ええい全員で突っ込めぇぇ

こうなりゃ、ヤケクソだぁぁ

残りの男たちがサッと五人前後の二つの群れに分かれて、ダッシュで斜面を駆け下りて来るッ

まずいぞ

このままじゃあ

させないっ

美智さんは、右側の男たちの足下に向かって鋼球を打ち込むッ

ビィュゥゥンッッと伸びた鉄の鎖に数人が足を取られて転ぶが

残りの男たちは鎖を飛び越えて、オレたちの方へ迫って来る

左側から接近する男たちには、何の障壁も無い

メグ、みすず、雪乃オレの後ろに隠れて

オレは、ブン殴り棒をギュッと握りしめる

何としても女の子たちは、護らないと

男たちの怒りの顔が、迫って来る

シュバッ

オレたちの背後

金網フェンスの付け根辺りの草むらが、バコッと開いて

地下から人影が飛び出すッッッ

みんな、伏せて

聞き慣れたその声にオレたちは頭を低くするッッ

トゥリャャァァァァッッ

しゃがみ込んだオレたちの上を飛び越えてマルゴさんが、左側の男たちの群れに突っ込むッッ

マルゴさんは、両手に1メートルぐらいの長さの黒い棍棒を握りしめていた

その棒で迫り来る男たちを、なぎ払っていくッッ

トァァァッッットァァッイヤァァッッ

ヒギィィッ

ミヤァァァッ

アベシッ

足場の悪い斜面てこともあるんだろうけれど

マルゴさんに棍棒で殴られた男たちは、空中を回転して斜面に倒れ込んでいくッ

そっちは任せたよっ

棍棒を振るいながらマルゴさんが、美智さんに叫ぶ

右側から迫る男たちは

任されましたぁぁッ

美智さんは、鎖分銅を投げ捨ててスカートの中から、折りたたみ式の警棒を取り出すッ

シュバッと、警棒を伸ばして一番前の男に、突進する

そんなもんが、なんじゃいッッ

男は小柄な少女の振り上げる警棒を、腕で受けとめた

嬢ちゃんの力で、こんなもんが役立つわけねぇだろ

男の顔が、フヒッと歪む

警棒の先を太い腕がグワッと掴むッッ

や、ヤバイ

美智さんが、捕まった

しかし、美智さんの顔に動揺は無い

バリバリバリバリッッ

その瞬間男の身体が、ブルルルルルッと震えるッ

あががががががががぁぁ

焦げ臭い匂いが周囲に立ちこめる

男はそのままズルリと地面に倒れた

あの警棒スタンガンが仕込んであるのかよ

ちょっと、待てよ

う、うかつに近づくなよ

残った男たちが美智さんの電撃警棒に怯む

その間にマルゴさんは、右の群れの男たちを粉砕し終わっていた

残り四人か

マルゴさんが、ゆっくりと美智さんの方へ近付く

この四人は、わたくしにお任せいただいたはずです

美智さんが、男たちを睨んだままマルゴさんに言う

そう言わないで二人で片付けた方が、早く済むよ

マルゴさんは、黒い棍棒を投げ捨て素手で構えを取る

ではお一人、お任せします

美智さんが、低い声で言った

あーらら君は、気付いていないようだね

美智さんが、驚いた顔をした瞬間にマルゴさんは、男たちに向かって飛び込んでいく

あ校長先生、お久しぶりでーす

マルゴさんは、グラウンドの反対側にいるゲロッパ校長に挨拶しながら最初の男を拳で倒した

あたしでーす今年の春に、卒業しましたマルゴ・スタークウェザーですっ

さらに、回し蹴りと肘を使って二人の男を同時に吹っ飛ばす

在校中は、大変お世話になりましたぁッ

最後の一人は、下からのアッパーカットで沈めたッ

あ、ひ、久しぶりですマルゴくん

遠くで、引きつった顔のゲロッパ校長がこちらを見ている

そして、もう一人

マルゴさんはすでに倒れていた一人の男を蹴ろうとする

失神しているはずの男が、サッとマルゴさんの足を避けて立ち上がる

死んだふりをしているのは、あと二人

マルゴさんが、オレたちに警告してくれた

そいつとそいつだ

指名された男たちがむっくりと起き上がる

よく判ったな

男たちの一人が呟いた

こっちも、プロなんでね

マルゴさんが、ニィィと微笑む

それに死んだふりは、あたしもよくやる手だから

マルゴさんが起き上がった男たちを牽制しながら、美智さんに声を掛ける

あたしは、こっちの二人を倒すから君は、その男をお願いできるかな

死んだふりを見破ることのできなかった美智さんが口惜しそうに言った

そんな顔しないの

瞬間二人は、同時に行動を起こす

マルゴさんは、男の一人の顔に正拳を叩き込み、そのまま身体を捻ってもう一人の男のみぞおちに肘を打ち込む

美智さんは電撃警棒を男の首元に叩き込んでいた

バリバリバリバリバリッ

マルゴさんと美智さんの動きが止まる

うううっッ

同時に三人の男が、バッタリと地面に崩れ落ちた

まるで、アクション映画の立ち回りのようだった

おおおおっ

グラウンドから思わず、歓声がドッと上がった

おい、車の中にいるやつ出て来い

マルゴさんが、偽右翼たちの分乗してきた3台の黒いワンボックスカーに向かって叫ぶ

すると、車の中から偽右翼の下っ端らしい、3人の青年が怯えながら出て来た

一応、みんな揃いの特攻服もどきの黒い服を着ているけれど

あの、オレたちは

ただの手伝いで

その先輩に今日だけ、バイトに来いって言われたっていうか

車の運転だけすればいいって言われたんで

とにかく関係無いんです

み見逃して下さい

偽右翼って

1日だけの手伝いのバイトとかもいるんだ

ブッ倒れている連中を車に乗せるんだ

マルゴさんは、青年たちに言った

そんで、とっとと帰って

青年たちは怯えたまま、動かない

早くハリー・アップ

マルゴさんの怒号に、ようやくバイトの青年たちが動き出す

青年たちは、斜面を駆け下りて倒れて失神している偽右翼たちに向かう

さてと

マルゴさんがグラウンドの中に振り向く

大きく息を吸って

校長先生、みなさぁーん

マルゴさんがにこやかに叫んだ

もう、全部終わりましたからぁどうぞ、試合を再開して下さぁいお見苦しいものをお見せしましたぁぁ

そして、マルゴさんは、ニコニコと微笑む

その笑顔に凍り付いて、フェンスの向こうの戦闘を見ていた人たちがハァと息を吐いた

お、終わりだってよ

つーか、何だったの今の

映画の撮影とか

まさかだって、あれ伝説のマルゴ先輩だぜ

うん、そうだよな

オレ初めて見た

本当に、実在してたんだ

ていうか化け物みたいに強ぇぇぇ

であのちびっ子は何

どうせ、マルゴ先輩の知り合いだろ

とにかく見なかったことにした方がいいんじゃね

うん校長も、呆然として見ているだけだし

誰も警察も救急車も呼んでないもんな

オレたちには、関わってはいけない世界なのかもしれん

そんなざわざわとした声が遠くから、聞こえてくる

いいかい向こうの人たちが観ているから、みんな顔だけはリラックスして

マルゴさんがオレたちに言った

でもまだ警戒を緩めないでね

あの偽右翼のバイトの子たちは、ブルッた演技をしているだけかもしれないし

そうか失神している男を介抱するフリをしながら、オレたちに近付いて

突然、襲って来る可能性もある

あの子たちが、今日だけのバイトというのは、嘘かもしれないもし、彼らが偽右翼の正規メンバーだったらしかも、あの中に一番戦闘能力のある人間が居たとしたら今までの連中が全部囮で、あたしたちの隙を突くためにずっと隠れていたのかもしれない

うんそういう可能性もある

それにね今、倒れている連中だって、完全に失神しているかどうか判らないよね急に意識を取り戻して、反撃してくる可能性だってある

マルゴさんは、常に最悪の状況を考えて行動している

美智さんは、ススッとみすずさんに近寄って警戒態勢を取る

オレもメグや雪乃を護るようにして立つ

もちろんブン殴り棒を握りしめたまま

その間に三人のバイトの青年たちが、倒れている偽右翼たちをズルズルと引きずって、それぞれの車の中に放り込んでいく

ところで君、判っているよね

マルゴさんが、美智さんに話し掛ける

美智さんは、怪訝な顔をしてマルゴさんを見上げる

今の君の行動について何が一番、問題だった

マルゴさんは、優しく微笑んで美智さんを見る

美智さんは、口籠もる

自分の反省は、自分でしますあなたには、関係のないことです

そう言う美智さんにみすずが口を挟む

いいえ、美智マルゴさんのお話を伺いなさい

小柄な少女が、みすずを見上げる

マルゴさんは、プロですあなたの大先輩です今だって、マルゴさんに助けていただかなければ、あなたはあたしを守ることはできなかったそうよね

美智さんは口惜しそうに答える

それなら、まずマルゴさんにきちんとお礼を言うべきよね

美智さんは

助けていただき、ありがとうございました

ぺこりと、マルゴさんに頭を下げる

それから先輩のご意見を、自分からお尋ねするべきでしょう

みすずの言葉に美智さんは

わたくしの行動について、何が問題であったかお手数ですが、お教え下さい未熟者が生意気なことを申し上げて、大変失礼致しました

みすずも、マルゴさんに頭を下げる

あたしからもお願いします今の美智の行動ついて、ご意見をお聞かせ下さい

マルゴさんは、ニッと微笑む

まずは選んだメインの武器が悪かったね鎖と分銅は、見た目には派手だけど振り回すと周囲の人を傷付ける恐れがあるから、君はガード対象者であるみすずさんから距離を取らざる得なかった

あれだけ、距離を取ると敵に廻り込まれる恐れがあった敵に最初から、左右に散開されていたら危なかったよ君が無事でも、ガード対象のみすずさんが敵に捕らえられてしまってはダメだろ

そのマルゴさんの言葉に美智さんは

それは足場の悪い位置での闘いであることを考慮致しましたあの男たちを、斜面の下に行かせさえしなければ充分にみすず様たちを守りきれると判断しました

うん確かに斜面だから、ササッとオレたちの後ろに廻り込むのは難しいだろうけれど

そんなの思いっきり距離を取って、一気に斜面をフェンス際まで駆け下りて、下から攻められたらどうしようも無かったじゃないか相手は15人も居たんだしさらに、車の中に3人も居た別働隊を出されていた、どうしようも無かったよね

マルゴさんは、ありえた可能性を想定する

それはそうですが

実際に敵は最後には、左右に分かれたもし、あたしがあの瞬間に飛び込まなかったら右側の男たちは美智さん一人で食い止められたとしても、左側から攻めてきた男たちには突破されていたよね

美智さんは、うつむく

それに死んだふりをしていた3人あいつらが君の死角に隠れて、少しずつみすずさんたちの方へ近付いていたことには気付いていたの

いいえ気付きませんでした

マルゴさんは闘いながら、周囲の状況をそこまで観察していたんだ

君は、みすずさんのガード役なんだろ

ガード役というものは、絶対に失敗できないんだ君が見落とした小さなミスで、ガードすべき人物の命が失われることもあるもう少し、俯瞰して状況を見るクセを身に付けるべきだね

美智さんがみすずに振り向く

みすず様、申し訳ありませんでした

深く頭を下げる

いいのよ美智

みすずが、美智さんに微笑んだ

とにかく背丈と体重が無いから、鎖と鉄球みたいな大振りの武器にこだわっているんだろうけれどこの場には適していなかったね

マルゴさんは、さらに言葉を続ける

特に今の場合だと、敵が斜面の上に居て、君は斜面の下に居た下から上を攻撃すると鋼球の威力はそれだけ落ちるそれに

マルゴさんはバイトの青年たちを警戒しながら、地面に落ちていた鎖と鉄球を拾いに行く

じゃらじゃらとした鎖と共に鉄の球を取り上げる

そのまま鋼球を手の平に乗せてジックリと観察した

やっぱり思った通りだ本物の鉄の球じゃないんだね

え、本物じゃない

見た目は、重そうな鋼鉄の棘付きの球だけれど

はい、硬化ゴムです

美智さんは、恥ずかしそうに言った

そうだよね本当の鉄の球じゃ、重すぎて君には振り回せないしマトモに当たったら、みんな死んでしまうよね

本物の鉄の球でも練習していますでも、父がまだ実戦での使用を許可して下さらないので

鉄の球でも練習しているんだ

そりゃあ、そうだろうあんな精度の低さじゃ危なくて許可できないよ

マルゴさんは、美智さんを見下ろしてそう言う

確実に一撃で相手を仕留めることが出来ないからあんな風に、死んだふりをされるんだよそれも3人てのはちょっと多すぎる

美智さんは、深々と頭を下げた

ゴムでも鉄でも構わないけれど人体の急所に、完璧に打ち込めるようになるまで訓練を重ねないとね

はいおっしゃる通りだと思います

美智さんは段々、半泣きになってくる

この球が本物でないということも簡単にバレる危険があった君は最初に持っていた黒い棒の先端を、男の頭に当てたよね

そうだ最初に、バシュッと撃ち出した

ミサイル・パンチのことですか

み、ミサイル・パンチ

射出して敵に打ち込む技ですから

確かにミサイルでパンチだったけれど

あれは強化バネで飛ばしているの

本当は、あれナイフみたいな尖った物を撃ち出す武器だよね

そ、それは危ないぞ

はい旧ソビエトのスペツナズ・ナイフを参考に、わたくしの父が製作致しました

うん誰が見ても判るよ

わ、判るもんなんですかマルゴさん

本当なら鋭く尖ったナイフを撃ち出して、一撃で相手を仕留める武器だなのに君が使ったものは、刃が付いていなかっただから、君の使っている武器には、全て完全な殺傷能力は無いんじゃないかって思ったんだ

そうか刃の無い塊だけを撃ち出したり、硬化ゴムの球を振り回したり

相手を気絶させるだけで殺してしまうまでの力の無い武器を使っているんだ

真の工藤流では、ちゃんと殺傷能力のある物を使っておりますミサイル・パンチも父の使う物にはちゃんと刃が付いていますし、刃先に毒も塗ってあります

美智さんは、工藤流の名を貶めないようそう答えた

ただ父がわたくしには、まだ使用を許して下さらないのです

お父さんの気持ちは判る

こんな小さくて可愛い子に人殺しはさせたくないよな

しかし刃に毒は、ヤバイだろ

お父さんと君の関係は、どうでもいいよあたしは、武器の使い方が悪かったって言っているんだ先に、あんな物を見せてしまったらもしかして、次の武器も見た目ほどの殺傷能力は無いんじゃないかって、相手に気付かれる可能性があったそういうことだよ

それはそうかもしれません

美智さんが落ち込む

だからこれでの攻撃は、必ず一撃で相手を失神させるしかなかったんだ当たりが浅くて死んだふりをしていた連中には、見た目ほど危険な武器ではないことはバレていたよね

マルゴさんは手の中で、球を転がす

返して下さいわたくしのビクトリー・ハンマーです

び、ビクトリー・ハンマー

はいこれと、レーザーポインターを組み合わせた戦い方は、面白かったけれどね

マルゴさんは、鉄に見えるゴムの球を美智さんに渡しながら、そう言った

レーザーポインターではありませんクリムゾン・フラッシュです

くりむぞん・ふらっしゅ

思わずオレは呟いてしまった

はい深紅の光線ですから

美智さんは真顔で、オレを見る

えっとそうすると、最後に使っていたスタンガン付きの折りたたみ警棒は

オレがそう尋ねると美智さんは

わたくしのジュピター・サンダーボルトが、何か

ジッとオレの顔を見る

それってみんな工藤流古武術なんだよね

当たり前です

真剣な顔で怒る美智さん

ミサイル・パンチにビクトリー・ハンマーにクリムゾン・フラッシュに、ジュピター・サンダーボルト

さすがは工藤流古武術

本当に古武術なんだろうか

現在の工藤流は、父が現代風にアレンジしたものですから

美智さんは、言った

現時点での伝承者は、父とわたくしだけです

んんんんん

ちょっと待って確か、お母さんとお兄さんとお姉さんも、香月家の護衛をしているって言ってなかった

美智さんは、残念そうに答えた

母たちは、工藤流の素晴らしさを理解してくれないんです

はい母たちは、普通の空手やマーシャルアーツを身に付けています

だ、ダメじゃん

工藤流

だからお祖父様はあたしの護衛という形で、美智を修行に出されたんだわ

みすずが言った

修行

マルゴさんや黒い森の他のみなさまの下で、実戦を体験して立派な警護役に成長するように、勉強の機会を与えて下さったのよ

美智さんは驚いた顔で、みすずを見上げる

なるほど、そうかもしれないね

マルゴさんが、ニヤッと笑った


えー、昨日で感想欄が1000件を越えました

ありがとうございます

ひたすら、感謝するばかりです

まさか、1000件を越すとは想像していませんでした

これからも、完結までがんばって参ります

147.草上での昼食

しかし、どうしてオレたちがここに居るって判ったんでしょう

オレたちは再び、昼食を再開している

克子姉の昼食の残りは、偽右翼たちが乱入して来た時に、メグが素早くバスケットの中にしまってくれたので無事だった

今は、一暴れした後のマルゴさんもオレたちと一緒にサンドイッチを摘んでいる

そんなの決まっているだろうミナホがやつらに情報が伝わるようにリークしたんだよ

マルゴさんは、当然という顔をしている

何でわざわざ敵を呼び込んだんだ

それはさ

マルゴさんがチラッと雪乃を見る

雪乃の前では白坂本家の話はするなということだろう

オレは小さく頷く

この段階で敵がこちらを襲撃したっていう既成事実があればあたしたちに、徹底的に敵と闘う大義名分ができるだろう

さっきミナホ姉さんは、白坂家の弁護士に対して様々なことを話した

だが、それはあくまでも、白坂創介という悪人に対する処罰だ

白坂本家に対する宣戦布告ではない

だが白坂家の雇った偽右翼は、メグを拉致しようと企てた

これは、白坂本家による黒い森への攻撃である

だからオレたちは、白坂本家と全面的に闘う

踏み越えては成らない領分を越えたのは、あくまでも白坂家側である

そういうことにしようというのか

もちろんこのリークには、香月さんも関わっているだろうあの変な偽右翼が敵に雇われて来たのも、香月さんが後ろから手を廻して仲介したのかもしれないね

マルゴさんは、そう分析する

白坂家は、ミナホ姉さんの工作で裏社会の組織とのパイプを完璧に遮られていた

なのに急に白坂家に協力する組織が現れたということは、そういう可能性も充分に考えられる

香月さんは、お互いに自己紹介し合う機会を作ってくれたんだと思うよ

自己紹介

あたしには、工藤さんを工藤さんには、あたしをね時間を掛けて話をするよりも、一回、戦闘能力を見せ合った方がよく判るからねどういう物の考え方で、どういう訓練をしてきているかがね

