悟しますさっきの先生の話がよく理解できました

オレはもう、引き返せない

オレには、オレの女と仲間に対する責任がある

先生この屋敷のオレの借りているベッドをオレのベッドにさせて下さい

オレは、先生に深く頭を下げた

あたしの子供になってくれるの

先生は、オレにそう言う

前にマルゴさんが言っていた

寧さんはお姉ちゃんになりたい人で

弓槻先生はお母さんになりたい人だと

オレは頭を横に振った

オレのこと子供だと思うから間違えるんですよ

子供だと思うから、間違える

はい子供だと思うから、上からの目線で大きなことを言わないといけないって思っちゃうんでしょでも先生だってまだ若いんだし、無理に母親を演じる必要なんて無いんです

オレは、真っ直ぐ先生の眼を見る

オレのことは、弟だと思って下さい生意気で頭の悪い、手の掛かる弟だとそしてオレたち全員の、一番年上のお姉さんになって下さいお願いしますっ

あ、あたし吉田くんのお姉さんなの

はいっ、そうですよ

先生は、呆然としている

克子姉が先生に言う

克子は、この五年間ずっとお嬢様にお仕えして参りましたそして、お嬢様が、あたしたちお屋敷の娼婦の母親代わりとして、精一杯努力なされたことを知っていますでももう、いいんですよ

今、お屋敷に残ったのは、お嬢様が心を許せる人間ばかりですもう、無理して背伸びなさって、白坂創介やお父様と闘う必要は無いんです

先生はずっと、お屋敷の娼婦を守るために闘ってきた

だから、先生は娼婦たちの母になろうとして

まだ二十代だというのに、必死に背伸びしてきたんだ

彼がお屋敷に来てから克子は、色んなことを学びました

少し前までは克子は、何もかもお嬢様に依存していましたただ、お嬢様の命令の通りに行動し自分では、何も考えていませんでしたでも、今は違います

あたしこの子を本当に幸せにしてあげたいんです毎晩、眠る前に明日、この子に何をしてあげようかって考えます何をしてあげたら、喜んでくれるだろうかってこれまでは、食事の献立も克子の趣味で決めていましたお料理の本を見て、ただ本の順番通りに食事を作っていた時期もあります今はこの子が美味しいって言ってくれるからそれが、嬉しくて幸せで毎日、この子のために食事を作っています克子、幸せです今、本当に幸せなんです生きてるって感じがするんです

ありがとう

そんな風に、思っていてくれるなんて

そしてお嬢様のご苦労が、初めて判りましたお嬢様が、どれだけご自分を犠牲にしてあたしたちに尽くして下さったのかを

先生は黙って、克子姉の話を聞いている

お嬢様は間違いなく、あたしたちの母親になろうとして下さいました母親なら子供たちを正しい道に導いて行かねばなりません子供たちの信頼を失わないために、失敗は絶対に許されませんし見返りを求めることもありません時には、強い力で子供たちを拘束することもありますそして母親は決して子供たちと対等の立場にはなりませんいつだって母親は子供の庇護者でなければならないからです

いつも庇護者であった弓槻先生には

対等に話のできる相手がいない

お嬢様もういいんです少なくても克子は、もう母親は必要ありません克子は、お嬢様に姉になっていただきたいんですどんな心配事も、お互いに胸を開いて話し合うことのできる姉妹に

克子姉の言葉が、オレの心に染み込んでいく

先生、オレもですっオレも、先生には姉さんになって欲しいですっ何でも相談し合える姉弟に

先生はぼんやりと、オレたちを見ている

あたしできるのかしら姉なんて

ずっと黙っていた寧さんが口を開く

できるよっ先生なら

なろうっみんなで姉妹に

では、姉妹会の会長として克子はお嬢様に姉妹会への入会を願い致しますっ

先生は困惑する

でもあたしは、吉田くんとはセックスできないのよ

ですから姉妹会の名称と規約の方を変更しますっ吉田くん姉妹の会ではなく、黒森姉妹会に会員も、姉妹の契りをした者なら誰でも入れることにします

それなら、あたしも会員のままでいいの

寧さんが、克子姉に尋ねた

もちろんっ

寧さんの顔が、ぱぁっと明るくなる

そしたらさ先生と克っつんと渚さんとあたしとヨッちゃんが姉妹で、みぃちゃんと恵美ちゃんと舞夏ちゃんはヨッちゃんの奥さんだから義姉妹ってことでいいじゃんっ姉妹と義姉妹の間に差は無いのよみんな、お互いに相談し合って、一緒に幸せになっていくため会になるのっ

寧さんが、嬉しそうにそう言った

うん笑っている方が、寧さんは素敵だ

えオレも妹ですか

本当は弟だけどま、細かいことはいいじゃないっ

克子姉は、クククと笑う

ということで、いかがですかお嬢様

先生は、小さく溜息を吐く

負けたわ判りましたあたしも入会します

先生は、そう答えてくれた

では、お嬢様には姉妹会の総裁をお願いしますっ

総裁

克子姉は答える

はい姉妹会の中で意見が割れた時には、あたしたちはお嬢様に決裁を仰ぎますどうぞ、これからも一番上の姉として、あたしたち妹を導いて下さい

克子姉は、恭しく先生に頭を下げた

結局、めんどくさいことはあたしに押しつける気ね

いーえ、お嬢様の決断を仰がないことには、あたしたちでは解決できない問題がたくさんありますからっ

先生と克子姉は、見つめ合う

そして同時に、ニッと笑った

判ったわよやればいいんでしょ一番年上のお姉さんぐらい、やってみせますっ

先生もようやく、オレたちの仲間になった

主人でも支配者でも指導者でもなく

一人の仲間に

ということで、お嬢様が姉妹会の総裁に就任致しました

克子姉が、みすずと舞夏に説明する

二人とも風呂上がりで、それぞれ元の制服に着替えていた

パチパチと拍手する二人の少女

言っておきますけれど、姉妹会の会長はあくまでも克子ですからねあたしは、内部で意見が割れた時の調整役しかやりませんからね

先生は、ツンツンした態度だが内心は嬉しそうだった

後はマルちゃんだけだねっ

マルゴ様も、すぐに入会なさりますよ今は入らないっておっしゃっていましたから

今は入らない

白坂創介への復讐が終わるまでは

お兄さん、気にしないで

舞夏ちゃんと判ってるから

舞夏は、無理して微笑んでくれた

じゃあ、吉田くん、大急ぎでシャワーを浴びて着替えて来て

そろそろ学校へ戻ります

次は、恵美だ

恵美とオレの関係もねじれている

このねじれを修正して恵美の家へ行かないといけない

旦那様みすずも夕方から日舞の練習がありますので、そろそろ帰らないといけません

そうだ発表会が、明後日なんだっけ

みすずさん車で送って行くから、ちょっと待ってて

いえ、みすず、ここからなら歩いて駅まで行かれます

と、みすずは固持するが

ここから駅まで歩くのは大変だ

シザーリオ・ヴァイオラのこともあるし

みすずさんにもあの子と吉田くんの話し合いに立ち会って欲しいのよ

あの子とは、恵美のこと

まだ舞夏はオレと恵美の関係を知らない

ここまできてもなお隠しておくということは、先生は何か考えがあるんだろう

どっちにしても、車で行った方が早いわいいでしょう

先生の再三の言葉に、みすずもついに承諾する

判りました、そういうことでしたら

克子姉が、舞夏を見る

舞夏ちゃんも一緒に乗って学校へ寄ってから、病院へ行くから

みすずも一昨日連れて行っていただきました池田先生は、優しい女医さんですから安心して下さいねっ

みすずが、舞夏に言う

すっかり、舞夏のお姉さんにおっている

しかし三日連続で処女喪失の子を担ぎ込まれる医院も大変だよな

というか一人だけ連れて行って貰えなかった雪乃が不憫だ

お茶でも入れるわあなたは、急いでシャワー学生服も脱衣所に置いてあるからっ

克子姉の声に押されて、オレは廊下に走る

あ、待ってヨッちゃん

後ろから、寧さんがオレに話し掛ける

寧さんは、何かのファイルを持っていた

オレが立ち止まると

歩きながらでいいよお風呂場に着くまでに済む話だから

オレは寧さんと並んで、長い廊下を歩いて行く

周りに誰もいなくなった所で寧さんがオレに言った

さっきは、ありがとうね

とっても、嬉しかったよあたし

寧さんはそう言って頬を赤く染める

ヨッちゃんあたしさ

寧さんは言った

本当は、奈島寧《ナトウ・ネイ》じゃないの

本当はね奈島寧子《ナジマ・ヤスコ》日本語だと子を取っただけだけど英語表記では、全然違う名前になるでしょ

そうやってシザーリオ・ヴァイオラの追跡を振り切って、日本へ来た

弟はね奈島景人《ナジマ・ケイト》子供の頃から、家族にはネイとケイって呼ばれてたのよこれ見て

寧さんは、ファイルから一枚の写真を取りだした

幼い子供が二人映っている写真

こっちが、あたしでそっちが、ケイちゃん

写真に写っている子供は、間違いなく子供の頃の寧さんだけど

二人とも同じ顔をしている

あたしとケイちゃんは、双子だったの

いや、でも

これ二人とも、女の子の格好をしていますよ

オレの問いに寧さんが寂しそうに答える

シザーリオ・ヴァイオラは、ケイちゃんに女の子の格好をさせるのが好きだったのよ

シザーリオ・ヴァイオラはそういう種類の変態なの

今日もギリギリです

明日から、恵美編のスタートとなります

106.噂と視線

急いでシャワーを浴びて、制服に着替えるとみんなは食堂で、お茶を飲んでいた

時刻は4時30分を過ぎていた

あなたにもお茶をあげたいところだけど時間が無いみたいね

克子姉が、申し訳なさそうに呟いた

克子姉もすでに着替えている

黒のビジネス・スーツだ下はタイトスカートでなく、パンツ

活動的で格好良く見える

寧はお留守番よいいわね

先生は、いつもの黒いワンピース

というか、朝、学校で着ていたのと同じ服だ

学校の生徒たちは、弓槻先生がこんな学校と目と鼻の先の場所に住んでて居るとは知らない

着替えて現れたら、変な誤解を与えかねない

はぁいお留守番してまーすっ

寧さんだけが、ギリシャ神話風の薄衣のまま

一人だけ透け透けを着ていると、とんでもなくいやらしく見える

お兄さんは、やっぱりそういうさっぱりした髪型の方がいいね

風呂上がりのオレの頭を見て、舞夏が言った

えーっ、もうちょっとワイルドな方がみすずは好きですぅ

日本を代表する有名お嬢様女子校の制服を着た二人が、オレの頭を触り出す

まあこれから、学校へ行くわけだから

オレは、二人にそう言う

朝も一度行ったんだ急に髪型が変わってたら、みんなびっくりしちゃうだろ

実際の所オレの髪型の変化に気付く人間なんて、誰もいないだろうけれど

それなら仕方在りませんね

みすずは、どうにか納得してくれたようだ

先生が席を立つ

車を廻してきます

克子姉が、一礼して退出する

寧屋敷の警備モードは、最高レベルにしておくのよ

先生の言葉に寧さんは

そういうのはもう、全部マルちゃんがしておいてくれたよっ

マルゴさんは、すでにシザーリオ・ヴァイオラが日本に来ている可能性を考えている

お屋敷が強襲されることさえ

玄関先に、克子姉が緑のミニバンを廻して来てくれた

克子、運転はあたしがしますあなたはみすずさんと舞夏さんの隣に座って

先生が、そう言った

一番後ろの座席に、舞夏さんを挟むようにして座るのよ舞夏さんは、何か、心にもやっと暗い気持ちが湧いたら、克子かみすずさんかどちらかにしがみつきなさい二人も、危ない感じがしたら、すぐに抱き締めてあげて