マルゴさんが、ニッコリと笑って工藤さんを見る

工藤さんは無表情で、メグの入れたお茶を飲んでいた

香月様よりのご命令なら仕方ありませんがわたくしの師匠は、父だけです他の方に教えを乞うつもりはございません

見た目は、小柄で可愛い女の子なんだけどなあ

性格は、とっても頑固で意固地な感じがする

別に、何かを教えるつもりなんてないよ

マルゴさんは、爽やかに言った

でも君もプロなら、他の流派の人間とチームを組む仕事もこなさないといけないよね

そうですよ、美智あなたは、まだ経験不足です自分のやり方に固執するべきではないと思います

みすずが、工藤さんに言う

でもわたくしは、工藤流の人間です

工藤さんは、あくまでも自分の立場にこだわっている

それでは、誰も護れないし、君も死ぬよ

何流だって構わないし君が誰かなんて知ったことじゃないちゃんと、何を優先して行うべきか、判っている人間ならあたしは、受け入れるよ

工藤さんの眼が、ビクッと大きく見開かれる

でも下らないことに意地を張るような、お馬鹿さんならこの場でブチのめして、香月さんに引き取って貰うからね

マルゴさんの気合いに工藤さんが、スッと身体を後ろに反らす

わたくしを排除なさるおつもりですか

静かに手を背後に置いた自分のバッグに伸ばしていく、工藤さん

どんなに戦闘能力が有っても、物事の優先順位の判らない子は足手まといだからね

マルゴさんも腰を浮かせている

マルゴさんの筋力なら、一瞬で工藤さんのところまで移動して攻撃することができるだろう

わたくしを足手まといと言うのですか

自称・古武術伝承者の女子中学生は、カチンときたらしい

サッと、バッグの中に手を忍ばせる

めんどくさい子だな

こんなところでまたミサイル・パンチだのジュピター・サンダーボルトだの出されても困る

オレは工藤さんの手を、上から掴んだ

工藤さんが眼をぱちくりさせて、オレを見る

ななななな、何をするんです

顔を真っ赤にさせる、工藤さん

武器の使用は禁止工藤さんは、もうちょっと落ち着いた方がいいと思うよ

あたしもそう思いまいますわ

みすずが、オレの言葉を肯定してくれる

美智は、護衛としては殺気を出し過ぎですガードする人間が、そんなに目立ってどうするんです

うんオレも、そう思う

基本的に派手好きだよなこの子

しかし当の工藤さんは、みすずの話を聞いていない

オレに掴まれた手を見て、あたふたしている

み、みすず様ぁ

どうしたの、美智

普段は無表情の美少女が慌てている様子を見て

みすずが、不思議そうに尋ねる

ここの方、わたくしの手を触っていますっ

ずっと、握ったままなのは失礼だったか

ああ、ごめんごめん

オレは手を離した

それでもなお工藤さんは、自分の手をジッと眺めている

殺気が感じられませんでした

工藤さんがぽつりと呟く

殺気

オレの言葉に、工藤さんはギロッとオレを睨む

吉田様は、どちらの流派の方でいらっしゃいますか

流派って

居合いですか合気道ですか

真剣な眼で、オレを見る工藤さん

いや、あの武道とかは、何もやっていませんけれど

そんなはずはありませんっ

工藤さんは、叫ぶ

普通の男性が、気配を殺してわたくしに触ることなど絶対にできませんからっ

そんなことを言われても

どんな男性もわたくしに近付いて来る時には、独特の気配がします

工藤さんはオレをジロジロと観察している

どの男性もわたくしに近付く時は、少し緊張した面持ちで複雑な念を抱いていらっしゃいます

まあ工藤さんは、見た目は凄い美少女だし神経質そうに見えるから、男はみんな緊張するだろうな

特に通学の途中の路上などでは、時折、わたくしに邪悪な念を向ける男性すらいらっしゃいます

じゃ、邪悪な念て

それ、痴漢てこと

つい、聞いてしまった

いいえ、痴漢の様な下劣な人間など、工藤流伝承者であるわたくしが近づけるはずがございませんっ

そうかそれこそ念で判るのか

はい通学は、絶対に女性専用車輌にしか乗りませんからっわたくしっ

工藤さん

それ伝承者とか関係ないじゃないですか

邪念というのはアレです

アレ

手紙です

手紙

朝の駅のホームなどで、時折わたくしにあの、これを読んで下さいって、男性が邪悪な念の詰まった手紙を持ってくるのですっ

も、もしかして

そういう男性自身が、すでに強い邪悪なオーラを発していますそして、もちろん手紙の封筒の中からも、邪念がユラユラ蠢いているんですっ

工藤さんは、そう熱く語るが

そういうことが、三ヶ月に一回ぐらいあるんですっ学校の校門の前で待ち伏せされたことも五回ありました

うんモテモテなんだな

あれはみんな工藤流を敵視する、余所の武術の手先なんだと思いますっ邪悪な念をぶつけてくることで、わたくしの精神を疲弊させるつもりなんですっ

ど、どうしよう

工藤さんもしかして、その手紙の中身を読んだことがないんじゃ

オレはとりあえず聞いて見た

当たり前ですあんな恐ろしい邪念の込められた封筒を、どうして開けることができましょうっ

や、やっぱり

それでその手紙は、いつもどう処理しているんですか

オレの質問に工藤さんは、ギンッと眼を光らせる

燃やしますッ

もやす

あのような邪悪な念は、浄化の炎で焼き尽くさねばなりません

じょ、浄化の炎

そのために、わたくしは常にこのバーニング・プラズマを肌身離さず持っているのです

そう言って、工藤さんはポケットから赤い電子ライターを取り出した

そのライターで

はいこのバーニング・プラズマで、それをわたくしに差し渡して来た本人の眼の前で完全に炎で浄化します

読まずに焼くのか

バーニング・プラズマで

みすずあのさ、工藤さんて、もしかして

呆れて工藤さんの話を聞いているオレたちの中で唯一、みすずだけが悠然とお茶を飲んでいる

もう慣れているのだろう

今の話だと工藤さんのことを小さいときから知っているみたいだし

はい、旦那様のお察しの通り美智は、幼稚舎からずっと女子校生活ですずっと、みすずと同じです

みすずの通っている超お嬢様校は、幼稚舎から高校まで揃っていると聞いた

つまりこの子男に対する免疫が完全に無い

正直、みすずは驚いています美智が男の方とこんなに長い時間会話をしているのを見るのは、これが始めてです

とにかくっ男性がわたくしに近付こうとする時は、必ず邪悪な念を発していますわたくしには、それが感じられますですからわたくしは、これまで父と兄以外の男性と接触したことはございませんっ

ある意味箱入りのお嬢様なんだ

鉄球振り回している子なのに

いやそう言えば

この子は、鋼球とか電撃警棒とか道具を使ってしか、男を倒していない

直接、相手を触る様なことは避けているのか

その父と兄でさえここ三年間は、この身に接触させていませんっ

工藤さんはドンと自分の胸を叩く

特に父の殺気は強いですから今でも時折、わたくしに接触を試みて参りますが、どんな状況でも、スッと身を躱すことができるようになりました

それが武術の稽古でなく

父が娘にスキンシップを求めているだけだとしたら

いや、何か可哀想になってきたから、考えないでおこう

それなのにどうして、吉田様は気を感じさせずに、わたくしの手に触ることができたのですか

小柄な美少女中学生がジッとオレの顔を見る

美智は、そんなことも判らないの

みすずが、笑う

判りませんみすず様どうか、わたくしにご教示下さい

工藤さんは、真面目な顔でみすずを見る

みすずはニコッと微笑んで答えた

旦那様は、あなたに対して何の邪念も持っていないからよ

邪念が無い

あたしの旦那様は仲間だと信じた相手に対しては、完全に心を開いて接して下さるの

わたくしを仲間だと認めて下さっている

工藤さんがオレを見る

そうよ美智はもう仲間だと思って下さっているからマルゴさんとケンカにならないように、美智の手を止めて下さったのただ、それだけの思いでね邪念も殺気も無いから、美智も旦那様に手を触れられることを拒絶できなかったのよ

わたくしに邪念も殺気も感じさせない

そうよ、それが美智にとって危険を感じさせるものだったならあなたは無意識のうちに、旦那様の手を避けていたでしょうあなたの心も、旦那様の手を安心なものだと感じたのよだから、旦那様はあなたに触れることができた

みすずは、そう説明してくれた

そうなのでございますか

工藤さんが、驚きの眼でオレに尋ねる

ええっと何て答えればいいんだ

オレは別に、工藤さんと闘う気は無いしみすずのことを護ってくれる、仲間だって思ってるそれでやっぱり、同じく仲間であるマルゴさんとは争って欲しくなかったから純粋に、工藤さんを止めたくてそれで、工藤さんの手を掴んだんだただ、それだけだよ他に、特別な理由なんか無いよ

言い訳するつもりはないのに言い訳しているみたいだ

申し訳ございません、吉田様

工藤さんが手をついてオレに頭を下げる

わたくし吉田様がそれほどまでに、わたくしを信頼して下さっているとは思っておりませんでしたっ

はぁ誰か、助けてくれ

この子なかなか、メンドクサイ

美智まだまだ、あなたは若いわ色々な人に出会って、学ばなければならないことが多いのよ

みすずが工藤さんに告げる

それはあたしもそうよこの数日の間に旦那様を始め、あたしは沢山の方々に出会ったわそしてあたしは、今まで知らなかった様々なことを教えていただいているの毎日、毎日ね

みすずが工藤さんにニッと微笑み掛ける

あたしはあたしの旦那様のことを愛しているし、尊敬しているわ人間として、とっても立派な人だと思っていますあたしの誇りであり、宝物なの

それと同じであたしは、恵美さんのことも尊敬しています大好きなのこの方は、あたしよりも強い心を持っているあたしよりも、素晴らしい女性よ

そんなことはありません

ずっと後ろに控えていたメグがみすずに言う

あたしの方こそみすずさんを尊敬していますみすずさんは、いつも明るくて朗らかで周りのみんなを優しい気持ちにして下さっていますあたしもみすずさんのことが好きです

前にあたしにずっと仲良くしていきましょうねって言って下さいましたあたしはとても嬉しくてみすずさんに感謝しています

あたしだって恵美さんの強さをいつも羨ましいと思っていますあたしも、恵美さんみたいに家を捨てて、自分の身一つで旦那様に飛び込んでいきたいって

でもあたしには、家を捨てるまでの勇気は無いですからだからあなたの勇気が本当に羨ましいんです人として女として尊敬しています

恵美さんだけでは無いのマルゴさんの優れた身体能力と判断力も素晴らしいと思っているし克子様の芯の強い優しさや渚様の包容力寧さんの明るさ弓槻様の鋼の様な精神力どなたもみんな素晴らしいと思っていますあたしよりも、何十倍も魅力的で、知的で、行動力と判断力に優れていて

みすずは正式には黒い森のメンバーではない

オレを通じて何となく関わっているだけだ

みすずには黒い森の年上の女性たちがそう見えていたんだ

あたし自分よりも優れている女性たちと、今の時期にたくさん出会うことができて幸せだと思っていますそして、自分が劣っているということについてひがまず、落ち込まず真っ直ぐに受けとめて、自分を磨いていこうと思っています何年先になるかは判らないですけれどあたしも、みなさんと肩を並べられる様な、素敵な女になりたいから

みすずがオレを見る

あたしもずっと、あなたの隣に居たいから

みすずさんあたしも同じ気持ちですあたしも、今は他の女性たちに何一つ敵わないけれどがんばって、いつかはみなさんと同じくらい強い人間になりたいそうじゃないと、ヨシくんと一緒には生きられないから

な、何言ってるんだよみすずだってメグだってとっくにオレよりも立派な人間になっているじゃないか魅力的だし強いし優しいしオレこそ、みんなに愛想を尽かされない様に、がんばんなきゃって思っているのに

オレが一番ダメ人間で、馬鹿で、劣っているのに

お情けで、みんなに助けて貰っているだけなのに

大好き

みすずがオレに言った

そうやって、がんばっている旦那様が一番好き

あたしも好きよヨシくん

メグも笑って、そう言ってくれた

オレも好きだよみすずメグ

オレたちは三人で、お互いを見つめ合う

そしてフフッと笑い合った

ねえ美智

みすずが工藤さんに、振り向く

あなたは工藤流の古武術伝承者であることに誇りを持っているんでしょうけれど

工藤さんはジッとみすずの眼を見て話を聞いている

それは悪いことじゃないけれどでもね、自分が今、身に付けている能力を頼るんじゃなくこれから身に付けなくてはならないことを探すべきだと思うの

これから、身に付けなくてはならないこと

あたしたちはまだ若いんですから

みすずは優しく、微笑み掛ける

今の自分には無い力を持っている人に対して尊敬の気持ちを持たないといけないし尊敬できる人たちからは、たくさん学ばないといけないわ

みすずの言葉が工藤さんに染み込んでいく

学ぶですか

そうよ人は進化する生き物だから昨日できなかったことが、今日にはできるようになる明日はもっと上手くなるそう思って、自分で自分を成長させていかなければね

みすずはそう言った

ちょっと、いいかな

マルゴさんが二人の会話に割り込む

みすずは、笑って受け入れる

工藤さんは自分は小柄で、力も体重も無いからだから、今みたいな攻撃方法を選択しているんだろう

マルゴさんは工藤さんに判りやすいように、戦闘能力や戦術を例に話をしてくれようとしているらしい

で工藤さんは、今、幾つだっけ

今年、十五歳です

もう、背は全然伸びていないの

いえ去年と今年では、五センチは伸びています

今後は、伸びるつもりはないの

工藤さんは、またカチンときたらしい

だって今の君は、もう身長が伸びないつもりで、今の技を練習しているようにしか見えないから

鎖と鋼球もミサイル・パンチも電撃警棒も

小柄な体型での不利を消すために、やっていることとしか思えない

それは今のわたくしには、これしか無いから

工藤さんは苦々しい顔で反論する

ふーん、じゃあ、背が伸びたり体重が増えたりする度に一からまた、その体型に合った戦術を探していくんだ

口籠もる工藤さん

そうだよね一々、そんなことをしていたら、どれだけ時間が合っても追いつかないよ何一つマトモに通用する技は身につかないままになる

そんなことは

今日みたいな雑魚相手ならいいけれど本物の敵には、こんな未完成な技は通用しないよそれぐらいは判るでしょ

工藤さんはうつむく

だからあたしたちはみんな、何年も掛けて自分の技を磨いていくんだよねあたしだって、そうだよあたしは、大柄だからね小回りは利かないそして、あたしの仕事のメインは、ミナホと寧のガードだからね身体を張って、あの人たちを護るためには、肉弾戦に磨きを掛けるしかないそう思って毎日、訓練している

工藤さんは何年か経った後自分が向かうべき理想の姿をイメージするべきだ

未来の理想ですか

そうだよ今の中学生の段階から、将来の理想をイメージして、そうなるためには何をするべきか考えるんだどんな訓練をするかどんな経験を重ねておくか

工藤さんがハッと息を吐く

そんなことわたくしは、これまで一度も考えたことがありませんでしたわたくしの父は、いつも今できることをやれ、いつでも現在の状態を最高に保っておけという考えでしたから

マルゴさんは、クククと笑う

工藤さんのお父さんが言っていることとあたしの話実は、そんなに違いが無いんだよ

驚く工藤さん

工藤さんのお父さんの言葉の受け止め方が違うんだよ

突然みすずが、叫ぶ

そうかだからなのねっ

だからお祖父様は工藤さんの下では、もう美智の理解は限界に来ていたからだから、美智を外に修行に出したんだわ

外に修行

世の中には、色んな人たちが居てたくさんの視点があるのよあたしが旦那様に出会って、自分の世界がぐーんと拡がったように美智も、たくさんの人たちに出会っていくべきなのよ

みすずがにっこり笑って、工藤さんに言う

まずは自分よりも優れたものを持っている人たちに尊敬の念を抱きなさいそして、そういう人たちの物の見方や考え方を学びなさい今のマルゴさんのご意見を伺っただけでも、美智の世界観は変わったでしょう

もっともっと変わっていきなさいあたしも変わるわ

旦那様と愛し合うようになって毎日がドキドキしているの生まれて初めてすることは、どんなことだってドキドキするわドキドキすることを体験するとそれは、自分の経験になる二度目からは、もうドキドキしなくても、ゆったりした気持ちでできるようになるでもね

みすずが、笑った

ドキドキすることは、なくならないの一つのドキドキを経験したらその先に、また新しいドキドキすることがあることに気付くのあたし、今、とっても幸せよ旦那様と一緒に居るとずっとずっと、新しいドキドキがやって来るからきっと、あたし一生、このままドキドキし続けるのよ

だから美智も、あたしたちと一緒にドキドキしながら学んでいきましょうね

工藤さんは

はい判りましたみすず様

そう答えてくれた

何なのあんたたち本当に馬鹿なんじゃないの

オレたちの一番前でずっと、うなだれていた雪乃が言った

あたしもうこんなのウンザリよあたしを解放してよこんな、馬鹿みたいな目に遭うのは、もうたくさんなのあたしもう、ガマンができないわよっ

美智(ミチ)ちゃんを受け入れるのに、1話使ってしまいました

雪乃イジメと遠藤の試合の結末は、次話で

何故か老父が突然、三越の本店に行きたいと言うので連れて行きました

せっかく日曜なのに突然どうした

ちょっとコーヒーでも飲んでいこうと言うので、デパート内の喫茶室に入ったら

いや久しぶりに飲みましたよ1杯1000円のコーヒー

こんな高いコーヒーは、新宿にあった某談話室以来です

父と二人で2000円

さすがに美味かったけれどおまけのミニカーの付いている缶コーヒーの方が好きです

えーん何やってるんだろう

148.雪乃は雪乃である

雪乃がぶち切れている

あたし、こんなの耐えられないわよあたしを解放してよ怖いのも、痛いのも、もう嫌なのよッッ

また涙を零しながら、雪乃が喚く

どうして、雪乃はすぐに泣くのだろう

泣いて自分の中のマイナスの感情だけを外に垂れ流す

垂れ流すだけで何の解決にもならない

いや雪乃は、自分からは絶対に何かを解決しようと動き出したりはしない

いつも他人に**してよと乞うばかりで

何もしないまま状況に身を任せている

いつまで経っても、自分の力で立ち上がろうとはしない女

それなのに、他人に文句だけを言い続ける

それが白坂雪乃という女だ

別にいいけど君、自分一人だけで何とか出来るんだね

マルゴさんが、ケロリと言った

それ、どういう意味よ

雪乃がギッと、マルゴさんを睨む

さっき襲って来た、偽物の右翼とかもしかして、あれとかは自分には全然関係ないことだと思っているわけ

マルゴさんは、雪乃を鼻で笑う

当たり前でしょあたしは、あんな人たちに襲われる様なことは何もしていないわよっみんな、あなたたちのせいなんでしょ

泣いてた少女が、もう怒り顔に変わる

結局泣くのも怒るのも、雪乃にとっては感情の発散でしか無い

躾のなっていない子供の様な無遠慮な感情の垂れ流しは周りの人間にとっては、ただただ迷惑だ

君のお父さんは、今、ある暴力団とトラブルを起こしているんだよあれ、一昨日、話さなかったけ

マルゴさんが、探るように雪乃の眼を見る

白坂創介は、その暴力団にかなりの借金があるんだけどね

フフツと笑うマルゴさん

マルゴさんは雪乃の操縦法をオレたちに伝授するつもりらしい

雪乃に穏やかに話しながらスッと、オレやみすずやメグの眼を見る

オレたちは雪乃に気付かれないように、小さく頷く

そ、それが何よ

雪乃は脅しに弱い

怒りの炎が、あっという間に沈下する

雪乃さんはまだ十六歳だよねそれなら五年は稼げるから、あの人たちもきっと悦んでくれると思うよ

マルゴさんがブラフのカードを切り出す

五年

雪乃は引っ掛かった

今の君なら、裏の売春婦で五年間は稼ぎが見込めるってことっていうか、五年しかもたないってことなんだけどね

マルゴさんは、ニヤッと微笑む

五年経ったら肌はボロボロ、髪の毛は白髪だらけで、おっぱいは無残に垂れ下がるだろうねヴァギナも肛門もユルユルになっているんじゃないかな何しろ、五年間毎日、三十人くらいは、客を取らされるわけだし