それはレイプされたことに対する、心理的なフラッシュバック現象を想定しているのだろう

何かしらのキッカケで、舞夏が強い恐怖に襲われるかもしれない

だから、舞夏の隣には二人のお姉さんが付く

レイプした張本人であり男のオレは、舞夏と離れて座った方がいい

オレ助手席ですね

オレは、後部シートから一番離れた助手席に座ろうとすると

吉田くんは2列目のシートに座って一応、学校の中を走るから女教師が男子生徒と親密にしているように見られるのは不味いわ

この車は、2列目以降の窓ガラスはスモークが貼ってあるから外からはよく見えないだろうけれど弓槻先生とオレが二人きりで車に乗っていると誤解されたら、厄介だ

3列シートのミニバンの一番後部のシートに、みすず、舞夏、克子姉が座る

2列目の左の席にオレ

1列目は、運転席の先生しかいない

急がないとね

先生はエンジンを始動させた

オレたちを乗せた緑の車はすぐに学校の敷地へ

ここ、お姉ちゃんの学校ですよね

舞夏が、窓の外の様子を見ながら言う

オレは、言葉を濁す

恵美や、雪乃のこと舞夏には、どう説明したらいいんだろう

いつもの教職員用の駐車場でなく先生は、直接運動部の部室棟の方へ向かった

ほとんど使っていない体育倉庫の裏に、先生は車を停めた

あんまり時間が無いのよ吉田くん、あの子をここまで連れてきてくれる

先生が、ミラー越しにオレに言った

あの子

舞夏が不安そうな顔をする

さっき教えたでしょ彼には、同級生にもう一人セックス・パートナーがいるって

克子姉が、笑って舞夏に言った

とっても優しい人ですよみすずは、大好きですきっと、舞夏さんにもよくしてくれると思いますから

みすずも、舞夏にそう言ってくれた

舞夏は、心配そうにオレを見る

お兄さんまさか、お姉ちゃんじゃないよね

舞夏は聡明だ鋭い感性を持っている

オレは、二列目のシートから腰を浮かせて、後ろの座席の舞夏に振り向く

違うよ別の子だから

だから安心して、舞夏

その人も、舞夏の姉妹になるんだよね

そうだ

判った舞夏、その人と仲良くするから

オレは手を伸ばして、舞夏の頭を撫でた

じゃあ、すぐに連れてくるから

オレは一人、車から降りる

女子陸上部の部室に向かって

おっ、吉田くん

女子陸上部の部室の前では、一年の女子が集まって、備品の整理をしていた

もちろん、まだみんなトレーニングウェアのままだ

オレに声を掛けてくれたのは高城さんだった

ゆ、弓槻先生に言われて、め、恵美を迎えに着たんだけど

ダメだ大分直ってきたけれど

学校の中だと、またドモってしまう

恵美なら、今、シャワー室だよちゃんと5時に帰れる様に、あの子だけ先に上がらせたから

竹柴先輩が部室の中から顔を出して、オレにそう言った

先輩は、オレにニッと笑って、

そんなに緊張することはないよあんたたちはあたしが認めた恋人同士なんだ堂々としてていいんだからね

そう言って一年の部員に声を掛ける

誰か、山峰に教えてあげな旦那が迎えに着たって

キャーという女の子たちの歓声

あ、あたし呼んできますっ

高城さんが立ち上がって、竹柴キャプテンに返事した

ん、頼むよ

そう言うと、先輩は部室の中へ消えていった

じゃ、行って来るね

あ、頼みます

高城さんは、部室棟から体育館の方に向かう

運動部の女子用シャワー室は、体育館に隣接している

ちなみに、男子用は部室棟のすぐ裏だ

男子用と女子用のシャワー室が離れているのは、もちろん覗きとかをさせないためで

いや多分、弓槻先生のことだから、シャワー室にはカメラがあるな

先生は、この学校で娼婦候補の女学生を探していたんだし

裸体が確認できるシャワー室に、カメラを置かないはずがない

なんてことを考えていたら

ねえねえ、吉田くん

一年生女子の陸上部員が、オレの周りに集まって来る

オレに声を掛けたのは多分、オレのクラスメイトだ

顔は見覚えがあるけれど名前が出て来ない

やだなあ、荻野だよ同じクラスじゃない

それは、判ってたんだけど

まあ、いいけどさ吉田くん、あんまりみんなと仲良くないもんね

返す言葉が無い

でも、あたしびっくりしちゃったまさか、吉田くんと恵美がラブラブになっちゃうなんてさ

オレだって、驚いている

まさか、こんなことになろうとは

吉田くんて、白坂さんにずっぽりハマってたじゃないよくまあ、恵美に切り替えられたよね

切り替え

荻野っち、その言い方はないでしょ

他の女生徒が、荻野さんを叱る

あ、ごめんでも、クラスのみんなは吉田くんが白坂さんにベタ惚れなのは判っていたからさやっぱり、アレ、白坂さんが遠藤くんと付き合っちゃったんで目が醒めた

やっぱり、オレの様子はみんなに筒抜けだったんだ

って遠藤と付き合ったから、目が醒めた

まあ、そうだよねえ幾ら、顔が良くても遠藤くんじゃねえ百年の恋も醒めちゃうよねっ

荻野さんは、平然と笑ってそう言う

え遠藤って、女の子に人気があるんじゃないの

思わず、オレが尋ねると

そんなのごく一部だけだよあんなフカシ野郎の話にワーキャーしてるのはさあの子たち、声が大きいからそう思うのかもしれないけれどクラスの女の子の大半は、遠藤くんのこと嫌ってるのよ

そう言えば吉田くん、見た

荻野さんは、クククと笑い出す

あ、知らないんだ今日、遠藤くん、すごい顔で学校に着たのよ顔がすっかり腫れ上がっちゃって、鼻に大きな絆創膏を貼ってさ

一昨日、夜の公園でマルゴさんにボコボコにされたからか

遠藤くんは、街でチンピラにやられたって言ってるけど

荻野さんは、さらに笑う

一昨日の夜に無理矢理、白坂さんを襲い掛かってそれで、雪乃に反撃されたんだろうって、みんな話しているのよ

雪乃に反撃された

何かさ野球部の人たちで、遠藤くんと白坂さんがいつ初エッチするかでお金を賭けていたんだってそれで、遠藤くんが焦って、夜の公園で白坂さんを襲ったら思いっきり、撃退されちゃったんじゃないかってさ

そんな噂になっているんだ

あっ、あたしの兄ぃが野球部の二年なんだわさっき、昼休みに兄いに会ったら、そう言ってたから

別の部員の女の子が、そう教えてくれた

遠藤くん、親のコネで野球部の監督と仲が良いからってイバッてるでしょ一年坊主のくせにだから、野球部の中でも浮いてるんだってさ

兄ぃの話だと、他の部員にスポーツドリンクだの、プロテインだの差し入れして、何とか居場所を作ってるみたいですけどね結局は、それも親の金じゃないですか先輩たちも表向きは仲良くしてますが、裏では小馬鹿にしているみたいですよ

だから、雪乃に反撃されてボコられたなんて噂が流れているんだ

吉田くんも後で見て来なよスッキリするから

荻野さんが、オレに言う

あれ吉田くんも、白坂さんのことで遠藤くんに殴られたんでしょ

あれも酷いよねそりゃ、吉田くんは白坂さんのことジロジロ見てたけどそれだけだったもんね別にストーカーしてたわけじゃないし、三メートル以内に近づくことも無かったのにさ

オレそんなだったんだ

荻野っち、もういいじゃん彼にはもう、山峰ちゃんがいるんだからさ

そうそう別に、白坂さんと付き合ってたわけじゃないんだしそれ以上、話すのは可哀想だよ

他の女子部員が、オレをフォローしてくれる

あごめんごめんでも、驚いたよね急だったからさ

でもヤマミー、すっごく綺麗になったよね明るくなったし

うん前はクソマジメで、頭の固い子かと思ってたけど

こんなにお茶目な子だとは思わなかったよねえ

ほら朝の時あたしは絶対に吉田くんの子供を産みますとかああいう、ブッ飛んでるところのある子だとは思ってなかったよね

そうそう、意外だった

でも、すっごい人間味が出て、可愛くなったでしょ

ちょっと、ボケが入ってるけどね

うん、今日の練習は集中できてなかったよね

荻野さんのその言葉にオレはハッとする

恵美、集中してなかった

まあ、いつもの恵美ならしないようなミスをいっぱいしてたよね先輩の指示を聞き違えるとか一人だけ、一周多くグラウンドを走ってたりとか

そんで妙に明るいのよやたら、よく笑うし

それはしょうがないよ恋愛ボケでしょ頭の中が幸せモードなんだから、しばらくは放っといてあげようよ

部員たちは、そう言うけれど

やっぱり、恵美は無理をしているんじゃないのか

オレと付き合うことに

そうだ、山峰ちゃんから聞いたんだけどさ告白したの、山峰ちゃんの方からなんだって

嘘、そうなんだぁ

お昼休みの時に白状させたら、そう言ってたわよ

あたしも聞いた何か、入学式の時からずっと吉田くんのことを好きだったんだってそれで、急に吉田くんと学級委員になったから二人きりの時に、恵美から告白したんでしょ

ちょっと、待てよ

そうそう恵美の方が、吉田くんにお願いして付き合うことになったんだよね

何度もお願いして、やっとオッケーして貰ったってヤマミー言ってたよずっと吉田くんのことが大好きだったって

恵美の中で別のストーリーが作られている

現実を自分の受け入れるべきストーリーに書き直している

というかヤバイ状況かもしれない

あたしなんて、吉田くんのどこが良いのか全然判らないけど

荻野さんが、そう言う

こらこら、荻野っち人の旦那に失礼だぞ

そうそう、他人の好みにケチ付けない

あ、ごめーん

荻野さんが、オレに舌を出して謝る

いやオレだって、そう思う

オレみたいな人間を恵美みたいな子が、急に好きになるはずがない

ヤマミーみたいな真面目な子って、一度思い込むとまっしぐらだからね

うんだから、大切に付き合ってあげてね吉田くん

恵美のこと、泣かせるんじゃないよっ

あんな優しい子、なかなかいないからねいい加減なことをするとバチが当たるよ

女子部員たちはみんなして、オレにそう言ってくれる

恵美こんなにみんなから好かれているんだ

あたしもさ吉田くんのこと、クラスの中で影の薄い変な人だとずっと思ってたんだけどさ

荻野さんがオレに言う

でも、見直したよキャプテンや弓槻先生とも、真っ正面から立ち向かったし

うん男らしかったよ

ジュース、ゴチになりました

やっぱり、恵美が惚れた男だよねボヤッとしているけど、芯はしっかりしてる

荻野さんはそう言ってくれるけれど

自分に全然自信が無い

もっとさ、教室でも胸を張ってドーンと構えていた方が良いよ

そうだよ、これからは吉田くんがしっかりしていないと山峰ちゃんが笑われるんだからね

オレがしっかりしてないと恵美が笑われる

まあねそれが、彼氏彼女ってことだからさ

甘かった

全然、考えが足りてなかった

女の子と付き合う以上はその子が笑われるようなことはしてはいけない

女の子が胸を張って誇れるような立派な男にならないといけない

ありがとう、みなさんオレ、恵美に相応しい男になるようにがんばるよ

オレは彼女たちに頭を下げた

な、何言ってんのよ、吉田くん

荻野さんが、慌ててオレに言う

うんうん、本当にありがとうオレ、まだ全然ダメだけど恵美の隣に居てもおかしくない男になるオレ、今のままじゃダメだ一生懸命、がんばるよ

女の子たちは、驚嘆の眼でオレを見ている

吉田くん、こんなに真面目な人だったんだ

さすが、ヤマミーの彼だよね

こんなセリフ、あたしもちょっと言って貰いたいかも

荻野さんが、オレを見る

ところでさ、これから本当に弓槻先生と恵美の家に行くの

うん、行くよ行って、恵美のご両親に挨拶してくる

オレはもう恥ずかしいことなんか何もない

胸を張って、正々堂々とそう言った

うわっ本気なんだ

ああ、本気だよクラスのみんなに話してくれていいからオレは、恵美とちゃんと付き合うから

もう、後には引けない

オレは、恵美も幸せにする

命を懸けて

吉田くん、格好いい

あたし、応援してるからねっ

結婚式には全員招待するんだぞっ

女子部員たちには、オレの決意は伝わらない

みんな、キャハキャハと笑っている

だから、オレは覚悟する

この子ら全員絶対に招待してやる

オレと恵美の結婚式に

あ、ヤマミー来たよ

女子部員の声に振り向くと

体育館の方から、高城さんと制服姿の恵美がやってくるのが見える

恵美は、オレの姿を確認するとこちらに全速で走ってくる

オレの手を引っ張り、女子部員の群れから引き離す

部室棟の鉄階段の下まで、引っ張って行って

小声でオレの耳に囁いた

舞夏ちゃん、どうなったの

オレも、小声で答える

とりあえずは、丸く収まった

舞夏はオレたちの仲間になった今、弓槻先生の車の中に居るよ

本当なの

色々あったんだけどでも、今は判ってくれてる克子姉やみすずとも、仲良くしてくれてるし先生も舞夏が仲間になるのを認めてくれたよ

恵美が、オレに抱きつく

ワーオ

女子部員たちが、また歓声をあげた

ヤマミー、ラブラブなのはいいけどさ

まあ、いいじゃんなかなか見れないものが見られたんだし

えー、これから毎日、あんな感じなんじゃない

言えてるかも

あんまりウザったかったら、文句言おうよ

ま、今日のところは勘弁しておいてあげようね

そんな声が、女子部員の中から聞こえてくる

とにかく、先生の車に行こう

恵美が、オレから離れる

自分が女子部員たちの注目を浴びていることにようやく気付き、ちょっと恥ずかしそうに

じゃ、先輩たちに挨拶してくるね

ちょこちょこと女子陸上部の部室に向かう

ドアをコンコンとノックして、

一年の山峰です

おう

竹柴キャプテンの声がした

ドアを開ける、恵美

では、大変申し訳ありませんが、お先に上がらせていただきます

深々と頭を下げる、恵美

ああよく判らないけれど、がんばってきな

きょとんとする恵美に、部室の中から先輩たちが次々と声を掛ける

彼氏を親に紹介するなんて、女にとっては一大イベントだからね

男の身だしなみとか山峰がちゃんとチェックしてやるんだぞ

父親とか、最初に服装を見るらしいからね

男の顔は直せないけれど格好だけは、マトモにできるだろ

えー、あんたそんな経験あるの

ないないあんたは

あたしは前の彼と駅前をデートしていてる時に、たまたま仕事帰りのオトンに会っちゃったことがあってさ

ほおそれで、どうなったの

もう、超気まずいってのあたしは赤のミニスカに、フリフリのブラウス着てたし男の方は思いっきり、チャライ格好してたからさ

で、どうなった

それがオトンたら、冷静にあたしたちの姿を携帯で写真に撮ってさ

その写真を元に、その夜、家族会議オカンとアニキと小学生の妹まで集合してさこんな格好をしているカップルを、世の中の人々はどう思うだろうとか、ネチネチやられた

そりゃあ、キツイね

確かに写真で見たらさあたしたち、おもろいカップルにしか見えなかったし

反省した

猛省しましたっ

ということらしいからさ、あんたたちも格好には気を遣いな一人だけなら、ちょっと浮いてるぐらいのファッションでもカップルになると、ちょっと世間に対してガツンとしたインパクトになることって割とあるからね

竹柴キャプテンが、どうにか話をまとめてくれた

ご意見ありがとうございますっ参考にさせていただきます

真面目な恵美は、先輩方に再度頭を下げる

とにかくがんばりなあたしたちも、応援しているからね

それじゃあねお疲れ様

お疲れ様ですお先に失礼しますっ

恵美はそう行って、部室のドアを閉めた

じゃあ、ヤマミーまたねー

吉田くんも

部室の外の一年生部員たちも、オレたちに声を掛けてくれる

先に上がってごめんねこの借りは、きっと返すから

そんなのいいよ、恵美朝、ジュース貰ったしさ

そうそう気にしなくていいからその代わりさっ

簡単に別れるなよっ

恵美は、他の一年生たちに何度も頭を下げ

ようやくオレと部室棟を後にする

恵美が、オレの手を握る

恵美は、ギュッと力強くオレの手を握りしめる

舞夏に会うことに、緊張しているんだ

手が冷たい

オレたちは手を繋いだまま先生の車が停まっている体育倉庫の裏へ向かった

恵美の緊張が伝わってくる

オレたちは車に近づき

オレが後ろのドアをガチャリと開けた

後部シートの真ん中

克子姉とみすずに挟まれて座っている舞夏が

驚いた顔で、恵美を見上げる

え、恵美ちゃん

恵美は無理な笑顔で、舞夏に言った

久しぶりだね舞夏ちゃん

前に、アウトドア馬鹿の男と付き合っていたという女の子の話を聞いたことがあるんですが、

で、何で別れたの

だって、そいつどこへ行く時でも山用のリュックサックを背負って来るんですよまあ、リュックぐらいならまだガマンできるんですけど東京の街中で待ち合わせした時に、リュックの横にアルミのマグカップをぶら下げてたんですよでっかい、テカテカ光ってるのをあれを見た時は、さすがにあたしもブチキレました新宿のビル街のど真ん中で、あんたはそのマグカップを何使うんだって、怒鳴りつけてその日はデートせずに家に帰りました

身だしなみって、大切ですねえ

107.奴隷少女・山峰恵美

舞夏は、突然現れた恵美の姿に戸惑いを隠せない

みすずさんは2列目に移って、恵美は舞夏さんの隣に座りなさい

先生が、そう指示をする

みすずが、席を移動する

代わりに、恵美が舞夏の隣に座った

舞夏は克子姉にギュッとしがみつく

遠縁の親戚であるはずの恵美でなく克子姉の方へ

最後に、オレが車に乗り込みドアを閉めた

じゃあ行くわよ

先生が、車を発進させる

車内はしばらく緊張した状態が続く

恵美ちゃんも、お兄さんのセックス・パートナーなの

舞夏が、恐る恐る恵美に尋ねた

恵美は、言葉の意味が判らないらしい

克子さんも、寧さんも、みすずさんも、お兄さんのセックス・パートナーなんだよそれでね舞夏も、セックス・パートナーになったの舞夏、お兄ちゃんの女なんだよ

舞夏が、恵美に話す

舞夏の手は、克子姉の腕をギュッと掴んでいた

克子姉も、舞夏の肩を優しく抱いてやる

恵美は、答えた

違うわあたしは、吉田くんのセックス奴隷よ

舞夏が、呆然とする

みすずが、ハッとして恵美を見る

オレも、ショックだった

あたしはみすずさんや、克子姉さんの後でいいからあたしは吉田くんには、一番最後の存在でいいの舞夏ちゃんも、あたしのことは気にしないで吉田くんにいっぱい可愛がって貰ってね

恵美が、優しく微笑む

でも、良かった舞夏ちゃんが、みんなの仲間にして貰えて

そう言って舞夏は、車内の人々に話し掛ける

みなさん、本当にありがとうございますどうか、これからも舞夏ちゃんを可愛がってあげて下さいよろしく、お願いします

恵美は、頭を下げる

恵美さん、今のどういう意味ですか

みすずが、恵美に尋ねた

旦那様のセックス奴隷だっていうのは

オレもそれが、理解できない

だって、あたしみたいな娘は、セックス奴隷しか勤まらないじゃないですか

恵美が舞夏を見る

舞夏ちゃん、あたしのこと、どれくらい知っている

どれくらいって

舞夏は、困惑した表情

舞夏ちゃんのお父様が、あたしのお父さんだってことは知ってる

舞夏は、ギュッと克子姉にしがみつく

よりによって雪乃が喋ったのかよ

雪乃、何て言ってた

恵美ちゃんはパパが、銀座のホステスさんに産ませた娘だってパパは、その人に騙されていてそれで、恵美ちゃんが産まれたことで、たくさんお金を取られたってでも、結局、その人は恵美ちゃんを捨ててどっかに逃げて行っちゃって仕方が無いから、山峰の叔父さんが、恵美ちゃんのことを引き取ってくれたんだって

何だそれ

真実と、全然違うじゃないか

それは嘘よ

運転席から、弓槻先生が呟いた

車はまもなく学校の敷地から外に出る

驚いて舞夏は、先生の方を見る

先生は、ミラー越しに恵美を見て言った

恵美舞夏さんには、あたし自身に起こったことしか話していないわ自分のこと以外を、勝手に話すのはマナー違反だと思ったから

先生はそういう理屈で、恵美に黒い森の詳細は舞夏に話すなと、釘を差す

舞夏さんあたしと妹があなたのお父様にレイプされて売春させられていたことは話したわよね

はい、聞きました

あたしのお母さんもそうよ

恵美が、先生の言葉に続く

舞夏が、ドキッとして恵美を見た

あたしのお母さんもそうなの白坂さんに無理矢理レイプされて子供を妊娠させられて売春させられたの

淡々と語る、恵美

ミラーの中の先生の眼は、暗い

嘘っ

本当よあたしの本当のお母さんは、売春婦だったのよ

先生が、恵美の話を裏付けする

恵美のお母さん恵子さんは、あたしと同じ時期に白坂創介に売春させられてていたのよあたしは、よく知っているわ同じ男の人を、二人で相手させられたこともあるものあたし、恵子さんには本当にお世話になったのよ

先生の言葉は、重い

恵美は六歳まで、あたしと一緒に育ったの売春婦の家でねそして、恵子さんが亡くなられたから白坂創介が、立場の弱い山峰さんの家に恵美を押しつけたのよ

舞夏が、恵美を見る

恵美ちゃんの本当のお母さん亡くなったの

うんまあ、色々あってね

恵美は、言葉を濁した

あんまりにも一気に、父親の悪行について話すのは酷だと考えたのだろう

しかし先生は、言葉を続ける

恵子さんが亡くなって、恵美が山峰さんの養女になって、もう十年になるのねでも話は、それで終わりじゃないのよ白坂創介はね、今年になってから恵美に連絡してきたの高校を辞めて恵美に、売春婦になれって言ってきているのよ

パパが

舞夏は衝撃を受ける

恵美は

ええ、本当よゴールデンウィークが終わったら、山峰の家から連れて行くって、言われているわ

恵美が、自分の携帯を取り出す

見て

恵美は、過去の受信メールを開く

連休明けには、迎えに行くすでに、商談は済ませたお前の処女は、三百万で売れたから、身体を洗って準備しておけ

恵美が舞夏に見せているメールの内容を、克子姉が読み上げる

これ、パパのアドレスだ

舞夏は、メールの差出人が自分の父親であることを確認した

ヤクザと政治家に、恵美のことを売り込んだのよ誰に売られる予定になっていたのかまで、あたしは知っているわ全部調べたから

酷い酷いよパパ

舞夏が、ポロリと涙を零す

克子姉が、舞夏をギュッと抱き締める背中を擦ってやる

大丈夫よ御名穂さんが、あたしを助けてくれることになったからあたし売春婦にはならないで済むのよ

恵美が、舞夏に微笑み掛ける

舞夏が、顔を上げる

その代わり山峰の家は出ないといけないわ山峰家は、白坂の本家には逆らえないから

白坂家の一員である舞夏には、恵美の話す家の問題は理解できない

良い家柄の一族には、必ず放蕩息子が生まれるわ白坂創介がは、正にそう普通なら、できの悪い子供は一族の中で処分されるんだけどでも今の白坂家の当主の白坂守次は、白坂創介の父親の弟よね舞夏さんにとっては大叔父様

白坂家の当主って新聞社のオーナーってことか_

守次さんにとっては、白坂創介が可愛いのよあんなのでも、自分のお兄さんの息子だからね守ってあげなければって考えているようなの

あの有名な新聞社が白坂創介を守る

それにもしも、白坂が自分の隠し子を売春婦にしようとしたことが世間にバレたら、大スキャンダルになるわ白坂家は、マスコミの標的になるだから今の状況が白坂本家に伝われば、恵美は消されることになるわ

先生それって

さすがに殺されることはないでしょうけれどどこか遠くの場所へ送られてずっと監視されることになったでしょうね自由に外出もさせて貰えないでいずれ、白坂本家の指示する相手と強制的に結婚させられるそんな状況でしょうね

それが白坂家のやり方なのか

だからあたしは、恵美を山峰さんの家から連れ出すことにしたのあたしに無理矢理連れて行かれたってことにすれば、山峰の家にはお咎めは無いでしょうから申し訳無いけれど、山峰さんには恵美との縁を切って貰うわそれが、お互いのためなのよ

縁を切る

十年一緒に暮らした、養父母と別れる

舞夏ちゃんあたし、これから山峰の家にお別れを言いに行くのそれで、あたし白坂の家系からは、完全に離れるわ御名穂さんの仲間になるそう決めたの

弓槻御名穂の仲間

それは、犯罪結社黒い森の一員になるということ

それでねあたし、売春婦にならないでいいことになったでしょ

恵美は、最高の笑顔で微笑む

だから、決めたの吉田くんのセックス奴隷になるって

おい

どういうことなんだよ

舞夏ちゃんも、もう吉田くんとセックスした

したよ

舞夏は怯えた表情で、恵美に答えた

じゃあ、知ってるでしょ吉田くんて、優しくて誠実で良い人だって

舞夏は頷く

あたし吉田くんのことをとても信頼しているし感謝もしているわ吉田くんに抱いて貰ったことで、あたし、色んなことをフッ切ることができるようになったからあたし、もうすっかり諦めていたのよあたしは売春婦の娘なんだから自分も売春婦になるしかないってあたしの人生は、ずっと情けなくて恥ずかしいくてそれは、もう変えられないことなんだって思ってたから

でも吉田くんが、あたしを抱いてくれて本当に、恋人みたいに優しく抱いてくれたのあたしのことあたしみたいな女の子でも、生きている価値があるんだって認めてくれたわあたしだけじゃないあたしを育ててくれた全ての人を認めてくれた感謝してくれたあたしとっても、幸せだった

恵美の眼に、涙が溜まる

だから決めたの売春婦になってたくさんの男の人に奉仕せずに済んだのだからあたしは、一生を吉田くんに捧げようこの人のセックス奴隷になろうって

みすずが、間髪入れずに突っ込む

何で、セックス奴隷なんですかっそこは、恋人でいいじゃないですかっ

恵美が答える

だって、あたしが抱いて貰う前から吉田くんにはもう、克子姉さんやみすずさんが居ましたから

恵美と初体験する前に

オレは、克子姉とみすずとセックスする様子を恵美に見られている

あたし横入りするつもりはありませんあたしは、克子姉さんやみすずさんみたいに綺麗ではないから

恵美さん、あなた、何を言っているのよ

みすずが強く恵美に抗議する

あたしは売春婦の娘です生まれた時からずっと、お母さんが色々な男の人に抱かれるのを見てきたわお金で買われていくのをだからずっと、自分もいつかは売春婦になるんだって思っていたのその運命からは、逃れられないって

恵美は六歳まで、娼館の中で売春婦に囲まれて育った

その幼い日の記憶が恵美の心に深く突き刺さっている

山峰の養父母は、あたしをとても大切にしてくれましたいつも申し訳無かったですあたしみたいな売春婦の娘に、優しくして下さってだから、あたし山峰の家の子である間は、養父母にとって恥ずかしくない娘であろうと思ってきました

だから恵美は、ずっと優等生だった

養女であるということが、さらに恵美の性格形成に暗い影を落とした

あたしは、そういうつまらない女ですみすずさんとは、違います他のみなさんみたいに、吉田くんに愛される資格は無いんです

あたし売春婦にならずに済んだからだから、誓うわ

あたし一生、吉田くんのセックス奴隷になりますきちんと愛してくれなくていいあたしは、奴隷でいいの何でもするわ吉田くんにしか身体を許さないし吉田くんの子供を産みたい吉田くん一人のための、売春婦になりたいの

恵美は、そう宣言する

オレは恵美のことだって、愛してるぞ

恵美は、小さく笑って首を振る

あたしのことは愛してくれなくていいわあたしは、あなたに愛されるべき女じゃないから吉田くんには、あたしなんかよりも愛するべき女性がいっぱいいるじゃないあたしのことは、ただの奴隷だと思ってあたし、一生、あなたに尽くすわあたしあなたのセックス奴隷でいいの

結局オレは、何も判っていない

先生からリー・ミラーの話を聞いたときに、理解するべきだったんだ

リー・ミラーは八歳でレイプされそのトラウマを取り除くため、周囲の大人たちから恋愛感情と性欲は別な物だと教え込まれて育った

その結果、リー・ミラーはセックスに対して奔放すぎる女性になってしまった

恵美の場合は

生まれてから六歳まで、売春婦の中で育ちしかも、白坂創介が一番好き勝手をやっていた時代のお屋敷で、自分の母親や周りの女性たちが無理矢理、変態的なセックスを強いられているのを見てきた

いつか自分もそうなるものだと思い込んで

さらに、山峰の家に養女として引き取られたことで彼女は自分の存在が、迷惑になっているという負い目を感じさせ続けた

だから恵美は、歪んでしまった

自分は、誰かに愛される資格の無い女だと決めつけている

何てこった

では、今朝の騒ぎは何だったのあなた陸上部の皆さんの前で、吉田くんと交際宣言したわよね高校生らしいお付き合いをしますって

先生が、恵美に尋ねた

それはそうしないと、吉田くんが雪乃から離れられないと思ったから

恵美の言葉に、舞夏が反応する

お姉ちゃんから

恵美が静かに答える

あたしと、雪乃と、吉田くん同じクラスなのよ吉田くんにとって、雪乃は初恋の相手だったのよ

恵美のブッチャケ・トークに先生がフォローを入れる

だから白坂雪乃に対する工作員の一人として、あたしは吉田くんを選んだの

もしかして、お姉ちゃんはもう

舞夏の鋭い質問に、先生は、

まだ、計画は進行中よ完了はしていないわそれ以上は、舞夏さんには答えられないわね

お兄さん舞夏は初恋の人に似ているって言ってたよねあれって、お姉ちゃんのことだったの

オレは素直に認めた

オレ中学三年間、ずっと全寮制の男子校に居て高校に入学して、雪乃に出会ってずっと、憧れていた

その吉田くんの気持ちをあたしは利用しようとしているわけ

先生が、オレの言葉に付け足しをする

雪乃がすでに犯されていることを、現在進行形の絶妙な表現で隠しながら

あたしは吉田くんが雪乃に惹かれているのが嫌なの絶対に嫌なのだから吉田くんの眼から、雪乃を引きはがしたいそれだけよ

恵美が再び、オレを見る

ごめんなさいあたしみたいな女が、吉田くんの彼女面するのは嫌だと思うけれどしばらくはガマンしてねお願いします

恵美何を言っているんだよ

もし、学校の中で雪乃以外に好きな子ができたら教えてあたし、その子を連れて来てあげるわ吉田くんの恋のためなら、あたし何でもするから

大丈夫よ、学校の子たちには、あたしが勝手に吉田くんを好きになって、無理矢理付き合って貰っているって言ってあるからあたしのことを捨てても、吉田くんの評判は落ちないようにする絶対にそうする吉田くんは、あたしをただのセックス奴隷だと思ってくれればいいんだからね