あ、でも大丈夫だよあの連中は、危険な薬を使うことに躊躇がないから五年後の雪乃さんの脳みそは、薬がビンビンに効いて、いつもハッピーな気持ちのままでいられるだろうからその代わり、自分の名前も思い出せなくなっていると思うけどせめて、一桁の足し算ぐらいができるぐらいの知能は残っているといいね

ゾッとして、身体を震わせる、雪乃

最初の三年は楽だと思うよ現役高校生っていうだけで、幾らでも客は寄って来るから精神的につらいだけで済むだろうねでも十八歳を越えた辺りからは、肉体的にも厳しくなるよ変態の客のリクエストに応えていかないと、今まで通りには稼げなくなるからねこれが、二十歳を過ぎたら君を管理している暴力団の連中ももうそろそろ壊れてしまっても仕方ないって考え出すだろうから無茶な肉体破壊も求められることになるだろうねまあ、最低限、人工肛門になるのは覚悟しておいてね肛門の筋肉が断裂しちゃうのは仕方ないことだから

それって死んだ方がマシってやつですか

君のお父さんがトラブルを起こしている相手ってのは、そういうことを当たり前にやるような連中だよ

マルゴさんは笑う

白坂創介本人には、もう内臓を売るぐらいしか金を作る方法が無いだろあんなオジサン、もう強制労働させたって大した仕事はできないだろうし君のお母さんだってマニアにしか売れないよねとなれば雪乃さんが、その身体でお父さんの借金の返済を求められるのは当然だよね暴力団の人々は、そう考えるよ君の身体が一番稼げそうだからね

マルゴさんは上手く、話をすり替えている

確かに、雪乃の父はそういう相手と問題を起こしているんだろうけれど

さっき襲って来た偽右翼は、白坂家に雇われた連中だ

つまり白坂創介がトラブルを起こしている暴力団とは、無関係だ

それなのに偽右翼に襲撃された恐怖をも利用して、マルゴさんは雪乃を追い込んで行く

雪乃さん一人でその辺を歩いていたらあいつらは、力ずくで拉致するんだろうねまずは味見で暴力団全員に輪姦されて明日には、売春組織に売り飛ばされるだろう

一人でがんばってね言っておくけれど、君のお父さんはあたしたちに拘束されているままだよ助けては貰えないからねそれとも、白坂の本家に泣きついてみるかいお父さんが暴力団と問題を起こして、売り飛ばされそうだから助けて欲しいって、本家の人に言ってみたらいいんじゃないかな

雪乃は、白坂創介の件ですでに白坂本家が動き出していることを知らない

雪乃が白坂家の当主・白坂守次に救援を要請すれば白坂家はすぐに救出に乗り出すだろう

白坂守次は、雪乃のことがお気に入りらしいし

しかし、雪乃はプライドが高い

白坂本家に父の問題を自分の口で報告するなんてことは、口が裂けてもできない

ましてや自分がレイプされていることなんて

君のことなんて、あたしたちはどうでも別に構わないよどうぞ、自分の身は自分で守ってね

マルゴさんは、笑いながらそう言い捨てた

あたしたちと一緒に行動する限りは仕方ないから、雪乃さんのことも一応はガードするけれど実際の話は、あたしは君みたいな女の子は大嫌いだから、ここで消えてくれた方が助かるよ

雪乃は震えている

まあ今、お別れすれば、二度と君には会えなくなるだろうし今日中にやつらに拉致されて明日には、瀬戸内海のどこかの島に監禁されると思うよそういう売春島があるんだよそこで、五年ほど稼いできてねお父さんの借金は、それでなくなるだろうしただ五年後の君の姿は、家族ですら君だとは判らなくなっているだろうけれど

論理的に

具体的に

相手がイメージしやすい言葉を使って

それもなるべくドギツイ感じの悲惨なイメージを、雪乃に叩き込んでいく

雪乃にはそんなことがあるはずないと必死に想像力を働かしたり、相手の言葉の論理の矛盾に反論するような思考はできない

雪乃はちょっと、頭の回転の鈍い子だから

いやそれは、オレもそうなんだけど

頭の悪さではオレと雪乃は同レベルだ

そのことは、よく判っている

ただ雪乃には、自分の力で運命を克服しようという生命力が、根本的に欠けている

精神的に弱くて、誰かの庇護下でしか生きられない子なのに自我とプライドだけが肥大してしまっている、アンバランスな少女なんだ

そそんなの、全部嘘よあ、あたしは、信じないわ

ほら信じないと言いながら

もう、信じている

マルゴさんの策に、完全にハマッている

別に信じなくても構わないよそれで、君が暴力団に拉致されたって、あたしは別に何とも思わないし

マルゴさんは、そんな雪乃を嘲笑する

忘れたのあたしたちは、みんな白坂創介に恨みのある人間なんだよ本当なら、君のことなんか助けたくないんだあたしたちは、あくまでも吉田くんの気持ちを尊重して、君に対する復讐を弱めているだけだからね

雪乃が反発する

弱めているですってあんな酷いことをして

ここぞとばかりに殺気の籠もった眼を、雪乃に向ける

殺されなかっただけ、マシだと思うんだね

雪乃はその殺気を正面から感じて、ビビる

ひぃっと声を上げて怯えた

あたしたちは、ずっとそういう感覚で、君と接している吉田くんが居なかったらあたしたちだって、とっくに君を売り飛ばしているよみんな知っているよね

マルゴさんが話をメグとみすずに振る

ええ御名穂さん、言っていたわ雪乃を外国の売春組織に売り飛ばすつもりだったって

はいみすずも聞きました東南アジアのスラム街の売春窟へ送り込む計画だったとか

でもヨシくんが雪乃のことを見捨てない限りはそうしないって言っていたわ

そうです雪乃さんの未来は、旦那様次第だそうです

二人の言葉に雪乃は、震え出す

そうだよあの計画は、まだペンディングの状態で中止になっていないからね

鋭い眼で雪乃を追い込む、マルゴさん

あ、あたしにどうしろって言うんですか

また涙目に戻った雪乃がマルゴさんに尋ねる

そんなの知らないよその辺をうろうろ歩いて、さっさと暴力団に捕まってしまえばいいんじゃない

そんなの嫌です耐えられない

雪乃はまた泣く

それが嫌ならとりあえずは、吉田くんにくっついているんだね

その視線誘導に乗せられて雪乃の眼も、オレに向かう

まあ、吉田くんが君を見捨てた時が、君の命運の尽きる時だと思うよ吉田くんが雪乃さんは必要無いって判断したらあたしたちは即座に君を処分するから

マルゴさんは、ハッキリとそう言った

雪乃が怯えた眼で、オレを見ている

こんな子もういらないじゃないですか旦那様

みすずがオレに言う

そうね雪乃なんて、邪魔なだけだものね

メグまで

マルゴさんの追い込みに協力する

何か良く判らないですけれど取りあえず、わたくしはこの人を警護する命令は受けていません

工藤さんまでが、そんなことを言い出す

工藤さんは、この子が一人で誰かに襲われたていたらどうする助けてあげるかい

マルゴさんが、工藤さんに尋ねる

どうして仲間でない人間を助けなくてはならないんですか

工藤さんは、真顔で答えた

わたくしは、正義のヒーローではございません主より命を受け、任務を果たすことのが仕事です余計なトラブルに手を出すことは、主に迷惑を掛けることになるから絶対にするなと、父より強く厳命されています

うん考え方は武士なんだよなこの人

一応聞いておくけれど工藤さんの主って、誰になるのやっぱり、香月閣下

オレはちょっと心配になったので、聞いてみた

もしこれでオレが香月閣下と敵対するようなことになってしまった場合

工藤さんが敵になることも考えなくてはいけなくなる

いいえ父の主は、香月様ですがわたくしは父にみすず様を主だと思って行動するように厳命されております

お祖父様はこの機会に、みすずのこともお試しになっているんですだから工藤さんにお願いして、美智を完全にあたしの配下にして下さったんだと思います

もし仮にだよみすずと香月閣下が対立したとしたら工藤さんは、どっちの命令を聞くの

工藤さんは、即答した

みすず様です例え父や母、兄と闘うことになったとしても、みすず様をお守り致しますわたくしは、そのように教育されて参りましたから

香月閣下は、最悪の事態まで想定している

そして、その上でなお

正々堂々と、オレたちと対決してくれようとしている

自分の持つ強権で事態を引っ繰り返すことはしないということをオレたちに示すために

工藤さんを、みすずの下に付けてくれたんだ

美智は、お祖父様のスパイではありませんしお祖父様に命令されて、あたしたちを裏切るようなことは絶対にしませんそうよね美智

みすずが、小柄な少女に問う

はいお約束致します

工藤さんは、オレたち全員にそう言った

それと吉田様

工藤さんが言った

わたくしのことはどうか親しみを込めて工藤ちゃんとお呼び下さい

頬を赤く染めてそう言う

く、工藤ちゃん

はい父は、本当に親しい仲間にだけ工藤ちゃんと呼ばれています吉田様は、わたくしを仲間として信頼して下さいましたですから、吉田様にはわたくしのことを工藤ちゃんと呼んでいただきたいのです

それならオレのことも、吉田ちゃんでいいよ

そんな年上の殿方をちゃん付けでは呼べません

と、殿方って

この武士娘は

吉田様は吉田様です

工藤ちゃんの中では、色々とこだわりがあるらしい

オレには、今ひとつ理解できないけれど

ねえあたしも君のこと工藤ちゃんて呼んでいいかな

マルゴさんが、笑って工藤ちゃんに言った

あたしたち、もう仲間だろう

マルゴさんは自分が闘いの先輩とか教師役という立場になると、工藤ちゃんが反発すると思ったのだろう

彼女との関係を改善するために笑って、そう提案した

はいどうぞ、その様にお呼び下さいわたくしも

工藤ちゃんは、口籠もりながら言った

マルゴ様のことを姉上と呼んでもよろしいでしょうか

姉上

工藤流では、入門が一日でも早かった先輩には、必ず兄さん、姉さんと敬称で呼ぶ定めがございます

工藤流って工藤ちゃんとお父さんしか居ないんじゃなかったっけ

わたくしも日頃の鍛錬の場では、父のことを兄上と呼んでおります

それってもしかして、工藤ちゃんのお父さんの趣味では

というか芸人か落語家かなのか

父は、以前からわたくしに自分のことをお兄ちゃんと呼ばせようとしていますがわたくしは、もう子供ではないゆえ、現在は兄上に統一しております

やっぱり父の趣味なんだ

うんこれだけの小さくて可愛い美少女だもんな

父親なのにお兄ちゃんて呼ばせたいんだ

いいよあたしは、工藤ちゃんのお姉さんになるよ

マルゴさんは、笑ってそう答えた

ぺこりと頭を下げる、工藤ちゃん

うんこの二人は、これで上手くいくだろう

そんな確信がある

ところで

雪乃は、どうした

雪乃は自分から、人々の注目が工藤ちゃんに移ったことに、苛立っていた

何なの、この子という顔で、工藤ちゃんを見ている

ところで雪乃のことなんだけど

仕方ないからオレが率先して、雪乃を話題の中心に戻してやる

さっきも申し上げましたがもう、要らないんじゃないですか旦那様にこの方は

みすずがさらりとそう言った

旦那様には、みすずや恵美さんや他の女性もいます精神的にも、肉体的にもあたしたちの方が、雪乃さんよりも旦那様にご満足いただけるように尽くせると思います

うんあたしたち、ヨシくんが望むことなら何でもするわどんな恥ずかしいことでも、ヨシくんに悦んでもらうためならできると思う

メグもそう言ってくれる

はい、みすずたちが旦那様のことをいつでも気持ち良くご奉仕致しますですから雪乃さんのことは、そろそろ見捨てて下さいませんか

みすずが雪乃を見ながら、そう言った

みすずに恵美さん克子様、渚様他にも、旦那様に心と身体を捧げている女性が居ます

みすずはマナのことを口に出さないように気を付けている

雪乃は自分の実の妹が、オレの奴隷になってしまったことをまだ知らない

あたしたちだけでは、ご不満ですか

みすずが、オレの眼をジッと見る

心の半分では雪乃を追い込むための発言なんだろう

しかし、もう半分はみすずの本心なんだろうと思った

みすずは現在における、オレの雪乃への気持ちを知りたいんだろう

オレは雪乃を見る

みすずも恵美も、雪乃より優しいし、頭がいい顔だって、雪乃よりもずっと綺麗だ

オレは思ったことを、そのまま口にした

みすずの身体はどうですかみすずとのセックスには、ご満足いただいていますか

みすずは肉体の相性にこだわる

うんみすずとセックスするのは、とっても気持ちが良いよ満足しているメグもそうだよメグの身体を抱き締めるのは大好きなんだ

メグがオレに寄り添ってくる

あたしもそうよヨシくん

オレの手に、そっと自分の手を重ねてくる

メグはオレの手を握りしめるのが、本当に好きなんだな

はっきりお示し下さいみすずや恵美さんとのセックスと、雪乃さんとのセックス旦那様は、どちらがお好きですか

みすずや恵美の方がいいちゃんとお互いの気持ちと心が繋がって雪乃とは、そういう関係にはなれないから雪乃よりも、みすずや恵美とする方が何十倍も気持ちいいよ

正直にオレは、答えた

雪乃がショックを受けている

あたしたちだけではありません旦那様には、他の女性もいらっしゃいます素晴らしいプロポーションの肉体美なら、克子様がいらっしゃいますし包容力なら渚様には敵いません美貌なら、寧さんが誰よりも勝っていらっしゃいます

付け加えるなら小悪魔的な愛すべき妹で奴隷のマナもいる

結局、雪乃さんなんて、何の取り柄も無い子じゃありませんか

雪乃はまた、眼に涙を溜めている

泣いてもダメですよ雪乃さん、何か一つでもあたしたちより勝っていることがお有りなんですか

みすずが雪乃を責める

みすずは、オレから雪乃を遠ざけたいと考えている

だから言葉が、思わずキツクなっている

普段の穏やかで優しいみすずの様子からは、想像できないくらいに

雪乃が全てのプライドを振り絞って、みすずに反論しようとする

まさか、家柄のことについて話そうとはしていませんよね

みすずが、先に釘を挿す

みすずは、香月の家の人間ですよ判っていますよね

雪乃の眼から反抗の炎が消える

雪乃のプライドの根幹は雪乃自身が自分で得た力では無い

白坂の家に生まれたただ、それだけのことだ

それだけのことなのに他人を低く、見下していた

だからこそもっと強い名家の存在に、圧倒される

白坂家と香月家では比較にならない

旧華族の伝統を引き継ぐ日本有数の名家である香月に対して

白坂の家は、ただの成り上がりでしかない

そのことを雪乃自身が、一番良く知っている

もう一度、聞きます雪乃さんには、あたしたちに勝っていることが何か一つでもございますか

みすずが強く詰問する

無いわよあたしには、何も

雪乃は本心では、昔からメグの美しさと能力にコンプレックスを抱いていた

みすずには、家柄も通用しない

ここには、身体能力で雪乃を屈服させることのできるマルゴさんもいる

これに女神の様に美しい寧さんが加わったら

雪乃の心は、完全に折れるだろう

雪乃さんも認めて下さいました旦那様これでもまだ、こんな何の魅力も無い女の子に拘られますか

別に可哀想だから、助けてやりたいというのでも、みすずは構いませんでも、それならそうと、はっきり言って下さい雪乃さんには魅力を感じていない好きではないということを、あたしたちにお示し下さい

それはそれで、みすずのプライドが言わせた言葉なんだと思う

あるいは、みすずの中のコンプレックスが

オレに雪乃への思いを否定させようと働きかける

そうねヨシくんが、雪乃のことを可哀想って思っているのなら助けてあげるのにも協力するわでも、それだけの感情なのよねヨシくんの中には、もう雪乃にそれ以外の気持ちは残っていないわよね

メグも真剣な眼で、オレを見る

雪乃は、泣き出している

自分という人間を完全否定されて

雪乃が泣いている

別に雪乃のことをただ可哀想だと思っているわけじゃないんだ

今の雪乃には、雪乃にしか無い魅力があると思う

雪乃はハッとオレを見る

うまく口では言い表せないんだけど雪乃にもオレは、魅力があるって感じるんだ

また、金属バットの打撃音が響く

そうだ野球部の練習試合は続いているんだっけ

全然、気にしていなかったけれど

さてお昼ご飯も済んだしあたしは寧のところに戻るよ

マルゴさんが、スッと立ち上がった

さっき、飛び出して来た穴にフタをする

ここからは戻れないんだ一度出たら、二度と通れなくなるように設計されているからね

まったくこの学校の地下は、どうなっているんだか

ああそのバスケットは、克子さんに返しておくよ

マルゴさんは、空になったバスケットを持って斜面を上がって行く

きっとまた、教職員用の駐車場から監視室に戻るんだろう

斜面の途中で立ち止まる

あミナホが来たみたいだね

見ると斜面の上の車道を、今まで見たことの無い黄色いミニバンが走って来る

運転席に居るのは確かに、ミナホ姉さんだ

ミナホ姉さんはオレたちの真上の位置に、車を停める

そして、車から出て遠くをジッと見ている

何を見ているんだ

ミナホ姉さんの視線の先に居るのはゲロッパ校長

ゲロッパ校長が、ミナホ姉さんを見てうんと頷く

そして今度はゲロッパ校長が、野球部の監督に叫ぶ

監督そろそろ真面目にやってもらわんと困るぞ

今5対3ね相変わらず、負けているままみたいね

メグが、オレに教えてくれた

そうだ練習試合は、すでに四回の裏に入っていた

ワンアウト、ランナー二塁の状態で

次のバッターは

御名穂さんこのタイミングに合わせて、来たんだわ

メグの意見にオレも賛同する

ミナホ姉さんは、そういうタイミングを絶対に外さない

ちっくしょう絶対、オレが決めてやっからなっ

遠藤がブンブン素振りしてから、バッターボックスに向かおうとしている

あれだけミスを連発したくせに

まだ、自分がこの試合の中心人物だと思っているらしい

まったくおめでたいと言うか何というか

あの人が、雪乃の彼です

まあまた随分、がさつそうな人ですね

みすずが、雪乃に言う

遠藤くんみたいな人って、セックスも下手そうですね

みすずもそう思います自分勝手で、女の子を気持ち良くするとか全然考えないタイプだと思います

二人の言葉を雪乃は、ジッと聞いている

グラウンドの中の遠藤を見つめたまま

ねえ、雪乃さん

みすずが雪乃に囁く

あたしと恵美さん今日は、これから旦那様に抱いて貰うんですよ

雪乃は振り向かない

これからの午後を三人でセックスして楽しむんです

みすずが妖しく微笑む

三人で裸になって思い切り、旦那様に愛していただきますお腹の中に旦那様の温かいものをたっぷり出していただくんです

雪乃の喉が鳴る

雪乃さんは、どうしますか

ジッと固まったまま、動かない

おいっ、それ、どういうことだよっ

グラウンドの中で遠藤が喚いている

見ると監督がベンチから立ち上がり、主審のところへ歩いて行く

オレに代打って、ふざけんなよッッ

えっと美智(みち)は、中2病ではありません

実は、あの変な名前の数々は、全て美智の父の工藤優作氏が付けています

隠れオタクなのは、父の方であって美智は、ネーミングの由来を一切知りません

美智が元ネタの全てを知った時は父の権威は失墜することになるでしょう

というわけで美智の新・必殺技を募集します

中2病的なネーミングというより、昔のマンガや特撮の地味な技の名前をそのまま生かした技の方が助かります

オーロラ・サンダー・アタックとかスカイラブ・ハリケーンとかツイン・ビームとかロングホーン・トレインとか無想転生とか岩山両斬波とか御成敗式目とかエリーゼの憂鬱みたいな