どうして、お前はそんなに奴隷根性なんだ

そのためにお前は、自分の記憶すら改変しようとしているのか

オレさっき、陸上部の一年の子たちと約束したんだ恵美との結婚式には、みんな招待するって

結婚式

恵美は、口籠もる

そうだよオレと恵美の結婚式だ

恵美は呆然とする

そんなの、無理だよあたし奴隷だもの結婚式なんて挙げたら、バチが当たるわよ

2列目のシートに座っているみすずが重い口を開ける

いいえ恵美さんには、旦那様と結婚式を挙げていただきます

そんなあたしはできませんみすずさんこそ吉田くんと結婚したいんじゃないんですか

恵美の言葉に、みすずは

したいですでも、現実はそれを許してはくれません

現実

あたしたちさっき、マルゴ様に怒られました本当に幸せになりたいのなら、ちゃんと現実と向き合ってよく考えて行動するべきだって

マルゴさんは、そう言っていた

みすずは香月の娘ですみすずが我を通して、無理に旦那様と結婚したら、みすずはお祖父様から勘当されてしまいますそれは、あたし自身のことだけでなく弓槻様や渚様、他の皆様にまで悪い影響を及ぼす結果になりかねません

確かにみすずが強行すれば、みすずの家は黒い森と敵対することになるだろう

みすずはまず、旦那様にずっと愛していただけることだけを第一に考えるべきなんだと思いますみすずはまず一族の中で確固たる地位を築こうと思いますお父様のような高級官僚か、国立大の研究職に就こうと思いますそうして社会的な力を背景に一族からの見合い話を断り続けますそれなら、お祖父様や一族の顔を潰さずに、一生、旦那様の愛人でいられますから

そのためにみすずは、東大を受験する

オレと、別れないためだけに

みすずには、旦那様の戸籍上の妻になることはできません香月の家が、絶対にそれを許しませんからですから恵美さん旦那様の正妻は、あなたにお任せします

みすずの眼は、真剣だった

あたしが吉田くんと結婚して、いいんですか

驚く恵美に克子姉が微笑む

あたしも彼と結婚はできないわあたしの過去が、それを許さないわ彼には、可愛いお嫁さんを貰って欲しいの恵美ちゃんみたいな

渚もきっとそう思ってるわあたしたちも、みすずさんと同じよ一生、彼の愛人でいい法的な妻の座は望まないわいいえ望めないのよ

克子姉と渚さんの過去

黒い森の娼婦であったということ

それはそんなに重いのか

でも寧さんだっています寧さんは、とっても綺麗だし吉田くんは、きっと寧さんのことが好きですあたしよりも

恵美にはオレの心が見抜かれている

いやどうせ、オレには隠し事なんかできないんだ

オレ寧さんの弟になるから

オレは、恵美にそう告げた

オレ、寧さんの戸籍に入る寧さんの本当の弟になるそう決めたんだ

寧さんは弟を欲しがっている

オレの姉になりたがっている

だからオレは寧さんとは、結婚できない

オレは、きっぱりと言い切った

弓槻先生オレ、そうしようと思いますオレの父親と連絡が取れ次第、養子縁組をして貰えませんか

オレの言葉に、弓槻先生は、

吉田くんのお父様は、今、福岡にいらっしゃるわ

先生は、調べていてくれた

本当にいいのね

はい、お願いします

判ったわ今は色々と立て込んでいるから一段落したら、あたしの方からお父様とコンタクトするわ

白坂創介への復讐と、ミスター・ヴァイオラの件が終わったら

オレは、正式に寧さんの弟になる

舞夏さんは、どうする吉田くんと結婚したい

先生が、舞夏に尋ねる

舞夏は、結婚とかまだよく判りません

十四歳の少女は、そう答えた

でもお兄さんが恵美ちゃんと結婚したら、舞夏の本当のお兄さんになるんですよね

舞夏ちゃんあたしのこと、お姉ちゃんだとおもってくれるの

舞夏は、恵美にニッコリと微笑む

当たり前だよ恵美ちゃんは、舞夏のお姉ちゃんだよっ

舞夏が恵美に手を伸ばす

恵美が舞夏の手を握る

子供の頃から、恵美ちゃんは親戚の中で一番舞夏に優しくしてくれた舞夏、ずっと思ってたんだよ恵美ちゃんが、舞夏の本当のお姉ちゃんならいいのにって

あたしはお兄さんと恵美ちゃんの妹でいいよ恵美ちゃん、結婚しなよきっと、恵美ちゃんがお兄さんを一番必要としているから

舞夏が、そう言う

あたしが吉田くんを

驚く恵美に、みすずが言う

そうですよあたしも、一時期旦那様のペットって言葉に依存しちゃったからよく判ります恵美さん旦那様に依存したいんですよだから、セックス奴隷って言葉に逃げ込もうとしている

恵美は、自分の内面を見つめ直す

この中で一番彼を独占したがっているのは、恵美ちゃんかもしれないわね

克子姉も、そう言った

あたしそうなんでしょうか

うつむく恵美に、克子姉が言う

本当の気持ちって、自分が一番よく判ってになったりするものよ

改めて、みすずが舞夏に聞く

舞夏さん舞夏さんも旦那様の愛人でいいですか

はい舞夏、愛人になります舞夏はもう、お兄さんの女ですから

おいおい、舞夏

舞夏、別に無理する必要は無いんだぞ舞夏だって、いつかオレなんかよりもっと良い男に出会うかもしれないしその人と結婚すればいいじゃないか

舞夏は、無邪気に笑って首を振った

お兄さんさっきのみすずさんの話、ちゃんと聞いてたの

舞夏もう、まともな結婚はできないんだよ舞夏のパパ、きっと酷いことになるんでしょそれだけの悪いことをしたんだもんね仕方ないと思う

舞夏、お前

舞夏たちも白坂の家には、もう居られなくなるんでしょこの後、舞夏がどんな男の人と出会ったとしても、舞夏のパパがしたことは一生、舞夏につきまとってくると思う

舞夏は聡明すぎる

まだ、十四歳の少女なのに

自分の感情を抑えて、冷静に現実を分析できる強さがある

舞夏多分まともな結婚は一生できないよ結婚相手の人やその家族に、余計な迷惑を掛けるわけにはいかないし

舞夏が、オレを見た

お兄さん舞夏のことも愛人として、一生可愛がってくれる

中学二年生がオレに将来を託してくれようとしている

ああ約束する舞夏は、一生オレの女だ

克子さんや寧さんやみすずさんと同じにしてくれる

うん同じだ絶対に差はつけない同じだけ愛するオレの全身全霊を懸けて

オレは、恵美を見る

恵美も同じだ恵美と結婚したとしても、他の女の子より優遇はしないみんな、同じだけ公平に愛するよみんな、オレの女だ

恵美がオレを見ている

舞夏が、ホッとしたように呟く

舞夏ねお兄さんだけじゃないの克子さんや寧さんやみすずさんやみんなが好きあたしみんなの仲間でいたい舞夏恵美ちゃんのことも大好きだよ

舞夏の穂笑みに恵美は

思っていたよりも、恵美の記憶改変は進んでいませんでした

というか、理性的な判断で記憶改変を選択するのが怖い

実際は、走行中のミニバンの中での会話なので、一々振り向いたとか見たとかおかしいだろうと思われるかもしれませんが、

あつし先生作画の車内だと思って、ご納得下さい

http://livedoor.3.blogimg.jp/amosaic/imgs/7/b/7b8e57a9.jpg

あつし先生が亡くなって、もう六年ですか

私は、あつし先生のエロマンガが大好きでした

リュミューンダダムドゥ

花粉症が苦しいですが、働いてきます

108.恋愛少女・山峰恵美

恵美さんは、旦那様とのセックスはお好きですか

みすずが、いきなりそんな質問を恵美に投げ掛ける

あたしまだ、よく判りません

そうだろう

恵美は、昨日、処女を失ったばかりだ

まだ痛みを伴っていて快感だけのセックスは体験していない

でも、あたし吉田くんが望むことなら何でもやりますがんばって、エッチな女の子になります

そういうのは、がんばらなくてもいいですっ

みすずが、恵美を叱りつける

判りました恵美さんあなたは、ただ旦那様に奉仕すれば良いんだと勘違いなさっているんですね

みすずの言葉に恵美は戸惑う

セックスって自分の身体と心を与えれば、それで済むことではありません相手に与えて自分も受け取らないといけないんですよ

相手に与えて、自分も受け取る

みすずも、最近ようやく判ってきましたというか旦那様に抱いていただく度に、色々なことを発見します学びますそうしてみすずは、どんどん旦那様が好きになりました

オレとセックスして判ったこと学んだこと

別に何も学んでいない

みすずの身体は、柔らかくて、温かくて気持ちいい

それだけだ

みすず最近、エロスとアガペーのことをよく考えます

エロスと、何だって

みすずさんそれって、何

舞夏が、質問してくれた

助かった、ナイス・フォローだ

そうね、中学じゃまだ教わってないわよね

いえオレは高校生ですが、知りません

どっかで、教わってるのかもしれないけれど

元々は古代ギリシャの言葉なんだけれどねキリスト教の哲学では、愛を大きくエロスとアガペーに分けているの

き、キリスト教哲学

て、哲学って何

エロスっていうのは一般的な愛欲肉体を伴う性愛相手に見返りを求める愛とされているわ

えただのエロって意味じゃなかったんだ

アレだろ

エロスは、ほどほどにしときなさいのエロスだろ

これに対してアガペーは誰にでも無条件に与える博愛精神的な愛見返りを求めない愛隣人愛と訳されることもあるわ

やばい

みすずってもしかして、本当に頭の良い子なのか

東大受験するって言ってるもんな

キリスト教では、肉体よりも精神の方が重要とされているから、アガペーは最高級の愛とされているわ神様が人間にお与えになる愛は、アガペーと同じ物ということになっているの

でもみすずは、昔からずっと疑問だったんです本当にエロスはアガペーよりも劣るものなのかって

精神的な博愛とエッチな気持ちじゃ比較にならないだろ

というか、エッチな気持ちってのは、物凄く個人的なものだし

というか、この二つが並べられて語られるのが一番不思議だ

みすずにはエロスもとても、大切なことに思えるから

克子様、ちょっとお尋ねしてもいいですか

みすずが、克子姉に話し掛ける

克子姉は、機嫌良く答えた

克子様この先、旦那様以外の男性とセックスなさるおつもりはありますか

無いわあたし、もう彼としかしない彼とセックスできないなら、一生オナニーだけでいいわ他の男は、もういらないわよ

克子姉は、笑う

どうして、そう言い切れるんです

だって彼とのセックスは、本当に素晴らしかったからあたし、彼の前なら心も身体もさらけだせる彼もあたしに全てを見せてくれる隠し事無しよどんな欲望も欲求も、ぶつけ合えるこんな理想的なセックスの相手は、二度と巡り会えないと思うわ

みすずは、さらに質問を続けた

では、もしも旦那様が、今、突然死んでしまわれたら克子様は、どうなさいます

あたしも死ぬわ

克子姉は、即答した

あたしこの子に会うまでは、死んでいたも同然だったからこの子のいない世界なんて、あたしには何の意味も無いもの

ではもし、旦那様が事故に遭われて、オチンチンがなくなってしまったなら克子様は、どうなさいます

オレのチンコがもげたら

そうねおチンポがなくなっても、口や指の一本でも残っている限り、愛して貰うわううん手も口も使えなくなってしまったとしても、そこに居てくれればいいどこか一カ所でも、肌を触れることさえできればあたしは、彼の肉体を抱き締めながら、自分でオナニーするわそれで満足よ一生、彼と暮らすわ

でも、もうセックスはできないんですよ

セックスなら、もう充分にしたわよ克子の肉体と心に、彼とのセックスの素晴らしさはしっかり記憶されていますもちろんこれからもずっと彼と愛し合っていきたいけれどあたしは、彼が生きてさえいてくれればいい幸せなセックスの記憶があるものあたしは彼を見つめながら、自分でするだけでもいいのよ充分、満足できるわ一生、幸せに生きていける

みすずは克子様のそういうお気持ちが、本当のエロスだと思います

本当のエロス

これも、やっぱり愛でしかもセックスを仲立ちにしなければ、成立しない愛なんです

みすずは、言った

みすずも旦那様にエロスを感じています例え、旦那様が今、昏睡状態の植物人間になってしまわれたとしてもちょっと、不謹慎ですねごめんなさいそれでも、みすずは一生旦那様を愛していきます一生、お世話します絶対に離れませんそれは、旦那様との素晴らしいセックスの思い出があるからです愛し、愛された記憶があるからみすずは旦那様に、親愛の情だけでなく、信頼や尊敬の念を抱いています今は肉親よりも、旦那様の方により深い愛を感じています

オレはオレには、よく判らない

ただ、セックスした相手は、みんな大好きだし大切にしたいと思う

彼女たちを愛しているかと聞かれたら愛していると答える自信がある

オレは、克子姉やみすずが植物人間になってしまったとしても一生、愛し続けることはできるだろうか

判らない

今は、答えが出せない

素晴らしいです克子姉さんも、みすずさんも

恵美が、二人に言った

あたしもそんな風に、感じられるようになるかしら

みすずが、恵美に微笑む

なれますよ、恵美さんなら

恵美は、少し考え込む

あたし吉田くんのことは信頼しています人として、尊敬もしていますだから、あたしの身体を一生、捧げる覚悟をしましたそれでは、足りないのでしょうか

克子姉が、答えた

ええ、足りないわね

恵美さんは、言葉では捧げると言っているけれど彼に全てをさらけ出してはいないもの

あたしさらけ出していない

本当に彼に全てを捧げるというのならちゃんと、彼に何をして貰いたいのか聞いてみなさい

吉田くんあたしに、何をして欲しいあたし、あなたに何をしてあげればいいのかな

恵美の顔を見る

切れ長の瞳綺麗な女の子

オレは、恵美に何を望んでいる

オレ、恵美とちゃんと付き合いたい

オレの口からそんな言葉が飛び出した

恵美は、驚いている

恵美いや、山峰恵美さんオレと付き合って下さい

そんな吉田くんそんなことを言わなくてもあたし、これからも吉田くんとセックスするよ吉田くんのしたいことは、何でもしてあげるわ約束するから

オレもっと、恵美のことをよく知りたい恵美にも、オレのことをもっと知って欲しいオレ、今まで恵美のことを判っているつもりで本当は、判っていなかったごめん、恵美

恵美の生い立ちから来る、考え方とか

恵美がずっと何を悩んで生きて来てきたのか

オレは、全然判ってなかった

オレは、頭が悪いから恵美の気持ちとか、全然判ってあげられなくていいや、これからだって、そうだと思うどれだけ判ろうと努力しても、恵美はオレとは別の人間だからずっとずっと、理解仕切れないのかもしれない深い溝があるのかもしれないだけどオレは、恵美を理解する努力を止めたくないんだ絶対に止めないよ

そして恵美にも、ずっとオレのことを理解し続けて欲しいと思うんだ

それが、オレの心から溢れた自然な言葉だった

相手を理解する努力を止めないそれも愛よね

でも、どうやって

恵美が、オレに問い掛ける

そんなのセックスするんですよいっぱい、いっぱい、セックスするんです

あたしたち神様じゃありません心で判らないことは、身体全体を使って、感じ取るしかありませんたくさん、セックスしましょうぶつかって、ケガしたり、ケンカすることもあるかもしれませんでも、身体を合わせて、お互いを理解していきましょう感じていきましょうよね、恵美さん

恵美に、手を差し出す

オレ、上手く言えないけれどオレは、恵美にオレのセックス奴隷なんかになって欲しくないんだオレは恵美と愛し合いたいんだ

恵美の眼が、大きく見開かれる

もう一度言うよ山峰恵美さん、オレの彼女になって下さいお願いします

いいのあたし、吉田くんの彼女になって

いいんだよオレは、なって欲しい

でも、あたし恋人って、何をすればいいのかよく判らないわ

高校一年生の少女

これまで恋愛経験が一度も無い

売春婦の中で育ちその反動で、養女に行った家では極端な優等生になり

初恋より先に、ロスト・ヴァージンをしてしまった女の子

何一つ普通の女の子とは、違う道を歩まされてきた美少女

オレもよく判らない

そうだ、オレだって

普通の恋愛経験なんか一つも無いまま、雪乃をレイプし

セックス回数ばかり増えてきちんとした恋愛なんかしてきていない

まだ何も判って無い

だから二人で、やってみようよ

二人で

うん二人で確かめ合いながら調べながら試しながら一つ一つ、恋愛らしいことをしてみよう

オレは恵美の潤んだ瞳に、語りかける

できるかな、あたし

恵美は、心配そうに言った

大丈夫だよオレと恵美なら

恵美の眼から涙が零れる

クリスタルの滴のように

判ったわあたしやってみる吉田くんと恋愛してみるわ

恵美が、オレの差し出した手を握る

こんなあたしで良ければよろしく、お願いします

オレと恵美は

恋人になった

形だけではなく本当に

面白いわね、あなたたち

運転席から、弓槻先生が呟く

遠回りしているのか、近道しているのか全然判らないわでもお互いの存在は、ようやく見えてきたみたいね

オレたちすっごい、遠回りしてきたみたいな感じがする

一気に、近道を駆け抜けた感じも

でも、大事なことは恵美とオレが、今、手を繋いでいるということ

ここに、オレと恵美が一緒に居るということだけだ

男と女ってね暗闇の中を、ライトを点けないで疾走している2台の車みたいなものなんだってすぐ隣に居ると思っていても、ちゃんと相手の存在を感じていないと、いつの間にか離ればなれになってしまっている逆に、ぶつかって2台ともクラッシュしてしまうかもしれないいつでも、気を緩めてはいけないそうよ

弓槻先生がそう言った

これ昔、恵子さんから聞いたの恵子さんが、そう言ってたわ

恵子さん恵美の亡くなったお母さん

お母さんが

ええ恵子さんは、ちゃんとした恋愛をしていらしたのねあたし、とっても羨ましかったわ

恋人同士になったんだから、これからは何でも思ったことを口に出すのよっガマンしたりしちゃダメよ相手の嫌なところ、悪いところもちゃんと指摘しなさいもう、そんなことで壊れるような関係じゃないんですからね

吉田くんあの、あたし

何かを思い付いたのか、恵美がオレの顔を見る

何だい、恵美

と、オレが返事すると

あたしねあんまり恵美って呼ばれるの、好きじゃないの

あわわ

確かに呼び捨てって、偉そうだもんな

ていうか似たようなこと、舞夏にも言われなかったか

あたしのことはメグって呼んで

メグ

あたしはヨシくんて呼びたい

奴隷意識から抜け出すには、ここから始めるべきなんだろう

判ったよ、メグ

ありがとう、ヨシくん

恵美が、微笑む

オレは、シートから身体を伸ばす

恵美も、オレに身体を近づけた

ミニバンの真ん中で

オレたちは、キスをした

ヨシくん、あたし、今とってもセックスしたい

後でねいっぱいしような、メグ

オレたちは、キスを繰り返す

恵美さんみすずの分まで、旦那様といっぱい恋愛して下さい

みすずさん、いいんですか

恵美は、みすずに済まなさそうに言った

みすずは旦那様とお外ではデートはできませんあたしは、やっぱり香月の娘なんです旦那様とイチャイチャしているところを、人に見られるわけにはいきません家の恥になれば、お祖父様のお叱りを受けます

旦那様とずっと一緒に居るためですみすずは、ガマンしますその代わりベッドでは、今まで以上に可愛がっていただきますいいですね

みすずが、オレに微笑む色っぽい眼で

ああいっぱい、セックスしよう

オレはみすずに約束した

克子には、そういうしがらみはありませんからお外でも、いっぱいイチャイチャさせていただきますっ大人じゃないと入れないような場所にも、連れてっちゃおーっと

でもあなたが恵美さんと、高校生らしい健全な恋愛をすることには賛成なのあたしや渚だと、刺激の強すぎるセックスしか教えてあげられないからあなたたちは、ちゃんと高校に通えているんだから普通の人たちと同じ体験をして欲しい

克子姉と渚さんは、高校一年生で売春婦に堕とされて

学校へは行かれなかった

もちろん普通の高校生の恋愛も体験していない

あたしは、学校の中でのことについては一切口出ししないわ二人で、たーっぷり、イチャイチャなさいねっ

克子姉は、そう言って笑ってくれた

舞夏は、どうしようかな

舞夏はちょっと困っている

あらお姉ちゃんの彼氏とエッチするって刺激的じゃない

克子姉が、そんなことを言い出すけれど

舞夏ちゃんも、ヨシくんの恋人になるあたしは、少しも嫉妬しないわよ

恵美が、舞夏にそう言う

うーんと舞夏は、お兄さんの愛人でいいよ恋人は、恵美お姉ちゃんに任せる

ほらっ、舞夏ってどっちっていうと日陰の女って感じでしょ

それは、どうだろう

でもエッチはいっぱいしてね舞夏も、お兄さんにエロスっていうの、感じてみたいから

そう言って、舞夏は笑った

あたしは学校だけでいいからヨシくん、外では舞夏ちゃんや克子姉さんや渚姉さんともデートしてあげてね

恵美は、そう言ってくれる

あら、恵美ちゃんもいっぱいデートなさいちゃんと姉妹会で四人公平になるようにデート時間を設定しますから

克子姉が、姉妹会の会長として宣言する

ねえ、寧さんは

舞夏が、不思議そうに尋ねる

寧さんはお兄さんとデートしなくていいの

何と説明しようか

ちょっと、寧さんは色々あるんだよ

とりあえず、そんなことしか言えなかった

そうそう旦那様と恵美さんの結婚式のことですけど

みすずが、無理矢理話を変えた

みすず、恵美さんの友人代表でスピーチします

あたしその日は、本当に心から祝福します

みすずは、もう決めてしまっているらしい

じゃあ、あたしと舞夏ちゃんで歌でも歌いましょうか

克子姉が、おどけて舞夏に言った

舞夏は踊りますっ恵美ちゃんの結婚式だもん

舞夏ちゃんも、笑って答える

ありがとうございます式ではあたしがヨシくんの隣に座りますでも、その結婚は、あたしだけのものにはしません結婚初夜は、みんなで過ごしましょうヨシくんと姉妹全員で

恵美さんいいんですか

みすずが、恵美に尋ねる

ええあたしは、姉妹の代表で花嫁の席に座らせていただくだけです結婚はヨシくんとあたしたち姉妹がするんだと思いますその方がいいです

恵美はそう言った

相変わらず、オレには何の了承も得ないまま

オレの未来が、決まっていく

まあ別にいいけれど

この姉妹はオレの愛する人たちだから

お嬢様も出席なさって下さいねよろしいですか

克子姉が、弓槻先生に声を掛ける

あたしはいいわよあなたたちだけで楽しみなさい

先生は祝い事のパーティとかは苦手そうだ

そうはいきませんお嬢様には、彼の親族席に座っていただきます

先生は、口籠もる

彼の母親役でも、姉役でもお好きな方をお選び下さい

克子姉は、ニヤッと笑った

何なら、花嫁花婿からお嬢様に献花するコーナーも作りましょうかお世話になりました、お母様って

いいわよそんなことしないで

先生は、困っている

いいえ、先生には親族席とは違う席に座っていただきます

違う席

はい先生は、オレとメグの恩師ですから

先生はオレたちの先生だ

オレたちの恩師として、オレとメグで献花します

オレはメグを見る

メグは

うんあたしも御名穂さんには、あたしたちの先生として出席して欲しいです

先生は答えた

ありがとう、二人ともあたし、行くわあなたたちの先生として

昨日、電車の中で聞いた、大学生くらいのカップルの会話

あたしさ、この間の晩、ちょっと寂しくてさ昔の彼氏のこと、調べてみようと思ったのね

え、何で

ほら、今、ツィッターとか流行っているじゃない名前で調べたら、昔の彼氏とか何か呟いているかなあって思って(会話が全然噛み合ってない)

そんで

そしたらさあ、あたし、いざ調べようと思ったら、昔の彼氏の名前が出て来ないのよ顔は覚えてるんだけどフルネーム、完全に忘れてんの

そこにたまたま妹が来たからさ、ね、あたしの前の前の彼って何て名前だっけって聞いたのね

そしたら妹は、ちゃんと覚えてた

妹って、今いくつ

高一妹はまだ男と付き合ったことが一度も無いのよだからなんだと思うんだけどねあたしの昔の彼の名前とか覚えてるのはさ

感想変な女付き合っている、男も変

花粉で死にかけてます

がんばって、生きていきましょう

目と喉と鼻が、デンジャーですが

109.岐路/第一の覚悟

ところで、舞夏さんあなたの学校は、明日は授業があるのかしら

明日は、5月1日

今年のゴールデンウィークは飛び石連休なので、5月1日と2日は平日だ

舞夏の学校は、ゴールデンウィークが終わるまでずっとお休みです連休の間に、海外旅行とかに行く子も多いんでまとめて全部お休みにしちゃうんだそうです

さすが、お嬢様学校思い切ったことをする

みすずの学校は、明日だけお休みです5月1日は、学校の創立記念日なんです2日も、身体検査とかだけで午前中だけで終了です

なるほど連休中じゃ、学校も通常の授業をやる気が起きないんだな

うちの学校もそうよ明日は、身体検査と避難訓練だけでおしまい2日は、通常通りに授業をするけどね

へえ明日は、授業は無いんだ

遠藤くんの野球部の練習試合は、お昼からだそうよ

そんな予定もあったな

遠藤のことなんてすっかり忘れてた

顔の絆創膏が大変なことになっているんだっけ

では、明日はお昼頃に伺います

もう、お屋敷に来るのは当然のことになっているらしい

あんまり朝から出掛けると、母が不審に思うかもしれませんからそれに、明日もみすずは、夕方から日舞のお稽古が入ってますし

みすずの日舞の発表会は、5月2日の夜

今日、明日は稽古の総ざらいになるのだろう

来る前に電話をちょうだい迎えに行くから

いえ毎回、お車で来ていただくのは申し訳無いです明日は、駅から歩いてお屋敷まで参ります

そんなこと気にしないでいいわよ最近ねこの辺も物騒なのよだから、迎えに行くわいいでしょ

みすずと克子姉の話に、オレは割り込む

みすず、克子姉に迎えに来てもらえ

みんな、お前のことを心配しているんだから

みすずは、うつむいて

みすずはあんまり、特別扱いして欲しくはありません

あたし、特別扱いなんてしていないわよ

克子姉が、みすずに微笑む

みすずさんでなくても恵美ちゃんでも、舞夏ちゃんでも、あたしは迎えに行きますみんな、同じくらい大切よ

だから迎えに来て貰え

オレは、みすずに命令した

判りました、旦那様克子様、よろしくお願い致します

みすずが、克子姉に頭を下げる

ところで舞夏さんあなた、今日、うちの屋敷に泊まってくれないかしら

お泊まりですか

舞夏は困惑した顔で、オレとメグを見る

恵美と話したいこともあるでしょう恵美は今日から、うちの屋敷に住むことになるし克子も、もちろんいるわ吉田くんも、今日は泊まっていくわよね

舞夏にはオレがお屋敷にずっと泊まり込んでいることはまだ話していない

確か、お母様は今、地方に行ってらっしゃるのよね

はいママはお仕事で、今日は帰ってきません

なら、いいじゃない

先生は、舞夏を誘う

舞夏は、悩んでいる

あたし、舞夏ちゃんといっぱいお話ししたいわ

恵美が、舞夏に微笑む

それは舞夏も同じなんだけど

舞夏の心配事は

お姉ちゃんが許してくれないと思う

やっぱり、雪乃か

ママがいないとお姉ちゃんが、家の中で一番いばってるから

あれ舞夏の家って

父親は、オーストラリアで地獄巡りをしている

母親は、仕事で地方に行っている

他にも一緒に住んでいる家族がいるのか

あ、うちには通いのお手伝いさんが来てくれています

お手伝いさん

うちのお掃除やお洗濯は、お手伝いさんにやっていただいているんですママがいない時のご飯も、お手伝いさんが作ってくれます

お金持ちの家って

わざわざお金を出して、人を頼んでいるのかよ

でもお姉ちゃんが、我が儘を言うからみんな、すぐに辞めてしまうんですご飯が美味しくないとか洗濯物の畳み方が悪いとか言ってお姉ちゃんが、直接、お手伝いさんの紹介所にクレームの電話を掛けたこともありますだから、一年で三人も四人もお手伝いさんが変わって