できれば技の名前と、実際の技の内容を考えてみて下さい

技の内容は、なるべく名前に対してしょぼい方が助かります

それでいて実際に効く技だと、もっと助かります

よろしくお願いします

149.絶叫と欲情

代打、伴

監督は、非情な決断を主審に告げる

おうようやく、わしの出番かのおっ

一塁側のベンチから、巨漢の三年生がバットを持って、のっそりと現れる

遠藤は監督に抗議する

おい、ちょっと待てよこんな場面で交代なんて、ありえねーだろっ

いやここいらで交代しないと

何のために練習試合をやっているのか、判らなくなる

元々入学したての一年生の遠藤が、特別扱いで試合に出ていることがおかしいんだ

さっきから、遠藤はミスばかりしているし

バッティングの方も一度も塁に出ていないどころか、バットに球が擦ってさえいない

もう試合も中盤だしチームのチャンスの場面に、代打を出されるのは当然だ

こんなのオレは、認めねぇからな

遠藤は、訳の判らないことを言い張る

とっとと、どかんかぁ、このスカタンがぁっ

代打に出て来た伴という先輩が、バットで遠藤の尻をバシッと叩く

痛ぇ何しやがるんだよっ

遠藤の怒りは、監督から伴先輩へ向く

お前が分からず屋だから、制裁するんじゃいっ

伴先輩は、遠藤にニヤリと笑う

オレを誰だと思っているんだ、このおっ

伴先輩に殴りかかる、遠藤

伴先輩は、バットを捨て遠藤の腕をひょいと掴み

そのまま背負い投げで、地面に思い切り叩き付けるッ

グヘェッ

わはははわしは元々、こっちの出身じゃけんのおっ

どうも、伴先輩は柔道が得意らしい

倒れている遠藤を無視して、バットを拾いバッターボックスへ向かう

すでに監督さんが、交代のコールをしたんじゃ貴様は、そのまま引っ込んでおればいいんじゃいッ

バットを構える伴先輩

お待たせしましたのぉ

主審がプレイを宣言する

相手のピッチャーがセットポジションで構える

ランナーは二塁にいる

クイックモーションで、ボールを投げる

伴先輩が真芯でボールを捉えるッ

どんなもんじゃいっ

ボールはそのまま、センターのフェンスを楽々と越えていった

ホームランだ

ぐっわっははははこれが、わしの実力よッ

伴先輩が、大笑いしながらドスドスと巨体を揺らしダイヤモンドを一周していく

ちゃんと仕事してくれたみたいね伴くん

いつのまにかミナホ姉さんが、オレたちの方へ下りてきた

あの先輩ってホントにうちの学校の生徒ですか

メグがミナホ姉さんに尋ねる

今日だけね

今日付で入学して、明日にはもういないわ

それって、もしかして

本当はね、高校生じゃないの四国の独立リーグに所属しているプロ選手よみんなには内緒にしておいてね

ミナホ姉さんは、クククと笑った

練習試合なんだから、構わないでしょ遠藤くんの鼻っ柱を叩き折るのに、丁度良い人を探すのが大変だったんだから

この人は復讐に関しては、金と手間を惜しまない

遠藤くんには、前に校長室で山ほど暴言を吐かれたからうふふふ、絶対に許してあげないわ

ミナホ姉さんは、嬉しそうだった

グラウンドでは伴先輩が、ホームベースを踏む

野球部員が全員で、伴先輩を出迎えた

遠藤はまだ土の上に転がっている

ちっくしょう、何なんだよ、何なんだよ、何なんだよこれ

大声で喚く遠藤

遠藤くんは子供の頃から、野球だけには自信があったみたいね

ミナホ姉さんが言う

当然遠藤の調査も詳細にしているんだろう

でも自分よりも上手い人たちがいるチームに入って、より上達しようって気は無かったみたい遠藤くんが一番で、お山の大将を気取れる方が良かったのねだからあの子は、強豪のチームには一度も入ったことがないの

お父さんや叔父さんのコネを使ってねリトルリーグ時代から、そんな感じよ自分よりも才能が有りそうで、チームの柱になりそうな選手はみんな遠藤くんが追い出してしまうわけそんなことをしておいて自チームが試合で負ければ、他の子のせいにするのそれなら、自分のプライドに傷が付かないでしょ

何ていう、小さい人間なんだ

中学もそう実績のある野球の名門校には行かないのそういうところじゃ、自分が目立たないし誰かに能力で負けるのが、怖いからだからわざわざ、野球の強くない学校へ行くそして遠藤くんのワンマンチームになるように、野球部員を買収したりするわけもちろん、うちの高校を選んだのも同じ理由だし監督にも、コーチにも先輩たちにも、もうかなりのお金と物をバラ巻いているみたいよ

そうまでして野球でイバッていたかったんだ

今回だって監督に指示して、わざわざ野球の弱い学校に練習試合を申し込ませたのよこの試合で活躍して高校三年間の野球部での地位を固めるつもりだったんでしょうけれど

マルゴさんに負傷させられ

チームのチャンスの場面での打席は伴先輩に奪われた

絶妙のタイミングで、遠藤に代打を送るのはミナホ姉さんが事前にゲロッパ校長と監督に指示していたのだろう

そして伴先輩は、きっちりとホームランを打った

現在のヒーローは、伴先輩だ

遠藤の目論見はことごとく外れた

さてこういう屈辱的な状況を受けて、どう対応するか男の価値って、こういう時に決まると思わない雪乃さん

ミナホ姉さんは、そう雪乃に言うが

ジッとグラウンドの上に転がっている、遠藤を見ている

何だよっちくしょうこんなのやってられるかよっ

遠藤はのっそりと立ち上がる

代打を出されて交代させられた遠藤はもう、試合には出られない

他の一年生部員と一緒にベンチ裏で試合の応援をするのが筋のはずだ

そんなことは、遠藤のプライドが許さない

オレ、帰るわ

帰る

どういう判断だ

監督、オレ、今、その先輩に地面に投げられて、腰を痛めたみたいなんで帰りますあんたのことは、親父に報告しますから覚悟しておいて下さいね

遠藤は、勝手なことを言った上に観衆の前で、野球部の監督を恫喝する

馬鹿は、底抜けなんだ

親父に言って公式戦までには、監督とコーチを全取っ替えして貰いますからあんたみたいな人の下じゃあ、楽しく野球ができませんからねっ

すげぇな

これで納得いかないから、遠藤が野球部を辞めるってのなら、まだ理解できるけれど

自分は野球部に残って、監督とコーチを首にする気なんだ

どうすれば、人間はここまで傲慢になれるんだ

遠藤は、ユニフォームに付いた泥をパンパンとはたいて

それからオレたちの方を見る

おい、雪乃帰るぞ

遠藤が観衆の面前で散々、恥をかいた遠藤が

自分のプライドを守るためにした行動が野球部の監督への恫喝

そして雪乃への命令だった

雪乃に供をさせて格好良く退場しようというのだろう

お前、家までオレを送れよな

偉そうに命令する遠藤に雪乃は

答えない

ただ、ジッと遠藤を見ている

さて、あたしたちもそろそろ行きましょうか

ミナホ姉さんがオレたちに言う

そうですねみすずは、今日も夕方からお稽古ですから急がないと、旦那様に愛していただく時間が減っちゃいます

あたしは昨夜、いっぱいしていただきましたから今日は、みすずさん中心でいいですよ

みすずとメグが雪乃に聞こえるように言う

みすず恵美さんと一緒に、旦那様に可愛がってもらいたいです三人一緒って、まだしたことないですよね

みすずは、恵美さんも大好きですしずっとしたかったんです三人でのセックス

あたしもみすずさんと三人でしたいって思ってました

いいですよね旦那様、三人一緒で

みすずが、妖しい眼でオレを見る

正直オレもしてみたい

みすずは、元は渚のペットだからレズの経験もあるんだろう

みすずとメグの絡む間に飛び込んで行きたいと思う

じゃあ、車に乗りなさいセックスできる場所に移動しましょう

はい御名穂さん

美智行きますよ

はいみすず様

旦那様も

オレたちは斜面を登って行こうとする

雪乃がオレたちの方に、振り向く

ま、待ちなさいよっ

雪乃は少し、興奮しているみたいだった

ああたしも、連れて行きなさいよ

雪乃が潤んだ眼で、オレたちを見上げている

一緒に行って、どうするんです

みすずが雪乃を見下ろして、微笑む

まさか雪乃さんも旦那様に抱いて欲しいとか言うおつもりではありませんよね

ビクッと震えて

でも、ギッとみすずを見上げて言った

そうよあたし、犯されたいのよその男に、犯して欲しいの

セックスしたいではなく

雪乃は犯されたいと言う

それは雪乃のプライドか

それとも、無理矢理に男にレイプされることに、すっかりハマッてしまったのか

それなら、まず先にするべきことがあると思います

あなたの彼氏あなたのことを見ていますよ

振り返る雪乃

グラウンドの中で遠藤が、物凄い形相でオレたちを見ている

そんなやつらと話してるんじゃねぇとっととオレを迎えに来いよっ雪乃

遠藤に言った

あたし、あんたと別れるからっ

野球部員の中からオオーッと声が上がった

別れるぅぅ

遠藤の頭に、カーッと血が昇る

ふざけたことを言っているんじゃないぞ、こらぁぁッ

遠藤には、それは絶対に認められない言葉だったらしい

もし、雪乃と別れるとしても

それは、あくまでも遠藤の意志によるものであって

雪乃から別れを切り出されるという可能性は

遠藤の頭の中には、まったく存在していなかったのだろう

そんなの認めないっ認めねぇからなっ

野球部員たちと観衆の中から、笑い声が起きる

それほど遠藤の様子は、滑稽だった

どうしようもない馬鹿にしか見えなかった

格好悪いみっともない何よあんたみたいな、どうしょもない男と付き合っていけるわけないでしょあんたなんて、死んじゃえばいいのよっ二度とあたしに話掛けないでッ

雪乃はそう叫ぶと、オレたちの方へ振り向く

これでいいんでしょ

悲しいのではない

つらいのでもない

感情が高ぶって興奮しているんだッ

雪乃は多くの人々の前で恋人を捨てたことに興奮している

あたしも連れてって

雪乃は激しく、発情している

雪乃さん、あなたのアソコ、今グチョグチョになっているんじゃない

ミナホ姉さんが、意地悪く行くのに尋ねた

ええ、そうよ濡れているわよそれがどうかしたのっ

雪乃はもう開き直っている

そんなに、吉田くんに犯されたいの

雪乃がオレを見上げる

べ別に、その男じゃなくたっていいわ

あらそうじゃあ、街へ行って援助交際でもすればいいわ

ミナホ姉さんは、そう言い捨てて、雪乃に背を向けようとする

ま、待って

雪乃がミナホ姉さんの背中に声を掛ける

誰でもいいんでしょ雪乃さんは

冷たい眼で雪乃を見下ろす、ミナホ姉さん

その男でいいわよ

なあによく聞こえないんだけど

その男でいいわ

雪乃がオレを求めている

それならそれなりの頼み方があるんじゃないかしら

ミナホ姉さんは、フフフと笑った

おお願いします連れて行って下さい

頭を下げる雪乃

おそらく、その股間はまた熱い液を零し湿っているだろう

来なさい、雪乃さん

ミナホ姉さんが、雪乃に言う

雪乃は嬉しそうな顔をしてオレたちの方へ走って来る

斜面を登って行く

おい雪乃、どこへ行くつもりだよっ

遠くで遠藤が、吠えている

ふざけんなぁぁ絶対に絶対に許さねぇからなぁぁ

恋人に捨てられた遠藤を野球部員や観衆が、ニヤニヤと見つめている

これじゃあ、遠藤は道化師だ

どいつもこいつも絶対に、許さないッッ

馬鹿の戯言には付き合っていられない

黙らんかい、貴様ぁぁ

ギャアギャア喚く遠藤をまた、伴先輩が地面に叩き付けた

さあ車に乗って

オレたちはミナホ姉さんの言葉に従って、乗車する

運転席にミナホ姉さん

助手席はみすずの警護役である、工藤ちゃん

3列シートの2列目に雪乃

3列目にオレを挟んでメグとみすずが座る

雪乃は、興奮している

時々オレをチラチラと見る

ミナホ姉さんの予定では、白坂家が攻撃を継続してきたら、雪乃を拉致するだった

拉致される予定だった雪乃が自らホイホイと、オレたちの車に乗り込む

そして車が走り出す

グラウンドの中の遠藤がオレたちの車を見つめている

また、何か喚いている

そして伴先輩にまた、締め上げられていた

昨日は、ずっと一人でオナニーしていたんですって

ミナホ姉さんが雪乃に言う

雪乃が驚く

あたしの調査能力は知っているでしょう昨日のあなたの様子は、全部判っているのよ

何回ぐらいしたの

そんなの数えていません

じゃあ、教えてあげましょうかあなたは昨日、十五回オナニーしてイッたのよほとんど丸一日、オナニーしかしていなかったんでしょ

雪乃の顔が赤く染まる

だ、だったらどうだって言うんですか

何を想像してオナニーしていたの吉田くんに犯されることそれともこの間、たくさんの女にメチャメチャにされたことを思い出して

そんなの言いたくないです

雪乃はギュッと制服のスカートを握りしめる

言わなきゃ、この車をグラウンドに戻すわ遠藤くんの前で、車から降りてもらうわよ

ミナホ姉さんは容赦しない

雪乃はそれでも口籠もっている

じゃあ、質問を変えてあげるわあなたの昨日のオナニーの想像に吉田くんは出て来たそれだけ答えなさい

出て来ました

やっぱり吉田くんに犯されることを想像して、悦んでいたんじゃない

ミナホ姉さんが、嘲るようにそう言った

ところで遠藤くんは

さらに追い打ちを掛ける

あなたの想像の中に遠藤くんは、出て来たのかしら

出て来ません

それって昨日だけそれとも前から

雪乃は答える

その男に犯される前は遠藤くんに抱かれることを考えて、オナニーしたこともあります

処女喪失後は、どうなったの

ずっとその男だけですあたし普通に男の人に抱かれることが、想像できなくなって

レイプされることしか、頭に無いんでしょ

あんたたちのせいじゃないあたしをそういう身体にして

淫乱なのは、元々の体質だと思うわよ

ミナホ姉さんは、さらりと言った

男にレイプされたら普通は、男性恐怖症になるからあたしがそうだったし多くの女の子がそうだったわ雪乃さんみたいに、犯されるのが嬉しくなっちゃう子ってなかなかいないわよ

ミナホ姉さんの言葉に雪乃は、またうつむく

いいわよ、淫乱でも何でも

こういう身体なんだもの仕方ないじゃない

処女喪失以来繰り返し、激しいレイプを体験して

次々に、新鮮な刺激を肉体に経験させられ

たった一日、休みを与えられたことで

雪乃は堕ちた

オレに犯されることを受け入れてしまった

普通は、こうはならないのよ

結局吉田くんが、雪乃さんに激しい執着を抱いていて雪乃さんを見捨てなかったからなんでしょうね

おかしな関係だけどレイプする相手に信頼を感じているのよ、雪乃さんは吉田くんに犯されることが普通だっていう感覚になっちゃっているのかな

その男には何度も、犯されたもの

もう、慣れたわ

どれだけ数を重ねたところで

オレと雪乃の間にあるのはレイプだ

オレたちの肉体関係は絶対に愛のあるセックスにはならない

襲い、奪い取り、犯し尽くすレイプでしかない

でも、雪乃さんはレイプでいいんでしょ吉田くんに、犯して貰いたいのよね

ミナホ姉さんの言葉に雪乃は

レイプでいいですいいえレイプがいいんです

レイプ以外でこんな男に抱かれるなんてあたしのプライドが許さないわ

その眼には愛情は無い

ただ欲情だけが溢れていた

それがオレと雪乃との関係

ところで、どこへ向かっているんですか

みすずがミナホ姉さんに尋ねた

お屋敷は、とっくに過ぎてしまいましたけれど

みすずはオレたちがお屋敷から校内に待避していることをしらない

本当にどこへ向かっているんだろう

もうすぐ判るわ

ミラーの中のミナホ姉さんの眼が、笑った

巨人の星よりも、新・巨人の星の方が好きです

安定食屋で、巨人の負ける中継を見ながら焼酎をあおる星飛雄馬

銀座のクラブで、伴や牧場と豪遊する星飛雄馬

花形の奥さんになったのに、普段の格好が派手な和服にホステスさんの髪型の明子姉ちゃん

正統な続編なのに、突っ込みどころ満載です

一番好きなのは、ポルシェの後ろを開けて(ポルシェは後ろにエンジンがあります)、そこからバットを取り出して、いきなり素振りする花形ですね

さて働いてきます

150.最終奥義・エターナル

旦那様ぁ

みすずがオレに身体をすり寄せる

メグが、オレの手を握りしめる

ミナホ姉さんの運転するミニバンの一番後ろの座席で

オレを挟んで二人の美少女が迫ってくる

雪乃が時折、こちらをちらちら見ているが

今は、無視する

何か眼が怖いし

みすずのおっぱいとか、触ってもいいんですよ

メグの足も触ってね

二人は、競い合うようにオレの耳に囁く

みんなが見てるだろ

オレがそう呟くとミナホ姉さんが

別にいいわよイチャイチャしてても

いやミナホ姉さんは、よくても

この車には雪乃と工藤ちゃんがいる

特に女子中学生の前で、イチャつくのは

美智のことは、気にしないでいいですからね

美智には旦那様は、みすずの大切な方だとちゃんと話してありますからそうよね美智

助手席に座った小柄な美少女が、こちらに振り向く

はいわたくしは、みすず様の護衛ですからみすず様が愛しい方とお楽しみの間も、ずっとお側に居て警護致します

それってオレとみすずがエッチなことしている時も、側に居て見ているってこと

工藤ちゃんは真顔で答えた

もちろんですっ

ほ、本気か

でも工藤ちゃんは、そのエッチなこととか判っているの

この子は箱入り娘っぽいし

セックスのこととか、ちゃんと理解していない可能性があるよな

基本的にズレてる子だから

その分、可愛いんだけど

エッチなこととはすなわち、男女のまぐあいのことですよね

まぐあい

まぐわるまぐあい乳繰り合う日本古来の言葉で言うと、つまりそういうことでございますね

工藤ちゃんは、ジロリとオレの眼を見る

日本古来の言葉でって

はいそういうことです

そういう男女の交わりについては理論は知っております

り理論

わたくし全ての教科で、学年トップの成績を修めておりますので

ななぜ

勉強の成績がいいと、セックスの理論が判る

人間の性についても教科書の内容を全て、暗記しております

せ、性教育

中学の保健体育の教科書の

そ、そこからそんなところから始めなくては、ならないレベルなのか

男の方は第二次性徴を迎えると体内で精液を作り出すのでございますよね

そして三日以上、体内に精液を溜め込むと爆発すると聞きました

爆発何が

もちろん、男性のイチモツがでございます

いイチモツ

あるいは、オチンチン

工藤ちゃんは、真顔でオレを見る

こんな場合、何て答えればいい

旦那様美智は、男性の夢精のことを言っているんだと思います

む夢精

あ確かに、あんまり溜め込むと寝ている時にビュッと出ることもあるけれど別に爆発はしない

工藤ちゃんの眼が、カッと開く

えわたくしは、ボンッと破裂すると聞きましたポップコーンみたいに弾けて、飛び散ると

それ誰から聞いたの

オレはとにかく尋ねてみる

学校の友人の末長さんです

工藤ちゃんの学校は、みすずと同じ日本でも一、二を争う超お嬢様学校だから

きっと、みんな男に免疫が無いんだろうな

こういう変なネタも、みんなで信じているんだろう

えっとね爆発はしないんだよドビュッと噴き出っていうか零れる感じかな

なんと

驚く、工藤ちゃん

美智それなら、後で旦那様が射精なさる瞬間を見せてあげましょうか

みすず様よろしいのですか

美智のためのお勉強ですから旦那様、よろしいですよね

みすずが、オレにニコッと微笑む

みすずとのセックスも全部見せてあげるわ男と女が愛し合う素晴らしい時間を、存分に観察しなさい

お、おいおい

みすず、いいのか

美智は、あたしのお気に入りなんです

今は、お祖父様からお借りしている形になっていますがみすずは、お返しするつもりはありません

この子は、あたしの妹にします

旦那様がお望みでしたら美智のことも、愛してあげて下さい別に今すぐでなくても構いませんからこの子にはずっとみすずの側に居て貰いたいと思っています

みすずが工藤ちゃんを見る

みすずは香月の家の中で、確固とした地位を確立しなくてはいけませんこれからのみすずには、たくさんの信用できる人間が必要になりますあたしは美智のことは、子供の頃からよく知っていますから