文句を言うくらいなら、自分ですればいいのに

雪乃も、もう高校生なんだから

オレがどうこういうことじゃないけれど

舞夏の家ではお姉ちゃんは、女王様みたいだから

そんな風に、徹底的に甘やかされて育って

雪乃は、あんな女になったんだ

そしてそんな姉が上にいたからこそ

舞夏は、まともな女の子に成長した

もちろん、幼少期を姉と離れて静岡の親戚の家で過ごしたことも大きいだろうけど

姉に抑圧されているという思いが、早く大人になりたいという気持ちに転化したんだろうし

とにかく雪乃は罪深い

だから舞夏が、今日は、お友達の家に泊まるって電話してもお姉ちゃんは、きっと許してくれないと思います

舞夏は、寂しそうにそう言った

まあいいわもうすぐ、みすずさんのお稽古場所に着くからその後に、山峰さんの家その後に、池田医院に行きますそういう順番で廻るから

先生は、オレたちにそう言った

車は、猛スピードで街を走り抜けていく

はいそこです次の信号の先で、停めて下さい

みすずが、先生に言った

ここって

はいここが家元様のお稽古場です

日本舞踊の家元の稽古場っていうから和風建築の建物だと思っていたけれど

眼の前にあるのは、七階建ての大きなビルだった

駅前のデパートくらいはある

大通りに面した一等地だ

周りは大きなビルばかり

お洒落なレストランや洋服屋が並んでいる

この辺て確か、有名な高級住宅地の一角だよな

戦前は、この辺りは全部山の手のお屋敷町だったそうですけれど今は、すっかり開発されてこんな感じになってます

みすずが、そう説明してくれた

ここは昔は家元様のお屋敷でそれを三十年くらい前に、ビルに建て替えたんだそうですだから、このビルは丸まる、家元様が持っていらっしゃるんですよ四階が事務所で、五階がお稽古場ですお稽古場も、大きなお部屋と小さな部屋に別れています六階には内弟子様たちがお住まいになっていて、七階が家元様のお宅になっています

下の方の階は、貸しているの

はい家元様のご親族が、スポーツジムをなさっています地下が温水プールで、二階と三階が事務ですね一階にはティー・ラウンジとレストランが入っています

屋上は

屋上は緑化されていて家元様のお庭になっています綺麗な日本庭園になんですよお茶室もあります

なるほどねえ

克子姉が、じっくりとビルを眺めている

どうしたの、克子姉

ほらあたしの将来のパン屋さんなんだけど、こういう複合ビルもいいかなって思って

例えばね渚と二人で、ビルを一棟買って花屋とパン屋と一緒にやるのもいいかなって、思ったのビルの上の方に住んでねそしたら、お互いに助け合えるし子供の世話とか、幼稚園や学校の送り迎えにも便利かなって

克子姉の中で、色々なプランが立ち上がっているらしい

あなたはどう思う

そうよあなたも住むんだから

恵美ちゃんの部屋も作るし舞夏ちゃんもいらっしゃいああ、寧様とマルゴ様の部屋も要るなあとなると、ビルを丸ごと買うのって、正解かもしれないわねあたしなら、屋上にスパを作るわ

克子姉は、そんなことを言うけれど

そうね面白いアイデアね候補地を探させましょうか

お願いしますお嬢様

克子の資産なら、小さなビルくらいは買えるわ

克子姉そんなに稼いでいるんだ

その先生の言葉に、克子姉は笑って答える

いいえ克子が欲しいのは、もうちょっと大きなビルです

ですからお嬢様も出資して下さい一番、良いお部屋をお嬢様のお部屋に致しますから

お嬢様には、ずっと克子の作った食事を食べていただきたいんです

克子姉と弓槻先生眼と眼が合う

考えておくわ

マルゴさんの言葉

夢を語る前に、現実と立ち向かうために、具体的な計画を考えるべきだ

それが着実に、みんなの心に浸透している

みんな具体的な未来を考えて、行動し始めている

では、そろそろ、みすずは行きます

みすずが、オレに顔を近づける

外から見えない位置でオレたちは、キスをした

今日もいっぱい愛して下さって、ありがとうございました大好きです旦那様

みすずが、潤んだ目でオレを見ている

オレも好きだよ、みすず

もう一度、唇を重ねる

また明日愛して下さいね

今夜、お電話します

うん待っている

みすずが、メグを見る

恵美さん旦那様のお相手、お願いします

メグは、頬を赤らめる

舞夏さんまたね

みすずは、舞夏に微笑む

はいみすずさん

また一緒に、旦那様とエッチしましょうね

みすずさんにペロペロされたのとっても、気持ち良かったです

そうだ、舞夏はオレのペニスを受け入れたまま、みすずにクリトリスを舐められてイッたんだっけ

またいつでもしてあげるわ

今度は、舞夏がみすずさんを舐めてあげます

あらいいの

これからも、舞夏と仲良くして下さいね

当たり前じゃない恵美さんだけでなく、みすずも舞夏さんのお姉さんですからねいっぱい可愛がってあげるわ

みすずの笑みには、妖艶さすら感じられた

弓槻様、克子様色々とありがとうございましたどうぞ、これからもみすずをご指導下さい

みすずが、二人の年長者に頭を下げる

こちらこそみすずさんには感謝しています吉田くんのこと、他の子たちのことよろしくお願いするわ

先生も、そうみすずに挨拶した

はい大事な旦那様と姉妹たちですから

みすずは、ニッコリと微笑んだ

では、失礼します

みすずが、車のドアを開ける

車から降りる前に、チラッとオレを見た

ポケットから白い布を取りだし、オレに手渡す

これお土産です

そう言ってみすずは車を降りる時に、わざと自分のスカートを捲った

スカートの下は裸の白いお尻が見えた

オレの手の中にあるのはみすずのパンティ

すぐにお稽古用の浴衣に着替えますしお稽古場のロッカーには、替えが置いてありますから心配しないで下さいね旦那様以外の男性には、絶対見せませんから

そう言ってみすずは、車のドアを閉めた

稽古場に入るまでずっと、オレたちの車に手を振ってくれた

この三日間で本当に変わったわね、彼女

弓槻先生が、ビルの中に消えていくみすずを見ながらそう言った

ええ、大分安定しましたよね何だか、少し貫禄もついてきました

克子姉も、そう言う

安定してきた

確かに、落ちついてきているとは思うけれど

前は子供っぽい感じの女の子だったけどいい女になってきたでしょう

克子姉がオレを見る

オレも、確かにそう思う

いずれにせよ彼女が味方になってくれたことは大きいわ

そうですね白坂本家との対決には、香月様のご助力を得る必要がありますもの

白坂創介の復讐を完遂させるためには

白坂本家に、白坂創介を見捨てさせる必要がある

また、恵美のことも解放して貰わないといけない

雪乃や舞夏の処遇についても、話し合わないといけない

白坂家は、大手新聞社の創業者の一族でそれなりの社会的な力を持っている

黒い森が正面から闘うには、危険な相手だ

それならより大きな力を持つ、財界の大物みすずの祖父に間に入って貰うというのは悪い手では無い

しかし、お嬢様香月様は、ご助力下さるでしょうか

みすずのお祖父さんは、黒い森の古くからのお客様で

お屋敷の娼婦たちには同情的なんじゃないの

香月様は、今まであたしたちに大変好意的でいらっしゃいましたがみすずさんと彼との関係は、お許しにならないと思うんです

娼婦たちに好意的であるということと

みすずがオレの女になるということは

全然、別の話だ

自分の孫が黒い森の男の女になったということをみすずの祖父は許さないかもしれない

元々、みすずには祖父の決めた婚約者がいる

名家の娘として家柄の良い男と結婚する予定になっている

それをオレが

処女を奪い自分の女にした

そしてただの庶民であるオレは

いや、庶民どころか両親に捨てられて、何の後ろ盾もないオレは

香月の家の娘の婿には当然、相応しくは無い

あたしたちに力を貸す代わりに、吉田くんとみすずさんを別れさせろって、話になるでしょうね

先生はそう分析する

吉田くん正直に、答えてみすずさんと別れるのは嫌

オレとみすずが別れたらみすずのお祖父さんは、黒い森を助けてくれる

もし、そうだとしたら

先生たちは、助かるだろう

黒い森にとっては、プラスになる話だ

嫌ですオレは、みすずを守ると約束しました別れることはできません

オレはハッキリそう答えた

先生にはすごくお世話になっているのに、申し訳ないんですけど

先生は、ククッと笑った

いいのよあなたがそういう子だってことは、よく判っているから

だからこそ、みすずさんは本当に心からあなたの女になってくれたんだし今更、それをどうこうする気はないわ

ただ覚悟はしておいてだからこそ、あなたはみすずさんとの仲を香月様に認めて貰うしかないのよ直接、香月様と対決することになるわ

直接、オレが

みすずのお祖父さんと、話をつけることになる

明後日のみすずさんの日舞の発表会もちろん、香月様もいらっしゃるわ

そこでみすずのお祖父さんに会う

いや、お祖父さんだけじゃない

お祖父さんが決めた、みすずの婚約者も来るんだっけ

香月様と、どんな風に何を話すのか今から、よく考えておいて

判りました考えておきます

オレは、手の中のみすずのパンティを見る

みすずはきっと、もう覚悟している

それならオレも覚悟を決めないといけない

みすずの男として

あなたも変わったわね吉田くん

先生が、オレの顔を見て言った

変わったわいい顔になった男の顔ね

オレは、ずっと男だけど

前のあなたには、何も守るべきものが無かったあなたは、自分自身すら大切にしていなかったもの

でも今のあなたには、たくさん大切な人がいるから守りたいという気持ちは、人に良い緊張感をもたらすわ今は、引き締まった良い顔をしているわよ

克子姉が、そうオレを褒めてくれた

これで、自分自身のことも、もう少し大切にしてくれたらいいんだけど

先生が、嘆息する

大丈夫です

メグが、そっと呟いた

吉田くんのことは、あたしたちが大切にします大切なあたしたちの旦那様ですから

みすずの言葉を借りてメグは、そう言った

そうね彼のことは、あたしたちが気を付ければいいのね

克子姉も、微笑んでくれる

じゃあ、舞夏が撫で撫でしてあげますっ

舞夏が、オレの頭を撫でてくれた

良かったわね吉田くん

先生はそう言って、アクセルを踏む

オレたちの車は再び走り出す

次の目的地は山峰家

今度はメグの養父母と対面しないといけない

ということで、吉田くんの覚悟ロードの二つめに向かいます

今日は、マジでヤバいくらいにギリギリなので、もう他のことは書けません

仕事に行きます

遅刻するぅぅ

110.結婚宣言/第二の覚悟

そこが、あたしの家よ

メグが、車の中から一件の家を指す

すでに日が暮れていた

曇ったままの空が夜になる

下町の住宅地の一角小ぢんまりとした商店街から入った、路地のすぐ裏

小さな古い一軒家が、そこには建っていた

うわ小さい

舞夏が、声を上げる

おそらく、一階も二階も二部屋ぐらいしかない

一階が居間と両親の部屋、二階が恵美の部屋と物置という感じか

玄関のガラス戸が割れていて、茶色のガムテープで補修してある

玄関前の電球がぼんやりと灯っている

板張りの壁のペンキも、もうかなり色褪せていた

どんよりとした薄暗がりの中のボロ家屋

お世辞にも名家・白坂一族の縁戚の家とは思えない

そうね舞夏ちゃんのお家よりは、小さいわね

弓槻先生が、舞夏に言う

あごめんなさいあたし、そういう意味では

謝る舞夏に、メグは微笑む

いいのよ山峰の家は、白坂家に助けられて生活しているんだから

メグは、そう言った

白坂家本家の新聞社の創業者の後妻の方が山峰家の出身なのよね

はい、元々は新聞社の社員の娘だったそうですそれを創業者様が、見初められて一応、籍は入れていただきましたが、実態はお妾さんの様なものだったそうです

先生の問いに、メグは答える

山峰家は、それで白坂家と縁戚になりましたが白坂の家での縁談は、山峰家以外はみんな政財界の名家ばかりですからすっかり、一族のお荷物になっています

庶民出身の山峰の家は白坂の家の人たちからは、ずっと下に見られていたんだ

山峰の養父も、養父の兄弟たちもみんな、白坂本家の関連企業に就職していますから

新聞社の中にも、どなたか入社されているの

メグは、大きく首を振る

山峰家の人間は、絶対に新聞社や大きな会社には入れて貰えませんグループ企業の子会社の子会社ぐらいのところを指定されますそういう会社で何年勤めても、課長以上にはなれません白坂家の人間には、決して逆らえない立場に追い込まれているんです

そういうことを平気でする一族なんだ

馬鹿みたいよね白坂家だって、初代が新聞社を成功させるまではただの庶民だったのに名家に成り上がったという錯覚が、そういう馬鹿なことを正当化させているんでしょうけれど

舞夏さん明後日、みすずさんの日本舞踊の発表会があるの吉田くんと恵美と一緒に行ってきなさいそこには本物のこの国の名家の皆さんが集まっているから

先生が、舞夏にそう言う

本物の一流の人たちを見てきなさい白坂の一族がいかに成り上がりで、本物ではないことが判るわ

みすずは紺碧流の家元に日舞を習っている

明後日の発表会は、その家元の教室が行うものだ

ただの日舞教室の発表会なのに、会場は国立劇場だし

みすずと一緒に踊る子たちは、みんな家元の直弟子で相当な名家のお嬢さんばかりなんだろう

当然発表会を観に来るのは、その家族

日本のセレブの皆様だ

そうね、多分、あなたたちにとって良い勉強になると思うわ行ってらっしゃい

克子姉もそう言ってくれるけれど

寧様とマルゴ様も行かれるでしょうし確か、渚も行くのよね

あれ、克子姉は行かないの

オレは、思わず尋ねた

あたしはそういう場には、行かれないわ渚は引退して何年も経つからいいけれどあたしは、まだ現役ということになっているから顔を合わせると困る人が多いのよ

舞夏の前なので、克子姉は言葉を選ぶ

克子姉のお客さんだった人もたくさん来るんだ

あたしは、平気だけどあちら様がね

奥さんと一緒に娘の発表会を観に来たのに克子姉と顔を合わすのは、確かにツライかもしれない

だから、明後日はサポートに廻るわ

留守番ではなくサポート

ということは、その日にも何かしらの行動予定があるんだ

黒い森の

克子、後方の様子はどう

先生はさっきからずっと、車外の様子を観察している

街灯の光の当たらない暗がりを、ジッと目をこらして眺めている

後方も、異常ありません張り込みや待ち伏せは無さそうですね

克子姉も、リア・ウインドウ越しに車外をチェックする

白坂本家は、まだ動き出していないようね

はいオーストラリアの白坂創介は、日本と連絡ができない状態にしてありますし会社や一族の人間は、まだ通常の海外出張だと思っているはずですから

先生が、オレたちに振り返る

オーケーそろそろ行きましょう恵美と吉田くんは、あたしに付いてきて克子と舞夏さんは、車で待っていて

メグが緊張している

あたしが隠しマイクを持って行くわ舞夏さんは、克子とここで中の様子を聞いていてちょうだい

先生が舞夏に、そう言う

舞夏さん、まだ心の中で何パーセントかあたしたちのことを信用していないでしょう

舞夏はゴクッと息を呑む

だからあたしと山峰さんの話を、聞いておいて欲しいのよまさか、山峰さんまでがあたしたちとグルになって、舞夏さんを騙そうとしているとは思わないわよね

それははい、山峰の叔父様はそういう方では無いと思ってます

先生は、真っ直ぐに舞夏を見つめる

ならここで聞いていて白坂家の真実についてあたしは、舞夏さんに理解して欲しいのよ

舞夏は、先生に返事した

これ、持って行って

克子姉が、オレに小型のデジタル・カメラを渡してくれた

写真を撮ってあげなさい恵美ちゃんの家族やお部屋の

写真を撮る

今日で恵美ちゃんは、この家とお別れだから記念にね

メグはもう、この家には帰らない

六歳から十年暮らした、この家を出る

養父母と別れる

あたしの尊敬する有名な写真家の言葉なんだけどねなるべく写真を撮っておきなさいどうせ、忘れてしまうんだから人間て結構、忘れやすいのよだから、忘れたくないことは、できる限り写真に残しておいた方がいいのよ

判った撮ってくるよ、写真

オレは、カメラをしっかりと握る

ヨシくんあたし

メグが震えている

大丈夫オレが、一緒に居るから

オレはメグにそっとキスをした

ただ今戻りました

玄関のガラス戸をガラガラと開けメグが家の中に声を掛ける

ドタドタと家の中から足音がする

五十近くの中年の男女が現れる

恵美は、二人に頭を下げる

夕べは外泊して申し訳ありませんお父さん、お母さん

メグの両親は少しも、メグに似ていない

当たり前だけど

メグの養父は髪の三分の一ぐらいが白髪になっていた真面目そうな人に見える仕事から帰ったばかりなのだろうグレーのスーツにネクタイをしているよれよれで、少しダボッとしたスーツ安売りの既製品をずっと長く着ている感じがした

養母は普通の地味なお母さんだった髪は短く、化粧気は無い心配そうにメグを見ている

先日、ご連絡致しました黒森です

弓槻先生が、メグの養父母に挨拶する

あなたが

はいわたくしが現在の黒森の当主です

先生は、いつもの冷たい眼で答えた

まあとにかく、ここでは何ですから、お話は中でねえ、あなた

メグの養母が、夫にそう声を掛ける

う、うんそうだな黒森さん上がって下さい

先生は、そう言って靴を脱ぐ

あのそちらは

メグの養母が、オレを見る

恵美のお友達

はいオレは、恵美さんのクラスメイトですそして黒森の家に関係する人間です

恵美の養父母は、犯罪組織としての黒い森の名を知らないかもしれない

だから、そう答えた

素性の怪しい人間ではありません恵美さんの荷物の搬出を手伝って貰うために来て貰いました

先生が、そう説明する

そうかこの家から出るのなら

恵美の荷物を持って行かないといけないんだな

大丈夫よ、お父さん、お母さんこの人は、信用できる人だから

メグが、真剣な眼で養父母にそう言った

判りましたどうぞ、お上がり下さい

養父の言葉にオレも靴を脱ぐ

こちらにどうぞ

玄関の隣の部屋が、居間になっていた

和室に座卓が置いてある

メグの養母が座布団を出してくれる

六畳間かみんなで座ると少し狭い

茶箪笥の上に、こけしと木彫りの熊

壁には、日付だけのシンプルなカレンダー

何か、物凄く昭和っぽい

全員にお茶が出されたところで、養父が話を切り出す

恵美本当にこちらの方は、お前が前に居た場所の方なのかね

はい、お父さん間違いありませんあたしがこの家に来る前から、黒森さんにはお世話になっていますあたし、小さかったけれどちゃんと覚えています

恵美さんの本当のお母様恵子さんには、わたくし、大変お世話になりました今回は、そのご恩に報いる機会だと思っています

先生は、メグの養父母に話し続ける

すでにご存じでいらっしゃると思いますが恵美さんの実の父、白坂創介は彼女を売春婦にしようとしていますそんなことは決してさせません恵美は、わたくしが引き取りますそして、白坂の家の手の届かない場所で保護致します

しかし黒森さんあなたは創介さんと一緒に売春組織を経営している方なのでしょう

メグの養父は、明らかに不信感を抱いているようだ

わたしどもは、すでに売春組織の運営を停止しています同時に、白坂創介はわたしどもの組織から追放致しました現在、わたくしたちと白坂創介は、完全に決別しています

先生ははっきりと答えた

そうは、おっしゃいますが僕は、あなたを信用することはできません

養父は、そう断言した

僕は正直、創介さんに恵美を渡したくはありません大切に育てた娘を売春婦にしたいと思う親はいませんしかし黒森さんも創介さんと同じ売春組織の方じゃないですかあなたに恵美を預けて売春婦にされないという保証はありません

普通の人からすれば白坂創介と先生の間に差は無い

二人とも黒い森の娼館の経営者だったわけだし

信用しろという方が無茶なのかもしれない

白坂創介は、すでに罠にはめました

先生は、冷たい眼で断言した

今はオーストラリアでわたくしたちの手の者に捕らえられていますまもなく、暴力団とのトラブルも発覚します白坂創介は、確実に失脚します白坂の本家から、追放されることになるでしょう

メグの養父母が、ギョッとする

そうなれば恵美さんは、白坂本家が引き取ることになります白坂本家にとって、恵美さんは白坂創介の恥の子です徹底的に世間から隠そうとするでしょう山峰様たちからも離されることになると思いますどこか、地方の白坂家の言いなりになる人間に預けられ、一生飼い殺しにされることになると思います

それでも売春婦になるよりはマシですっ

メグの養母が叫んだ

何が良いのかどんな人生を選ぶのかは、恵美さん自身が決めることです恵美さんあなたは、どうしたい

先生がメグを見る

メグは養父母に言った

お父さん、お母さん恵美は、黒森さんのところへ行きます

メグは、養父母に頭を下げる

あたしはもう白坂の家の都合で、引きずり回されて生きていくのは嫌ですどんな結果になろうと恵美は、白坂の家から離れたいんです

養父母は顔を見合わせる

だけど恵美

養母が、何とかメグを説得しようと試みる

しかし、メグは

ごめんなさい、お母さんあたし、もう決めたんです今まで恵美は、ずっと運命におとなしく従って生きてきましたでも、もう嫌ですあたしは自分の運命と闘いますあたし幸せになりたいんです

あたしは、勝手にこの家から出て行ったことにして下さい家出してしまったことにそうすれば、白坂の本家からお父さんたちにお咎めは無いと思います

養父母が、苦悩しているのは

先生に恵美を渡すと、山峰家が白坂の本家から処分されるからなのか

恵美さんあなた、判っていないわそんなことぐらいで、白坂の家が山峰さんを許すはずが無いわ色んな言いがかりを付けて、山峰さんを苦しめることになると思うわ

メグは、絶句する

ですから、恵美さんはわたくしが無理矢理に連れて行きます白坂本家には恵美さんは黒森の者に誘拐されたと報告して下さいわたくしたちが、すでに白坂創介を拘束していることも、本家の人間にお話して下さって結構です

山峰さんお一人のお気持ちで、白坂の家に刃向かうことはできないのは、よく判っています山峰さんのご兄弟も、ご親戚もみんな、白坂家の関連会社にお勤めですものねどうしても、白坂の家を裏切ることはできないことは理解できます

先生は強い口調で、そう言った

いや、僕は

メグの養父は、反論しようとするが言葉が出ない

黒森の家は、本物の犯罪組織ですこれまでも何度もそういう犯罪を犯してきていますから、白坂の家は山峰さんの報告を信じるはずです

黒い森は克子姉や渚さんを拉致、誘拐した

そして売春婦に仕立て上げた

二人だけではない

これまでにたくさんの女性を

犯罪組織にお嬢さんを誘拐されたのです山峰さんは被害者であってわたくしたちの協力者ではないわたくしたちが、恵美さんを連れてこの家を出た瞬間に、白坂の家に連絡して下さいそれで、山峰さんに火の粉が降りかかる心配はなくなります

その代わり

黒い森は、白坂本家と全面対決することになる

それでは、黒森さんや恵美は

ご心配には及びませんわたくしどもは、白坂の家と闘う準備は済ませています白坂創介の身柄は、わたくしどもが抑えているのですから

先生はそう言って、携帯電話を取りだした

通話のスイッチをサッと押す

克子、フェイズ3よ

電話に向かって一言だけ告げる

これでオーストラリアに居る白坂創介は、わたくしどもしか知らない場所に監禁されました白坂創介と引き替えに、白坂家と交渉します

無茶だ黒森さんは、白坂の家の恐ろしさを判っていない

メグの養父が、そう呟いた

無茶は承知ですそして、山峰さんも判っていらっしゃらないようですねわたくしたちは、本当の地獄を知っている人間の集まりですよ

先生は冷たく、微笑む

私たちは白坂の家よりも何倍も恐ろしい存在と闘ってきました負けるつもりはありません

そして、カバンから白い包みを取り出した

座卓の上に置く

もちろん、山峰様にタダで恵美を手放せとは申しませんわここに現金で一千万円あります

先生はスッと紙包みをメグの養父に差し出した

メグの養父母は困惑している

僕に娘を売れというのですか

これは、白坂の家に嘘の報告をしていただくための見返りです恵美さんは、あくまでもわたくしどもが誘拐するのです山峰さんのご意志とは関係なく

先生はジッと恵美の養父を見る

小切手では、銀行から足が付きますすでに流通済みの番号の合ってない紙幣で用意しました全額を同じ銀行に預けるのは、危険です少しずつ、小分けにして名義の違う口座に入れて下さい

メグの養父は紙包みを見たまま、黙り込んでいる

あたしからもお願いします受け取って下さい、お父さん

メグは、養父に強く言った

それで僕たちに、お前との縁を切れと言うのだね

養父は、悲しそうに答えた

違いますどんな立場になろうと、恵美はお父さんとお母さんの娘です

恵美のことは嫁に出したと思って下さい

メグがオレを見る

オレは大きくメグに頷いた

お父様、お母様これまで恵美を慈しみ育てて下さって、本当にありがとうございました

メグが座布団を外し養父母に手を付いて頭を下げる

恵美はこの人と結婚します

メグの養父母も、呆然としてオレを見た

恵美の真似をして、座布団を外す

畳の上に手を付いて恵美の養父母に頭を下げる

吉田です恵美さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいています

オレはハッキリと言った

恵美さんは、オレが幸せにします絶対に悲しませるようなことはしませんお嬢さんは、オレがいただきます

お嬢さんを下さいというのは嫌だった

メグはもう自分の意志で自分の未来を決める年齢だ

誰かの意志に左右されることからもう、解放されるべきだ

白坂創介からも

白坂本家からも

そして養父母からも

オレは改めて、メグを見た

メグ、オレと結婚してくれ

と、小さく答えた

いずれ時がくれば、きちんと式を挙げますその時は、どうかメグの両親として出席して下さいお願いします

オレはメグの養父母にそう約束した

本気なんだね

メグの養父が、オレに言う

はい本気です

オレは、ハッキリと答えた

お父さん、お母さんあたしも本気ですあたし、この人を愛しています信じています一生、この人に付いていきます

恵美は、養父母に何度も頭を下げる

あなたこの子たち、本当にそう思っているようですよ

メグの養母が夫に言った

恵美は嫁に出したそう、思いましょう

養父が、妻に振り返る

お前、いいのか

養母は頷いた

連れて行かれて売春婦にさせられるとか誘拐されるとかよりは、何倍もいいです祝い事ですし

養父は、小さく溜息を吐いた

そして、オレを見る

吉田くん、だったね

恵美のことを、よろしくお願いします

養父が、オレに頭を下げた

グッと腹を括る

全力でメグを守ります

オレはまた大きな覚悟をすることになった

ここからは、少し大人だけで話をするからあなたたちは、荷物をまとめて来て

先生がオレとメグに言った

そうね三十分くらいは掛かると思うから、その時間で荷造りしてね持ち出すのは、必要最小限な物だけになさい

メグが、先生に答える

ヨシくん、あたしの部屋は二階だから行こう

居間を出て、すぐ脇の狭くて急な階段を昇る

居間から弓槻先生の声が聞こえてくる

山峰さんから、白坂本家にしていただく報告の内容ですが

先生は、メグの養父母が責められないでなおかつ、白坂本家に最低限の情報しか伝えない報告内容をすでに準備しているらしい

ここが、あたしの部屋よ

メグの部屋

六畳の和室に勉強机と本棚とベッドがあって

他に、何も無かった

女の子らしいものは、何も

荷物はねもう、まとめてあるの

ベッドの脇に、古い旅行鞄が二つ並んでいた

ほらあたし、本当はゴールデンウィーク明けに白坂さんに連れて行かれるはずだったでしょだからもう、準備は済ませてあったの

すでに、彼女は覚悟していたんだ

実の父親に売春婦に堕とされることを

だから、メグは

あんなにも、自分の人生を諦めていた

待ってて今、学校のものだけまとめるからもう、学校へは行かれないって思っていたでしょうだから、学校で使うものだけは、まとめてなかったのよ

メグはそう言うが

学校の教科書やノートなどは、全てメグの机の上にまとめて置いてあった

それと制服の予備や体操着なんかを、スポーツ・バッグに仕舞い込むだけで

ほんの一分もしないうちに、荷造りは終わった

オレはメグの部屋を写真に撮る

どうしたの、ヨシくん

だってこの部屋、メグが六歳の時から住んでいた部屋なんだろ

うんここで十年間暮らしたわ

じゃあ写真に撮っておかなくちゃ

そうだねもう、帰って来られないんだもんね

寂しそうにメグは言った

十年暮らしたにしては、メグの部屋、本当に綺麗だよな

綺麗というか最低限の物以外、何も無い

本棚にも、雑誌やマンガどころか、小説さえ一冊も無い

古い教科書だけが入っていてガランとしている

他にも縫いぐるみとか、ポスターとか高校生の女の子らしいものは、何一つ無かった

そして、窓も綺麗に拭かれているし床もチリ一個落ちていない

完璧に掃除されている

あたしこの部屋は、山峰さんに借りているだけだと思っていたから

オレと二人きりの部屋の中でメグは養父を山峰さんと呼んだ

つまりメグは、養父母を心から自分の両親とは思っていない

あくまでも育てて貰っている住まわせて貰っているしか、考えてこなかったんだ

お借りしている部屋だから汚すわけにはいかないでしょ

メグは、真面目にそう答える

それにいつか、誰かがあたしを迎えに来ると思ってたから

いずれ、あたしはお屋敷に戻って、売春婦になるんだって思ってたの子供の時から、ずっと

だからあたし、子供の頃からずっとすぐに家を出られるようにしていたの昔からずっと準備していたのいつ迎えが来てもいいように、カバン二つに自分の物を詰め込んで、いつも枕元に置いてたのよ