工藤ちゃんを自分のブレーンにする

みすずさんあたしみすずさんのためなら、どんなことでもお手伝いしますから

横からオレたちの囁きを聞いていたメグが、みすずに言う

ありがとうございますでも恵美さんは、一緒に旦那様を愛するあたしの姉妹ですからずっと対等な関係で居たいんです

みすずがメグに微笑む

みすずの中では昨日の姉妹会は健在のままだ

いやあれはミナホ姉さんのマナを安心させるための計略の一つだったけれど

あのまま、本当に姉妹会を続けたって、別に構わないだろう

みすずは、恵美さんを絶対に部下のようには扱いませんそして、美智も

みすずが、工藤ちゃんを見る

あたしは家臣で無く、みすずの妹になって欲しいと思っています

それって、つまり

オレの女にしろというのか

こんな小柄で可愛らしい少女を

えっとちょっと、考えさせてもらってもいい

学年ではマナより一つお姉さんだけど工藤ちゃんの方が、幼く見える

胸だって、つるぺただし

こんな小さな子と、セックスするというのは

はい急がなくてもいいですから美智は、あと数年もしたら物凄い美女になります

みすずが微笑む

美智のお姉さんとお母様本当にお綺麗なんですよ

うん確かに、将来性は感じるけれど

今は可愛い、ちびっ子だ

オレの方から、無理矢理にセックスを強要したりするのは嫌だよあくまでも、工藤ちゃんが望んだ場合だけそうでないと、あの子は抱かないからね

オレはそう、みすずに釘を刺す

はい判ってます

旦那様も美智のことを大切に思って下さっているんですね

別にそういうつもりではないんだけど

性についての知識に疎い子を言葉巧みに騙してナニするのは、どうかと思う

工藤ちゃんは、可愛すぎて守ってあげたくなるタイプの美少女だ

ねえ、工藤ちゃん

オレは彼女に話し掛ける

工藤ちゃんは、キリッとしてオレに振り返る

あの多分、みすずに聞いていると思うんだけど

オレはちょっと話しづらいことを言うことにした

オレはみすずのことが好きだし、セックスする関係にあるでも、他にもここに居る恵美のことも好きでセックスしているしそういう相手が何人もいるんだ

雪乃がジロッとオレを見る

何で、あたしの名前は出さないんだという眼で

そりゃあ雪乃は

オレのことを愛していないしオレも、雪乃を愛しいとは思っていない

オレたちは犯し犯されるだけの肉体だけの関係で

心の繋がりは何も無い

オレは雪乃がオレを裏切る可能性について、いつも考えているし

雪乃だって、絶対にオレを信用しないだろう

雪乃はただ異常なセックスの快感に溺れているだけで

セックスの相手が、オレしかいないからこの車に乗ったのにすぎない

それだって一つは、彼女自身のプライドを守るために

オレに犯されて感じていることを、他の人々には知られたくないから雪乃は溜まった性欲を発散させるために、街で男を漁るようなことはできない

だから確実に犯してくれるであろう、オレに擦り寄ってきた

もう一つは下腹部のタトゥのため

白坂の家の娘として吉田のタトゥを誰かに見られるわけにはいかないから

だから今は、雪乃はオレとしかセックスできない

そういう理屈になっている

そこには愛情も友情もない

あるのはただ欲情だ

徹底的に肉体を犯され続けて目覚めてしまった、雪乃の淫乱の血だ

とにかくオレは、たくさんの女性と関係している、ふしだらな男で工藤ちゃんみたいな女の子には、軽蔑されるべき人間なんだと思う

オレは素直に話した

工藤ちゃんは、真っ新すぎる女の子だからちゃんと話しておきたいと思った

それで嫌われるならそれでもいい

工藤ちゃんは、みすずの警護役でみすずは、彼女をずっと自分の側から離したくないと言っている

ずっと付き合っていかないといけない子なら正直でいたいと思った

吉田様は、真面目なお方なんですねぇ

工藤ちゃんは、そう言う

工藤家は、父がずっと香月様の護衛をしていますしわたくしも上流階級の男性の性生活に関しては、よく存じ上げております

香月様も奥様以外に何人も愛人がいらっしゃるそうですしご一族の中には、毎晩取っ替え引っ替えの殿方もいらっしゃると聞いています上流階級の男性の性癖は、特殊な場合が多いから、気に留めるなと父からも、厳命されておりますですから、わたくしは気には致しませんどんな性癖であろうとも

あの、オレは別に上流階級の人間じゃないんだけど

むしろ下流だ

どっちかというと、最底辺に近いと思う

ご謙遜を

工藤ちゃんは、言った

吉田様が、どのようなお家にお生まれになったかとは関係無くみすず様に愛されたということは、上流階級に足を踏み入れたということでございます

吉田様はこれからもずっと、みすず様を愛されていくお覚悟なのですね

小さな少女の眼が、オレの心を射貫く

うん、そのつもりだ

ならばそれは、吉田様も上流階級の中で生きて行かれるお覚悟を決められたということではありませんか

このちびっ子は

オレよりも、香月家のことをよく知っている

そうかみすずを愛していくということは

みすずの香月の血も一緒に、背負っていかないといけないということか

オレは腹を括る

オレはみすずのためなら何でもするどんなことでも、フォローするよ

みすずがオレに寄り添ってくる

オレは上流階級のことはよく判らないしオレみたいな人間には、そういう世界は相応しくないことは判っているけれどみすずの力になりたい

みすずがオレを見ている

ずっと、みすずと一緒に居て下さいますよね

当たり前だろみすずと別れるつもりはない絶対に

だからオレは、香月閣下にみすずとの関係を認めてもらわないといけない

ああ旦那様

みすずが、オレの手にキスする

オレもみすずの手にキスした

オレが微笑むとみすずも微笑み返してくれた

工藤ちゃんが、そんなオレの様子を見て小さく頷いた

本当に生真面目な方なんでございますね

そうなんだろうか

自分ではよく判らない

わたくしは子供の頃から、みすず様を存じ上げています姉が瑠璃子様の護衛役として常にお側に居るようにわたくしもいつかはみすず様の警護役を任じられるように、これまで鍛錬を重ねて参りました

瑠璃子さんというのはみすずの従妹だ

香月閣下の長男の娘

みすずは、閣下の次男の子供だ

おそらく、香月家の未来の当主は瑠璃子さんか、瑠璃子さんの結婚相手になる

だから、瑠璃子さんにはすでに、工藤ちゃんのお姉さんが警護に付いているのだろう

年の近い少女なら学校の中や身近な場も警護できるから

みすず様はずっと、男性が苦手なご様子でしたむしろ、女性の方がお好きなんだと思っていました

工藤ちゃんがそう言う

それが急にお好きな男性がおできになったと聞いて驚きましたびっくりしましたしかも、みすず様の他にもたくさんの愛人のおられる方だというので疑念も抱いておりました

疑念

わたくしは、みすず様の警護役ですから吉田様がみすず様に相応しくない方ならば、闇に葬るしかないとさえ考えていました

闇に葬る

最終奥義エターナル・フォース・ブリザードの使用も辞さない覚悟でした

えたーなる

エターナル・フォース・ブリザードです

一応聞くけれどそれって、どんな技なの

工藤ちゃんは真剣に答えた

まず抹殺対象者を誘き出します

どこに

港の冷凍倉庫です

れ、冷凍倉庫

そして二週間ほど閉じ込めます

閉じ込められた敵は、必ず死にます

死ぬだろうさ

確実に

どこが、古武術なんだ

父によりますと江戸時代は、富士山の氷穴に閉じ込めていたそうです

工藤ちゃんお父さんに騙されているんじゃないだろうか

ど、どうやって連れて行くの富士山まで

一応、聞いてみる

駕籠です

カゴ

はい、江戸時代ですから

そうか駕籠か

早駕籠で、二日で富士山麓まで辿り着くそうです

二日

明治時代は、人力車になったそうです

駕籠や人力車で富士山までわざわざ連れてって、閉じ込めるんだ

そんで二週間掛けて、凍らせる

何かまだ、ご不審な点はございますか

いや、別に

今でも、富士山麓の氷穴へ行きますと工藤流の代々の手練れたちによって、閉じ込められた人間が無数に氷づけにされているそうです

凍ったままなんだ

はいエターナルですから

それで美智の眼から見て、旦那様はどんなお方なのかしら

一向に進まない話に業を煮やして、みすずが口を挟む

はいわたくしがこれまでご様子を拝見した限り吉田様は、まともな殿方に見えますみすず様のことを大切に思われている様ですし

そうよ、とっても大切に愛していただいています

みすずは、満足そうに答えた

それよりも、わたくしが不思議に感じているのは本来ならば、みすず様の恋敵であるのはずの山峰様が、とてもみすず様と仲良くなさっていることです

恋敵あたしがですか

メグが驚いた顔をする

そう言えば普通は、そうなのかもしれませんわね

みすずが、メグに微笑む

あたしはヨシくんがみすずさんと愛し合っているのを見た後に、抱いて貰いましたから最初から、ヨシくんとみすずさんの関係は、よく判っていますし

みすずも旦那様に恵美さんとのセックスを勧めたのは、あたしですし最初から、恵美さんのことは受け入れています

あたし、みすずさんの邪魔になっていませんか

何を言うんです恵美さんこそ、旦那様の正妻になる方ですみすずは、お情けをいただくだけで構わないんですよ

そんなあたしは名目上の正妻でいいんです本質的にはみすずさんの方が、ヨシくんの奥さんに相応しいことは判っていますみすずさんは、あたしよりも頭が良いし、優しいし、とってもお上品だし

君たち

その謙遜し合いは、そろそろ止めた方がいいと思うわよ

ずっと話を聞いていたミナホ姉さんが楽しそうに、言った

自分を卑下ばかりしていると吉田くんを克子か渚にさらわれちゃうわよ寧だっているしね

ハッとして、顔を見合わせるみすずとメグ

そうでした

うんそうなんですよね

正妻の地位を譲り合っているとお姉様方に旦那様を取られてしまいますよね

今は高校生活を楽しみなさいって、あたしたちに機会を譲って下さっていますけれど

お姉様方は、パワフルですものね

溜息を吐く二人

工藤さん吉田くんはね、とにかく変わった女の子を惹き付ける力があるのよ普通の女の子には効かない魅力かもしれないわでも惹き付けられた女の子は、もう離れられなくなる別に吉田くんの方が、女の子をガツガツ口説いているわけでは無いのよ

ミナホ姉さんが工藤ちゃんに言った

それは判ります吉田様は女性に気に入られようと、おかしなパフォーマンスはなさらないですし

工藤ちゃんが、そう言う

そうよねヨシくんは、女の子に上面だけのお世辞とか絶対に言わないし

旦那様は、ご自分の自慢話もなさらないです

え自慢話

女の子に好かれようと、お世辞を言うのは判るけれど

何で自分の自慢話なんかするんだ

男の方って自分を良く見せようと、おかしな自慢話をすることがあるんですよ

みすずがそう教えてくれた

ほら遠藤くんがいつも教室の中で大きな声で話しているでしょ

メグのその例えは、よく判った

あれクラスの女の子に向けて、話していたんだ

オレはてっきり遠藤は、自慢話をしていないと死ぬ病気なんだと思っていた

というか旦那様は、いつも物静かでいらっしゃいますよね

うん心の中では色んなことを考えているんだろうけれど、ヨシくんは必要なことしか喋らないよね

自分じゃ、全然気付かなかった

そうね吉田くんの余計なことを話さないところは、あたしも気に入っているわ

ミナホ姉さんまでがそう言ってくれる

だから吉田くんが質問してくる時は、本当に知りたいことなんだなってよく判るしちゃんと、説明してあげなきゃって思うのよ

あありがとう

よく判らないけれど

とにかく、お礼が言いたくなった

バカねえ無理して褒めているわけじゃないんだから

ミナホ姉さんはクククと笑う

本当に旦那様は正直な方ですし、絶対に嘘を吐かないところが大好きです

うんヨシくんが好きって言ってくれる時は、本当に心の底から好きって思ってくれていることが判るからとっても嬉しいの心が温かくなるわ

セックスの時もそうです心の底から、求めて下さっていることが判るから

うんとっても愛されているって気持ちになる

女に生まれてきて旦那様の女にしていただいて心から幸せを感じるんです

二人の高校生の言葉を車の助手席から、女子中学生が真剣に聞いている

眼を爛々と輝かせて

馬鹿じゃないのあんたたち

そんな甘い空気を雪乃が打ち破る

その男は嘘吐きよあたしが、今までにどれだけそいつに騙されて、酷い目に遭って来たか知っているの

オレは雪乃を騙し犯した

何度も、何度も

その人は、最低のクズ野郎よ

厳しい眼で、オレを睨む雪乃

その侮蔑の表情

みすずとメグが笑い出す

ミナホ姉さんまで、声を出して笑う

工藤ちゃんは、子猫のようにキョトンと驚いている

な何が可笑しいのよ

怒鳴る雪乃

雪乃さん旦那様が正直で嘘を吐かないっていうの、どういうことだか判っていますか

な、何のことよ

メグが笑う

ヨシくんはね思っていることが、全部顔に出るの隠し事が何一つできないのよだから、嘘を吐いてもすぐに判るの

ね、とっても正直な方でしょう

あたしにも嘘を吐いたことはあるわよずっと前に、遠藤くんに叩かれた傷のことを尋ねたら、階段から落ちたって答えたのでも嘘だって、すぐに判ったそういう顔をしているんだものその上嘘を言って、ごめんなさいって泣きそうな顔をするのよ

そんなこともあったっけ

その顔が、とっても可愛かったわ今考えると、あたしはあの時からヨシくんのことが気になっていたんだと思うわ

メグが、そう言った

みすずには一度も嘘を吐いてないと思いますただ旦那様は、言いづらいことは心の中にしまわれて言葉になさらないですからでも、そういう時は恵美さんのおっしゃる通り言わなくて、ごめんなさいって顔をなさるんですよそのお顔がとっても、可愛いんですみすずの心にキュンと来るんです

オレだだ漏れなのか

だからヨシくんに騙されるなんて雪乃がよっぽと注意不足で、ヨシくんの顔をちゃんと見ていなかったってことなんじゃないのかしら

みすずも、そう思います雪乃さん、人を見る観察力が足りないんじゃないですか

二人の指摘に雪乃は

な何よあたしが悪いって言うの

ミナホ姉さんが、クククと笑い声を上げる

まあ、いいじゃない雪乃さんそろそろ、目的地よ

その言葉に雪乃が窓の外の景色を見て、ハッとする

この町並みはオレも見覚えがある

ここは雪乃の家の近くだ

そうよこれから、あたしたちはあなたの家に行くの

雪乃がゾッとした表情をする

大丈夫よ今日は、お手伝いさんは来ないことになっているわあなたのお母さんだって、お仕事でご不在でしょ

雪乃はさっきまで、実母が高校の校長室に来ていたことを知らない

今は市川老人と一緒にいるだろう

雪乃の家に戻っている可能性は無い

でも家は妹がいるわ

あらあなたの妹さんは、昨夜は外泊して帰宅していないんじゃなかったかしら

徹底的に調査しているという様子でミナホ姉さんが雪乃に言う

雪乃は黙り込む

とにかくあなたの家に行きますから

ミラーの中でミナホ姉さんの眼が、ニッと笑う

ところで、みすず様

工藤ちゃんがみすずに尋ねた

なあに、美智

ずっと気になっていたのですが

工藤ちゃんが雪乃を見る

こちらの方はわたくしたちの敵ですか味方ですか

工藤ちゃんには、結局、雪乃のことを何も説明していない

敵よ

みすずは、さらりと答えた

あやっぱりそうですか

工藤ちゃんが、ギロリと雪乃を見る

敵だからこれから、レイプしたり酷い目に遭わせるけれど、工藤さんも容赦しないでね

了解致しました

工藤ちゃんの言葉に雪乃は、ゾッとする

まさか雪乃、お前、全然判っていなかったのか

そうだ、雪乃はマナの姉だ

昨日のマナのことを思い出せば

マナは自分が復讐の対象になっていることに気付かず

みんなが自分に優しくしてくれるのは当たり前のことと勘違いして

散々、みんなの前でいい気になって、身勝手な言動を繰り返した

その結果が今朝の全裸土下座だ

お前敵の車に乗ったんだぜ

みすずは雪乃にあたしたちは、これからセックスします雪乃さんは、どうしますかと尋ねただけだ

どうしますかとだけ

雪乃さんも、一緒にセックスしませんかとか一緒に楽しみましょうとかそういう誘いの言葉は一切言っていない

メグも雪乃を誘っていない

一緒に連れてって、犯されてセックスしたいと言ったのは、あくまでも雪乃で

そんな雪乃に対しミナホ姉さんは来なさいと答えただけで

仲間に入れてやるとは、一言も言っていない

この中に、誰か雪乃さんのお友達はいる

ミナホ姉さんが車中の人たちに声を掛ける

誰も返事しない

雪乃の顔に恐怖が走る

雪乃さんは、本当に変わっているわよね

ミナホ姉さんが言った

自分から敵に拉致されたがる子なんてあたし、初めてよ

雪乃は今拉致されているのだ

犯罪組織黒い森に

さあ、雪乃さんまた酷い目に遭うんだけど構わないわよね今回は、あなたが望んで、あたしたちに付いてきたんですものね

ミナホ姉さんの復讐はまだ続いている

ということで、ご提案いただいた技の中から早速一つ出してみました

エターナルというよりパーシャルですね

さて、車の到着した先は雪乃の家でした

雪乃の受難は、これからが正念場となります

151.決別

やがて車は、雪乃の家に到着する

高級住宅地の中の3階建ての大きな家だ

白い外壁に青い屋根一階部分はガレージになっているのだろうか

2階のテラスが広くて、庭のようになっていた

なかなかの豪邸だ

さすが、一流広告代理店の部長

追跡車は無かったみたいね

もしものことを考えて、3回ほどルートを変えたわ左折を繰り返したりね

左折を繰り返すって

近い場所で4回左折したらどうなる

ミナホ姉さんが、ミラー越しにオレに微笑む

左に曲がって、左に曲がって、左に曲がって、左に曲がれば

同じ場所をぐるぐる廻る

そういうことそれでも同じ車が追い掛けて来たら、尾行されてるって考えるべきでしょ

そうやって、確認するんだ

ああたしたちに気付いたみたいね

オレたちの車が近付くと

ギギギギギギギ

雪乃の家のガレージの鉄扉が、自動的に開いた

家には今、誰もいないはずなのに

ミナホ姉さんが、クククと笑う

そうとは限らないんじゃない

オレにはすでに、見当が付いていた

さあ雪乃さんのお宅にお邪魔しましょうか

ミナホ姉さんは車をガレージに入れる

車が5台は入りそうな広いガレージだった

一番奥のベンツは、白坂創介のだろう

その隣に

見たことのある1台の車が停まっていた

青いミニバン

さっき、克子姉が運転していた車だ

その車には、マナが乗っていたはずだ

つまり家の鍵は、マナが開けたんだ

ガレージの操作をしているのも、おそらく

ギギギギギギ

再び、ガレージの鉄扉が閉まっていく

完全に閉まりきったのを確認してからミナホ姉さんは言った

みんな、降りなさい

オレは雪乃が逃げないように監視する

いや工藤ちゃんが、すでに先回りして睨み付けている

敵は逃がしませんっ

小柄な中学生の美少女が、高校生を見上げてそう言うのは、いかにも滑稽だったけれど

工藤ちゃんの体術は、雪乃もさっき見て知っている

また、ビクトリー・ハンマーやらジュピター・サンダーボルトを取り出されては困るので黙って従っている

雪乃さん、玄関はどこかしら

ミナホ姉さんが、楽しそうに雪乃に尋ねた

そこの階段を上がって上よ

やはり2階が玄関になっている造りなんだ

そう案内してちょうだい

ミナホ姉さんが雪乃に命じる

判ったわよ行けばいいんでしょ

雪乃は、率先して先頭を歩く

十段ほどの石の階段を上ると大きな玄関があった

でっかいドアだピアノとかも普通に入るな、こりゃ

家の外へは、ガレージからとは別の石の階段が続いていた

雪乃が制服のポケットから、家の鍵を取り出そうとする

その瞬間に家の中から、カチャリとロックが外される

ドアを開けなさい

雪乃がミナホ姉さんに振り向く

何を企んでいるんだという眼で

ミナホ姉さんに急かされて

雪乃は大きな玄関ドアを開く

ガッチャン

外開きに開く、ドア

家の中には

バニーガール姿のマナが立って居た

お待ちしておりました、皆様

マナはオレたちに深々と頭を下げる

うん女子中学生のバニー姿はやっぱりいい

バニーの衣装は、マナの成長途中の肉体のラインをくっきりと浮かび上がらせている

つるぺたの工藤ちゃんと違って、マナはぷっくりとおっぱいが膨らみかけているから

その微妙な膨らみが、なんともいえずいい

それに足も長いし、元々身体のプロポーションのバランスが良いんだよな

舞夏あ、あんた、何て格好をしているのよっ

雪乃は妹の猥褻な姿に、思わず文句を言う

しかしマナは、雪乃を完全に無視する

マナは玄関口から、靴脱ぎのタタキにストンと下りる

雪乃の家の玄関は広い靴を脱ぐスペースも普通の家より多めにとってある

香月様

マナは、そのタタキに手を付いてみすずに向かって、ススッと土下座をする

ま、舞夏あ、あんた、どうしちゃったの

雪乃の驚きは、半端ではない

自分の妹が、バニーガール姿でオレたちを出迎えた上にいきなり、みすずに向かって土下座しているのだ

昨日は、大変なご無礼を致しました申し訳ございませんでしたこれからは、身も心を生まれ変わったつもりで精一杯生きて参りますどうか、お許し下さいませ

マナの言葉に、みすずが微笑む

いいんですよみすずは、あなたが判ってくれればそれで

みすずが、メグに振り返る

嬉しそうに、ニッコリと微笑んだ

ちゃんと躾けて下さったんですねお見事です、恵美さん

あたしとヨシくんで一生懸命がんばりました御名穂さんや珠代さんも、色々とご指導して下さいましたし克子さんや渚さんまで助けて下さいましたから

昨夜から朝に掛けては、本当に色々と大変だった

そういえば、克子姉はどこに居るんだろう

これはどういうことなのよ、舞夏

雪乃が妹に詰問する

マナは答えない

土下座したまま雪乃を無視して、みすずを見上げる

初めてお会いする方に、ご挨拶をしても構いませんか

ああ工藤ちゃんのことか

工藤ちゃんは、みすずと同じ制服を着ているから

正確には、みすずは高等部で工藤ちゃんは中等部制服の細部がちょっとだけ違うんだけど

それでも、みすずが連れてきた人だということは、見れば判る

そうですねこの子は、工藤美智みすずの警護役です

工藤ちゃんが、スッと前に出る

工藤流古武術工藤美智です香月様の命を受け、みすず様の警護を致しております

マナに凜として一礼する、工藤ちゃん

うんやっぱり、武士だなこの子は

動作が、一々、ピシッとキマっている

マナは、土下座のまま工藤ちゃんに頭を下げる

吉田マナと申しますお兄ちゃんの奴隷にしていただきましたまだ、奴隷になったばかりで、右も左もよく判りませんでも、精一杯、奴隷としてご奉仕していきたいと思っていますよろしく、お願い致します

武士娘が、眼を丸くする

奴隷ですか

みすずが、クスッと笑う

そうよ彼女は、旦那様の奴隷になったの

工藤ちゃんが、オレをジロッと見る

ううん

確かに、色んな意味で問題があるよな

あたしから奴隷にしていただいたんです

マナが、工藤ちゃんに言う

あたしはとても心の醜い悪い子でしただから、お兄ちゃんの奴隷にしていただいて、一からやり直すことにしたんです

床に手を付いたままのマナが潤んだ瞳で、オレを見上げる

彼女が自分から望んだことなんだから、仕方ないことよね

みすずが笑って、工藤ちゃんに言った

奴隷でいいんですか、あなた

工藤ちゃんが、マナに尋ねる

はい奴隷にまで堕ちないと、あたしみたいな性格の悪い女の子はやり直せません

工藤さんも、どうぞあたしを奴隷として扱って下さいあたし、人に優しくされるといい気になる、馬鹿な娘ですから

あくまでも旦那様の奴隷ですからね奴隷だからって、勝手に命令とかしてはダメですよ

みすずが、工藤ちゃんに微笑む

はいマナは、お兄ちゃんの妹奴隷でセックス奴隷です

バニーガール姿の女子中学生が頬を赤く染めて、そう言った

ま、舞夏あんた、一体、どうしちゃったのよ

妹のあまりの変貌ぶりに言葉を失っていた雪乃がマナに叫ぶ

大声で喚く姉にマナは、冷たく言った

お静かに願います雪乃さん

マナは実の姉を雪乃さんと呼んだ

雪乃さんとは、これまでずっと一緒に生活して参りましたが今日限りです色々とお世話になりましたありがとうございます

冷たい態度でマナは、雪乃に頭を下げる

な何を言っているのよ

あたしはもう、お兄ちゃんの奴隷ですからこれからは、毎日、お兄ちゃんにご奉仕して暮らさないといけません

オレは玄関口に置かれた、三つの鞄に気付いた

マナは私物を取りに来たんだ

本当に家を出て、オレたちと生活する覚悟なんだ

いい加減にしなさいっそんな冗談、面白くないわよっ

妹を叱りつける雪乃

しかしマナは

冗談ではありません本当に、マナは家を出て、お兄ちゃんと暮らすんですさようなら雪乃さん

マナの眼には涙が溜まっていた

雪乃は絶句する

白坂舞夏は、もういませんあたしは、吉田マナですだから、雪乃さんはもうあたしのお姉さんではありません

マナがメグを見上げる

あたしのお姉さんはメグお姉ちゃんだけです

その言葉に雪乃は衝撃を受ける

そうよマナは、あたしの妹になったの安心してこれからは、この子はあたしが可愛がるし、つらい思いはさせないから

メグが雪乃に言った

みすずのこともお姉さんだと思ってくれていいんですよあたしたちは、姉妹会のメンバーなんですから

みすずがマナに微笑み掛ける

ありがとうございますでも、マナは未熟な奴隷ですから今はまだ、みなさんの妹にしていただくのは、よくないと思いますまずは、メグお姉ちゃんに厳しく監督していただいてお兄ちゃんの奴隷として一人前の働きができるようになりたいんです

実母と祖父の失態が父の失脚が決定的になったことがマナの心を根本から変えてしまった

マナはもう自分には今まで通りの生活ができないことを知っている

これからはオレやミナホ姉さんを頼って、生きていくしかないということが

いやマナは自分で選んだんだ

市川さんの家で傷物というレッテルを貼られて、冷ややかな視線を浴びて暮らしていくことより

オレたちと一緒に、黒い森の中で暮らしていくことを

十四歳の少女は自ら選択し覚悟した

家や家族を捨てて行くことを

恵美あんた、あたしから妹を奪うつもり

雪乃が物凄い形相で、メグを睨む

そうね結果的に、そうなるのかもしれないわね

メグは穏やかに答えた

でもそれが、彼女の選んだことだから

メグは、マナを見る

はいマナがお願いしたことです雪乃さんには、関係無いことです

マナの言葉に雪乃は

舞夏っ

マナを引っ叩こうとするッ

オレは、その手を押さえつけた

何するのよっ

オレの奴隷に勝手なことをするなっ

あたしの妹よっ

もう違うッ

オレの言葉に雪乃がビクッと震える

マナが雪乃を見上げる

叩きたかったら、叩いてもいいよこれでもう、お別れなんだから

寂しそうに、雪乃に微笑む

色んなことがあったよね楽しかったことも、つらいこともでも、雪乃さん

雪乃がぶるぶると震え出す

あたしにとっては、もうあなたは雪乃さんなんですあたしはもう、白坂の家とは関係の無い人間ですから

マナの決意は固い

今まで、本当にありがとうございましたでも雪乃さんのことは、忘れようと思いますあたしはこれから、お兄ちゃんの奴隷吉田マナとして、生きていかないといけませんから雪乃さんの妹だったっていう記憶は、これからのあたしには邪魔なんです

マナの言葉に雪乃は、泣き出す

舞夏の馬鹿ぁ

マナは、ゆっくりと首を振った

白坂舞夏は、もういないんです白坂の家に生まれて自分は特別だって思い込んでいた、あの馬鹿な女の子は完全に消してしまわないといけませんだから、あたしは吉田マナ奴隷という最下層の人間として、一からやり直さないといけないんです

マナは白坂舞夏という人格を葬り去ろうとしている

そのために裕福な名家に生まれた少女とは真逆の存在

オレの奴隷に成り切ろうとしている

それが家を捨てるという、マナの覚悟なんだ

マナさん舞夏さんのお部屋で、吉田くんとセックスしていらっしゃい

ミナホ姉さんがマナに言った

白坂舞夏と決別するのなら最後にね

奴隷の身分であるあたしが一人だけ、お兄ちゃんを独占するわけには参りません

マナは、みすずとメグを見る

舞夏さんのお部屋でみなさん、どうぞお楽しみ下さいあたしは、最後で構いませんから

みすずが、床に伏しているマナに近付き頭を優しく抱く

マナの頭がみすずの柔らかい胸に包まれる

驚くマナ

本当に可愛らしくなったわねとっても、嬉しいわマナさん

みすずは、本当に嬉しそうだった

あたしねマナさんには、みすずや恵美さんが旦那様のお相手ができない時の人形になって欲しいって思っていたの

人形ですか

旦那様がちょっとムラムラなさった時に、率先してお相手するお人形にね

おトイレみたいですね

マナは、小さく笑った

おトイレじゃないわマナは、こんなに可愛いんですもの

みすずは、マナの頬を優しく撫でる

おトイレでいいですマナは、セックス奴隷ですからみすずさんのおっしゃる通り他の方がいなくて、お兄ちゃんがエッチしたくなった時にすぐにご奉仕できる女の子になりますおトイレみたいに使って、マナの中に精液をいっぱい吐き出して下さいお兄ちゃん

マナが潤んだ眼で、オレを見上げた

そうよマナさんのお仕事は、旦那様を気持ち良くすることもう、旦那様のことだけを考えて、毎日を過ごすのよ

いい子ねマナ

みすずが、マナを抱き締める

これでもう雪乃は必要無いわね

呆然としていた雪乃がハッとする

学校の中ではあたしが、ヨシくんの相手をするわ

メグが、雪乃に挑戦的に微笑む

みすずも少しでも時間があれば、旦那様に会いに参ります

みすずも雪乃に微笑む

家ではあたしも居るわよ

玄関脇の階段からスーツ姿の克子姉が、下りてくる

今までは、3階の部屋に居たらしい

これでマナちゃんも、彼の相手をしてくれたら完璧よね

克子姉が、ニッコリと微笑んだ

はいセックス奴隷として、精一杯ご奉仕致します

マナの言葉にミナホ姉さんが、言った

あらこれなら、もう雪乃さんは必要無いみたいね

雪乃にフフフと笑う

正に嘲笑

そうですね、マナさんが居るんですもの雪乃さんは、必要ありませんよね

みすずが、明るく笑う

そうよ雪乃みたいな子の相手を、ヨシくんはもうしなくていいのよ

メグがオレに身体を擦り付けてくる

ああんたたち、舞夏に何をしたのよっ

たった一日でこの子がこんなに変わるなんて舞夏に、何をしたのっ

叫ぶ雪乃

雪乃にしたことと、同じことだよ

うん、そうだ

レイプして処女を奪って

一晩で犯した回数も雪乃の初体験の夜と、ほとんど同じだ

同じ様な体験をして彼女は変わって、雪乃さんは変わらなかったそれだけの違いよね

ミナホ姉さんがそう言った

そうなの、舞夏あなたも、この男にレイプされたの

雪乃が妹だった少女に尋ねる

はい、レイプしていただきましたっそれから、昨夜は一晩中、お兄ちゃんに可愛がっていただきました

舞夏あんた、自分が何を言っているのか判っているの

表情を変える

判っています雪乃さんこそ、何も判っていないくせに

何のことよ

雪乃は白坂創介や白坂家を取り巻く現在の状況について何も知らない

雪乃さんは、自分が今、どういう立場に居るのか全然判っていないじゃないですか

マナがかつて姉だった人に、厳しく言う

あたしはもうお兄ちゃんの側の人間です仲間にしていただきましたいいえ、仲間にしていただくためにはあたしは何もかも捨てなければなりませんでしたっ

今まで溜め込んでいた感情の全てをマナは、雪乃に叩き付ける

白坂の家も、名前も、プライドも何もかも捨てて、奴隷にまで堕ちなければ敵である白坂家に生まれたあたしは、仲間にしていただけるはずがないじゃないですか

それはマナが、悔恨の夜を通して学んだこと

いいえ今だって、あたしはまだ試されていますとりあえずは、味方として受け入れて下さっていますがあたしが何か一つでも疑われるようなことをすれば、この方たちは、すぐさまあたしを切り捨てるはずです

そうよあたしは、あなたが一度でも雪乃さんのことをお姉ちゃんと呼んだら許さないつもりでした

ミナホ姉さんが暗い笑みで、そう言う

あたしもマナが何か一つでもみすずさんに失礼なことをしたら、容赦無く叩くつもりだったわ

メグもそう言う

メグは、すでにマナの姉として指導しなければならないことを自覚している

お兄ちゃんは、素直で真面目な人だから騙すことは簡単かもしれないけれど

うん簡単だと思うよ

オレは、単純でバカな男だから

でも他の人たちはこの人たちに、嘘を付き続けることはできないよみんな頭が良くて、怖い人たちだから

ミナホ姉さん克子姉みすずメグ

うんみんな、観察力も洞察力も優れている

ここに居る人だけでなくまた、マルゴさんや寧さんもいるし

渚だって、ほんわかしているけれど人のことはちゃんと見ている

みんな隙のない女たちだ

だから今日まで、お世話になった雪乃さんに申し上げます

マナが姉だった人に告げる

こっち側に来るのなら全部、捨てて来なければダメなんだよ

その言葉には姉妹としての最後の情愛が籠もっているように思えた

怯む、雪乃の腕に克子姉が、カチャンと手錠をはめる

な何をするのよっ

人質がいつまでも自由なままじゃ、格好が付かないわよ

マナが、こちら側の人間になった以上

雪乃はたった一人の人質だ

三時まであなたたちは、楽しんでなさい

三時にはオーストラリアでの白坂創介逮捕の一報が、各マスコミに流れる

あたしは克子の手伝いをしているから

手伝い

今、白坂創介の部屋の家捜しをしているのよ

克子姉が、苦笑する

黒い森に関する資料は、全て持ち去らないとね

ミナホ姉さんたちはこの家が、いずれ警察に家宅捜索されることを考えて

今のうちに黒い森との関連を示す物を運びだそうとしているんだ

オレも手伝おうか

後でコンピューターを運び出す時だけ手伝って

コンピューター

コンピューターは、調べている時間が無いからそれに、消したデータでもハードディスクの中から再生できるでしょだから白坂が使っているのと同じ機種をお屋敷から運んできたの今、デスクトップのどうでもいい部分だけ、新しいコンピューターにコピーしているところよ