この二つのカバンはずっと用意していたんだ

このカバンあたしがお屋敷からこの家に連れて来て貰った時に、持って来たカバンなのママのカバンよ

メグの実母恵子さんのカバン

この家にはカバン2つだけ持って来たでしょだから、出る時もこの二つのカバンだけ持っていけばいいと思ってたの

メグの2つの古いカバン

何か、オレの段ボール箱を思い出した

オレも私物は、段ボールの箱1つだけにまとめて暮らしてきた

オレとメグは似た存在なのかもしれない

学校の物を入れたカバンが増えたから三つになっちゃったわね

メグは苦笑する

オレが全部、持って行くよ

メグの思いと共にオレが、この家から運び出す

いいよ半分だけ持って

メグは、恥ずかしそうにそう言った

あたしはヨシくんと半分こにしたい

辛い思い出も、哀しみもオレもメグと分かち合いたい

でも、良かった御名穂さんのお陰であたし、学校は続けさせてもらえそうだから

あたしずっと思ってたのあたしが、普通の子と同じ生活ができるのは今だけ山峰の家に置いていただいている間だけだから、精一杯がんばらなくちゃってそれで、あたし勉強もスポーツもがんばったの養父母も、あたしが良い成績を出すと、とても喜んでくれたし

そうして優等生・山峰恵美が作られていった

人生の先には、売春婦としての地獄しか待っていないと信じていたからこそメグは

メグは、売春婦にはならないんだぞオレの嫁さんになるんだから

オレは、そっとメグを抱き締めた

うん良かったヨシくんに出会えて幸せだよ、あたし

オレは、メグにキスする

メグもオレにキスを返した

変だねあたし、自分の部屋で男の子とキスするなんて思わなかった

メグが笑って、そう言った

そう言えば、オレ女の子の部屋に入るのって生まれて初めてだ

ごめんね何もなくて、殺風景な部屋で

そんなことないよこの部屋は、メグの匂いがする

うん部屋全体に、メグの匂いが染み込んでいる

やだ恥ずかしいこと、言わないでよ

ホントだよほら

オレは、メグのベッドにごろんと横たわった

布団から、メグの匂いがする

オレは大の字になって、メグの布団に顔を突っ込む

いい匂いだメグに包まれてるみたいだよ

背後で、シュルシュルと衣擦れの音がした

顔を上げるとメグが、服を脱いでいる

メグ

メグは言った

この部屋であたしの裸の写真を撮って

メグの眼は真剣だった

それからあたし最後にこの部屋で、ヨシくんに抱かれたい

ここで、セックスしたいの

この間の、アウトドア馬鹿と付き合っていた女の子の話の続き

でその人、すっごい変なんです

何が変なの

一緒に、河の近くとか歩いていたりすると突然、いい斜面だとか言って、急な土手を登って行っちゃうんです

へえでも、すぐに降りてくるんでしょ

それが、降りてこないんです早く、お前も登ってこいとか言うんですあたしはスカートでヒールのある靴を履いているのに

で、どうしたの

しょうがないから登りましたよ四つん這いになって何とかそしたら、スピードが足らないとか言って怒るんです

それが原因で別れたの

いいえ、それはまた別の話です

え、何があったの

夏休みに、泊まりがけで山に行こうって、誘ってくれたんです

あたしはキャンプに行くのって初めてって、最初は喜んでいたんですけれど彼は

えキャンプじゃないんだ

そんな、レベルの低い場所に行ってどうする前人未踏の山中に籠もってこそ、山に行く意味があるんだとか言い出しまして

何日間

最低でも三泊はしたいって何か、アメリカ軍だか自衛隊だかの、山岳訓練のマニュアルを手に入れたんで、実際にやってみたいって

えそれに一緒に来いって

はい彼女なんだから、当然だろうって

だってその人、アウトドアの仲間とかいないの

友達にはみんな断られたそうですそんな馬鹿げたこと、やれないって

付き合いきれないんで、別れました

彼女だから付いてこいっていうんなら、もう彼女やめるって言いました

111.あたしの部屋で犯して欲しい

あたし、この家には住まわせててただいている身だからお行儀の悪いことは、してはいけないからだから、あたし、今まで一度もこの部屋でエッチなことはしたことは無いわ

下着姿になったメグがオレに言った

オレはメグが十年間暮らした子供部屋で、彼女の半裸をカメラに収める

あたし、生まれてから一度もオナニーとかしたこと無いのエッチなことは、全部、ヨシくんが初めてこれからもそうよ

あたし生まれた時からずっと、お母さんやお屋敷のお姉さんたちが男の人に抱かれるのを見てきたでしょだから、いつか自分もああいうことをするんだって、そう思っていたわずっと

メグは娼館に産まれた

幼い日のメグが見たのは、愛のある普通のセックスではない

金で女を買う男と売春婦たちのセックスだ

しかも、その頃は白坂創介が黒い森の実権を完全に掌握していた

おそらくその大半は、変態的なセックスだったに違いない

あたし、全部覚えているのお屋敷で、お姉さんたちがどんな風に犯されていたかそれを思い出すと、いつも心がキュンて痛むの

メグは、少し震えている

この家に来てからも何度も、夢に見たわ夢の中であたしいつも、男の人に乱暴されているのメチャメチャに犯されているの眼が醒めると、いつも汗びっしょりで、心臓がバクバクしてたわ

娼館での幼い日の記憶がメグの心を深く蝕んでいるのか

恋人同士の穏やかに愛し合うエッチじゃないの夢の中のあたしは、いつも無理矢理力尽くで犯されているのあたし、ずっとセックスっていうのは、レイプされることだと思ってたから

メグが潤んだ瞳で、オレを見る

ヨシくんどうしよう、あたしあたし、きっと変態なんだと思うどうしようもなく、エッチな女の子なのよ

泣きそうな眼で、オレを見ている

あたしそんな自分の中の妄想が怖かっただから、あたし小学校も、中学校も、ずっと男の子には近付かないようにしていたの必死に、勉強とスポーツだけに集中して恋愛も、エッチなことは厳禁でだって、もしこんなあたし、エッチなことを始めたらもう、セックスから抜け出せなくなるような気がして

片方では脅迫的なまでに高まっているセックスに対する興味

もう片方ではそんな自分自身に対する恐怖と違和感

相反する二つの感情がずっと、メグの中で対決していた

一度でも、あたしほんのちょっとでもエッチなことを経験したらあたし、そのまま変態な女の子になってしまうんじゃないかって思って

そんな子とオレは、セックスしてしまった

メグの性感を目覚めさせてしまった

ヨシくんにだけは、話しておくわメグは、本当はエッチでいやらしい女の子なの変態なのずっとずっと、エッチなことに興味があったの

懺悔するかのようにメグが、オレに語る

それもね普通のエッチじゃないのあたし子供の頃に、お母さんが男たちにされたこと全部してみたいのあたしの身体、メチャクチャにして欲しいの

だからさっき、車の中で言ったこと本気なのあたしヨシくんだけの売春婦になりたいのあなただけに、本当のメグをあげる一生、あなた一人のセックス奴隷になりたいみすずさんや克子さんは、あたしに気を遣って下さって、ああ言って下さったけれどメグは、本当にヨシくんに犯される人形になりたいの

母親と同じように、犯されたいというメグ

そこには母を救えなかったメグの贖罪の思いも入っているのだろう

どす黒いセックスがメグの心に深く絡みついている

オレは、そのもつれた糸を解してあげなくてはいけない

いいから、メグもう、いい判ったから

オレはメグを抱き締めた

メグも、オレをギュッと抱く

メグのエッチな気持ちは、オレが全部受けとめるから

オレはメグに約束した

でも、メグはオレの恋人だオレと結婚するんだ

うん、表向きはねあたしは、ヨシくんの表向きの彼女を担当するんだから

あくまでもメグは、オレとの結婚は姉妹会のメンバーとしての担当役職だと思うつもりらしい

そんなのはどうでもいいメグはオレの恋人だそれは間違いないだろ

ヨシくん

本当の恋人同士なんだからどんなセックスをしたって、許されるんだよどんな恥ずかしいことをしたって、変態みたいなことをしたって、全部、恋人同士のセックスだよごっこ遊びだよ

オレはメグの欲求を全部受け入れる

どんなことだって拒絶しない

レイプごっこでも奴隷ごっこでも、何でもしてやるメグがしたいことなら、オレ、何でもしてやるよいいや、一緒に楽しもう

オレは、メグの眼を見る

それでいいの、ヨシくん

その代わり、一生離さないからな

メグは、うんと小さく頷いてくれた

ヨシくんあたしね今ここで優等生の山峰恵美とお別れしたいの

だから、この部屋でセックスしたいのか

うんこの部屋とのお別れに下に、お父さんお母さんが居るのにメグはヨシくんとセックスするのレイプされちゃうのあたしメチャクチャな悪い子になりたいの

判った悪い女にしてやる

メグが、オレに背中を向ける

メグのブラジャー、ヨシくんが外して

オレは、メグのブラのホックを外す

可愛いおっぱいが、ぽよんと弾ける

これからはメグのブラは、いつもヨシくんが外してね付けるのもやって

メグが、オレに甘えてくる

学校でもか

バカ学校は別よそれ以外は、ヨシくんに任せる

あたしねヨシくんに、メチャクチャ束縛されたいの

束縛

もう、他の男と話をするなって言って

メグもう、オレ以外の男と口を利くな

はいメグは、もうヨシくんとしか口を利きません絶対に裸を見せませんヨシくんとしかセックスしません一生、ヨシくんだけの奴隷になります

奴隷じゃないだろ

奴隷がいい奴隷みたいな、奥さんになる

メグがオレの手を、自分のパンティの股間に触れさせる

メグのそこは、ぐっしょりと濡れていた

メグ興奮してるのどうしよう、ヨシくんメグ、本当に変態だよ

オレは人差し指でメグの陰部をまさぐる

変態でいいよメグのエッチな顔は、オレにしか見せないんだろ

はいメグは、ヨシくんにしかエッチにならないですヨシくん

メグが、熱い息を吐く

ヨシくんは、メグだけじゃなくていいからね他の女の人たちともいっぱいエッチしてね

その方がいいのみすずさんや他の人たちとも、いっぱいセックスしてメグ、見てるから

見たいのか

うんメグ、見たい

メグは激しく、興奮している

あたしねヨシくんが、舞夏ちゃんをレイプするって聞いた時本当は、すっごく興奮していたの心の片方では嫌なのヨシくんが他の子とエッチするのは、とっても辛いのでも、心のもう片方ではそれを見たいって思うヨシくんがみすずさんや克子さんとセックスしているのを見た時も、とっても興奮してたのあたし、本当にエッチな子なのよ

舞夏は、最初は無理矢理力ずくでレイプした雨が降る中庭で、泥だらけになって

外でしたの

舞夏が逃げたから追い掛けて、芝生の上に押し倒して押さえつけて

舞夏ちゃん、泣いてた

ああ泣いてる舞夏の処女膜を、無理矢理引き裂いたんだ

痛がっていたのね

ああ大声で泣き喚いたでも、最後まで犯した

オレはベルトを外して、ズボンを下ろす

勃起はすでに隆々としている

舞夏ちゃん、可哀想

それで舞夏の中に、三回射精した

メグのパンティは、すっかりグショグショになっている

可哀想なのにあたし、すごい興奮しているわあたし、悪い子だ舞夏ちゃんは、あたしの妹なのに

メグが、とろんと溶けた眼でオレを見る

ヨシくん悪い子のメグにお仕置きして

オレは、メグに言った

メグおしゃぶりしろよ

メグは妖艶に微笑む

はいあなた

メグはオレの前に跪きオレのペニスを口に含んだ

十年暮らした自分の部屋で

今まで一度も、エッチなことをしたことの無い部屋で

メグは、オレにフェラチオする

下の部屋には、養父母がいるのに

写真を撮るからカメラを見上げろ

メグが、カメラを見上げる

羞恥に赤く染まった頬

嬉しそうに微笑んでいる

オレは、その顔を写真に撮る

メグの裸の上半身ピンクの乳首も記録される

チュパッと、メグがペニスから口を離した

もう、ダメメグのこと、犯して

オレは一瞬、時計を見る

確か、弓槻先生は三十分で荷造りをしろと言った

もう、あれから十二、三分は経過しているはずだ

服を直すのに五分は掛かるとして

あたしのことは考えないで、ヨシくんが気持ちいいように犯してあたし犯されたいの、この部屋の中で、メチャメチャにされたいの

メグが、オレに懇願する

判ったメグの身体は気遣わない勝手に突っ込んで、勝手に気持ち良くなるけどいいな

メグが、上目遣いでオレを見上げる

メグっ

オレは、急いで下半身だけ裸になる

その間に、メグはベッドの上の毛布を畳の上に敷いた

ベッドの上だとギシギシ鳴るからこの毛布の上で犯してお願い

ああセックスしていることを階下の人たちに知られるわけにはいかない

なるべく、物音を立てないように

短時間でメグの中に射精するんだ

メグが、毛布の上に横たわる

オレはメグのパンティを、荒々しく引き下ろした

まだ二回目だから、痛いと思うぞ

いいの痛い方がいいその方が、ヨシくんに犯されてる気がするから

全裸のメグが、オレの前で大きく開脚する

濡れ濡れになっているメグのヴァギナが開いている

いくぞ

メグの割れ目に、ペニスを押し込む

ングググッ

まだ処女を失ったばかりのメグの膣は異物の侵攻にねっとりと抵抗する

い、痛ッ

メグが、声を漏らした

オレは思わず、腰を引いてしまう

チュポンとペニスが抜けた

ヨシくん、そこのハンカチを取って

メグが、オレに脱いだメグの制服のポケットから顔を出している白地のハンカチを指差す

オレがハンカチを手渡すと、メグは

あたしこれで声が出ないようにするから

そう言ってメグは、ハンカチをギュッと口にくわえる

メグの眼がオレにさあ、犯してと訴えている

入れるぞっ、メグ

オレは再び、メグの中へ突き込むッ

んんっ、んんんっ

やっぱりメグは苦しそうだった

だがオレももう止まらない

奥までブチ込んでやるからなっ

一気に子宮口までペニスを押し込むッ

んんんんっんっんんっ

メグの眼から涙が零れる痛いのだろう、苦しいのだろう

それでもメグの眼はジッとオレを見ている

ゆっさゆっさと腰を動かす

メグの中に、激しく突き込む

熱いペニスでメグのまだ熟れていない胎内を掻き回していく

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