なるほど元々の白坂のコンピューターは、運び出してしまうつもりなんだ

他にも手伝うことがあったら、何でも言って

いいからみんなとセックスしていらっしゃいあなたがいないと、みんなが楽しめないでしょ

それに雪乃さんを困らせるのも、あなたの大切な仕事の一つよ

雪乃を困らせる

舞夏さんの部屋でマナさんを抱きなさいそれから雪乃さんの部屋で、メグを抱きなさい

雪乃の部屋でメグを抱く

い、嫌よあたしの部屋でなんて

雪乃が本当に嫌がっている

自分の部屋を他人に汚される

それがメグだということに全身で嫌悪感を露わにしている

恵美いいわね

ミナホ姉さんの言葉に、メグは頷いた

はい雪乃のベッドで、ヨシくんに愛してもらいます

ということで雪乃はまず、妹を失いました

雪乃の受難は続きます

白坂邸は、昔一度行ったことのある白金の大教授の家をモデルにしています

都心の豪邸って、地下とか三階とかがありますね

まあ土地が高いから、仕方ないんでしょうけれど

ではでは働いてきます

152.舞夏の部屋の中で

マナのいや、舞夏の部屋は3階にあった

手前が雪乃の部屋で奥がマナ

廊下の反対側が、白坂創介の書斎だと言う

あたしたちは、作業に戻るから

克子姉とミナホ姉さんはその書斎に向かう

三時までに全て終えて撤収するわあなたたちも、そのつもりでいてね

みんなを代表して、メグが答えた

白坂創介がオーストラリアで逮捕されるというニュースは、午後3時に各マスコミに知らされることになっている

そうなればここにも取材の記者が押し掛けて来るだろう

だから、その前に白坂創介の部屋から黒い森に関する物は運び出さないといけない

いずれはこの家にも、警察の捜索が入るかもしれないし

チャンスは今だけだ

白坂本家も、この間隙を突いてオレたちが白坂創介の家に潜入するとは思っていないだろうし

三時って、何のことよ

雪乃がオレを睨む

もちろん、オレは答えない

時間が来るまで雪乃には、何も教えるべきではない

ここが舞夏さんの部屋です

マナが部屋のドアを開けた

どうぞお入り下さい

部屋の中から、オレたちに声を掛けるマナ

オレは、雪乃の背中を押す

ほら入るんだ

ちょっと、押さないでよ

騒ぐ雪乃に工藤ちゃんが近付く

少しは大人しくなさって下さい人質なんですよ、あなたは

工藤ちゃんは雪乃にスタンガン付きの警棒をいや、何だっけとにかく、取り出す

抵抗するようでしたら、このジュピター・サンダーボルトの一撃をお見舞いすることになります

スタンガン部分が、バリバリと青白く放電するジュピター・サンダーボルト

わ、判ったわよ判ったから

雪乃は克子姉によって両手首を手錠で縛られている

電気の火花に雪乃は、あっさりと反抗的な態度を止めた

それでしたら早く、部屋の中に入って下さい

工藤ちゃんが睨み付けて雪乃を部屋の中に押し行れる

メグやみすずも中へオレも続く

最後に、工藤ちゃんが部屋に入りドアを閉める

女の子の部屋らしく、ドアには鍵が付いていた

工藤ちゃんが鍵をロックする

これでもし、雪乃が部屋から逃げだそうとしても、手錠を掛けられた腕で鍵を開けなくてはならない

すぐには逃げ出せない誰かに捕まるだろう

あら広いんですね

みすずが、部屋の感想をそんな風に言った

その言葉通り十畳はある広い部屋だった

みすずの部屋は、ここより狭いの

オレは、ふと疑問に思って聞いてみた

みすずの家は、マンションですから

ただのマンションではない超高級マンションだ

ですからみすずの部屋は、六畳です

みすずは日舞とかやっているし

趣味も多そうだし

みすずは、たくさん色んな物を持っているようなイメージがあるんだけど

でも、お部屋には、余り物を置かないようにして広く使っていますみすずのお洋服はほとんど、ウォークインクローゼットに置いてありますから

ウォークイン

そういう物置みたいな部屋があるんです

ああマンションの中に、そういう収納用の部屋があるんだ

はいお母様とみすずと、それぞれのウォークインクローゼットがあります

別々の物置部屋が2つあるってこと

はい、そうですお父様は書斎の備え付けのクローゼットをお使いになっていますから

みすずは、にこやかに答えた

そのウォークインクローゼットって、どれくらいの広さの部屋なの

やっぱり六畳くらいですね普段着ないようなお洋服は、全部そこに仕舞っています

普段着ないような服という段階でオレには、もう理解できない

なぜ、普段着ない服が必要なのか

そして、何でそんな服のために六畳の空間が使われているのか

もう、考えるのは止めよう

この子は、超お嬢様なんだから

でもホント、女子中学生らしい部屋だな

舞夏の部屋は木のベッドに、白い壁紙で綺麗に片付いていた

同じく木製の勉強机

白い洋服ダンスと本棚少女マンガやぬいぐるみが飾られている

壁には男の芸能人のポスターが何枚か貼られていた

これが前に言っていたロックバンドのギタリストだろう

克子様に持って出る荷物は、最低限にするように言われました

そうだ何もかも持って出たら、マナが自分の意志で家を出たことがバレる

後で、家宅捜索された時に、変だと思われるだろう

メグお姉ちゃんが、山峰さんの家から持って出られたのがカバン3つでしたよねですから、マナも3つにまとめることにしました

マナはそこまで、気遣ってくれるんだ

下着の替えと普段着と後、お勉強の道具は一式入れました今後、学校は変わっても、お勉強はきちんとしないとお兄ちゃんはマナのことを嫌いになるでしょう

そうねお勉強は、しっかりやるべきだと思うわ

学校が変わるってあんた、何を言っているの

雪乃が、マナの発言に驚いているが構っていられないので、みんなで無視する

それでお兄ちゃん、あの

マナは本棚の上から、大きな犬のぬいぐるみを一つ取り上げる

これ静岡の叔母さんから、いただいた物なんですこれだけは舞夏さんからマナに貰って行ってもいいですか

マナが心配そうな眼で、オレを見上げる

うんいいよ持って行けばいい

とオレが言うと、

待って、ヨシくん

メグが、つかつかとマナのところへ歩み寄る

マナ、貸して

メグは、マナからぬいぐるみを受け取ると手に取って、中を調べていく

ぬいぐるみの中に異物が入っていないか、確認しているようだった

うん、何も隠していないみたいね

メグは、そう言ってぬいぐるみをマナに返した

オレが、声を掛けるとメグは

ヨシくんは、そのままでいいのよマナに対して、鷹揚で優しいお兄さんでいてその分、あたしが厳しくマナを監視するから

マナを見るメグ

あたしのこと、憎らしく思ってくれてもいいからね

マナは首を振る

マナは、敵の娘だったんだからそれぐらい警戒されて当然ですメグお姉ちゃんは、マナのことを考えて厳しくしてくれているって判ってますから

そんなマナをメグが抱き締める

みんなの仲間にしてもらうためだからね

うんありがとう、お姉ちゃん

メグに妹を奪われた雪乃がギッとした眼で睨んでいる

そんな女から離れなさい舞夏あんたは白坂舞夏なのよ山峰の家の娘とは、違うんだからね

マナが雪乃に言う

あたしは吉田マナです白坂の家は、もうあたしの家ではありません雪乃さんだって、あたしのお姉さんじゃない

馬鹿なこと言わないで

雪乃が妹に怒鳴る

家とか、家族とか、姉妹とかそんな簡単に捨てられるものじゃないでしょ

舞夏が穏やかに答える

そうですだから、あたしは今、必死で舞夏さんとお別れしているんです

お兄ちゃん舞夏さんが暮らしてきた、このお部屋でマナのことを犯して下さい

マナがオレをベッドに誘う

マナは、お兄ちゃんの奴隷です身も心も、お兄ちゃんに捧げます

ベッドにちょこんと座って眼でオレを誘っている

ここで犯してあたしを舞夏さんから、完全に切り離して下さい

みすずがマナに言う

奴隷が主人にお願いするのは間違っていますよマナさん

マナがハッとする

スッと立ち上がりオレの方へ近寄る

マナが小さな身体で、オレに抱きつく

小ぶりなおっぱいを、オレに擦り付ける

手をオレの股間に当てて、すりすり撫でてくれた

ご奉仕します

マナがオレのベルトを外し、ズボンのチャックを開ける

固くなってきていますね

パンツからオレの勃起を露わにした

あわっ

男性のペニスを見て工藤ちゃんが、声を上げる

美智、よく見ておきなさいこれはお勉強よ

主人であるみすずの言葉に工藤ちゃんは返事をする

その眼はオレのペニスをジッと凝視している

マナがペニスを指で優しく愛撫する

勃起がさらに高まっていく

あんなになるんですね

工藤ちゃんが、絶句する

美智マナさんは、あなたより一つ年下よ昨日、処女を失ったばかりよでも、もう立派なセックス奴隷よ

みすずが工藤ちゃんに囁く

ま、舞夏やめなさいあんたはまだ十四歳なのよっ

雪乃が喚く

そうだマナは、まだ十四歳の中学二年生だ

そんな幼い少女をオレは、犯した

そして、セックス奴隷にしようとしている

おしゃぶり致しますね

マナがオレの亀頭を口に含む

舌でペロペロと舐め上げてくれた

そんなイチモツを舐めるなんて

工藤ちゃんが、思わず呟く

噂では聞いたことがありましたがまさか、本当にこのような行為が実在するとは

フェラチオなんて誰でもしますみすずも大好きですよ

わたくし男性のイチモツを舐める行為など、一部の変態的な婦女子しかやらない行為だと思っておりました

そんなことありませんフェラチオは、女の嗜みです

嗜みって

みすずそれは、言い過ぎのような

ほら旦那様のお顔を見てご覧なさいとっても、気持ち良さそうでしょうみすずは、この旦那様のお顔を見ると胸がキュンとなりますっお腹の中がとろとろ熱く溶けてくるの

みすずがオレの顔を見ながら、自分のスカートの中に手を入れる

旦那様みすず、はしたなくてごめんなさい

みすずの顔が欲情している

オレもこの顔を見るのが好きだ

みすずさんも、ご一緒にいかがですか

マナがオレのペニスから口を離してそう言った

亀頭の先からマナの唇に唾が糸になって伸びる

みすずが、マナに言う

はいマナが一人だけでご奉仕するのは、申し訳ありませんから

そして、メグを見上げ

メグお姉ちゃんもいいんですよ

あたしはマナの次でいいのよ今は、雪乃を見張っているわ

本来なら工藤ちゃんに、雪乃の監視をお願いしたいところだけど

箱入りの武士娘はすっかり、オレのペニスに眼を奪われている

だからメグが、この場での監視役を引き受けてくれた

どうせ、ミナホ姉さんの指示通りに次は、雪乃の部屋でメグを抱くことになるんだから

もっとも当の雪乃は、すでに自分の股間に指を伸ばしている

ま、舞夏よしなさいっそんなこと、白坂の家の娘がするべきではないわ

そう言いながらアソコをぐりぐりとイジッている

みすずさんは、先の方をどうぞ

マナは下の方を舐めます下の方の舐め方を、今朝、渚様に教えていただきました

それって、どんな方法なんです

みすずが、興味を持つ

とマナは

それではご説明しますね

マナがオレに微笑む

お兄ちゃん、ベッドに仰向けで寝て下さい

ズボンとパンツはマナが脱がして差し上げます

マナの小さな手がオレのズボンとパンツを脱がせてくれた

学生服の上も脱いで

オレはYシャツ姿で、下半身は靴下だけの姿になる

ちょっと恥ずかしい

お兄ちゃんベッドに寝て早くぅ

バニーガール姿の可愛らしい中学生がオレに囁く

判った判ったから

寝転がるオレ

たくさんの視線を感じる

特に隆々と勃っているオレのペニスを、工藤ちゃんがグッと食い入る様に見ている視線が痛い

オレの亀頭が、親の仇であるかの様に怖い顔で凝視している

お兄ちゃん大きく足を開いて下さぁい

可愛いウサギちゃんがオレに命じる

オレは、言われたままに大きく開脚する

ああオレ、今、肛門までみんなに見られている

なんじゃこの状況は

オレの拡げた足の間にバニーガールは身を入れる

オレのペニスの下に顔を近づけ

こうやってオチンチンの下の袋を舐め上げるんです

中学生の小さな舌が玉袋をぺろんぺろんと舐めていく

男の人の精液って、ここで造られているんだそうですだから、ここを刺激すると、とってもいいって

うん温かい舌が、玉袋の筋をチロチロと刺激していく

本当ね旦那様、とっても気持ち良さそう

みすずがとろんとした眼で、オレを見ている

それで、マナ、思ったんです一人が袋を舐めている時に、もう一人がオチンチンの先を舐めたらお兄ちゃんは、もっと気持ちいいんじゃないかって

お前は、天才か

そうねそれは、やってみるべきだと思うわ

みすずの口が亀頭に近付く

香しい息が、オレのペニスに当たっている

みすずも、気持ち良くしてあげますねっ

あんぐっと小さな口が、亀頭を頬張る

ぴちゃぴちゃぴちゃ

水音がオレの股間から響いてくる

ヨシくん、とっても気持ち良さそう

メグの声が遠くで聞こえる

ああ気持ちいいよみすずマナ

ペニスの上と下を同時に舌で責められるのが、こんなに気持ちいいなんて

しかも舌を這わしているのは、二人とも飛びっ切りの美少女だ

どうします旦那様一回、出しちゃいますか

みすずがチロチロとカリ裏を舐めながら、オレに尋ねる

それともマナさんかあたしのお腹の中で、お漏らしなさいます

工藤ちゃんに、男が射精するところを見せるんだろ

お勉強させるって言ったのは、みすずだよ

うふふそうでした

オレはマナに言う

マナそこは、もういいから手でペニスをしごいてくれ

しごくって

ああ女の子には判らないか

ここの根元の所を握ってくれ

こうこれでいいの、お兄ちゃん

マナがオレのペニスを握ってくれる

あ、熱いドクドクしている

舌での感覚と、手での感触はやっぱり違うんだろう

こうやって手で握るとやっぱり大きくて太いんですね

マナは、そんな感想を述べた

こんなのがあたしのお腹の中に入るんだ

オレはマナの手の上に、自分の右手を重ねる

こうやって上下に動かすんだ

マナに手コキのやり方を教えていく

もっと、力一杯握っても平気だから

平気なんですか折れたり、潰れちゃったりしないの

オレはマナの手をギュッと押さえてスコスコとペニスをしごかせる

みすずはそのまま、チンコの先をペロペロして

みすずは、嬉しそうに返事してくれた

オレは空いている左手を、マナの胸元に伸ばす

バニーガールの服の胸をペロンとめくる

小さなでも形の良いおっぱいが零れ落ちる

きゃあんっ

マナは、悦びの声を上げた

オレはマナの膨らみかけの弾力のあるおっぱいを揉む

陥没したままの乳首を指の腹でクリクリする

ああんっ気持ちいいよ、お兄ちゃんっ

マナがオレに微笑みかける

マナ、そのままチンポを擦り続けるんだ

オレは、チンコから右手を離してみすずの胸に向かう

あん旦那様

みすずの制服の裾から中に手を突っ込む

ブラジャーとおっぱいの間に指を入れブラをめくり上げる

あんっもつと、乱暴にして下さいっ

左手でマナの小さなおっぱいを揉み右手でみすずの乳首を摘む

もう、出そうだよマナみすず

みすずが唇で、ちゅっぱちゅっぱと亀頭を舐ってくれる

マナもしこしことペニスの根元を上下させる

く、工藤ちゃん見えているオレもうすぐ出るよ精液、射精しちゃうよ

オレの奥底から熱い塊が急浮上してくるッ

はい、拝見しておりますっいつでも、どうぞっ

武士っ娘は、熱い眼でオレのペニスを凝視している

もう、イクよイクイク出るよみすずぅぅ

その瞬間みすずは、口からペニスを離した

脈打つように白い精がビビュッと飛ぶ

みすずはオレの熱い白濁を、自分の顔で受け止めた

ビュビュビュツ

ビュッ、ビュッ

二射目三射目がみすずの顔を汚していく

すごい飛び出る瞬間、おちんちんがビュクビュクなった

射精の瞬間、ペニスの根元を握りしめていたマナが驚いたように、そう言った

すごいあんな勢いであんなにたくさん出るんだ

工藤ちゃんが驚いている

みすずさんはい、ティッシュです

勝手知ったる自分の部屋

マナがティッシュの箱を、みすずに差し出す

ありがとうマナさん

みすずは、ティッシュを数枚引き抜いて自分の顔に浴びた精液を拭った

お兄ちゃんのは、マナが綺麗にしますね

マナもティッシュを取って、オレのペニスを拭こうとする

あマナさん、それはいいのよ

みすずが、軽く精液を拭いただけでオレのペニスに顔を寄せる

旦那様は、みすずが綺麗にしますから

そう言って再び、ペロペロと亀頭を舐める

零れている精液を舌で舐め取り

オチンチンの中に残っている精液も、チュッと吸い出すのよ

みすずが亀頭の先を咥えて、チューチュー尿道の中の精液も吸ってくれる

恵美さん、ちょっと来て下さい

みすずがメグを呼ぶ

どうしました、みすずさん

近寄って来たメグにみすずは、ニコッと微笑む

はいお裾分け

メグに向かって、舌を突き出す

みすずの舌は、オレの精液で白く染まっている

メグはクスッと笑って

メグが、みすずの舌を吸う

ディープキスする美少女たち

二人でオレの精液を味わっている

どちらもオレの女だ

みすずさんのお顔メグがお掃除しますね

メグが自分をメグと呼ぶのは激しく興奮している時だけだ

みすずの顔に付いた精液をメグが舌で舐めていく

ではマナは、お兄ちゃんのお掃除をします

マナが、そう言ってオレのペニスや下腹部に垂れた精液を丹念に舐めていく

それって、舐めても平気なものなんですか

工藤ちゃんが、みすずに尋ねる

ちょっと苦いしそんなに美味しい物ではないわでも、旦那様の赤ちゃんの種だし全部、みすずの身体に受け入れたいって思うの

でも今はこうして、恵美さんやマナさんと分け合うのもいいなあって思うわあたしたち同じ男の人を愛している姉妹だから

みすずは、笑顔でそう答えた

そんなみすずの顔にメグが、キスしていく

みすずさん素敵ですみすずさんに出会えて、本当に良かった

みすずもそう思ってます恵美さんに出会えて、本当に良かったって

ありがとうございます、旦那様

何で、オレが

旦那様が居て下さったからあたしたち、知り合えました

うん大好き、愛してるヨシくん

みすずも愛してます旦那様

マナさんのことも、大好きですよ

みすずの言葉にオレのペニスを舐めていたマナが驚く

あたしも好きよあたしの妹になってくれて、ありがとうマナ

メグもマナに言う

ずっとずっと旦那様と一緒に、可愛がってあげますからね可愛い奴隷でいて下さい

あたしはお姉さんとして厳しいことも言うけれどでも、あなたが好きよ昔から、ずっとあなたが大好きだったわ

みすずが、マナの未来を

メグが、過去を語る

あたし、いいんだよね本当に、みなさんの仲間になっていいんですよね

マナがポロポロと涙を零す

いいんだよお前は、オレのマナなんだから

オレはマナの頬を優しく撫でてやった

マナの涙が、オレの指を濡らしていく

あたしもう、一生奴隷でいいですっずっとずっと、お兄ちゃんや、みすずさんや、メグお姉ちゃんや、克子さんや寧さんやマルゴさんやみんなと一緒に居ますみんなと一緒がいいんです

そんなマナにみすずが微笑んで言った

さあマナさん次は、一緒に旦那様の精をお腹の中にいただきましょうね

みすずが服を脱ぎ始める

マナは、答えた

メグは、にっこり笑って再び、後ろに下がる

そうだ雪乃は

呆然とした顔でオレたちを見ていた

舞夏、あなた

鈍い雪乃もようやく実感を持って、理解する

妹が自分からもう、離れて行ってしまったということを

ここに居るのはマナ

白坂舞夏はもう、いない

正直、四月に入ってから、少し厳しい状態で

そんなに推敲を重ねられない状態で、毎日アップしています

色々、お見苦しいところが多くて、申し訳ありません

明日からは連休なので少し、楽になると思います

次話は、マナとみすずと3Pです

雪乃は、しばらく放置プレーです

153.ファミリー

制服の上を脱いだ、みすず

オレの前に、身体を寄せる

旦那様見てて下さいね

オレの見ている前でブラジャーを外す

ポロンと零れる可愛い、おっぱい

うふふっ旦那様ぁぁ

みすずが裸のおっぱいをオレの顔に押しつけてくる

オレの頭をギュッと抱き締めて

温かい二つの肉の山がオレの顔を包んでいる

大好き、旦那様

潤んだ眼でオレを見ている

乳首を舐めて下さい

みすずが、オレにおねだりした

オレは、みすずの左の乳首を口に含む

すでに固く鋭くなった乳首を舌で転がす

あんっ気持ちいいです

みすずが、喘ぐ

旦那様赤ちゃんみたい旦那様のおつぱいですからね好きなだけ舐めてしゃぶって下さいああんっ

オレは左の乳首を舌で責めながら、右の胸を揉む

みすずは巨乳ではないけれどとっても綺麗な美乳だ

片手にすっぽり入るサイズがみすずらしくて良いと思う

旦那様ぁぁ絶対に、幸せにして差し上げますからね

喘ぎながらみすずが、そう言った

思わず乳首から顔を離しオレは、みすずの顔を見上げる

幸せにして差し上げたいんですそう思うんですもちろん旦那様と一緒に、みすずも幸せになりたいって思うんですけれどそれ以上に、みすずは旦那様に幸せになっていただきたいんです

うるうるとした瞳でみすずが、オレに囁く

オレは、今、とっても幸せだよみすずが居てくれてみんなが居てくれてオレ、今、生まれてきて一番幸せだって思ってるよ

オレは今の気持ちを正直に言った

みすずは今だけじゃ、嫌なんです

みすずがニコッと微笑む

みすずはずっとずっと、旦那様に幸せになって欲しいんですそのためなら、何でもします

みすずがオレの顔を優しく撫でてくれる

旦那様が好きですありがとうございますあたし、旦那様のことを好きになって、愛してるっていうのがどんな気持ちなのか、初めて判りました

愛してる

あなたを幸せにしたい自分のことはどうなってもいいから、あなたに幸せになって欲しいこれが愛してるって気持ちなんですね

でもオレは、もう充分に幸せだよこれ以上、幸せになったらバチが当たるよ本当に、もうオレは満足しているから

みすずみたいな美少女に愛されてメグもマナも居て克子姉や渚も居る

ミナホ姉さんの様なお姉さんも居るマルゴさんみたいな、優しくて強いお姉さんも

そして寧さん寧さんみたいな人と出会えただけで、オレは幸せだ

旦那様、想像してみて下さい

あたしたち、みんな一緒に暮らすんですみすずも、恵美さんも、マナさんも黒い森の方々と全員一緒にみんなで暮らして旦那様の子供を産んで、みんなで育てます恵美さんの赤ちゃんや、他の方の赤ちゃんも一緒ですみんなで働いて、みんなで暮らして、みんなで子供を育てるんですどうです、楽しいとは思いませんか

うんそれは、楽しいだろうと思うけれど

そうなるための障害は多い

白坂家との闘争にオレたちが勝たなければメグもマナも、本当の意味で自由にはなれないだろう

寧さんは、シザーリオ・ヴァイオラという旧敵を退けないといけない

そしてみすずは、香月閣下にオレとの仲を認めてもらわなければならない

正直どれも大変なことばかりだ

それに、一緒に暮らすとしてどうやって生活する

黒い森は解体されるだろうそれが、ミナホ姉さんの意志だ

渚のお花屋さんと、克子姉のパン屋さんで全員の生活が賄えるほど稼げるのだろうか

それだって渚や克子姉が、妊娠・出産する間は、どうやって経営を保つのか考えないといけないし

そんな顔しないで下さい

みすずが、オレの額にチュッとキスをする

旦那様が一人で背負い込むことではありませんあたしたち全員で考えて、全員で一つ一つ、克服していけばいいんです

そうですよね恵美さん

はいみすずさんのおっしゃる通りですあたしたち、みんなで考えて幸せになりましょうもっと、もっと幸せに

いいのかな、オレ今だって、幸せすぎて夢みたいなのに

オレの言葉にみすずが言う

旦那様は、あたしたちをお見捨てになられるおつもりですか

いや別にそんなつもりはないけれど

それならもっと、もっと幸せになりましょう

オレの身体を抱き締めるみすず

旦那様はもっともっと幸せになっていいんです

みすずを信じて下さい絶対に幸せにして差し上げるんですから

みすずの眼には決意があった

美智

みすずが、工藤ちゃんに振り向く

即座に返事する工藤ちゃん

あなたはお祖父様に、あたしの警護だけでなく、監視も命じられていますよね

みすずは笑ってそう言う

はい承っております

お祖父様はどのようにおっしゃっていらっしゃいました

美智の話せる範囲で構いませんから教えてちょうだい

工藤ちゃんは仕方ないという表情で、話す

みすず様と吉田様のまぐあいに関しては、全てみすず様のお好きにさせるようにとみすず様が、きちんと避妊なさっていられるのならばというご指示でした

香月閣下はオレとみすずのセックスには、文句が無い

ちゃんと避妊のお薬を飲んでいますご心配をお掛けするようなことにはなりません

みすずが、そう答える

後ろで雪乃が睨んでいる

オレとセックスして唯一、避妊薬ではなく排卵誘発剤を飲まされた雪乃が

香月様はもし、みすず様が男女の性の快楽に溺れるようなことになっていたとしても、決して干渉することの無いよう、わたくしに厳命なされました男女の交わりを覚えたばかりの男女が、一時の感情だけで突っ走ってしまうということはよくあることだから手出しはしないようにといずれ、恋愛感情が冷めた後に、みすず様がご自身で性に溺れることの愚かしさを学ばれるだろうからと、おっしゃっていました

香月閣下はやっぱり、オレをただのヤリチン野郎だと思っているんだ

今は覚えたてのセックスの快感だけで、みすずはオレに溺れていてるのであってすぐに、馬鹿なことをしていると気付くと思っているらしい

むしろそういう男との体験をしておいた方が、今後はセックスに対して慎重になると思っているんだ

お祖父様の話を聞いて美智はどう思ったの

みすずは、工藤ちゃんに尋ねた

わたくしもみすず様は、下らない男の方に騙されていらっしゃるんだと思っていました吉田様は、みすず様以外にも何人もの女性と関係なさっているというお話でしたし

確かに、そう思われても仕方がない

オレだって今のオレの状況は、異常だと思う

しかし実際に、吉田様や他の女性の方々にお会いしてみると想像していたのとは全く違った状態でわたくしは戸惑っています

工藤ちゃん

どう、想像と違ったのかしら

みすずが、さらに問う

それは吉田様がとても控え目で、大人しい方だったからです

控え目

吉田様は決して、みすず様に馴れ馴れしくはなさいません常に、節度を持った態度で接していらっしゃいますそれに吉田様の方から、みすず様に何かを求められることもありません今の性的な行為もみすず様がお求めになることを、吉田様は受け入れられています

そのことは、あたしたちも困っている問題ですねえ、恵美さん

はいもっと、ヨシくんの方から、あたしたちの身体を求めてきてくれたらいいのにって、いつも思っているんです

みすずメグ

それはだってオレ、みすずやメグたちに嫌われたくないから

だって、みんなオレには、もったいないくらいの美少女ばかりだから

もう、そんなことで嫌ったりしないわよヨシくん

そうですもう少し、ご自分に自信を持って下さい

二人の美少女に怒られた

吉田様は香月様が思っていらっしゃるようなプレイボーイでは無いのですね

プレイボーイ

どうしてオレが

売春婦の組織である黒い森に所属している男性となれば女性をコマすのが仕事のプレイボーイだと思われるのが当然だと思いますが

確かにそう言われてみたら、そうだ

黒い森の人間で売れっ子だった克子姉や渚を自分の女にしていて他にも何人もの女の子とセックスしている男だ

香月閣下としてはヤリチン野郎どころか、立派なエロ事師だと思ったんだろう

しかもオレのボスは、ミナホ姉さんだ

行き過ぎた関係にならないように、ミナホ姉さんが監視してくれていると考えている

お祖父様はあたしが、ただのプレイボーイに執着してしまったとお考えなのね

みすずは、ちょっと怒った顔をする

しかもしばらくすれば、男の怖さを知って別れると考えていらっしゃるそういうことなのね

つまり香月閣下は、オレとの関係は、みすずに男というものについての勉強をさせるための機会だと考えている

香月閣下は、みすずの処女性なんかには全く拘っていない

自分が性に対して放埒に生きてきたのだから孫娘だって、セックスを楽しむべきだと思っている

その祖父としての度量は、凄いと思うけれど

だけど、オレは

オレは、エロ事師ではない

もし、あたしがどうしても旦那様と別れないとしてもお祖父様は、弓槻様にお話しすれば、旦那様の方から別れて下さると思っていらっしゃるんだわ幾らかでもお金を積めば、喜んでそうしてくれると

みすずが怒る

バカにしていらっしゃるわみすずのことも、旦那様のことも

みすずがオレのことについても、怒ってくれる

それで美智あなたの眼から見て、あたしたちはどう見えますかあたしは、ただセックスに溺れて狂っている女の子ですか

みすずの言葉に工藤ちゃんは、首を振る

みすず様は吉田様に家族をお求めなんだと思います

山峰様やマナ様にも

工藤ちゃんが、真顔でそう言った

あなた、判っているじゃないっ美智

みすずが、嬉しそうに叫んだ

そうよみすずは、旦那様と家族になりたいのっ恵美さんや、マナさんや、他の皆様ともねっ

あたしもですっみすずさん

あたし自分が何でヨシくんの正妻とか婚約とかに拘っていたのか、今判りましたあたしヨシくんと家族になりたいんですっ

あたし一昨日、ヨシくんの身の上話を聞いた時この人は、あたしよりも可哀想だなって思いましたあたしよりも辛い思いをしているのに、耐えて生きているってそう、思ったらあたし、この人の家族になりたいって思えてきて

みすずはもっと前からですみすずは、最初は渚様のペットでした渚様にあたしのペットになりなさいって命じられた時は変な感じだったんですけれど今なら、判ります渚様はみすずが心を許せる家族を求めていることに気付いていらっしゃったんですねでも簡単に家族になることなんてできないから渚様は、まずあたしをペットにして下さった

みすずもオレを見る

渚様から旦那様のペットになる様に言われた時には正直、動揺しました男の人のペットになるなんてどうしていいか判らなかったからでも旦那様は、みすずにとても優しくして下さいました最初はペットの飼い主としてでしたけれどいつも、みすずのことを気遣って、責任を持って大切にして下さいましたまるで家族みたいに

そうだったろうか

オレはみすずを家族みたいに扱っていたのだろうか

オレには何が家族で

何が家族らしい行動なのか全然、判らないから

そうだよねヨシくんて、あたしのこともマナのことも、絶対にメンド臭がらないもんね

メグがそう言う

前に何かで読んだことがあるんだけどね愛情って、どれだけ迷惑を掛けられてもガマンできるかってことなんだって

例えば子供が手が掛かるのは、当たり前でしょうちょっとしたことで泣いたり、喚いたり大暴れするのはそういう子供にお母さんが根気よく世話をし続けるのは、やっぱり愛よね

オレは、子供の頃から家の中で泣いたり喚いたりしたことは無かったし

それどころか、母親に何か喋りかけることも許されなかった

親父には、家の中では、空気になったつもりでいつも、気配を消していろと言われてきたし

他人ならガマンできないようなことでも、身内ならガマンできるわガマンした上で問題を解決するために努力することができる身内だって恋人だったら許せないことも、家族なら受け入れられる自分の子供のことだったら、自分の身を投げ捨てて死ぬことだってできるのが親の愛情でしょ

メグはそう言うけれど

オレの両親ならとっととオレを見捨てて、自分だけ生き残ろうとするだろう

いやもちろん、世の中にはメグの言うとおりの愛情を持つ親もいるんだろう

いるんだろうとは思うけれどオレには、関係の無いことだ

オレの親は、そうではないんだから

ヨシくんそんな顔をしていないで、こっちを向いて

ヨシくんは昨日ずっと、マナのために頑張ったよねどうして

途中で何度もマナのことを見捨てようと思うようなことは無かったあたしは、あったわ正直に言うマナみたいな足手まといが居ると、全体の迷惑になるからもう、諦めるしかないって思ったことが

マナが真剣な眼で、オレを見ていた

もしヨシくんが、あんなに頑張らなかったら最後まで、マナを見捨てないでいてくれなかったらマナは、今、ここに居ないと思うの

オレはただ

ヨシくんはどうして、マナを見捨てないって頑張れたの何故

マナがオレを見ている

それは自分でも、よく判らないけれどとにかく、絶対に見捨てたらダメだって思った

オレには自分で自分が判らない

じゃあ、今の気持ちを教えてマナのこと、ヨシくんはどう思っている

マナに対する今の気持ち

そうよ教えて

メグが、オレに尋ねる

マナもみすずも工藤ちゃんも真剣にオレを見ている

雪乃だけが、ポカンと口を開けている

可愛いと思っている

えっと守ってやらないといけないって、思っている

守る

だってマナは、白坂の家を捨ててしまったわけだからオレが守ってやらないといけないだろ

守るって、何をするの

とりあえずバイトだな

うん今の騒動が収まってからだけどとにかく、いっぱい稼がないと

だってマナの生活費は、オレが稼ぐしかないだろマナはまだ中学生なんだから

本気で言っているのよね

本気だよマナにはちゃんと中学校へ通って欲しいし高校もマナは頭が良さそうだから、大学だって行くだろうし

マナはヨシくんの奴隷なんだよ奴隷のためにお金を稼ぐの

だってオレの奴隷だろ

オレの奴隷なんだからオレが全部、面倒を見てやるしかないじゃないか

マナの眼からほろりと涙が零れる

マナだけじゃないよメグだって、そうだ

メグは自分でもバイトするって言ってくれたけれど本当は、そんなことをして欲しくないんだ

メグには部活を頑張って欲しいしメグは成績が良いんだから進学して欲しいし

いいのよ、あたしのことなんて

よくないっオレメグのことについては、ミナホ姉さんにお金を借りるつもりだから

ヨシくん何を言っているのよ

将来、オレが働いて全部返済するからそういう約束で、メグの進学費用は貸してもらおうと思っている

ミナホ姉さんもメグのためなら、貸してくれると思うんだでも、マナのためには貸してくれないだろマナはミナホ姉さんの仇の娘なんだから一緒に居させてくれるだけでも感謝しないといけないからだから、マナのためのお金は、オレがバイトして稼ぐしかないんだよ

オレはみすずを見る

だからみすず、ごめんっ

な何がですか、旦那様

みすずが、驚いた顔でオレを見る

みすずにも色んな物を買ってあげたいけれど今は、お金が無いからでも、みすずのことを他の女たちより低く見ているわけじゃないんだ信じてくれちゃんとみすずにも返すから一生掛けてでも、返すよ約束する

何を返すんですか

みすずが不思議そうな顔で、オレを見る

そんなの決まっているだろう恩だよっ

オレは叫んだ

オレはみんなに、みすずにも、メグにも、克子姉にも、渚にも、ミナホ姉さんにも、マルゴさんにも、寧さんにも多分、マナにだって恩を受けているからだから、返すよ一生、掛けても

オレの言葉にみすずが、呟く

旦那様は、バカですっおバカさんですっ

うん確かに、オレは頭が悪くて、いつもみんなに迷惑を掛けているけれど

そういう意味じゃないですっバカぁぁっ

場が静まりかえる

オレみんなを怒らせるようなことを言ってしまったんだ

あのわたくしが言うことではないのかもしれませんが

静寂を打ち破って工藤ちゃんが口を開いた

つまり吉田様にとっては、皆様はすでに家族でいらっしゃるんですね

旦那様旦那様は、間違っています

みすずが、ぷりぷりしてオレに言った

オレは大人しく、頭を下げる

あたしたちの間にあるのは愛です恩ではありません

今のお言葉でどうして、旦那様が何でもお一人で背負い込まれようとするのかがよく判りました恩を返すとか二度と思わないで下さい不快です納得ができません

あたしたちはもう家族です家族なんですから甘えて下さい感謝はしても、恩を返すなんて他人行儀なことは絶対に言わないで下さい

あたしも、そう思うわみすずさんとあたしはヨシくんの奥さんなんだから、旦那様はどっしり構えていてくれていいのよ

恵美さんみすずは

正妻が二人いたっていいじゃないですかあたしたちの旦那様は、器の大きい人間ですから

メグがみすずに微笑む

お祖父様にご報告する時に伝えて下さいみすずは旦那様と正式な結婚は致しません香月の家の名を汚すようなことは断じてしませんしかし生涯、旦那様以外の男性を主人に持ちませんもう、この方はみすずの旦那様ですから

判りましたみすず様と吉田様は、家族のように愛し合っていらっしゃるとお伝えします

家族のようにではないわ家族ですみすずはもう、旦那様の妻ですから

みすずが宣言した

お兄ちゃん、あたしは

マナが泣き顔でオレを見る

あたしも家族にしてくれる

何言っているんだよマナを奴隷にした時からオレの中では、お前は家族だよそうじゃなきゃ奴隷になんかできないって

マナがオレの腕に飛び込んで来る

好きっお兄ちゃん、大好きっ

オレはマナを抱き締めてやる

いっぱいいっぱいご奉仕しますずっとずっと可愛がって下さい

みすずも可愛がっていただきます

じゃあ、あたしはヨシくんのことを可愛がる方に廻ろうかしら

そう言うメグに、みすずが

ああ、待ってみすずも、可愛がる方もやりたいですっ

じゃあ一緒に、みすずさん

はい一緒に、恵美さん

微笑み合う二人

ちょっと待ちなさいよあんたたち

雪乃が口を開く

訳のわかんないことばっかり言って勝手に盛り上がって

雪乃はパニックを起こしているようだった

ここはあたしの家でその子は、あたしの妹なのよ勝手に家族ごっことかしないでよっ

ていうかあたしは、何なのよ

あたしはあんたの何なの勝手に犯されてメチャメチャにされた、あたしは

激しい怒りの形相で

あたしは、どうなるのよっ

連休に入ったのですが初日は疲れが溜まっていたのか、目が醒めたら夕方の4時でした

それでもリボルテックの機動歩兵を買いに、秋葉原まで行ったのですがどこにも無い

売り切れなのか、発売前なのかさえ判らないまま帰宅しました

個人ブログなんかじゃ、もうレビューしている人もいるんですけれどね

さて前に書いた他の小説をアップする作業も開始しています

頑張らねば

しかしこの作品を書き始めた時は、ゴールデンウィークまでには絶対に終わっているつもりだったんですけれど

154.性の宴(その1)

そんなの、仕方ないじゃないですか

オレが答える前に

マナが、姉を睨んでそう告げる

ギョッとする、雪乃

舞夏なんて人は、もういませんあたしは、マナです

マナが小さなおっぱいをオレの胸に擦り付ける

お兄ちゃんの奴隷なんです

そう言ってマナは、オレにキスをした

舞夏馬鹿なことを言うのは、もう止しなさい怒るわよ

雪乃の言葉にマナは、キッとした眼で振り向く

雪乃さんこそ敵のくせに、いい加減にして下さいッ

実妹からの激しい敵意に雪乃は動揺する

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